JP3624759B2 - スタビライザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両のスタビライザに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スタビライザの一端部にダンパを設けて、そのダンパを構成する2つの油室間の油の流れを選択的に遮断あるいは連通することにより、スタビライザの剛性を可変とし、車両のロール特性を変更して、車両の走行安定性を向上させるスタビライザ装置が用いられている。
【0003】
この種のスタビライザ装置は、実開昭60−155614に開示のように、車両の横加速度及び操舵角から車両の旋回中か否かを検知し又は車速を検知して、旋回中あるいは車速が設定値以上であれば、油室間の油の流れを遮断してスタビライザの剛性を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなスタビライザ装置においては、路面外乱入力に対する乗心地に関連したロールレート等のパラメータが効果的に減少するダンパの減衰力とスタビライザのばね力との関係が解かっていなかった。このため、開発者は、路面外乱入力に対する乗心地に関連したロールレート等のパラメータが効果的に減少するダンパの減衰力とスタビライザのばね力との関係について研究を行っていた。
【0005】
また、このスタビライザ装置のダンパは、各油室間の油の流れを遮断している時に車体の振動に伴い微少であるが作動し、一方の油室の圧力が負圧になる。このため、スタビライザの振動特性が変り、走行安定性を向上させることができなかった。
【0006】
本発明はこれらの問題点のうちの前者を解決しようとするもので、路面外乱入力に対する乗心地に関連したロールレート等のパラメータが効果的に減少するダンパの減衰力とスタビライザのばね力との関係を解明して、乗心地を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を達成するために、請求項1の発明では、車両の振動を抑制するスタビライザと、前記スタビライザの一端に接続されて路面外乱入力を減衰して前記スタビライザに加わる力を減衰するダンパとを具備する車両用スタビライザ装置において、車両の略車体共振周波数を前記ダンパが路面外乱入力を減衰して前記スタビライザに加わる力を実質的に低減できる路面外乱入力の周波数の上限である上限周波数として、前記スタビライザのばね力と前記ダンパの減衰力とを設定することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明では、前記略車体共振周波数を前記上限波周波数fとして、下記の式
f=k/2πC(但し、πは円周率)
を満たす前記スタビライザのばね力kと、前記ダンパの減衰力Cとを設定することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明では、前記ダンパが、シリンダと、前記シリンダを第1油室及び第2油室との2つの油室に区分するピストンを持ち、第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断する遮断手段を備えていることを特徴とする。
また、請求項4の発明では、前記遮断手段が、車両が旋回中の場合に、第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断するものであることを特徴とする。
さらに、請求項5の発明では、当該スタビライザ装置が、前記遮断手段を制御する制御装置を備え、その制御装置が、車両が旋回中の場合に前記第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断するように前記遮断手段を制御する制御装置を備えていることを特徴とする。
さらにまた、請求項6の発明では、前記制御装置が、舵角センサとヨーレイトセンサとの少なくとも一方を用いて車両が旋回中であることを検知し、その検知結果に基づいて、前記第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断するように前記遮断手段を制御するものであることを特徴とする。
【0010】
また、前述の問題点のうちの後者を解決すべく、ダンパの各油室間の油の流れを遮断している場合の走行安定性を向上させることを目的とする態様として、以下の3つの態様が考えられる。それらの態様のうちの第1態様では、シリンダと、前記シリンダを第1油室及び第2油室との2つの油室に区分するピストンと、前記第1油室と前記第2油室との油の流れを遮断する遮断手段とを備えるダンパを車両の振動を抑制するスタビライザの一端に備えるスタビライザ装置において、前記ダンパはアキュムレータを持ち、前記遮断手段で前記第1油室及び前記第2油室間が遮断状態にある時、前記アキュムレータから前記第1油室及び前記第2油室への油の流れを許容し、前記第1油室及び前記第2油室から前記アキュムレータへの油の流れを遮断する弁手段を前記第1油室及び前記第2油室と前記アキュムレータとの間に設けたことを特徴とする。
