JP3621815B2 - 攪拌機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は攪拌機、例えば、回収ボイラ用のデゾルビングタンク(desolving tank)内に収容されている溶液を攪拌するための攪拌機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のデゾルビングタンク内の溶液を攪拌に使用される攪拌機の構造例を示す図である。
【0003】
図に示すように、攪拌を行う溶液3を収容する縦型攪拌槽としての容器2が設けられ、この容器2の上端にはケーシング1が画成され、図示省略した駆動部としてのモータを設置するようにしている。このモータの出力軸一端は、容器2内に垂下され配設される回転軸4の上端と結合され、回転軸4を回動するようにしている。
【0004】
さらに、回転軸4の下端部には、攪拌翼5が外周面に固着され、モータの作動による回転軸4の回動に伴い、攪拌翼5が水平面内で回転することにより、容器2に収容された溶液3が攪拌される。なお、容器2に収容され、攪拌を必要とする溶液3としては、粘度が高いスラリー状のものや固形異物を含むものもあり、また、腐食性の溶液3であることもあり、これらの溶液3と接触する回転軸4、攪拌翼5、いわゆる回転体の構成材料としては、損傷を少くでき、腐食しにくいステンレス鋼を使う場合が多い。
【0005】
このように、容器2内に垂下され、溶液3を攪拌する攪拌翼5を下端部に設けるようにした回転軸4は、モータの出力軸と結合された上部だけで支持される構造になっており、また、溶液3の攪拌時の攪拌抵抗も大きく、鉛直状に配置される軸中心からずれて旋回する、いわゆる軸ブレを発生させて、回転することが多い。
【0006】
特に、容器2の容積を大きくするために深さを深くし、長さが数メートルにもなる回転軸4では、鉛直軸から傾動して回転する軸ブレの程度は増大する。さらに、溶液3中の成分には攪拌翼5の表面に析出し付着するものもあり、これらが攪拌翼5表面に付着を起すこともあり、この場合、攪拌翼5および回転軸4からなる回転体の回動には、アンバランスが生じ、回転軸4は、さらに横ブレ量が増大して回転することになる。
【0007】
このように、本来の鉛直方向と平行な軸中心が、鉛直方向から大きくずれて回転軸4が振れ回るようになると、回転トルクが大きくなり、所定の回転トルクのモータでは回転させられなくなることが生じるようになる。さらに、回転軸4の軸ブレの程度が増大し、回転軸4が振れ回るようになると、攪拌翼5の先端が容器2の内壁に接触し損傷を起したり、この接触により、回転トルクがさらに増大し、同様に設置されたモータでは回転させられなくなり攪拌機として機能できなくなる。
【0008】
このため、回転軸4の長さが数メートルの大型のものになり、また、攪拌翼5への溶液中成分の付着で、回転体にアンバランスを生じるなどの軸ブレが起り易い要因となる溶液3を攪拌するものであっても、設置したモータで安定して攪拌機能を維持する攪拌機が従来から要求されていた。
【0009】
このような要求を満す攪拌機として、特開昭51−63060「攪拌機の液中軸受装置」が提案されている。この攪拌機は、縦型攪拌槽の上端部に駆動機構部を設け、駆動機構部より攪拌翼を有する回転軸を攪拌槽内に垂下して設けると共に、回転軸の下端部を弾性的に軸支する攪拌機の液中軸受装置を設けたものにおいて、軸受装置がスリーブと回転フィンとより成り、スリーブが攪拌槽に固定され、一方回転フィンが弾性的、且つ、可変形的に回転軸に取付けるようにしたものである。
【0010】
これにより、フィンがフィン間の被処理液をして動圧を発生させ、それによりクッション効果を起こし、回転軸を回転軸の弾性限界内で軸ブレを起すように可変的に少くして軸支することが出来、又、フィンが液中にあることにより、被処理液がフィンの回転に伴って軸受部を絶えず流通することにより熱を逸散させ、被処理液中の固形異物の停滞を防止し、カジリ現象の発生を抑えることが可能で、しかも、回転フィンが弾性可変形体で構成されているために、被処理液中の固体や結晶粒子が当接しても、又固形異物が入り込んで当接しても弾性的にへこんで食い込むことがなく、損傷が発生せずに、従って、耐久性が増すメリットもある等、大型攪拌機の長軸、大径軸の軸支が簡単に行えるために、大型化のスケールアップが企れ、処理量が向上し、公害防止、プラント運転に多大の利点を与え得るようにしたものである。
