JP3622848B2 - 現像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像処理液を貯留するタンクと、このタンクに感光材を送る搬送機構とを備えると共に、前記タンクの現像処理液の温度を計測する温度検出手段と、前記タンクの現像処理液を加熱する加熱手段とを備え、前記現像処理液の温度を目標温度に維持するように、前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記加熱手段の出力を制御する温度制御手段を備えた現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からの現像処理装置は、上記タンクとして現像処理槽を備え、その現像処理槽において写真フィルムや印画紙などの感光材を現像処理するものであり、その現像処理槽に対して温度センサ等の温度検出手段とヒータ等の加熱手段とを備えることで、温度制御手段により現像処理液の温度を現像処理に適した目標温度(38〜40℃程度の温度)に維持するよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来からの現像処理装置として写真フィルムを現像するものを例に挙げると、現像処理時には現像処理槽の現像処理液が写真フィルムに付着して持ち出されるので、補充ポンプ等により現像処理液を送り込まなければ、現像処理の時間経過に伴って現像処理槽の液面レベルが低下する。
【0004】
このことから、この種の現像処理装置には現像処理槽の液面レベルを計測する液面レベルセンサ等を備え、この液面レベルセンサで液面が低下したときに、現像処理液を現像処理槽に補充し、さらに、液面レベルセンサで液面レベルが異常低下状態であると検知されると、ヒータの過剰昇温等を防止するために、例えばヒータの運転を停止させるなどの制御を行なう。
【0005】
しかし、現像処理液に直接触れて液面レベルの変化に追従して上下作動するフロートを備えた液面レベルセンサでは、フロートに対して現像処理液中の薬品が結晶化して付着する現象も発生し、この結晶化した薬品によってフロートの運動が妨げられ、適正に液面低下を検出できないおそれもある。
【0006】
このように液面低下を適正に検出できない状況に陥った場合には、現像処理液の液面レベルがヒータでの加熱が可能なレベルより低下して現像処理液の温度も適正に維持されないのみならず、ヒータの発熱部が過剰昇温してしまい、現像処理槽又はその他の現像処理槽内の部材の熱損傷を招くこともあり、液面レベルの異常低下を無理なく迅速に判別する技術が望まれている。
【0007】
そこで、液面レベルセンサを増設することや、超音波や赤外線を用いて非接触式に液面レベルを計測するセンサを備えることも考えられるが、コスト上昇に繋がる点で採用し難い面がある。さらに超音波式等の液面レベルセンサであっても故障が発生するおそれはある。
【0008】
従って、本発明の目的は、液面を計測するセンサ類が故障した場合でも、現像処理槽の液面低下を迅速に判別し、さらに、加熱手段の過剰昇温による部材の熱損傷を抑制することができる現像処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
〔構成1〕
この目的を達成するための本発明の特徴構成は、
現像処理液を貯留するタンクと、このタンクに感光材を送る搬送機構とを備えると共に、前記タンクの現像処理液の温度を計測する温度検出手段と、前記タンクの現像処理液を加熱する加熱手段とを備え、前記現像処理液の温度を目標温度に維持するように、前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記加熱手段の出力を制御する温度制御手段を備えた現像処理装置であって、
前記温度検出手段の感温部を、前記加熱手段の発熱部からの輻射熱を受ける位置に配置し、
前記温度制御手段は、
前記温度検出手段による検出結果が前記目標温度より高温である所定温度以上である場合に前記加熱手段による加熱を停止する第一安全手段と、
