JP3616901B2 - 電子ショッピングシステム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、計算機システムおよびネットワークを用いて商品の売買を行う電子ショッピングシステムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、インターネット等の普及に伴い、従来の物流に依存しない様々な形態の商取引が行われている。そして、コンピュータシステムおよびネットワークを用いて商品の売買を行う電子ショッピングシステムにおいても、従来の商取引で行われていたように、割引サービスを提供するようになってきている。割引サービスとは、販売店が商品の販売価格を安くすることを示す。
【０００３】
従来、インターネット上における電子ショッピングシステムでの割引サービスは、販売店側コンピュータシステムにあらかじめ設定した時間、あるいは期間のみ、ある特定の商品に対して割引サービスを行うタイムサービス方式、販売店側コンピュータシステムにあらかじめ設定した量より多く、購買客が商品を購入する場合に対して割引サービスを行うボリュームカウント方式、購買客の購入実績に基づいて、販売店側コンピュータシステムに購買客のポイントを蓄積して行き、そのポイントの量によって割引額を決定して、割引サービスを行うポイントサービス方式の３方式があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
タイムサービス方式やボリュームディスカウント方式は、基本的には全購買客に対して画一的な割引サービスを提供することが目的であり、購買客毎に割引サービスの内容を設定することは難しい。
ポイントサービス方式は、基本的には一度来店した客を再度来店させるために客に割引サービスを提供することが目的であり、他人への譲渡は通常できない。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、ネットワークで接続された販売店側のコンピュータシステムと、購買客側のコンピュータシステムとを備え、前記販売店側のコンピュータシステムが、種別を表すデータ、割引額を表すデータ、有効期限を表すデータ、個々を識別するためのシリアル番号および販売店の署名を表すデータを含む割引券データを事前に前記購買客側のコンピュータシステムに配布しておき、前記購買客側のコンピュータシステムは、商品購入時にこの商品に対応する前記事前に配布された割引券データを、前記販売店側のコンピュータシステムに送信する手段を備え、前記販売店側のコンピュータシステムは、前記割引券データを受信すると、前記販売店の署名を表すデータからこの割引券データの正当性を認証する手段と、シリアル番号を表すデータからこの割引券データの利用回数が利用限度回数を超えているか否かを判断する手段と、割引券データの正当性を認証し、かつ利用回数が利用限度回数を超えていないと判断すると、割引額を差し引いた金額を購買客側のコンピュータシステムに提示する手段とを備えることを特徴とする電子ショッピングシステムである。
【０００６】
また、前記割引券データを通信もしくは記憶媒体を介して配布することを特徴とする。
【０００８】
更に、前記購買客側のコンピュータシステムは、前記割引券データを取得して保存する手段を備えたものであることを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１は本発明の電子ショッピングシステムの第１の実施の形態を示すブロック図である。
１は購買客側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
【００１０】
２は販売店側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
購買客側コンピュータシステム１と販売店側コンピュータシステム２は例えばインターネットを介して通信可能な状態にあり、購買客は購買客側コンピュータシステム１を操作して販売店側コンピュータシステム２にアクセスする。販売店側コンピュータシステム２は購買客側コンピュータシステム１のアクセスに応じて商品と価格を提示し、購買客はこの情報を見て商品を購入する。
【００１１】
以下に、第１の実施の形態の購買客側コンピュータシステム１と販売店側コンピュータシステム２に搭載されるソフトウエアおよびやり取りされるデータについて説明する。
購買客側コンピュータシステム１に搭載される電子メール受信ソフト１ａは、販売店側コンピュータシステム２に搭載される電子メール送信ソフト２ａから、データ化された割引券３を添付された電子メールを受信するソフトである。
【００１２】
購買客側コンピュータシステム１に搭載される割引券保管ソフト１ｂは、前記電子メール受信ソフト１ａが受け取った電子メールの中の割引券３をハードディスク等に保管するソフトであり、インターネットを介して販売店側コンピュータシステム２からダウンロードするか、ＣＤ−ＲＯＭからインストールすることで取得する。
【００１３】
購買客側コンピュータシステム１に搭載される購買ソフト１ｃは、販売店側コンピュータシステム２に搭載される販売ソフト２ｂと通信して、購買客が購入する商品の選択のために使用されるソフトであり、割引券３の送信にも利用される。ＷＷＷブラウザが該当する。
販売店側コンピュータシステム２に搭載される電子メール送信ソフト２ａは、前記電子メール受信ソフト１ａへ割引券３を添付した電子メールを送信するソフトである。
【００１４】
販売店側コンピュータシステム２に搭載される認証サーバ２ｃは、割引券３を生成、また割引券３の正当性を認証するソフトである。
販売店側コンピュータシステム２に搭載される販売ソフト２ｂは、販売店が販売している商品を管理し、購買客側コンピュータシステム１に搭載される購買ソフト１ｃの要求に従って商品や商品情報を提供し、また、前記購買ソフト１ｃから受信した割引券３の正当性の認証要求を、認証サーバ２ｃに対して行うソフトである。
【００１５】
前記割引券３は、どの商品に使えるか等を特定するための種別コード、割引額、有効期限等のデータを含み、かつ、販売店の電子署名が付加されたデータである。
以下に、第１の実施の形態の電子ショッピングシステムの動作を説明する。
