JP3617395B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドからインク滴を吐出させて画像や文字を記録用紙に記録するインクジェット式記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録ヘッドが用いられたインクジェット式記録装置として、記録ヘッドを移動させるキャリッジにサブタンクが設けられたものがある。このような記録装置は、例えば、図13に示すように、インク滴を吐出する記録ヘッド1と、上記記録ヘッド1を主走査方向(記録紙幅方向)に移動させるキャリッジ2とを備えている。上記キャリッジ2には、記録ヘッド1にインクを供給するサブタンク3が搭載され、上記サブタンク3には、本体外部に据置きされたインクパック4からインクの消費状態に合わせてインクが補給されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記記録装置では、サブタンク3内にインクが充填された状態で時間が経過すると、サブタンク3内のインクの溶存空気量が増加して飽和してしまう。このように、サブタンク3内のインクが飽和した状態で印刷を開始すると、記録ヘッド1内で十分に負圧が加わらずに吐出状態が不安定になったり、クリーニングの際に泡立ちが生じてクリーニングが不十分になったりしやすいという問題があった。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、休止状態におかれたインクタンク内にインクを再充填することにより、吐出やクリーニングの安定化を図ることのできるインクジェット式記録装置の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のインクジェット式記録装置は、インク滴を吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドに供給されるインクを一時貯留する第1タンクと、上記第1タンクにインクを補給する第2タンクとを備えたインクジェット式記録装置であって、記録装置が休止状態に入る前に、第1タンク内をインクで満たすように第2タンクから第1タンクにインクが補給され、上記記録装置の休止時間を測定するタイマを有し、記録装置を使用再開する際、上記休止時間が所定時間に達しているときに、上記第1タンク内のインクを排出した後に、第2タンクのインクを第1タンクへ補給するようになっていることを要旨とする。
【0006】
すなわち、本発明のインクジェット式記録装置は、記録ヘッドに供給されるインクを一時貯留する第1タンクと、上記第1タンクにインクを補給する第2タンクと、記録装置の休止時間を測定するタイマとを有し、記録装置が休止状態に入る前に、第1タンク内をインクで満たすように第2タンクから第1タンクにインクが補給されるので、第1タンク内のインクの溶存空気が飽和に達するまでの時間を最大まで長くできるため、休止時間がそれほど長くない間は第1タンク内のインクを交換しなくても問題無く使用を再開できるためインクの消費の無駄な消費を低減することができ、また、休止状態の記録装置を使用再開する際に、上記休止時間が所定時間に達しているときには、上記第1タンク内のインクを排出した後に第2タンクのインクを第1タンクへ補給するようになっているため、記録装置が長時間にわたって休止した場合に第1タンク内のインクの溶存空気量が高くなったとしても、使用を再開する際に劣化したインクを排出して第2タンクのフレッシュなインクと交換することにより、第1タンク内のインク劣化に起因するクリーニングや吐出の不安定化が防止される。
【0007】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記第1タンクが、記録ヘッドを主走査方向に移動させるキャリッジに搭載されたものである場合には、キャリッジに第1タンクが搭載された形式の記録装置において、装置休止中のインク劣化に起因する不安定吐出等の問題が発生しやすいため、効果的である。
【0009】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記記録ヘッドが複数種類のインクを吐出するものであり、第1タンクがインクの種類ごとに備えられ、上記所定時間がインクの種類ごとに設定されている場合には、インクの種類によって溶存空気の飽和速度が異なり、飽和速度の速い種類のインクは、短時間で飽和するため、短い休止時間で第1タンク内のインクを交換し、一方、飽和速度の遅い種類のインクは、比較的長時間飽和しないため、長い休止時間で第1タンク内のインクを交換するようにできる。このため、インクの種類ごとに無駄なインクの消費を低減し、インクの使用効率を向上させることができる。
【0010】
本発明のインクジェット式記録装置において、休止中の第1タンク内のインク残量を検知する残量センサを有し、インク残量が少ないほど上記所定時間が短くなるように設定されている場合には、第1タンク内のインクの残量が少ないほど短時間で溶存空気が飽和するため、劣化したインクは確実に排出し、それほど劣化していないインクを排出しないですむため、インクの使用効率を向上させることができる。
