JP3620159B2 - 2サイクルエンジンの排気制御装置 - Google Patents

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2サイクルエンジンの排気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2サイクルエンジンの排気制御装置の第1例を図12および図13に示す。この排気制御装置は、遠心ガバナaによって主排気口bの排気タイミングを切り換えると同時に、副排気通路cの開閉およびレゾネータ室dの開閉を行うものである。図12(a)および同(b)に示すように、エンジン低速回転域では、フラップバルブeを下げて排気タイミングを遅くし、かつ、レゾネータ室dをロータリバルブfで開放して、排気タイミングおよび排気経路をエンジン低速回転に対応させる。一方、エンジン高速回転域では、図13(a)および同(b)に示すように、フラップバルブeを上げて排気タイミングを速くし、それと共にロータリバルブfでレゾネータ室dを閉じて副排気通路cを連通させてエンジン高速回転に対応させる。
【0003】
フラップバルブeは、後端部がピンgによってシリンダhに回動自在に取り付けられており、主排気通路iの上部に形成された凹部jに出没自在に収納される。ロータリバルブfは、フラップバルブeの左右両側に設けられており、一側のロータリバルブfには、ラックk、ピニオンシャフトmおよびドライブシャフトnを介して遠心ガバナaに連動するリンク機構pが接続される。これにより、リンク機構pからロータリバルブfに伝達された駆動力は、ピンwを介してフラップバルブeを作動させる。このような動力伝達経路の構成に従って、前記一側のロータリバルブfには、その回動範囲を規制するストッパボルトqが当接する凹部rが形成される。
【0004】
また、この従来技術の第1例に関連する技術として、特開昭63−173817号公報記載の排気装置が挙げられる。この排気装置では、左右のロータリバルブをラックアンドピニオンによって別々に駆動し、このロータリバルブによる左右からの駆動力によってフラップバルブを回動させている。
【0005】
次に、従来の排気制御装置の第2例を説明する。この排気制御装置は、図14に示すように、排気通路の上方に二つのスライドバルブs1,s2を摺動自在に収納し、このスライドバルブs1,s2をその摺動により排気口に出没させて二段階の排気タイミングを得るものである。この装置においては、エンジン回転数の上昇に従って、まず下側のスライドバルブs1を引上げて排気タイミングを速くし、エンジン高速回転域ではさらにスライドバルブs1を引上げることにより、ピンtを介して係合した上側のスライドバルブs2を引いて排気タイミングをエンジン高速回転に対応させる。上側のスライドバルブs2の上面には、最も排気タイミングが速い場合(二つのスライドバルブs1,s2を共に引上げた場合)に排気口上縁を形成する固定板uが設けられており、この固定板uには、上側のスライドバルブs2が作動するエンジン回転数を制御するための制御用スプリングvが収納されている。
【0006】
また、特開平5−256139号公報には、従来技術の第2例に関連する排気時期制御装置が記載されている。この排気時期制御装置では、下側のスライドバルブの後端部と左右のロータリバルブとをシリンダの外部にてリンクさせている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記各従来の排気制御装置には、次のような問題点がある。
(1)第1例の問題点
一側のロータリバルブfを駆動してフラップバルブeを作動させるものであり、しかも凹部rの存否など左右のロータリバルブの形状が異なるため、フラップバルブeに駆動力が片寄って加わり、フラップバルブeが傾いて作動性が悪くなる恐れがある。また、左右のロータリバルブfの形状が異なることから、部品の種類が多く、コストが高い。また、特開昭63−173817号公報記載の排気装置にあっては、ラックアンドピニオンによるギア駆動機構が排気熱を受けると、各軸間の伸び等によりギアの噛合いがずれる恐れがあり、制御の正確性に欠ける。
【0008】
(2)第2例の問題点