販売店側コンピュータシステム２の認証サーバ２ｃは、種別コード、割引額、有効期限等のデータを基に、販売店の電子署名が付加された割引券３を生成する。割引券３は、種別コード、割引額、有効期限を異ならせることで、商品に応じて適用させることが可能である。
【００１６】
販売店側コンピュータシステム２の電子メール送信ソフト２ａは、例えば登録してありアドレスの判っている購買客側コンピュータシステム１に対して、前記認証サーバ２ｃで生成した単一、もしくは複数種類の割引券３を添付した電子メールを送信する。
購買客側コンピュータシステム１の電子メール受信ソフト１ａは、受信した電子メールから割引券３を取り出し、割引券保管ソフト１ｂに渡す。割引券保管ソフト１ｂは割引券３をハードディスク等に保管する。
【００１７】
以上の処理で、購買客側コンピュータシステム１は割引券３を入手することが可能となる。
商品購入時は、購買客側コンピュータシステム１の購買ソフト１ｃと販売店側コンピュータシステム２の販売ソフト２ｂとの間で通信を行い、購買客側コンピュータシステム１に対してカタログ等の商品情報を提供する。購買客は、これを見て商品を選択する。
【００１８】
前記購買ソフト１ｃは、選択された商品を特定するデータとこれに対応する割引券３を販売ソフト２ｂに送信する。
販売ソフト２ｂは、購買客側コンピュータシステム１から割引券３を受信すると、これを認証サーバ２ｃに渡し、該割引券３の正当性の認証を依頼する。
割引券３が正当なものであると認証されると、販売ソフト２ｂは選択された商品の金額から、割引券３に記されている割引額を差し引いたデータを購買客側コンピュータシステム１の購買ソフト１ｃに送信し、購買客に金額を提示させる。
【００１９】
以上説明した本発明の第１の実施の形態の電子ショッピングシステムでは、データ化された割引券３を販売店側コンピュータシステム２から購買客コンピュータシステム１に配布することで、割引券３の種別や割引額等の設定により、タイムサービス方式やボリュームカウント方式のような全顧客に対して画一的な割引サービスと異なり、柔軟に多種類の割引サービスを提供することが可能となる。
【００２０】
また、割引券３には販売店の電子署名が付加されているので、不正使用を防止することができ、セキュリティ性の高いシステムを構成することが可能となる。また、同じ種別コード、割引額、有効期限、電子署名のデータを含む割引券３であれば、複数の割引券３を同じものであると認識できるため、ポイントサービス方式と異なり割引券３の他人への譲渡やコピーが可能で、割引券３を配布する範囲を広めることができる。
【００２１】
図２は本発明の電子ショッピングシステムの第２の実施の形態を示すブロック図である。
以下に説明する第２の実施の形態は、割引券が販売店から購買客へ直接電子メールで渡されるのではなく、第三者を通して渡される点が上述した第１の実施の形態と異なる。第三者とは、電子メール配信サービスやＷＷＷ等を指す。ここではＷＷＷを通して渡される例を示す。
【００２２】
１１は購買客側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
１２は販売店側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
【００２３】
１３は広告業者側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
購買客側コンピュータシステム１１と販売店側コンピュータシステム１２と広告業者側コンピュータシステム１３は例えばインターネットを介して通信可能な状態にあり、購買客は購買客側コンピュータシステム１１を操作して販売店側コンピュータシステム１２にアクセスする。販売店側コンピュータシステム１２は購買客側コンピュータシステム１１のアクセスに応じて商品と価格を提示し、購買客はこの情報を見て商品を購入する。また、広告業者側コンピュータシステム１３は販売店側コンピュータシステム１２から割引券を受け取り、広告と共に割引券を公開する。
【００２４】
以下に、第２の実施の形態の購買客側コンピュータシステム１１と販売店側コンピュータシステム１２と広告業者側コンピュータシステム１３に搭載されるソフトウエアおよびやり取りされるデータについて説明する。
購買客側コンピュータシステム１１に搭載される購買ソフト１１ａは、販売店側コンピュータシステム１２に搭載される販売ソフト１２ａと通信して、購買客が購入する商品の選択のために使用されるソフトであり、割引券１４の送信にも利用される。また、広告業者側コンピュータシステム１３に搭載される広告ソフト１３ａから広告情報やデータ化された割引券１４等を受信するためにも利用されるもので、ＷＷＷブラウザが該当する。
【００２５】
購買客側コンピュータシステム１１に搭載される割引券保管ソフト１１ｂは、前記購買ソフト１１ａが受け取った割引券１４をハードディスク等に保管するソフトであり、インターネットを介して販売店側コンピュータシステム２からダウンロードするか、ＣＤ−ＲＯＭからインストールすることで取得する。
広告業者側コンピュータシステム１３に搭載される電子メール受信ソフト１３ｂは、販売店側コンピュータシステム１２に搭載される電子メール送信ソフト１２ｂから、広告情報やデータ化された割引券３を添付された電子メールを受信するソフトである。
【００２６】
前記広告ソフト１３ａは、前記電子メール受信ソフト１３ｂから広告情報や割引券１４等を受け取り、公開するソフトで、ＷＷＷサーバ等が該当する。
前記電子メール送信ソフト１２ｂは、前記電子メール受信ソフト１３ｂへ広告情報や割引券１４等を添付した電子メールを送信するソフトである。
販売店側コンピュータシステム１２に搭載される認証サーバ１２ｃは、割引券１４を生成、また割引券３の正当性を認証するソフトである。
【００２７】
前記販売ソフト１２ａは、販売店が販売している商品を管理し、購買客側コンピュータシステム１１に搭載される購買ソフト１１ａの要求に従って商品や商品情報を提供し、また、前記購買ソフト１１ａから受信した割引券１４の正当性の認証要求を、前記認証サーバ１２ｃに対して行うソフトである。
前記割引券１４は、どの商品に使えるか等を特定するための種別コード、割引額、有効期限等のデータを含み、かつ、販売店の電子署名が付加されたデータである。
