JP3617859B2 - シートベルト装置のプリテンショナ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両衝突時に、乗員が着用するシートベルトのウエビングを引き締めてその弛みを取り、乗員の前方への移動を最小限に抑制するシートベルト装置のプリテンショナに係り、特に、ガス圧によりシートベルト・リトラクタの巻取軸を巻取方向に回転させて、ウエビングの弛みを巻取軸上に巻き取って除去するシートベルト装置のプリテンショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用シートベルト装置は、車両衝突時に、ウエビングで乗員を拘束するようになっている。そして、このウエビングの巻取装置は、ウエビングによる圧迫感を乗員へ与えないようにするため、その巻取力を比較的弱くしてある。その結果、シートベルトの使用状態では、ウエビングと乗員との間に若干の隙間が存在するようになる。
それゆえ、車両衝突時に巻取装置からのウエビングの引き出しが停止されても、乗員がウエビングで確実に拘束されるまでに、乗員がこの隙間分だけ衝突方向へ移動することが予想される。
【0003】
そこで、車両衝突時にウエビングを引き締めて弛みを除去するシートベルト装置のプリテンショナが提供されている。
従来、この種のプリテンショナには、緊急時にガス発生器を作動させて、このガス圧によりシートベルト・リトラクタの巻取軸を巻取方向に回転させ、ウエビングの弛みをリトラクタの巻取軸上に巻き取って除去するものがある。
かかるプリテンショナとして、特開平1−306345号公報に記載のものが知られている。このものは、ガス発生器の作動により牽引される牽引ワイヤが数回挿巻されたドライブプーリと、ドライブプーリ内に一対の噛合爪が枢動自在に偏心して取り付けられた緊張用回転駆動手段と、噛合爪に対向した内歯を有しウエビング巻取軸と一体的に回転する噛合リングとを備え、ガス発生器の作動によるドライブプーリの回転により、遠心力により噛合爪が枢動して噛合リングと噛合し、ウエビングの弛みを巻取軸に巻き取る構成のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例においては、ガス圧伝達機構が、牽引ワイヤによりドライブプーリを回転させる構成のものであり、シリンダ内のピストンに連結した牽引ワイヤを火薬による爆発力を利用して引き出す方法を用いたものであった。
そのため、ピストンを収納するシリンダを設ける必要上、シリンダが寸法的に大きなものとなっていた。また、牽引ワイヤには、大きな引っ張り力を要するために、太く剛性の高いものが必要とされていた。更に、牽引ワイヤを挿巻するドライブプーリも小径のものを使用することができず、所定の引き込み量を確保するためには、火薬量の増大と共に、装置の寸法も大きくなるという欠点を有していた。
【0005】
また、緊張用回転駆動手段として、ドライブプーリ内に枢動自在に偏心して取り付けた一対の噛合爪を設け、いずれか一方の噛合爪が噛合リングと噛合するように構成して、緊急時だけ巻取軸と連結するクラッチ機構を設けてある。
しかしながら、噛合爪と噛合リングとの同期設定が難しく、いずれか一方の噛合爪と噛合リングとの噛合のタイミングが遅れたり、両方の噛合爪とも噛合リングと噛合しなかったりするおそれがあった。また、作動時の回転速度が非常に高いため、噛合爪と噛合リングの歯先同士の衝突により、噛合爪が跳ね返されて、噛合爪が噛合リングと噛合しなかったりするおそれもあった。
【0006】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、小型化が図られ、巻取軸と巻取軸の駆動手段との同期を取る必要がなく、緊急時に充分な量のウエビング巻き取りを行えるシートベルト装置のプリテンショナを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明におけるシートベルト装置のプリテンショナは、ウエビング巻取方向に回転付勢された巻取軸と、
ガス発生器から吐出されるガスの流入口と前記流入口から連続する経路とを形成したケーシングと、
ケーシング内に配置されると共に巻取軸と一体的に回転し且つ外周に歯状突起を形成した回転体と、
前記経路内において初期状態では回転体と係合しない位置に配設されると共に前記ガス発生器のガス圧により前記経路に沿って移動して回転体と係合する作動体と、
作動体の一側部に固着される変形部材と、を備え、
