JP3623103B2 - 冷風冷却加工装置及び冷風冷却加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作物の加工箇所を冷却した空気により冷却するようにした冷風冷却加工装置及び冷風冷却加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6はこの種の冷風冷却加工方法を研削盤に適用した従来の冷風冷却研削盤の1例を示す。この冷風冷却研削盤では、主軸台1に軸承された主軸1aにより支持されて回転駆動されている工作物Wを、砥石台2に軸承されて回転駆動される砥石車Tにより研削し、工作物Wと砥石車Tが接触している研削箇所を冷風ノズル5から噴出する冷風により冷却している。冷風ノズル5は、根本側の柄部5aが砥石台2に取り付けた冷風供給管4の先端に折曲角度を可変とした管継手6を介して片持ち支持されている。冷風供給装置8からの冷風は冷風供給管4及び管継手6を介して冷風ノズル5の先端から研削箇所に向けて噴出され、その噴出位置は管継手6の締付けねじを緩めて手動により折曲角度を調節することにより、冷却効率が最大となるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
冷風は冷却液に比して冷却能が劣るため、冷風冷却加工装置では冷風ノズル5の噴出位置を冷却効率が最大となるように設定することが重要であるが、冷風は冷却液と異なり目視により供給状況を確認することができない。そこで冷風冷却研削盤のノズル位置の設定は、冷風ノズル5の噴出位置を何度か変えて試し研削を行うことにより行っており、設定に手間がかかるという問題がある。また砥石車Tの切れ味の変化などにより研削加工中に研削箇所の温度が変化しても、研削焼けなどの変化が生じるまではわからず、対応に遅れるという問題もあった。
【0004】
更に、砥石摩耗に伴い次第に研削箇所が変化するため、研削焼けを防止するためには、何度もノズル位置の調整を行わなければならず、非常に能率が悪く、また加工時間が長くなってしまうという問題もあった。
本発明はこのような各問題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このために、本発明による冷風冷却加工装置は、請求項1に示すように、工作物に対し相対移動する工具台に設けられて工作物を加工する工具と、冷風供給装置からの冷風を工具が工作物を加工している加工点近傍に向けて噴出する冷風噴出手段を備えてなる冷風冷却加工装置において、加工点またはその近傍における冷風の温度を検出する温度検出手段と、冷風噴出手段の噴出位置を変化させる噴出位置可変手段とを備えたことを特徴とするものである。この発明では噴出位置可変手段を介して冷風噴出手段の噴出位置を変化させて、手動によりまたは自動的に温度検出手段により検出される冷風の温度が最適な値となる位置を設定する。
【0006】
本発明は請求項2に示すように、請求項1の発明において、工作物の加工点の近傍と同じ形状を有し工作物の代わりに取り付けられる測定治具を備えたものとし、温度検出手段は測定治具の加工点に対応する部分付近を通過する冷風の温度を検出するように測定治具に取り付けることが好ましい。この発明では、加工準備段階において、温度検出手段により検出される冷風の温度が最適な値となる冷風噴出手段の位置を手動によりまたは自動的に設定する。
【0007】
本発明は請求項3に示すように、請求項1または請求項2の発明において、温度検出手段により検出される冷風の温度が最も低くなるように噴出位置可変手段により冷風噴出手段の噴出位置を自動的に設定する制御装置を更に備えたものとすることが好ましい。
【0008】
また本発明による冷風冷却加工装置は、請求項4に示すように、工作物に対し相対移動する工具台に設けられて工作物を加工する工具と、冷風供給装置からの冷風を工具が工作物を加工している加工点近傍に向けて噴出する冷風噴出手段を備えてなる冷風冷却加工装置において、加工点またはその近傍における工作物の温度を検出する温度検出手段と、冷風噴出手段の噴出位置を変化させる噴出位置可変手段とを備えたことを特徴とするものとしてもよい。この発明では、工作物の加工中に、噴出位置可変手段により冷風噴出手段の噴出位置を変化させて、手動によりまたは自動的に温度検出手段により検出される冷風の温度が最適な値となる位置を設定する。
【0009】
本発明は請求項5に示すように、請求項4の発明において、温度検出手段により検出される工作物の温度に応じて噴出位置可変手段により冷風噴出手段の噴出位置を変化させる制御装置を更に備えたものとすることが好ましい。
