JP3614725B2 - ポリエーテルの製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧品分野及び化学品分野において有用な高重合度ポリエーテルの簡便で効率的な製法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、プロピレンオキシド及びエピハロヒドリンの重合において触媒の選択によっては分子量が数百万に達することもあり得るが、その他の置換エポキシドでは効率よく高重合度のポリエーテルを得ることはできなかった。
【0003】
本発明の課題は、これまで高重合度化が極めて困難又は不可能であった、プロピレンオキシド及びエピハロヒドリン以外の置換エポキシドを容易に重合せしめ、高重合度のポリエーテルを効率的に得る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周期律表の IVA 族、 VA 族、 VIA 族及び VIIA 族の金属(以下前周期遷移金属という)から選ばれる1種以上とその配位子を含有する金属錯体(a)、及び前周期遷移金属を還元し得る有機金属化合物(b)の存在下に、置換エポキシド(但し、プロピレンオキシド及びエピハロヒドリンを除く)を開環重合するポリエーテルの製法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
<置換エポキシド>
本発明の置換エポキシドとして一般式(1)で表される置換エポキシドが例示される。
【0006】
【化1】
【0007】
[式中、
R1:炭素数1〜50の炭化水素基、炭素数1〜30のフルオロアルキル基、炭素数6〜30のフルオロアリール基、炭素数1〜30のアシル基、炭素数1〜30のアルキルスルホニル基、炭素数6〜30のアリールスルホニル基、ケイ素原子数1〜500のシロキシシリル基を示す。
R2:水素原子を示すか、又はエポキシ環に結合しうる基を示すか、又はR1基と同じ意味を示す。
X:−O−(CH2)m−又は−CH2−を示す。ここでmは平均値が0〜20の数を示す。
n:0〜10の整数を示す。]
R1基における炭化水素基の好ましい例として、炭素数1〜42のアルキル基もしくはアルケニル基、又は炭素数6〜42のアリール基が挙げられる。
【0008】
これらは置換基を有していてもよいが、その置換基として、ヒドロキシ基、アルコキシ基(炭素数1〜30)、アミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)、アミド基、トリアルキルアンモニウム基、ジアルキルアンモニウム基、アルキルアンモニウム基、アンモニウム基、エステル基、カルボキシル基、アシル基(炭素数1〜30)、シリル基、シロキシ基、ニトロ基、アリールスルホニル基、シアノ基、ホスホニル基(以下、「本発明の置換基」という)等が例示される。
【0009】
フルオロアルキル基の好ましい例として、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ノナフルオロブチル、パーフルオロヘキシル、パーフルオロオクチル、パーフルオロドデシル、パーフルオロ−3−メチルブチル、パーフルオロ−5−メチルヘキシル、パーフルオロ−7−メチルオクチル、パーフルオロ−9−メチルデシル、1,1−ジフルオロメチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、4H−オクタフルオロブチル、5H−デカフルオロペンチル、6H−ドデカフルオロヘキシル、8H−ヘキサデカフルオロオクチル、10H−イコサフルオロデシル、トリフルオロエテニルが挙げられ、フルオロアリール基の好ましい例として、パーフルオロフェニルが挙げられる。アシル基の好ましい例として、総炭素数4〜22のアシル基が挙げられ、このアシル基における炭化水素基はアルケニル基でもよい。またアリールスルホニル基の好ましい例として、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、ニトロベンゼンスルホニル基等が挙げられる。
【0010】
R2において、エポキシ環に結合しうる基として、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルボキシレート基、アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、エーテル基、アミド基、スルフィド基、スルフェニル基、スルホニル基、ホスフィン基、次亜リン酸基、亜リン酸基、リン酸基、ホスホニウム基、シリル基、シロキシ基等が例示される。
【0011】
Xが−O−(CH2)m−の場合、mは0〜4が好ましい。また、nは0〜3の整数が好ましい。
【0012】
また一般式(2)で表される置換エポキシドも好ましく使用することができる。
【0013】
【化2】
【0014】
[式中、
R3:炭素数1〜30の炭化水素基を示すか、又はケイ素原子数1〜200のシロキシ基を示し、複数個のR3は同一でも異なっていてもよい。
Y:炭素数1〜20のアルキレン基を示すか、又はアリーレン基を示す。
a:0又は1の数を示す。
b:複数の数の平均値として、1〜500の数を示すか、又は単一の数として1〜20の整数を示す。]
