JP3619429B2 - ディーゼル機関の給気温度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給機からディーゼル機関のシリンダに給気される空気の温度を、機関の高負荷、低負荷等の運転状態に対応して制御することができるディーゼル機関の給気温度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、図3に示すように、過給機から機関の給気管1aに過給空気を供給する空気管路(空気流路)1に、空気冷却器2と空気加熱器3とを有する二段式熱交換器4を設け、機関の高負荷時には、前記二段式熱交換器4の下流側において検出される過給空気の給気温度にもとづき、前記空気冷却器2の冷却水配管5に設けた自動温度調整弁6の開閉量を調節して、前記冷却水配管5とそのバイパス管7に流れる低温冷却水の流量を加減し、給気温度が高負荷時の目標設定温度になるようにフィードバック制御をし、また、機関の低負荷時には、前記空気加熱器3に機関のジャケットからの高温冷却水を通水する冷却水配管8とそのバイパス管9とに設けた空気制御式バタフライ弁10a,10bの開度を、高負荷側から低負荷側へ切り換えて、前記冷却水配管8とそのバイパス管9とを流れる高温冷却水の流量を変え、給気温度が低負荷時に対応した温度になるように調節するものが知られている。
なお、前記空気冷却器2は、機関の低負荷時にはバイパス管7が閉じられて低温冷却水の全量が通水され、また、前記空気加熱器3は、高負荷時には高温冷却水の全量がバイパス管9を流れるため通水されないようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のディーゼル機関の給気温度制御装置にあっては、機関の低負荷時に、前記空気加熱器3への高温冷却水の流量が、空気加熱器3の下流側の給気温度にもとづきフィードバック制御により自動調整されないので、負荷の違いにより給気温度が一定しない問題があった。
また、空気加熱器3における高温冷却水の流量調整のために、空気制御式バタフライ弁10a,10bを作動させるシリンダやこれらに対する作動流体の供給制御をする電磁弁等が複数個必要であり、構成が複雑になり、保守、点検が面倒である等の問題があった。
さらに、空気冷却器2に流す低温冷却水として海水を使用する場合には、海水により前記冷却水配管5、バイパス管7に生ずる錆、スケール等に起因して、前記自動温度調整弁6に損傷、作動不良等の不具合が生じるおそれがあった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、機関のシリンダに給気する過給空気の温度を、機関の高負荷、低負荷等の各負荷範囲に対応した適切な給気温度になるように制御することができるディーゼル機関の給気温度制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、構成が簡単で故障のおそれが少なく、保守、点検が容易なディーゼル機関の給気温度制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係るディーゼル機関の給気温度制御装置は、過給機から機関の給気管に過給空気を供給する空気流路に、機関の負荷運転状態に関係なく調整された一定流量の低温冷却水が通水される冷却水配管を有する上流側の空気冷却器と、高温冷却水が通水される冷却水配管を有する下流側の空気加熱器とを設け、該空気加熱器に通水される高温冷却水の流量を機関の負荷に応じて調節することにより、機関の給気温度を制御するディーゼル機関の給気温度制御装置において、
前記空気加熱器の冷却水配管に設けられて空気加熱器への高温冷却水の流量を調節する自動温度調整弁と、前記空気加熱器の下流側における空気流路に設けた温度検出器で検出された給気温度にもとづいて前記自動温度調整弁を制御する温度調整弁制御装置とが設けられ、該温度調整弁制御装置は、前記温度検出器で検出された給気温度が、機関の負荷が複数に区分され各区分の負荷範囲に対して設定された目標給気温度になるように前記自動温度調整弁の開閉動作量を制御する構成とされていることを特徴とする。
【0006】
上記ディーゼル機関の給気温度制御装置においては、機関が運転中は、過給機からの過給空気が上流側で空気冷却器に通水される低温冷却水によって冷却され、下流側で空気加熱器に通水される高温冷却水によって加熱されて温度調節され給気管を経て機関のシリンダに給気される。その際、前記温度調整弁制御装置は、前記温度検出器で検出された給気温度が、機関の各負荷範囲に対して設定された目標給気温度と比較され、その比較結果にもとづいて前記自動温度調整弁の開閉動作量が制御され、前記空気加熱器の冷却水配管に通水する高温加熱水の流量が調整されることにより、前記給気温度が目標給気温度になるように制御される。
【0007】
