JP3620015B2 - 配線板組立体とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本のバスバーを有する複数枚の配線板を積層して電気接続箱等に収容させる配線板組立体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来の配線板組立体の一例を示すものである。
この配線板組立体80は、帯状の配線板81を蛇腹状に折り畳んで、配線板81の上下の端末において端子82を配線板81の電線83に圧接接続させるものである。
【0003】
電線83は配線板81の表面上に並列に設けられている。折り畳んだ配線板81の上面81aと下面81bとに電線83が位置するように、配線板81は三つ折りに畳まれる。各端子82は一方にタブ部84、他方に圧接部85を有し、圧接部85が電線83に圧接される。配線板81と端子82とで配線板組立体80が構成される。配線板組立体80は折り畳まれた状態で図示しない電気接続箱内に収容される。タブ部84は電気接続箱の図示しない上下のコネクタ部内に配置される。
【0004】
しかしながら、上記従来の構造にあっては、配線板81の上面81aと下面81b、すなわち配線板81の端末部のみにしか端子82を配置することができないために、端子82と電線83との接続数が配線板81の幅すなわち電線83の本数で制限されてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本出願人は特願平10−236650号において、図12に示す如く配線板87〜89を三層構造にすると共に、各配線板87〜89に一体成形されたバスバー90〜92と、配線板87〜89上に配索した電線93とを、図13の如く電極94,95を用いた抵抗溶接により接続し、且つ、配線板87,89の長さ方向中間部において電線93と端子(図示せず)とを圧接接続させるという配線板組立体97とその製造方法を提案した。図13においてバスバー90は接続孔96内に露出して位置している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構造及び方法にあっては、バスバー90〜92は例えば端末のタブ端子(図示せず)の長さに応じて何種類もの形状に打ち抜かなければならないために、パンチやダイスといった成形金型の費用が嵩み、配線板組立体97のコストがアップするという問題を生じた。
【0007】
また、配線板87〜89を複数層に重ねた場合に、凹状の接続孔(正確には接続穴)96内に例えば結露等による水98や塵等が溜り、配線板87,88のバスバー90,91の露出部、特に電線93との溶接面90a,91aとは反対側の露出面90b,91bが水98等によって短絡やリークを起こすのではないかという懸念を生じた。
【0008】
また、バスバー90に電線93を抵抗溶接する際に、バスバー90と電線93とが線接触するために、溶接電流が拡散して、溶接の境界面が安定せず、溶接強度が低下するという問題があった。
【0009】
本発明は、上記した各点に鑑み、バスバーの打抜き成形にかかる費用を低減させてコストアップを防止すると共に、配線板のバスバーの露出部からのリークや短絡を確実に防止し、さらに、バスバーに電線を確実に溶接することのできる手段を提供することを目的とする。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、二枚の配線板に複数本のバスバーが並列に設けられると共に複数本の電線が該バスバーとは直交する方向に配索され、該バスバーが両端部に逆向きの端子を有し、該二枚の配線板が積層される配線板組立体において、第二層の配線板のバスバーが第一層の配線板のバスバーを反転させた形状のものであり、該第一層の配線板の一側の端子と該第二層の配線板の他側の端子とが同じ長さで、該第一層の配線板の他側の端子と該第二層の配線板の一側の端子とが同じ長さであることを特徴とする(請求項1)。
また、バスバーの一端と他端とにそれぞれ端子を逆向きに突出形成し、該バスバーを第一層の配線板に設け、該バスバーと同一形状のバスバーを反転させて第二層の配線板に設けて、該第一層の配線板の一側の端子と該第二層の配線板の他側の端子とを同じ長さとし、該第一層の配線板の他側の端子と該第二層の配線板の一側の端子とを同じ長さとする配線板組立体の製造方法を併せて採用する(請求項2)。