【００２８】
以下に、第２の実施の形態の電子ショッピングシステムの動作を説明する。
販売店側コンピュータシステム１２の認証サーバ１２ｃは、種別コード、割引額、有効期限等のデータを基に、販売店の電子署名が付加された割引券１４を生成する。
販売店側コンピュータシステム１２の電子メール送信ソフト１２ｂは、広告業者側コンピュータシステム１３に対して、広告情報に前記認証サーバ１２ｃで生成した割引券１４等を添付した電子メールを送信する。
【００２９】
広告業者側コンピュータシステム１３の電子メール受信ソフト１３ｂは、受信した電子メールの広告情報や割引券１４等を広告ソフト１３ａに渡す。そして、広告ソフト１３ａは受け取った広告情報や割引券１４等をネット上で公開する。購買客側コンピュータシステム１１は購買ソフト１１ａを使って前記広告ソフト１３ａから広告情報や割引券１４等を受け取り、購買ソフト１１ａは受け取った割引券１４を割引券保管ソフト１１ｂに渡す。割引券保管ソフト１１ｂは割引券１４をハードディスク等に保管する。
【００３０】
以上の処理で、購買客側コンピュータシステム１１は割引券１４を入手することが可能となる。
商品購入時は、購買客側コンピュータシステム１１の購買ソフト１１ａと販売店側コンピュータシステム１２の販売ソフト１２ａとの間で通信を行い、購買客側コンピュータシステム１１に対してカタログ等の商品情報を提供する。購買客は、これを見て商品を選択する。
【００３１】
前記購買ソフト１１ａは、選択された商品を特定するデータと割引券１４を前記販売ソフト１２ａに送信する。
販売ソフト１２ａは、購買客側コンピュータシステム１１から割引券１４を受信すると、これを認証サーバ１２ｃに渡し、該割引券４の正当性の認証を依頼する。
【００３２】
割引券１４が正当なものであると認証されると、販売ソフト１２ａは選択された商品の金額から、割引券１４に記されている割引額を差し引いたデータを購買客側コンピュータシステム１の購買ソフト１１ａに送信し、購買客に金額を提示させる。
以上説明した本発明の第２の実施の形態の電子ショッピングシステムでは、販売店側コンピュータシステム１２は広告業者側コンピュータシステム１３に割引券１４を配布し、この公開業者側コンピュータシステム１３がネット上で割引券１４を公開するので、販売店側コンピュータシステム１２にアドレスが知られていない購買客側コンピュータシステム１１であっても割引券１４を入手することができ、不特定多数の購買客に割引券１４を配布することができる。
【００３３】
図３は本発明の電子ショッピングシステムの第３の実施の形態を示すブロック図である。
上述した第１および第２の実施の形態では、割引券をコピーした場合、オリジナル／コピー共に割引券として有効であるが、以下に説明する第３の実施の形態では、コピーは可能であるが、そのいずれか１つ、あるいは決められた個数だけが有効である点が異なる。
【００３４】
具体的には、割引券に、割引券の種別とは別に、シリアル番号を含め、シリアル番号によって使用回数を制限する点が異なる。
２１は購買客側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
【００３５】
２２は販売店側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
購買客側コンピュータシステム２１と販売店側コンピュータシステム２２は例えばインターネットを介して通信可能な状態にあり、購買客は購買客側コンピュータシステム２１を操作して販売店側コンピュータシステム２２にアクセスする。販売店側コンピュータシステム２２は購買客側コンピュータシステム２１のアクセスに応じて商品と価格を提示し、購買客はこの情報を見て商品を購入する。
【００３６】
以下に、第３の実施の形態の購買客側コンピュータシステム２１と販売店側コンピュータシステム２２に搭載されるソフトウエアおよびやり取りされるデータについて説明する。
購買客側コンピュータシステム２１に搭載される電子メール受信ソフト２１ａは、販売店側コンピュータシステム２２に搭載される電子メール送信ソフト２２ａから、データ化された割引券２３を添付された電子メールを受信するソフトである。
【００３７】
購買客側コンピュータシステム２１に搭載される割引券保管ソフト２１ｂは、前記電子メール受信ソフト２１ａが受け取った電子メールの中の割引券２３をハードディスク等に保管するソフトであり、インターネットを介して販売店側コンピュータシステム２からダウンロードするか、ＣＤ−ＲＯＭからインストールすることで取得する。
【００３８】
購買客側コンピュータシステム２１に搭載される購買ソフト２１ｃは、販売店側コンピュータシステム２２に搭載される販売ソフト２２ｂと通信して、購買客が購入する商品の選択のために使用されるソフトであり、割引券２３の送信にも利用され、ＷＷＷブラウザが該当する。
販売店側コンピュータシステム２２に搭載される電子メール送信ソフト２２ａは、前記電子メール受信ソフト２１ａへ割引券２３を添付した電子メールを送信するソフトである。
【００３９】
販売店側コンピュータシステム２２に搭載される認証サーバ２２ｃは、割引券２３を生成、また割引券２３の正当性を認証するソフトである。
販売店側コンピュータシステム２２に搭載される販売ソフト２２ｂは、販売店が販売している商品を管理し、購買客側コンピュータシステム２１に搭載される購買ソフト２１ｃの要求に従って商品や商品情報を提供し、また、前記購買ソフト２１ｃから受信した割引券２３の正当性の認証要求を、認証サーバ２２ｃに対して行うソフトである。
【００４０】
販売店側コンピュータシステム２２に搭載されるシリアル番号管理ソフト２２ｄは、割引券２３の利用限度回数と利用回数を、割引券２３の種別コード、シリアル番号毎に管理するソフトである。
前記割引券２３は、どの商品に使えるか等を特定するための種別コード、割引額、有効期限、シリアル番号等のデータを含み、かつ、販売店の電子署名が付加されたデータである。
【００４１】
以下に、第３の実施の形態の電子ショッピングシステムの動作を説明する。