前記温度検出手段による検出結果が前記所定温度より低く、かつ、前記現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配が、前記現像処理液の液面レベルが正常状態である時の前記現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配である目標温度勾配より大きい所定温度勾配以上である場合に前記加熱手段による加熱を停止する第二安全手段とを備えた点にあり、その作用効果は以下の通りである。
【0010】
〔作用効果1〕
つまり、本構成の現像処理装置によれば、現像処理液の液面が適正なレベルにある場合には、温度検出手段も加熱手段の発熱部も現像処理液に没した状態にあるので、発熱部の表面温度が急激に上昇することは無く、温度検出手段も急激な温度変化を検出することがない。
【0011】
一方、現像処理液の液面が適正なレベルにない場合、つまり、現像処理液の液面レベルが異常低下状態となると、加熱手段の発熱部が現像処理液の液面から上方に露出され、その発熱部の温度が短時間のうちに昇温する。しかし、温度検出手段の感温部を加熱手段の発熱部からの輻射熱を受ける位置に配置してあると、温度検出手段の感温部がこの発熱部からの輻射熱を受けて昇温し易くなる。
【0012】
そして、温度検出手段による検出結果が前記目標温度より高温である所定温度以上である場合に前記加熱手段による加熱を停止する第一安全手段を備えてあれば、温度検出手段による検出結果が所定温度以上の時に現像処理液の液面レベルが異常低下状態であると判断して第一安全手段により前記加熱手段の運転を停止することできる。
ここで、現像処理装置の運転中に液面レベルを検出するセンサ類が故障した場合に現像処理液の液面レベルが異常低下状態となっても、温度検出手段の感温部は現像処理液の目標温度程度まで昇温しているため、この感温部が発熱部からの輻射熱を受けて所定温度まで昇温する時間は比較的短時間である。依って、このような場合においては、温度検出手段が所定温度以上の温度を検出した時点で加熱手段の運転を停止してもタンク内壁又はその他のタンク内の部材が熱損傷を受ける虞は殆ど無い。
【0013】
このように温度検出手段による検出結果が所定温度以上であるか否かを判断することにより現像処理液の液面レベルの異常低下状態(空焚き等)を間接的に検出することができるため、液面レベルを検出するセンサ類が故障等により使用不可の場合でも液面レベルの状態を判定することができる。
【0014】
また、前記温度検出手段による検出結果が前記所定温度より低く、かつ、前記現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配が、前記現像処理液の液面レベルが正常状態である時の前記現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配である目標温度勾配より大きい所定温度勾配以上である場合に、前記加熱手段による加熱を停止する第二安全手段を備えてあれば、温度検出手段による検出結果が所定温度より低いために液面レベルが異常低下状態ではないと判断される虞がある場合であっても、現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配を検出し、この温度上昇勾配が所定温度勾配以上であれば、液面レベルが異常低下状態であると判断して加熱手段の運転を停止することができる。
【0015】
これは、温度検出手段の感温部の温度が常温であり、タンク内の液面レベルが異常低下状態であるときから加熱手段の運転を開始した場合、つまり、液面レベルを検出するセンサ類が故障しており、かつ現像処理槽の液面レベルが異常低下状態である時に加熱手段の運転が開始されてしまった場合においても効果的に液面レベルの異常低下状態を検出することができる。
つまり、このような場合は、加熱手段の発熱部の急激な温度上昇に対して、温度検出手段の感温部の温度上昇が追従することができず、発熱部における実際の温度の検出が遅れる。依って、温度検出手段が設定温度以上の温度を検出した時には、タンク内壁又はその他のタンク内の部材は温度検出手段が検出した温度より高温の輻射熱に既に晒されていることになる。そのため、温度検出手段が設定温度以上の温度を検出した時点で加熱手段の運転を停止させるなどの制御を行ったとしても、タンク内壁等が輻射熱により熱損傷してしまう虞がある。
【0016】