【0011】
第2態様では、前記弁手段が、前記第1油室と前記アキュムレータとの間に設けられた第1弁体と、前記第2油室と前記アキュムレータとの間に設けられた第2弁体とで構成され、前記第1弁体と前記第2弁体との作動方向を軸として前記第1弁体と前記第2弁体とが同軸的に配設されていることを特徴とする。
【0012】
第3態様では、ソレノイドの作動で第1油室及び第2油室間の油路を遮断あるいは連通する前記遮断手段は、前記ソレノイドの作動により前記第1弁体を押圧して前記第1油室と前記アキュムレータ間の油の流れを連通する第1押圧手段と、前記第1押圧手段の押圧により前記第1弁が押圧方向に設定量移動した後に、第2弁を押圧して前記第2油室と前記アキュムレータ間の油の流れを連通する第2押圧手段とを備えることを特徴とする。
さらに、請求項3の発明と上記3つの態様の各々を組み合わせた発明として、以下の3つの請求項の発明が成立する。
請求項7の発明では、前記ダンパはアキュムレータを持ち、前記遮断手段で前記第1油室及び前記第2油室間が遮断状態にある時、前記アキュムレータから前記第1油室及び前記第2油室への油の流れを許容し、前記第1油室及び前記第2油室から前記アキュムレータへの油の流れを遮断する弁手段を前記第1油室及び前記第2油室と前記アキュムレータとの間に設けたことを特徴とする。
また、請求項8の発明では、前記弁手段は、前記第1油室と前記アキュムレータとの間に設けられた第1弁体と、前記第2油室と前記アキュムレータとの間に設けられた第2弁体とで構成され、前記第1弁体と前記第2弁体との作動方向を軸として前記第1弁体と前記第2弁体とが同軸的に配設されていることを特徴とする。
さらに、請求項9の発明では、ソレノイドの作動で第1油室及び第2油室間の油路を遮断あるいは連通する前記遮断手段は、前記ソレノイドの作動により前記第1弁体を押圧して前記第1油室と前記アキュムレータ間の油の流れを連通する第1押圧手段と、前記第1押圧手段の押圧により前記第1弁が押圧方向に設定量移動した後に、第2弁を押圧して前記第2油室と前記アキュムレータ間の油の流れを連通する第2押圧手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の作用と効果】
(1)請求項1記載の発明の車両用スタビライザ装置においては、略車体共振周波数をダンパが路面外乱入力を減衰してスタビライザに加わる力を低下できる路面外乱入力の周波数の実質的な上限である上限周波数として、スタビライザのばね力とダンパの減衰力とを設定する。これにより、車両のばね上振動あるいはロール振動が低減でき、乗心地が向上することができる。
(2)請求項2記載の発明の車両用スタビライザ装置においては、上限周波数を略車体共振周波数とし、f=K/2πCの関数からスタビライザのばね力及びダンパの減衰力を設定する。
【0014】
これにより、(1)と同様の効果が得ることができる。
(3)請求項3記載の発明の車両用スタビライザ装置においては、遮断手段で第1油室及び第2油室間の流れを遮断することを可能としている。これにより、車体の振動をスタビライザでのみ受止めたい場合にダンパの作動を停止させることが可能となる。
(4)請求項4記載の発明の車両スタビライザ装置においては、直進走行では遮断手段で第 1 油室及び第 2 油室間の流れを遮断が遮断されておらず、路面外乱入力があった場合、スタビライザ装置のスタビライザのばね力とダンパの減衰力とが作動して、その入力を最大限に受け止め、また、例えば、路面から車輪に1Hzから2Hz付近の路面外乱入力があった場合に、その入力によるロールレートを低減できる。一方、車両の旋回中では、第 1 油室及び第 2 油室間の流れが遮断され、ダンパは一種の剛体の動きをし、スタビライザ装置は、スタビライザの固有のばね力を発揮して車両の安定性を確保することができる。
(5)請求項5および請求項6記載の発明の車両用スタビライザ装置においては、それぞれの構成に応じた利点が得られる。
(6)上記第1態様の車両用スタビライザ装置において、遮断手段が作動して第1油室及び第2油室間が遮断状態にある時、弁手段は、第1油室及び第2油室と、アキュムレータとの間に設けられた弁手段は、アキュムレータから第1油室及び第2油室への油の流れを許容し、第1油室及び第2油室からアキュムレータへの油の流れを遮断する。
【0015】
これにより、第1油室あるいは第2油室内の圧力が負圧になることを防止し、各油室内に気泡ができることを防止することができ、車両を安定性を向上させることが可能となる。
(7)上記第2態様の車両用スタビライザ装置においては、第1油室とアキュムレータとの間に設けられた第1弁体と、第2油室とアキュムレータとの間に設けられた第2弁体とを第1弁体及び第2弁体の作動方向を軸として、同軸的に配設した。
