JP3619794B2 - 生ごみ処理機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理槽内に投入された生ごみを分解媒体中の微生物により分解処理する構成のものにあって、前記処理槽内の収容物の水分率を検出する手段を備えた生ごみ処理機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種の生ごみ処理機は、上部が開口した処理槽の内部に、有機物を分解する微生物(例えばバチルス菌)を含んだおが屑や木のチップ、ピートモス、パームピートなどの多孔質体からなる分解媒体(基材)を収容し、この分解媒体及び投入される生ごみ(厨芥)を、処理槽内に配設された撹拌体により撹拌混合する構成となっている。
【0003】
処理槽内に投入された生ごみは、分解媒体に生息した微生物により分解処理される。この分解処理に使用される微生物は、一般に好気性微生物であり、空気中の酸素の存在下によって生ごみ(有機物)を分解する。また、一般に微生物は水分の存在下で有機物を分解して消化することから、分解媒体中の水分は生ごみの分解に大きな影響を与える。因みに、一般に生ごみのほぼ80%は水分であり、さらに有機物を分解すると、水と二酸化炭素が生成される。しかし、このままでは水分が過剰で、分解媒体中に空気が入りにくくなり、分解が停滞する。反対に分解媒体が乾燥し過ぎると、微生物が代謝する上での水分が不足し、分解し難くなる。
【0004】
一般に、この種の生ごみ処理機においては、分解媒体中の水分率が30〜50%程度が好ましいとされる。水分率が60%を越えると、水分が分解媒体を覆ってしまい、酸素が微生物に十分に行き渡らなくなり、嫌気発酵を起こし、腐敗臭を発生するようになる。水分率がさらに多くなると、分解媒体が泥状となり、分解媒体および生ごみを撹拌混合するための撹拌体の撹拌トルクが増え、撹拌体への負荷が大きくなる。反対に水分率が20%より小さくなると、微生物の分解に必要な水分が不足するため、投入された生ごみはただ乾燥するだけで、ほとんど分解しないばかりか、分解媒体が粉化して、排気と共に生ごみ処理機の外部へ埃として放出され、処理機周囲を汚す原因となる。
【0005】
このように、分解媒体を活性化するには水分率管理が重要であることから、分解媒体等の収容物の水分率を検出する水分センサを設け、その検出結果に基づく動作制御を行なうことで効果的に分解処理を行なうことが考えられている。
【0006】
この場合、水分センサは、例えば数W程度のヒータと、温度検出用のサーミスタとを備えた構成で、処理槽の外面に取り付けられる。水分率は次のようにして検出する。まず、水分センサのヒータにより処理槽の壁を介して内部の収容物を数分〜数十分間加熱すると共に、サーミスタにより加熱開始時の温度と加熱終了時の温度を検出する。そして、加熱開始時の温度と加熱終了時の温度とから、上昇した温度差(上昇温度の変化量)を算出し、その温度差に基づき予め用意されたデータテーブルを使用して収容物の水分率を換算して求めるというものである。
【0007】
ここで、この水分率の検出原理は次の原理による。すなわち、処理槽内の収容物(分解媒体)が乾燥している場合には、収容物の熱容量が小さく、熱伝導率が悪いため、温度上昇の度合いが大きくなる(温度上昇しやすくなる)。これに対して、処理槽内の収容物中の水分が多い場合(湿潤している場合)には、収容物の熱容量が大きく、熱伝導率が良くなるため、温度上昇の度合いが低くなる(温度上昇しにくくなる)ことを利用したものである。
【0008】
図10には、上記した従来の方法により測定した検出温度の例を示す。2本の特性線のうち、上の特性線aは、収容物(分解媒体)の水分率が50%の場合、下の特性線bは、収容物の水分率が60%の場合の挙動を示している。この図10において、水分率が50%の場合には、加熱開始から20分後の上昇温度の変化量が約35deg、水分率が60%の場合には、加熱開始から20分後の上昇温度の変化量が約31degであり、加熱開始後20分で約4degの温度差が生じている。この場合、水分率は、加熱開始20分後の上昇温度の変化量と、予め用意されたデータテーブルを使用して水分率を求める。例えば、加熱開始20分後の上昇温度の変化量が約35degの場合は水分率が50%、加熱開始20分後の上昇温度の変化量が約31degの場合は水分率が60%となる。
