JP3616161B2 - オルガノオキシシランの製造方法 - Google Patents

オルガノオキシシランの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はクロロシランのオルガノオキシ化方法に係る。この方法では膜の状態でクロロシランを、クロロシランのエステル化が可能なアルコールと接触させて、オルガノオキシシランと塩化水素の平衡混合物を生成する。この膜を加熱して平衡混合物から塩化水素を蒸気させて、平衡混合物中のオルガノオキシシランの収率を増加させる。好ましい方法では、落下膜型(falling−film type)反応器又はワイプト膜型(wiped−film)反応器で行なう。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
本発明で製造するオルガノオキシシロキサンは他のシランの製造の中間体として有用であり、またカップリング剤、シリル化剤、表面処理剤として用いることができる。オルガノオキシシランは一般的にそれからオルガノオキシシランを生成するオルガノオキシシランより取扱い上安全であり、またオルガノオキシ基のオルガノ置換基は有機化合物および有機材料とより適合可能なオルガノオキシシランを得るように選択することができる。
【0003】
アルコールとクロロシランとによるオルガノオキシシランの生成反応は下記式
【0004】
【化1】
Figure 0003616161
【0005】
により例示される平衡反応である。従って、オルガノオキシシランの収率を高めるように反応を誘導するためには、塩化水素をそれが反応混合物中に生成したときに除去することが望ましい。さらに、反応中に放出される塩化水素は出発物質および生成物と反応して不所望な副生成物を生成するので、これがまた所望の生成物の収率を低下させる。例えば、放出された塩化水素はアルコールと反応して炭化水素塩化物と水を生成する。この反応によりかなりのアルコールの損失が生じる。さらに、この副反応で生成した水はクロロシランを加水分解して不所望なポリシロキサンを生成しまたより多くの塩化水素を発生する。また、塩化水素はそれ単独で又はアルコールと共に、クロロシランに存在する他の官能基と反応することがある。
【0006】
従って、本発明の目的は製造中に発生する塩化水素を迅速かつ効果的に反応混合物から除去する方法を提供することである。本発明者らは、前記の平衡反応を薄膜法(thin−film process)で実施することにより上記の目的を達成できることを見い出した。本発明は反応生成物である塩化水素を系から除去する有効な手段を提供することにより、系の化学平衡をオルガノオキシシロキサンの生成に好ましい方向に移すものである。本発明はまた副反応と副反応の結果としての不所望な副生成物を最小限にする手段を提供するものである。本発明のもう1つの目的は、物質移動を改良して、現在商業的に使用されている反応性蒸留反応器で実現可能なよりもより有効な反応操作を可能にする製法を提供することである。
【0007】
従来、アルコールとクロロシランの反応の化学平衡を動かして不所望な副反応を減少させる多くの方法が報告されている。例えば、米国特許第3,008,975号、同第3,651,117号、同第3,792,071号、同第3,985,781号、同第4,039,567号、同第4,173,576号、同第4,298,753号、同第4,506,087号、同第4,924,022号。
【0008】
これらの従来技術は、アルコールとクロロシランのエステル化反応を薄膜法(thin−film process)として実施することができ、それによって塩化水素を反応系から有効に気化(蒸発)させて除去することができることを認識していない。本発明の製法によればオルガノオキシシランの収率を増大し、不所望な副反応を減少させることができる。同様に、本発明の製法は、現在使用されている典型的な反応性蒸留法と比べて、同等の収率をより簡単でより小型の反応器で製造できる。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用、効果】
本発明はクロロシランのオルガノオキシ化方法である。この方法は、(A)膜中で式(1)、即ち、RSiCl4−n (式中、各Rは独立して水素原子、1〜20個の炭素原子を含む1価炭化水素基、または1〜20個の炭素原子を含みハロゲン置換した1価炭化水素基から選ばれ、n=0,1,2又は3である。)のクロロシランを、該クロロシランのケイ素原子とエステル化反応をし得るアルコールと接触させてオルガノオキシシランと塩化水素を生成し、(B)該膜から塩化水素を気化させてオルガノオキシシランの生成を促進し、(C)オルガノオキシシランを回収する工程を含むことを特徴とするオルガノオキシシランの製造方法である。
【0010】
本発明に有用なクロロシランは上記式(1)で表わされるものである。この製法のエステル化反応はケイ素原子上に少なくとも1個の塩素置換基を有することが必要であり、4個の塩素置換基がケイ素原子上に存在してもよい。