【0016】
これにより、各弁体の作動方向を軸方向とし、各弁体の軸方向が並列に構成されている遮断手段に比べ、小型化することが可能となり、サスペンション周辺のスペースが少ない車両においてもダンパを配置することが可能となる。
(8)第3態様の車両用スタビライザ装置においては、ソレノイドの作動により、第1油室及び第2油室間の油の流れを連通している場合に、第1押圧手段は、第1弁体を押圧し、第1弁体の移動に伴い第2押圧手段が第1弁体の移動方向に移動する。第2押圧手段と第2弁体は、第1油室及び第2油室間の油の流れが遮断されている場合に、設定量離間して配置されている。このため、第2押圧手段は、第1弁体の移動に伴い設定量移動した後に第2弁体を押圧する。
【0017】
これにより、第1油室及び第2油室間の油の流れが遮断されている場合に、同軸的に配置された第1弁体と第2弁体とが、アキュムレータから第1油室及び第2油室への油の流れを許容し、第1油室及び第2油室からアキュムレータへの油の流れを遮断する弁手段を構成することが可能となり、(6)及び(7)と同様の効果を得ることができる。
(9)請求項7ないし請求項9の各々の発明の車両用スタビライザ装置においては、さらに、(6)ないし(8)の各々と同様の効果を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳しく説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0020】
図1には、本発明の一実施例に係る車両用スタビライザ装置が適用されたサスペンションの全体構成を示すもので、ここでは、車両の前輪側スタビライザに油圧シリンダを適用した実施例を示している。
【0021】
このサスペンション1では、左前輪2が左前輪ショックアブソーバ3及び左前輪サスペンションアーム4により車体5に支持されている。また、右前輪6は、右前輪ショックアブソーバ7及び右前輪サスペンションアーム8により車体5に支持されている。
【0022】
前輪側スタビライザ9のトーション部は、車体5にボルト等で固定された軸受10、11により車体に支持されている。前輪側スタビライザ9の一端部9aは、リンクロッド12を介して左前輪ショックアブソーバ3のばね下部に結合されている。前輪側スタビライザ9の他端部9bは、所定の減衰力に設定されたダンパとしてのシリンダユニット13を介して、右前輪ショックアブソーバ7のばね下部に結合されている。
【0023】
シリンダユニット13は、図1に示されるように、シリンダ14が右前輪コイルスプリング7aに並設された右前輪ショックアブソーバ7のばね下部に装着され、ロッド15が前輪側スタビライザ9の他端部9bに結合された構成とされている。
【0024】
シリンダユニット13は、図2の概略構成図に示されるように、シリンダ14のロッド15に一体的に連結されたピストン16で区分されたロッド15側の第1油室17と他方の第2油室18とを備えている。第1油室17と第2油室18は、シリンダ14内に設けられた第1油路19と第2油路20を介してアキュムレータ21と接続されている。第1油路19と第2油路20には、第1油室17及び第2油室18とアキュムレータ21との間の油の流れを所定の設定手段で遮断する遮断手段としてのソレノイドバルブ22が配設されている。
【0025】
ソレノイドバルブ22は、車体側の制御装置23からの信号に基づいて、ソレノイドを消磁あるいは励磁して第1油路19及び第2油路20の油の流れをを遮断あるいは連通するように構成されている。また、ソレノイドバルブ22には、第1油路19及び第2油路20を通過する油の流量を決定するオリフィス(図示せず)が形成されて、シリンダユニット13の減衰力を発生させている。
【0026】
車体側の制御装置23は、舵角センサやヨーレートセンサを用いて、車両の旋回を検知し、それに基づいてソレノイドバルブ22を制御する。
【0027】
上記構成の前輪側スタビライザ9、リンクロッド12及びシリンダユニット13からなるスタビライザ装置のスタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cの設定について説明する。
【0028】
まず、スタビライザ9とシリンダユニット13とが変位xした場合のスタビ反力Fを求める運動方程式を考える。スタビライザ9とシリンダユニット13とは直列に接続されている。このため、スタビライザ9とシリンダユニット13とが変位xした場合のスタビライザ反力Fを求める運動方程式は、数1となる。ここで、sはスタビライザ装置に路面から入力される路面振動としての路面外乱入力の周波数の周期を示す時間tに無関係な複素数であり、数2のように角速度ωと虚数単位jとの積で表される。
【0029】
【数1】
Figure 0003624759
【0030】
【数2】
Figure 0003624759
