JP3618867B2 - 回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法 - Google Patents

回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機等の電気機器に使用するコイルにおいて、特にコイル端部のシリーズ接続部の絶縁処理方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、回転電機等の電気機器に使用するコイルは、亀甲型または1ターン型コイルのいずれかを固定子鉄心のスロット内に装着し、この各コイル間が所定の結線図にしたがって結線される。そして、この各コイル間を結ぶ所をシリーズ接続部と称し、従来から、この部分は接続銅帯をロー付けして接続し、さらにマイカテープ等の絶縁テープを絶縁ワニスを塗りながら所定回数テーピングするか、または接続部全体をエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とガラス繊維からなるシートを積層して箱状にプレス成形した一体形絶縁キャップで覆い、空隙部に常温硬化形の合成樹脂を充填する方法で絶縁処理が施されている。
【0003】
図9は、このような従来の方法で絶縁処理した回転電機のコイル端部のシリーズ接続部の構成例を示す断面図、図10は同じく図9のC−C線に沿う断面図である。
【0004】
すなわち、図9および図10に示すように、コイル端部のシリーズ接続部は、回転電機の鉄心1内に装着された上コイル2と下コイル3の口出し部4の裸導体5に接続銅帯6をロー付けして結線し、さらにこの接続部全体を箱状の絶縁キャップ16で覆い、空隙部分に常温硬化形の合成樹脂17を充填する方法で絶縁処理が施されている。
【0005】
しかしながら、このような従来のコイル端部のシリーズ接続部の絶縁処理方法においては、絶縁処理作業が複雑であり、その作業に長時間を要する。
また、コイルに不具合が生じたり、機械の定期点検時の絶縁診断試験を実施する場合に、コイルの分解、組立作業が困難である。
【0006】
さらに、回転電機の固定子コイルのシリーズ接続部は、通常、大地電位の固定子鉄心から相当離れた位置にあるために、本来それ程強固(高耐電圧)な絶縁は必要ではないが、特に水車発電機等の設置される場所では、塵や埃等が多く湿度が高いため、導体と絶縁表面との間は、少なくとも気密性を高めて、塵や埃や湿気等で導体と絶縁表面とが短絡状態になることだけは避ける必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の回転電機のコイル端部の絶縁処理方法においては、絶縁処理作業が複雑であるばかりでなく、コイルの分解、組立作業が困難であり、さらに気密性が低いという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、絶縁処理作業およびコイルの分解、組立作業が容易で、しかも防塵、耐湿性に優れた気密性の高い回転電機のコイル端部の絶縁処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、まず、請求項1の発明では、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤があらかじめ充填された熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁するようにし、絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代が設けられており、当該融着代を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにしている。
【0010】
ここで、特に上記絶縁充填剤としては、例えば請求項2に記載したように、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現するシリコーンゲルを用いることが好ましい。
【0011】
また、上記絶縁充填剤としては、例えば請求項3に記載したように、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現するシリコーンゲルに、機械的強度向上のための無機絶縁充填剤を配合し補強したものを用いることが好ましい。
【0012】
一方、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項4に記載したように、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂を射出成形したものであることが好ましい。
【0013】
また、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項5に記載したように、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂に、機械的強度向上のためのガラスチョップを10〜40重量%配合して射出成形したものであることが好ましい。
【0014】
さらに、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項6に記載したように、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂に、成形時の歪み発生防止のためのガラスフレークを10〜40重量%配合して射出成形したものであることが好ましい。
【0015】
さらにまた、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項7に記載したように、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂に、成形性向上のためのガラスビーズを10〜40重量%配合して射出成形したものであることが好ましい。
【0016】
一方、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項8に記載したように、中央部から同形状または楔状に勾配を持たせて2分割されており、当該絶縁ケースの内面には絶縁ケースの接続部への位置決めと移動防止および補強のためのボスと受け座およびブロックが設けられ、かつ絶縁ケースの接続部からの脱落防止のためのステーが設けられていることが好ましい。
【0017】
また、上記各コイルの対地絶縁層と接する絶縁ケースの部位には、例えば請求項9に記載したように、ゴムパッキンが設けられていることが好ましい
【0018】
一方、請求項10に対応する発明では、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着した後に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性を発現する絶縁充填剤を注入し絶縁するようにし、絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代が設けられており、当該融着代を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにしている。