【0010】
本発明は請求項6に示すように、請求項1〜請求項5の発明において、主軸台により軸承され工作物を支持して回転駆動する主軸を更に備えてなるものとしてもよい。
【0011】
また本発明による冷風冷却加工方法は、請求項7に示すように、工具が工作物を加工している加工点近傍に向けて冷風噴出手段から冷風を噴出して同加工点を冷却する冷風冷却加工方法において、工具により加工される工作物の加工点の近傍と同じ形状を有する測定治具を工作物の代わりに取り付け、測定治具の加工点に対応する部分付近を通過する冷風の温度を検出し、この検出された温度が最も低くなるように冷風噴出手段の噴出位置を設定することを特徴とするものである。この発明では、加工準備段階において、検出された冷風の温度が最も低くなるように冷風噴出手段の噴出位置を手動によりまたは自動的に設定する。
【0012】
また本発明による冷風冷却加工方法は、請求項8に示すように、工具が工作物を加工している加工点近傍に向けて冷風噴出手段から冷風を噴出して同加工点を冷却する冷風冷却方法において、加工点またはその近傍における工作物の温度を検出し、この検出された温度に応じて冷風噴出手段の噴出位置を制御することを特徴とするものとしてもよい。この発明では、工作物の加工中に、検出された工作物の温度温度に応じて冷風噴出手段の噴出位置を制御する。
【0013】
【発明の実施の形態】
先ず、図1〜図3に示す第1の実施の形態の説明をする。この実施の形態は、この発明を通常の円筒研削盤に適用したものである。図1及び図2に示すように、研削盤のベッド10上には工作物テーブル14が摺動面10a,10bを介して水平なX方向(図1参照)に移動可能に案内支持されている。ベッド10に回転のみ可能に軸支されてモータ19により回転される送りねじ15は工作物テーブル14の下面に固定されたナット15aと螺合され、これにより工作物テーブル14はX方向に往復移動される。工作物テーブル14上には、主軸17を軸承する主軸台16と心押台18が左右方向に対向して同軸的に設けられ、工作物Wは主軸17と心押台18に設けたセンタにより両端が支持されている。主軸17は主軸台16に設けたモータ(図示省略)により回転駆動され、これと共に工作物Wも回転される。図1〜図3は、工作物Wの代わりに測定治具Jを支持した状態を示している。
【0014】
また図1及び図2に示すように、ベッド10上には、砥石台(工具台)20が第2案内レール(図示省略)を介してX方向と直交する水平なY方向に移動可能に案内支持され、工作物テーブル14について説明したのと同様な送りねじ及びナット(何れも図示省略)を介してモータ21によりY方向に往復移動される。この砥石台20に主軸17と平行に軸承された砥石軸22には砥石車(工具)Tが取り付けられてモータ(図示省略)により回転駆動される。
【0015】
この実施の形態の工作物Wは丸棒(図4参照)であるが、測定治具Jは、図1〜図3に示すように、外周面の一部に沿って平面部Jdが設けられている点を除き工作物Wと同一外形であり、中央部付近には平面部Jdから直角に延びて測定治具Jの中心軸線を通る検出孔Jaが貫通して形成されている。この測定治具Jは、図に示すように、主軸17と心押台18に設けたセンタにより両端を支持し、検出孔Jaの中心線が砥石軸22の中心に向かうように停止させ、多少の隙間を残して砥石車Tを測定治具Jに接近させ、砥石車Tの幅方向中心面を検出孔Jaの中心線と一致させた状態で使用される。検出孔Jaの砥石車T側となる開口部は測定治具Jが砥石車Tに最も接近する位置であり、砥石車Tと工作物Wの接触部である研削箇所(加工点)に対応している。検出孔Ja内には熱電対、サーミスタ等の温度センサ(温度検出手段)Sが、検出孔Jaの内周面との間に多少の隙間をおいて、またその先端が測定治具Jの外周面とほゞ一致するように設けられている。測定治具Jは、工作物Wの研削箇所の近傍であって次に述べる冷風ノズル32から噴出される冷風の流れに影響を与える範囲と同じ形状の部分を有しておればよく、その他の部分の形状は任意である。
【0016】
次に図2及び図3により、冷風ノズル(冷風噴出手段)32及び噴出位置可変手段40の説明をする。砥石台20には砥石車Tの真上となる位置に取付台30が固定され、Y方向と平行となるように取付台30に支持された冷風供給管31の工作物テーブル14側先端には、管継手33を介して冷風ノズル32根本側の柄部32aが片持ち支持されている。管継手33はX方向軸線周りの折曲角度が可変であり、冷風ノズル32は矢印ωに示すように揺動可能である。冷風供給装置34からの冷却された冷風(温度は例えば−30℃)は、冷風供給管31及び冷風ノズル32を介して冷風ノズル32の先端から、砥石車Tと工作物Wの接触部である研削箇所に向かって噴出される。柄部32aに固定したブラケット35の連結軸38に一端が枢支されたトラス部材36と、管継手33と同軸的に一端が枢支されたトラス部材37の各他端は連結軸39により連結されている。
