JP3623773B2 - 流速流向計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川、海洋、樋管、上下水道管等における液体の流速や流向を測定する、流速流向計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液体の流速や流向を測定するための流速流向計が知られている。例えば、図9に示す電磁式の流速流向計50は、磁界を液体の流れが横切る際に発生する起電力から流速や流向を検出し、液中に配置される検出器51と、この検出器51から入力される信号に基づいて流速や流向を算出及び出力するための流速流向計変換器52とを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この流速流向計50を単独で使用したとすると、検出器51が液体中に位置しているか否かにかかわらず流速や流向を常時測定してその測定結果を出力することになる。液面が低下して検出器51が液体外に位置している状態で測定された流速や流向は誤出力であり、この状態での測定を継続すると故障発生の原因となる。
【0004】
これに対して、流速流向計50と組み合わせて水位計60を使用することが知られている。この水位計は液体中に配置される水位計本体61と、この水位計本体61の出力信号に基づいて水位を算出及び出力するための水位計変換器62とを備えている。水位計変換器62の出力する水位信号は流速流向計変換器52に入力される。流速流向計変換器52は水位信号に基づいて検出器51が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置しているときにのみ流速や流向を測定してその測定結果を出力する。従って、流速流向計50と水位計60を組み合わせて使用することにより、上記常時測定の場合に発生する誤出力や故障の問題を解消することができる。しかし、流速流向計50を別個の水位計60と組み合わせて使用するのでは、装置が大型化し、流速流向計50と水位計60をそれぞれ個別に設置する必要がある等、取扱性が良好でない。
【0005】
そこで、本発明は、常時測定による誤出力や故障の問題を解決することができ、かつ小型で取扱の容易な流速流向計を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、導電性を有する液体中に配置され、この液体の流速又は流向の少なくともいずれか一方を測定する流速流向測定部と、この液体の導体抵抗を測定する導体抵抗測定部とを一体に備える検出器と、
上記導体抵抗測定部が測定した導体抵抗に基づいて上記検出器が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合には上記流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定を実行してその測定結果を出力し、液体中に位置していない場合には上記流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果の出力を停止する、制御装置と
を備える、流速流向計において、
前記検出器は、導電性を有する導体抵抗検出プレートと、この導体抵抗検出プレート上に設けられた樹脂製のモールド部とを備え、
このモールド部は、ドーム状部と、前記検出器と前記制御装置を接続するケーブルを保持すると共にこのケーブルに含まれる信号線を前記ドーム状部に案内するガイド部とを備え、
前記流速流向測定部は、前記ドーム状部に配設された磁界発生用コイルと、この磁界発生用コイルが発生する磁界を液体の流れが横切る際に発生する起電力を検出するための前記ドーム状部に配置された一対の流速流向測定用電極とを備え、かつ
前記導体抵抗測定部は、前記ガイド部に配設された第1の抵抗検出用電極と、前記ドーム状部に収容され、かつ導体抵抗検出用プレートと接触する第2の抵抗検出用電極とを備えることを特徴とする、流速流向計を提供する。
【0007】
本発明の流速流向計では、検出器が備える導体抵抗測定部が導体抵抗を測定し、制御装置がそれに基づいて検出器が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合にのみ、流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果を出力する。従って、検出器が液体中に位置していない場合に流速や流向の測定結果を出力することによる故障や誤出力を防止し、信頼性の高い流速や流向の測定を行うことができる。また、別個の水位計を設けるのではなく、検出器が流速流向測定部と導体抵抗測定部とを一体に備えるため、装置の小型化を図ることができ、取扱も容易である。
【0008】