【0019】
また、請求項11に対応する発明では、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤があらかじめ充填された熱硬化性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁するようにし、絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための接着代が設けられており、当該接着代に室温硬化型の接着剤を塗布し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにしている。
【0020】
ここで、特に上記絶縁ケースとしては、例えば請求項12に記載したように、フェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることを好ましい。
【0021】
また、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項13に記載したように、機械的強度向上のためのガラスチョップが10〜40重量%配合されたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることが好ましい。
【0022】
さらに、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項14に記載したように、成形時の歪み発生防止のためのガラスフレークが10〜40重量%配合されたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることが好ましい。
【0023】
一方、上記絶縁ケースとしては、例えば請求項15に記載したように、成形性向上のためのガラスビーズが10〜40重量%配合されたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることが好ましい。
【0025】
一方、請求項16に対応する発明では、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、熱硬化性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着した後に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性を発現する絶縁充填剤を注入し絶縁するようにし、絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための接着代が設けられており、当該接着代に室温硬化型の接着剤を塗布し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにしている。
【0028】
従って、まず、請求項1乃至請求項に対応する発明の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、2分割された一対の絶縁ケース内に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現するシリコーンゲルをあらかじめ充填し硬化させていることにより、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯で相互に電気的に接続した後に、絶縁ケースでこの各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含し固着するだけで絶縁をすることができる。
【0029】
また、シリコーンゲルは、接着性が良く、シリーズ接続部の導体や絶縁層と良く密着し、吸水率も低いため、導体と絶縁層表面との気密性は高い。そして、高耐熱性,高伸長であるため、運転中の電磁振動や冷熱サイクルおよび風圧等にも追随でき、亀裂や絶縁層との剥離は生じない。
【0030】
さらに、無機絶縁充填剤の配合量に応じて変形能が変わるため、回転電機の運転時、電磁振動や風圧等に応じて無機絶縁充填剤の配合量を選択することにより、機械的強度を調整することができる。
【0031】
また、シリーズ接続部間が狭く隣接していても、絶縁ケースがこの接続部よりも大きい内法寸法を有し、中央部から同形状または楔状に勾配を持たせて2分割されていることにより、装着を簡単にすることができる。
【0032】
さらに、絶縁ケースは、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂で射出成形されていることにより、その外周部に設けられた各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代を融着装置で溶融するだけで、2分割された絶縁ケースを一体形に容易に結合することができる。
【0033】
また、絶縁ケースの内面には、絶縁ケースの接続部への位置決めと移動防止および補強のためのボスと受け座およびブロック、接続部からの脱落を防止するためのステーが設けられていることにより、運転時の電磁振動や風圧等による絶縁ケースの移動や脱落を防止することができる。
【0034】
さらに、各コイルの対地絶縁層と接する絶縁ケースの部位には、ゴムパッキンが設けられていることにより、起動・停止の繰り返しによって生じる結露水および塵や埃の侵入を防止することができる。
【0035】
一方、請求項10に対応する発明の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯で相互に電気的に接続した後に、この接続部よりも大きい内法寸法を有する熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースで、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して、その外周部に設けられた融着代を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケースを一体形に結合した後に、シリコーンゲルを注入し硬化させるだけで、この接続部と絶縁ケースが隙間なく密着し、結露水および塵や埃の浸入を防止する気密性の高い絶縁をすることができる。
【0036】
一方、請求項11乃至請求項16に対応する発明の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、絶縁ケースとして、耐熱性、機械強度等に優れたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることにより、高温で軟化し形状変化を起こすことがなく、広範囲な温度領域での使用ができる。
【0037】