販売店側コンピュータシステム２２の認証サーバ２２ｃは、種別コード、割引額、有効期限、シリアル番号等のデータを基に、販売店の電子署名が付加された割引券２３を生成する。シリアル番号は、販売されるソフトウエア個々を識別するために使用されるシリアル番号等を用いる。
【００４２】
販売店側コンピュータシステム２２の電子メール送信ソフト２２ａは、例えば登録してありアドレスの判っている購買客側コンピュータシステム２１に対して、前記認証サーバ２２ｃで生成した割引券２３を添付した電子メールを送信する。
購買客側コンピュータシステム２１の電子メール受信ソフト２１ａは、受信した電子メールから割引券２３を取り出し、割引券保管ソフト２１ｂに渡す。割引券保管ソフト２１ｂは割引券２３をハードディスク等に保管する。
【００４３】
以上の処理で、購買客側コンピュータシステム２１は割引券２３を入手することが可能となる。
商品購入時は、購買客側コンピュータシステム２１の購買ソフト２１ｃと販売店側コンピュータシステム２２の販売ソフト２２ｂとの間で通信を行い、購買客側コンピュータシステム２１に対してカタログ等の商品情報を提供する。購買客は、これを見て商品を選択する。
【００４４】
前記購買ソフト２１ｃは、選択された商品を特定するデータと割引券２３を販売ソフト２２ｂに送信する。
販売ソフト２２ｂは、購買客側コンピュータシステム２１から割引券２３を受信すると、これを認証サーバ２２ｃに渡し、該割引券２３の正当性の認証を依頼する。また、販売ソフト２２ｂは、シリアル番号管理ソフト２２ｄへ、割引券２３の種別コードとシリアル番号から、その割引券２３の利用回数が利用限度回数を超えていないかを問い合わせる。
【００４５】
送られてきた割引券３が認証サーバ２２ｃにより正当なものであると認証され、かつ、シリアル番号管理ソフト２２ｄにより利用限度回数を超えていないと判断されると、販売ソフト２２ｂは選択された商品の金額から、割引券２３に記されている割引額を差し引いたデータを購買客側コンピュータシステム２１の購買ソフト２１ｃに送信し、購買客に金額を提示させる。
【００４６】
以上説明した本発明の第３の実施の形態の電子ショッピングシステムでは、個々の割引券２３を識別できるようにシリアル番号を付し、このシリアル番号毎に利用回数を管理して、割引券の利用回数を限定することで、コピーが無制限に利用されることを防ぐことができ、ソフトウエアのバージョンアップサービス等、特定の購買客のための割引券等に利用することができる。
【００４７】
ここで、上述した第１〜第３の実施の形態において、購買側コンピュータシステムは、割引券を電子メール等の通信を用いて入手することとしたが、カタログ等の商品情報をＣＤ−ＲＯＭ等の記憶媒体を用いて提供する場合、この記憶媒体に割引券を付加しておくこととしてもよい。この場合、購買側コンピュータシステムに搭載される割引券保管ソフトに、記憶媒体を読み取って取得したデータの中の割引券のデータを、ハードディスク等に保管する機能を追加すればよく、これにより、割引券の配布形態が通信であっても記憶媒体であっても対応できるよになる。
【００４８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ネットワークで接続されたコンピュータシステムを用い、販売側のコンピュータシステムでは、種別を表すデータ、割引額を表すデータ、有効期限を表すデータおよび署名を表すデータを含む割引券データを配布すると共に、この割引券データの認証および設定してある内容に基づいて割引サービスを提供し、購買側のコンピュータシステムでは、販売側のコンピュータシステムから配布された割引券データを保存すると共に、商品購入時にこの割引券データを販売側のコンピュータシステムに送ることとしたので、割引券の種別や割引額等の設定により、柔軟に多種類の割引サービスを提供することが可能で、購買客側は、この中から自分が必要とする割引サービスを選択することができ、顧客毎および商品毎に割引サービスを設定することが可能となる。
【００４９】
また、割引券には販売店の電子署名が付加されているので、不正使用を防止することができ、セキュリティ性の高いシステムを構成することが可能となる。
さらに、割引券をネット上で公開すれば、購買客側のアドレスが判らなくても購買客自身がこれを入手することが可能で、また、同じ種別コード、割引額、有効期限、電子署名のデータを含む割引券であれば、複数の割引券を同じものであると認識できるため、割引券の他人への譲渡やコピーが可能で、割引券を配布する範囲を広めることができる。
【００５０】
なお、割引券の利用範囲を制限したい場合は、個々の割引券を識別できるようにシリアル番号を付し、このシリアル番号毎に利用回数を管理して、割引券の利用回数を限定することで、コピーが無制限に利用されることを防ぐことができ、ソフトウエアのバージョンアップサービス等、特定の購買客のための割引券等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の電子ショッピングシステムの第１の実施の形態を示すブロック図
【図２】本発明の電子ショッピングシステムの第２の実施の形態を示すブロック図
【図３】本発明の電子ショッピングシステムの第３の実施の形態を示すブロック図
【符号の説明】
１ 購買客側コンピュータシステム
１ａ 電子メール受信ソフト
１ｂ 割引券保管ソフト
１ｃ 購買ソフト
２ 販売店側コンピュータシステム
２ａ 電子メール送信ソフト
２ｂ 販売ソフト
２ｃ 認証サーバ
３ 割引券
【発明の属する技術分野】
本発明は、計算機システムおよびネットワークを用いて商品の売買を行う電子ショッピングシステムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、インターネット等の普及に伴い、従来の物流に依存しない様々な形態の商取引が行われている。そして、コンピュータシステムおよびネットワークを用いて商品の売買を行う電子ショッピングシステムにおいても、従来の商取引で行われていたように、割引サービスを提供するようになってきている。割引サービスとは、販売店が商品の販売価格を安くすることを示す。
【０００３】