この運動方程式の入力である変位xに対する出力としてのスタビライザ反力Fの比を求める。この比は、スタビライザ装置に路面外乱入力があった場合のスタビライザ装置のスタビライザ反力を決めるゲイン定数Kとなり、数3で表される。即ち、このゲイン定数Kがスタビライザ装置の伝達関数となる。
【0031】
【数3】
Figure 0003624759
このスタビライザ装置において、高周波の路面外乱入力があった場合、即ち、周波数の1周期の時間tを0に近づけることを考える。このとき、時間tのラプラス変換(数4)から時間tが0に近づく場合に、sは無限大に近づくことになる。したがって、数3より、高周波のゲイン定数Kは、数5のようにスタビライザ9のばね力k項のみで表される。故に、高周波の路面外乱入力があった場合にスタビライザ装置は、スタビライザ9のばね力kにより、路面からの入力を吸収していることがわかる。
【0032】
【数4】
Figure 0003624759
【0033】
【数5】
Figure 0003624759
これに対して、このスタビライザ装置において、低周波の路面外乱入力がある場合、即ち、周波数の1周期の時間tを無限大に近づけること考える。このとき、数4からsは、0に近づくことになる。しかし、数3のsを0に近づける場合と、ゲイン定数Kは0になる。これは、sが0の場合、シリンダユニット13の減衰力が発生していないことに伴うものであり、sを0とした場合に、運動方程式数1が成り立たないことを示している。このため、運動方程式を時間tで微分して、スタビライザ装置の運動に伴う速度を入力とし、速度に対するスタビライザ反力を出力として、ゲイン定数K’を考えると、数6となる。
【0034】
【数6】
Figure 0003624759
この数6において、スタビライザ装置に低周波の路面外乱入力があったと考えて、sを0に近づけると、ゲイン定数K’は、数7のように減衰力項Cのみで表せる。したがって、スタビライザ装置に低周波の路面外乱入力があった場合、スタビライザ装置は、その入力をシリンダユニット13の減衰力Cにより吸収していることがわかる。
【0035】
【数7】
Figure 0003624759
このスタビライザ装置の路面外乱入力に対するスタビライザ反力Fの関係は、数1から算出すると、図3のようになる。
【0036】
したがって、図3と数5及び数7から所定の路面外乱入力の周波数より低い周波数では、路面外乱入力をシリンダユニット13で減衰してスタビライザに加わる力を低減させていることがわかる。また、所定の路面外乱入力の周波数より高い周波数では、シリンダユニット13でほとんど減衰することなくスタビライザ9で路面外乱入力を受けていることがわかる。このことから、スタビライザ9とシリンダユニット13との関係は、所定の路面外乱入力の周波数を境にして、路面外乱入力の周波数のハイパスフィルタを構成する関係になっていることがわかる。
【0037】
所定の路面外乱入力の周波数は、ダンパが路面外乱入力を減衰してスタビライザに加わる力を低減できる路面外乱入力の周波数の実質的な上限の上限周波数である。この上限周波数より大きい周波数での路面外乱入力は、シリンダユニット13でほとんど減衰することなくスタビライザ9のばね力kで受け止める。また、この上限周波数より小さい周波数での路面外乱入力は、シリンダユニット13で減衰してスタビライザ9に加わる力を低減している。。
【0038】
したがって、この上限周波数としての所定の路面外乱入力の周波数は、スタビライザ装置の遮断周波数fとなる。この遮断周波数fとスタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cとの関係は、数3をハイパスフィルタの伝達関数と比較して、近似した時定数T(数8)と、時定数T及び遮断周波数fとの関係の数9とからの、数10のように定めることができる。
【0039】
【数8】
Figure 0003624759
【0040】
【数9】
Figure 0003624759
【0041】
【数10】
Figure 0003624759
図4は、路面外乱入力とロールレートとの関係を遮断周波数fを変化させて比較したグラフである。ここでは、遮断周波数fを略車体共振周波数としての略ロール共振周波数と、その略ロール共振周波数より大きい周波数と、その略ロール共振周波数より小さい周波数との3種類の周波数に設定した場合の比較をしている。
【0042】
尚、ロールレートは、車両の横方向の回動量や車両の横方向の回動速度等の車両の横方向の運動量を示している。
【0043】