ガス発生器の作動により作動体が経路に沿って移動するとき、作動体に固着された変形部材が回転体の歯状突起と係合して変形部材に回転体の歯状突起が食い込むことで、作動体と回転体とが係合して、回転体が回転することにより、ウエビングを巻き取るようにしてある。
【0008】
また、変形部材を中空円筒形状に形成してある。
更に、作動体に変形部材を設け、この作動体の下端部に変形部材の端部と当接する係止突片を形成してある。
また、作動体の係合面と反対側の側部に凹欠部を形成し、この凹欠部とケーシングの側面壁との間にローラを介在させてある。
更にまた、ケーシング及び作動体を回転体側に湾曲する断面円弧形状に形成してある。
【0009】
【作用】
緊急時にガス発生器が作動すると、ガスがガス流入口よりケーシング内に供給される。そして、このガス圧により作動体がケーシング内を移動し、回転体と係合する。
作動体と回転体とは、その間に介在させた変形部材が変形することによって、いかなる状態においても確実に係合し、回転体が回転する。そして、回転体の回転により、回転体と連結している巻取軸が回転し、ウエビングを確実に引き締めることができる。
【0010】
そして、回転体と作動体との一方の係合面に歯状突起を形成し、他方の係合面に硬質樹脂又は変形可能な金属材料から成る変形部材を設けると、歯状突起が変形部材に食い込むので、作動体と回転体とはより確実に係合する。
また、変形部材を中空円筒形状に形成すると、その中央部が回転体と近接しており、係合初期において小さな力で確実に係合すると共に、つぶれによる変形部材の外部への張り出しを減少させることができる。
更に、作動体に変形部材を設け、この作動体の下端部に変形部材の端部と当接する係止突片を形成すると、変形部材に働く剪断力は係止突片で受け止められる。この係止突片が回転体と係合することにより作動体の移動が停止し、作動体の飛び出しが防止できる。
また、回転体と作動体との係合により、作動体の係合面と反対側の側部はケーシング側面壁に押しつけられるが、作動体の該側部に凹欠部を形成し、この凹欠部とケーシングの側面壁との間にローラを介在させると、作動体の摺動抵抗を軽減させることができる。
更にまた、ケーシング及び作動体を回転体側に湾曲する断面円弧形状に形成すると、装置全体の寸法を小さくすることができると共に、回転力をより確実に伝達するための回転体との係合する距離を大きくすることができる。
【0011】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明する。
図1は本装置の内部の正面図、図2は本装置の要部の側面断面図、図3は本装置の要部の分解斜視図、図4は本装置内部における初期状態の正面図、図5はウエビング引き締め完了時における本装置の内部の正面図である。
【0012】
10は、断面コ字状を呈するハウジングである。ハウジング10は、車体に取り付ける背板11と、相対向する両側板12,12とを有する。
13は、両側板12,12の中央部に回転可能に支持せしめられた、シートベルトのウエビング14を巻き取る巻取軸である。この巻取軸13は、ウエビング14を外周に巻回する方向に回転付勢されている。巻取軸13の一端部は、角軸形状に形成してある。
【0013】
20は、ハウジング10に取り付けられるケーシングである。ケーシング20は、背面壁21と、背面壁21の周縁部より立設形成した側面壁22と、ケーシングカバー23とより成っている。
背面壁21の中央部には、透孔24を設けてある。また、背面壁21の下端部には、ガス発生器30から吐出されるガスをケーシング20内に流入させるため、ガス流入口25を形成してある。
ケーシング20の上端部の側面壁22には、ガス抜きのために、ガス抜き孔26を形成してある。
【0014】
40は、ケーシング20に回転可能に支持される回転体である。
回転体40は、その円柱状の基端部41をケーシング20の透孔24に嵌入してある。そして、回転体40は、基端部41に設けた角孔(図示せず)に角軸状に形成した巻取軸13の一端部を嵌入させることにより巻取軸13に連結してあり、巻取軸13と一体的に回転する。
【0015】
回転体40の中央部はケーシング20内に配置される部位であり、その外周には歯状突起42が形成されている。
また、回転体40の先端部43は円柱形状に形成してあり、ケーシングカバー23に設けた透孔27に嵌入してある。そして、ケーシングカバー23より臨出する回転体40の先端部43には角軸部44を形成してあり、この角軸部44は巻取軸13をウエビング14巻取方向に回転付勢するゼンマイバネユニット15に嵌合させてある。
【0016】