具体的には、上記制御装置は、上記導体抵抗測定部が測定した導体抵抗と、予め定められた導体抵抗閾値とを比較し、上記導体抵抗が上記導体抵抗閾値以下であれば検出器が液体中に位置していると判断し、上記導体抵抗が上記導体抵抗閾値を上回る場合には検出器が液体外に位置していると判断する。導体抵抗閾値は測定対象である液体の導電率に設定すればよい。例えば、水道水の導電率は10mS/m、河川水の導電率は11mS/m、海水の導電率は4500mS/mである。
【0009】
好ましくは、上記制御装置は、検出器が液体外に位置していることを検出すると、予め定められた規定時間連続して検出器が液体中に位置していると判断するまで、上記流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果の出力を停止する。液面は上下振動している場合が多い。例えば、屋外の水路の水面は風等の影響で波立っており、上下振動している。また、測定対象の液体ではなく、例えば、雨等の影響によって検出器が液体中に位置していると誤って判断される可能性もある。しかし、上記のように規定時間連続して検出器が液体中に位置していると判断するまで流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果の出力を停止すれば、液面の上下振動のために一時的に検出器が液体中に位置した場合や、雨等の影響がある場合であっても流速流向測定部による測定結果の出力が誤って再開されず、より信頼性の高い流速や流向の測定を行うことができる。
【0010】
上記流速流向測定部は、電磁式、超音波式、又は放熱式のいずれであってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す実施形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る電磁式の流速流向計を示している。この流速流向計は、導電性を有する液体中に配置される検出器1と、検出器1から入力される信号を処理する変換器2(制御装置)とを備えている。検出器1は、例えば水路の壁面に図1に示す姿勢で設置される。変換器2は液体外に配置されている。検出器1と変換器2は、複数の信号線3aを有するケーブル3によって接続されている。
【0012】
図2及び図3に示すように、検出器1は導電性を有する導体抵抗検出プレート4と、この導体抵抗検出プレート4上に設けられた樹脂製のモールド部5とを備えている。このモールド部5は、ドーム状部6と、ケーブル3の一端が固定され、ドーム状部6に信号線3aを案内するガイド部7とを備えている。
【0013】
ドーム状部6には、図3においてニ点鎖線Eで概略的に示す磁界を発生するための磁界発生用コイル8と、磁界Eを液体の流れが横切る際に発生する起電力を検出するための一対の流速流向測定用電極9A,9Bが配設されている。
【0014】
ガイド部7には一方の導体抵抗検出用電極10Aが配設されている。他方の導体抵抗検出用電極10Bは、ドーム状部6の内部に収容されており、導体抵抗検出プレート4と電気的に接続されている。磁界発生用コイル8、流速流向測定用電極9A,9B、及び導体抵抗検出用電極10A,10Bは信号線3aにより変換器2に接続されている。
【0015】
図4を参照して変換器2について説明する。まず、変換器2は磁界発生用コイル8に交流電流を印加するためのコイル駆動回路12を備えている。また、変換器2は、各流速流向測定用電極9A,9Bから信号が入力される増幅器25Aを備えている。この増幅器25Aの出力はノイズ除去のためのフィルタ回路13A及びA/Dコンバータ14を経てマイクロコンピュータ15に入力される。また、変換器2は一方の導体抵抗検出用電極10Aに接続された定電圧パルス発生回路16を備えている。この定電圧パルス発生回路16は、電圧値及び周期が一定の矩形波形のパルス電圧を導体抵抗検出用電極10Aに印加する。なお、導体抵抗検出用電極への印加信号は電流であってもよい。他方の導体抵抗検出用電極10Bの出力は反転増幅器17に入力される。反転増幅器17の出力はノイズ除去のためのフィルタ回路13B、増幅器25B、及びA/Dコンバータ14を経てマイクロコンピュータ15に入力される。マイクロコンピュータ15は、コイル駆動回路12及び定電圧パルス回路16を制御して液体の導体抵抗の検出及び液体の流速及び流向の検出を実行する。マイクロコンピュータ15の出力は、例えば水門開閉設備の中央制御装置等の外部機器へ出力される。まず、流速を表す信号は、D/Aコンバータ18を経て外部機器へ出力される。一方、それぞれ順流、逆流、及び停止に対応する3個のリレー25A,25B,25Cが設けられており、これらのうちのいずれか1個がマイクロコンピュータ15からの信号によりオン状態となり、残りの2個がオフ状態を維持することにより、外部機器に対して流向が出力される。例えば、流向が順流である場合には、1個のリレー25Aのみがオン状態となり、残りの2個のリレー25B,25Cはオフ状態で維持される。
【0016】
次に、図5を参照して流速流向計の動作を説明する。