【0011】
しかしながら、このような攪拌機では、特に、液中軸受装置の構造が複雑になり、その製作コストが嵩むとともに、縦型攪拌槽の底板上に設ける液中軸受装置の取付けが繁雑になり、作業工数を要するとともに、立入りが困難な縦型攪拌槽の底部でのメインテナンスを行わなければならないという不具合がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の攪拌機に発生する上述した不具合を解消するため、攪拌槽内に収容された溶液を攪拌する攪拌翼を設けて、攪拌槽内で回動する回転軸の長さが数メートルの長尺のものとなり、また、攪拌翼への溶液中成分の付着によってアンバランスになるようなことがあっても、軸ブレを小さくして、設置された駆動手段によって安定して攪拌機能を維持できるとともに、また、溶液成分の固形成分の分離によっても摺動部に損傷を起すようなことがなく、しかも、構造が簡単で製作費を低減できるとともに、縦型攪拌槽への取付け、およびメインテナンスが容易になる攪拌機を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このため、第1番目の本発明の攪拌機は、次の手段とした。
【0014】
(1)外周面に攪拌翼を設け駆動部で駆動される回転軸を、前記駆動部を設けた縦型攪拌槽の上端部より前記縦型攪拌槽内に垂下さ前記回転軸の回動により前記縦型攪拌槽内に収容された溶液攪拌を行う攪拌機において、前記回転軸の下端部に上端が連結され、下端が前記縦型攪拌槽の底板より上方に配置された補助軸と、前記補助軸の外周面と間隔を設けて、前記底板上の前記補助軸の周りに立設されたリング状の軸受とを設けると共に、前記補助軸の下端部から挿入され、下端が前記縦型攪拌槽の底板より上方に配置された円筒状の樹脂スリーブが前記補助軸に装着された。
なお、補助軸の下端部は、テーパ加工又は丸味を持たせた形状にすることが好ましく、また、補助軸は回転軸と連結されるばかりでなく、回転軸と一体成形して製作するようにしても良い。また、補助軸は、溶液が固形異物を含むことがあり、また腐食性溶液であることもあることから、この溶液中においても使用できるように回転軸、攪拌翼と同様に、ステンレス鋼を使用して製作することが好ましい。
【0015】
受は耐食性と強度性を有するステンレス鋼、銅合金、アルミ合金、あるいはチタン合金等で製作することが好ましい。
【0016】
発明の攪拌機は上述(1)の手段により、回動軸が数メートルのもの長さになる大きな容器内で攪拌を行うとき、また付着しやすい溶液の攪拌により、攪拌翼に溶液から分離した付着成分が付着して回転体がアンバランスとなるとき、すなわち、回転軸に大きな軸ブレが生じるような場合においても、補助軸が容器の底部に設置した軸受によりサポートされ、軸受の外側に飛び出すような回転軸の大きな軸ブレが生じるのを防止できる。その結果、ケーシング上に設置したモータで溶液の攪拌を行う回転体を安定して回転でき、良好な攪拌機能を維持することができる。
【0017】
また、補助軸の先端部、すなわち下端部をテーパ加工するか、R加工して丸みを持たせるようにすれば、軸受と補助軸の点接触が防止でき、面接触するようにできるので、接触による損傷が低減し、また回転トルクが大きくなることがない。
【0018】
また、樹脂スリーブを補助軸側に装着するようにしたので、樹脂スリーブの交換を必要とするときには、補助軸を下端部に連結した回転軸を、ケーシングの上方へ引上げ、樹脂スリーブ装着部をケーシング上側にまで引き上げて交換することができ、メインテナンスが容易となる。
また、補助軸の先端部が軸受の内周面に接触することが生じても、金属製の軸受より樹脂スリーブの方が摩耗し、補助軸先端部をテーパ加工したり、R加工して丸みを持たせることをしなくても、補助軸先端部は、軸受内周面と自然に面接触する形状となる
【0019】