上記ディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、空気加熱器に通水する高温冷却水の流量が、温度調整弁制御装置の制御指令で機関の各区分の負荷範囲に応じて自動調整されるので、各区分の負荷範囲に対応した適切な一定の給気温度が得られる。また、空気加熱器の高温冷却水の流量制御のためにシリンダで作動させる流量制御弁を使用しないので、構造が簡単になり、故障の心配もなく、保守、点検が容易に行える。さらに、空気冷却器の冷却水配管には自動温度調整弁を設けないので、低温冷却水として海水を使用しても、錆、スケール等による自動温度調整弁の故障等の不具合が生じる心配もない。
【0008】
請求項2に係るディーゼル機関の給気温度制御装置は、請求項1に記載のディーゼル機関の給気温度制御装置において、温度調整弁制御装置は、機関の負荷を監視し、機関の各区分の負荷範囲に対応した目標給気温度を選択する切換手段を備えていることを特徴とする。
このディーゼル機関の給気温度制御装置では、機関の各区分の負荷範囲に対して目標の給気温度が適切に選択され、各負荷範囲に応じた給気温度の制御が良好に行われる。
【0009】
請求項3に係るディーゼル機関の給気温度制御装置は、請求項1または2に記載のディーゼル機関の給気温度制御装置において、機関の負荷が、空気加熱器の下流側における空気流路に設けた圧力検出器とにより検出された給気圧力にもとづいて区分されていることを特徴とする。
このディーゼル機関の給気温度制御装置では、圧力検出器により実際の機関の負荷情報が容易に得られるので、自動温度調整弁による給気温度の制御が的確に行われる。
【0010】
請求項4に係るディーゼル機関の給気温度制御装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のディーゼル機関の給気温度制御装置において、空気加熱器の冷却水配管には、機関のジャケットを経て供給される冷却水が通水されることを特徴とする。
このディーゼル機関の給気温度制御装置では、空気加熱器への高温冷却水が、特別の加熱水源を設けずに容易に得られ、装置の構成が簡単になる。
【0011】
請求項5に係るディーゼル機関の給気温度制御装置は、請求項1〜4に記載のディーゼル機関の給気温度制御装置において、空気冷却器の冷却水配管には、空気冷却器に通水される低温冷却水の流量を調節する開閉調節弁が設けられていることを特徴とする。
このディーゼル機関の給気温度制御装置では、空気冷却器に通水される低温冷却水の流量を、給気温度が機関の最大使用負荷時の給気温度より若干低い一定値になるように調節することにより、空気加熱器側による給気の温度制御が機関の負荷範囲に関わりなく容易に行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るディーゼル機関の給気温度制御装置の一実施の形態を図1、図2にもとづいて説明する。
なお、図1において、図3に示す従来の装置と同一の構成部分には、同一の符号を付して説明する。
図1において、4は、従来装置と同様に空気冷却器2と空気加熱器3とを備えた二段式熱交換器である。前記空気冷却器2の冷却水配管5には、空気冷却器2の入口側と出口側を接続するバイパス管7が設けられ、該バイパス管7と、冷却水配管5における空気冷却器2の出口側であって、前記バイパス管7が接続する位置より上流側の部分とには、手動式の冷却水加減用のバタフライ弁(開閉調整弁)11a,11bがそれぞれ設けられている。
また、前記冷却水配管8における空気加熱器3の出口側には、空気加熱器3の入口側から分岐したバイパス管9との接続部に、電子サーボ制御式のロータリ三方弁からなる給気温調弁(自動温度調整弁)6が設けられている。
【0013】
前記給気温調弁6には、給気温調弁6の開閉動作量を制御する指令信号f1を送信す温調弁制御器12が電気的に接続されている。該温調弁制御器12には、前記給気管1aに設けた温度検出器13が電気的に接続され、給気管1a内の給気温度Tの検出信号i1が入力されるようになっている。
また、前記給気管1aには、圧力検出器14が取り付けられており、給気管1a内の給気圧力Pの検出信号i2が機関の制御盤15に送られるようになっている。さらに、前記温度検出器13によって検出された給気温度Tは、前記温調弁制御器12を経て機関の制御盤15に送られるようになっている。
【0014】
また、前記温調弁制御器12は、機関の負荷を高負荷、低負荷の2つに区分した各負荷範囲に対して、異なる数値の目標給気温度を設定する設定器を有し、該設定器で設定された各目標給気温度の設定値T1,T2のうちから、給気温度切換スイッチ(図示せず)の切り換えにより、いずれかの設定値を選択し得るようになっている。
そして、前記給気圧力Pにもとづき機関の負荷を監視する制御盤15から、前記温調弁制御器12に対して、上記負荷範囲に対応した目標給気温度を選択すべく前記給気温度切換スイッチを切り換える指令信号f2が送信されるようになっている。