前記第一層及び/又は第二層の配線板の凹部内に前記バスバーの一部が露出し、該第二層及び/又は第一層の配線板に、該凹部に係合する突出部が形成された構造も有効である(請求項3)。
第一層の配線板と第二層の配線板との各凹部に対応して該第一層の配線板の突出部と該第二層の配線板の突出部とが隣接して位置することも有効である(請求項)。前記凹部及び前記突出部がテーパ状に形成されたことも有効である(請求項)。
また、前記配線板の接続孔内で前記バスバーに抵抗溶接用の突起が設けられ、該突起に前記電線が点接触して抵抗溶接される構造も有効である(請求項)。また、請求項2における前記バスバーに抵抗溶接用の突起を設け、前記配線板の接続孔内で該突起に電線を点接触させた状態で、該バスバーと該電線とを抵抗溶接する方法も有効である(請求項)。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る配線板接続体の一実施形態を含む電気接続箱を示すものである。
【0012】
この配線板組立体Cは、図2にも示す如く、第一層の配線板1と第二層の配線板2とを上下に重ね合わせ、各配線板1,2のバスバー3,4のタブ端子(端子)5〜8を各配線板1,2の一側方で上向きに、他側方で下向きにそれぞれ突出させ、第一層の配線板1の上向きのタブ端子5の長さと、第二層の配線板2の下向きのタブ端子8の長さとを同一に設定し、且つ第一層の配線板1の下向きのタブ端子6の長さと、第二層の配線板2の上向きのタブ端子7の長さとを同一に設定して、両配線板1,2のバスバー3,4を共通使用できるようにしたものである。
【0013】
バスバー3,4は各配線板1,2の母体である合成樹脂製の絶縁基板9,10の横断方向に複数本が直線的に且つ並列にインサート成形され、バスバー3,4の両端部が各絶縁基板9,10の両端面11(図2)から突出し、バスバー3,4の両端部にタブ端子5〜8が形成されている。バスバー3,4と絶縁基板9,10とで配線板1,2が構成される。第一層の配線板1の上向きのタブ端子5と第二層の配線板2の下向きのタブ端子8とは短く、第一層の配線板1の下向きのタブ端子6と第二層の配線板2の上向きのタブ端子7とは長く設定されている。両配線板1,2を積層した状態で、上向きの各タブ端子5,7の先端の位置(高さ)は同じであり、下向きの各タブ端子6,8の先端の位置(高さ)は同じである。
【0014】
図2の如く、各バスバー3,4は配線板1,2の厚さ方向中央に配置されている。両配線板1,2の板厚は同一である。第一層の配線板1のバスバー3(以下第一層のバスバーという)と第二層の配線板2のバスバー4(以下第二層のバスバーという)とは配線板1(又は2)の板厚分だけ離間しており、両バスバー3,4のタブ端子5,7(又は6,8)の長さは配線板1(又は2)の板厚分(寸法T)だけ相違している。第二層(又は第一層)のバスバー4(3)は第一層(又は第二層)のバスバー3(4)と同一のバスバーを反転して使用したものであり、この構成は配線板組立体C1 の製造方法としても有効である。
【0015】
第一層の配線板1の上面と第二の配線板2の下面とに複数本の電線12がバスバー3,4とは直交する方向に配索されている。電線12は両配線板1,2の前端側で屈曲して続いている。第一層の配線板1は電線12の屈曲部12aをヒンジとして第二層の配線板2の上に反転して載った状態となっている。電線12は被覆電線やエナメル線等である。
【0016】
第一層の配線板1の中間部には、接続用の標準のタブ端子13の圧接部14を係合させる各一対の通孔15が並列に複数形成され、各一対の通孔15の間で電線12が切断され、電線12の端末部に圧接部14が圧接される。また、第一層の配線板1の後端寄りには、ヒューズ接続用の標準の挟持端子16に対する通孔18が形成され、挟持端子16の圧接部17が電線12に圧接される。
【0017】
第二層の配線板2の後部には段部19を介して第一層の配線板1と同一高さの電源用の副配線部20が一体に形成されている。副配線部20には電源用のバスバー21が配置される。電源用のバスバー21は受電用のタブ端子22と給電用の上下の挟持端子23,24とを有している。副配線部20の下面にまで電線12が配索され、リレー用の挟持端子25の圧接部26が電線12に圧接される。
【0018】