また、第2番目の本発明の攪拌機は、上記(1)の手段に加え、次の手段とした。
前記軸受の内周面にリング状の樹脂リングが装着されている
なお、樹脂リングの樹脂材料としては、耐食性に優れる四ふっ化エチレン樹脂(Polytetrafluoroetylene:以下PTFEという)、液中の摺動特性に優れるフェノールのほか、ポリアミド、ポリイミド、ポリオキシベンゾイル、ポリエーテルエーテルケトンなどを使用することが好ましく、さらには、樹脂繊維で強化したり、樹脂材料に添加する添加剤を複合し、強度に富むものにすることが好ましい。
【0020】
発明の攪拌機は、上記(1)の手段に係る作用効果を奏すると共に、補助軸の先端部が軸受の内周面に接触するような回転軸の軸ブレが生じることがあっても、上述したように、軸受を構成する耐食性、摺動特性に優れ、強度性を有し、金属材等に比べて、弾性に富んだ樹脂リングを軸受の内周面に装着することで、補助軸との摩擦係数を低くすることができ、さらに回転トルクが小さくなり、回転体を安定させて回転でき、攪拌機能をより良好に維持することができる。
【0021】
また、第3番目の本発明の攪拌機は、上記(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0022】
前記補助軸の下端と前記補助軸に装着された樹脂スリーブの底面との間に隙間が設けられるとともに、前記樹脂スリーブを前記補助軸の下端に回動自在に連結するスリーブを設けた。
【0023】
本発明の攪拌機は、上記(1)の手段による作用効果を奏すると共に、補助軸の先端部が軸受の内周面に接触するように回転軸が振れ回ることが生じるときでも、樹脂スリーブが補助軸に固定されてなく自由に回転するので、摩耗が特定の場所に集中することなく、樹脂スリーブの広い範囲で起るようになり、樹脂スリーブの摩耗寿命を大幅に延長させることができる。
【0024】
また、第4番目の本発明の攪拌機は、上記(1)ないし(のいずれかの手段に加え、次の手段とした。
【0025】
前記板上面に複数本設され、前記軸受下方から上方に向けて上昇させる清水を供給する供給孔を前記軸受内に開口させたパイプを設けた。
【0026】
発明の攪拌機は、上記(1)ないし(3)のいずれかの手段による作用効果を奏すると共に、溶液中に存在し、攪拌によって分離することのある固形異物が、軸受と補助軸との間に形成されるすきまに堆積することがなくなり、この固形異物が摺動部を摩耗させ、また回転トルクを大きくすることがなくなる。すなわち、軸受と補助軸との間に形成される、すきまの下方にパイプからの清水を供給口から吐出させ、すきまを上昇する清水の流れを作ることにより、溶液から分離した固形異物がすきまに堆積することがなくなり、これにより固形異物が摺動部はまり込み発生する回転トルクの増大が回避でき、また軸受、樹脂リング又は補助軸、樹脂スリーブの固形摩耗を防止し、これらの摩耗寿命を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の攪拌機の実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は本発明の攪拌機の実施の第1形態を示す断面図である。
【0028】
図に示すように、攪拌を行う溶液3を収容するようにした縦型攪拌槽としての容器2が設けられ、この容器2の上端には、ケーシング1が画成され、図示省略した駆動部としてのモータを設置するようにしている。このモータの出力軸一端は、容器2の上端から容器2内に垂下するように配設された回転軸4の上端と結合連結するようにしている。
【0029】
さらに、回転軸4の下端部には、水平面内で回動するようにした攪拌翼5が固着され、モータの作動により攪拌翼5が水平面内で回転することにより、容器2に収容された溶液3が攪拌される。容器2に収容され、攪拌を必要とする溶液3としては、粘度が高いスラリー状のものや、固形異物を含むものもあり、また、腐食性の溶液3であることもあり、回転軸4や攪拌翼5等の攪拌機の構成材料としては、ステンレス鋼を使うようにしている。
【0030】