【0015】
しかして、前記温調弁制御器12が、選択された目標給気温度の設定値T1(または設定値T2)と前記給気温度Tとにもとづいて電気量による制御指令を作成して前記給気温調弁6に送信することにより、該給気温調弁6が前記電気量にもとづいて開閉動作量をフィードバック制御され、前記冷却水配管8を経て空気加熱器3に通水する高温冷却水量が調節され、これにより、給気管1aの給気温度Tが目標給気温度に調整されるように構成されている。
【0016】
前記目標給気温度は、具体的には、機関の負荷を示すパラメータである給気圧力Pの大きさにもとづいて、負荷が大きく給気圧力Pが0.03MPa以上となる負荷範囲のとき、設定値T1を45℃とし、負荷が小さく給気圧力Pが0.03MPa以下となる負荷範囲のとき、給気温度Tが65℃以下であることを条件に、設定値T2を60℃とされている。
【0017】
なお、前記制御盤15には、前記給気温調弁6を作動させるか否かを切り換える動作切換スイッチ(図示せず)が設けられている。
前記温調弁制御器12と前記制御盤15とで前記給気温調弁6の開閉動作量を制御する温度調整弁制御装置16を構成し、温調弁制御器12の前記給気温度切換スイッチと制御盤15とで機関の負荷を監視し、前記各区分の負荷範囲に対応した目標給気温度を選択する切換手段を構成している。
なお、図1において、符号17は機関のジャケットから冷却水配管8に高温冷却水を送水する冷却水ポンプである。
【0018】
次に、上記のように構成されたディーゼル機関の給気温度制御装置の作用について図2をも参照しながら説明する。
先ず、前記空気冷却器2の冷却水配管5とバイパス管7に設けたバタフライ弁11a,11bの開度を、最大使用負荷時に給気温度が前記目標給気温度の設定値T1の45℃より若干低い値になるように調整しておく。この調整は機関の負荷運転状態の高負荷、低負荷に関係なく一定である。
そして、前記温調弁制御器12を、制御盤15の動作切換スイッチにより作動側に切り換えて、動作状態にして(ステップS1)、機関の運転を開始する。
【0019】
機関が運転を開始すると、過給機からの過給空気が、空気管路1から二段式熱交換器4を経て給気管1aに入って後、機関の各シリンダに供給される。その際、給気管1aを流れる過給空気の給気圧力Pと給気温度Tとが、それぞれ、圧力検出器14と温度検出器13とにより検出されて、機関の制御盤15に送られているので、その検出信号i2の大きさにより機関の負荷運転状態が前記制御盤15において判断される(ステップS2,S3)。
【0020】
ステップS2で給気圧力Pが0.03MPa以上の場合には、機関の負荷運転状態は高負荷と判断されて、前記制御盤15から切換指令信号f2が出て前記温調弁制御器12の給気温度切換スイッチが高負荷側に切り換えられて、前記温調弁制御器12は目標給気温度の設定値T1を45℃として温度制御の動作をするようになる(ステップS4)。これにより、前記冷却水配管8に設けた給気温調弁6の開度が、機関のジャケットから空気加熱器3に流れる高温冷却水の流量を小流量域側に変わるように調整される。
【0021】
しかして、前記温度検出器13で検出される給気管1aの給気温度Tは、常時、温調弁制御器12により前記目標給気温度の設定値T1の45℃以上か否かを監視されており(ステップS5)、前記設定値T1の45℃以下の場合には、前記給気温調弁6は、温調弁制御器12のフィードバック制御により高温冷却水の空気加熱器3へ通水される流量を増す方向に調整し(ステップS6)、前記給気温度Tが目標給気温度45℃に維持されるように作動する(ステップS7)。
【0022】
ステップS5で給気温度Tが前記目標給気温度の設定値T1の45℃以上の場合には、前記給気温調弁6は、温調弁制御器12の指令により、冷却水配管8における空気加熱器3の下流側を全閉とされ(ステップS8)、空気加熱器3へ高温冷却水は流されず、その全量が機関のジャケットの出口側へ流されるので、給気温度Tは、空気冷却器2の冷却水配管5とバイパス管7に設けた各バタフライ弁11a,11bの開度によって空気冷却器2に流れる低温冷却水の流量に応じて定まる(ステップS9)。その給気温度Tは、前記のように、最大使用負荷時に前記目標給気温度の設定値T1の45℃より若干低い値に設定されている。
【0023】
前記ステップS2で給気圧力Pが0.03MPa以下で機関の負荷運転状態は低負荷と判断され、かつ、ステップS3で給気管1aの給気温度Tが65℃以下の場合には、前記制御盤15から切換指令信号f2が出て前記温調弁制御器12の給気温度切換スイッチが低負荷側に切り換えられて、前記温調弁制御器12は目標給気温度の設定値T2を60℃として温度制御の動作をするようになる(ステップS10)。これにより、前記冷却水配管8に設けた給気温調弁6の開度が、機関のジャケットから空気加熱器3に通水される高温冷却水の流量が大流量域側に変わるように調整される。このため、前記給気温調弁6は、温度検出器13の検出温度Tにもとづく温調弁制御器12のフィードバック制御により、高温冷却水の空気加熱器3へ通水される流量を調整し(ステップS11)、給気温度Tが目標給気温度60℃に維持される(ステップS12)。