しかし、現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配を検出し、この温度上昇勾配が所定温度勾配以上であれば液面レベルが異常低下状態であると判断することにより、温度検出手段が設定温度以上の温度を検出するまでに液面レベルの異常低下状態を判断することができるため、温度検出手段が設定温度以上の温度を検出する場合よりも迅速に液面レベルが異常低下状態を検出することができる。
【0017】
このように、第一安全手段又は第二安全手段により液面レベルが異常低下状態であることを検出した後に、例えば、報知機構を作動させる制御、あるいは、加熱手段での加熱を停止する制御等の制御を行うことができ、報知機構の報知に基づいて現像液が低下したことを容易に察知して現像液の補充や故障した部位の修理等適切な処理を行うことや、加熱手段の加熱が自動的に停止することによって、加熱手段の発熱部の過剰昇温に起因するタンク内壁又はその他の部材の熱損傷を受ける虞は殆ど無くなる。
特に、第二安全手段により液面レベルが異常低下状態であることを検出できれば、迅速に液面レベルの異常低下状態を検出することができるため、報知や加熱停止といった制御を素早く行うことができ、それによって加熱手段やタンク類の熱損傷を未然に防止し得るものとなっている。
【0018】
〔構成2〕
この目的を達成するための本発明の特徴構成は、請求項2に記載のように、上記構成1に加えて、
前記タンクに現像処理液の液面レベルを計測する液面センサを備え、前記第二安全手段は、少なくとも前記液面センサが前記現像処理液の液面レベルが設定液面レベルより高いと検出する時に作動するよう構成してある点にあり、その作用効果は以下の通りである。
【0019】
〔作用効果2〕
つまり、前記タンクに現像処理液の液面レベルを計測する液面センサを備えると、液面レベルの異常低下を直接検出する構成とすることができる。
【0020】
ここで、液面センサは、現像処理液が現像処理に適切な容量を有するか否かを液面レベルで判断するものであり、この判断基準となる液面レベルを予め設定しておく。そして、液面センサが設定された設定液面レベルより低いことを検出した場合に、現像処理液が現像処理に適切な容量を有していない状態、つまり、異常低下状態であると判断する。
【0021】
一方、液面センサが現像処理液の液面レベルが設定液面レベルより高いと検出した場合は、現像処理液が現像処理に適切な容量を有している状態であると判断することができるのであるが、この他に、液面センサが結晶化した薬品により不具合を生じて適正に液面低下を検出できない、つまり、液面レベルが設定液面レベル以下の異常低下状態であるにも関わらず、液面センサは液面レベルを適正レベルであると判断してしまうケースも想定される。そのため、液面センサが現像処理液の液面レベルが設定液面レベルより高いと検出した場合であっても、液面レベルを計測する手段があれば好ましい。
【0022】
依って、少なくとも前記液面センサが、現像処理液の液面レベルが設定液面レベルより高いと検出する時に前記第二安全手段を作動させるように構成してあれば、上述したような液面センサの故障等の不具合により液面低下を適正に検出できない事態が発生したとしても前記第二安全手段により液面レベルが異常低下状態であるか否かをチェックすることができるため、確実に液面レベルの異常低下を検出することができる。そして、これにより作業者に対して確実に液面レベルの異常低下を報知して適切な対応を迅速に行え、強制的に加熱手段に対する通電を停止するので加熱手段及びタンク類の熱損傷を未然に防止し得る。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、これらによって限定されるものではない。
【0024】
以下、本発明に係る現像処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には感光材の一例としてのフィルム1を現像処理する写真現像処理装置の構造が示されている。この写真現像処理装置では先端にリーダを接続して上記フィルム1を装填するフィルム装填部2と、フィルム装填部2から繰り出されたフィルム1を現像処理するフィルム現像部3と、現像処理後のフィルム1を乾燥ヒータによって暖めて乾燥ファンからの温風によって乾燥するフィルム乾燥部4と、乾燥後のフィルム1を排出するフィルム排出部5と、排出されたフィルム1を一時的に保存するフィルム受け部6とが備えられている。尚、フィルム装填部2に装填されたフィルム1は、搬送ローラと遊転ローラとに挟持された状態で搬送され、フィルム現像部3に送り込まれるが、フィルム現像部3の入口付近には光センサ7が設けられ、この光センサ7の信号とフィルム搬送速度からフィルム現像部3に搬入されて現像処理されるフィルムの長さを求めることができる。
