JP3617693B2 - アンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、アンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射装置の部品であるインジェクターボディバルブの内側に形成される細穴の奥には、研磨逃がしまたは燃料溜まりの目的でアンダーカットが設けられている。従来よりこのアンダーカットの成形は電解加工によって行っているが、電極交換によるコスト高、電解液使用による環境汚染等の問題がある。
【0003】
そこで、この電解加工に代わり鍛造によりアンダーカットを成形する方法として、例えば特開昭56−59552号公報に開示されているものがある。この方法は、径方向外側へ拡がる湾曲部を上部周縁に有するカップ形状の被加工材を用い、被加工材の湾曲部に適合した肩部を備えるダイに被加工材を嵌合させた後、被加工材の凹部底壁をパンチにより加圧して被加工材をダイの底方向へ向って押込む方法である。この方法によると、ダイの肩部によってしごかれた被加工材の湾曲部が径内方向に向って張り出し変形されることからアンダーカットが成形される。
【0004】
また、同様なアンダーカットを成形する方法として、特開平3−207545号公報に開示されているものがある。この方法は、円柱形状の被加工材を用い、被加工材の径より大きい径からなる上部と被加工材の径と略同径からなる下部とを有するダイに被加工材を嵌合させた後、被加工材の径より細いパンチにより被加工材の上端部を加圧して被加工材の上部を押しつぶす方法である。この方法によると、押しつぶされた被加工材の余肉が被加工材の径より大きい径のダイの内壁に沿って比較的滑らかに後方押出しされることからこの余肉がアンダーカットを成形する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のアンダーカットを成形する方法によると、特開昭56−59552号公報に開示されている方法では、次に列挙する問題点がある。
▲1▼被加工材の凹部底壁を直接パンチにより加圧するため被加工材の底壁が薄い場合、アンダーカット壁面が破断するおそれがある。
【0006】
▲2▼しごかれた被加工材が径内方向に向って張り出し変形されアンダーカット形状を成形するため、アンダーカット開口部に連通するアンダーカット開口径と略同径の長い穴を有する形状の部品にはこの方法は適用できない。
▲3▼アンダーカット開口部を形成する部分の上端面はパンチで形状を制御されないため冷間鍛造自由表面になる。
【0007】
▲4▼割型を用いて成形するアンダーカット成形にはアンダーカット径が小径にできない、割型の合わせ部分にばりが生ずる等の制約があり、小型部品には適用できない。
また、特開平3−207545号公報に開示されている方法によると、次に列挙する問題点がある。
【0008】
(1) 棒状の被加工材の中に細長い穴が形成されている場合、この穴を潰すことなく被加工材の端部にアンダーカットを成形することはできない。そのためアンダーカット開口部に連通するアンダーカット開口部径と略同径の長い穴を有する形状の部品にはこの方法は適用できない。
(2) 後方押出しを利用して被加工材の余肉がダイの内壁に沿って比較的滑らかに押出し形状がそのままアンダーカット形状になるため、アンダーカットの内径が正確に成形できない。
【0009】
(3) パンチにより被加工材の上端部を加圧してアンダーカット成形するため、アンダーカット形状の深さとアンダーカット開口径との間には相関がありそれぞれを独立させて設定することができない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、割型を用いることなく簡素な方法で所定の穴径に成形されたアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品を製造する製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための本発明による請求項1記載のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法は、マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材であって、開口部側よりも底部側が小さい外径になるように外周に段部を有する被加工材を被成形材に使用し、
上部から下部に向かって中部付近まで第1径の上部穴が形成され、中部付近から前記上部穴の内壁に対して所定の傾斜角度で第2径になるまで縮径する肩部が形成され、前記肩部の下方に前記第2径の下部穴が形成されたダイを使用し、
前記マンドレルの先端が前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側に挿入されるように、有底円筒状の前記被成形材の内部に前記マンドレルを挿入し、前記ダイに前記被成形材を挿入する工程と、
前記被成形材の開口部側端部にパンチを当接して押し出しし、前記ダイの前記肩部により被成形材が絞り込まれることでアンダーカットが成形されると共に、前記肩部の下方に前記第2径で延在する前記下部穴のうちの一部範囲にわたって、前記被成形材の円筒内部の前記マンドレルによって前記被成形材のアンダーカット径上方の円筒部内側径が規定される工程と、