クロロシランは0,1,2又は3個の置換基R(Rは独立して水素原子、1〜20個の炭素原子を含む非置換1価炭化水素基、又は1〜20個の炭素原子を含むハロゲン置換1価炭化水素基から選択される。)を有することができる。水素原子のほかに、Rはアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、オクチル、オクチルデシル、2−エチルヘキシル)、アルケニル(例えば、ビニル、アリル)、ヘキサジエン、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル)、芳香族炭化水素基(例えば、ペンチル、ナフチル)、アラルキル又はアリールアルキル(例えば、ベンジル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル)、アルカリール又はアルカリアリール(例えば、トリル、ジメチルフェニル)、ハロゲン置換炭化水素基(例えば、クロロメチル、3−クロロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル)であることができる。
【0011】
本発明の方法に有用なクロロシランにはクロロシラン(HSiCl)、トリクロロシラン、テトラクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、フェニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルヘキサンジエニル、ジクロロシラン、(クロロプロピル)トリクロロシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジクロロシラン、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)クロロシランがある。
【0012】
クロロシランはクロロシランのケイ素原子とエステル化しうるアルコールと接触させてオルガノオキシシランと塩化水素を生成させる。本明細書で用語「アルコール」は炭素、水素及び酸素だけを含む化合物で、非カルボキシ基炭素原子だけにただ1個の水酸基が結合し、アルコール中の他のすべての酸素原子はエーテル基であるか又は水酸基もしくはエステル構造の一部であるような化合物を指称する。本発明の製法の条件下でクロロシランのケイ素原子とエステル化反応を行ないうるすべてのアルコールは使用できる。このようなアルコールの選択に伴なう唯一の制約はアルコールの沸点の実用上の考慮である。
【0013】
好適なアルコールにはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ターシャリブチルアルコール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、2−エチル−n−ヘキサノール、アリルアルコール、シクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコール、2−メトキシアルコール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノールがある。
【0014】
アルコールが1〜12個の炭素原子を含む1価アルコールであることが好ましい。アルコールがメタノール又はエタノールであることが最も好ましい。
本発明の製法で用いるアルコール対クロロシランのモル比は、ケイ素に結合した塩素原子の数、および各ケイ素原子上のオルガノオキシ基で置換されることが望まれる塩素原子の数に依存する。
【0015】
一般的に、ケイ素原子に結合した全部の塩素原子を置換することが望ましい場合、アルコール対クロロシランのモル比は化学量論的等量(stoichiometric equivalence)の60〜140%の範囲内で変更することができる。しかしながら、アルコール対クロロシランのモル比が95〜110%の範囲内が好ましい。最も好ましくは100〜105%の範囲内である。化学量論的等量とは、反応系に添加されるクロロシラン中のケイ素に結合した塩素原子の1モルに対して、アルコール1モルとして定義される。
【0016】
アルコールとクロロシランは薄膜(film)中で接触される。本発明の製法では、アルコールとクロロシランのいずれか一方又は双方が液相でなければならない。しかしながら、当業者は薄膜を形成するためには反応体中の単に1成分が液相である必要があり、その他の成分は気相(蒸気)として薄膜に接触させることができることを理解するであろう。従って、反応体のうち少なくとも1つが液相であるという上記の条件が満たされる限り、アルコール、クロロシラン又はその両方をそれらの接触前に予想することができる。好ましい方法では、クロロシランの膜を形成し、アルコールを蒸気としてその膜に接触させる。
【0017】
膜の形成方法は本発明にとって重要ではなく、業界公知のどの方法でもよい。本発明の方法の利点は、塩化水素を膜から迅速に蒸発させて除去することを可能にする膜の有効な物質移動特性によって実現されるものである。このように膜から塩化水素を除去することにより、反応の化学平衡をオルガノオキシシランの生成が促進されかつ不所望な副反応が最小限化される。
【0018】
膜は、例えば、落下膜蒸発器(falling film evaporator)あるいはワイプト膜蒸発器(wiped film evaporator)により形成できる。このような装置の例はKirk−Othmerの″Ercyclopeaia of Chemical Technology″、第4版、第9分冊、965〜968頁(1984年)、及びMehraの″Selecting Evaporator″(″Cheramic Ergineering)、1986年2月3日発行、56〜72頁に記載されている。本発明の方法で反応器として使用する膜形成装置はリボイラーに接続することができる。反応器は多段反応器として使用でき、その場合、反応器を出る物質は更なる反応を実施するために一連に接続された1又は2以上の類似の反応器に供給することができる。反応器からの生成物はさらに反応し生成物を純化する他の処理(例えば、蒸留又は反応性蒸留処理)の原料(feed)として働く。