また、プレス成形としていることにより、簡易な金型で製作することができる
【0041】
以上により、簡易なシリーズ接続部の絶縁処理で、運転時の電磁振動や風圧等にも追随することができ、塵や埃および結露水の侵入を防止する気密性の高い絶縁が可能となる。
また、コイル絶縁に不具合等が生じたり、機械の定期点検時の絶縁診断を実施する場合に、コイルの分解、組立作業を容易に行なうことが可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法を示す要部断面図、図2は同絶縁処理方法を示す側面内部構造図、図3は同絶縁処理方法における中央部で2分割された絶縁ケースの構造例を示す平面図、図4は図3の側面をA矢印方向から見た平面図、図5は同絶縁処理方法における中央部で2分割された絶縁ケースの一体化状態を図3のB矢印方向から見た平面図であり、図9および図10と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0043】
本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法は、図1乃至図5に示すように、回転電機の鉄心1内に収納された上コイル2と下コイル3の口出し部4の裸導体5に接続銅帯6をロー付けして、上コイル2と下コイル3を電気的に接続する。
【0044】
次に、この接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤7があらかじめ充填された熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケース8により、上記各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁する。
【0045】
ここで、絶縁充填剤7としては、シリコーンゲル(例えば、東芝シリコーン製のTSE3070)を用いることができ、高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイド(例えば、東レ製のトレリナA504)を射出成形してなる一対の2分割された絶縁ケース8に充填し、室温で硬化させたものである。
【0046】
また、絶縁ケース8としては、上記接続部よりも大きい内法寸法を有し、中央部から同形状に2分割されており、その外周部には、各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代9を形成している。そして、この融着代9を融着装置で溶融することにより、2分割された絶縁ケース8を一体形に結合する。
【0047】
さらに、絶縁ケース8を、例えば図6および図7にそれぞれ平面図を示すように、楔状に勾配を持たせて2分割した形状にすることにより、シリーズ接続部間が狭く隣接していても簡単に装着することができる。
【0048】
一方、絶縁ケース8の内面には、接続部導体への位置決めのための受け座10と接続部導体への位置決めを兼ねた移動防止のためのボス11および接続部導体の位置決めを兼ねた補強用のブロック12、接続部導体からの脱落を防止するためのステー13をそれぞれ設けている。
【0049】
また、上記各コイル2,3の対地絶縁層と接する絶縁ケース8の部位には、ゴムパッキン14を設けている。
ここで、ゴムパッキン14としては、例えば独立単泡シリコーンゴムスポンジ(ジョウン工業製)を用いることができる。
【0050】
以上のような、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、2分割された一対の絶縁ケース8内に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現する絶縁充填剤7であるシリコーンゲルをあらかじめ充填し硬化させていることにより、回転電機の鉄心1スロット内に装着された上コイル2と下コイル3の口出し裸導体5端部を接続銅帯6で相互に電気的に接続した後に、絶縁ケース8でこの各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含し固着するだけで絶縁をすることができる。
【0051】
また、絶縁充填剤7であるシリコーンゲルは、接着性が良く、シリーズ接続部の導体や絶縁層と良く密着し、吸水率も低いため、導体と絶縁層表面との気密性は高い。そして、高耐熱性,高伸長であるため、運転中の電磁振動や冷熱サイクルおよび風圧等にも追随でき、亀裂や絶縁層との剥離は生じない。
【0052】
さらに、無機絶縁充填剤の配合量に応じて変形能が変わるため、回転電機の運転時、電磁振動や風圧等に応じて無機絶縁充填剤の配合量を選択することにより、機械的強度を調整することができる。
【0053】
また、シリーズ接続部間が狭く隣接していても、絶縁ケース8がこの接続部よりも大きい内法寸法を有し、中央部から同形状または楔状に勾配を持たせて2分割されていることにより、装着を簡単にすることができる。
【0054】
さらに、絶縁ケース8は、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂で射出成形されていることにより、その外周部に設けられた各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代9を融着装置で溶融するだけで、2分割された絶縁ケース8を一体形に容易に結合することができる。
【0055】
また、絶縁ケース8の内面には、絶縁ケース8の接続部への位置決めと移動防止および補強のためのボス11と受け座10およびブロック12、接続部からの脱落を防止するためのステー13が設けられていることにより、運転時の電磁振動や風圧等による絶縁ケース8の移動や脱落を防止することができる。
【0056】
さらに、各コイル2,3の対地絶縁層と接する絶縁ケース8の部位には、ゴムパッキン14が設けられていることにより、起動・停止の繰り返しによって生じる結露水および塵や埃の侵入を防止することができる。
【0057】
以上により、簡易化されたシリーズ接続部の絶縁処理で、運転時の電磁振動や風圧等による絶縁ケース8の移動や脱落を防止することができ、塵や埃および起動・停止の繰り返しにより生じる結露水の侵入を防止することが可能となる。
【0058】
また、コイル絶縁に不具合等が生じたり、機械の定期点検時の絶縁診断を実施する場合に、コイル2,3の分解,組立作業を容易に行なうことが可能となる。
(第2の実施形態)
本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法は、前記第1の実施形態において、絶縁充填剤7であるシリコーンゲルに、無機絶縁充填剤であるシリカ(例えば、龍森製のクリスタルライトA1)を、例えば1:1の配合比で混合して絶縁充填剤7を変化させる。
【0059】
以上のような、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、硬化後の絶縁充填剤7の変形能は、前記第1の実施形態の場合よりも多少減少したものの、機械的強度を向上することができる。