上側のスライドバルブs2の制御用スプリングvが固定板uに内蔵されているため、上側のスライドバルブs2の動作点の微調整を行うためには、制御用スプリングvの交換が必要となり、また一般のユーザが簡単に調整することもできない。また、制御用スプリングvが排気ガス中に存在するため、長時間使用すると制御用スプリングvに荷重変化が起きる恐れもある。また、特開平5−256139号公報の排気時期制御装置では、下側のスライドバルブと左右のロータリバルブとがシリンダ外部にてリンクされているため、砂や泥、水等に対して不利な構造となっている。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、排気タイミングを可変とする主排気バルブおよび副排気通路を開閉する副排気バルブの作動性を向上させ、かつ、排気制御を正確に行うことができ、しかも砂や泥等に対しても有利であり、さらに制御用スプリングの設定荷重を維持することができると共に制御用スプリングの微調整を外部から行える2サイクルエンジンの排気制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、次のような構成を有する。
発明は、主排気口に対し摺動自在に設けられて該主排気口の上縁位置を制御する主排気バルブと、回動自在に設けられて、主排気通路の左右両側に形成された左右の副排気通路を開閉する左右の副排気バルブとを備えた2サイクルエンジンの排気制御装置において、前記主排気口の上縁位置を二段階制御する二つの主排気バルブを上下に重ねて備え、下側の主排気バルブに駆動源を接続して、その下側の主排気バルブを所定のエンジン回転域で開弁するように動作させると共に、そのエンジン回転域よりも高いエンジン回転域で上側の主排気バルブを開弁するように動作させ、主排気バルブの主排気口側端部に連結ピンを介して前記左右の副排気バルブを連動可能に連結し、さらに左右の副排気バルブを主排気バルブに対して左右対称に配置し、副排気バルブが開閉する副排気通路に連通可能なレゾネータ室を設ける一方、上側および下側の主排気バルブにそれらの作動をそれぞれ制御する制御用スプリングを設け、前記高いエンジン回転域で上側の主排気バルブの作動を制御する制御用スプリングを、シリンダ構成部品の壁部に内蔵させて前記副排気通路に連通可能なレゾネータ室とは別室のスプリング室に収納し、該壁部の外側に前記上側の主排気バルブの作動を制御する制御用スプリングの荷重を調整するための操作体を設けたことを特徴とする2サイクルエンジンの排気制御装置である。
【0012】
発明によれば、主排気バルブに駆動源を直接接続したので、副排気バルブを介して主排気バルブを作動させるものに比べ、主排気バルブの作動性が向上する。また、この主排気バルブを挟んで左右対称位置に左右の副排気バルブを設けたので、左右の副排気バルブは、共に略同一の駆動力を主排気バルブから受けて良好に作動する。また、左右の副排気バルブを同一形状に形成することができるため、部品の種類を減らすことができると同時に、より一層主排気バルブの作動性を向上させることができる。
【0013】
また、主排気バルブの主排気口側の端部に連結ピンを介して前記左右の副排気バルブを連結したので、ギア駆動機構のような作動ずれが発生しなくなると共に砂や泥等に対して有利になる。
【0014】
また、上側の主排気バルブの制御用スプリングをシリンダ構成部品の壁部に内蔵させたので、排気ガスによる荷重変化が起きず、設定荷重を維持することができる。また、シリンダ構成部品の側壁部の外側に前記制御用スプリングの設定荷重を調整するための操作体を設けたので、一般のユーザでも、シリンダ構成部品を分解することなく制御用スプリングの微調整を簡単に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、第1実施形態の排気制御装置について説明する。この第1実施形態は、図1に示す自動二輪車に本発明の排気制御装置を適用したものであり、この自動二輪車は、前輪2および後輪4と、前輪2および後輪4の間に配設されたエンジン6とを備える。このエンジン6は、2サイクルエンジンであり、クランクケース8と、クランクケース8の前部上面に締着されたシリンダ10とを有する。シリンダ10前部の排気側には、排気マフラ12が接続されている。
【0016】
排気制御装置は、図2(a)および同(b)に示すように、主排気口14a1に対し摺動自在に設けられて主排気口14a1の上縁位置を制御するスライドバルブ(主排気バルブに相当)16と、回動自在に設けられかつ主排気通路14aの左右両側に形成された左右の副排気通路(「補助排気通路」ともいう)14bを開閉する左右のサイドバルブ(副排気バルブに相当)18とを備えたものである。以下、装置の各部の構成を説明する。