二枚の配線板1,2と電線12と電源用のバスバー21と各端子13,16,25とで配線板組立体Cが構成される。配線板組立体Cは合成樹脂製の下カバー27に収容され、配線板組立体Cの上から上カバー28が覆設される。バスバー3,4の上向きのタブ端子5,7は上カバー28のコネクタハウジング29内に収容され、下向きのタブ端子6,8は下カバー27のコネクタハウジング30内に収容され、それぞれコネクタを構成する。電線12に圧接されたタブ端子13は上カバー28のコネクタハウジング31内に収容され、挟持端子16と電源用のバスバー21の挟持端子23とはヒューズ収容部32に収容される。配線板組立体Cと上カバー28と下カバー27とで電気接続箱Eが構成される。なお、配線板1,2を二枚にして、タブ端子5〜8を含むバスバー3,4の共通化を図った以外の構成は特願平10−236650号と同様である。
【0019】
各配線板1,2には、図3(第一層の配線板1のみを示す)の如く、バスバー3を露出させた接続孔33や切断孔34が形成されている。所要の接続孔33内でバスバー3の露出部3aに電線12が溶接され、所要の切断孔34内でバスバー3が切断される。切断孔34を接続孔33として用いることも可能である。図3においてバスバー3は連鎖部35で一体化されており、この連鎖バスバー36の連鎖部35を切断することで複数本のバスバー3が構成される。連鎖バスバー36は金型で打ち抜き成形された状態のものである。
【0020】
第一層の配線板1と第二層の配線板2(図1)とで連鎖バスバー36は共通に使用される。従がって、連鎖バスバー36は一種類あれば(打抜き成形すれば)よく、極めて経済的である。勿論、連鎖部35を用いずに複数本の同一形状のバスバー3を第一層の配線板1と第二層の配線板2とで共通使用(インサート成形)することもできる。
【0021】
図4の如く、接続孔33内でバスバー3(図3)の露出部3aと電線12との溶接は上下一対の電極37,38により行われる。この際、接続孔33内における板厚方向の隙間を埋める手段として、後述する図10の凹部と突出部の構成を適用することも可能である。
【0022】
また、図5〜図6の示す如く、配線板1の各接続孔33内に露出したバスバー3の露出部3aに突起79を設け、突起79に電線12を接触させた状態で、バスバー3と電線12とを両電極37,38の間で抵抗溶接することも可能である。
【0023】
突起79は略半球状に膨出形成され、バスバー3には突起79の裏側において略半球状の溝78(図6)が形成される。突起79は、連鎖バスバー36を金属板(図示せず)から打ち抜く際に形成することが好ましいが、前記図3の如く配線板1に連鎖バスバー36をモールド成形した後に形成することも可能である。突起79はバスバー3の幅の1/4程度の径の小さなものである。図5〜図6の実施形態で電線12は配線板1の上側からバスバー3に溶接しているが、バスバー3の露出部3aの下面側に突起79を設けて、図3の如く配線板1の下側から電線12を溶接することも無論可能である。
【0024】
電線12はバスバー3に直交してバスバー3の幅方向に載置され、接続孔33の内面33a(図6)とバスバー3の側面77との間の隙間76を跨いで配線板1の表面に接する。電線12をバスバー3の幅方向に載置することで、電線12をバスバー3の長手方向に配置する場合に較べて、電線12とバスバー3との無用な接触が防止される。電線12はバスバー3の突起79のみと接触(点接触)する。その状態で上下の電極37,38(図6)により抵抗溶接が行われる。
【0025】
電線12が突起79に点接触した状態で抵抗溶接が行われるから、電流が突起79に集中し、溶接の境界面が安定する。すなわち従来のような電線12の長手方向への溶接電流の拡散が起こらず、溶け込みが一点に集中し、それにより溶け込み不足がなくなり、溶接強度及び電気的接続の信頼性が向上する。
【0026】
また、配線板1にバスバー3をインサート成形する際に、接続孔33内でバスバー3の突起79を図示しない成形金型に対する位置決め部とすることにより(成形金型に、突起79に対する係合穴を設けておく)、配線板1に対するバスバー3の位置精度が向上する。
【0027】
図5で、5,6はバスバー3のタブ端子を示す。図5〜図6の溶接構造及び溶接方法は図8の実施形態におけるバスバー46,48と電線51との接続にも適用可能である。
【0028】
図7〜図8は、本発明に係る配線板組立体の他の実施形態を含む電気接続箱を示すものである。