【0019】
膜厚や流量は膜を形成する表面の最小濡れ速度や膜の流動点(flooding point)などの要因に依存するであろう。これらのパラメータを決定する標準的方法はPerryらのPerry’s Chemical Engineers’ Handbook 第6版、McGrow−Hill社(ニューヨーク州)5〜59頁(1994年)、及びYorkらのChemical Engineering Progress,1992年10月、93〜98頁に記載されている。用語「膜(film)」は表面上にバルクの液体を塗布(coating)又は散布(spreading)してバルクの液体の表面積を増大させ、それによって液体から気相への成分の物質移動を増加させることを含むものである。
【0020】
アルコールとクロロシランの接触の結果として生成する塩化水素は膜から気化(蒸発)される。塩化水素の気化は膜を加熱して、膜上方を減圧して、またはこれらを組合せて実施される。膜を加熱して膜から塩化水素を気化させることが好ましい。膜の加熱は標準的手法、例えば、膜を支持する壁に接触する外被中を気体、水またはシリコーン油などの熱媒体を通して行なうことができる。また、反応系への原料のあるものをその気化温度以上に加熱してその蒸気を膜と接触させることによって膜を加熱してもよい。例えば、アルコールをその気化温度より高い温度に加熱して、液体クロロシランの膜の流れに向流として反応器に供給することができる。一般的には、膜の温度は膜が著しく蒸発しない範囲でできるだけ高温であることが好ましい。これらの一般的ガイドラインの範囲内で、本発明の方法を実施する最適の温度はこの方法に用いる特定のアルコール、クロロシラン、及び任意の溶剤に依存するであろう。
【0021】
不活性溶剤も本発明に使用できる。溶剤は本発明の方法において還流助剤、希釈剤、キャリヤあるいは加熱手段として機能する。一般的に、反応に関与せずまひ反応速度に悪影響を与えないどのような不活性溶剤も使用可能である。通常の条件下で液体であり150℃以下の沸点を持つ不活性溶剤が好ましい。例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ソナン、ペンタン、ブタンなどの炭化水素溶剤、四塩化水素、メチレンクロライド、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、テトラクロロエタンなどで例示される塩素化炭化水素がある。
【0022】
本発明で気化された塩化水素は標準的方法、例えば排気して反応器から除去し、集め、他の方法の原料として使用することができる。
オルガノオキシシランも本発明の方法から回収される。回収されうるオルガノオキシシランは式(1)〔式中、クロロシランのケイ素原子の1又は2以上の塩素置換基はオルガノオキシ基で置換される。〕で表わされる。本発明の方法で製造される好ましいオルガノオキシシランは式(1)中のケイ素原子に結合した全部の塩素原子でオルガノオキシ基で置換されたものである。
【0023】
好適なオルガノオキシシランはメトキシシラン、エトキシシラン、ブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシクロロシラン、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、tert−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、フェニルジメチトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメトキシクロロシラン、トリフェニルメトキシシラン、2−フェニルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルヘキサンジエニルジメトキシシラン、(クロロプロピル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、ビス−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、トリス−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メトキシシランがある。
【0024】
本発明の方法におけるオルガノオキシシランの回収は、単純に膜状態でアルコールとクロロシランを接触させて得られるオルガノオキシシラン含有混合物を保持することからなることができる。オルガノオキシシランの回収はそのオルガノオキシシラン含有混合物を、例えば、他の同様な反応器又は反応性蒸留塔への原料として用いて、混合物をさらに反応させることに利用してもよい。また、オルガノオキシシランの回収は、蒸留などの標準的分離方法からなって、オルガノオキシシランをさらに精製することであってもよい。
【0025】
【実施例】
例1