まず、遮断周波数fを車両毎に設定される略車体共振周波数としての略ロール共振周波数として、スタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cとを設定する。このスタビライザ装置についてシュミレーションした結果、ロールレートは、図4中の実線41で示されるようになる。次に、遮断周波数fを略ロール共振周波数より所定量大きい値として、スタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cとを設定する。このスタビライザ装置についてもシュミレーションした結果、ロールレートは、図4中の点線42で示されるようになる。更に、遮断周波数fを略車体共振周波数より所定量小さい値として、スタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cとを設定する。このスタビライザ装置についてもシュミレーションした結果、ロールレートは、図4中の破線43で示されるようになる。
【0044】
上記シュミレーションの結果、図4中の実線41に示されるように、略ロール共振周波数を遮断周波数fとして、スタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cを設定したスタビライザ装置を備えた車両に1Hzから2Hz付近の路面外乱入力した場合のロールレートを低減できることがわかる。
【0045】
略ロール共振周波数は、車両の重量、サスペンション1の特性、各車輪2、6のトレッド等の車両の諸元により決定される値で、0.5Hz〜2Hz付近の値である。
【0046】
次に、上記構成のスタビライザ装置の作用について説明する。
【0047】
まず、直進走行について説明する。直進走行では、図2におけるソレノイドバルブ22が連通状態になっており、第1油室17及び第2油室18とは、第1油路19及び第2油路20を介して、アキュムレータ21の油圧を受けている。
【0048】
このとき、路面から車輪に1Hzから2Hz付近の路面外乱入力があった場合、スタビライザ装置のスタビライザ9のばね力kとシリンダユニット13の減衰力Cとが作動して、その入力を最大限に受け止める。スタビライザ装置で受け止められなかった入力は、車体のロールレートとして、車体の挙動に現れるが、従来に比べ、ロールレートを低減することができる。
【0049】
1Hzから2Hz付近の路面外乱入力によるロールレートが遮断周波数fを略車体共振周波数より大きい値もしくは遮断周波数fを略車体共振周波数より小さい値としてスタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cとを設定した場合に比べて低減できる。
【0050】
これに対し、舵角センサやヨーレイトセンサで車両が旋回を判断した場合、制御装置23は、ソレノイドバルブ22に第1油路19及び第2油路20を遮断する信号を送信する。この信号を受けたソレノイドバルブ22は、ソレノイドを消磁して、第1油路19及び第2油路20の各油路を遮断する。
【0051】
これにより、シリンダユニット13の第1油室17及び第2油室18は、油密状態に保たれ、ピストン16は、シリンダ14内で固定される。即ち、リンクロッド12と同様に一種の剛体の動きをすることとなり、スタビライザ9は、その固有のばね力を発揮して車両の安定性を確保することができる。
【0052】
本実施例では、略ロール共振周波数を遮断周波数fとして、スタビライザ9のばね力k及びシリンダユニット13の減衰力Cを設定したが、遮断周波数fを略ばね上共振周波数として、ばね上振動の上下方向の振動の大きさを低減させることも可能で、略ロール共振周波数を遮断周波数fとした場合と同様の効果が得られる。
【0053】
尚、略ばね上共振周波数は、略ロール共振周波数と同様に、車両特有のもので、車両のサスペンション特性等の車両諸元に基づいて決定される値で、略ロール共振周波数と同様に0.5Hz〜2Hz付近の値をである。
【0054】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0055】
本実施の形態は、第1の実施の形態のスタビライザ装置のシリンダユニット13の構成に関するものである。
【0056】
図5には、本発明の一実施例に係るスタビライザ装置のシリンダユニット13の全体構成図が示されている。また、図6には、シリンダユニット13の油圧を制御するソレノイドバルブ22の断面図が示されている。尚、上記第1の実施の形態と同じ構成部には同符号を付すと共に、上記第1の実施の形態と異なる部分のみ説明する。
【0057】
ソレノイドバルブ22は、図5に示すように、シリンダ14の下端に配設されていて、シリンダ14内の各油室17、18とシリンダ14の外周に設けられたアキュムレータ21とで構成されている。
【0058】
図6は、ソレノイドバルブ22の長手方向に向う、中心線の上側と下側で、それぞれ、第1油路19及び第2油路20を遮断している状態と、連通している状態を示している。
【0059】
ソレノイドバルブ22は、制御装置23からの信号を基に励磁するソレノイドを備える作動部31とソレノイドの励磁により第1油路及19び第2油路20の各々を連通する第1弁体としての第1ポペット弁33と第2弁体としての第2ポペット弁34を内在させる弁部32とで構成されている。