また、攪拌翼5を外周面に固着した回転軸4の先端部、すなわち下端部には、補助軸6を取付けるようにしている。この回転軸4と補助軸6との取付方式としては、ねじ込み、カップリング結合などが可能であるが、回転軸4の下端をさらに下方へ延伸して、補助軸6を回転体4と一体化した一体軸にするようにしても良い。また、補助軸6先端部は、テーパ加工するか、R加工して丸みを持たせるようにすることが望ましい。
【0031】
さらに、補助軸6の下端は、縦型攪拌槽の底板7よりわずかに上方に位置するように配置して、補助軸6と底板7の接触が起らないようにする必要がある。また、容器2の底板7上には、上方から垂下する補助軸6の外周面との間に、間隔(すきま)を設けるようにした内周面を形成するようにして、リング状に形成された軸受8を立設するようにしている。この軸受8の底板7上への取り付け方法としては、溶接やボルト結合やはめ込み法などを採用すれば良い。さらに、軸受8の構成材料としては、耐食性と強度を持つステンレス鋼や銅合金、アルミ合金、チタン合金などを採用することができる。
【0032】
本実施の形態の攪拌機によれば、容器2内に収容された溶液3を攪拌する攪拌翼5を設けて、容器2内で回動する回転軸4は、数メートルのもの長さになる大きな容器2で使用されるときでも、また、付着しやすい溶液3の攪拌によって攪拌翼5に溶液成分が付着して、回転体がアンバランスとなり回転軸4の軸ブレが生じるような場合においても、補助軸6の下端部が容器2の底部に設置した軸受7によりサポートされるので、軸受8の内径の外に補助軸6の下端部が飛び出すように、回転軸4が振れ回ることはい。
【0033】
その結果、ケーシング1に設置した所定回転トルクのモータで回転軸4を安定して回転でき、攪拌機能を維持することができる。また、補助軸6先端部をテーパ加工するか、R加工して丸みを持たせることで、補助軸6が軸受7と接触することが生じても、点接触せず面接触するようになるので、補助軸6、軸受7が損傷し、回転トルクが大きくなることがない。
【0034】
次に、図2は本発明の攪拌機の実施の第2形態を示す断面図である。本実施の形態においては、実施の第1形態で示した容器2の底板上に溶接や、ボルト結合や、はめ込み法で取り付けるようにした、耐食性と強度を持つステンレス鋼や銅合金、アルミ合金、チタン合金などの金属材料を使用して製作するようにした、軸受8の内側に樹脂リング9を装着するようにした。樹脂リング9の樹脂材料としては、耐食性に優れるPTFE液中の摺動特性に優れるフェノールのほか、ポリアミド、ポリイミド、ポリオキシベンゾイル、ポリエーテルエーテルケトンなどを使用すれば良い。さらに、このような樹脂材料は繊維強化したり、添加剤を複合したものにすることもできる。
【0035】
また、実施の第1形態と同様に、補助軸6先端部はテーパ加工するか、R加工して丸みを持たせることが望ましい。このように、樹脂リング9の使用により、補助軸6の先端部が軸受8の内周面に接触するように、回転軸4が振れ回ることが生じても、軸受8を形成する鋼材等に比べて、弾性リング9を装着するようにしたことにより、補助軸6との摩擦係数が低下し、損傷の程度が低減し、また、回転トルクが大きくなるようなことが上述した実施の第1形態以上に低減できる。
【0036】
次に、図3は本発明の攪拌機の実施の第3形態を示す断面図である。本実施の形態においては、実施の第1形態で示した容器2の底板上に、溶接や、ボルト結合や、はめ込み法で取り付けるようにした、耐食性と強度を持つステンレス鋼や銅合金、アルミ合金、チタン合金などの金属材料を使用して、リング状に形成して製作し、補助軸6の下端部外周面と間隔を設けて軸受8を立設するようにしたほか、図に示すように、補助軸6の先端部に円筒状の樹脂スリーブ10を装着するようにした。
【0037】
樹脂スリーブ11の樹脂材料としては、実施の第2形態の樹脂リング9と同様に、液中の摺動特性に優れるフェノールのほか、ポリアミド、ポリイミド、ポリオキシベンゾイル、ポリエーテルエーテルケトンなどを使用することもできる。さらに、これらの樹脂材料を繊維強化したり、添加剤を複合したものを採用し、摺動特性を向上させることも可能である。さらに、円筒状の樹脂スリーブ10の上方開口を補助軸6の下端から挿入して、補助軸6に装着する方法としては、図示するように、ボルト11による固定のほか、接着などにより装着することもできる。