水路等に流速流向計を設置した後の最初の電源投入時や、いったん水路等の水を抜いた後の電源の再投入時にはステップS1の初期確認が実行される。この初期確認については図6を参照して後に詳述する。
【0017】
通常の作動中には、まず、ステップS2において、液体の導体抵抗の測定が実行される。すなわち、マイクロコンピュータ15からの指令に基づいて定電圧パルス発生回路16から導体抵抗検出用電極10Aに対してパルス電圧が印加される。このパルス電圧に対応して導体抵抗検出用電極10A,10B間に液体を介して流れる電流が、導体抵抗検出用電極10Bから反転増幅器17、フィルタ回路13B、増幅器25B、及びA/Dコンバータ14を介してマイクロコンピュータ15に入力される。次に、ステップS3において、マイクロコンピュータ15が液体の導体抵抗を算出する。すなわち、マイクロコンピュータ15は上記導体抵抗検出用電極10A,10Bから入力された電流信号から導体抵抗(導電率)を算出する。
【0018】
ステップS4では、ステップS3で算出した導体抵抗と、マイクロコンピュータ15が予め記憶している導体抵抗閾値とが比較される。この導体抵抗閾値は、流速や流向の測定対象である液体の種類に応じて設定される。例えば、水道水の導電率は10mS/m、河川水の導電率は11mS/m、海水の導電率は4500mS/mである。なお、液体の導電率は温度によって変化する場合もあるので、導体抵抗閾値を温度に応じて補正してもよい。
【0019】
このステップS4で導体抵抗が導体抵抗閾値以下(測定された導電率が予め定められた導電率以上)であれば、検出器1(導体抵抗検出用電極10A,10B)は液面より下側、すなわち液体中に位置し、流速や流向の検出が可能な状態である。従って、この場合には、ステップS5において、流速及び流向の測定が実行される。すなわち、マイクロコンピュータ15からの指令に基づいてコイル駆動回路12から磁界発生用コイル8に交流電流が供給され、それによって磁界E(図3参照)が発生する。この磁界Eを横切る液体の流れにより発生する流速流向測定用電極9A,9B間の起電力は、増幅器25A、フィルタ回路13A、及びA/Dコンバータ14を経てマイクロコンピュータ15に入力される。ステップS6においてマイクロコンピュータ15が流速流向測定用電極9A,9Bからの信号に基づいて流速及び流向を算出し、算出された流速及び流向はステップS7におい外部機器に出力される。
【0020】
このように、本実施形態では、導体抵抗検出用電極10A,10Bを使用して導体抵抗を測定し、マイクロコンピュータ15がそれに基づいて検出器1が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合にのみ、流速流向測定用電極9A,9Bを使用した流速や流向の測定を実行する。従って、検出器1が液体中に位置していない場合に流速や流向の測定とその測定結果を出力することによる故障や誤出力を防止し、信頼性の高い流速や流向の測定を行うことができる。また、別個の水位計を設けるのではなく、検出器1が流速流向測定用電極9A,9Bと導体抵抗検出用電極10A,10Bとを一体に備えるため、装置の小型化を図ることができ、取扱も容易である。
【0021】
一方、上記ステップS4で導体抵抗が導体抵抗閾値を上回る場合(測定された導電率が予め定められた導電率を下回る場合)には、検出器1は液面より上側、すなわち液体外に位置し、流速や流向の検出ができない状態にある。この場合、ステップS8からステップS12の処理が実行される。まず、ステップS8においてマイクロコンピュータ15はタイマの計時を開始する。次に、ステップS9において導体抵抗の測定を実行し、ステップS10において導体抵抗の算出を実行する。ステップS9及びステップS10の具体的な内容は、上記ステップS2及びステップS3と同一である。
【0022】
ステップS11においてマイクロコンピュータ15はステップS10で算出した導体抵抗と導体抵抗閾値を比較する。導体抵抗が導体抵抗閾値を上回る場合には、ステップS8に戻ってタイマの計時を再度開始し、ステップS9からステップS11の処理を繰り返す。一方、ステップS11において導体抵抗が導体抵抗閾値以下であれば、ステップS12に移行する。ステップS12でタイマがカウントアップしている場合、すなわちタイマの計時を開始してから予め定めた規定時間が経過している場合には、ステップS5に移行して流速及び流向の測定と出力を再開する。一方、タイマがカウントアップしていない場合、すなわちタイマの計時を開始してから規定時間が経過していない場合には、ステップS9からステップS11の処理を繰り返し、導体抵抗の測定、算出、及び導体抵抗閾値との比較を行う。
【0023】