【0017】
噴出位置可変手段40のねじ軸41は、後端が取付台30に取り付けられたモータ45に連結され、先端は取付台30先端の突起部30aに回転自在に支持されている。取付台30の上側にY方向移動可能に支持された可動ブロック42はねじ軸41に螺合され、ピン44を介して後端が可動ブロック42に枢支されたリンク43の先端は、トラス部材36,37先端の連結軸39に枢支されている。制御装置46によりモータ45が作動されてねじ軸41が回動されれば、その回動の向きに応じて可動ブロック42は往復動し、リンク43を介して冷風ノズル32は管継手33を中心として矢印ωに示すように揺動する。
【0018】
次に上記第1の実施の形態の作動の説明をする。測定治具Jと砥石車Tとを前述のように相対的に位置決めした状態において、冷風供給装置34からの冷風を冷風供給管31に供給し、冷風噴出手段32の先端から研削箇所に相当する砥石車Tと測定治具Jの間の隙間付近に噴出する。この冷風は上記隙間を通り、またその一部は検出孔Jaの中を通り、その温度は温度センサSにより検出される。温度センサSからの冷風温度信号は制御装置46に入力され、これに基づき制御装置46は噴出位置可変手段40を作動させて冷風ノズル32を管継手33を中心として揺動させ、温度センサSにより検出される冷風の温度が最も低くなるように冷風ノズル32の噴出位置を自動的に設定する。これで冷風ノズル32から噴出される冷風により研削箇所が最もよく冷却されるような冷風ノズル32の噴出位置の設定は完了する。この状態で測定治具Jを取り外し、工作物Wを取り付けて砥石車Tにより研削を行えば、研削箇所は冷風ノズル32から噴出される冷風により最も効率よく冷却される。冷風噴出手段32は砥石台20に取り付けられて砥石車Tと共にトラバースするので、冷風噴出手段32から噴出される冷風は、常に研削箇所に当たってこれを冷却する。上記噴出位置の設定は、砥石車Tは回転させた状態で行うことが望ましいが、砥石車Tを停止させた状態で行ってもよい。
【0019】
上記説明では、温度センサSにより検出される冷風の温度が最も低くなるように制御装置46が冷風ノズル32の噴出位置を自動的に設定するようにしたが、検出される冷風の温度が所定の最適な温度となるように冷風ノズル32の噴出位置を自動的に設定するようにしてもよい。あるいは冷風ノズル32の噴出位置だけでなく、冷風供給装置34から供給される冷風の量及び温度も自動的に変化させて冷風の温度が最適な値となるようにしてもよい。
【0020】
また上記説明では、噴出位置は制御装置46により自動的に設定されるものとしたが、温度センサSにより検出した冷風の温度を冷風温度表示装置(図示省略)により表示し、作業者が表示される冷風の温度を監視ながら制御装置46に付属の操作盤を手動により操作し、噴出位置可変手段40を介して冷風ノズル32を揺動させ、表示される温度が最も低くなった位置で冷風ノズル32を停止させるようにしてもよい。冷風供給装置34から供給される冷風の量及び温度も、手動により変化させて冷風の温度が最適な値となるようにしてもよい。
【0021】
図4に示す第2の実施の形態は、この発明をアンギュラ形研削盤に適用したものである。この実施の形態は、工作物の大径部の端面を砥石車Tにより研削するものであり、工作物と同一形状の測定治具Jは両端が主軸17と心押台18に設けたセンタにより停止状態で支持され、工作物の大径部の端面に相当する大径部Jbの端面Jcには、研削箇所に対応する砥石車Tと最も接近した位置に、検出孔Jaが貫通して形成され、検出孔Ja内には第1の実施の形態と同様の温度センサSが設けられている。図示は省略したが、第1の実施の形態と同様、冷風供給装置34からの冷風を研削箇所に噴出する冷風ノズル32が噴出位置可変手段40を介して揺動可能に設けられている。
【0022】
第1の実施の形態と同様、冷風噴出手段32の先端から砥石車Tと測定治具Jの端面Jcの間の隙間付近に冷風を噴出し、温度センサSにより検出された冷風の温度が、最も低くなるかまたは所定の温度となるように、自動的にまたは手動により冷風ノズル32の噴出位置を設定する。その他の作用は第1の実施の形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0023】