を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明による請求項2記載のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法は、マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材であって、開口部側よりも底部側が小さい外径になるように外周に段部を有する被加工材を被成形材に使用し、
上部から下部に向かって中部付近まで第1径の上部穴が形成され、中部付近から前記上部穴の内壁に対して所定の傾斜角度で第2径になるまで縮径する肩部が形成され、前記肩部の下方に前記第2径の下部穴が形成されたダイを使用し、
前記マンドレルの先端が前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側に挿入されるように、有底円筒状の前記被成形材の内部に前記マンドレルを挿入し、前記ダイに前記被成形材を挿入する工程と、
前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しする工程と、
前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明による請求項3記載のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法は、請求項2記載のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法において、前記ダイの前記肩部よりも被成形材の底部側を前方押出しする工程と、前記ダイの前記肩部よりも被成形材の開口部側を据込み加工する工程とを同時に行うことにより、被成形材の円筒内部のマンドレルによって被成形材のアンダーカット径上方の円筒部内側径が規定されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明による請求項4記載のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法は、マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材であって、開口部側よりも底部側が小さい外径になるように外周に段部を有する被加工材を被成形材に使用し、
(1) 前記被成形材を、内壁に第一肩部を有する第一ダイに挿入する段階と、
前記第一ダイの前記第一肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しすると共に前記第一ダイの前記第一肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工することにより前記被成形材に第一アンダーカットを形成する段階とからなる第一工程と、
(2) 前記第一工程により得られた前記被成形材を、内壁に前記第一肩部よりも小径の第二肩部を有する第二ダイに挿入する段階と、
前記第二ダイの前記第二肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しすると共に前記第二ダイの前記第二肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工することにより、前記第一アンダーカットの少なくとも一部の傾斜角度が前記第一工程終了後に比べて大きくなるように加工された第二アンダーカットを前記被成形材に形成する段階とからなる第二工程と、
を含むことを特徴とする。
【0015】
【作用および発明の効果】
本発明のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法によると、マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材を使用するため、被加工材が難加工材である場合、ブランクとしての被加工材の作製が容易になり、押出し前の工程においてコストダウンを図れる。
【0016】
また、有底円筒状の被加工材の開口端部側にパンチを当接して押し出し、これによりダイの肩部よりも押出方向前方側の被成形材の底部側が前方押出しとなり、ダイの肩部よりも押出方向後方側の被成形材の開口部側が据込み加工となることで、アンダーカット部を容易に成形することができる。
さらに、ダイの肩部より被成形材の段部を据込み成形するため、単純な中空押出工程で筒状部品の底部に袋穴を成形し、筒部開口端部側内径部に部分縮径によるアンダーカット成形が行える。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明のアンダーカットを有する部品の製造方法をガソリンエンジン用インジェクタのインジェクタボディーバルブに適用した第1実施例を図1および図2に示す。難加工材からなるインジェクタボディーバルブは冷間鍛造により形成され、この冷間鍛造に用いられる鍛造型を図1に示す。図1に示される中心線Cから左側が加工前の鍛造型と被加工材であり、中心線Cから右側が加工後の鍛造型と被加工材である。
【0018】
鍛造型100は、ダイ10とスリーブパンチ20とマンドレル30とから構成され、この鍛造型100の中には被加工材50aがセットされている。