落下膜型(falling−film type)反応器におけるトリクロロシランのメトキシ化を評価した。この反応器は7.6cmの内径と25cmの長さを持つガラス管であった。反応器の頂部から5cmの位置に3個の15cm長のテフロン(登録商標)製ワイプブレードを有し、これらは遠心力で反応器壁に向って保持されていた。反応器の外側には反応器の頂部から10cm下から底部の4cm上まで延在する加熱用ジャケットを有した。加熱用ジャケットの上側及び下側の高さの反応器の空隙部に温度測定用熱電対を設置した。反応器の頂部はドライアイス凝縮器に接続した。反応器の底部はリボイラーに接続した。メタノールを気化させ、反応器のリボイラーの上かつブレードの下の位置の口を介して反応器に供給した。この実験の間、生成物はリボイラー中に一定の量を維持するためにリボイラーを満たす速度に等しい速度でリボイラーから連続的に回収した。
【0026】
この実施を実施するために、リボイラーに75℃に加熱したキシレン150.0gを充填した。反応器の頂部にトリクロロシラン381.1gとキシレン254.0gの混合物を供給し、かつ反応器の底部の口からメタノール蒸気を化学量論的等量の約99%の量を供給した。この実験中、加熱ジャケットによる加熱は行なわなかった。この実験中、反応器の上方空隙部温度は43℃、下部空隙部温度は60℃であった。2時間後、リボイラーから試料を取り出し、熱伝導度検出器を用いるガス液体クロマトグラフィー(GLC−TC)で分析した。GLC−TCのトレース下の面積%を下記の各成分について測定した。クロロジメトキシシラン0%、トリメトキシシラン40.8%、テトラメトキシシラン0.4%、キシレン58.1%。リボイラーから取出した試料の塩素含分をKOH滴定法でBCPを指示薬として用いて測定した。試料は0.06重量%の塩素を含んでいた。
【0027】
例2
ワイプト膜型(wiped−film type)反応器におけるメチルビニルジクロロシランのメトキシ化を評価した。反応器は例1のものと同様であった。リボイラーに150.0gのトルエンを充填し、初め100℃に加熱してから実験中70℃まで降温させた。メチルビニルジクロロシランを反応器の頂部に3.23mL/分の速度で供給し、メタノール蒸気を反応器の底部の口から化学量論的等量の約120%を供給した。この実験中加熱用ジャケットによる加熱はしなかった。この実験中、反応器の上方空隙温度は57℃、下方空隙温度は65℃であった。2.3時間後、リボイラー中の中味を火炎点火検出器を用いるGLC(GLC−FID)で分析し、また例1に記載したようにKOH滴定した。分析の結果、メチルビニルクロロメトキシシラン7.4%、メチルビニルジメトキシシラン、77.3%、トルエン6.3%、ジシロキサンMeVi(MeO)SiO1/2 (式中、Meはメチル、Viはビニルである。)2.0%、塩素2.6〜3.0重量%であった。
【0028】
例3
ワイプト膜型反応器におけるメチルジクロロシランのメトキシ化を評価した。反応器は例1に記載したものと同様であった。リボイラーに70℃に加熱したトルエン150gを充填した。反応器の頂部にメチルジクロロシラン460.1gとトルエン307.4gの混合物をメチルジクロロシランとして0.024モル/分の速度で供給し、メタノール蒸気を反応器の底部の口に化学量論的等量の100〜103%の量で供給した。この実験中加熱用ジャケットによる加熱は行なわなかった。3.6時間後、リボイラー中の中味をGLC−TCで分析し、また例1に記載したようにKOH滴定した。結果として、メタノール1.2%、メチルメトキシクロロシラン1.9%、メチルジメチルメトキシシラン20.3%、メチルトリメトキシシラン4.9%、トルエン71.5%、塩素2.3重量%であった。

Claims (8)

  1. (A)膜の状態で式RSiCl4−n (式中、各Rは独立して水素原子、1〜20個の炭素原子を含む1価炭化水素基、又は1〜20個の炭素原子を含みハロゲン置換した1価炭化水素基から選ばれ、n=0,1,2又は3である。)のクロロシランを、該クロロシランのケイ素原子とエステル化反応をし得るアルコールと接触させてオルガノオキシシランと塩化水素を生成し、(B)該膜から塩化水素を気化させてオルガノオキシシランの生成を促進し、(C)オルガノオキシシランを回収する工程を含むことを特徴とするオルガノオキシシランの製造方法。
  2. 前記アルコールが1〜12個の炭素原子を含む1価アルカノールである請求項1記載の方法。
  3. 前記アルコールと前記クロロシランのモル比が化学量論的等量の60〜140%の範囲内である請求項1記載の方法。
  4. 前記クロロシランの膜を形成し、該膜に前記アルコールを気化させて接触させる請求項1記載の方法。
  5. さらに不活性溶剤を用いる請求項1記載の方法。
  6. 前記クロロシランのケイ素原子に結合した全部の塩素原子がオルガノオキシ基により置換される請求項1記載の方法。
  7. 前記アルコールが1〜12個の炭素原子を含む1価アルコールであり、前記アルコールと前記クロロシランのモル比が化学量論的等量の100〜105%の範囲内であり、前記クロロシランの膜を形成して該膜に前記アルコールを気化させて接触させ、該膜からの前記塩化水素の気化を該フィルムを加熱して促進する請求項1記載の方法。
  8. 前記回収されるオルガノオキシシランがトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン又はメチルジメトキシシランから選ばれる請求項1記載の方法。
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