JP3622098B2 - 地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の地下構造物、例えば上下水道用マンホールにおける蓋受枠は、マンホール側塊に取付けるためのフランジを設けてあるため、路面とマンホール蓋受枠上面に段差が生じた時、嵩上げ調整用スペーサーをマンホール側塊とマンホール蓋受枠の間に挿入又は除去あるいは交換する工事を行っているが、その工事に際し、マンホール蓋受枠の周辺を大きく掘り起さないと嵩上げ用スペーサーの調整工事が出来ず、嵩上げ又は嵩下げ作業は養生期間を含め手間と工事日数を要し、従って工事費がかゝり問題となっていた。
【0003】
すなわち、交通量の多い道路では、嵩上げ又は嵩下げ工事のため、数日間交通渋滞を起すことになり、嵩上げ又は嵩下げ工事が簡単に済む方法の出現が望まれていた。
【0004】
この問題を解決するため、本発明者は種々実験研究の結果、マンホール蓋受枠を外筒体と、その中を昇降する蓋受枠体とで構成し、嵩上げ又は嵩下げする部分、即ち蓋受枠体は外側にフランジのない構造とし、外筒体側に適数本のジャッキ用ネジ杆を設け、そのジャッキ用ネジ杆で外筒体を昇降させる構造とすることにより、嵩上げ、嵩下げ工事の簡易化、工事日数の短縮化を図ることが出来るマンホール蓋受枠の開発に成功した。
【0005】
しかし乍ら、ジャッキ用ネジ杆のみに依存して蓋受枠の昇降を行う方法は、昇降に際し、数本のジャッキ用ネジ杆を回動しなければならないので、昇降に手間を要するため、更に嵩上げ、嵩下げ作業の迅速化を図る方法の開発を進めて来た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明が解決しようとする課題は、地下構造物の蓋受枠体の上昇のみならず、押し下げをも行うことができるジャッキを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、第1の発明は、三脚あるいは支柱などを備えた支持本体に、上部に回動手段を設け、且つ下部に吊索取付部材を回動自在に設けた第1の昇降ネジ杆を昇降自在に螺合し、この第1の昇降ネジ杆内に同じく上部に回動手段を設けた第2の昇降ネジ杆を昇降自在に螺合したことを特徴とする地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキである。
【0008】
また、第2の発明は、第1の発明のジャッキにおいて、第2の昇降ネジ杆の下端に自在機構をを介して押圧盤を回動に設けたことを特徴とする地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキである。
【0009】
【作用】
第1及び第2の発明において、吊索取付部材と蓋受枠体をワイヤーやチエーン等の吊索で連繋した後、第1の昇降ネジ杆を回動すれば、蓋受枠体の上昇、すなわち所謂嵩上げ、を行うことができる。
そして、今度は、吊索取付部材と外筒体を吊索で連繋し、第1の昇降ネジ杆を回動して吊索を緊張させた後、第2の昇降ネジ杆を回動して降下させ、補助押圧部材を介して蓋受枠体を圧下させることにより蓋受枠体の降下、すなわち所謂嵩下げを行うことができる。
【0010】
また、第2の発明によれば、押圧盤が自在に動くので、蓋受枠体に対して第2の昇降ネジ杆が垂直状態にない場合でも無理なく嵩下げを行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例で、1は三脚2を備えた支持本体、3は上部に6本のハンドル4を水平に設け、下部に吊索取付部材5を回動自在に設けた第1の昇降ネジ杆で、支持本体1に昇降自在に螺合されている。
【0012】
吊索取付部材5の下面3箇所には下端にフック6を設けたワイヤー又はチエーン7を接続したアイボルト8が取付けられている。
【0013】
9は第1の昇降ネジ杆3内に螺合した第2の昇降ネジ杆で、上部には4本のハンドル10が、また下端には自在機構11を介して押圧盤12が取付られている。
【0014】
従ってハンドル4を回動すると、第1の昇降ネジ杆3が上下動し、ハンドル10を回動すると第2の昇降ネジ杆9が上下動する。
【0015】
次にその使用法について参考図に基づき説明すると、嵩上げの場合は、図2に示すように先ず三脚2をマンホール上に開脚して設置した後、吊索取付部材5に吊索7を取付け、下端に設けたフック6を蓋受枠体13の掛合部、例えばアイボルト14に掛け、ハンドル4を回動してさせればよい。かくすると第1の昇降ネジ杆3が上昇し、吊索取付部材5及び吊索7を介して蓋受枠体13を所望の位置まで上昇、すなわち嵩上げすることができる。
【0016】
次に、嵩下げの場合について説明すると、この場合は図3に示すように先ず吊索7を外筒体15の掛合部、例えば、外筒体15の内側に取付けたアイボルト14,14に連繋する。そして嵩上げの場合と同じくハンドル4で第1の昇降ネジ杆3を上昇させて吊索7を緊張させる。
【0017】
次いで、補助押圧部材16と17を押圧盤12と蓋受枠体13間に設けた後、ハンドル10で第2の昇降ネジ杆9を回動して降下させ、前記の補助押圧部材16と17を介して蓋受枠体13を降下、すなわち嵩下げさせる。
【0018】
以上のように、本ジャッキは取扱が頗る簡単である。そして、蓋受枠体13の昇降(嵩上げ、嵩下げ)に際し、蓋受枠体13はアスファルト舗装と密着した状態にあるが、ジャッキボルト18で昇降させる場合よりも遥かに容易に蓋受枠体13の昇降を行うことができる。
【0019】
なお、実施例の場合、蓋受枠体13の押圧面に対して第2の昇降ネジ杆9が垂直でない場合にも、自在機構11を介して押圧盤12が設けられているので、第2の昇降ネジ杆9の昇降が無理なく行なわれる。
【0020】
この実施例では、第1と第2の昇降ネジ杆3,9の回動手段をハンドルとしたが、モーターを用いることもできる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によると、アスファルト舗装と密着している蓋受枠体13を楽に昇降させることが出来るジャッキを提供することができる。
【図面の説明】
【図1】本発明の実施例の一部を除去した側面図である。
【図2】嵩上げの場合の使用法を示す説明図である。
【図3】嵩下げの場合の使用法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 支持本体
2 三脚
3 第1の昇降ネジ杆
4 ハンドル
5 吊索取付部材
6 フック
7 チエーン
8 アイボルト
9 第2の昇降ネジ杆
10 ハンドル
11 自在機構
12 押圧盤
13 蓋受枠体
14 アイボルト
15 外筒体
16,17 補助押圧部材
18 ジャッキボルト
Claims (2)
- 支持本体に、上部に回動手段を設け且つ下部に吊索取付部材を回動自在に設けた第1の昇降ネジ杆を昇降自在に螺合し、この第1の昇降ネジ杆内に同じく上部に同動手段を設けた第2の昇降ネジ杆を昇降自在に螺合したことを特徴とする地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキ。
- 第2の昇降ネジ杆の下端に自在機構を介して押圧盤を回動自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキ。
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JP16355496A JP3622098B2 (ja) | 1996-05-22 | 1996-05-22 | 地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16355496A JP3622098B2 (ja) | 1996-05-22 | 1996-05-22 | 地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09315787A JPH09315787A (ja) | 1997-12-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP16355496A Expired - Fee Related JP3622098B2 (ja) | 1996-05-22 | 1996-05-22 | 地下構造物の蓋受枠体の嵩上げ、嵩下げ用ジャッキ |
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1996
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