次に図5に示す第3の実施の形態の説明をする。前述した第1の実施の形態は、工作物Wの加工に先立ち工作物Wの代わりに測定治具Jを取り付け、測定治具Jに設けた温度センサSにより冷風の温度を検出して冷風ノズル32の噴出位置を設定するものであるのに対し、この第3の実施の形態は、工作物Wの研削中に工作物Wの研削箇所付近の温度を検出して冷風ノズル32の噴出位置を制御するものである。その他の図示を省略した部分の構成は第1の実施の形態と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0024】
この実施の形態では、砥石車Tと工作物Wの接触部である研削箇所付近の工作物Wの温度を検出するために、砥石台20から突出する支持ブラケット23の先端に赤外線温度計S等の非接触式の温度検出手段(サーモビューワ)が設けられ、温度センサSからの冷風温度信号は制御装置46に入力される。冷風供給装置34からの冷風を研削箇所に向けて噴出する冷風ノズル32及びこれを揺動させる噴出位置可変手段40の構造は第1の実施の形態と同じである。
【0025】
この第3の実施の形態では、砥石車Tにより工作物Wを研削し、冷風ノズル32から噴出する冷風により研削箇所を冷却している状態において、工作物Wの研削直後の部分の温度は赤外線温度計Sにより検出され、この検出された温度の温度信号は制御装置46に入力され、これに基づき制御装置46は噴出位置可変手段40を作動させて冷風ノズル32を管継手33を中心として揺動させ、赤外線温度計Sにより検出される工作物Wの温度が最も低くなるように冷風ノズル32の噴出位置を自動的に設定する。これにより工作物Wの研削箇所は冷風ノズル32から噴出される冷風により最も効率よく冷却される。赤外線温度計Sは支持ブラケット23を介しては砥石台20に取り付けられて砥石車Tと共にトラバースされるので、温度検出手段Sは常に工作物Wの研削箇所近傍の温度を検出する。
【0026】
上記説明では、赤外線温度計Sにより検出される工作物Wの温度が最も低くなるように制御装置46が冷風ノズル32の噴出位置を自動的に設定しているが、検出される工作物Wの温度が所定の最適な温度となるように冷風ノズル32の噴出位置を自動的に設定するようにしてもよい。あるいは冷風ノズル32の噴出位置だけでなく、冷風供給装置34から供給される冷風の量及び温度も自動的に変化させて工作物Wの温度が最適な値となるようにしてもよい。このようにすれば、砥石車Tの切れ味の劣化などにより研削加工中に研削箇所の温度が上昇しても、直ちにそれに対応して冷風の量及び温度が変化して研削箇所の温度を下げるので、研削焼けなどが生じることはない。なお、このものでは非接触式のサーモビューワにより加工中の工作物表面温度を測定しているが、第1の実施の形態と同様に加工前の準備段階で温度測定を行い、ノズル位置を最適な位置に設定してもよい。更に、工作物の表面温度を測定しているが、加工箇所近傍の砥石表面温度を測定するようにしてもよい。
【0027】
以上に述べた実施の形態は、何れも冷風冷却研削盤について説明したが、本発明は冷風冷却研削盤に限らず、冷風冷却加工装置に広く適用可能である。
【0028】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、加工点またはその近傍の冷風の温度が最適な値となる冷風噴出手段の噴出位置を設定することができ、しかもこの設定は、噴出位置可変手段により冷風噴出手段の噴出位置を変化させて、温度検出手段により検出される冷風の温度が最適な値となる位置を手動によりまたは自動的に設定するだけであるので、簡単且つ容易に行うことができる。
【0029】
請求項2の発明によれば、冷風の温度を検出する温度検出手段は測定治具に取り付けられるので構造簡単なものを使用することができる。
【0030】
請求項3の発明によれば、冷風噴出手段の噴出位置は温度検出手段により検出される冷風の温度が最も低くなるように自動的に設定されるので、噴出位置の設定は一層簡単且つ容易となる。
【0031】
請求項4の発明によれば、工作物の加工中に、加工点またはその近傍の工作物の温度が最適な値となる冷風噴出手段の噴出位置を設定することができ、しかもこの設定は、噴出位置可変手段により冷風噴出手段の噴出位置を変化させて、温度検出手段により検出される工作物の温度が最適な値となる位置を手動によりまたは自動的に設定するだけであるので、簡単且つ容易に行うことができる。
【0032】