【0009】
しかしながら、上記した従来方法では、水分率の差が10%で、加熱開始20分後の温度差が4degしかないため、分解能が悪く、精度の良い検出は難しいものであった。この場合、加熱温度をもっと高くすることで温度差を大きくすることも考えられるが、分解媒体へのダメージや、水分センサなどの材質からくる制限により、それ程高い温度までは上げることができないという事情がある。
【0010】
また、別の方法として、次のような方法も考えられている。これは、水分センサのヒータにより収容物を一旦加熱した後、そのヒータの加熱を停止させ、サーミスタにより、加熱停止時の温度と、加熱を停止してから所定時間後の温度とを検出する。そして、その低下した温度差(低下温度の変化量)を算出し、その温度差に基づき予め用意されたデータテーブルを使用して収容物の水分率を換算して求めるというものである。しかしながら、この方法の場合も、上記した従来方法と同様に、水分率の差に比べて、温度差が小さく、やはり精度の良い検出は難しいものであった。
【0011】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理槽内の収容物の水分率を一層正確に検出することが可能な生ごみ処理機を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、有機物を分解する微生物を含む分解媒体を収容する処理槽と、この処理槽内に投入される生ごみ及び前記分解媒体を撹拌する撹拌手段とを備え、前記処理槽内に投入された生ごみを前記微生物により分解処理する構成の生ごみ処理機において、
前記処理槽内の収容物を加熱する加熱手段と、
前記処理槽内の収容物の温度を検出する温度検出手段と、
前記加熱手段の加熱に基づき上昇する上昇温度の変化量と、この加熱後、前記加熱手段による加熱を停止または弱めることに基づき低下する低下温度の変化量とを前記温度検出手段により検出し、前記上昇温度の変化量の絶対値に前記低下温度の変化量の絶対値を加算した合計温度に基づき前記収容物の水分率を検出する水分率検出手段とを具備したことを特徴とする。
【0013】
ここで、水分率の検出対象である収容物(分解媒体)の水分率が低い場合には、熱容量が小さいため、加熱手段による加熱時には温度は上がりやすく、加熱停止後は温度は下がりやすい傾向があり、逆に、収容物(分解媒体)の水分率が高い場合には、熱容量が大きいため、加熱手段による加熱時には温度は上がりにくく、加熱停止後は温度は下がりにくい傾向がある。
【0014】
上記した手段においては、加熱手段の加熱に基づき上昇する上昇温度の変化量の絶対値と、加熱手段による加熱を停止または弱めることに基づき低下する低下温度の変化量の絶対値とを加算した合計温度に基づき収容物の水分率を検出するようにしているので、上昇温度の変化量と低下温度の変化量とを加算することで、温度上昇時の変化と、温度低下時の変化とが加算されたものとなり、水分率の違いによる温度差を、従来の温度上昇時のみ、或いは温度低下時のみの場合に比べて大きく取ることができるようになる。このため、処理槽内の収容物の水分率を一層正確に検出することが可能となる。
【0015】
この場合、請求項2の発明のように、水分率検出手段は、温度と水分率との関係のデータテーブルを分解媒体の嵩密度に応じて複数備え、これらデータテーブルを前記分解媒体の嵩密度に応じて用いることが好ましい。
分解媒体は使用時間が進むことに伴い嵩密度が高くなってくるため、熱容量が大きくなってくる。このため、加熱時及び加熱停止時の温度の変化曲線も変わってくる。そこで、温度と水分率との関係のデータテーブルを分解媒体の嵩密度に応じて複数用意しておき、これらデータテーブルを、分解媒体の嵩密度に応じて用いることで、水分率を一層正確に検出することが可能となる。
【0016】
また、請求項3の発明は、水分率検出手段は温度と水分率との関係のデータテーブルを備え、このデータテーブルは、使用期間が中期の分解媒体のデータを用いるようにしたことを特徴とする。
これによれば、温度と水分率との関係のデータテーブルが1種類でも、誤差を極力小さくできる。
【0017】