【0012】
本発明のインクジェット式記録装置において、休止状態の装置を使用再開する際に、上記第1タンク内のインクを一部残して排出し、第2タンクのインクを補給するようになっている場合には、第1タンク内に飽和したインクがある程度残っていても、フレッシュなインクと混合されることにより、全体として一定の安定性が確保できるまで飽和度を下げることができることから、それだけインクの消費を低減することができる。
【0013】
本発明のインクジェット式記録装置において、第2タンクのインクを第1タンクに補給する際、第1タンクの底部近傍から注入するようになっている場合には、注入されたインクが第1タンク内で泡立ちにくく、泡の影響による吐出不良の発生が防止される。また、フレッシュなインクを補給した当初第1タンク内のインクが混合されるまでの間は、底部近傍のインクの飽和度が低い飽和度分布となり、使用再開初期に飽和度の低いインクが記録ヘッドに供給されることから、フレッシュなインクを補給するときに第1タンク内に残しておく飽和インクの量を多めにすることが可能となり、インクの消費量を低減させることができる。
【0014】
本発明のインクジェット式記録装置において、休止状態の装置を使用再開する際に、上記第1タンク内のインクを一旦第2タンク内に戻してから第2タンクのインクを補給するようになっている場合には、第1タンク内の飽和したインクを第2タンク内に戻してフレッシュなインクと混合することにより、安定性が確保できるまで飽和度を下げることができる。そして、飽和度の下がったインクを再び第1タンクに供給することにより、インクを廃棄することなく安定性を確保でき、無駄なインクの消費を大幅に低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0016】
図1は、本発明が適用されるインクジェット式記録装置の一例を示す図である。この装置は、基本的には、図13に示すものと同様である。
【0017】
上記記録装置は、インク滴を吐出する記録ヘッド1と、上記記録ヘッド1を主走査方向(記録紙幅方向)に移動させるキャリッジ2とを備えている。上記キャリッジ2には、記録ヘッド1にインクを供給するサブタンク(第1タンク)3が搭載され、上記サブタンク3には、本体外部に据置きされたインクパック(第2タンク)4からインクの消費状態に合わせてインクが補給されるようになっている。
【0018】
上記サブタンク3には、サブタンク3の底部近傍に開口し、記録ヘッド1にインクを導入する導入路9が設けられている。この導入路9の開口部には、記録ヘッド1に導入するインクをろ過するフィルタ8が取り付けられている。
【0019】
上記サブタンク3には、インクパック4からのインクを供給する供給管6が設けられている。この供給管6は、サブタンク3の底部近傍に開口し、インクパック4のインクをサブタンク3の底部近傍から注入するようになっている。図において、11はインクパック4からサブタンク3にインクを供給する供給パイプ、5は供給パイプ11と供給管6とを連結させるインク供給ユニット、8は空気孔である。
【0020】
上記インクパック4は、パックケース7内に気密状に収容され、パック加圧手段21によるパックケース7内の加圧により、インクパック4を加圧し、インクパック4内のインクを供給パイプ11等を通してサブタンク3に供給するようになっている。
【0021】
図2は、上記記録装置に用いられる圧電振動子を利用した記録ヘッド1の一例を示す。この記録ヘッド1は、ノズル開口30と圧力発生室31が形成されたインク流路ユニット32と、圧電振動子33が収容されたヘッドケース34とが接合されて構成されている。
【0022】
上記インク流路ユニット32は、ノズル開口30が穿設されたノズルプレート35と、圧力発生室31と共通のインク室36ならびにこれらを連通させるインク供給口37とに対応する空間が形成された流路構成板38と、上記圧力発生室31の開口を塞ぐ弾性板39とが積層されて形成されている。
【0023】
上記圧電振動子33は、駆動信号の入力により、充電状態で長手方向に収縮し、充電状態から放電する過程で長手方向に伸長する、いわゆる縦振動モードの振動子である。上記圧電振動子33は、その先端が圧力発生室31の一部を形成する弾性板39に当接された状態で他端が基台40に固定されている。
【0024】
そして、この記録ヘッドでは、上記圧電振動子33の収縮・伸長を受けて圧力発生室31が膨張・収縮し、圧力発生室31の圧力変動によりインクが吸引されインク滴が吐出されるようになっている。
【0025】
上記記録装置は、図3に示すように、ホストからの印刷信号に基づいてビットマップデータを作成する印刷制御手段14と、モータ17を制御してキャリッジ2を主走査方向に移動制御するキャリッジ制御手段16と、上記印刷制御手段14からの信号に基づいて圧電振動子33を駆動して記録ヘッド1からインク滴を吐出させるヘッド駆動手段15とを備えている。
【0026】
また、上記記録装置には、装置の電源オフ等で始動して次回の電源オンまでの装置の休止時間を計測するタイマ19と、上記タイマ19で計測された休止時間が一定以上に達していれば、サブタンク3内のインクを排出してインクパック4のフレッシュなインクを充填する再充填制御手段20とを備えている。