【0017】
シリンダ10は、図2(a)に示すように、内面でピストンを摺動させるボア部20と、車両後方側に突設されて内部にリードバルブ22を備えた吸気通路24と、車両前方側に突設された前記主排気通路14aとを備える。前記副排気通路14bは、主排気通路14aを挟んで左右両側に対称的に設けられていて、ボア部20と主排気通路14aとを連通する。主排気通路14aの上方には、スライドバルブ16を収容するバルブ孔26が形成されており、このバルブ孔26に対して主排気口14a1と反対側には、バルブ孔26に連通した機械室28が設けられている。この機械室28には、シリンダ10の前上部にカバー30をボルト30aで締着することにより閉塞される。
【0018】
スライドバルブ16は、バルブ孔26内に摺動自在に収納されていて主排気通路14aに対し出没可能である。主排気口14a1と反対側のスライドバルブ16の端部は機械室28に突出しており、この突出した部分には、筒状のストッパ32が嵌着される。スライドバルブ16は、その先端縁がボア部20に一致した状態において、バルブ孔26の後端にビス34で締着されたストッパプレート36に前記ストッパ32が当接して位置決めされる。
【0019】
また、前記突出した部分には、図3に示すように、ストッパ32を貫通するように左右方向に駆動ピン38が設けられており、この駆動ピン38には、装置を駆動するための駆動源が接続される。この実施形態の場合、装置の駆動源はクランクシャフト(図示略)に従動するガバナシャフト40であり、このガバナシャフト40には、遠心ガバナ42が嵌着される。遠心ガバナ42は、バルブロッド44、バルブレバー46、バルブシャフト48およびバルブアーム50を介して前記駆動ピン38に接続され、スライドバルブ16に駆動力を付与する。ここでバルブシャフト48は、その左右両端部が機械室28の左右の側壁部10aに回転自在に支持されたものであり、バルブアーム50は、バルブシャフト48の軸方向略中央部にボルト50aで締着される。
【0020】
バルブシャフト48におけるバルブレバー46と反対側の端部には、図3に示すように、スライドバルブ16を突出方向に付勢してスライドバルブ16の作動を制御する制御用スプリング52が設けられ、この制御用スプリング52は、機械室28の側壁部10aに形成されたスプリング室54に収納される。スプリング室54の外側には、制御用スプリング52の外端を支持する操作キャップ56が設けられる。また、制御用スプリング52の外端は、操作キャップ56の内面に係止されており、操作キャップ56を回転操作することにより制御用スプリング52のねじり方向の荷重が変更可能となっていて、この荷重の設定により、スライドバルブ16が作動するときのエンジン回転数が決まる。また、操作キャップ56は、シリンダ10の側壁部10aにボルト58で締着されるリテーナ60によって、制御用スプリング52の荷重設定後に固定される。
【0021】
左右のサイドバルブ18は、図2(a)および同(b)に示すように、主排気口14a1側のスライドバルブ16の端部に連結ピン62を介して連動可能に接続され、さらに図3に示すようにスライドバルブ16に対して(ボア部20の中心軸に対して)左右対称に配置されている。各サイドバルブ18は、図2(b)および図5に示すように、副排気通路14bの途中位置で回動して副排気通路14bおよびレゾネータ室64の開閉を行う略半円柱状のバルブ部18aと、このバルブ部18aの外側に一体形成された小径の軸部18bとからなる。バルブ部18aの軸芯からずれた位置には、連結ピン62の端部が挿入される長孔18a1が形成されている。連結ピン62は、スライドバルブ16の摺動時にガイド孔26bに案内されながら長孔18a1内を移動することにより、スライドバルブ16の直線運動をサイドバルブ18の回転運動に変換する。
【0022】
軸部18bは、図5に示すように、シリンダ10の側壁部10aに設けた軸孔10a1にボールベアリング66を介して回転自在に支持されており、ボールベアリング66の内輪66aの左右両側面は、バルブ部18aの側面とリテーナ68との間に挟まれた状態でボルト70で締着される。この締着状態においてサイドバルブ18は、連結ピン62の端部と内輪66aとによって軸方向に位置決めされる。
【0023】