請求項5の発明によれば、冷風噴出手段の噴出位置は温度検出手段により検出される工作物の温度が最も低くなるように自動的に設定されるので、噴出位置の設定は一層簡単且つ容易となる。
【0033】
請求項6の発明によれば、回転することにより加工される工作物において、前記請求項1〜請求項5と同様な効果を得ることができる。
【0034】
請求項7の発明によれば、加工点またはその近傍の冷風の温度が最も低くなる冷風噴出手段の噴出位置を設定することができ、しかもこの設定は、検出された冷風の温度が最も低くなるように手動によりまたは自動的に設定するだけであるので、簡単且つ容易に行うことができる。また冷風の温度を検出する温度検出手段は測定治具に取り付けられるので構造簡単なものを使用することができる。
【0035】
請求項8の発明によれば、加工点またはその近傍の工作物の温度に応じて冷風噴出手段の噴出位置を制御することができ、しかもこの制御は、検出された冷風の温度に基づいて手動によりまたは自動的に行えばよいので、簡単且つ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷風冷却加工装置の第1の実施形態を示す全体平面図である。
【図2】図1の2−2断面図である。
【図3】図2の要部の部分拡大図である。
【図4】本発明による冷風冷却加工装置の第2の実施形態を示す全体平面図である。
【図5】本発明による冷風冷却加工装置の第2の実施形態の図3に相当する部分拡大図である。
【図6】従来技術による冷風冷却加工装置の要部の部分拡大図である。
【符号の説明】
16…主軸台、17…主軸、20…工具台(砥石台)、32…冷風噴出手段(冷風ノズル)、34…冷風供給装置、40…噴出位置可変手段、46…制御装置、J…測定治具、S…温度検出手段(温度センサ、赤外線温度計)、T…砥石車、W…工作物。
Claims (8)
- 工作物に対し相対移動する工具台に設けられて前記工作物を加工する工具と、冷風供給装置からの冷風を前記工具が前記工作物を加工している加工点近傍に向けて噴出する冷風噴出手段を備えてなる冷風冷却加工装置において、前記加工点またはその近傍における前記冷風の温度を検出する温度検出手段と、前記冷風噴出手段の噴出位置を変化させる噴出位置可変手段とを備えたことを特徴とする冷風冷却加工装置。
- 前記工作物の前記加工点の近傍と同じ形状を有し前記工作物の代わりに取り付けられる測定治具を備え、前記温度検出手段は前記測定治具の前記加工点に対応する部分付近を通過する前記冷風の温度を検出するように前記測定治具に設けられている請求項1に記載の冷風冷却加工装置。
- 前記温度検出手段により検出される前記冷風の温度が最も低くなるように前記噴出位置可変手段により前記冷風噴出手段の噴出位置を自動的に設定する制御装置を更に備えてなる請求項1または請求項2に記載の冷風冷却加工装置。
- 工作物に対し相対移動する工具台に設けられて前記工作物を加工する工具と、冷風供給装置からの冷風を前記工具が前記工作物を加工している加工点近傍に向けて噴出する冷風噴出手段を備えてなる冷風冷却加工装置において、前記加工点またはその近傍における前記工作物の温度を検出する温度検出手段と、前記冷風噴出手段の噴出位置を変化させる噴出位置可変手段とを備えたことを特徴とする冷風冷却加工装置。
- 前記温度検出手段により検出される前記工作物の温度に応じて前記噴出位置可変手段により前記冷風噴出手段の噴出位置を変化させる制御装置を更に備えてなる請求項4に記載の冷風冷却加工装置。
- 主軸台により軸承され前記工作物を支持して回転駆動する主軸を更に備えてなる請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の冷風冷却加工装置。
- 工具が工作物を加工している加工点近傍に向けて冷風噴出手段から冷風を噴出して同加工点を冷却する冷風冷却加工方法において、前記工具により加工される前記工作物の加工点の近傍と同じ形状を有する測定治具を前記工作物の代わりに取り付け、前記測定治具の前記加工点に対応する部分付近を通過する前記冷風の温度を検出し、この検出された温度が最も低くなるように前記冷風噴出手段の噴出位置を設定することを特徴とする冷風冷却加工方法。
- 工具が工作物を加工している加工点近傍に向けて冷風噴出手段から冷風を噴出して同加工点を冷却する冷風冷却加工方法において、前記加工点またはその近傍における前記工作物の温度を検出し、この検出された温度に応じて前記冷風噴出手段の噴出位置を制御することを特徴とする冷風冷却加工方法。
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