ダイ10の上部から下部に向って図1に示すダイ10の中部付近まで径D3 の穴11が形成されている。ダイ10の中部付近から径D3 の穴11の内壁に対して傾斜角度αで径D4 になるまで縮径する肩部12が形成されている。この傾斜角度αは例えば15°より大きい角度である。肩部12の下方には径D4の穴13が形成されている。
【0019】
スリーブパンチ20は、ダイ10の穴11と略同径の円柱形状に形成されいる。このスリーブパンチ20は図示しない駆動手段により上下移動することから、一端がスリーブパンチ20に固定されておりスリーブパンチ20の下端から穴13方向に延びるマンドレル30によりダイ10にセットされた被加工材50aを加圧する。
【0020】
マンドレル30は、後述する被加工材50aに設けられた穴51より小さい径d2 と外壁31とからなる円柱形状に形成され、スリーブパンチ20に一端が固定されている。スリーブパンチ20が加工開始の状態、すなわちダイ10にセットされた被加工材50aの上端部にスリーブパンチ20が当接している状態において、スリーブパンチ20の下端部からダイ10の肩部12を越えて被加工材50aに設けられた穴51の底部54に接しない範囲内の長さにマンドレル30は形成されている。
【0021】
被加工材50aは、ダイ10の穴11と穴13とに適合する形状からなり、上部が径D3 と略同径の円柱形状、下部が径D4 と略同径の円柱形状に形成されている。またこの被加工材50aは内壁52により形成されマンドレル30の径d2 よりわずかに大きい径d1 とマンドレル30より長い長さからなる円柱形状の凹部を有し、この凹部により形成される穴51を有している。この穴51の底には底部54が形成されている。この被加工材50aの外周壁には、ダイ10の肩部12と略同形のテーパ部53が形成されている。穴51の径d1 とマンドレル30の径d2 との大小関係はd1 >d2 であるから、被加工材50aの内壁52とマンドレル30の外壁31との間には、空間部40が形成されている。図1の中心線Cから左側に示すように、被加工材50aの穴51の深さL1 は、被加工材50aの上端部からテーパ部53の下端まで長さm1 に被加工材50aのテーパ部53の下端から底部54までの長さL3 を加えた長さ(m1 +L3 )で表されている。ここで、被加工材50aのテーパ部53の下端から底部54までの長さL3 は、所望する袋穴42の深さ、すなわち後述するアンダーカットの長さL4 に相当するため、被加工材50aの上端部からテーパ部53の下端までの長さm1 に所望するアンダーカットの長さL4 を加えた長さ(m1 +L4 )が加工材50aの穴51の深さL1に相当する。このように被加工材50aは他の鍛造型により所望のアンダーカット穴径より大きな穴および所望のアンダーカット深さより浅く成形されている。
【0022】
次に、鍛造型100の作動について説明する。図1の中心線Cから左側および図2(a)に示すように、他の鍛造型により成形された被加工材50aを鍛造型100にセットする。その後、被加工材50aの穴51にマンドレル30を挿入するとともに、被加工材50aの上端部をスリーブパンチ20により加圧する。なお、マンドレル30およびスリーブパンチ20の図2(a)における上端は、装置本体に固定されている。
【0023】
図2(b)に示すように、この加圧により被加工材50bのテーパ部53より上方に位置する被加工材50bの素材が図2(b)の矢印101方向に据込まれる。また同時に被加工材50bのテーパ部53付近に位置する被加工材50bの素材がダイ10の肩部12によってしごかれ、図2(b)の矢印102方向に前方押出しされる。このテーパ部53付近に位置する被加工材50bの素材は図2(b)の矢印103に示すように被加工材50bの軸に向って径方向に絞込まれるように流れるが、マンドレル30があるため矢印103方向に流れる被加工材50bの素材はマンドレル30の外壁に当接するまで緩やかな傾斜で径d2 に縮径する。また被加工材50bのテーパ部53より下方に位置するL3 で示す範囲の被加工材50bの素材は図2(b)の矢印104方向に前方押出しされるため縮径されることなく、そのまま前方へ押出される。これにより加工前のL3 で示す範囲はそのまま前方へ押出されアンダーカット形状の袋穴42となる。また、袋穴42の深さはL3 相当のL4 になる。袋穴42の上部はマンドレル30の径d2 と略同径に形成される円筒状の穴43に連通している。この袋穴42の内壁55は底部54から上方へ向って緩やな傾斜により縮径し、穴43と連通する袋穴42の開口部は径d2 に形成されている。この内壁55の傾斜角度は、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと加工前の被加工材50bの穴51の径d1 に対するマンドレル30の径d2 とから調整可能である。被加工材50cのテーパ部53から上端部までをm2 で示すように残す場合、ダイ10の肩部12の傾斜角度αを自由押出し加工限界以上に設定することによりテーパ部53から上部がスリーブパンチ20によって据込むことが可能になる。図1の中心線Cから右側および図2(c)に示すように、スリーブパンチ20の加圧がさらに進むと被加工材50cの内壁52とマンドレル30の外壁31との間に形成されていた空間部40には縮径した被加工材50cの素材が充満する。
【0024】