請求項4の発明は、処理槽内の収容物の重量を検出する重量検出手段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水分率検出手段による検出結果と前記重量検出手段による検出結果とに基づき収容物中の含水量を判定し、これに基づき前記撹拌手段などの制御内容を変えることを特徴とする。
【0018】
撹拌などを制御する場合、本来は収容物中の絶対水分量に応じて制御することが望ましいが、水分率検出手段の検出結果だけでは、絶対水分量を計測することはできない。この場合、収容物の重量が計測できれば、その重量と、水分率検出手段により検出した水分率との積が収容物中の含水量に相当する。そこで、請求項4の発明では、処理槽内の収容物の重量を重量検出手段により検出し、この重量検出手段による検出結果と、水分率検出手段による検出結果とに基づき収容物中の含水量を判定し、これに基づき撹拌手段などの制御内容を変えることにより、生ごみの分解効率を一層向上させることが可能となる。
【0019】
請求項5の発明は、撹拌手段は、処理槽内の収容物を撹拌する撹拌翼を回転駆動する撹拌モータを備え、前記重量検出手段は、前記撹拌モータの負荷トルクに基づき収容物の重量を検出することを特徴とする。これによれば、比較的簡単な構成にて、収容物の重量を推定することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図1ないし図9を参照して説明する。
まず、図2及び図3において、生ごみ処理機の外殻を構成する筐体1の内部には、上面の開口部を投入口2とした有底円筒状をなす処理槽3が固定状態に配設されている。この処理槽3の投入口2は、一端部がヒンジ部4を介して回動可能に設けられた蓋5により開閉されるようになっている。筐体1の下部には台板6が装着されている。処理槽3内には、この処理槽3内に投入される生ごみを分解するための分解媒体7を収容している。この分解媒体7は、おが屑や木のチップ、ピートモスといった多孔質体からなる基材に、有機物を分解する微生物として例えば豚などの家畜の腸内菌と土壌菌とを混入した成分構成となっている。
【0021】
上記処理槽3内の底部には撹拌体8が配設され、処理槽3の外底部には、その撹拌体8を回転駆動する撹拌モータ9が配設されている。処理槽3の底部のほぼ中央部には、軸受装置10を介して撹拌軸11が回転可能でかつ水密に貫通状態で設けられていて、この撹拌軸11の上端部に上記撹拌体8が取り付けられ、下端部が上記撹拌モータ9の出力軸9aに連結されている。
【0022】
なお、撹拌体8は、詳細には示されてはいないが、放射状に延びる3本のアーム12(図3に2本のみ図示)と、それらの先端に設けられた翼片13とを具備してなり、これら翼片13はそれぞれ異なった形状となっていて、処理槽3内の分解媒体7や生ごみを撹拌混合するのに都合のよい形態をなしている。前記撹拌モータ9は誘導モータであり、この場合ギヤ減速機構を有するギヤードモータから構成されている。これら撹拌体8と撹拌モータ9は、処理槽3内の分解媒体7や生ごみを撹拌混合する撹拌手段を構成している。
【0023】
処理槽3内の上部には、内方へ突出する凸部14aを有するリング状部材14が設けられている。このリング状部材14は、撹拌体8による撹拌時において撹拌体8により上方へ持ち上げられた分解媒体7を、凸部14aにより処理槽3内の中央部へ落とすように作用する。
【0024】
撹拌モータ9の出力軸9aには、これと一体に回転する永久磁石15aが設けられ、また、固定部位に、その永久磁石15aに対応させて、例えばリードスイッチからなる回転センサ15が設けられていて、この回転センサ15は、永久磁石15aの回転速度を検出することにより、撹拌モータ9の出力軸9aの回転速度を検出する構成となっている。この場合、この回転センサ15は、処理槽6内の収容物の重量を検出する重量検出手段として機能するものである。
【0025】
上記処理槽3の周壁部の外面には、面状ヒータからなる槽ヒータ16が取り付けられている。この槽ヒータ16は、処理槽3内の分解媒体7や生ごみなどの収容物を、生ごみを分解するのに適した温度となるように加熱するためのものである。また、槽ヒータ16には、その一部を切り欠いた切欠部16aを形成していて、当該切欠部16aに対応する処理槽3の外面に、温度センサ17と水分センサ18とが配設されている。このうち、温度センサ17は、例えばサーミスタからなり、処理槽3内の収容物である分解媒体7の温度を検出するものである。