従来、インターネット上における電子ショッピングシステムでの割引サービスは、販売店側コンピュータシステムにあらかじめ設定した時間、あるいは期間のみ、ある特定の商品に対して割引サービスを行うタイムサービス方式、販売店側コンピュータシステムにあらかじめ設定した量より多く、購買客が商品を購入する場合に対して割引サービスを行うボリュームカウント方式、購買客の購入実績に基づいて、販売店側コンピュータシステムに購買客のポイントを蓄積して行き、そのポイントの量によって割引額を決定して、割引サービスを行うポイントサービス方式の３方式があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
タイムサービス方式やボリュームディスカウント方式は、基本的には全購買客に対して画一的な割引サービスを提供することが目的であり、購買客毎に割引サービスの内容を設定することは難しい。
ポイントサービス方式は、基本的には一度来店した客を再度来店させるために客に割引サービスを提供することが目的であり、他人への譲渡は通常できない。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、ネットワークで接続された販売店側のコンピュータシステムと、購買客側のコンピュータシステムとを備え、前記販売店側のコンピュータシステムが、種別を表すデータ、割引額を表すデータ、有効期限を表すデータ、個々を識別するためのシリアル番号および販売店の署名を表すデータを含む割引券データを事前に前記購買客側のコンピュータシステムに配布しておき、前記購買客側のコンピュータシステムは、商品購入時にこの商品に対応する前記事前に配布された割引券データを、前記販売店側のコンピュータシステムに送信する手段を備え、前記販売店側のコンピュータシステムは、前記割引券データを受信すると、前記販売店の署名を表すデータからこの割引券データの正当性を認証する手段と、シリアル番号を表すデータからこの割引券データの利用回数が利用限度回数を超えているか否かを判断する手段と、割引券データの正当性を認証し、かつ利用回数が利用限度回数を超えていないと判断すると、割引額を差し引いた金額を購買客側のコンピュータシステムに提示する手段とを備えることを特徴とする電子ショッピングシステムである。
【０００６】
また、前記割引券データを通信もしくは記憶媒体を介して配布することを特徴とする。
【０００８】
更に、前記購買客側のコンピュータシステムは、前記割引券データを取得して保存する手段を備えたものであることを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１は本発明の電子ショッピングシステムの第１の実施の形態を示すブロック図である。
１は購買客側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
【００１０】
２は販売店側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
購買客側コンピュータシステム１と販売店側コンピュータシステム２は例えばインターネットを介して通信可能な状態にあり、購買客は購買客側コンピュータシステム１を操作して販売店側コンピュータシステム２にアクセスする。販売店側コンピュータシステム２は購買客側コンピュータシステム１のアクセスに応じて商品と価格を提示し、購買客はこの情報を見て商品を購入する。
【００１１】
以下に、第１の実施の形態の購買客側コンピュータシステム１と販売店側コンピュータシステム２に搭載されるソフトウエアおよびやり取りされるデータについて説明する。
購買客側コンピュータシステム１に搭載される電子メール受信ソフト１ａは、販売店側コンピュータシステム２に搭載される電子メール送信ソフト２ａから、データ化された割引券３を添付された電子メールを受信するソフトである。
【００１２】
購買客側コンピュータシステム１に搭載される割引券保管ソフト１ｂは、前記電子メール受信ソフト１ａが受け取った電子メールの中の割引券３をハードディスク等に保管するソフトであり、インターネットを介して販売店側コンピュータシステム２からダウンロードするか、ＣＤ−ＲＯＭからインストールすることで取得する。
【００１３】
購買客側コンピュータシステム１に搭載される購買ソフト１ｃは、販売店側コンピュータシステム２に搭載される販売ソフト２ｂと通信して、購買客が購入する商品の選択のために使用されるソフトであり、割引券３の送信にも利用される。ＷＷＷブラウザが該当する。
販売店側コンピュータシステム２に搭載される電子メール送信ソフト２ａは、前記電子メール受信ソフト１ａへ割引券３を添付した電子メールを送信するソフトである。
【００１４】
販売店側コンピュータシステム２に搭載される認証サーバ２ｃは、割引券３を生成、また割引券３の正当性を認証するソフトである。
販売店側コンピュータシステム２に搭載される販売ソフト２ｂは、販売店が販売している商品を管理し、購買客側コンピュータシステム１に搭載される購買ソフト１ｃの要求に従って商品や商品情報を提供し、また、前記購買ソフト１ｃから受信した割引券３の正当性の認証要求を、認証サーバ２ｃに対して行うソフトである。
【００１５】
前記割引券３は、どの商品に使えるか等を特定するための種別コード、割引額、有効期限等のデータを含み、かつ、販売店の電子署名が付加されたデータである。
以下に、第１の実施の形態の電子ショッピングシステムの動作を説明する。
販売店側コンピュータシステム２の認証サーバ２ｃは、種別コード、割引額、有効期限等のデータを基に、販売店の電子署名が付加された割引券３を生成する。割引券３は、種別コード、割引額、有効期限を異ならせることで、商品に応じて適用させることが可能である。
【００１６】
販売店側コンピュータシステム２の電子メール送信ソフト２ａは、例えば登録してありアドレスの判っている購買客側コンピュータシステム１に対して、前記認証サーバ２ｃで生成した単一、もしくは複数種類の割引券３を添付した電子メールを送信する。
購買客側コンピュータシステム１の電子メール受信ソフト１ａは、受信した電子メールから割引券３を取り出し、割引券保管ソフト１ｂに渡す。割引券保管ソフト１ｂは割引券３をハードディスク等に保管する。
【００１７】
以上の処理で、購買客側コンピュータシステム１は割引券３を入手することが可能となる。