【0025】
フィルム現像部3には、フィルム1を現像処理するための現像処理液を貯留する現像処理槽として、現像、漂白、定着等の現像処理を順次行うための現像液、漂白液、定着液、安定液などの現像処理液が各別に充填された7つの現像処理槽3A〜3G(タンクの一例)が形成されている現像処理エリアと、現像処理エリア内でフィルム1を搬送する長さの異なる搬送ローラユニット8(搬送機構の一例)とが備えられている。上記7つの現像処理槽3A〜3Gは、フィルム1の搬送方向の順に並んでおり、1番目の深い漕が現像液用処理槽3Aで、次が漂白液用処理槽3Bで、続く2つが定着液用処理槽3C、3Dであり、3つの浅い漕となっているのが安定液用処理槽3E,3F,3Gである。各処理槽は深さが異なっていても、実質的には同様な構造をもっており、図2に、現像液用処理槽3Aの縦断面視での模式図が示されている。以下、この現像液用処理槽3Aを例にして各処理槽について説明する。
【0026】
図2に示すように、現像液用処理槽3Aはその上側領域の側方にサブタンク3Asを備え、処理槽3Aの上側領域とサブタンク3Asは流通可能となっている。一方、サブタンク3Asと処理槽3Aの底部とがフィルタFを経由した循環管路13Lで接続され、この循環管路13Lの途中には循環ポンプ13Pが備えられている。又、サブタンク3Asの内部には、現像処理液の液面レベルの上下に応じてガイドロッドSLaに沿って上下するフロートSLbを備えて、そのフロートSLbの位置によって現像処理液の液面レベルを検出する液面レベルセンサSLと、現像処理液を加熱する加熱手段としてのヒータHと、その現像処理液の温度を検出する温度検出手段100としての温度センサSTとが設けられている。
【0027】
サブタンク3Asには、給水ラインを形成する給水管路14Lが接続されており、現像処理液からの水の蒸発分を補償するために、適時給水ポンプ14Pを作動させ、流量センサ14Sで必要とする量の水を計測するまで給水タンク14Tから給水管路14Lを介してサブタンク3Asに送るものとなっている。又、サブタンク3Asには、現像処理液を補充する補充管路15Lが接続されており、フィルム1に付着して持ち出される現像処理液を補充する目的と、現像液の活性度を一定に保つ目的とから、フィルム1の処理量が設定された値に達した場合、及び、前記液面レベルセンサSLで液面低下を検出した場合には、補充ポンプ15Pを作動させて補充用現像処理液タンク15Tからの現像処理液を流量センサ15Sで必要とする量の現像処理液を計測するまで補充管路15Lを介してサブタンク3Asに送るものとなっている。
【0028】
現像液用処理槽3Aには、排出ラインを形成する排出管路16Lが接続されており、現像液の補充時に排出ポンプ16Pを同時又はシーケンス的に動作させ、現像液用処理槽3Aから劣化した現像液を流量センサ16Sで所定量を計測して排出タンク16Tへ排出するものとなっており、現像液用処理槽3Aと排出タンク16Tの間には、不測の事態に備えてオーバーフロー排出管路16Fが付加的に設けられている。
【0029】
図3及び図4に示すように、ヒータHは縦長姿勢の棒状の素材の先端側にニクロム線等の発熱体を内蔵した発熱部Haを形成して構成されており、温度センサSTは縦長姿勢の棒状の素材の先端側にサーミスタ等の感温素子を内蔵した感温部STaを形成して構成されている。ヒータHと温度センサSTとは夫々が互いに平行となる姿勢で隣接する位置に配置されている。
さらに、ヒータHの発熱部Haとサブタンク3Asの内壁との最短距離d1は、発熱部Haと温度センサSTの感温部STaとの最短距離d2よりも長く、さらに、距離d1は例えば5〜30mmの範囲内であり、距離d2は例えば3〜20mmの範囲内に設定するのが好ましい。
【0030】
