JP6740086B2 - 硬化性樹脂材料、および、回転電機の製造方法 - Google Patents

硬化性樹脂材料、および、回転電機の製造方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、硬化性樹脂材料、および、回転電機の製造方法に関する。
可変速揚水発電電動機などの回転電機において、固定子および回転子は、鉄心に設けられたスロットに複数のコイル導体が装着されている。スロットに装着された複数のコイル導体は、シリーズ接続部において電気的に接続されている。たとえば、一対のコイル導体がスロットの内部において回転軸のラジアル方向に並ぶように配置されており、その一対のコイル導体の間がシリーズ接続部で電気的に接続されている。スロットに配置された複数のコイル導体は、スロットから外部に突き出たコイル口出部を含み、そのコイル口出部にシリーズ接続部が設けられている。
回転電機において、シリーズ接続部は、絶縁物(シリーズ接続絶縁部)で覆われており、シリーズ接続部とその周囲との間を電気的に絶縁した状態にしている。シリーズ接続部を絶縁物で覆う絶縁処理は、たとえば、箱型の絶縁キャップの内部にシリーズ接続部を収容した後に、粘度が低い硬化性樹脂材料(キャップレジン)を絶縁キャップの内部に充填することによって行われる。硬化性樹脂材料は、たとえば、室温硬化型の樹脂を主剤として含む他に、硬化剤、硬化触媒、フィラーなどの材料を含む。
特開2002−345195号 特開平9−278870号
シリーズ接続部の絶縁処理は、たとえば、回転電機を設置した現地で行われるので、絶縁処理の作業時間を短くすることが要求されている。この要求に応えるために、回転電機の設置場所で硬化性樹脂材料を調製せずに、硬化性樹脂材料を回転電機の設置場所以外の製造場所で予め調製して現地へ搬入することが検討されている。つまり、現地へ搬入する前に、主剤である室温硬化型の樹脂に粉体であるフィラー等を予め混合した状態にすることが検討されている。
しかしながら、硬化性樹脂材料の調製場所から回転電機の設置場所に搬入されるまでの期間が長い場合には、硬化性樹脂材料においてフィラーが沈降して凝集する。これにより、硬化性樹脂材料においては、フィラーが均一に分散された状態でなくなる。この場合には、回転電機の運転の際に、硬化性樹脂材料が硬化した絶縁充填材に熱応力が印加されたときに、割れ(クラック)が発生しやすくなる。このため、フィラーが均一に分散された状態に戻すために、現地において硬化性樹脂材料を撹拌する作業が必要になるので、作業効率を向上することが容易でない。
上記の他に、シリーズ接続部の絶縁処理においては、絶縁キャップの設置などの作業についても、作業効率を向上することが求められている。特に、鉄心のスロットから上方へ突き出たコイル口出部に設けられたシリーズ接続部について絶縁処理を行うときには、筒状の絶縁キャップの内部にコイル口出部を挿入して収容させた後に、絶縁キャップの底部にキャップ底を作製する必要があるので、作業効率の向上が更に求められている。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、シリーズ接続部の絶縁処理について作業効率を容易に向上することが可能な、硬化性樹脂材料、および、回転電機の製造方法を提供することである。
実施形態の硬化性樹脂材料は、回転電機において一対のコイル導体が電気的に接続されたシリーズ接続部を収容する絶縁キャップの内部に充填される。硬化性樹脂材料は、結晶性シリカ、破砕シリカおよび球状シリカから選択される第1フィラーと、フュームドシリカまたはフュームドアルミナから選択される第2フィラーと硬化性樹脂とを含む。ここで、第1フィラーの比表面積S1と第2フィラーの比表面積S2とが下記式(A)に示す関係を満たす。また、第1フィラーの含有量W1と第2フィラーの含有量W2とが下記式(B)に示す関係を満たす。
4×S2≦S1≦20×S2 ・・・(A)
1.0≦100×W1/(W1+W2)≦3.0 ・・・(B)
本発明によれば、シリーズ接続部の絶縁処理について作業効率を容易に向上することが可能な、硬化性樹脂材料、および、回転電機の製造方法を提供することができる。