【0026】
水分センサ18は、処理槽3内の分解媒体7の水分率を検出するためのものである。この水分センサ18は、図4に概略構成を示すように、熱伝導に優れた金属製の伝導板19に、2個の水分センサ用ヒータ20と、サーミスタ21とを設けた構成となっている。この場合、センサ用ヒータ20は、処理槽3を介して当該処理槽3内の分解媒体7を加熱する加熱手段を構成し、また、サーミスタ21は、処理槽3内の分解媒体7の温度を検出する温度検出手段を構成する。なお、この水分センサ18を用いて処理槽3内の分解媒体7の水分率を検出する検出方法については後述する。
【0027】
上記筐体1内において、処理槽3の後方に位置させて排気通路22が設けられている。この排気通路22は、処理槽3の上部から筐体1の底部(台板6の内部)に至るダクト構成とするもので、上部が処理槽3の上部に形成された連通口23を介して処理槽3内と連通している。上記台板6には、フィルタケース24が前後方向のスライドにより出し入れ可能に設けられていて、上記排気通路22の下部は、このフィルタケース24の底面に形成された排気口25を介して機外と連通している。
【0028】
上記連通口23には第1のフィルタ26が設けられており、この第1のフィルタ26は、分解媒体7など比較的大きな異物が処理槽3内から排出されるのを抑制するに足るメッシュ構成をなしている。上記フィルタケース24の内部には、排気口25の上方に位置させて第2のフィルタ27が傾斜状態に設けられている。この第2のフィルタ27は、分解媒体7の撹拌破砕に伴い発生する細かい埃をも捕獲可能とするため、第1のフィルタ26よりも細かいメッシュ構成とすると共に、抗菌及び消臭性能を備えた不織布から構成されている。
【0029】
このような排気通路22において、下部に排気ファン28が設けられていると共に、中間部に脱臭装置29が配設されている。この脱臭装置29は、脱臭触媒(プラチナ触媒)30と、これを加熱して活性化させる触媒ヒータ31とにより構成されている。なお、この脱臭装置29の触媒ヒータ31は、周囲雰囲気を約200〜300℃に加熱するもので、雑菌を死滅させる殺菌手段としての機能も併せて有している。排気通路22において、排気ファン28側の下部には、外気取入れ口32が設けられている。さらに、処理槽3の上部には、当該処理槽3の内部と外部(筐体1内)とを連通させる吸気口33が設けられている。
【0030】
上記蓋5の上面側には、各種の運転コースを選択操作可能な操作部34が設けられ、蓋5の裏面側には、操作部34の操作に応答して作動する電子部品を実装した回路基板35が設けられている。
【0031】
図5は生ごみ処理機の電気的構成を示すブロック図であり、この図5に示す制御装置36は、例えばマイクロコンピュータを備えていて、本実施例の生ごみ処理機の運転全般を制御する制御手段として機能すると共に、水分率検出手段及び重量検出手段としても機能するもので、筐体1内に配設されている。
【0032】
この制御装置36には、操作部34の操作に伴う操作信号と、蓋5の開閉を検知するように設けられた蓋スイッチ37の蓋開閉検知信号と、温度センサ17の温度検出信号と、水分センサ18におけるサーミスタ21の温度検出信号と、回転センサ15の回転速度信号とが入力されるようになっている。そして、この制御装置36は、それらの入力信号と、予め記憶された制御プログラムに基づいて、前記槽ヒータ16、撹拌モータ9、排気ファン28、触媒ヒータ31、水分センサ用ヒータ20をそれぞれ駆動するための駆動回路38に駆動制御信号を与えるようになっている。
【0033】
次に上記構成の作用を説明する。
生ごみを分解処理する場合には、予め処理槽3内に、有機物を分解する微生物を含んだ分解媒体7を収容しておく。そして、生ごみは、蓋5を開放して投入口2から処理槽3内に投入する。処理槽3内に投入された生ごみは、撹拌体8の回転により撹拌されて分散されると共に分解媒体7と接触し、分解媒体7に生息する微生物によって分解される。この場合、一般にこの種の微生物にとって好ましい温度は30〜60℃とされていて、例えば20℃以下になると、微生物の活動が低下して生ごみの分解が停滞してしまう。これを防止するため、制御装置36は、温度センサ17の検出温度が例えば25℃以下になると、槽ヒータ16を通電して、処理槽3内の分解媒体7の温度が25℃以下にならないように保温する。