【0060】
また、本絶縁充填剤7を用いて接続部を絶縁処理しても、前記第1の実施形態の場合とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
さらに、無機絶縁充填剤としてアルミナを配合することにより、絶縁充填剤7の熱伝導率が向上して、接続部の熱放散を改善することができる。
【0061】
(第3の実施形態)
本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法は、前記第1の実施形態において、ポリフェニレンサルファイドにガラスチョップを30〜40重量%配合する。
【0062】
以上のような、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、絶縁ケース8を射出成形した結果、引張りおよび曲げ等の機械的強度を著しく向上することができる。
【0063】
また、本絶縁ケース8を用いて接続部を絶縁処理しても、前記第1の実施形態の場合とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
一方、上記ガラスチョップの代わりに、ガラスフレークを30〜40重量%配合して、絶縁ケース8を射出成形することにより、成形時の歪み発生防止効果を高めることができる。
【0064】
また、上記ガラスチョップの代わりに、ガラスビーズを30〜40重量%配合して、絶縁ケース8を射出成形することにより、射出時の熱可塑性樹脂の流れが良くなり、成形性を著しく向することができる。
【0065】
これらの絶縁ケース8を用いて接続部を絶縁処理した結果、前記第1の実施形態の場合とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法は、回転電機の鉄心1スロット内に装着された上コイル2と下コイル3の口出し部4の裸導体5に接続銅帯6をロー付けして相互に電気的に接続した後に、この接続部よりも大きい内法寸法を有し熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケース8により、各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して、その外周部に設けられた融着代9を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケース8を一体形に結合した後に、絶縁充填剤7としてシリコーンゲルを注入し硬化させて絶縁する。
【0066】
以上のような、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、融着代9を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケース8を一体形に結合した後に、絶縁充填剤7であるシリコーンゲルを注入し硬化させるだけで、この接続部と絶縁ケース8間に生じる隙間の細部まで充填されて完全密着するため、結露水および塵や埃の侵入を防止する気密性の高い絶縁をすることができる。
【0067】
また、コイル絶縁に不具合等が生じたり、機械の定期点検時の絶縁診断を実施する場合に、コイル2,3の分解、組立作業を容易に行なうことができる。
なお、前記第2の実施形態または第3の実施形態の絶縁充填剤7や絶縁ケース8を用いても、ほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0068】
(第5の実施形態)
本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法は、絶縁ケース8を、耐熱性,機械強度等に優れたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を、金型でプレス成形する。
【0069】
また、この絶縁ケース8の外周部には、前記第1の実施形態の場合と同様に、融着代9と同形状で絶縁ケース8を一体形に結合するための図示しない接着代を設け、各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含した後に、この接着代に室温硬化型の接着剤(例えば、チバガイギ社製のGY250とHY956)を塗布して一体形に結合する。
【0070】
以上のような、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、絶縁ケース8の耐熱性および機械的強度が向上するため、高温で軟化し形状変化を起こすことがなく、広範囲な温度領域での使用をすることができる。
【0071】
また、プレス成形であるため、簡易な金型で製作することができる。
なお、この絶縁ケース8を用いて、前記第1の実施形態または第4の実施形態の場合と同様の方法で絶縁処理しても、前記第2の実施形態または第3の実施形態の場合と同様に、絶縁充填剤7や絶縁ケース8に無機充填材やガラスを配合させても、前記第1の実施形態または第4の実施形態の場合とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0072】
(第6の実施形態)
図8は、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法における2分割された絶縁ケースの構造を前記図3のB矢印方向から見た平面図であり、図1乃至図7と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0073】
本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法は、回転電機の鉄心1スロット内に装着された上コイル2と下コイル3の口出し部4の裸導体5に接続銅帯6をロー付けして相互に電気的に接続した後に、この接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤7であるシリコーンゲル(例えば、東芝シリコーン製のTSE3070)があらかじめ充填された高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイド(例えば、東レ製のトレリナA504)により、一体形の箱状に射出成形してなる絶縁ケース15を、前記各コイル2,3の対地絶縁層の一部を含む接続部に装着し絶縁する。
【0074】
以上のような、本実施形態による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法においては、絶縁ケース15が、高耐熱性,高強度の熱可塑性樹脂で箱形に射出成形されているため、その角部が、熱硬化性樹脂とガラス繊維からなるシートを積層して箱状にプレス成形した従来形の絶縁キャップよりも均質化され、機械的強度を向上することができる。
【0075】