商品購入時は、購買客側コンピュータシステム１の購買ソフト１ｃと販売店側コンピュータシステム２の販売ソフト２ｂとの間で通信を行い、購買客側コンピュータシステム１に対してカタログ等の商品情報を提供する。購買客は、これを見て商品を選択する。
【００１８】
前記購買ソフト１ｃは、選択された商品を特定するデータとこれに対応する割引券３を販売ソフト２ｂに送信する。
販売ソフト２ｂは、購買客側コンピュータシステム１から割引券３を受信すると、これを認証サーバ２ｃに渡し、該割引券３の正当性の認証を依頼する。
割引券３が正当なものであると認証されると、販売ソフト２ｂは選択された商品の金額から、割引券３に記されている割引額を差し引いたデータを購買客側コンピュータシステム１の購買ソフト１ｃに送信し、購買客に金額を提示させる。
【００１９】
以上説明した本発明の第１の実施の形態の電子ショッピングシステムでは、データ化された割引券３を販売店側コンピュータシステム２から購買客コンピュータシステム１に配布することで、割引券３の種別や割引額等の設定により、タイムサービス方式やボリュームカウント方式のような全顧客に対して画一的な割引サービスと異なり、柔軟に多種類の割引サービスを提供することが可能となる。
【００２０】
また、割引券３には販売店の電子署名が付加されているので、不正使用を防止することができ、セキュリティ性の高いシステムを構成することが可能となる。また、同じ種別コード、割引額、有効期限、電子署名のデータを含む割引券３であれば、複数の割引券３を同じものであると認識できるため、ポイントサービス方式と異なり割引券３の他人への譲渡やコピーが可能で、割引券３を配布する範囲を広めることができる。
【００２１】
図２は本発明の電子ショッピングシステムの第２の実施の形態を示すブロック図である。
以下に説明する第２の実施の形態は、割引券が販売店から購買客へ直接電子メールで渡されるのではなく、第三者を通して渡される点が上述した第１の実施の形態と異なる。第三者とは、電子メール配信サービスやＷＷＷ等を指す。ここではＷＷＷを通して渡される例を示す。
【００２２】
１１は購買客側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
１２は販売店側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
【００２３】
１３は広告業者側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
購買客側コンピュータシステム１１と販売店側コンピュータシステム１２と広告業者側コンピュータシステム１３は例えばインターネットを介して通信可能な状態にあり、購買客は購買客側コンピュータシステム１１を操作して販売店側コンピュータシステム１２にアクセスする。販売店側コンピュータシステム１２は購買客側コンピュータシステム１１のアクセスに応じて商品と価格を提示し、購買客はこの情報を見て商品を購入する。また、広告業者側コンピュータシステム１３は販売店側コンピュータシステム１２から割引券を受け取り、広告と共に割引券を公開する。
【００２４】
以下に、第２の実施の形態の購買客側コンピュータシステム１１と販売店側コンピュータシステム１２と広告業者側コンピュータシステム１３に搭載されるソフトウエアおよびやり取りされるデータについて説明する。
購買客側コンピュータシステム１１に搭載される購買ソフト１１ａは、販売店側コンピュータシステム１２に搭載される販売ソフト１２ａと通信して、購買客が購入する商品の選択のために使用されるソフトであり、割引券１４の送信にも利用される。また、広告業者側コンピュータシステム１３に搭載される広告ソフト１３ａから広告情報やデータ化された割引券１４等を受信するためにも利用されるもので、ＷＷＷブラウザが該当する。
【００２５】
購買客側コンピュータシステム１１に搭載される割引券保管ソフト１１ｂは、前記購買ソフト１１ａが受け取った割引券１４をハードディスク等に保管するソフトであり、インターネットを介して販売店側コンピュータシステム２からダウンロードするか、ＣＤ−ＲＯＭからインストールすることで取得する。
広告業者側コンピュータシステム１３に搭載される電子メール受信ソフト１３ｂは、販売店側コンピュータシステム１２に搭載される電子メール送信ソフト１２ｂから、広告情報やデータ化された割引券３を添付された電子メールを受信するソフトである。
【００２６】
前記広告ソフト１３ａは、前記電子メール受信ソフト１３ｂから広告情報や割引券１４等を受け取り、公開するソフトで、ＷＷＷサーバ等が該当する。
前記電子メール送信ソフト１２ｂは、前記電子メール受信ソフト１３ｂへ広告情報や割引券１４等を添付した電子メールを送信するソフトである。
販売店側コンピュータシステム１２に搭載される認証サーバ１２ｃは、割引券１４を生成、また割引券３の正当性を認証するソフトである。
【００２７】
前記販売ソフト１２ａは、販売店が販売している商品を管理し、購買客側コンピュータシステム１１に搭載される購買ソフト１１ａの要求に従って商品や商品情報を提供し、また、前記購買ソフト１１ａから受信した割引券１４の正当性の認証要求を、前記認証サーバ１２ｃに対して行うソフトである。
前記割引券１４は、どの商品に使えるか等を特定するための種別コード、割引額、有効期限等のデータを含み、かつ、販売店の電子署名が付加されたデータである。
【００２８】
以下に、第２の実施の形態の電子ショッピングシステムの動作を説明する。
販売店側コンピュータシステム１２の認証サーバ１２ｃは、種別コード、割引額、有効期限等のデータを基に、販売店の電子署名が付加された割引券１４を生成する。
販売店側コンピュータシステム１２の電子メール送信ソフト１２ｂは、広告業者側コンピュータシステム１３に対して、広告情報に前記認証サーバ１２ｃで生成した割引券１４等を添付した電子メールを送信する。
【００２９】
広告業者側コンピュータシステム１３の電子メール受信ソフト１３ｂは、受信した電子メールの広告情報や割引券１４等を広告ソフト１３ａに渡す。そして、広告ソフト１３ａは受け取った広告情報や割引券１４等をネット上で公開する。購買客側コンピュータシステム１１は購買ソフト１１ａを使って前記広告ソフト１３ａから広告情報や割引券１４等を受け取り、購買ソフト１１ａは受け取った割引券１４を割引券保管ソフト１１ｂに渡す。割引券保管ソフト１１ｂは割引券１４をハードディスク等に保管する。