図7において、41,42は二層に重ねられた配線板、43は、第一層の配線板41の一端部寄りに配置される電源用のバスバー、44は上カバー、45は下カバーを示す。
【0029】
本実施形態で第二層の配線板42は第一層の配線板41よりも大きく形成され、第一層の配線板41の一側部寄りに標準のバスバー46(図8)のタブ端子(端子)47が上向きに配置され、第一層の配線板41から外側に突出した第二層の配線板42の一側部寄りに、標準のバスバー48(図8)のタブ端子(端子)49(図7)が上向きに配置され、両タブ端子47,49は並列に位置して、上カバー44のコネクタハウジング50内に収容される。第一層の配線板41の上面から第二層の配線板42の下面にかけて複数本の電線51が連続して並列に配索されている。
【0030】
第一層の配線板41の一端部側すなわち電線51の屈曲部51aとは反対側において電線51の先端に対向して挟持端子52が例えば第二層の配線板42を貫通して設けられている。図8の如く挟持端子52に対向して電線51に標準の挟持端子53の圧接部54が圧接接続される。各挟持端子52,53と電源用のバスバー43のタブ端子55とはヒューズ収容部56内に位置し、ヒューズ57に接続される。
【0031】
電源用のバスバー43の下向きの挟持端子58は両配線板41,42を貫通して下カバー45の例えばリレー接続部59内に位置する。電源用のバスバー43の上向きの受電用のタブ端子60は上カバー44のコネクタハウジング61内に位置する。下カバー45の他側部には、図の第二層の配線板42のタブ端子(端子)62を収容するコネクタハウジング63が形成され、下カバー45の他端部側には、第二層の配線板42の標準のタブ端子64を接続する標準の挟持端子65がコネクタハウジング66に配置されている。
【0032】
図8の如く二枚の配線板41,42が一平面上において前後に並列に配置された状態で、複数本の電線51が各配線板41,42の上に直線的に配索される。各配線板41,42には、電線51と直交する方向に標準のバスバー46,48が複数本一体成形されて、電線51とバスバー46,48とがマトリックス的に配置されている。
【0033】
第一層の配線板41のバスバー46(以下第一層のバスバーという)は一端に上向きにタブ端子47を有し、他端に下向きにタブ端子(端子)67を有している。第二層の配線板のバスバー48(以下第二層のバスバーという)は一端に下向きにタブ端子49を有し、他端に上向きにタブ端子62を有している。各タブ端子47,49,62,67は配線板41,42の上面及び下面から直角に突出している。前例に較べてタブ端子47,49,62,67が、配線板41,42の母体である絶縁基板68,69に直接支持されている分、タブ端子47,49,62,67の接続時の強度が強くなっている。
【0034】
本実施形態で第二層の配線板42は第一層の配線板41よりも幅広に形成され、第二層のバスバー48は第一層のバスバー46よりもバスバー長手方向にずらして配置されている。それにより、図5の配線板41,42の重合状態で第一層のバスバー46(図8)のタブ端子47と第二層のバスバー48(図8)のタブ端子49とがぶつからずにバスバー長手方向に並列に対向して位置する。タブ端子67は絶縁基板69を貫通する。この場合、第一層のバスバー46と第二層のバスバー48とは、前例と同様に同一形状及び同一長さのものが反転して共通使用される。この構成は配線板組立体Cの製造方法としても有効である。
【0036】
図8において第二層の配線板42を矢印イの如く電線51の渡し部(屈曲部となる部分)51aを支点に回転させて第一層の配線板41の下面側に重ね合わせることで、図7の配線板組立体Cを得る。配線板組立体Cと上カバー44と下カバー45とで電気接続箱Eが構成される。
【0037】
図9は、標準のバスバー46,48と電線51の接続構造の一実施形態を示すものである。
バスバー46,48は電線51を通過して延びるものに限らず、電線51の片側において配索されるもの48b,48cであってもよい。この場合、バスバー48b,48cは上向きないし下向きのタブ端子62,49を有するが、一方のバスバー48bを反転させることで、他方のバスバー48cを得ることができ、バスバー48bの共通使用が可能である。無論、バスバー46を反転してバスバー48を得ることも可能である。
【0038】