この加工により加工前の被加工材50aの穴51の深さL1 は減面率の分だけ深くなり深さL2 になるとともに、加工前の被加工材50aの穴51の径d1 を底部54に有し、開口部にはマンドレル30の径d2 を有する袋穴42が被加工材50cに形成され、加工後の各穴の形状は次に示すように制御可能である。
▲1▼穴43の径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるためマンドレル30により制御可能である。
【0025】
▲2▼穴43の長さは、スリーブパンチ20による前方押出しの継続状態により制御可能である。
▲3▼アンダーカット形状の袋穴42の上部穴径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるためマンドレル30により制御可能である。
▲4▼アンダーカット形状の袋穴42の底部穴径は、加工前に他の鍛造型により形成した穴51の径d1 になるため他の鍛造型により制御可能である。
【0026】
▲5▼アンダーカット形状の袋穴42の長さは、加工前に他の鍛造型により形成したテーパ部53の下端から底部54までの穴51の長さL3 に相当するため、他の鍛造型により制御可能である。
▲6▼アンダーカット形状の袋穴42の内壁55の傾斜角度は、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと加工前の他の鍛造型により形成した穴51の径d1 に対するマンドレル30の径d2 とから調整できるため、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと他の鍛造型とマンドレル30により制御可能である。
【0027】
この第1実施例によると、加工前に他の鍛造型により形成した被加工材50aの形状とダイ10の肩部12の傾斜角度αとマンドレル30の径d2 とにより、被加工材50aに所定の穴径および深さのアンダーカットを成形することができ、このアンダーカットの内壁は緩やかな傾斜角度で形成することができる。またこの傾斜角度も加工前に他の鍛造型により形成した被加工材50aの形状とダイ10の肩部12の傾斜角度αとマンドレル30の径d2 とにより任意に制御することができる。
【0028】
(第2実施例)
本発明のアンダーカットを有する部品の製造方法をガソリンエンジン用インジェクタのインジェクタボディーバルブに適用した第2実施例を図3に示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。図3(a)に示すように、鍛造型200の構成はスリーブパンチ220の径がダイ10の穴13と略同径の径D4 である点と、またスリーブパンチ220の長さが長い点とが第1実施例と異なる。
【0029】
鍛造型200は、ダイ10とスリーブパンチ220とマンドレル30とから構成され、この鍛造型200の中には被加工材250aがセットされており、この鍛造型200の作動について説明する。図3(a)に示すように、他の鍛造型により成形された被加工材250aを鍛造型200にセットする。その後、被加工材250aの穴251にマンドレル30を挿入するとともに、被加工材250aの上端部をスリーブパンチ220により加圧する。この加圧により被加工材250aのテーパ部253より上方に位置する被加工材250aの素材が据込まれる。また同時に被加工材250aのテーパ部253付近に位置する被加工材250aの素材がダイ10の肩部12によってしごかれ前方押出しされる。このテーパ部253付近に位置する被加工材250aの素材は被加工材250aの軸に向って径方向に絞込まれるようにマンドレル30の外壁に当接するまで流れ、被加工材250aは緩やかな傾斜で径d2 に縮径する。また被加工材250aのテーパ部253より下方に位置するL3 で示す範囲の被加工材250aの素材はそのまま前方押出しされるため縮径されることがない。これにより加工前のL3 で示す範囲はそのまま前方へ押出されアンダーカット形状の袋穴42となり、この袋穴42の深さはL3 相当のL4 になる。袋穴42の上部はマンドレル30の径d2 と略同径に形成される円筒状の穴43に連通している。この袋穴42の内壁255は底部254から上方へ向って緩やな傾斜により縮径し、穴43と連通する袋穴42の開口部は径d2 に形成されている。この内壁255の傾斜角度は、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと加工前の被加工材250aの穴251の径d1 に対するマンドレル30の径d2 とから調整可能である。
【0030】
図3(b)に示すように、スリーブパンチ220の加圧が進みスリーブパンチ220がダイ10の穴13に挿入されるところまでスリーブパンチ220が下方へ移動すると、被加工材250aのテーパ部253付近に位置する被加工材250aの素材がダイ10の肩部12によって完全にしごかれ、肩部12の下方の穴13に被加工材250cが押込まれるところで加圧を終了する。これにより径D3 と略同径の円柱形状の被加工材250aの上部とテーパ部253とが取除かれ、図3(c)に示す被加工材250cが形成される。
【0031】
加工後の各穴の形状は次に示すように制御可能である。
▲1▼穴43の径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるためマンドレル30により制御可能である。