R3基及びY基は置換基を有していてもよいが、そのような基として「本発明の置換基」が挙げられる。
【0015】
R3基は、炭素数1〜10の炭化水素基、直鎖又は分岐鎖のケイ素原子数1〜100のシロキシ基が好ましく、メチル基、ブチル基、ビニル基、フェニル基が更に好ましい。R3基がシロキシ基である場合、そのシロキシ基に結合する基は、メチル基、ブチル基、ビニル基、フェニル基等が好ましい。Y基は、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基等のアルキレン基や、フェニレン基が好ましく、合成の容易さの点から、メチレン基、トリメチレン基が特に好ましい。bはシロキシ基の鎖長を示すが、その鎖長は分布を有していてもよいし、又は単一鎖長であってもよい。特に、bが1〜20の場合、単一鎖長のシロキシ鎖を有するポリエーテルを選択的に得ることが可能である。
【0016】
<金属錯体(a)>
本発明の金属錯体(a)中に含有される前周期遷移金属とは、周期律表のIVA族、VA族、VIA族、VIIA族の金属をいう。前周期遷移金属として、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taが好ましく、Ti、Zr、Hf、Vがさらに好ましい。このような前周期遷移金属は、配位子と結合して金属錯体を形成する。
【0017】
配位子として配位原子がO原子、N原子、又はN原子とO原子であるものが好ましい。このような配位子として、例えば、アセトニトリル、アルキルアミン類(ジメチルアミン、ジエチルアミン、t−ブチルアミン等)、ジフェニルアミン、ピリジン誘導体(ピリジン、ジ−2−ピリジニルエチレン、2,2’−ビピリジン、フェナントロリン類等)、ピリダジン、トリメチルシリルアミン、ジトリメチルシリルアミン、ジメチルピラゾレート、ヒドラジン、ベンズアルデヒドアジン、アゾベンゼン、ポルフィリン類(エチオポルフィリン、オクタエチルポルフィリン、メソポルフィリン、テトラフェニルポルフィリン等)、シトラコン酸塩、メサコン酸塩、イタコン酸塩、イミノ二酢酸、オキシン塩、ニコチン酸塩、ピコリン酸塩、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、β−アミノケトン類(例えば、4−アミノ−3−ペンテン−2−オン等)、アミノ酸類(例えば、グリシン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、フェニルグリシン等)、ポリアミノカルボン酸(例えば、ニトリロ三酢酸、N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン−N,N,N’−三酢酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミンエチレンジアミン−N,N,N’,N’,N”−五酢酸、ビス(2−アミノエチル)エーテル−N,N,N’,N’−四酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテル−N,N,N’,N’−四酢酸、N’−メチルエチレンジアミン−N,N,N’−三酢酸、N’−ベンジルエチレンジアミン−N,N,N’−三酢酸等)、ピリジルアゾ化合物(例えば、ピリジルアゾナフトール、ピリジルアゾレゾルシノール、ピリジルアゾナフトール類等)、ジエチルアミノフェノール類、ジメチルアミノ安息香酸類、アルコキシ類(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−プロポキシ基、フェノキシ基、アリロキシ基、トリフルオロエトキシ基等)、ペンタンジオネート類(例えば、2,4−ペンタンジオネート基、トリフルオロペンタンジオネート基、ヘキサフルオロペンタンジオネート基、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート基等)、アセトネート類(例えば、チエノイルトリフルオロアセトネート基、ベンゾイルアセトネート基、ベンゾイルトリフルオロアセトネート基等)、アセテート類(例えば、アセテート基、トリフルオロアセテート基、メチルアセトアセテート基、エチルアセトアセテート基等)、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオネート基、メチルスルホネート基、ジメチルカルバメート基、ジエチルカルバメート基、ニトリロ基、ヒドロキサマート基、アゾメテン等が例示される。これらの中では、重合活性および経済性の点から、イソプロポキシ基、2,4−ペンタンジオネート基、トリフルオロペンタンジオネート基、ヘキサフルオロペンタンジオネート基、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート基、アセテート基、トリフルオロアセテート基が好ましい。また配位子は2種類以上の化合物を反応させて得られる配位子でもよく、例えば、1,2−ジ−2−ピリジニルエチレンと一酸化炭素、アゾベンゼンと一酸化炭素等を反応させて得られた化合物である。
【0018】