【0027】
そして、上記サブタンク3には、上記再充填制御手段20からの指示により開閉する排出弁22が設けられた排出路27が連通している。一方、パックケース7には、上記再充填手段20からの指示により、パックケース7内を加圧してインクパック4を加圧し、インクパック4内のインクをサブタンク3内に充填するパック加圧手段21が連通している。
【0028】
ここで、サブタンク3内のインクは、装置がオフになってからの休止時間が長くなるにつれて溶存空気量が増加し、やがて飽和する。このように溶存空気が飽和したインクで印刷を行うと、クリーニングや吐出が不安定になりやすい。したがって、再充填をするか否かの設定時間は、図4に示すように、サブタンク3内のインクの飽和度が一定以上に達する時間Xに設定し、休止状態の装置をオンにしたときに、休止時間がXを超えていればサブタンク3内のインクの飽和度が高くなっているため、排出してフレッシュなインクと入れ換えてから印刷することが行われる。一方、休止時間がXに達していなければ、クリーニングや吐出はある程度安定しているため、再充填は行わず、そのまま印刷を実行する。
【0029】
上記構成の記録装置は、例えば、つぎのようにして用いることができる。まず、休止状態の装置の電源をオンにすると、タイマ19が、前回に電源オフとなってから今回電源をオンするまでの休止時間を計測する。ついで、上記タイマ19で計測された休止時間が所定時間Xに達していれば、再充填制御手段20の指示により、排出弁22を開弁し、サブタンク3内に残留しているインクを排出したのち、パック加圧手段21によりパックケース7内を加圧し、インクパック4を加圧してインクパック4内のインクをサブタンク3内に充填する。
【0030】
このとき、サブタンク3にインクパック4からのインクを供給する供給管6が、サブタンク3の底部近傍に開口してインクを底部近傍から注入するようになっているため、注入されたインクがサブタンク3内で泡立ちにくく、泡の影響による吐出不良の発生が防止される。そして、サブタンク3内をフレッシュなインクで満たしてから印刷を実行する。一方、上記タイマ19で計測された休止時間が一定時間を超えていなければ、そのまま印刷をスタートする。
【0031】
このように、上記記録装置によれば、装置の休止中にサブタンク3内のインクが飽和しても、使用を再開する際に飽和したインクを排出してフレッシュなインクと交換するため、サブタンク3内のインク劣化に起因するクリーニングや吐出の不安定化が防止される。また、休止時間が短くてそれほど劣化していないインクを排出しないですむため、インクの無駄な消費を低減することができる。
【0032】
上記実施の形態において、装置が休止状態に入る前に、サブタンク3内をインクで満たすようにしてもよい。このようにすることにより、サブタンク3内のインクの溶存空気が飽和に達するまでの時間を最大まで長くできるため、上記所定時間Xもそれだけ長く設定でき、休止時間がそれほど長くない間はサブタンク3内のインクを交換しなくても使用を再開できてインクの無駄な消費を低減することができる。
【0033】
図5は、本発明の第2の実施の形態を示す。この装置は、サブタンク3のインクを排出する排出路27および排出弁22が設けられておらず、記録ヘッド1のノズル面を封止するキャップ28および上記キャップ28内に負圧を与えて記録ヘッド1内のインクを吸引する吸引ポンプ29が設けられている。そして、再充填制御手段20からの指示により、上記吸引ポンプ29が作動してキャップ28ならびに記録ヘッド1を介してサブタンク3内のインクを排出するようになっている。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0034】
この記録装置では、記録ヘッド1のクリーニング等を行うキャップ28や吸引ポンプ29を用いてサブタンク3内のインクを排出できるため、システム上の無駄がなく、有効である。飽和したインクは確実に排出し、それほど劣化していないインクを排出しないですむため、インクの使用効率を向上させることができる。それ以外は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0035】
図6は、本発明の第3の実施の形態を示す。この装置は、サブタンク3内のインクの残量を検知する残量センサ23が設けられている。そして、図7に示すように、サブタンク3内のインクの残量が少ないほど、再充填する時間Xが短くなるように設定されている。この例では、インクの残量が1/3までは再充填する時間Xを1週間とし、インクの残量が1/3〜2/3までは再充填する時間Xを2週間とし、インクの残量が2/3〜満タンまでは再充填する時間Xを3週間としている。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0036】
この記録装置では、飽和したインクは確実に排出し、それほど劣化していないインクを排出しないですむため、インクの使用効率を向上させることができる。それ以外は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0037】