この写真現像処理装置では、現像液用処理槽3Aに補給される現像液、漂白液用処理槽3Bに供給される漂白液、定着液用処理槽3C、3Dに補給される定着液、安定液用処理槽3E、3F、3Gに補給される安定液の温度管理と、液面レベルの管理を自動的に行う制御系を備えている。尚、この装置では、現像液、漂白液、定着液、安定液夫々とも殆ど同じ構造の機構を介して送り出すものとなっており、その1つに対する制御を以下に詳述する。
上記制御系は図5に示すように構成され、マイクロプロセッサを備えた制御装置18に対して、フィルム1を夫々の現像処理槽に送る搬送モータ(図示せず)が駆動状態にあるか、停止状態にあるかを示すフィルム搬送信号、及び、温度センサST、液面レベルセンサSL、3つの流量センサ14S,15S,16S夫々からの信号が入力すると共に、この制御装置18からヒータH、循環ポンプ13P、給水ポンプ14P、補充ポンプ15P、排出ポンプ16P、文字や図形の表示が可能な液晶モニター19、ブザーや音声を発するスピーカ等で構成されるアラーム20夫々に対して駆動信号を出力している。尚、図においては、5つのセンサからの信号の入力系と、ヒータH及び4つのポンプに対する出力系とが1組だけ示されているが、この入力系と出力系とは夫々の現像処理槽3A〜3Gに対応した組だけ存在する。
【0031】
上記ヒータHの駆動構成について説明すると、ヒータHに商用の単相交流電源からの電力が通電されてその発熱部Haが発熱するとともに、ヒータHの運転を制御するために、上記交流電源からヒータHへの通電回路に、制御装置18からの信号でオンオフ作動するトライアック等の電力制御素子11が設けられている。
【0032】
前記制御装置18を利用して、前記温度センサSTによって検出される現像処理液の温度が目標温度(例えば38℃)に維持されるように、前記ヒータHの作動を制御する温度制御を実行する温度制御手段102が構成されている。
【0033】
次に、この温度制御の内容について、図6に示す温度管理ルーチンのフローチャートに基づいて説明すると、先ず、温度センサSTで計測される温度Dの信号を入力し、その温度Dが前記目標温度の一例として設定した目標温度D1(例えば38℃)よりも低い場合にはヒータHに通電して現像処理液の加熱を行い、上記温度Dが目標温度D1以上である場合にはヒータHへの通電を停止(既に通電停止状態にあれば停止状態を維持)する処理を行う(#11〜#15ステップ)。
【0034】
また、異常検出手段(第一安全手段の一例)102aが設けられており、この異常検出手段102aは、温度センサSTで計測される温度Dが上記目標温度D1よりも高温側に設定した異常温度である所定温度D2(例えば41℃)以上である場合には、液面レベルが異常低下状態であると判断して、液晶モニター19に対して、「液過熱」の文字を表示するとともにアラーム20を作動させ、且つ、現像処理液の過熱を防止するためにヒータHの加熱作動を停止させる(#16〜#18ステップ)。
【0035】
さらに、温度勾配検出手段(第二安全手段の一例)102bが設けられており、この温度勾配検出手段102bは、温度Dが所定温度D2より低い場合において、温度センサSTで計測される温度Dの単位時間当り(例えば1分当り)の温度上昇勾配である温度勾配Eが、液面が正常である場合の温度上昇勾配である目標温度勾配(例えば1℃/分の温度上昇)より大きい所定温度勾配E1(例えば3℃/分の温度上昇)以上である場合、つまり、液面が正常である場合の温度上昇よりも急激な温度上昇が検出された場合、液面レベルが異常低下状態であると判断して、液晶モニター19に対して、「液過熱」の文字を表示するとともにアラーム20を作動させ、且つ、現像処理液の過熱を防止するためにヒータHの加熱作動を停止させる(#19〜#23ステップ)。
上述した温度勾配は、任意に設定したある一定時間の温度上昇幅を単位時間当りの温度上昇幅に換算したものである。
【0036】
尚、以上の処理のうち、#11〜#15ステップが前記温度制御手段102に対応し、#16〜#18ステップが前記異常検出手段102aに対応し、#19〜#23ステップが前記温度勾配検出手段102bに対応する。
【0037】