このステップS8からステップS12の処理により、マイクロコンピュータ15は、いったん検出器1が液体外に位置していることを検出すると、規定時間連続して検出器1が液体中に位置していると判断するまで、流速及び流向の測定及びその出力を停止する。液面は上下振動している場合が多い。例えば、屋外の水路の水面は風等の影響で波立っており、上下振動している。また、測定対象の液体ではなく、例えば、雨等の他の液体の影響で検出器1が液体中に位置していると誤って判断される可能性もある。しかし、本実施形態のように規定時間連続して検出器1が液体中に位置していると判断するまで流速及び流向の測定を停止すれば、液面の上下振動のために一時的に検出器1が液体中に位置した場合や、雨等の影響がある場合に誤って測定が誤って再開されることがなく、より信頼性の高い流速及び流向の測定を行うことができる。
【0024】
なお、本実施形態では、上記のように検出器1が液体外に位置していると判断された場合には流速及び流向の測定とその出力の両方を停止しているが、この判断が成立しても流速や流向の測定そのものは継続し、変換器2から外部機器への流速や流向の測定結果の出力のみを停止してもよい。
【0025】
次に、図6を参照して、流速流向計の初期確認について説明する。
一般に、水路等に流速流向計を設置した後の最初の電源投入時や、いったん水路等の水を抜いた後の電源の再投入時には、水路等に液体は存在していない。そして、水路等への液体の供給(例えば水路への水の供給)の開始後、ある程度の時間が経過した時点で検出器1が液体中に位置する。従って、液面の上下振動や、雨等の他の液体の影響ではなく、検出器1が測定対象の液体中に実際に位置していることを確認する必要がある。図6に示す初期確認では、以下の処理によりこの確認を実行する。
【0026】
まず、ステップS101において電源が投入されると、ステップS102におてい導体抵抗検出用電極10A,10Bを使用して導体抵抗が測定され、ステップS103におい導体抵抗が算出される。ステップS104では算出された導体抵抗と導体抵抗閾値が比較され、算出された導体抵抗が導体抵抗閾値を上回る限り、ステップS102からステップS104の処理が繰り返される。ステップS104で算出された導体抵抗抵抗が導体抵抗閾値以下であれば、ステップS105からステップS109の処理が実行される。このステップS105からステップS109の処理は、図5のステップS8からステップS12の処理と同一であり、予め定められた規定時間連続して検出器1が液体中に位置していると判断するまで繰り返される。
【0027】
図6のステップS109においてタイマがカウントアップした場合、すなわち規定時間連続して検出器1が液体中に位置していると判断した場合には、図5のステップS2に以降し、ステップS2からステップS12に示す通常の作動が繰り返される。
【0028】
図7は、本発明を超音波式の流速流向計に適用した例を示している。水路の両岸には超音波を発信及び受信可能な超音波センサ19A,19Bが液体の流れ方向Fに対して斜め方向に対向するように設置されている。例えば、一方の超音波センサ19Aが液中に超音波を発生するのと同時に他方の超音波センサ19B側でタイマの計時を開始し、それによって超音波が超音波センサ19で受信されるまでに要した時間を測定する。液体に流れがないと仮定した場合に超音波センサ19A,19B間を超音波が伝達するのに要する時間と、測定された時間とを比較することにより、液体の流速及び流向を算出することができる。各超音波センサ19A,19Bにそれぞれ導体抵抗検出用電極10A,10Bが取り付けられている。これらの導体抵抗検出用電極10A,10Bを使用して測定した導体抵抗に基づいて各超音波センサ19A,19Bが液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合にのみ流速及び流向の測定と、測定結果の出力とを実行することができる。超音波センサ19A,19Bは、一般に高出力であるため、検出器1が液体外にある状態で超音波の発信を継続すると、故障等が発生する可能性が高い。本発明を適用して検出器1が液体中にある場合にのみ超音波センサ19A,19Bによる超音波の発信を行うことにより、故障の発生を確実に防止することができる。
【0029】
図8は、本発明を放熱式の流向計に適用した例を示している。流向計はヒータ20と、このヒータ20の両側に配置された一対の温度センサ21A,21Bとを備えている。流れの向きがF1であれば、ヒータ20より上流側となる温度センサ21Aの検出温度は、下流側となる温度センサ21Bの検出温度よりも低くなる。逆に、流れの向きがF2であれば、ヒータ20よりも下流側となる温度センサ21Aの検出温度は、上流側となる温度センサ21Bの検出温度よりも高くなる。従って、温度センサ21A,21Bの検出温度を比較することにより、流向を測定することができる。ヒータ20及び温度センサ21A,21Bと共に検出器1に導体抵抗検出用電極10A,10Bが取り付けられている。これらの導体抵抗検出用電極10A,10Bを使用して測定した導体抵抗に基づいて検出器1が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合にのみヒータ20を作動させて流向の測定を実行することができる。