【００３０】
以上の処理で、購買客側コンピュータシステム１１は割引券１４を入手することが可能となる。
商品購入時は、購買客側コンピュータシステム１１の購買ソフト１１ａと販売店側コンピュータシステム１２の販売ソフト１２ａとの間で通信を行い、購買客側コンピュータシステム１１に対してカタログ等の商品情報を提供する。購買客は、これを見て商品を選択する。
【００３１】
前記購買ソフト１１ａは、選択された商品を特定するデータと割引券１４を前記販売ソフト１２ａに送信する。
販売ソフト１２ａは、購買客側コンピュータシステム１１から割引券１４を受信すると、これを認証サーバ１２ｃに渡し、該割引券４の正当性の認証を依頼する。
【００３２】
割引券１４が正当なものであると認証されると、販売ソフト１２ａは選択された商品の金額から、割引券１４に記されている割引額を差し引いたデータを購買客側コンピュータシステム１の購買ソフト１１ａに送信し、購買客に金額を提示させる。
以上説明した本発明の第２の実施の形態の電子ショッピングシステムでは、販売店側コンピュータシステム１２は広告業者側コンピュータシステム１３に割引券１４を配布し、この公開業者側コンピュータシステム１３がネット上で割引券１４を公開するので、販売店側コンピュータシステム１２にアドレスが知られていない購買客側コンピュータシステム１１であっても割引券１４を入手することができ、不特定多数の購買客に割引券１４を配布することができる。
【００３３】
図３は本発明の電子ショッピングシステムの第３の実施の形態を示すブロック図である。
上述した第１および第２の実施の形態では、割引券をコピーした場合、オリジナル／コピー共に割引券として有効であるが、以下に説明する第３の実施の形態では、コピーは可能であるが、そのいずれか１つ、あるいは決められた個数だけが有効である点が異なる。
【００３４】
具体的には、割引券に、割引券の種別とは別に、シリアル番号を含め、シリアル番号によって使用回数を制限する点が異なる。
２１は購買客側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
【００３５】
２２は販売店側コンピュータシステムで、ＣＰＵやハードディスクやメモリ等から構成される制御装置に、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とキーボードやマウス等の入力装置を接続したものである。
購買客側コンピュータシステム２１と販売店側コンピュータシステム２２は例えばインターネットを介して通信可能な状態にあり、購買客は購買客側コンピュータシステム２１を操作して販売店側コンピュータシステム２２にアクセスする。販売店側コンピュータシステム２２は購買客側コンピュータシステム２１のアクセスに応じて商品と価格を提示し、購買客はこの情報を見て商品を購入する。
【００３６】
以下に、第３の実施の形態の購買客側コンピュータシステム２１と販売店側コンピュータシステム２２に搭載されるソフトウエアおよびやり取りされるデータについて説明する。
購買客側コンピュータシステム２１に搭載される電子メール受信ソフト２１ａは、販売店側コンピュータシステム２２に搭載される電子メール送信ソフト２２ａから、データ化された割引券２３を添付された電子メールを受信するソフトである。
【００３７】
購買客側コンピュータシステム２１に搭載される割引券保管ソフト２１ｂは、前記電子メール受信ソフト２１ａが受け取った電子メールの中の割引券２３をハードディスク等に保管するソフトであり、インターネットを介して販売店側コンピュータシステム２からダウンロードするか、ＣＤ−ＲＯＭからインストールすることで取得する。
【００３８】
購買客側コンピュータシステム２１に搭載される購買ソフト２１ｃは、販売店側コンピュータシステム２２に搭載される販売ソフト２２ｂと通信して、購買客が購入する商品の選択のために使用されるソフトであり、割引券２３の送信にも利用され、ＷＷＷブラウザが該当する。
販売店側コンピュータシステム２２に搭載される電子メール送信ソフト２２ａは、前記電子メール受信ソフト２１ａへ割引券２３を添付した電子メールを送信するソフトである。
【００３９】
販売店側コンピュータシステム２２に搭載される認証サーバ２２ｃは、割引券２３を生成、また割引券２３の正当性を認証するソフトである。
販売店側コンピュータシステム２２に搭載される販売ソフト２２ｂは、販売店が販売している商品を管理し、購買客側コンピュータシステム２１に搭載される購買ソフト２１ｃの要求に従って商品や商品情報を提供し、また、前記購買ソフト２１ｃから受信した割引券２３の正当性の認証要求を、認証サーバ２２ｃに対して行うソフトである。
【００４０】
販売店側コンピュータシステム２２に搭載されるシリアル番号管理ソフト２２ｄは、割引券２３の利用限度回数と利用回数を、割引券２３の種別コード、シリアル番号毎に管理するソフトである。
前記割引券２３は、どの商品に使えるか等を特定するための種別コード、割引額、有効期限、シリアル番号等のデータを含み、かつ、販売店の電子署名が付加されたデータである。
【００４１】
以下に、第３の実施の形態の電子ショッピングシステムの動作を説明する。
販売店側コンピュータシステム２２の認証サーバ２２ｃは、種別コード、割引額、有効期限、シリアル番号等のデータを基に、販売店の電子署名が付加された割引券２３を生成する。シリアル番号は、販売されるソフトウエア個々を識別するために使用されるシリアル番号等を用いる。
【００４２】
販売店側コンピュータシステム２２の電子メール送信ソフト２２ａは、例えば登録してありアドレスの判っている購買客側コンピュータシステム２１に対して、前記認証サーバ２２ｃで生成した割引券２３を添付した電子メールを送信する。
購買客側コンピュータシステム２１の電子メール受信ソフト２１ａは、受信した電子メールから割引券２３を取り出し、割引券保管ソフト２１ｂに渡す。割引券保管ソフト２１ｂは割引券２３をハードディスク等に保管する。
【００４３】
以上の処理で、購買客側コンピュータシステム２１は割引券２３を入手することが可能となる。