図1は、実施形態に係る回転電機の要部を示す図である。 図2Aは、実施形態に係る回転電機において、固定子3のシリーズ接続部35に設けられたシリーズ接続絶縁部300の要部を模式的に示す図である。 図2Bは、実施形態に係る回転電機において、固定子3のシリーズ接続部35に設けられたシリーズ接続絶縁部300の要部を模式的に示す図である。 図3Aは、実施形態に係る回転電機を製造する製造方法を示す図である。 図3Bは、実施形態に係る回転電機を製造する製造方法を示す図である。 図4Aは、実施形態に係る回転電機を製造する製造方法を示す図である。 図4Bは、実施形態に係る回転電機を製造する製造方法を示す図である。 図5は、実施形態に係る回転電機において、シリーズ接続絶縁部300を構成する絶縁キャップ310の変形例を示す図である。
[回転電機の構成]
図1は、実施形態に係る回転電機の要部を示す図である。図1では、回転軸AXが鉛直方向zに沿った立軸型の回転電機のうち、上側部分の一部を模式的に図示している。ここでは、回転電機の一例として、揚水発電システムにおいて発電機および電動機(ポンプ)として用いられる可変速揚水発電電動機を示している。
図1に示すように、回転電機1は、固定子3と回転子5とを備えている。ここでは、回転電機1は、たとえば、インナーロータ型であって、固定子3の内部に回転子5が配置されている。また、回転電機1は、回転シャフト2の回転軸AXが鉛直方向zに沿っており、その回転シャフト2に回転子5が支持されている。
回転電機1において、固定子3は、固定子鉄心31と固定子コイル32とを含む。固定子鉄心31は、内周面にスロットが形成されている。固定子コイル32は、たとえば、一対のコイル導体32A,32Bが固定子鉄心31のスロットの内部において、回転軸AXのラジアル方向(図1では方向x)に並ぶように配置されている。一対のコイル導体32A,32Bは、互いがシリーズ接続部35で電気的に接続されている。一対のコイル導体32A,32Bは、スロットから外部に突き出たコイル口出部(裸導体部)を含み、そのコイル口出部にシリーズ接続部35が設けられている。シリーズ接続部35においては、一対のコイル導体32A,32Bの間を接続導体33が電気的に接続している。シリーズ接続部35は、絶縁物で形成されたシリーズ接続絶縁部300が設けられており、シリーズ接続部35とその周囲との間がシリーズ接続絶縁部300によって電気的に絶縁されている。
回転電機1において、回転子5は、回転子鉄心51と回転子コイル52とを含む。回転子鉄心51は、外周面にスロットが形成されている。回転子コイル52は、たとえば、一対のコイル導体52A,52Bが回転子鉄心51のスロットの内部において回転軸AXのラジアル方向に並ぶように配置されている。一対のコイル導体52A,52Bは、互いがシリーズ接続部55で電気的に接続されている。一対のコイル導体52A,52Bは、スロットから外部に突き出たコイル口出部(裸導体部)を含み、そのコイル口出部にシリーズ接続部55が設けられている。シリーズ接続部55においては、一対のコイル導体52A,52Bの間を接続導体53が電気的に接続している。シリーズ接続部55は、絶縁物で形成されたシリーズ接続絶縁部500が設けられており、シリーズ接続部55とその周囲との間がシリーズ接続絶縁部500によって電気的に絶縁されている。
[シリーズ接続絶縁部300の構成]
図2Aおよび図2Bは、実施形態に係る回転電機において、固定子3のシリーズ接続部35に設けられたシリーズ接続絶縁部300の要部を模式的に示す図である。図2Aは、上面図であって、図2Bは、図2Aに示すX−X部分の断面図である。なお、回転子5のシリーズ接続部55に設けられたシリーズ接続絶縁部500(図1参照)は、固定子3のシリーズ接続絶縁部300と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図2A、図2Bに示すように、シリーズ接続絶縁部300は、絶縁キャップ310とキャップ底320と絶縁充填材330とを含む。
シリーズ接続絶縁部300において、絶縁キャップ310は、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312とを有する。絶縁キャップ310は、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312とを組み合わせることによって構成された筒状体であって、内部の空間にシリーズ接続部35を収容する。
具体的には、絶縁キャップ310のうち、第1絶縁キャップ部311は、主板部311aと一対の側板部311bとを含む。第1絶縁キャップ部311は、主板部311aのうち第2絶縁キャップ部312に対面する面に一対の側板部311bが設けられている。第1絶縁キャップ部311において、一対の側板部311bは、間に空間が介在するように対面している。第2絶縁キャップ部312は、板状体であって、第1絶縁キャップ部311の一対の側板部311bに接するように組み合わされる。