前記ステップS3で給気管1aの給気温度Tが65℃以上の場合には、ステップS4に進んで、ステップS2で給気圧力Pが0.03MPa以上の場合と同様に、前記給気温調弁6は空気加熱器3に流れる高温冷却水の流量を小流量域側に変わるよう調整され、安全が確保される。
【0024】
なお、前記においては、機関の負荷状態における高負荷と低負荷との境界を給気圧力0.03MPaとし、低負荷時に空気加熱器3に流れる高温冷却水の流量を小流量側に変える給気温度を65℃に設定しているが、この設定値は、固定的なものではなく、機関の使用状態によって変更することができる。
また、前記高負荷時には、ステップS5で給気温度Tが45℃以上のとき、空気加熱器3への高温冷却水の供給を止めて、空気冷却器2への低温冷却水の流量に依存した給気温度に設定されるようにしたが、この高負荷時においても、給気温度Tの検出値が45℃以上であるか否かに関係なく、フィードバック制御により、45℃に自動調整することができる。この場合には、前記バタフライ弁11a,11bの開度を再調整し、前記給気温調弁6が作動していない状態で、常に給気温度Tが45℃以下になるように調整しておく必要がある。
【0025】
上記構成のディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、二段熱交換器4の空気加熱器3に通水する高温冷却水の流量を、冷却水配管8とそのバイパス管9との接続部に設けた給気温調弁6の開度を機関の高負荷、低負荷(給気管1aの給気圧力Pの大きさ)に応じて2つに区分して切り換えて調整することにより加減できるようにすると共に、各区分の負荷範囲に対する給気温度Tの目標給気温度の設定値T1,T2が定められ、給気管1aの給気温度Tの検出値にもとづく前記温調弁制御器12のフィードバック制御により、前記給気温調弁6が動作されて、給気温度Tが各負荷範囲に対応した目標給気温度に自動調節されるようにしたので、機関の負荷が変わっても過給空気を各負荷範囲に対応した一定の温度にそれぞれ維持することができる。
したがって、機関燃焼室での燃料の燃焼状態を常に良好にすることができる。
【0026】
また、空気冷却器2の冷却水配管5には給気温調弁6が設けられていないので、低温冷却水として海水を使用しても、錆、スケール等による不具合は発生しない。
さらに、空気冷却器2の冷却水配管5には、低温冷却水を負荷運転状態に関係なく一定流量通水する手動式のバタフライ弁11a,11bが設けられるだけであるので、これらを自動制御する必要がなく、そのための制御機器は不要であり、構成が簡単で、故障が生じるおそれも少なく、保守、点検も容易である。
【0027】
なお、前記実施の形態のディーゼル機関の給気温度制御装置においては、機関の負荷を低負荷と高負荷の2つの負荷範囲に区分して、それらに対応した目標給気温度の設定値T1,T2を2つ設定するようにしたので、給気温度の制御系が単純になるが、前記負荷区分は2つに限らず、3つ以上にしてもよい。また、目標設定温度の設定値T1,T2も高負荷時で45℃、低負荷時で60℃に限定する必要はなく、それぞれ、他の温度に設定してもよい。
【0028】
また、前記給気温調弁6は、電子サーボ制御式のロータリ三方弁で構成したが、他の形式の三方弁や二方弁等であってもよく、それらの設ける位置も空気加熱器3の冷却水配管8におけるバイパス管9との接続部でなく、他の個所でもよく、空気加熱器3に通水する高温加熱水の流量が調整できる位置であれば、いずれの位置でもよく、バイパス管9を省略することもできる。
さらに、前記空気冷却器2の冷却水配管5とそのバイパス管7に手動式のバタフライ弁11a,11bを設けたが、これに代えて、他の形式の手動式、自動式の開閉調節弁を設けてもよく、それらの設ける位置も特に実施形態のものに限定されず、空気冷却器2への通水量を調節できれば、いずれの位置でもよく、設置個数も制限はない。
【0029】
なお、前記実施の形態のディーゼル機関の給気温度制御装置においては、機関の負荷を、給気管1aの給気圧力Pをパラメータとして検出するようにしたので、圧力検出器により実際の機関の負荷情報が容易に得られ、給気温調弁6による給気温度の制御が的確に行われて好ましいが、これに限らず、機関の燃料制御ラック、その他の負荷運転状態を示す部分から得られる情報を上記パラメータに代えて用いてもよい。
【0030】