図8は、本発明の第4の実施の形態を示す。この例は、図6に示した装置を用い、休止状態の装置を使用再開する際に、サブタンク3内のインクを一部残して排出し、フレッシュなインクを充填するようになっている。この例では、サブタンク3の容量の1/3までインクを排出し、その1/3のインクを残したままフレッシュなインクを充填する。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0038】
この記録装置では、サブタンク3内に飽和したインクがある程度残っていても、フレッシュなインクと混合されることにより、全体として一定の安定性が確保できるまで飽和度を下げることができることから、それだけインクの消費を低減することができる。それ以外は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0039】
図9は、本発明の第5の実施の形態を示す。この例は、図6に示した装置を用い、図9(a)に示すように、サブタンク3の容量の約1/3までインクを排出し、その1/3のインクを残したまま、フレッシュなインクをサブタンク3の底部近傍から注入するようになっている。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0040】
この記録装置では、注入されたインクがサブタンク3内で泡立ちにくく、泡の影響による吐出不良の発生が防止される。また、フレッシュなインクを補給した当初サブタンク3内のインクが混合されるまでの間は、図9(b)に示すように、底部近傍のインクの飽和度が上部に比べて低い飽和度分布となり、使用再開初期に飽和度の低いインクが記録ヘッド1に供給される。このため、フレッシュなインクを補給するときにサブタンク3内に残しておく飽和インクの量を多めにすることが可能となり、インクの消費量を低減させることができる。それ以外は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0041】
図10は、本発明の第6の実施の形態を示す。この装置は、記録ヘッド1が、複数種類(この例では4種類)のインクを吐出するものであり、サブタンク3およびインクパック4ならびにパックケース7もインクの種類ごとに4つづつ備えられている。また、4つのサブタンク3は、切換弁24を介して排出弁22と連通し、再充填制御手段20の指示により、選択されたサブタンク3のインクを排出するようになっている。さらに、パック加圧手段21は、切換弁25を介して4つのパックケース7に連通し、再充填制御手段20の指示により、選択されたインクパック4を加圧するようになっている。
【0042】
そして、複数種類のインクを用いた場合には、図11に示すように、インクの種類によって溶存空気の飽和速度が異なるため、上記装置では、上記所定時間Xを、インクの種類ごとに設定するようにしている。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0043】
この装置では、飽和速度の速い種類のインクは、短時間で飽和するため、短い休止時間でサブタンク3内のインクを交換し、一方、飽和速度の遅い種類のインクは、比較的長時間飽和しないため、長い休止時間でサブタンク3内のインクを交換するようにできる。このため、インクの種類ごとに無駄なインクの消費を低減し、インクの使用効率を向上させることができる。それ以外は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0044】
図12は、本発明の第7の実施の形態を示す。この装置は、サブタンク3の排出路27が設けられておらず、再充填制御手段20の指示により、パックケース7内を減圧するパック減圧手段26を備えている。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0045】
この装置は、休止状態の装置を使用再開する際に、休止時間が所定時間Xを超えていた場合、パック減圧手段26でパックケース7内を減圧してインクパック4内を減圧することにより、サブタンク3内のインクを一旦インクパック4内に戻す。そののち、再びパック加圧手段21によりインクパック4を加圧してインクパック4のインクをサブタンク3に補給するようになっている。
【0046】
この装置では、サブタンク3内の飽和したインクをインクパック4内に戻してフレッシュなインクと混合することにより、安定性が確保できるまで飽和度を下げることができる。そして、飽和度の下がったインクをサブタンク3に再び供給することにより、インクを廃棄することなく安定性を確保でき、無駄なインクの消費を大幅に低減することができる。それ以外は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0047】