絶縁キャップ310は、絶縁材料で形成されている。たとえば、絶縁キャップ310は、ガラス繊維などの無機繊維や、ポリエステル、ポリアミドなどの有機繊維を含む繊維強化プラスチック(FRP)で形成されていることが好ましい。絶縁キャップ310は、必要な絶縁性、耐熱性、機械的強度などの特性を得るように構成されている。
シリーズ接続絶縁部300において、キャップ底320は、絶縁キャップ310の内部において下方に位置する部分に設けられている。キャップ底320は、たとえば、高粘度のシリコーンゲルを用いて形成されている。この他に、キャップ底320は、室温硬化型の絶縁性樹脂にフィラーを添加した樹脂材料を用いて形成されている。ここでは、フィラーとして、たとえば、珪酸アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などが添加されている。
シリーズ接続絶縁部300において、絶縁充填材330は、絶縁キャップ310の内部においてキャップ底320の上方に設けられている。絶縁充填材330は、硬化性樹脂材料(キャップレジン)を絶縁キャップ310の内部の空間に充填し、その充填された硬化性樹脂材料が硬化することで形成される。
[硬化性樹脂材料]
以下より、絶縁キャップ310の内部に充填する硬化性樹脂材料の詳細について説明する。
硬化性樹脂材料は、たとえば、室温硬化型の絶縁性樹脂を主剤として含む他に、硬化剤、硬化触媒、フィラーなどの材料を含み、各材料を混合することで調製される。
硬化性樹脂材料において、室温硬化型の絶縁性樹脂は、たとえば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂である。絶縁性樹脂は、複数種の樹脂を混合した混合物でもよいが、特に、エポキシ樹脂であることが好ましい。また、ガラス転移温度が50〜100℃の範囲内であることが、より好ましい。たとえば、jER828、jER811、jER815、jER812、jER807(いずれも商品名、三菱化学製、jERは登録商標)や、CY205(商品名、チバガイギ製)などのエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
硬化性樹脂材料において、硬化剤は、絶縁性樹脂の種類に応じて適宜選択して用いることができる。絶縁性樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化剤として、アミン系硬化剤を用いることが好ましい。アミン系硬化剤としては、たとえば、アルカミンK61B,K54(商品名、エアブロダクツアンドケミカル社製)、D230(商品名、三菱化学ファイン社製)などを用いることが好ましい。その他、ポリメルカプタンを硬化剤として用いることができる。硬化剤の含有量は、100重量部の絶縁性樹脂に対して、10〜20重量部であることが好ましく、特に13〜15重量部であることが好ましい。
硬化性樹脂材料においては、硬化触媒が必要に応じて添加される。絶縁性樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化触媒として、アミン系硬化触媒を用いることが好ましい。アミン系硬化触媒としては、たとえば、花王社製のカオライザーNo.1、カオライザーNo.2、カオライザーNo.3など(いずれも商品名、登録商標)を用いることが好ましい。硬化触媒の含有量は、100重量部の絶縁性樹脂に対して、1重量部であることが好ましい。
硬化性樹脂材料において、フィラーとしては、たとえば、珪酸アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの無機フィラーを適宜選択して用いることが好ましい。フィラーの含有量は、100重量部の絶縁性樹脂に対して100〜200重量部であることが好ましく、特に、140重量部であることが好ましい。フィラーの配合により、絶縁充填材330について、寸法安定性、機械的強度、耐久性、および、耐熱性などの特性を向上させることができる。
本実施形態では、フィラーは、第1フィラーと第2フィラーとを含む混合物である。ここでは、第1フィラーの比表面積S1と第2フィラーの比表面積S2とは、下記式(A)に示す関係を満たす。なお、例えば第1フィラーとしては、結晶性シリカ、破砕シリカ、球状シリカが挙げられ、第2フィラーとしては、フュームドシリカ、フュームドアルミナが挙げられる。また、比表面積S1,S2の算出方法は、BET法である。
4×S2≦S1≦20×S2 ・・・(A)