金属錯体(a)において、前周期遷移金属の種類により、補助配位子を有するか又は塩形成していてもよい。このような配位子として、例えば、シアニド類(例えば、フェニルイソシアニド、t−ブチルイソシアニド、メチルシアニド、エチルシアニド、ベンゾニトリル、プロピオニトリル、フェニルイソシアネート等)、カルボニル基、ハロゲン類(ブロマイド、クロライド、フルオダイド、ヨーダイド)、オキシラン類(例えば、テトラヒドロフラン等)、シラン類(例えば、トリ(トリメチルシリル)シラン等)、ジフェニルホスフィン、テトラフェニルボラン、ピリジン等が例示される。
【0019】
金属錯体(a)は遷移金属ハロゲン化物、酸化物、水酸化物あるいは硝酸塩と、窒素及び/又は酸素を配位原子とする配位子から合成される。例えば、第4版実験化学講座18、日本化学会編(1991)に従って合成できる。また金属錯体(a)は、予め合成・精製の上、触媒として用いてもよいし、重合系中で遷移金属と配位子となる化合物を混合して用いてもよい。また金属錯体(a)は、必要に応じて適当な担体に担持して用いることができる。例えば、無機酸化物担体、粘土鉱物等の層状ケイ酸塩、活性炭、金属塩化物、その他無機担体、有機担体のいずれを用いてもよい。また担持方法についても、公知の方法を適宜利用できる。金属錯体(a)の使用量は、該錯体の重合能力ならびに置換エポキシドの重合能や使用量、また目的とする重合度や重合系に存在する重合阻害物質の総量により適宜決定すればよい。例えば、置換エポキシドのモル数に対し、好ましくは0.000001〜30当量、より好ましくは0.0001〜10当量、さらに好ましくは0.0002〜1当量である。
【0020】
<有機金属化合物(b)>
有機金属化合物(b)は、金属錯体(a)の全て、又はその一部を還元し、重合活性の極めて高い遷移金属種を発生させるための還元能力を有する化合物である。例えば、(1)トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物、又はこれらと水の部分反応物、又はこれにアルコール又はキレート化合物を添加した組成物、(2)アルミニウムトリアルコキシド、(3)ジアルキルアルミニウムジアルコキシド、(4)ジアルキルアルミニウムヒドリド、(5)アルキルアルミニウムジアルコキシド、(6)メチルアルミノキサン、(7)有機アルミニウム硫酸塩、(8)ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛等の有機亜鉛化合物と水の組成物又はこれにアルコール又はキレート化合物を添加した三元系触媒、(9)亜鉛アルコキシド、(10)メチルリチウム、ブチルリチウム等の有機リチウム化合物、及びこれらと水の混合物、(11)ジアルキルマグネシウム、グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物及びこれらと水の混合物、(12)ホウ素化合物や、その他の還元能を有する有機、無機化合物を用いることができる。これらの中では、(1)、(6)、(8)又は(11)が適度な還元能を有しており好ましい。これらの有機金属化合物は、金属錯体(a)とあらかじめ混合、反応させた上用いてもよいし、重合系中で混合して用いてもよい。なおあらかじめ混合・反応させた上で用いる際には、適度な温度下に保持・担持させて用いてもよく、この熟成操作により、さらに重合活性を高めることが可能である。有機金属化合物の使用量は、その還元能力、ならびに金属錯体(a)の種類や使用量により適宜決定すればよい。有機金属化合物が、アルミニウム、亜鉛、リチウム、マグネシウム等の金属を含有してなる化合物の場合、その金属種の使用モル数は、遷移金属種の使用モル数に対して、好ましくは0.01〜200当量、より好ましくは0.1〜100当量であり、1〜50当量であることが特に好ましい。0.01当量以上では高い重合活性が得られ、200当量以下では低分子量重合体の生成を抑制することができる。
【0021】
<重合反応>
本発明を実施するに当たっては、置換エポキシドを金属錯体(a)と有機金属化合物(b)を用いて重合させればよい。重合温度は−78〜220℃、好ましくは−30〜160℃がよい。重合温度域において溶融状態にある置換エポキシドの重合は、無溶媒下で行うことも可能だが、通常は不活性な溶媒中で行うことが望ましい。かかる溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系炭化水素溶媒、N,N−ジメチルスルホキシド、またこれらの混合物が挙げられる。これらの重合溶媒は、通常十分に脱水・脱気して用いるのがよい。また重合温度域において気体状態にある置換エポキシドの重合は、置換エポキシド気流中で行うこともできる。
【0022】
本発明の重合反応は、酸素を排した条件下で行うのが望ましい。窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、脱気減圧下、脱気溶媒蒸気封入下、又は置換エポキシド気流中で行うのが望ましい。重合圧力には特に制限はなく、常圧、減圧、加圧のいずれでもよい。
【0023】
本発明の重合反応は、任意の混合方式で行うことができ、置換エポキシド、金属錯体(a)、ならびに有機金属化合物(b)の三者を一度に混合してもよいし、あらかじめこれらのうち一者、又は二者を含む系に残りの二者、又は一者を加えてもよい。