即ち、上記の処理は、温度センサSTで計測される現像処理液の温度を現像処理に適した温度に維持するようヒータHに対する通電をON・OFFする単純な制御であるが、液面センサSLが故障した場合のように液面が大きく低下する状況に陥った場合には、サブタンク3As等が許容上限界温度となる前に、ヒータHの表面温度が短時間のうちに高温になり、このヒータHからの輻射熱を温度センサSTが直接受けて温度上昇を検出することに基づいて液面が異常低下していることを判別するものとなっており、液面が低下した状態にあることを報知することによって、液面を目標レベルに高めるための適切な処置を取り得ると共に、強制的にヒータHを停止させることによってヒータHやサブタンク3Asの熱損傷を防止し得るものとなっている。
【0038】
この時、温度勾配検出手段102bにより液面レベルが異常低下状態であると判断した場合は、迅速な液面レベルの異常低下状態の検出が可能となり、報知や加熱停止といった制御を素早く行うことができ、それによって加熱手段や現像処理槽類の熱損傷を未然に防止し得るものとなっている。
【0039】
又、前記制御装置18を利用して、前記液面レベルセンサSLの検出情報に基づいて現像処理液の液面レベルを適正レベルに維持する液面制御を実行する液面制御手段103が構成されている。尚、前記液面レベルセンサSLは、フロートSLbが可動範囲の上端に位置している状態と下端に位置している状態とを検出し得る構造となっており、フロートSLbが上端位置にあるときの液面レベルを適正レベルと判断し、フロートSLbが下端位置にあるときの液面レベルを異常レベルと判断し、この下端位置と上端位置との中間位置にある場合(上端でも下端でもない場合)には補給レベルと判断するよう基本的な判断条件を設定してある。従って、上記液面レベルセンサSLの検出下限液面レベルは異常レベルであって上記異常低下状態に対応する。
【0040】
次に、この液面制御の内容について、図7に示す液面レベル管理ルーチンのフローチャートに基づいて説明すると、先ず、液面レベルセンサSLからの信号を入力して、現像処理液の液面レベルが適正レベル(上端位置)にあると検出した場合には液面レベルは適正レベルと判断されるのであるが、後述する#37ステップの処理を行うと好ましい。また、補給レベル(下端位置と上端位置との中間位置)にあると検出した場合には流量センサ15Sからの信号をフィードバックしながら補充ポンプ15Pを駆動して設定量の現像処理液の補充を行う(#31〜#34ステップ)。
一方、異常レベル(下端位置:設定液面レベルの一例)にあると検出した場合には「液面低下」の文字を液晶モニター19に表示すると同時にアラーム20を作動させ、又、ヒータHによる加熱作動を停止する(#35、#36ステップ)。
上記処理は、現像処理液がフィルムに付着して持ち出される現象に起因して現像処理液の液面レベルが適正レベルより低下した場合に現像処理液を補充して液面レベルを適正レベルに維持する制御と、液面レベルが異常レベルまで低下した場合に行われる制御とを示している。そして、上記処理のうち、#31〜34ステップが前記液面制御手段103に対応している。
【0041】
上述したような現像処理液に直接触れて液面レベルの変化に追従して上下作動するフロートSLbを備えた液面レベルセンサSLでは、フロートSLbに対して現像処理液中の薬品が結晶化して付着する現象も発生し、この結晶化した薬品によってフロートSLbの運動が妨げられ、適正に液面低下を検出できないおそれもある。例えば、上述したフロートSLbの不具合といった故障等が発生してフロートSLbが上端位置に存在した状態で運動が妨げられ、その後、液面レベルが設定液面レベル以下の異常レベルに達すると、液面レベルセンサSLは液面レベルが異常低下状態であるにも関わらず適正レベルと判断してしまい、液面の異常を報知あるいはヒータHによる加熱作動を停止するといった制御ができないという事態が発生する。
【0042】
このような事態を回避するために、図7におけるフローチャートにおける現像処理液の液面レベルが適正レベルにあると液面レベルセンサSLが検出した場合において、上述した温度勾配検出手段102bを作動させて液面レベルの異常の有無を検査する(#37ステップ)。
これにより、液面レベルセンサSLは液面レベルが異常低下状態であるにも関わらず適正レベルと判断してしまった場合においても、温度Dが所定温度D2より低く、かつ温度センサSTで計測される温度Dの単位時間当りの温度上昇勾配である温度勾配Eが所定温度勾配E1以上であれば、液面レベルが異常低下状態であると判断して、報知及びヒータHの加熱作動を停止させる制御(温度勾配検出手段102b:#19〜#23ステップと同様の処理)を行うことができるのである。