なお、前記実施の形態のディーゼル機関の給気温度制御装置においては、空気加熱器の高温冷却水として機関のジャケット冷却水を使用したので、他に特別の高温冷却水源を設ける必要がなく、装置の構成が簡単になる点で好ましいが、これに限らず、必要に応じて別途に高温冷却水源を設けてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係るディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、空気加熱器に通水する高温冷却水の流量を、温度調整弁制御装置の制御指令で機関の各区分の負荷範囲に応じて自動調整することができるので、各区分の負荷範囲に応じた適切な一定の給気温度を容易に得ることができる。
また、空気加熱器の高温冷却水の流量制御のためにシリンダで作動させる流量制御弁を使用しないので、構造が簡単になり、故障の心配もなく、保守、点検を容易に行うことができる。
さらに、空気冷却器の冷却水配管には自動温度調整弁を設けないので、低温冷却水として海水を使用しても、錆、スケール等による自動温度調整弁の故障等の不具合が生じる心配もない。
【0032】
請求項2に係るディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、機関の各区分の負荷範囲に対して目標の給気温度が適切に選択することができ、各負荷範囲に応じた給気温度の制御を良好に行うことができる。
請求項3に係るディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、圧力検出器により実際の機関の負荷情報を容易に得ることができるので、自動温度調整弁による給気温度の制御を的確に行うことができる。
【0033】
請求項4に係るディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、空気加熱器への高温冷却水が、特別の加熱水源を設けずに容易に得ることができ、装置の構成を簡単にすることができる。
請求項5に係るディーゼル機関の給気温度制御装置によれば、空気冷却器に通水される低温冷却水の流量を、給気温度が機関の最大使用負荷時の給気温度より若干低い一定値になるように調節することにより、空気加熱器側による給気の温度制御が機関の負荷範囲に関わりなく容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディーゼル機関の給気温度制御装置の一実施の形態における系統図である。
【図2】同じく作動を説明するフロー図である。
【図3】従来のディーゼル機関の給気温度制御装置の系統図である。
【符号の説明】
1 空気管路(空気流路) 1a 給気管
2 空気冷却器 3 空気加熱器
4 二段式熱交換器 5,8 冷却水配管
6 給気温調弁(自動温度調整弁) 7,9 バイパス管
11a,11b バタフライ弁(開閉調節弁) 12 温調弁制御器
13 温度検出器 14 圧力検出器
15 制御盤 16 温度調整弁制御装置
Claims (5)
- 過給機から機関の給気管に過給空気を供給する空気流路に、機関の負荷運転状態に関係なく調整された一定流量の低温冷却水が通水される冷却水配管を有する上流側の空気冷却器と、高温冷却水が通水される冷却水配管を有する下流側の空気加熱器とを設け、該空気加熱器に通水される高温冷却水の流量を機関の負荷に応じて調節することにより、機関の給気温度を制御するディーゼル機関の給気温度制御装置において、
前記空気加熱器の冷却水配管に設けられて空気加熱器への高温冷却水の流量を調節する自動温度調整弁と、前記空気加熱器の下流側における空気流路に設けた温度検出器で検出された給気温度にもとづいて前記自動温度調整弁を制御する温度調整弁制御装置とが設けられ、該温度調整弁制御装置は、前記温度検出器で検出された給気温度が、機関の負荷が複数に区分され各区分の負荷範囲に対して設定された目標給気温度になるように前記自動温度調整弁の開閉動作量を制御する構成とされていることを特徴とするディーゼル機関の給気温度制御装置。 - 前記温度調整弁制御装置は、機関の負荷を監視し、前記各区分の負荷範囲に対応した目標給気温度を選択する切換手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のディーゼル機関の給気温度制御装置。
- 前記機関の負荷は、前記空気加熱器の下流側における空気流路に設けた圧力検出器により検出された給気圧力にもとづいて区分されていることを特徴とする請求項1または2に記載のディーゼル機関の給気温度制御装置。
- 前記空気加熱器の冷却水配管には、機関のジャケットを経て供給される冷却水が通水されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディーゼル機関の給気温度制御装置。
- 前記空気冷却器の冷却水配管には、空気冷却器に通水される低温冷却水の流量を調節する開閉調節弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディーゼル機関の給気温度制御装置。
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