【0060】
作動部31は、ソレノイドの励磁により、弁部32方向に作動する第1押圧手段としての第1ロッド35を備えている。
【0061】
第1ロッド35は、ソレノイドが消磁している場合に、第1ポペット弁33を押圧しない距離に離間していて、また、第1ロッド35は、制御装置23からの信号を基にソレノイドが励磁された場合に、第1ポペット弁33を押圧して、その押圧方向に第1ポペット弁33を移動させるように配置されている。
【0062】
弁部32を構成するハウジング36の内部は、各油路19、20を連通あるいは遮断する第1ポペット弁33及び第2ポペット弁34が設けられている。
【0063】
第1油路19は、ハウジング36とアキュムレータ21を接続する第1出力ポート19aと、ハウジング36と第1油室17を接続する第1入力ポート19bとからなる。
【0064】
第1出力ポート19aは、アキュムレータ21からハウジング36に接続し、ハウジング36内の第1ボペット弁33の第1ロッド35側に挿通している。
【0065】
第1入力ポート19bは、第1油室17からハウジング36に接続し、ハウジング36内の第1ボペット弁33の第1ロッド35側と反対側に挿通している。
【0066】
第2油路20は、ハウジング36とアキュムレータ21をつなぐ第2出力ポート20aと、ハウジング36と第2油室18をつなぐ第2入力ポート20bとからなる。
【0067】
第2出力ポート20aは、アキュムレータ21からハウジング36に接続し、ハウジング36内の第2ボペット弁34の第1ロッド35側に挿通している。
【0068】
第2入力ポート20bは、第2油室18からハウジング36に接続し、ハウジング36内の第2ボペット弁34の第1ロッド35側と反対側に挿通している。
【0069】
また、弁部32のハウジング36の内には、弁を構成する各部品が作動部31側から順に直列に並んでいる。
【0070】
作動部31側から、第1ポペット弁33が配設されている。
【0071】
第1ポペット弁33は、第1出力ポート19aと第1入力ポート19bとの間でハウジング36に当接して、第1出力ポート19aと第1入力ポート19bとの間の油の流れを遮断する第1ポペット弁33が配設されている。
【0072】
第1ポペット弁33の一端には、第1ロッド35が配設されていて、第1ポペット弁33の他端には、第1ロッド35が第1ポペット弁33を押圧する押圧方向と反対方向にハウジング36に対して第1ポペット弁33を付勢する第1付勢手段としての第1スプリング37が配設されている。
【0073】
第1ポペット弁33の他端には、第1ポペット弁33と一体的に構成された第2ロッド38が配設されている。
【0074】
第2ロッド38の第1ポペット弁33と反対側の端部には、第2ポペット弁34が配設されている。第2ロッド38と第2ポペット弁34とは、ソレノイドが励磁していない状態で、所定の設定量だけ離間して配設されている。これは、後述する、ソレノイドが消磁していて、第1ポペット弁33及び第2ポペット弁34が第1油路17及び第2油路20を遮断している場合の第1油室17及び第2油室18の内圧の関係によって、アキュムレータ21から第1油室17及び第2油室18への油の流れを許容するために第1ポペット弁33及び第2ポペット弁34が微少に作動することに関連するものである。即ち、したがって、所定の設定量は、ソレノイドの作動により、第2ロッド38が作動する量と、第1油室17及び第2油室18の内圧の関係によって、第1ポペット弁33が微少に作動する量とで決定されるものである。また、第2ロッド38と第2ポペット弁34とは、ソレノイドが励磁している状態で、第2ロッド38の移動により、第2ポペット弁34を押圧して、第2ポペット弁34を移動させるように配置されている。
【0075】
第2ポペット弁34は、第2出力ポート20aと第2入力ポート20bとの間でハウジング36と当接して、第2出力ポート20aと第2入力ポート20bとの間の油の流れを遮断している。
【0076】
第2ポペット弁34の第2ロッド38と反対側には、ハウジング36に対して第2ポペット弁34を第2ロッド38方向に付勢する第2付勢手段としての第2スプリング39が配設されている。
【0077】
上記構成のソレノイドバルブ22の作用を説明する。
【0078】
車両が直線を走行している場合、制御装置23は、ソレノイドバルブ22を連通する信号を発信する。この信号に伴ってソレノイドは、励磁されして、第1ロッド35を弁部32方向に移動させる。第1ロッド35は、第1ポペット弁33を押圧し、その押圧力により、第1ポペット弁33は、第1スプリング37のばね力に抗して、押圧方向に移動する。これにより、第1入力ポート19bと第1出力ポート19aとは、連通する。この第1ポペット弁33の移動に連動して、第2ロッド38も移動して、第2ポペット弁34を押圧する。この第2ロッド38の押圧力により、第2ポペット弁34は、第2スプリング39のばね力に抗して、押圧方向に移動する。これにより、第2入力ポート22bと第2出力ポート20aとは、連通する。