50は、ケーシング20内に配置され、ガス圧により移動して回転体40と係合する作動体である。
51は、回転体40との係合面と反対側の作動体50の一側部に形成した凹欠部である。この凹欠部51の一側面とケーシング20の中央部の側面壁22に形成した止突起28との間には、ガス発生器30の作動により作動体50を円滑に移動させるために、複数個のローラ52を配設してある。
【0017】
回転体40と作動体50との間には、変形部材を介在させてある。
本実施例においては、凹欠部51と反対側の作動体50の一側部(回転体40との係合面)に、容易に変形しないウレタン、エラストマー等の硬質樹脂より成る変形部材53を固着してある。
この変形部材53に用いる硬質樹脂は、ショアーA硬度70以上のものが好ましく、より好ましくは85以上である。
【0018】
54は、変形部材53を剥がれにくくするために、作動体50の一側部に形成した突起である。この突起54は、変形部材53により、歯先が見えないように埋没している。
尚、作動体50及び変形部材53の幅は、ケーシング20の側面壁22間の幅より若干小さく形成すればよい。
【0019】
そして、図1及び図4に示すように、初期状態において、作動体50は、回転体40と係合しない位置に配設してある。
作動体50と回転体40とが係合しやすくするように、作動体50及び変形部材53の先端部は傾斜して形成すると、係合時に係合が徐々に増加して行くので好ましい。
【0020】
ガス発生器30が作動すると、図5に示すように、ガス流入口25より流入するガスの圧力により、破線の位置から実線の位置へ作動体50が移動する。
このとき、変形部材53が回転体40の歯状突起42と係合して変形しつつ回転体40を回転させる。その結果、回転体40と連結した巻取軸13が回転し、ウエビング14が引き締められることとなる。
この間、作動体50は、回転体40により側面壁22に押しつけられるが、ローラ52が介在しているので、円滑に移動することができる。
【0021】
上記実施例においては、回転体40に歯状突起42を形成したが、作動体50に固着した変形部材53との間で充分な摩擦力が得られれば、歯状突起42を形成しなくてもよい。
また、上記実施例において、作動体50に変形部材53を固着したものを例示したが、作動体50に変形部材53を固着せず、回転体40に変形部材を固着したものであってもよい。
また、回転体40と作動体50の両者に変形部材を固着したものであってもよい。
更に、回転体40や作動体50自体を変形部材で形成してもよい。
【0022】
次に、本発明に係る第2実施例について図面を参照して説明する。
図6は第2実施例の分解斜視図、図7は他の実施例の作動体の正面図、図8は初期状態における第2実施例要部の断面図、図9はウエビング引き締め完了時における第2実施例要部の断面図である。
ハウジング10、ガス発生器30、及び回転体40は、第1実施例と同様に構成すればよい。
【0023】
ハウジング10に取り付けられるケーシング200は、背面壁201と、側面壁202と、ケーシングカバー203とより成っている。
背面壁201及びケーシングカバー203の中央部には、夫々透孔204,207を設けてある。
また、背面壁201の下端部には、ガス発生器30から吐出されるガスをケーシング200内に流入させるため、ガス流入口205を形成してある。
【0024】
回転体40は、その基端部41を透孔204に、その先端部43を透孔207に夫々嵌入してあり、ケーシング200に回転可能に支持されている。
そして、回転体40は、その基端部41を巻取軸13に連結すると共に、先端部43に形成した角軸部44をゼンマイバネユニット15に嵌合させてあり、巻取軸13と一体的に回転する。
【0025】
ケーシング200内に配置される作動体500には、回転体40との係合面側に、縦方向に凹溝505を形成してある。
また、作動体500の下端部には、気密性を確保するために、凹溝505側に係止突片506を突出形成してある。
【0026】
凹溝505には、回転体40の歯状突起42と係合する変形部材503を係止してある。変形部材503の下端部は、係止突片506に当接して支持されている。
変形部材503は、硬質樹脂、又は銅、アルミニウム、鉛等の変形可能な金属材料等の素材より作製してある。
【0027】
この変形部材503は、中空円筒形状に形成してある。
また、変形部材503の先端部に傾斜部507を形成すると、回転体40と係合しやすくなると共に、係合時に係合が徐々に増加して行くので好ましい。
【0028】
また、図7に示すように、作動体500は、回転体40との係合側部及びその内部に、蜂の巣状凹部508を形成したものであってもよい。