【0034】
また、排気ファン28が駆動されると、その排気ファン28の送風作用により、処理槽3外の空気が吸気口33を通して処理槽3内に吸入されると共に、処理槽3内の空気が第1のフィルタ26を通して排気ダクト22内に吸入され、脱臭装置29及び第2のフィルタ27を通り、排気口25から機外に排出される。このとき、脱臭装置29において、ここを通過する空気に含まれた臭気成分が除去される。
【0035】
次に、処理槽3内の収容物中の水分率の検出方法について説明する。
水分率を検出する場合、制御装置36は、まず、水分センサ18のサーミスタ21により、処理槽3内の分解媒体7の初期温度T0を検出し、この後、水分センサ用ヒータ20を通電する。この水分センサ用ヒータ20の通電により処理槽3内の分解媒体7が加熱され、この加熱に伴い処理槽3内の分解媒体7の温度が上昇する。
【0036】
加熱開始後例えば20分経過したら、水分センサ用ヒータ20を断電して加熱を停止させ、また、サーミスタ21により処理槽3内の分解媒体7の加熱終了時の温度T1を検出する。このとき、加熱終了時の温度T1から初期温度T0を引くことにより、加熱により上昇した温度差である上昇温度の変化量T2が求められる(T2=T1−T0)。
【0037】
水分センサ用ヒータ20による加熱の停止に伴い、処理槽3内の分解媒体7の温度が次第に低下する。加熱停止後例えば20分経過したら、サーミスタ21により処理槽3内の分解媒体7の温度T3を検出する。このとき、加熱終了時の温度T1から低下した温度T3を引くことにより、加熱停止により低下した温度差である低下温度の変化量T4が求められる(T4=T1−T3)。
そして、制御装置36は、上記上昇温度の変化量T2の絶対値に上記低下温度の変化量T4の絶対値を加算することにより合計温度T5を求め(T5=T2+T4)、この合計温度T5と、予め備えた図6のデータテーブルを使って水分率を求める。
【0038】
図1には、このような検出方法によって検出した、水分率の違いによる温度変化の例を示している。この図1において、上側の特性線Aは、分解媒体7の水分率が50%の場合を示し、下側の特性線Bは、分解媒体7の水分率が60%の場合を示している。特性線Aのうち、線A−1は加熱時の上昇曲線を示し、線A−2は加熱停止後の低下曲線を示し、線A−3は、低下曲線A−2を上下反転させてこれを加熱停止時の温度に加算した曲線を示している。また、特性線Bについても、特性線Aの場合と同様に、線B−1は加熱時の上昇曲線を示し、線B−2は加熱停止後の低下曲線を示し、線B−3は、低下曲線B−2を上下反転させてこれを加熱停止時の温度に加算した曲線を示している。
【0039】
この図1からわかるように、加熱開始から加熱停止までの上昇温度の変化量が、水分率が50%の場合には35.3deg、水分率が60%の場合には31.2degで、それらの間の温度差は4.1degであるのに対し、それらに低下温度の変化量の絶対値を加算した後の合計温度は、水分率が50%の場合には64.2deg、水分率が60%の場合には57.7degで、それらの間の温度差は6.5degと大きくなっている。
【0040】
ここで、処理槽3内の分解媒体7は、使用時間が進むことに伴い嵩密度が高くなってくるため、熱容量が大きくなってくる。このため、水分率検出時における加熱時及び加熱停止時の温度の変化曲線も変わってくる。図7には、分解媒体7の水分率と熱容量との関係が、嵩密度によって変わることが示されている。この図7において、特性線Cは分解媒体7の使用初期の場合のデータ(嵩密度が小さい場合)、特性線Dは分解媒体7の使用から約3か月後の使用期間が中期の場合のデータ(嵩密度が中間の場合)、特性線Eは分解媒体7の使用から約6か月後の使用期間が後期の場合のデータ(嵩密度が大きい場合)である。本実施例においては、上記図6のデータテーブルを、分解媒体7の使用期間が中期のもの(特性線Dの場合)を用いて作成している。
【0041】