本実施形態においては、図5に示すバルブ部18aの外径d1をボールベアリング66の外輪66bの内径D1よりも大きく(例えば外輪66bの内径D1の約109%よりも大きく)設定しており、これによって、ボールベアリング66の内輪66aと外輪66bとの間の空間は、バルブ部18aの側面により副排気通路14bに対して略閉塞されている。また、ボールベアリング66のラジアル隙間は例えば約40μm以下に設定され、ボールベアリング66によるサイドバルブ18のガタを極力小さくしている。なお、軸孔10a1におけるボールベアリング66の外側には、Oリング72を介してキャップ74が挿着され、このキャップ74はシリンダ10にビス76により固定される。
【0024】
以上のような構成を有する第1実施形態の排気制御装置の動作を説明する。まずエンジン低速回転域では、前記制御用スプリング52の付勢力によって、図2(a)および同(b)に示すように、スライドバルブ16は最も主排気通路14a内に突出した状態にあり、主排気口14a1の上縁位置を下げ、排気タイミングを遅くする。また、サイドバルブ18は、レゾネータ室64を開き排気通路14bを遮断する。
【0025】
エンジン低速回転域から高速回転域に入ると、遠心ガバナ42が働いてバルブシャフト48が回転し、図6(a)および同(b)に示すように、バルブアーム50によってスライドバルブ16が引上げられる。このため、主排気口14a1の上縁位置が上がって排気タイミングが速くなる。一方、左右のサイドバルブ18は、スライドバルブ16の動作に従って連結ピン62および長孔18a1を介して連動し、排気通路14bを連通させかつレゾネータ室64を閉じる。
【0026】
このように作用する第1実施形態によれば、スライドバルブ16に駆動源を直接接続したので、サイドバルブを介してスライドバルブを作動させるものに比べ、スライドバルブ16の作動性が向上する。また、このスライドバルブ16を挟んで左右対称位置に左右のサイドバルブ18を設けたので、左右のサイドバルブ18は、共に略同一の駆動力をスライドバルブ16から受けて良好に作動し、スライドバルブ16の作動に対して悪影響を与えることもない。また、左右のサイドバルブ1を同一形状に形成できるので、部品加工の共通化による治具の共通化および部品の種類の削減を図ることができる。
【0027】
また、主排気口14a1側のスライドバルブ16の端部に連結ピン62を介して左右のサイドバルブ18を連結したので、その連結部分がシリンダ10に収まるため、ギア駆動機構のような排気熱の影響による作動ずれが発生することがなくなる。また、砂や泥等に対しても有利な構造となる。
【0028】
また、サイドバルブ18をボールベアリング66により支持したので、サイドバルブ18の作動性が良好になり、それと共に、ボールベアリング66の内輪66aと外輪66bとの間の空間をバルブ部18aの側面によって略閉塞したので、ボールベアリング66内部への排気ガスの漏れを防止でき、排気ガスによるサイドバルブ18の作動不良をなくすことができる。
【0029】
また、連結ピン62の端部とボールベアリング66の内輪66aとによってサイドバルブ18が軸方向に位置決めされるので、サイドバルブ18が軸方向において他部品と接触する心配がない。よって、他部品との接触によるサイドバルブ18の作動抵抗の増加をなくし、作動性をより向上させることができる。
【0030】
また、ボールベアリング66のラジアル隙間を例えば約40μm以下に設定してボールベアリング66によるサイドバルブ18のガタを極力小さくしたので、片持ちによるサイドバルブ18の倒れを防止し、サイドバルブ18の作動抵抗をより低減することができる。
【0031】
続いて、第2実施形態の2サイクルエンジンの排気制御装置を図7〜図11を参照して説明する。この第2実施形態は、第1実施形態の基本構成に対して、図7(a)に示すように、主排気口14a1の上縁位置を二段階制御する二つのスライドバルブ(二つの主排気バルブに相当)78,80を上下に重ねて備え、かつ、下側のスライドバルブ80をバルブアーム50に連結したものである。なお、前記第1実施形態と略同様の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】
下側のスライドバルブ80は、図7(a)および同(b)に示すように、前記第1実施形態のスライドバルブ16と同様に、後部が駆動ピン38を介してバルブアーム50に駆動される一方、前部が連結ピン62を介してサイドバルブ18に接続される。下側のスライドバルブ80の上面には、上方に開放した凹部80aが形成されている。