バスバー46,48は長手方向中間部において、またバスバー48b,48cはタブ端子49,62とは反対側の端部においてそれぞれ電線51に溶接接続される。溶接方法は図4の電極37,38を用いた抵抗溶接と同じである。図9で、53は、圧接部54と挟持部(53)とを有する標準の挟持端子、64は、圧接部70とタブ部(64)とを有する標準のタブ端子であり、両者とも電線51に圧接されている。タブ端子64は本例で四列に配置される。各バスバー46,48,48b,48cと電線51との溶接部には図10で示す構造が適用される。
【0039】
図10は例えば図7のA−A断面を示すものであり、第一層と第二層の各配線板41,42のバスバー46,48と電線51の各溶接部において、合成樹脂製の絶縁基板68,69に、各接続孔(凹部)71、正確には接続穴(凹部)71内のバスバー46,48の露出面46a,48aに対向して突出部72,73が形成され、この突出部72,73によってバスバー46,48の露出面46a,48aと絶縁基板68,69との間の窪み(凹部)が塞がれて、窪み内への結露等による水や塵等の侵入が防止され、バスバー46,48の露出面46a,48aからのリークやバスバー46,48相互の短絡等が防止されている。
【0040】
バスバー46,48は絶縁基板68,69の厚さ方向中央に位置し、接続孔71内においてバスバー46,48の上下両面が露出され、第一層の配線板41ではバスバー46の上面46aに電線51が溶接され、第二層の配線板42ではバスバー48の下面48aに電線51が溶接されている。これは、図9の如く二枚の配線板41,42を平面的に並べた状態で電線51をバスバー46,48に溶接し、第二層の配線板42を矢印イの如く反転させて第一層の配線板41に積層するためである。
【0041】
図10で、第一層のバスバー46の下面(露出面)46aと第二層のバスバー48の上面(露出面)48aとは完全に露出しており、リークや短絡が起こりやすい状態となるが、第一層のバスバー46の下面(露出面)46aに第二層の絶縁基板69の上向きの突出部73が近接し、ないしは接触して位置し、第二層のバスバー48の上面(露出面)48aに第一層の絶縁基板68の下向きの突出部72が近接し、ないしは接触して位置することで、両配線板41,42間において各バスバー46,48の露出面46a,48aが覆われて保護され、且つ露出面46a,48aの下側ないし上側の窪みがなくなって、水や塵等の溜りが防止される。
【0042】
各突出部72,73は左右に隣接して設けられており、第一層の配線板41と第二層の配線板42の近接した各接続孔71,71に水が連続して充填されないようになっている。接続孔71は図3の接続孔33よりも小径に形成され、バスバー46,48の両側面が隙間なく絶縁基板68,69に密着ないし固着している。テーパ状の接続孔71はバスバー46,48をインサート成形すると同時に形成することが好ましい。接続孔71はバスバー46(48)に上下に仕切られて凹部ないしは窪みとなっている。
【0043】
本例で突出部72,73は接続孔71の形状に合わせて縦断面台形状に形成されて両側にテーパ面72a,73aを有し、テーパ面72a,73aによって接続孔71との位置決めが容易になっている。突出部72,73が各接続孔71に係合することで両配線板41,42の位置決めと長さ方向及び幅方向への位置ずれ防止が行われる。
【0044】
なお、図4のように接続孔33をストレートな円形とした場合は、突出部72,73は接続孔33に合わせて短円柱状に形成される。また、上下の配線板41,42の接続孔71が近接していない場合は、一方の配線板41又は42にのみ突出部72を設けることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1,2記載の発明によれば、各配線板においてバスバーを反転して共通使用することで、例えばコネクタハウジング内で第一層と第二層の各配線板の端子の先端を同一高さに位置させ、且つ各端子を並列に対向させて位置させることができ、端子の寸法品質を損なうことなく、バスバー成形金型の共用化で低コストな配線板組立体を得ることができる。
【0046】