【0079】
次に、車両が旋回中の場合に、制御装置23ソレノイドバルブ22を遮断する信号を発信する。この信号に伴って、ソレノイドの消磁し、第1ロッド35を元の位置に引戻す。第1ロッド35の移動に伴って、第1ポペット弁33及び第2ポペット弁34は第1スプリング37及び第2スプリング39の付勢によりハウジング36と当接し、各油路19、20を遮断する。
【0080】
この場合に、車体が横方向に運動して、シリンダユニット13が伸縮しようとすると、ピストン16の移動方向に位置する油室の圧力が高くなり、微少ではあるが、油室内の油が圧縮されて、体積が減少する。このときピストン16の移動方向と反対方向の油室内の圧力は負圧となる。例えば、シリンダユニット13が、縮小しようとした場合に、第2油室18内の油は圧縮されて、体積が減少する。これに伴って、第1油室17内の圧力は負圧となる。第1油室17内の圧力が負圧になると、ソレノイドバルブ22内の第1ポペット弁33の前後で大きな圧力差が発生する。第1ポペット弁33の第1入力ポート19b側の圧力は、負圧となり、第1ポペット弁33を第2ポペット弁34側に引張ろうとする力が発生している。また、第1ポペット弁33の第1出力ポート19a側の圧力は、第1出力ポート19aがアキュムレータ21に接続されているため、所定の正圧となり、第1ポペット弁33を第2ポペット弁34側に押そうとする力が発生している。この第1ポペット弁33を引張ろうとする力と押そうとする力の合力により、第1スプリング37を抗し、第1ポペット弁33とハウジング36との間に微少な隙間を開ける。この時、第2ロッド38と第2ポペット弁34とが接触しないように、第2ロッド38の長さを設定している。これにより、アキュムレータ21から第1油室17に油が流れ込み第1油室17内の油圧が上昇する。即ち、第1ポペット弁33は、第1油室17内の圧力のチェック弁としての働きをするように構成されている。
【0081】
これにより、第1油室17内の圧力が負圧になり油の中の空気が気泡になることを防止することができる。したがって、第1油室17内に気泡が発生することによるシリンダユニット13の減衰力の低下を防止することができ、走行安定性を維持することができる。
【0082】
同様に、車両の横方向の運動により、シリンダユニット13が伸びて、第2油室18内の圧力が負圧になった場合には、第1ポペット弁33と同様の作用を第2ポペット弁34が作動して、第2油室18内の圧力を上昇させる。即ち、第2ポペット弁34は、第2油室18内の圧力のチェック弁としての働きをするように構成されている。
【0083】
これにより、第1油室17同様、第2油室18内の圧力が負圧になり油の中の空気が気泡になることを防止することができる。したがって、第2油室18内に気泡が発生することによるシリンダユニット13の減衰力の低下を防止することができ、走行安定性を維持することができる。
【0084】
したがって、ソレノイドバルブ22を構成する部品をハウジング36内に直列で配置したことにより、ソレノイドバルブ22をコンパクトに構成することができる。
【0085】
また、第2ロッド38と第2ポペット弁34との間に所定の設定量の隙間を設けたため、第1ポペット弁33を第1油室17内の圧力のチェック弁として構成することができ、シリンダユニット13の減衰力の低下を防止することができる。
【0086】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更して、次のように実施することもできる。
(1)上記実施の形態において、略車体共振周波数として、略ロール共振周波数あるいは略ばね上共振周波数を予め算出された車体特有の値を用いたが、リアルタイムで略車体共振周波数を検出して、スタビライザのばね力とダンパの減衰力とを可変に制御することも可能である。これにより、乗心地を更に向上させることができる。
(2)上記実施の形態において、略車体共振周波数として、略ロール共振周波数あるいは略ばね上共振周波数の車体特有の値を用いたが、0.5Hz〜2Hz付近の値を採用し、その値を遮断周波数としてスタビライザのばね力とダンパの減衰力とを設定することでも乗心地を向上させる効果があることが判っている。
(3)上記実施の形態において、ソレノイドバルブの開閉を制御装置からの信号に基づいて、変更したが、マニュアル操作により適宜、運転者がソレノイドバルブを変更する変更手段を設けることも可能である。これにより、運転者のニーズにあった、車両特性を適宜、変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用スタビライザ装置が適用されたサスペンションの全体構成を示す構成図である。
【図2】シリンダユニットを示す概略構成図である。