【0038】
本実施の形態の攪拌機によれば、前述した実施の第1形態の作用・効果に加えて、以下の効果がある。すなわち、樹脂スリーブ10を補助軸6側に装着しているので、樹脂スリーブ10の交換を必要とするときには、補助軸6を下端部に連結した回転軸4を、ケーシング1の上方へ引上げ、樹脂スリーブ10装着部を、ケーシング1上側に引き上げて交換すれば良くメンテナンスがきわめて容易となる。
【0039】
さらに、補助軸6の先端部が軸受8の内周面に接触するように、回転軸4が振れ回ることが生じるようなことがあっても、金属製の軸受8より樹脂スリーブ10の方が摩耗するので、実施の第1形態、第2形態と同様に、補助軸6先端部をテーパ加工したり、R加工して丸みを持たせることをしなくても、補助軸6先端部は軸受8内周面と自然に面接触する形状となる。
【0040】
次に、図4は本発明の攪拌機の実施の第4形態を示す断面図である。本実施の形態においては、実施の第3形態で示した補助軸6の先端部に、円筒状のスリーブ10を装着するようにしたほかに、補助軸6の先端部と樹脂スリーブ10の底面との間にすきまを作り、かつ、ボルト11による補助軸6先端部と樹脂スリーブ10との締め込み部に、スリーブ12を装入することで、スリーブ10を補助軸6に固定しないようにした。さらに、円筒状の樹脂スリーブ10の内周面は、補助軸6の外周面と間隔を設けて配置されるようにした。
【0041】
これにより、前述した実施の第3形態のものに比較して、補助軸6の先端部が軸受8の内周面に接触するように、回転軸4が振れ回ることが生じるときでも、樹脂スリーブ10が補助軸6に固定されてなく自由に回転するので、軸受7との接触時にすべるのではなく、転がるので、実施の第3形態の攪拌機に比較して樹脂スリーブ10の摩耗が1個所に集中せず、摩耗寿命を大幅に延長させることができる。
【0042】
次に、図5、図6は本発明の攪拌機の第5形態を示す断面図である。本実施の形態の攪拌機においては、容器2の底板7の上面に複数本パイプ13を敷設し、補助軸6の外周面との間にすきま15、15′を設けて、底板7上の立設されたリング状の軸受8、若しくは軸受8の内周面に装着された樹脂リング9の内周下方から上方に向けて上昇させる清水を供給する供給孔14を開口させるようにした。
【0043】
すなわち、図5に示すものは、前述した図2に示す実施の第2形態に本実施の形態を適用したものであり、図6に示すものは、前述した図4に示す実施の第4形態に本実施の形態を適したものを示す。勿論、本実施の形態は、図1に示す実施の第1形態、図3に示す実施の第3形態にも適用できるものである。
【0044】
本実施の形態における図5に示すものは、パイプ13内と容器2中の溶液3との間には、液漏れがないようにシールされており、容器2の外部から送り込まれた清水は、補助軸6の外周に設けた樹脂スリーブ10と軸受8の間に形成されたすきま15、又図6に示すものは、補助軸6と樹脂リング9の間に形成されるすきま15′から流出され、上昇流を形成する。
【0045】
この種の攪拌機で攪拌される溶液3中に固形異物が存在すると、前述した従来例においても説明したように、固形異物が堆積し、摺動部にはまり込みを摩耗が大きくなり、また回転トルクを大きくする原因となる。すなわち、図2に示す実施の形態に本実施の形態を適用した、図6に示すものでは、補助軸6の外周面と樹脂リング9の内周面との間に、これらの固形異形物が堆積し、補助軸6と樹脂リング9が摺動するとき、回転の抵抗になり回転トルクを増大させるとともに、異物が硬質のものであれば補助軸6や樹脂リング9を摩耗させることになる。
【0046】
この現象に対し、図6に示すように、すきま15′にすきま15′を上昇するようにした清水を流出させることで固形異物が堆積するのを防ぐことができ、これらの不具合の発生を防止することができる。
【0047】