また、請求項記載の発明によれば、例えば一方の配線板の凹部に他方の配線板の突出部が係合することで、凹部の空間が突出部によって埋められ、凹部内に水や塵等が溜まることが防止される。それにより、凹部内のバスバーの露出部からのリークや短絡が防止される。また、バスバーの露出部に突出部が接触することで、露出部が確実に絶縁され、それによってもリークや短絡が防止される。また、請求項記載の発明によれば、第一層の配線板の凹部と第二層の配線板の凹部とに跨がって水が溜まるという現象が防止され、各配線板のバスバーの露出部同士の短絡が確実に阻止される。また、請求項記載の発明によれば、テーパ状の凹部と突出部とによって各配線板の位置決め及び接合が簡単にスムーズ且つ確実に行われる。また、くさび作用によって凹部と突出部との密着が確実に行われ、防水・防塵性が高まる。
【0047】
また、請求項6,7記載の発明によれば、電線とバスバーとが点接触した状態で抵抗溶接されるから、溶接電流の拡散が防止され、電流が集中することで、溶接の境界面が安定し、電気的接続の信頼性が向上すると共に、溶接強度がアップし、電線の引張時の剥がれ等が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配線板組立体の一実施形態を含む電気接続箱を示す分解斜視図である。
【図2】同じく配線板組立体のタブ端子の突出形状を示す正面図である。
【図3】同じく配線板の中間加工品を示す分解斜視図である。
【図4】同じくバスバーに電線を溶接する状態を示す縦断面図である。
【図5】配線板のバスバーに電線を溶接する構造及び方法の他の実施形態を示す分解斜視図である。
【図6】同じくバスバーに電線を溶接する状態を示す図5のB−B相当断面図である。
【図7】配線板組立体の他の実施形態を含む電気接続箱を示す分解斜視図である。
【図8】同じく配線板組立体を展開した状態を示す斜視図である。
【図9】同じくバスバーと電線及び端子の接続状態を示す分解斜視図である。
【図10】配線板組立体の防水構造の一実施形態を示す縦断面図(図7のA−A断面図)である。
【図11】一従来例を示す分解斜視図である。
【図12】他の従来例を示す縦断面図である。
【図13】同じくバスバーに電線を溶接する状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,2,41,42 配線板
3,4,46,48 バスバー
5〜8,47,49,62,67 タブ端子(端子)
12 電線
33 接続孔
71 接続孔(凹部)
72,73 突出部
79 突起
,C 配線板組立体

Claims (7)

  1. 二枚の配線板に複数本のバスバーが並列に設けられると共に複数本の電線が該バスバーとは直交する方向に配索され、該バスバーが両端部に逆向きの端子を有し、該二枚の配線板が積層される配線板組立体において、第二層の配線板のバスバーが第一層の配線板のバスバーを反転させた形状のものであり、該第一層の配線板の一側の端子と該第二層の配線板の他側の端子とが同じ長さで、該第一層の配線板の他側の端子と該第二層の配線板の一側の端子とが同じ長さであることを特徴とする配線板組立体。
  2. バスバーの一端と他端とにそれぞれ端子を逆向きに突出形成し、該バスバーを第一層の配線板に設け、該バスバーと同一形状のバスバーを反転させて第二層の配線板に設けて、該第一層の配線板の一側の端子と該第二層の配線板の他側の端子とを同じ長さとし、該第一層の配線板の他側の端子と該第二層の配線板の一側の端子とを同じ長さとすることを特徴とする配線板組立体の製造方法。
  3. 前記第一層及び/又は第二層の配線板の凹部内に前記バスバーの一部が露出し、該第二層及び/又は第一層の配線板に、該凹部に係合する突出部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の配線板組立体。
  4. 第一層の配線板と第二層の配線板との各凹部に対応して該第一層の配線板の突出部と該第二層の配線板の突出部とが隣接して位置することを特徴とする請求項3記載の配線板組立体。
  5. 前記凹部及び前記突出部がテーパ状に形成されたことを特徴とする請求項3又は4記載の配線板組立体。
  6. 前記配線板の接続孔内で前記バスバーに抵抗溶接用の突起が設けられ、該突起に前記電線が点接触して抵抗溶接されることを特徴とする請求項1,3,4,5の何れかに記載の配線板組立体。
  7. 前記バスバーに抵抗溶接用の突起を設け、前記配線板の接続孔内で該突起に電線を点接触させた状態で、該バスバーと該電線とを抵抗溶接することを特徴とする請求項2記載の配線板組立体の製造方法。
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