また、絶縁ケース8の内部には、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現するシリコーンゲルが充填されているため、この接続部と絶縁ケース8が隙間なく密着し、結露水および塵や埃の侵入を防止する気密性の高い絶縁をすることができる。
【0076】
さらに、コイル絶縁に不具合等が生じたり、機械の定期点検時の絶縁診断を実施する場合には、コイル2,3の分解、組立作業を容易に行なうことができる。なお、前記第2の実施形態または第3の実施形態の場合と同様に、絶縁充填剤7や絶縁ケース8に無機充填材やガラスを配合させても、絶縁ケース15を接続部に装着した後に、絶縁充填剤7を注入し硬化させて絶縁しても、ほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至請求項に対応する発明によれば、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤があらかじめ充填された熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁するようにしたので、絶縁処理作業およびコイルの分解、組立作業が容易で、しかも 防塵、耐湿性に優れた気密性の高い回転電機のコイル端部の絶縁処理方法が提供できる。
【0078】
一方、請求項10に対応する発明によれば、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着した後に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性を発現する絶縁充填剤を注入し絶縁するようにしたので、絶縁処理作業およびコイルの分解、組立作業が容易で、しかもより一層防塵、耐湿性に優れた気密性の高い回転電機のコイル端部の絶縁処理方法が提供できる。
【0079】
一方、請求項11乃至請求項15に対応する発明によれば、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤があらかじめ充填された熱硬化性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁するようにしたので、絶縁処理作業およびコイルの分解、組立作業が容易で、かつ防塵、耐湿性に優れて気密性が高く、しかも広範囲な温度領域での使用が可能な回転電機のコイル端部の絶縁処理方法が提供できる。
【0080】
一方、請求項16に対応する発明によれば、回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、接続部よりも大きい内法寸法を有し、熱硬化性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着した後に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性を発現する絶縁充填剤を注入し絶縁するようにしたので、絶縁処理作業およびコイルの分解、組立作業が容易で、かつ防塵、耐湿性に優れて気密性が高く、しかも広範囲な温度領域での使用が可能な回転電機のコイル端部の絶縁処理方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態を示す要部断面図。
【図2】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態を示す側面内部構造図。
【図3】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態における中央部で2分割された絶縁ケースの構造例を示す平面図。
【図4】図3の側面をA矢印方向から見た平面図。
【図5】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態における中央部で2分割された絶縁ケースの一体化状態を図3のB矢印方向から見た平面図。
【図6】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態における楔状に2分割された絶縁ケースの構造例を図3のB矢印方向から見た平面図。
【図7】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態における楔状に2分割された絶縁ケースの一体化状態を図3のB矢印方向から見た平面図。
【図8】本発明による回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の第1の実施形態における一体形絶縁ケースで絶縁処理された接続部の断面図。
【図9】従来の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法の一例を示す断面図。
【図10】図9のC−C線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…鉄心、
2…上コイル、
3…下コイル、
4…口出し部、
5…裸導体、
6…接続銅帯、
7…絶縁充填剤、
8…絶縁ケース、
9…融着代、
10…受座、
11…ボス、
12…ブロック、
13…ステー、
14…ゴムパッキン、
15…絶縁ケース、
16…絶縁ケース、
17…合成樹脂。

Claims (16)

  1. 回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、
    前記接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤があらかじめ充填された熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、前記各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁するようにし
    前記絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代が設けられており、当該融着代を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにした
    ことを特徴とする回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  2. 前記絶縁充填剤としては、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現するシリコーンゲルを用いるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部絶縁処理方法。