▲2▼アンダーカット形状の袋穴42の上部穴径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるためマンドレル30により制御可能である。
【0032】
▲3▼アンダーカット形状の袋穴42の底部穴径は、加工前に他の鍛造型により形成した穴251の径d1 になるため他の鍛造型により制御可能である。
▲4▼アンダーカット形状の袋穴42の長さは、加工前に他の鍛造型により形成したテーパ部253の下端から底部254までの穴251の長さL3 に相当するため、他の鍛造型により制御可能である。
【0033】
▲5▼アンダーカット形状の袋穴42の内壁255の傾斜角度は、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと加工前の他の鍛造型により形成した穴251の径d1 に対するマンドレル30の径d2 とから調整できるため、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと他の鍛造型とマンドレル30により制御可能である。
この第2実施例によると、第1実施例と同様、加工前に他の鍛造型により形成した被加工材250aの形状とダイ10の肩部12の傾斜角度αとマンドレル30の径d2 とにより、被加工材250aに所定の穴径および深さのアンダーカットを成形することができ、このアンダーカットの内壁は緩やかな傾斜角度で形成することができる。またこの傾斜角度も加工前に他の鍛造型により形成した被加工材250aの形状とダイ10の肩部12の傾斜角度αとマンドレル30の径d2 とにより任意に制御することができる。
【0034】
また、この第2実施例によると、加工と同時に外周壁のテーパ部253を取除くことができるため、外周壁にテーパ部が不要なインジェクタボディーバルブが要求される場合、加工後にテーパ部253を除去する工程を削減できる効果がある。
(第3実施例)
本発明のアンダーカットを有する部品の製造方法をガソリンエンジン用インジェクタのインジェクタボディーバルブに適用した第3実施例を図4に示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。図4(a)に示すように、鍛造型300の構成はスリーブパンチ320が長い点が第1実施例と異なる。
【0035】
鍛造型300は、ダイ10とスリーブパンチ320とマンドレル30とから構成され、この鍛造型300の中には被加工材350aがセットされており、この鍛造型300の作動について説明する。図4(a)に示すように、他の鍛造型により成形された被加工材350aを鍛造型300にセットする。その後、被加工材350aの穴351にマンドレル30を挿入するとともに、被加工材350aの上端部をスリーブパンチ320により加圧する。この加圧により被加工材350aのテーパ部353より上方に位置する被加工材350aの素材が据込まれる。また同時に被加工材350aのテーパ部353付近に位置する被加工材350aの素材がダイ10の肩部12によってしごかれ前方押出しされる。このテーパ部353付近に位置する被加工材350aの素材は被加工材350aの軸に向って径方向に絞込まれるようにマンドレル30の外壁に当接するまで流れ、被加工材350aは緩やかな傾斜で径d2 に縮径する。また被加工材350aのテーパ部353より下方に位置するL3 で示す範囲の被加工材350aの素材は前方押出しされるため縮径されることがない。これにより加工前のL3 で示す範囲はそのまま前方へ押出されアンダーカット形状の袋穴42となり、この袋穴42の深さはL3 相当のL4 になる。袋穴42の上部はマンドレル30の径d2 と略同径に形成される円筒状の穴43に連通している。この袋穴42の内壁355は底部354から上方へ向って緩やな傾斜により縮径し、穴43と連通する袋穴42の開口部は径d2 に形成されている。この内壁355の傾斜角度は、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと加工前の被加工材350aの穴351の径d1 に対するマンドレル30の径d2 とから調整可能である。
【0036】
図4(b)に示すように、スリーブパンチ320の加圧をさらに進め被加工材350aのテーパ部353付近に位置する被加工材350cの素材が可能な限り薄くなるまで加圧を継続する。その後、テーパ部353付近に被加工材350cの素材を最小限に残して加圧を終了する。これにより上端部に一部テーパ部353を残し、図4(c)に示す被加工材350cが形成される。
【0037】
冷間鍛造工程で上端部に残ったテーパ部353を次工程の抜き等の方法により除去し、図4(d)に示す被加工材350dが形成される。
加工後の各穴の形状は次に示すように制御可能である。
▲1▼穴43の径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるためマンドレル30により制御可能である。
【0038】
▲2▼アンダーカット形状の袋穴42の上部穴径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるためマンドレル30により制御可能である。