また、第1フィラーの含有量W1と第2フィラーの含有量W2とが下記式(B)に示す関係を満たす。つまり、第1フィラーの含有量W1と第2フィラーの含有量W2とを合計した全重量において第1フィラーの含有量W1が占める重量割合が、下記式(B)に示す関係を満たす。
1.0≦100×W1/(W1+W2)≦3.0 ・・・(B)
本実施形態では、式(A)および式(B)に示す関係を満たすことによって、硬化性樹脂材料においてフィラーが沈降して凝集することを効果的に抑制することができる。具体的には、式(A)および式(B)に示す関係を満たす場合には、40℃の雰囲気下において、1週間、フィラーの沈降が生じなかったのに対して、式(A)および式(B)に示す関係を満たさない場合には、フィラーの沈降が生じた。その結果、フィラーが均一に分散された状態に戻すために、硬化性樹脂材料を撹拌する作業が不要になるので、作業効率を向上することができる。
[製造方法]
以下より、上記の回転電機1を製造する製造方法に関して説明する。ここでは、固定子3のシリーズ接続部35にシリーズ接続絶縁部300を設ける工程について説明する。
図3A、図3B、図4A、および、図4Bは、実施形態に係る回転電機を製造する製造方法を示す図である。図3Aおよび図4Aは、上面図(図2Aの上面に相当)である。図3Bおよび図4Bは、側面図(図2Bの側断面に相当)である。
本実施形態では、図3Aおよび図3Bに示す工程と、図4Aおよび図4Bに示す工程とを、順次、行うことによって、図2Aおよび図2Bに示したように、シリーズ接続絶縁部300を完成させる。各工程の詳細内容について順次説明する。
まず、図3Aおよび図3Bに示すように、キャップ底320の形成を行う。ここでは、絶縁キャップ310を構成する第1絶縁キャップ部311にキャップ底320を形成する。具体的には、第1絶縁キャップ部311において一対の側板部311bの間に位置する空間のうち下側の端部にキャップ底320を形成する。
つぎに、図4Aおよび図4Bに示すように、第1絶縁キャップ部311の設置を行う。ここでは、第1絶縁キャップ部311において一対の側板部311bの間にシリーズ接続部35を構成する接続導体33が位置すると共に、キャップ底320が接続導体33よりも下方に位置するように、第1絶縁キャップ部311をシリーズ接続部35に設置する。
つぎに、図2Aおよび図2Bに示したように、第1絶縁キャップ部311に第2絶縁キャップ部312を組み合わせることによって絶縁キャップ310を形成し、絶縁キャップ310の内部にシリーズ接続部35を収容する(収容ステップ)。
このとき、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312との境界部分に、たとえば、シールテープを貼り付けることで、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312との間をシールする。絶縁キャップ310の内部において、キャップ底320は、変形し、コイル導体32A,32Bに密着する。
その後、予め準備した硬化性樹脂材料を絶縁キャップ310の内部に注入して充填する(充填ステップ)。そして、その硬化性樹脂材料が硬化することによって、絶縁充填材330が形成される。これにより、シリーズ接続部35にシリーズ接続絶縁部300が設けられる。
以上のように、本実施形態の製造方法では、絶縁キャップ310が第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312とに分割されたものであるので、絶縁キャップ310の設置が容易である。また、絶縁キャップ310の設置前に、第1絶縁キャップ部311にキャップ底320を形成しているので、キャップ底320の形成が容易である。このため、本実施形態では、シリーズ接続絶縁部300を設ける作業について、作業効率を向上することができる。
[絶縁充填材330の熱伝導率]
絶縁キャップ310の内部において硬化性樹脂材料が硬化した絶縁充填材330の熱伝導率について説明する。
絶縁充填材330の熱伝導率は、機器の温度上昇による樹脂の割れが発生しなかった、0.5W/m・K以上であることが好ましく、1.0W/m・K以上であることが更に好ましい。また、絶縁充填材330の熱伝導率は、フィラーの充填率にもよるが、フィラーの熱伝導率以下であることが好ましい。これにより、回転電機1を運転させたときにコイル導体で生じた熱が外部へ放熱されやすくなるので、温度差が低減され、絶縁充填材330の割れを抑制可能である。
[変形例]
図5は、実施形態に係る回転電機において、シリーズ接続絶縁部300を構成する絶縁キャップ310の変形例を示す図である。図5は、図2Aと同様に、上面図である。