  3. 前記絶縁充填剤としては、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性が発現するシリコーンゲルに、機械的強度向上のための無機絶縁充填剤を配合し補強したものを用いるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  4. 前記絶縁ケースとしては、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性、高強度の熱可塑性樹脂を射出成形したものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  5. 前記絶縁ケースとしては、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性、高強度の熱可塑性樹脂に、機械的強度向上のためのガラスチョップを10〜40重量%配合して射出成形したものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  6. 前記絶縁ケースとしては、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性、高強度の熱可塑性樹脂に、成形時の歪み発生防止のためのガラスフレークを10〜40重量%配合して射出成形したものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  7. 前記絶縁ケースとしては、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の高耐熱性、高強度の熱可塑性樹脂に、成形性向上のためのガラスビーズを10〜40重量%配合して射出成形したものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  8. 前記絶縁ケースとしては、中央部から同形状または楔状に勾配を持たせて2分割されており、当該絶縁ケースの内面には絶縁ケースの接続部への位置決めと移動防止および補強のためのボスと受け座およびブロックが設けられ、かつ絶縁ケースの接続部からの脱落防止のためのステーが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  9. 前記各コイルの対地絶縁層と接する絶縁ケースの部位には、ゴムパッキンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  10. 回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続 銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、
    前記接続部よりも大きい内法寸法を有し、熱可塑性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、前記各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着した後に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性を発現する絶縁充填剤を注入し絶縁するようにし、
    前記絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための融着代が設けられており、当該融着代を融着装置で溶融し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにした
    ことを特徴とする回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  11. 回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、
    前記接続部よりも大きい内法寸法を有し、かつ変形能と耐湿性、および接着性を有する絶縁充填剤があらかじめ充填された熱硬化性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、前記各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着し絶縁するようにし、
    前記絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための接着代が設けられており、当該接着代に室温硬化型の接着剤を塗布し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにした
    ことを特徴とする回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  12. 前記絶縁ケースとしては、フェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることを特徴とする請求項11に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  13. 前記絶縁ケースとしては、機械的強度向上のためのガラスチョップが10〜40重量%配合されたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることを特徴とする請求項11に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  14. 前記絶縁ケースとしては、成形時の歪み発生防止のためのガラスフレークが10〜40重量%配合されたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることを特徴とする請求項11に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  15. 前記絶縁ケースとしては、成形性向上のためのガラスビーズが10〜40重量%配合されたフェノール樹脂やユリア樹脂およびメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を金型でプレス成形したものであることを特徴とする請求項11に記載の回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
  16. 回転電機の鉄心スロット内に装着された上コイルと下コイルの口出し裸導体端部を接続銅帯により相互に電気的に接続して、当該接続部全体の絶縁処理を行なう方法において、
    前記接続部よりも大きい内法寸法を有し、熱硬化性樹脂からなる2分割された一対の絶縁ケースにより、前記各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着した後に、硬化後に変形能と耐湿性、および接着性を発現する絶縁充填剤を注入し絶縁するようにし、
    前記絶縁ケースの外周部には、各コイルの対地絶縁層の一部を含む接続部全体を包含して固着するための接着代が設けられており、当該接着代に室温硬化型の接着剤を塗布し2分割された絶縁ケースを一体形に結合するようにした
    ことを特徴とする回転電機のコイル接続端部の絶縁処理方法。
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