なお、上記各実施の形態では、本発明を縦振動の圧電振動子33を用いたインクジェット式記録装置に適用した例をあげて説明したが、これに限定するものではなく、本発明をたわみ振動の圧電振動子を用いた記録装置に適用してもよいし、いわゆるバブルジェット式のインクジェット式記録装置にも適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明のインクジェット式記録装置によれば、記録ヘッドに供給されるインクを一時貯留する第1タンクと、上記第1タンクにインクを補給する第2タンクと、記録装置の休止時間を測定するタイマとを有し、記録装置が休止状態に入る前に、第1タンク内をインクで満たすように第2タンクから第1タンクにインクが補給されるので、第1タンク内のインクの溶存空気が飽和に達するまでの時間を最大まで長くできるため、休止時間がそれほど長くない間は第1タンク内のインクを交換しなくても問題無く使用を再開できるためインクの消費の無駄な消費を低減することができ、また、休止状態の記録装置を使用再開する際に、上記休止時間が所定時間に達しているときには、上記第1タンク内のインクを排出した後に第2タンクのインクを第1タンクへ補給するようになっているため、記録装置が長時間にわたって休止した場合に第1タンク内のインクの溶存空気量が高くなったとしても、使用を再開する際に劣化したインクを排出して第2タンクのフレッシュなインクと交換することにより、第1タンク内のインク劣化に起因するクリーニングや吐出の不安定化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の説明図である。
【図2】上記インクジェット式記録装置に用いられる記録ヘッドの一例を示す断面図である。
【図3】上記インクジェット式記録装置を示す構成図である。
【図4】インクの飽和度と休止時間の関係を示す線図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のインクジェット式記録装置を示す構成図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態のインクジェット式記録装置を示す構成図である。
【図7】上記インクジェット式記録装置における再充填する時間とインク残量の関係を示す線図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態のインクジェット式記録装置におけるインク残量を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態のインクジェット式記録装置の作用を示す説明図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態のインクジェット式記録装置を示す構成図である。
【図11】上記インクジェット式記録装置におけるインクの飽和度と休止時間の関係を示す線図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態のインクジェット式記録装置を示す構成図である。
【図13】従来のインクジェット式記録装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
3 サブタンク
4 インクパック
Claims (7)
- インク滴を吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドに供給されるインクを一時貯留する第1タンクと、上記第1タンクにインクを補給する第2タンクとを備えたインクジェット式記録装置であって、
記録装置が休止状態に入る前に、第1タンク内をインクで満たすように第2タンクから第1タンクにインクが補給され、
上記記録装置の休止時間を測定するタイマを有し、記録装置を使用再開する際、上記休止時間が所定時間に達しているときに、上記第1タンク内のインクを排出した後に、第2タンクのインクを第1タンクへ補給するようになっていることを特徴とするインクジェット式記録装置。 - 上記第1タンクが、記録ヘッドを主走査方向に移動させるキャリッジに搭載されたものである請求項1記載のインクジェット式記録装置。
- 上記記録ヘッドが複数種類のインクを吐出するものであり、第1タンクがインクの種類ごとに備えられ、上記所定時間がインクの種類ごとに設定されている請求項1または2に記載のインクジェット式記録装置。
- 休止中の第1タンク内のインク残量を検知する残量センサを有し、インク残量が少ないほど上記所定時間が短くなるように設定されている請求項1記載のインクジェット式記録装置。
- 休止状態の記録装置を使用再開する際に、上記第1タンク内のインクを一部残して排出し、第2タンクのインクを補給するようになっている請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
- 第2タンクのインクを第1タンクに補給する際、第1タンクの底部近傍から注入するようになっている請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
- 休止状態の記録装置を使用再開する際に、上記第1タンク内のインクを一旦第2タンク内に戻してから第2タンクのインクを補給するようになっている請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
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1999
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