▲3▼アンダーカット形状の袋穴42の底部穴径は、加工前に他の鍛造型により形成した穴351の径d1 になるため他の鍛造型により制御可能である。
▲4▼アンダーカット形状の袋穴42の長さは、加工前に他の鍛造型により形成したテーパ部353の下端から底部354までの穴351の長さL3 に相当するため、他の鍛造型により制御可能である。
【0039】
▲5▼アンダーカット形状の袋穴42の内壁355の傾斜角度は、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと加工前の他の鍛造型により形成した穴351の径d1 に対するマンドレル30の径d2 とから調整できるため、ダイ10の肩部12の傾斜角度αと他の鍛造型とマンドレル30により制御可能である。
この第3実施例によると、第1実施例と同様、加工前に他の鍛造型により形成した被加工材350aの形状とダイ10の肩部12の傾斜角度αとマンドレル30の径d2 とにより、被加工材350aに所定の穴径および深さのアンダーカットを成形することができ、このアンダーカットの内壁は緩やかな傾斜角度で形成することができる。またこの傾斜角度も加工前に他の鍛造型により形成した被加工材350aの形状とダイ10の肩部12の傾斜角度αとマンドレル30の径d2 とにより任意に制御することができる。
【0040】
また、この第3実施例によると、外周壁にテーパ部が不要なインジェクタボディーバルブが要求される場合、テーパ部353付近に被加工材350cの素材を最小限に残して加圧を終了することから加工後の屑材の発生を極力抑えることができ、被加工材350aの無駄を削減する効果がある。
なお、上記第1〜第3実施例ではガソリンエンジン用インジェクタのインジェクタボディーバルブの製造方法に適用した例について説明したが、本発明は、自動車用ボールジョイントハウジング、自動車用出力軸一体型デフケース、アンダーカット成形部を有するその他筒状部品等の製造方法にも適用することができる。
【0041】
(第4実施例)
本発明のアンダーカットを有する部品の製造方法をディーゼルエンジン用噴射ノズルのボディーに適用した第4実施例を図5〜図7に示す。この第4実施例は、図5に示すように内壁の傾斜角度が大きいアンダーカットを第一工程と第二工程との二工程で形成する例である。図5〜図7において、第1実施例と実質的に同一の構成部品には同一符号を付す。
【0042】
図6(a)〜(c)に示す第一工程では、鍛造型400により被加工材450aを加工する。図6(a)に示すように、鍛造型400は、ダイ410とスリーブパンチ420とマンドレル30とから構成され、この鍛造型400の中に被加工材450aがセットされる。鍛造型400の構成は、スリーブパンチ420の径がダイ410の穴13と略同一の径D4′である点、スリーブパンチ420の長さが長い点、被加工材450aの穴451の径d1 に対するマンドレル30の径d2 がより小さい点、および、ダイ410の径D3 と径D4 ′との径の差が小さい点が第1実施例と異なる。また、被加工材450aの形状は、ダイ410の穴13の内径D4 ′より被加工材450aの外周先端部の径D5 が小さい点が第1実施例と異なる。
【0043】
この鍛造型400の作動について説明する。
図6(a)に示すように、他の鍛造型により成形された被加工材450aを鍛造型400にセットする。その後、被加工材450aの穴451にマンドレル30を挿入すると共に被加工材451aの上端部をスリーブパンチ420により加圧する。この加圧により被加工材450aのテーパ部453より上方に位置する被加工材450aの素材がダイ410の肩部412によってしごかれる。このテーパ部453付近に位置する被加工材450aの素材は被加工材450aの軸に向かって径方向に絞り込まれるようにマンドレル30の外壁に当接するまで流れ、被加工材450aは緩やかな傾斜で径d2 に縮径する。また、被加工材450aのテーパ部453より下方に位置するL3 で示す範囲の被加工材450aの素材は、そのまま前方に移動するため縮径されることがない。これにより、第一工程の加工前のL3 で示す範囲はそのまま前方押出されてアンダーカット形状の袋穴となる。ここで、加工前の袋穴の長さと加工後の袋穴の長さとが同一となる第1実施例とは異なり、第4実施例では被加工材450aの穴径d1 に対して縮径後の径d2 が小さいため、被加工材450aの加工前の袋穴42の長さL3 と加工後の袋穴42の長さL3 ′との関係はL3 <L3 ′となる。
【0044】
図6(b)に示すように、スリーブパンチ420の加圧がさらに進みダイ410の穴13にスリーブパンチ420が挿入される位置までスリーブパンチ420が下方に移動する。このとき、被加工材450aのテーパ部453付近に位置する被加工材450aの素材がダイ410の肩部412によってしごかれる。肩部412の下方の穴13に被加工材450bが押し込まれるところで加圧を終了する。これにより、図6(c)に示す被加工材450bが形成される。
【0045】
そして、図7(a)〜(c)に示す第二工程では、第一工程で得られた被加工材450bを鍛造型500により加工する。図7(a)に示すように、鍛造型500は、ダイ510とスリーブパンチ520とマンドレル30とから構成され、この鍛造型500の中には被加工材450bがセットされている。鍛造型500の構成は、ダイ510の径D3 ′とD5 との径の差が小さい点が第1実施例と異なり、スリーブパンチ520の径はダイ510の穴と略同一の径D3 ′である。また、第二工程で用いる鍛造型500のダイ510の径D3 ′は第一工程で用いた鍛造型400のダイ410の穴13の径D4 ′と略同一であり、ダイ510の肩部512の傾斜角度αはダイ410の肩部412の傾斜角度αと同一である。