図4に示す実施の第4形態に、本実施の形態を適用するようにした、同様に、図5に示すように、すきま15の下方にパイプ13から清水を供給口14から吐出させ、すきま15を上昇するよう清水の流れを作ることにより、溶液3から分離した固形異物がすきま15に滞留することがなくなり、回転トルクの増大の要因となったり、軸受8又は樹脂スリーブ10の摩耗を防止し摩耗寿命を向上させることができる。
【0048】
次に、図7は本発明の攪拌機の実施の第6形態を示す断面図である。図に示すように、攪拌を行う溶液3を収容するようにした縦型攪拌槽としての容器2が設けられ、この容器2の上端には、ケーシング1が画成され、図示省略した駆動部としてのモータを設置している。このモータの出力軸一端は、容器2の上端から容器2内に垂下するように配置された回転軸4上端と結合連結している。
【0049】
また、容器2の上端から垂下された回転軸4の外周には、回転軸4の外周面との間に間隔を設けて、容器2の上端から回転軸4と同軸状に垂下された軸受サポート16が配設されている。また、軸受サポート16の内周面と回転軸4の間に設けられた間隙には、中間軸受17を配設するようにしている。すなわち、回転軸4を支持する中間軸受17は、容器2の上端にその上端が固定された軸受サポート16によって保持される。
【0050】
中間軸受17としては、摩擦抵抗が小さい転がり軸受が望ましいが、樹脂やセラミックスを用いたすべり軸受を使用するようにしても良い。さらに、回転軸4の下端部には、水平面内で回動するように攪拌翼5が固着され、モータの作動により回転軸4の先端に取り付けられた攪拌翼5が水平面内で回転することにより、容器2に収容された溶液3は攪拌される。容器2に収容され、攪拌を必要とする溶液3としては、粘度が高いスラリー状のものや固形異物を含むものもあり、また、腐食性の溶液3であることもあり、回転軸4や攪拌翼5等の攪拌機の構成材料としては、ステンレス鋼を使うことが好ましい。
【0051】
本実施の形態の攪拌機の回転軸4は、中間軸受17により支持され、剛性の大きい軸受サポート16で保持されるので、回転軸4が振れ回ることはない。その結果、設置したモータで安定して回転でき、攪拌機能を維持することができる。さらに、摺動部、すなわち回転軸4と軸受サポート16との間に介装された中間軸受17が、攪拌する溶液3に浸漬されない上方に設置することができるので、中間軸受17に溶液から分離した固形異形物がはさみ込まれることがなくなり、摩耗が少くなり摩耗寿命を長くできるとともに、回転トルクが大きくなることが少くなり、モータにより安定して回転でき、攪拌機能をより向上させることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上、本発明の攪拌機について説明したが、本発明の攪拌機によれば、駆動部を設けた縦型攪拌槽の上端部より縦型攪拌槽内に垂下され、収容された溶液を攪拌する攪拌翼を外周面に設け、駆動部で回動される回転軸の下端部に上端が同軸状に連結され、下端が縦型攪拌槽の底板の上面より上方に位置する補助軸、および補助軸の外周面との間に間隔を設けて、補助軸の外周面周りを取り巻くように、底板上の立設されたリング状に形成された軸受を設けるものとした。
【0053】
これにより、回転軸が大きく振れ回ることを防ぎ、設置したモータで安定して回転でき攪拌機能を維持できるようになる。
【0054】
また、本発明の攪拌機によれば、補助軸の外周面との間に間隔を設けて、底板上の立設された軸受の内周面に装着され、リング状に形成された樹脂リングを設けるものとした。
【0055】
これにより、軸受を構成する金属材等に比べて、弾性に富んだ樹脂リングを軸受の内周面に装着することにより、補助軸との摩耗係数が低くなり、さらに回転トルクが小さくなり、回転体を安定して回転でき、攪拌機能を維持することができる。
【0056】
また、本発明の攪拌機によれば、補助軸の下端部に、挿入され、下端が縦型攪拌槽の底板の上面より上方に配置されるようにして、補助軸の下端に装着された円筒状に形成された樹脂スリーブを設けた。
【0057】
これにより、樹脂スリーブの交換を必要とするときには、補助軸6を下端部に連結した回転軸を、ケーシング1の上方へ引上げ、樹脂スリーブ装着部をケーシング上側に引き上げて交換すれば良く、メンテナンスが容易となる。
【0058】