【0024】
本発明を実施するに当たって、置換エポキシドは1種以上を用いることができる。2種以上の置換エポキシドを用いる際は、これらを同時に混合してもよいし、順次重合系へ導入してもよい。
【0025】
【実施例】
<触媒調製及び重合>
触媒調製及び重合は、乾燥窒素雰囲気下で行った。各種の溶媒は乾燥後、蒸留、脱気したものを使用した。金属錯体は、入手可能な金属錯体は市販高純度品をそのまま使用し、それ以外のものは、遷移金属塩と配位子による文献記載の合成を行い、再結晶又は昇華により精製したものを使用した。メチルアルモキサン(以下MAOという)溶液は市販品をそのまま使用した(ここで用いたものはトルエン溶液で、アルミニウム濃度は9.5重量%)。GPC分析は135℃、o−ジクロロベンゼン、ポリスチレン換算分子量、ウォーターズ社製150C型で行った。
【0026】
実施例1
ジルコニウムのテトラフェニルポルフィリンとシクロペンタジエンの塩0.39gを窒素置換した容器にとり、トルエン9mLを加えた後、MAO溶液2.86gを添加してそのまま1時間攪拌した。これにセチルグリシジルエーテル3gを添加したのち、容器を密栓して130℃で24時間重合した。少量の希塩酸で重合を停止させた重合溶液をトルエン10mLに希釈し、10倍量のエタノールに再沈殿した。得られたポリマーを乾燥し、白色固体のポリマーを1.5g得た。GPC分析より、数平均分子量は9万であった。
【0027】
実施例2
ハフニウムのジ(3,5−ジブロモ−2−ピリジニル)アゾ−5−ジメチルアミノフェノール・水酸化・臭素化塩21mgを窒素置換した容器にとり、トルエン9mLを加えた後、MAO溶液0.86gを添加してそのまま1時間攪拌した。これにセチルグリシジルエーテル3gを添加したのち、容器を密栓して130℃で24時間重合した。少量の希塩酸で重合を停止させた重合溶液をトルエン10mLに希釈し、10倍量のエタノールに再沈殿した。得られたポリマーを乾燥し、白色固体のポリマーを1.2g得た。GPC分析より、数平均分子量は10万であった。
【0028】
実施例3
バナジウムのトリアセチルアセトン塩70mgを窒素置換した容器にとり、トルエン9mLを加えた後、MAO溶液0.57gを添加してそのまま1時間攪拌した。これにセチルグリシジルエーテル3gを添加したのち、容器を密栓して130℃で24時間重合した。少量の希塩酸で重合を停止させた重合溶液をトルエン10mLに希釈し、10倍量のエタノールに再沈殿した。得られたポリマーを乾燥し、白色固体のポリマーを2.2g得た。GPC分析より、数平均分子量は12万であった。
【0029】
実施例4
チタンのトリアセチルアセトン塩0.8gを窒素置換した容器にとり、トルエン9mLを加えた後、MAO溶液2.85gを添加してそのまま1時間攪拌した。これにセチルグリシジルエーテル3gを添加したのち、容器を密栓して130℃で24時間重合した。少量の希塩酸で重合を停止させた重合溶液をトルエン10mLに希釈し、10倍量のエタノールに再沈殿した。得られたポリマーを乾燥し、白色固体のポリマーを1.7g得た。GPC分析より、数平均分子量は12万であった。
【0030】
実施例5
ニオビウムのトリイソプロポキシド塩65mgを窒素置換した容器にとり、トルエン9mLを加えた後、MAO溶液0.34gを添加してそのまま1時間攪拌した。これにセチルグリシジルエーテル3gを添加したのち、容器を密栓して130℃で24時間重合した。少量の希塩酸で重合を停止させた重合溶液をトルエン10mLに希釈し、10倍量のエタノールに再沈殿した。得られたポリマーを乾燥し、白色固体のポリマーを2.6g得た。GPC分析より、数平均分子量は19万であった。
【0031】
比較例1
アルミニウムのトリアセチルアセトン塩0.29gを窒素置換した容器にとり、トルエン9mLを加えた後、MAO溶液2.85gを添加してそのまま1時間攪拌した。これにセチルグリシジルエーテル3gを添加したのち、容器を密栓して130℃で24時間重合した。少量の希塩酸で重合を停止させた重合溶液をトルエン10mLに希釈し、10倍量のエタノールに再沈殿した。得られたポリマーを乾燥し、白色固体のポリマーを0.9g得た。GPC分析より、数平均分子量は5.1万であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、化粧品分野及び化学品分野において有用な高重合度ポリエーテルを容易に収率よく提供することができる。
Claims (3)
- 周期律表の IVA 族、 VA 族、 VIA 族及び VIIA 族の金属(以下前周期遷移金属という)から選ばれる1種以上とその配位子を含有する金属錯体(a)、及び前周期遷移金属を還元し得る有機金属化合物(b)の存在下に、置換エポキシド(但し、プロピレンオキシド及びエピハロヒドリンを除く)を開環重合するポリエーテルの製法。
- 配位子の配位原子がO原子、N原子、又はN原子とO原子である請求項1記載のポリエーテルの製法。
- 前周期遷移金属が、Ti、Zr、Hf、V、Nb又はTaである請求項1又は2記載のポリエーテルの製法。
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