【0046】
この鍛造型500の作動について説明する。
図7(a)に示すように、第一工程で鍛造型400によりアンダーカット形状の袋穴が形成された被加工材450bを鍛造型500にセットする。その後、被加工材450bの穴43にマンドレル30を挿入するとともに被加工材450bの上端部をスリーブパンチ520により加圧する。この加圧により、第一工程と同様に、被加工材450bのテーパ部553より上方に位置する被加工材450bの素材がダイ510の肩部512によってしごかれる。このテーパ部553付近に位置する被加工材450bの素材は被加工材450bの軸に向かって径方向に絞り込まれるようにマンドレル30の外壁に当接するまで流れる。このとき、テーパ部553より上方に位置する範囲の袋穴42は、図7(b)に示すように、第二工程の加工前に比べて袋穴42の内壁455の傾斜が大きくなるとともに径d2 に縮径する。また、被加工材450bのテーパ部553より下方に位置するL53で示す範囲の被加工材450bの素材はそのまま前方に移動するため、テーパ部553より下方に位置する範囲の袋穴42は縮径されることがない。
【0047】
この第二工程により、第一工程の加工前のL53で示す範囲はそのまま前方押出されアンダーカット形状の袋穴42となるが、第一工程において鍛造型400により成形された袋穴42の長さL3 ′のうち被加工材450bのテーパ部553より上方に位置する部分であって袋穴42と穴43を接続する傾斜部が鍛造型500により径d2 に縮径される。これにより、図7(c)に示すように、袋穴42の長さがL53であり、この袋穴42の内壁455の傾斜角度の大きい被加工材450cが形成される。
【0048】
加工後の各穴の形状は次に示すように制御可能である。
▲1▼穴43の径は、マンドレル30の径と略同径になるため、マンドレル30により制御可能である。
▲2▼アンダーカット形状の袋穴42の上部の穴径は、マンドレル30の径d2 と略同径になるため、マンドレル30により制御可能である。
【0049】
▲3▼アンダーカットの袋穴42の底部穴径は、加工前に他の鍛造型により成形した穴451の径d1 になるため、他の鍛造型により制御可能である。
▲4▼アンダーカット形状の袋穴42の長さは、加工前に他の鍛造型により形成したテーパ部453の下端から底部454までの穴451の長さL53に相当するため他の鍛造型により制御可能である。
【0050】
▲5▼アンダーカット形状の袋穴42の内壁455の傾斜角度は、ダイ410の肩部412およびダイ510の肩部512の傾斜角度α、鍛造型400の加工率、および、加工前の鍛造型により形成した穴451の径d1 に対するマンドレル30の径d2 から調整できる。したがって、肩部412および肩部512の傾斜角度α、鍛造型400の加工率、および、他の鍛造型とマンドレル30により制御可能である。ここで、「鍛造型400の加工率」とは鍛造型400によって被加工材450が加工される程度を示し、これはダイ410の内径D3とD4′との差から決まる。
【0051】
この第4実施例によると、加工前に他の鍛造型により形成した被加工材450aの形状とダイ410の肩部412およびダイ510の肩部512の傾斜角度αと、鍛造型400の加工率と、マンドレル30の径d2 とにより被加工材450aに所定の穴径および深さのアンダーカットを成形することができ、また被加工材450aを二工程に分けて成形することによりこのアンダーカットの内壁の傾斜角度を大きくすることができる。この傾斜角度は、加工前に他の鍛造型により形成した被加工材450aの形状、鍛造型400の加工率、ダイ410の肩部412およびダイ510の肩部512の傾斜角度α、および、マンドレルの径d2 により制御することができる。
【0052】
また、図5に示したディーゼルエンジンの噴射ノズルのボディーのように被加工材の外周のD4′とD5との径差が小さい場合には、第1実施例に示すような一工程の加工によると前方押出の加工率が小さいために内径の十分な縮小を行うことが困難であるが、第4実施例によるとこのような場合にも内周の燃料溜まりとなる大きなアンダーカットの成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるインジェクタボディーバルブの冷間鍛造型を左右半部で異なる作動状態に示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるインジェクタボディーバルブの冷間鍛造過程を順次示した図である。
【図3】本発明の第2実施例によるインジェクタボディーバルブの冷間鍛造過程と成形過程とを順次示した図である。
【図4】本発明の第3実施例によるインジェクタボディーバルブの冷間鍛造過程と成形過程とを順次示した図である。
【図5】ディーゼルエンジンの噴射ノズルのボディーの冷間鍛造品形状を示した図である。
【図6】本発明の第4実施例によるディーゼルエンジンの噴射ノズルのボディーの冷間鍛造過程と成形過程との第一工程を順次示した図である。