図5に示すように、絶縁キャップ310において、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312とのそれぞれは、図2Aで示した形状以外でもよい。
具体的には、絶縁キャップ310のうち、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312との両者が、主板部311a,312aと一対の側板部311b,312bとを含むように構成されていてもよい。そして、第1絶縁キャップ部311と第2絶縁キャップ部312とのそれぞれに、第1キャップ底部321と第2キャップ底部322とのそれぞれを形成し、第1キャップ底部321と第2キャップ底部322とを組み合わせることで、キャップ底320を形成してもよい。
この場合においても、上記実施形態と同様に、シリーズ接続絶縁部300を設ける作業について、作業効率を向上することができる。
なお、上記の実施形態では、回転電機が可変速揚水発電電動機である場合について説明したが、これに限らない。揚水発電システム以外の分野で使用される回転電機について上記の実施形態と同様に製造等を行ってもよい。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…回転電機、2…回転シャフト、3…固定子、5…回転子、31…固定子鉄心、32…固定子コイル、32A,32B…コイル導体、33…接続導体、35…シリーズ接続部、51…回転子鉄心、52…回転子コイル、52A,52B…コイル導体、53…接続導体、55…シリーズ接続部、300…シリーズ接続絶縁部、310…絶縁キャップ、311…第1絶縁キャップ部、311a…主板部、311b…側板部、312…第2絶縁キャップ部、312a…主板部、312b…側板部、320…キャップ底、321…第1キャップ底部、322…第2キャップ底部、330…絶縁充填材、500…シリーズ接続絶縁部、AX…回転軸

Claims (5)

  1. 回転電機において一対のコイル導体が電気的に接続されたシリーズ接続部を収容する絶縁キャップの内部に充填される硬化性樹脂材料であって、
    結晶性シリカ、破砕シリカおよび球状シリカから選択される第1フィラーと、
    フュームドシリカまたはフュームドアルミナから選択される第2フィラーと、
    硬化性樹脂と
    を含み、
    前記第1フィラーの比表面積S1と前記第2フィラーの比表面積S2とが下記式(A)に示す関係を満たし、
    前記第1フィラーの含有量W1と前記第2フィラーの含有量W2とが下記式(B)に示す関係を満たす、
    硬化性樹脂材料。
    4×S2≦S1≦20×S2 ・・・(A)
    1.0≦100×W1/(W1+W2)≦3.0 ・・・(B)
  2. 前記硬化性樹脂が硬化した後に、熱伝導率0.5W/m・K以上になる、
    請求項1に記載の硬化性樹脂材料。
  3. 回転電機において一対のコイル導体が電気的に接続されたシリーズ接続部を絶縁キャップに収容する、収容ステップと
    前記絶縁キャップの内部に硬化性樹脂材料を充填する、充填ステップと
    を有し、
    前記硬化性樹脂材料は、
    結晶性シリカ、破砕シリカおよび球状シリカから選択される第1フィラーと、
    フュームドシリカまたはフュームドアルミナから選択される第2フィラーと、
    硬化性樹脂と
    を含み、
    前記第1フィラーの表面積S1と前記第2フィラーの表面積S2とが下記式(A)に示す関係を満たし、
    前記第1フィラーの含有量W1と前記第2フィラーの含有量W2とが下記式(B)に示す関係を満たす、
    回転電機の製造方法。
    4×S2≦S1≦20×S2 ・・・(A)
    1.0≦100×W1/(W1+W2)≦3.0 ・・・(B)
  4. 前記絶縁キャップは、
    第1絶縁キャップ部と、
    第2絶縁キャップ部と
    を含み、
    前記収容ステップを行う前に前記第1絶縁キャップ部と第2絶縁キャップ部との少なくとも一方にキャップ底を形成した後に、
    前記第1絶縁キャップ部と第2絶縁キャップ部とを組み合わせることによって前記収容ステップを行う、
    請求項3に記載の回転電機の製造方法。
  5. 前記回転電機が可変速揚水発電電動機である、
    請求項3または4に記載の回転電機の製造方法。
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