【図3】路面外乱入力に対するスタビライザ反力を示す図である。
【図4】遮断周波数に対するロールレートを示すグラフである。
【図5】シリンダユニットの全体構成を示す断面図である。
【図6】ソレノイドバルブの断面図である。
【符号の説明】
1・・・サスペンション
2・・・左前輪
3・・・左前輪ショックアブソーバ
4・・・左前輪サスペンションアーム
5・・・車体
6・・・右前輪
7・・・右前輪ショックアブソーバ
8・・・右前輪サスペンションアーム
9・・・前輪側スタビライザ
9a・・・前輪側スタビライザの一端部
9b・・・前輪側スタビライザの他端部
10、11・・・軸受
12・・・リンクロッド
13・・・シリンダユニット
14・・・シリンダ
15・・・ロッド
16・・・ピストン
17・・・第1油室
18・・・第2油室
19・・・第1油路
19a・・・第1出力ポート
19b・・・第1入力ポート
20・・・第2油路
20a・・・第2出力ポート
20b・・・第2入力ポート
21・・・アキュムレータ
22・・・ソレノイドバルブ
23・・・制御装置
31・・・作動部
32・・・弁部
33・・・第1ポペット弁
34・・・第2ポペット弁
35・・・第1ロッド
36・・・ハウジング
37・・・第1スプリング
38・・・第2ロッド
39・・・第2スプリング

Claims (9)

  1. 車両の振動を抑制するスタビライザと、前記スタビライザの一端に接続されて路面外乱入力を減衰して前記スタビライザに加わる力を減衰するダンパとを具備する車両用スタビライザ装置において、車両の略車体共振周波数を前記ダンパが路面外乱入力を減衰して前記スタビライザに加わる力を実質的に低減できる路面外乱入力の周波数の上限である上限周波数として、前記スタビライザのばね力と前記ダンパの減衰力とを設定することを特徴とするスタビライザ装置。
  2. 前記略車体共振周波数を前記上限波周波数fとして、下記の式 f=k/2πC(但し、πは円周率) を満たす前記スタビライザのばね力kと、前記ダンパの減衰力Cとを設定することを特徴とする請求項1のスタビライザ装置。
  3. 前記ダンパは、シリンダと、前記シリンダを第1油室及び第2油室との2つの油室に区分するピストンを持ち、第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断する遮断手段を備えていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2のスタビライザ装置。
  4. 前記遮断手段が、車両が旋回中の場合に、第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断するものであることを特徴とする請求項3に記載のスタビライザ装置。
  5. 当該スタビライザ装置が、前記遮断手段を制御する制御装置を備え、その制御装置が、車両が旋回中の場合に前記第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断するように前記遮断手段を制御する制御装置を備えていることを特徴とする請求項4に記載のスタビライザ装置。
  6. 前記制御装置が、舵角センサとヨーレイトセンサとの少なくとも一方を用いて車両が旋回中であることを検知し、その検知結果に基づいて、前記第1油室及び第2油室間の油の流れを遮断するように前記遮断手段を制御するものであることを特徴とする請求項5に記載のスタビライザ装置。
  7. 記ダンパはアキュムレータを持ち、前記遮断手段で前記第1油室及び前記第2油室間が遮断状態にある時、前記アキュムレータから前記第1油室及び前記第2油室への油の流れを許容し、前記第1油室及び前記第2油室から前記アキュムレータへの油の流れを遮断する弁手段を前記第1油室及び前記第2油室と前記アキュムレータとの間に設けたことを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれかのスタビライザ装置。
  8. 前記弁手段は、前記第1油室と前記アキュムレータとの間に設けられた第1弁体と、前記第2油室と前記アキュムレータとの間に設けられた第2弁体とで構成され、前記第1弁体と前記第2弁体との作動方向を軸として前記第1弁体と前記第2弁体とが同軸的に配設されていることを特徴とする請求項7のスタビライザ装置。
  9. ソレノイドの作動で第1油室及び第2油室間の油路を遮断あるいは連通する前記遮断手段は、前記ソレノイドの作動により前記第1弁体を押圧して前記第1油室と前記アキュムレータ間の油の流れを連通する第1押圧手段と、前記第1押圧手段の押圧により前記第1弁が押圧方向に設定量移動した後に、第2弁を押圧して前記第2油室と前記アキュムレータ間の油の流れを連通する第2押圧手段とを備えることを特徴とする請求項8のスタビライザ装置。
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