【0043】
このようにして、液面レベルセンサSLが故障等の不具合により液面低下を適正に検出できない事態が発生したとしても温度勾配検出手段102bにより液面レベルが異常低下状態であるか否かをチェックすることができるため、確実に液面レベルの異常低下を検出することができる。
【0044】
尚、温度勾配検出手段102bを作動させる#37ステップの処理は、液面レベルセンサSLが、液面レベルが適正レベル(上端位置)であると検出した場合だけでなく補給レベルにあると検出した場合(つまり、液面レベルセンサSLによる液面レベルの検出結果が、設定液面レベルより高いと検出した場合)において行うことも可能である。
【0045】
以上説明したように、本発明では、例えば、補充用現像処理液が消費され尽くした場合や補充系が故障した場合に現像処理液の液面が異常低下したことを、液面レベルセンサSLにて直接検出する手段と、現像処理液の液面低下に起因して液面から露出したヒータHが空焚き状態になったことを温度センサSTによる異常温度検出にて間接的に検出する異常検出手段102a、あるいは急激な温度上昇を検出する温度勾配検出手段102bとの3系統の検出手段の何れかを用いて検出できるので、何れかの検出手段が故障した場合でも、誤りなく確実に液面の異常低下を検出し、かつ、この現像処理液の液面低下やヒータHの過熱を液晶モニター19に対する文字の表示と、アラーム20による音声とによって作業者に対して確実に報知して、適切な対応を迅速に行えるとともに、強制的にヒータHに対する通電を停止するのでヒータH及び現像処理槽等の損傷を未然に防止し得るものとなっている。
【0046】
更に、本発明は、フィルム1を現像する装置以外に、印画紙を現像する装置に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像処理装置の概略を示す断面図
【図2】現像処理槽の模式図
【図3】サブタンク内のセンサ類、ヒータの配置を示す平面図
【図4】サブタンク内のセンサ類、ヒータの配置を示す側面図
【図5】制御系のブロック回路図
【図6】温度管理ルーチンのフローチャート
【図7】液面レベル管理ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
ST 温度センサ
D1 目標温度
D2 所定温度
H ヒータ
E 温度上昇勾配
E1 所定温度勾配
102a 異常検出手段
102b 温度勾配検出手段

Claims (2)

  1. 現像処理液を貯留するタンクと、このタンクに感光材を送る搬送機構とを備えると共に、前記タンクの現像処理液の温度を計測する温度検出手段と、前記タンクの現像処理液を加熱する加熱手段とを備え、前記現像処理液の温度を目標温度に維持するように、前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記加熱手段の出力を制御する温度制御手段を備えた現像処理装置であって、
    前記温度検出手段の感温部を、前記加熱手段の発熱部からの輻射熱を受ける位置に配置し、
    前記温度制御手段は、
    前記温度検出手段による検出結果が前記目標温度より高温である所定温度以上である場合に前記加熱手段による加熱を停止する第一安全手段と、
    前記温度検出手段による検出結果が前記所定温度より低く、かつ、前記現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配が、前記現像処理液の液面レベルが正常状態である時の前記現像処理液の単位時間当りの温度上昇勾配である目標温度勾配より大きい所定温度勾配以上である場合に前記加熱手段による加熱を停止する第二安全手段とを備えた現像処理装置。
  2. 前記タンクに現像処理液の液面レベルを計測する液面センサを備え、前記第二安全手段は、少なくとも前記液面センサが前記現像処理液の液面レベルが設定液面レベルより高いと検出する時に作動するよう構成してある請求項1に記載の現像処理装置。
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