このように作動体500を形成すると、歯状突起42との係合に応じて作動体500も変形して噛合することとなる。この場合には、作動体500が変形部材として作用する。
【0029】
ガス発生器30が作動すると、図9に示すように、ガス流入口205より流入するガスの圧力により、作動体500及び変形部材503が移動する。
このとき、変形部材503が回転体40の歯状突起42と係合して変形しつつ回転体40を回転させる。その結果、回転体40と連結した巻取軸13が回転し、ウエビング14が引き締められることとなる。
また、作動体500の下端部の係止突片506は、回転体40と係合して作動体500の移動を停止させる。
【0030】
次に、本発明に係る第3実施例について図面を参照して説明する。
図10は初期状態における第3実施例要部の断面図、図11はウエビング引き締め完了時における第3実施例要部の断面図である。
第3実施例は、ケーシング210、作動体510、及び変形部材513を、断面円弧形状とした以外は、第2実施例と同様に構成してある。
【0031】
即ち、ケーシング210は、背面壁211と、回転体40側に円弧形状に湾曲させた側面壁212と、ケーシングカバー(図示略)とより成っている。
背面壁211及びケーシングカバーの中央部には、夫々透孔(図示略)を設けてある。
また、背面壁211の下端部には、ガス発生器30から吐出されるガスをケーシング210内に流入させるため、ガス流入口215を形成してある。
【0032】
回転体40は、その基端部41を透孔214に、その先端部をケーシングカバーの透孔に夫々嵌入してあり、ケーシング210に回転可能に支持されている。そして、回転体40は、その基端部を巻取軸13に連結すると共に、先端部43に形成した角軸部をゼンマイバネユニット15に嵌合させてあり、巻取軸13と一体的に回転する。
【0033】
ケーシング210内に配設される作動体510は、側面壁212の曲率と同じに円弧形状に回転体40側に湾曲させて形成してある。そして、作動体510には、回転体40との係合面側に、縦方向に凹溝515を形成してある。
また、作動体510の下端部には、気密性を確保するために、凹溝515側に係止突片516を突出形成してある。
【0034】
凹溝515には、回転体40の歯状突起42と係合する変形部材513を係止してある。変形部材513も、側面壁212の曲率と同じに円弧形状に回転体40側に湾曲させて形成してある。そして、変形部材513の下端部は、係止突片516に当接して支持されている。
【0035】
変形部材513は、硬質樹脂、又は銅、アルミニウム、鉛等の変形可能な金属材料等の素材より作製してある。
そして、変形部材513は、中空円筒形状に形成すると、係合時に歯状突起42と接触する面積が徐々に大きくなり、好ましい。
また、変形部材513の先端部に傾斜部517を形成すると、回転体40と係合しやすくなると共に、係合時に係合が徐々に増加して行くので好ましい。
【0036】
ガス発生器30が作動すると、図11に示すように、ガス流入口215より流入するガスの圧力により、作動体510及び変形部材513が移動する。
このとき、変形部材513が回転体40の歯状突起42と係合して変形しつつ回転体40を回転させる。変形部材513は円弧形状に湾曲させて形成してあるので、回転体40との係合する距離が増加し、また、第2実施例と同じ接触距離にすると装置自体を小型化することができる。
変形部材513と回転体40との係合により、回転体40と連結した巻取軸13が回転し、ウエビング14が引き締められることとなる。
【0037】
かくして、本発明においては、ギアとギアとの噛合によることなくウエビング巻き取りを行えるので、同期設定や噛合のタイミングを考慮することなく、シートベルト装置のプリテンショナを簡単に製造することができる。
尚、ウエビング14の巻き締め後は、公知のELR(緊急ロックリトラクタ)やALR(自動ロックリトラクタ)のロック機構により、ウエビング12の引き出しを阻止すればよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、上述のとおり構成されており、回転体と作動体との係合部に変形部材を介在させることにより、変形部材が回転体の形状に応じて変形するので、いかなる状態においても確実な係合を確保することができる。
また、回転体と作動体との一方の係合面に歯状突起を形成し、他方の係合面に変形部材を設けると、歯状突起が変形部材に食い込んで、作動体と回転体とをより確実に係合させることができる。