【0033】
上側のスライドバルブ78は、下側のスライドバルブ80よりも薄く形成されており、その下面には、前記凹部80aに係合可能な係合突起78aが設けられる。また、上側スライドバルブ78の上面には、バルブ孔26の内面に突設されたストッパ26aに当接可能な凹部78bが設けられている。また、上側スライドバルブ78の後端は、機械室28の後部まで延設されており、その後端には、上側のスライドバルブ78を突出方向に押圧して付勢する押圧アーム82の前面が接触している。この押圧アーム82は、図8に示すように、カバー30に回転自在に支持されたバルブシャフト84にボルト86で固定されており、このバルブシャフト84の一側の軸端は、カバー30の一側の側壁部30bまで延びている。
【0034】
カバー30の側壁部(シリンダ構成部品の壁部に相当)30bには、上側のスライドバルブ78を突出方向に付勢するための制御用スプリング88を収納するスプリング室90や、この制御用スプリング88の荷重を調整可能な操作キャップ(操作体に相当)92が設けられる。これら制御用スプリング88やスプリング室90、操作キャップ92は、前記第1実施形態で説明した制御用スプリング88等と同様の機能を有するものであるが、この場合の操作キャップ92は、制御用スプリング88の荷重設定後に、カバー30の側壁部30bに螺合されるビス94によって締着される。
【0035】
なお、この第2実施形態において、サイドバルブ18の軸部外周へのボールベアリング66の固定については、ボルトおよびリテーナを用いずに圧入等により固定している。
【0036】
このような構成を有する第2実施形態の排気制御装置は、次のように動作する。まずエンジン低速回転域では、二つの制御用スプリング52,88それぞれの付勢力によって、図7(a)および同(b)に示すように、上下両方のスライドバルブ78,80が主排気通路14a内に突出した状態にある。したがって、主排気口14a1の上縁位置は下側のスライドバルブ80の先端縁になり、排気タイミングは最も遅いものとなっている。また、サイドバルブ18はレゾネータ室64を開き、排気通路14bを遮断している。
【0037】
この状態からエンジン中速回転域に入ると、遠心ガバナ42が働いて、図10(a)および同(b)に示すように、バルブシャフト48が先ず下側のスライドバルブ80用の制御用スプリング52の付勢力に打ち勝って回転し、バルブアーム50によって下側のスライドバルブ80のみが引上げられる。これにより、主排気口14a1の上縁位置がやや上がって排気タイミングが速くなる。一方、左右のサイドバルブ18は、スライドバルブ80の動作に従って連結ピン62および長孔18a1を介して連動し、排気通路14bを部分的に連通させかつレゾネータ室64を略閉じる。
【0038】
エンジン高速回転域に入ると、さらに遠心ガバナ42が働いて、図11(a)および同(b)に示すように、バルブシャフト48が上側のスライドバルブ78用の制御用スプリング88の付勢力にも打ち勝って回転し、下側のスライドバルブ80がさらに引上げられる。このとき、下側のスライドバルブ80の凹部80aの前面が上側のスライドバルブ78の係合突起78a前面に当接した状態にあるため、下側のスライドバルブ80と一緒に、上側のスライドバルブ78も凹部78b前面がストッパ26a前面に当接するまで移動する。このため、主排気口14a1の上縁位置が最も上がって排気タイミングが最も速くなる。一方、左右のサイドバルブ18は、スライドバルブ80の動作に従ってさらに回動し、排気通路14bを完全に連通させかつレゾネータ室64を閉塞する。
【0039】
このように動作する第2実施形態においては、エンジン中速回転域から低速回転域への排気タイミングの切り替え点に係る制御用スプリング88をカバー30の側壁部30bに内蔵させたので、排気ガスによる荷重変化が起きず、制御用スプリング88の設定荷重を安定的に維持することができる。また、ビス94を緩めて操作キャップ92を回すことで、容易に制御用スプリング88の荷重を調整できるので、一般のユーザでも、シリンダ構成部品を分解することなく制御用スプリング88の微調整を簡単に行える。
【0040】
