JPS6011241Y2 - コンクリ−ト締め固め用装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、壁体等高さの大きなコンクリート構造物の施
工において使用するに適したコンクリート締め固め用装
置に関するものである。

近年コンクリートポンプの発達に伴いコンクリートは高
いものでも材料分離することなく容易に一回打設するこ
とが可能となった。

例えば高さ１０肌のコンクリートは従来なら３段、４段
に分けて打設されていた。

それが型枠技術とコンクリート打設技術の発達によって
１０ｍ高さのものでも段打ちせず１回に打設できるよう
になった。

したがって、型枠施工の面では作業性と経済性が大きく
改善されてきたといえる。

ところが、コンクリート打設時に行われるコンクリート
の締め固め作業は、非能率な従来の手作業によっている
という状態である。

即ち、コンクリートの締め固めは、一般に打設したコン
クリートの表面下にバイブレータ−を投入して、バイブ
レータ−をその平面方向に移動する作業が主体となる。

しかし、コンクリート中には枠締付ボールドや鉄筋が組
み込まれているので、バイブレータ−を水平方向に少し
移動させようとするとこれら締付ボールドや鉄筋がじゃ
まとなる。

そのため、バイブレータ−を型枠上面迄持上げてから水
平移行させ、次にバイブレータ−をコンクリート面にお
ろすという作業を繰返すことになる。

この作業は高いコンクリート程バイブレータ−の上げ下
げ回数が増し、従来の人力のみによる作業は困難を極め
る。

そこで、この作業を容易に行い得る方法の実現が強く要
望されることになってきた。

本考案は前述の事情に鑑み、バイブレータ−によるコン
クリート締め固め作業の改善を目的としてなされたもの
で、バイブレータ−を、架台に昇降自在に吊持させ、こ
の架台を型枠の上方位置に架設した構造物に、平面方向
に対し移動自在載設することにより、バイブレータ−の
昇降及び平面方向への移動作業を極めて容易に行い得る
ようにし、作業性と経済性に優れたコンクリート締め固
め装置を提供せんとするものである。

以下、本考案装置の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本考案の一実施例による施工態様を示した縦断
面図である。

図中１，１′は対向側にせき板２，２′を設けた一対の
型枠で、施工する構造物の周外側長手方向に敷設したレ
ール３に走行自在に載置した型枠移動台車４に吊設され
ている。

そして、この台車４上には、型枠１，１′の長手方向に
沿ってレール５，５′が設置され、このレール５，５′
上には移動台車６が走行自在に載置されており、移動台
車６には型枠の横断方向に長く形成した粱杆７が設けら
れている。

また、１０はコンクリート１１の締め固め用バイブレー
タ−１２を吊持する架台で、その長手力の両端部には粱
杆７上を走行する車輪９，９′が設けられていると共に
、一対の滑車８，８′が設けられ、バイブレータ−１２
に連結したフレキシブルホース１３がこれら滑車８，８
′に掛は渡され、その端末には動力装置１４が取り付け
られて、更に操作ロープ１５が連結されている。

また、バイブレータ−１２に近いフレキシブルホース１
３には、バイブレータ−１２と動力装置１４との重量の
バランスをとるためにカウンターウェイト１６が取付け
られている。

このカウンターウェイト１６の取付けにより、バイブレ
ータ−１２の滑車８，８′を介しての上げ下し操作は極
めて小さな力で行なえることになる。

このようなカウンターウェイト１６によらずに、例えば
滑車８゜８′のどちらかを動力で回転させてパイブレー
ク−１２を昇降させることもでき、そうすれば一層能率
的となる。

そのほか、操作ロープ１５を動力ウィンチにより操作し
てバイブレータ−１２を昇降させたり、或はカウンター
ウェイト１６の代りにスプリングを用いる方法も考えら
れる。

前述のように、本考案装置では、バイブレータ−１２を
フレキシブルホース１３を介して滑車８．８′を設けた
架台１０に昇降自在に吊持し、この架台１０は、型枠１
，１′の上方において型枠の長手方向に走行自在な移動
台車６に型枠の横断方向に走行自在に設けられているの
で、バイブレータ−１２のコンクリート１１よりの出し
入ればかりでなく、平面方向に自在に移動させることが
できる。

したがって、型枠締付ボルト１７や鉄筋等により、バイ
ブレータ−１２の平面移動に支障が生じたときは、パイ
ブレーク−１２を型枠１．１′の上方まで引き上げて締
付ボルト１７等をまたぎ越させてコンクリート１１に投
入し締め固め作業を続けて行くのである。

第２図は本考案の他の実施例装置による施工状態を示し
た縦断面図で、第１図の実施例と同一の部分については
同一符号としである。

この実施例においては、型枠１′に外装して支柱１８が
立設され、その上端には軸１９を中心に水平方向に回動
自在とした支持アーム２０が設けられており、該アーム
２０にはその上面を走行移動架台１０が設けられている
。

この実例における架台及びバイブレータ−１２の吊持機
構は第１図の実施例と同様であるから説明を省略する。

それで、この実施例の場合、バイブレータ−１２の平面
方向の移動は、支持アーム２０の回動と架台１０の支持
アーム２０上の走行移動とにより行われることになる。

なお、本考案装置は、型枠に取り付けた付帯設備として
、型枠と同時に移動させるようにすればより効果的であ
る。

以上説明したように、本考案装置は、コンクリートの締
め固めを行うバイブレータ−を、架台に昇降自在に吊持
させると共に、該架台を型枠の上方位置に架設した構造
物に平面方向に移動自在に載設したので、バイブレータ
−によるコンクリート締め固め作業が簡易で省力化され
ると共に施工能率が良好となり施工経費の低減が図れる
等、多くの優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例装置による施工状態を示した
縦断面図、第２図は同他の実施例を示す縦断面図である
。 １．１′・・・・・・型枠、２，２′・・・・・・せき
板、４・・・・・・型枠移動台車、５，５′・・・・・
・レール、６・・・・・・移動台車、７・・・・・・粱
杆、８，８′・・・・・・滑車、９，９′・・・・・・
車輪、１０・・・・・・架台、１２・・・・・・パイブ
レーク−１１３・・・・・・フレキシブルホース、１４
・・・・・・動力装置、１８・・・・・・支柱、２０・
・・・・・支持アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート中に投入してコンクリートの締め固めを行
   うバイブレータ−を、架台に昇降自在に吊持させると共
   に、該架台を、型枠の上方位置に架設した構造物に平面
   方向に移動自在に載設したことを特徴とする、コンクリ
   ート締め固め用装置。