そして、作動体と回転体とのいずれか一方の係合面に変形部材として硬質樹脂又は金属材料を固着すると、これらの材料が変形しながら係合するので、作動体と回転体とはいかなる状態においても係合を確実に行うことができ、ウエビングを確実に引き締めることができる。
また、変形部材を中空円筒形状に形成すると、その中央部が回転体と近接しており、係合初期において小さな力で確実に係合すると共に、つぶれによる変形部材の外部への張り出しを減少させることができる。
更に、作動体に変形部材を設け、この作動体の下端部に変形部材の端部と当接する係止突片を形成すると、変形部材に働く剪断力は係止突片で受け止められる。また、この係止突片が回転体と係合することにより作動体の移動が停止し、作動体の飛び出しが防止できる。
また、回転体との係合面と反対側の作動体の側部とケーシングの側面壁との間にローラを介在させることにより、作動体の摺動抵抗を軽減させることができる。
更にまた、ケーシング及び作動体を回転体側に湾曲する断面円弧形状に形成すると、装置全体の寸法を小さくすることができると共に、回転力をより確実に伝達するための回転体との係合する距離を大きくすることができる。
【0039】
このように、本発明によれば、作動体と回転体との係合はギアとギアとの噛合によらないので、同期設定や噛合のタイミングを考慮することなく、シートベルト装置のプリテンショナを簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本装置の内部の正面図である。
【図2】本装置の要部の側面断面図である。
【図3】本装置の要部の分解斜視図である。
【図4】本装置内部における初期状態の正面図である。
【図5】ウエビング引き締め完了時における本装置の内部の正面図である。
【図6】第2実施例の分解斜視図である。
【図7】他の実施例の作動体の正面図である。
【図8】初期状態における第2実施例要部の断面図である。
【図9】ウエビング引き締め完了時における第2実施例要部の断面図である。
【図10】初期状態における第3実施例要部の断面図である。
【図11】ウエビング引き締め完了時における第3実施例要部の断面図である。
【符号の説明】
13 巻取軸
14 ウエビング
20、200、210 ケーシング
22、202、212 ケーシング側面壁
25、205、215 ガス流入口
30 ガス発生器
40 回転体
42 歯状突起
50、500、510 作動体
51 凹欠部
52 ローラ
53、503、513 変形部材
506、516 係止突片

Claims (5)

  1. ウエビング巻取方向に回転付勢された巻取軸と、
    ガス発生器から吐出されるガスの流入口と前記流入口から連続する経路とを形成したケーシングと、
    ケーシング内に配置されると共に巻取軸と一体的に回転し且つ外周に歯状突起を形成した回転体と、
    前記経路内において初期状態では回転体と係合しない位置に配設されると共に前記ガス発生器のガス圧により前記経路に沿って移動して回転体と係合する作動体と、
    作動体の一側部に固着される変形部材と、を備え、
    ガス発生器の作動により作動体が経路に沿って移動するとき、作動体に固着された変形部材が回転体の歯状突起と係合して変形部材に回転体の歯状突起が食い込むことで、作動体と回転体とが係合して、回転体が回転することにより、ウエビングを巻き取るようにしたことを特徴とするシートベルト装置のプリテンショナ。
  2. 変形部材を中空円筒形状に形成したことを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置のプリテンショナ。
  3. 作動体に変形部材を設け、この作動体の下端部に変形部材の端部と当接する係止突片を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のシートベルト装置のプリテンショナ。
  4. 作動体の係合面と反対側の側部に凹欠部を形成し、この凹欠部とケーシングの側面壁との間にローラを介在させたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のシートベルト装置のプリテンショナ。
  5. ケーシング及び作動体を回転体側に湾曲する断面円弧形状に形成したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のシートベルト装置のプリテンショナ。
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