なお、本実施形態は本発明の好適な実施の態様であり、本発明の技術的範囲は本実施形態に限定されない。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明の通り、本発明によれば、排気タイミングを可変とする主排気バルブおよび副排気通路を開閉する副排気バルブのそれぞれの作動性を向上させることができる。また、ギア駆動機構のような排気熱の影響による作動ずれを無くして排気制御を正確に行うことができる。また、砂や泥等に対して有利に構成することもできる。さらに、二段目のスライドバルブに係る制御用スプリングの設定荷重を安定的に維持することができると共に、この制御用スプリングの微調整をエンジン外部から簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態および第2実施形態に係る自動二輪車の側面図である。
【図2】第1実施形態におけるエンジン低速回転域での排気制御装置の状態を示す断面図であって、(a)は主排気通路を通る切断面で切断した図、(b)は副排気通路を通る切断面で切断した図である。
【図3】第1実施形態の排気制御装置全体を概略的に示す断面図である。
【図4】第1実施形態に係るエンジンの側面図である。
【図5】第1実施形態に係るサイドバルブ周辺の拡大断面図である。
【図6】第1実施形態におけるエンジン高速回転域での排気制御装置の状態を示す断面図であって、(a)は主排気通路を通る切断面で切断した図、(b)は副排気通路を通る切断面で切断した図である。
【図7】第2実施形態におけるエンジン低速回転域での排気制御装置の状態を示す断面図であって、(a)は主排気通路を通る切断面で切断した図、(b)は副排気通路を通る切断面で切断した図である。
【図8】第2実施形態の排気制御装置全体を概略的に示す断面図である。
【図9】第2実施形態に係るシリンダの側面図である。
【図10】第2実施形態におけるエンジン中速回転域での排気制御装置の状態を示す断面図であって、(a)は主排気通路を通る切断面で切断した図、(b)は副排気通路を通る切断面で切断した図である。
【図11】第2実施形態におけるエンジン高速回転域での排気制御装置の状態を示す断面図であって、(a)は主排気通路を通る切断面で切断した図、(b)は副排気通路を通る切断面で切断した図である。
【図12】従来の排気制御装置の第1例におけるエンジン低速回転域での状態を示す図であって、(a)は装置全体を示す概略図、(b)はシリンダの断面図である。
【図13】従来の排気制御装置の第1例におけるエンジン高速回転域での状態を示す図であって、(a)は装置全体を示す概略図、(b)はシリンダの断面図である。
【図14】従来の排気制御装置の第2例を示す斜視図である。
【符号の説明】
14a 主排気通路
14a1 主排気口
14b 副排気通路
16 主排気バルブ
18 副排気バルブ
30 カバー(シリンダ構成部品に相当)
30b 側壁部(壁部に相当)
62 連結ピン
78,80 二つの主排気バルブ
88 制御用スプリング
92 操作キャップ(操作体に相当)

Claims (1)

  1. 主排気口に対し摺動自在に設けられて該主排気口の上縁位置を制御する主排気バルブと、回動自在に設けられて、主排気通路の左右両側に形成された左右の副排気通路を開閉する左右の副排気バルブとを備えた2サイクルエンジンの排気制御装置において、
    前記主排気口の上縁位置を二段階制御する二つの主排気バルブを上下に重ねて備え、
    下側の主排気バルブに駆動源を接続して、その下側の主排気バルブを所定のエンジン回転域で開弁するように動作させると共に、そのエンジン回転域よりも高いエンジン回転域で上側の主排気バルブを開弁するように動作させ
    主排気バルブの主排気口側端部に連結ピンを介して前記左右の副排気バルブを連動可能に連結し、さらに左右の副排気バルブを主排気バルブに対して左右対称に配置し
    副排気バルブが開閉する副排気通路に連通可能なレゾネータ室を設ける一方、
    上側および下側の主排気バルブにそれらの作動をそれぞれ制御する制御用スプリングを設け、前記高いエンジン回転域で上側の主排気バルブの作動を制御する制御用スプリングを、シリンダ構成部品の壁部に内蔵させて前記副排気通路に連通可能なレゾネータ室とは別室のスプリング室に収納し、該壁部の外側に前記上側の主排気バルブの作動を制御する制御用スプリングの荷重を調整するための操作体を設けたことを特徴とする2サイクルエンジンの排気制御装置。
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