制御装置36は、このような水分率検出のモードを実行する直前或いは直後に、処理槽3内の収容物の重量を測定する。この重量の測定は次のようにして行う。すなわち、撹拌モータ9を駆動させて撹拌体8により処理槽3内の収容物を撹拌し、このときの撹拌モータ9の回転速度を回転センサ15により検出する。この場合、撹拌モータ9は誘導モータであるので、当該撹拌モータ9に一定電圧を印加することにより、収容物の重量によって撹拌モータ9の回転速度(負荷トルク)が変化する。収容物の重量と撹拌モータ9の回転速度とは反比例する。従って、撹拌モータ9の回転速度を検出することで、収容物の重量を推定することができる。
【0042】
また、収容物の重量と、水分率との積が収容物中の含水量に相当する。そこで、水分率と回転速度とから図8のような含水量を判定するマップを作成し、これを制御装置36に記憶させておく。そして、制御装置36は、上記のようにして得た水分率と、回転センサ15から得られた回転速度とに基づき、高湿、中湿、低湿を判定し、図9に示すように、槽ヒータ16の制御温度、撹拌体8の撹拌率、排気ファン28の運転率を変えて制御する。
【0043】
なお、図9において、撹拌率が25%、15%、5%とは、撹拌モータ9のオン時間/運転時間が、それぞれ5分/20分、5分/33分、5分/100分の割合である。また、ファン運転率が100%、70%、10%とは、排気ファン28のオン時間/運転時間が、それぞれ5分/5分、3.5分/5分、0.5分/5分の割合である。
このように制御することにより、収容物中の水分量を極力一定にすることができ、微生物による分解効率を向上させることが可能となる。
【0044】
上記した実施例によれば、次のような効果を得ることができる。
水分センサ用ヒータ20の加熱に基づき上昇する上昇温度の変化量の絶対値と、その水分センサ用ヒータ20による加熱を停止することに基づき低下する低下温度の変化量の絶対値とを加算した合計温度に基づき収容物(分解媒体7)の水分率を検出するようにしているので、上昇温度の変化量の絶対値と低下温度の変化量の絶対値とを加算することで、温度上昇時の変化と、温度低下時の変化とが加算されたものとなり、水分率の違いによる温度差を、従来の温度上昇時のみ、或いは温度低下時のみの場合に比べて大きく取ることができるようになる。このため、処理槽3内の収容物の水分率を一層正確に検出することが可能となる。
【0045】
この場合、分解媒体7は使用時間が進むことに伴い嵩密度が高くなってくるため、熱容量が大きくり、加熱時及び加熱停止時の温度の変化曲線も変わってくるという事情があるが、温度と水分率との関係のデータテーブルとしては、使用期間が中期の分解媒体のデータを用いるようにしたことにより、そのデータテーブルが1種類でも、誤差を極力小さくできる。
【0046】
撹拌モータ9の回転速度(収容物の重量に相当)と、水分率とに基づき、収容物の状態(高湿、中湿、低湿)を判定し、これに基づき、槽ヒータ16の制御温度、撹拌体8の撹拌率、排気ファン28の運転率を変えて制御することにより、収容物中の水分量を極力一定にすることができ、微生物による分解効率を向上させることが可能となる。
【0047】
また、撹拌モータ9の回転速度を検出することで、収容物の重量を推定するようにしているので、比較的簡単な構成にて、収容物の重量を推定することが可能となる。
【0048】
本発明は、上記した実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
温度と水分率との関係のデータテーブルは、分解媒体の嵩密度に応じて複数、例えば図7の3種類の嵩密度に応じて3種類用意しておき、これらデータテーブルを、分解媒体の嵩密度に応じて用いることで、水分率を一層正確に検出することが可能となる。この場合、分解媒体の嵩密度は、分解媒体の使用開始からの累計時間(使用期間)から推定する。例えば、使用開始から2か月間は、嵩密度が140[kg/m]のデータ、2〜4か月間は、嵩密度が191[kg/m]のデータ、4か月以降(分解媒体の使用寿命は約6か月)は、嵩密度が309
[kg/m]のデータを使用するようにする。
【0049】
また、分解媒体の嵩密度は、生ごみが投入される直前の収容物の重量(回転センサ15の回転速度)に基づき推定するようにしてもよい。
撹拌モータ9が、回転速度が一定となるように制御されるDCモータの場合は、負荷に応じて電流値が変化するので、その電流値に基づいて収容物の重量を推定するようにしても良い。
【0050】
水分率を検出する場合、水分センサ用ヒータ20の加熱後、その水分センサ用ヒータ20を断電することに代えて、水分センサ用ヒータ20の加熱力を弱めることで、収容物の温度を低下させるようにしても良い。