検出器1が液体外に位置している状態でヒータ20の加熱を継続すると、熱による温度センサ21A,Bの故障等が発生する可能性が高い。本発明を適用して検出器1が液体中にある場合にのみヒータ20を作動させることにより、熱に起因する故障を確実に防止することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の流速流向計では、検出器が備える導体抵抗測定部が導体抵抗を測定し、制御装置がそれに基づいて検出器が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合にのみ、流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果の出力を実行する。従って、検出器が液体中に位置していない場合に流速や流向の測定及びその測定結果の出力を実行することによる故障や誤出力を防止し、信頼性の高い流速や流向の測定を行うことができる。また、別個の水位計を設けるのではなく、検出器が流速流向測定部と導体抵抗測定部とを一体に備えるため、装置の小型化を図ることができ、取扱も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電磁式の流速流向計を示す概略正面図である。
【図2】流速流向計の検出器(本体)を示す斜視図である。
【図3】図2のIII−III線での断面図である。
【図4】流速流向計の電気的な構成を示すブロック図である。
【図5】流速流向計の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】初期確認を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の変形例に係る超音波式の流速流向計を示す概略平面図である。
【図8】本発明の変形例に係る放熱式の流向計を示す概略正面図である。
【図9】従来の流速流向計の一例を示す概略正面図である。
【符号の説明】
1 検出器
2 変換器
3 ケーブル
4 導体抵抗検出プレート
5 モールド部
6 ドーム状部
7 ガイド部
8 磁界発生用コイル
9A,9B 流速流向測定用電極
10A,10B 導体抵抗検出用電極
12 コイル駆動回路
13A フィルタ回路
14 A/Dコンバータ
15 マイクロコンピュータ
16 定電圧パルス発生回路
17 反転増幅器
18 D/Aコンバータ
19A,19B 超音波センサ
20 ヒータ
21A,21B 温度センサ
25A,25B コイル
Claims (3)
- 導電性を有する液体中に配置され、この液体の流速又は流向の少なくともいずれか一方を測定する流速流向測定部と、この液体の導体抵抗を測定する導体抵抗測定部とを一体に備える検出器と、
上記導体抵抗測定部が測定した導体抵抗に基づいて上記検出器が液体中に位置しているか否かを判断し、液体中に位置している場合には上記流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定を実行してその測定結果を出力し、液体中に位置していない場合には上記流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果の出力を停止する、制御装置と
を備える、流速流向計において、
前記検出器は、導電性を有する導体抵抗検出プレートと、この導体抵抗検出プレート上に設けられた樹脂製のモールド部とを備え、
このモールド部は、ドーム状部と、前記検出器と前記制御装置を接続するケーブルを保持すると共にこのケーブルに含まれる信号線を前記ドーム状部に案内するガイド部とを備え、
前記流速流向測定部は、前記ドーム状部に配設された磁界発生用コイルと、この磁界発生用コイルが発生する磁界を液体の流れが横切る際に発生する起電力を検出するための前記ドーム状部に配置された一対の流速流向測定用電極とを備え、かつ
前記導体抵抗測定部は、前記ガイド部に配設された第1の抵抗検出用電極と、前記ドーム状部に収容され、かつ導体抵抗検出用プレートと接触する第2の抵抗検出用電極とを備えることを特徴とする、流速流向計。 - 上記制御装置は、上記導体抵抗測定部が測定した導体抵抗と、予め定められた導体抵抗閾値とを比較し、上記導体抵抗が上記導体抵抗閾値以下であれば検出器が液体中に位置していると判断し、上記導体抵抗が上記導体抵抗閾値を上回る場合には検出器が液体外に位置していると判断する、請求項1に記載の流速流向計。
- 上記制御装置は、検出器が液体外に位置していることを検出すると、予め定められた規定時間連続して検出器が液体中に位置していると判断するまで、上記流速流向測定部による流速及び/又は流向の測定結果の出力を停止する、請求項1又は請求項2に記載の流速流向計。
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