【図7】本発明の第4実施例によるディーゼルエンジンの噴射ノズルのボディーの冷間鍛造過程と成形過程との第二工程を順次示した図である。
【符号の説明】
10 ダイ
20、220、320、420、520 スリーブパンチ(パンチ)
30 マンドレル
50a、50b、50c、250a、250c、350a、350c、350d、450a、450b、450c 被加工材(被成形材)
100、200、300、400、500 鍛造型
410 ダイ(第一ダイ)
412 肩部(第一肩部)
510 ダイ(第二ダイ)
512 肩部(第二肩部)
d1 被加工材の穴径
d2 マンドレル径
D0 スリーブパンチ外径
D3 、D3 ′ ダイの上部からダイの肩部までの穴径
D4 、D4 ′、D5 ダイの肩部からダイの下部までの穴径
Claims (4)
- マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材であって、開口部側よりも底部側が小さい外径になるように外周に段部を有する被加工材を被成形材に使用し、
上部から下部に向かって中部付近まで第1径の上部穴が形成され、中部付近から前記上部穴の内壁に対して所定の傾斜角度で第2径になるまで縮径する肩部が形成され、前記肩部の下方に前記第2径の下部穴が形成されたダイを使用し、
前記マンドレルの先端が前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側に挿入されるように、有底円筒状の前記被成形材の内部に前記マンドレルを挿入し、前記ダイに前記被成形材を挿入する工程と、
前記被成形材の開口部側端部にパンチを当接して押し出しし、前記ダイの前記肩部により前記被成形材が絞り込まれることでアンダーカットが成形されると共に、前記肩部の下方に前記第2径で延在する前記下部穴のうちの一部範囲にわたって、前記被成形材の円筒内部の前記マンドレルによって前記被成形材のアンダーカット径上方の円筒部内側径が規定される工程と、
を含むことを特徴とするアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法。 - マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材であって、開口部側よりも底部側が小さい外径になるように外周に段部を有する被加工材を被成形材に使用し、
上部から下部に向かって中部付近まで第1径の上部穴が形成され、中部付近から前記上部穴の内壁に対して所定の傾斜角度で第2径になるまで縮径する肩部が形成され、前記肩部の下方に前記第2径の下部穴が形成されたダイを使用し、
前記マンドレルの先端が前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側に挿入されるように、有底円筒状の前記被成形材の内部に前記マンドレルを挿入し、前記ダイに前記被成形材を挿入する工程と、
前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しする工程と、
前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工する工程とを含むことを特徴とするアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法。 - 前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しする工程と、前記ダイの前記肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工する工程とを同時に行うことにより、前記被成形材の円筒内部のマンドレルによって前記被成形材のアンダーカット径上方の円筒部内側径が規定されることを特徴とする請求項2記載のアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法。
- マンドレル径よりも大きい内径を有する有底円筒状の被加工材であって、開口部側よりも底部側が小さい外径になるように外周に段部を有する被加工材を被成形材に使用し、
(1) 前記被成形材を、内壁に第一肩部を有する第一ダイに挿入する段階と、
前記第一ダイの前記第一肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しすると共に前記第一ダイの前記第一肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工することにより前記被成形材に第一アンダーカットを形成する段階とからなる第一工程と、
(2) 前記第一工程により得られた前記被成形材を、内壁に前記第一肩部よりも小径の第二肩部を有する第二ダイに挿入する段階と、
前記第二ダイの前記第二肩部よりも前記被成形材の底部側を前方押出しすると共に前記第二ダイの前記第二肩部よりも前記被成形材の開口部側を据込み加工することにより、前記第一アンダーカットの少なくとも一部の傾斜角度が前記第一工程終了後に比べて大きくなるように加工された第二アンダーカットを前記被成形材に形成する段階とからなる第二工程と、
を含むことを特徴とするアンダーカットを有する燃料噴射装置の部品の製造方法。
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