【0051】
また、水分率を検出するについて、専用の水分センサ18を用いることに代えて、槽ヒータ16を水分率検出用の加熱手段としても利用すると共に、温度センサ17を水分率検出用の温度検出手段としても利用しても良い。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の生ごみ処理機によれば、加熱手段の加熱に基づき上昇する上昇温度の変化量の絶対値と、加熱手段による加熱を停止または弱めることに基づき低下する低下温度の変化量の絶対値とを加算した合計温度に基づき収容物の水分率を検出するようにしているので、上昇温度の変化量の絶対値と低下温度の変化量の絶対値とを加算することで、温度上昇時の変化と、温度低下時の変化とが加算されたものとなり、水分率の違いによる温度差を、従来の温度上昇時のみ、或いは温度低下時のみの場合に比べて大きく取ることができるようになる。このため、水分率を一層正確に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、水分率を検出する際の温度変化を示す特性図
【図2】生ごみ処理機の外観斜視図
【図3】縦断側面図
【図4】水分センサの概略構成図
【図5】電気的構成図
【図6】温度と水分率との関係のデータテーブル
【図7】水分率と熱容量と分解媒体の嵩密度との関係を示す特性図
【図8】含水量の状態を示すマップ
【図9】制御内容を示すテーブル
【図10】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、3は処理槽、7は分解媒体、8は撹拌体(撹拌手段)、9は撹拌モータ(撹拌手段)、15は回転センサ(重量検出手段)、18は水分センサ、20は水分センサ用ヒータ(加熱手段)、21はサーミスタ(温度検出手段)、36は制御装置(水分率検出手段、重量検出手段、制御手段)を示す。

Claims (5)

  1. 有機物を分解する微生物を含む分解媒体を収容する処理槽と、この処理槽内に投入される生ごみ及び前記分解媒体を撹拌する撹拌手段とを備え、前記処理槽内に投入された生ごみを前記微生物により分解処理する構成の生ごみ処理機において、
    前記処理槽内の収容物を加熱する加熱手段と、
    前記処理槽内の収容物の温度を検出する温度検出手段と、
    前記加熱手段の加熱に基づき上昇する上昇温度の変化量と、この加熱後、前記加熱手段による加熱を停止または弱めることに基づき低下する低下温度の変化量とを前記温度検出手段により検出し、前記上昇温度の変化量の絶対値に前記低下温度の変化量の絶対値を加算した合計温度に基づき前記収容物の水分率を検出する水分率検出手段とを具備したことを特徴とする生ごみ処理機。
  2. 前記水分率検出手段は、温度と水分率との関係のデータテーブルを分解媒体の嵩密度に応じて複数備え、これらデータテーブルを前記分解媒体の嵩密度に応じて用いることを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理機。
  3. 前記水分率検出手段は温度と水分率との関係のデータテーブルを備え、このデータテーブルは、使用期間が中期の分解媒体のデータを用いるようにしたことを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理機。
  4. 処理槽内の収容物の重量を検出する重量検出手段と、制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記水分率検出手段による検出結果と前記重量検出手段による検出結果とに基づき分解媒体中の含水量を判定し、これに基づき前記撹拌手段などの制御内容を変えることを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理機。
  5. 前記撹拌手段は、処理槽内の収容物を撹拌する撹拌翼を回転駆動する撹拌モータを備え、
    前記重量検出手段は、前記撹拌モータの負荷トルクに基づき収容物の重量を検出することを特徴とする請求項4記載の生ごみ処理機。
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