商品購入時は、購買客側コンピュータシステム２１の購買ソフト２１ｃと販売店側コンピュータシステム２２の販売ソフト２２ｂとの間で通信を行い、購買客側コンピュータシステム２１に対してカタログ等の商品情報を提供する。購買客は、これを見て商品を選択する。
【００４４】
前記購買ソフト２１ｃは、選択された商品を特定するデータと割引券２３を販売ソフト２２ｂに送信する。
販売ソフト２２ｂは、購買客側コンピュータシステム２１から割引券２３を受信すると、これを認証サーバ２２ｃに渡し、該割引券２３の正当性の認証を依頼する。また、販売ソフト２２ｂは、シリアル番号管理ソフト２２ｄへ、割引券２３の種別コードとシリアル番号から、その割引券２３の利用回数が利用限度回数を超えていないかを問い合わせる。
【００４５】
送られてきた割引券３が認証サーバ２２ｃにより正当なものであると認証され、かつ、シリアル番号管理ソフト２２ｄにより利用限度回数を超えていないと判断されると、販売ソフト２２ｂは選択された商品の金額から、割引券２３に記されている割引額を差し引いたデータを購買客側コンピュータシステム２１の購買ソフト２１ｃに送信し、購買客に金額を提示させる。
【００４６】
以上説明した本発明の第３の実施の形態の電子ショッピングシステムでは、個々の割引券２３を識別できるようにシリアル番号を付し、このシリアル番号毎に利用回数を管理して、割引券の利用回数を限定することで、コピーが無制限に利用されることを防ぐことができ、ソフトウエアのバージョンアップサービス等、特定の購買客のための割引券等に利用することができる。
【００４７】
ここで、上述した第１〜第３の実施の形態において、購買側コンピュータシステムは、割引券を電子メール等の通信を用いて入手することとしたが、カタログ等の商品情報をＣＤ−ＲＯＭ等の記憶媒体を用いて提供する場合、この記憶媒体に割引券を付加しておくこととしてもよい。この場合、購買側コンピュータシステムに搭載される割引券保管ソフトに、記憶媒体を読み取って取得したデータの中の割引券のデータを、ハードディスク等に保管する機能を追加すればよく、これにより、割引券の配布形態が通信であっても記憶媒体であっても対応できるよになる。
【００４８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ネットワークで接続されたコンピュータシステムを用い、販売側のコンピュータシステムでは、種別を表すデータ、割引額を表すデータ、有効期限を表すデータおよび署名を表すデータを含む割引券データを配布すると共に、この割引券データの認証および設定してある内容に基づいて割引サービスを提供し、購買側のコンピュータシステムでは、販売側のコンピュータシステムから配布された割引券データを保存すると共に、商品購入時にこの割引券データを販売側のコンピュータシステムに送ることとしたので、割引券の種別や割引額等の設定により、柔軟に多種類の割引サービスを提供することが可能で、購買客側は、この中から自分が必要とする割引サービスを選択することができ、顧客毎および商品毎に割引サービスを設定することが可能となる。
【００４９】
また、割引券には販売店の電子署名が付加されているので、不正使用を防止することができ、セキュリティ性の高いシステムを構成することが可能となる。
さらに、割引券をネット上で公開すれば、購買客側のアドレスが判らなくても購買客自身がこれを入手することが可能で、また、同じ種別コード、割引額、有効期限、電子署名のデータを含む割引券であれば、複数の割引券を同じものであると認識できるため、割引券の他人への譲渡やコピーが可能で、割引券を配布する範囲を広めることができる。
【００５０】
なお、割引券の利用範囲を制限したい場合は、個々の割引券を識別できるようにシリアル番号を付し、このシリアル番号毎に利用回数を管理して、割引券の利用回数を限定することで、コピーが無制限に利用されることを防ぐことができ、ソフトウエアのバージョンアップサービス等、特定の購買客のための割引券等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の電子ショッピングシステムの第１の実施の形態を示すブロック図
【図２】本発明の電子ショッピングシステムの第２の実施の形態を示すブロック図
【図３】本発明の電子ショッピングシステムの第３の実施の形態を示すブロック図
【符号の説明】
１ 購買客側コンピュータシステム
１ａ 電子メール受信ソフト
１ｂ 割引券保管ソフト
１ｃ 購買ソフト
２ 販売店側コンピュータシステム
２ａ 電子メール送信ソフト
２ｂ 販売ソフト
２ｃ 認証サーバ
３ 割引券
Claims (4)
- ネットワークで接続された販売店側のコンピュータシステムと、購買客側のコンピュータシステムとを備え、
前記販売店側のコンピュータシステムが、種別を表すデータ、割引額を表すデータ、有効期限を表すデータ、個々を識別するためのシリアル番号および販売店の署名を表すデータを含む割引券データを事前に前記購買客側のコンピュータシステムに配布しておき、前記購買客側のコンピュータシステムは、商品購入時にこの商品に対応する前記事前に配布された割引券データを、前記販売店側のコンピュータシステムに送信する手段を備え、前記販売店側のコンピュータシステムは、前記割引券データを受信すると、前記販売店の署名を表すデータからこの割引券データの正当性を認証する手段と、シリアル番号を表すデータからこの割引券データの利用回数が利用限度回数を超えているか否かを判断する手段と、割引券データの正当性を認証し、かつ利用回数が利用限度回数を超えていないと判断すると、割引額を差し引いた金額を購買客側のコンピュータシステムに提示する手段とを備えることを特徴とする電子ショッピングシステム。 - 請求項１において、
前記割引券データを、通信を介して配布することを特徴とする電子ショッピングシステム。 - 請求項１または請求項２において、
前記割引券データを、記憶媒体を介して配布することを特徴とする電子ショッピングシステム。 - 請求項１、請求項２または請求項３において、
前記購買客側のコンピュータシステムは、前記割引券データを取得して保存する手段を備えたものであることを特徴とする電子ショッピングシステム。
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