また、本発明の攪拌機によれば、補助軸の下端と補助軸の下端部に装着された樹脂スリーブの底面上方との間に隙間が設けるとともに、補助軸のまわりを自在に回動できるように、樹脂スリーブの底面を貫通して樹脂スリーブを補助軸の下端に連結するようにしたスリーブを設けた。
【0059】
これにより、回転軸が振れ回ることが生じるときでも、樹脂スリーブが補助軸に固定されてなく自由に回転するので、実施の第3形態の攪拌機に比較して樹脂スリーブの摩耗寿命を大幅に延長させることができる。
【0060】
また、本発明の攪拌機によれば、縦型攪拌槽の底板に複数本敷設され、補助軸の外周面との間に間隔を設けて底板上の立設された軸受の内周下方から上方に向けて上昇させる清水を供給する供給孔を軸受内に開口させたパイプを設けた。
【0061】
これにより、溶液中に存在し、攪拌によって分離した固形異形物が、軸受と補助軸との間に形成されるすきまに堆積することがなくなり、摺動部を摩耗させ、また回転トルクを大きくすることがなくなる。
【0062】
また、本発明の攪拌機によれば、駆動部を設けた縦型攪拌槽の上端部より縦型攪拌槽内に垂下され、収容された溶液を攪拌する攪拌翼を外周面に設け、駆動部で駆動される回転軸の外周面と間隔を設けて、回転軸の周りに縦型攪拌槽の上端部より垂下されたリング状に形成されたケーシング、および回転軸の外周面とケーシングの内周面との間に介装され、回転軸の軸ブレをケーシングの内周面で吸収するようにした中間軸受を設けた。
【0063】
これにより、回転軸を支持する中間軸受を設置することで回転軸が大きく振れ回ることを防ぎ、設置したモータで安定して回転でき攪拌機能を維持できるようになる。また、中間軸受に固形異形物がはさまることが少くなり、摩耗寿命を長くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の攪拌機の実施の第1形態を示す断面図。
【図2】本発明の攪拌機の実施の第2形態を示す断面図。
【図3】本発明の攪拌機の実施の第3形態を示す断面図。
【図4】本発明の攪拌機の実施の第4形態を示す断面図。
【図5】本発明の攪拌機の実施の第5形態の1例を示す断面図。
【図6】本発明の攪拌機の実施の第5形態の他の例を示す断面図。
【図7】本発明の攪拌機の実施の第6形態を示す断面図。
【図8】従来の攪拌機の構造例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 縦型攪拌槽としての容器
3 溶液
4 回転軸
5 攪拌翼
6 補助軸
7 底板
8 軸受
9 樹脂リング
10 樹脂スリーブ
11 ボルト
12 スリーブ
13 パイプ
14 供給口
15、15′ すきま
16 軸受サポート
17 中間軸受

Claims (4)

  1. 外周面に攪拌翼を設け駆動部で駆動される回転軸を、前記駆動部を設けた縦型攪拌槽の上端部より前記縦型攪拌槽内に垂下させ、前記回転軸の回動により前記縦型攪拌槽内に収容された溶液の攪拌を行う攪拌機において、前記回転軸の下端部に上端が連結され、下端が前記縦型攪拌槽の底板より上方に配置された補助軸と、前記補助軸の外周面と間隔を設けて、前記底板上の前記補助軸の周りに立設されたリング状の軸受とを設けると共に、前記補助軸の下端部から挿入され、下端が前記縦型攪拌槽の底板より上方に配置された円筒状の樹脂スリーブが前記補助軸に装着されていることを特徴とする攪拌機。
  2. 前記軸受の内周面にリング状の樹脂リングが装着されていることを特徴とする請求項1に記載の攪拌機。
  3. 前記補助軸の下端と前記補助軸に装着された樹脂スリーブの底面との間に隙間が設けられるとともに、前記樹脂スリーブを前記補助軸の下端に回動自在に連結するスリーブを設けたことを特徴とする請求項1に記載の攪拌機。
  4. 前記底板上に複数本配設され、前記軸受の下方から上方に向けて上昇させる清水を供給する供給孔を前記軸受内に開口させたパイプを設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の攪拌機。
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