JP3614694B2 - 電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置とそれらを用いた密閉型圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置とそれらを用いた密閉型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造は例えば密閉型圧縮機に採用されている。
【0003】
密閉型圧縮機は例えば、図4に示すように圧縮機構aおよびこれを回転子bに連結した駆動軸であるクランク軸cで駆動する電動機dを密閉容器eに内蔵し、電動機dの固定子fを密閉容器eに固定し、クランク軸cの圧縮機構a側を大きな軸受負荷の主軸受gにより軸受し、電動機d側を軸受負荷の小さな副軸受hにより軸受している(特開平01−290982号公報)。
【0004】
主軸受gが副軸受hよりも軸受負荷を大きくされているのは、クランク軸cおよび駆動負荷である圧縮機構aの旋回スクロールiやロータリピストンの偏心回転による遠心負荷、冷媒などの流体を圧縮したときのガス圧による負荷を受けるためである。
【0005】
ところで、主軸受gおよび副軸受hはともに転がり軸受であり、軸受特有の転動体と軌道輪との間のガタによる振動や騒音が発生するので、従来、転がり軸受の内輪または外輪に弾性体による与圧を働かせることで前記の振動や騒音の発生を抑制することが一般的に行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近時の小型化に伴う高速運転化や、さらなる静音化、耐久性の向上などの要求に応えるべく種々に実験をし研究を重ねる中、本発明者等は従来の与圧方式だけでは振動や騒音の問題が解消し切れないことを知見した。
【0007】
従来の与圧方式では主軸受および副軸受双方に一様な与圧しか働かず、主軸受および副軸受のそれぞれの軸受負荷に見合う適正な与圧が働かされていないことが原因している。
【0008】
本発明の目的は、両持ち軸受の軸受負荷の違いに応じた与圧が働いて、振動や騒音が生じないようにできる電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置とそれらを用いた密閉型圧縮機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法は、電動機の回転子に直結されるとともに駆動負荷に連結された駆動軸を、電動機部および駆動負荷部の2か所で軸受負荷が大小異なる軸受により軸受し、各軸受にスラスト方向の与圧を働かせるのに、前記両軸受の一方または双方の内輪と駆動軸との間に弾性体によるスラスト方向の与圧を働かせるのに併せ、回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力を、駆動軸を介し軸受負荷の大きい軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働かせることを主たる特徴としている。
【0010】
また、本発明の電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧装置は、前記両軸受の一方または双方の内輪と駆動軸との間にスラスト方向の与圧を前記内輪に働かせるよう弾性体を圧縮状態で設けるのに併せ、回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力が、駆動軸を介し軸受負荷の大きい軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働くように、駆動軸を縦向きに設置しまたは/および回転子を固定子に対して偏心させたことを主たる特徴としている。
【0011】
このような構成では、両軸受の一方または双方の内輪と駆動軸との間にある弾性体の復元力が、共通の駆動軸を介し前記両軸受の内輪に均等な与圧として働くのに加え、縦向き設置による回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力が、駆動軸を介し軸受負荷の大きい軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働き、それらは両軸受に働く位置や向きに応じて相乗または相殺される結果、両軸受にそれらの軸受負荷の大小に応じて異なる適正な大きさの与圧を働かせることがきるので、駆動軸の回転に伴う軸受のガタツキに起因した振動や騒音の発生を十分に防止することができる。
【0012】
本発明の密閉型圧縮機は、圧縮機構およびこれを回転子に連結のクランク軸で駆動する電動機を密閉容器に内蔵し、電動機の固定子を密閉容器に固定し、クランク軸の圧縮機構側を大きな軸受負荷の主軸受により軸受し、電動機側を軸受負荷の小さな副軸受により軸受したものにおいて、前記主、副両軸受の一方または双方の内輪と駆動軸との間にスラスト方向の与圧を前記内輪に働かせるよう弾性体を圧縮状態で設けるのに併せ、回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力が、駆動軸を介し主軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働くように、駆動軸を縦向きに設置しまたは/および回転子を固定子に対して偏心させたことを主たる特徴としている。
【0013】
このような構成では、前記与圧方法および装置による両軸受への軸受負荷の大小の違いに応じた与圧が、前記クランク軸の主、副両軸受に対して同様に働き、クランク軸および駆動負荷である圧縮機構の偏心回転があっても主、副両軸受の軸受負荷の違いに応じた適正な与圧によって振動や騒音が生じるのを十分に防止することができる。
【0014】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、可能な限りにおいてそれ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置、およびそれらを用いた密閉型圧縮機の実施の形態について、その実施例とともに図1〜図3を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0016】
本実施の形態は空調、冷凍機器に用いられる密閉型圧縮機に本発明を適用した場合の一例である。しかし、本発明はこれに限られることはなく、電動機に直結されて負荷を駆動する各種の軸を持った機器一般に適用して有効である。
【0017】
本実施の形態は例えば図1〜図3に密閉型圧縮機として示すように、電動機1の回転子2に直結されるとともに駆動負荷の一例である圧縮機構3に連結された駆動軸であるクランク軸4を、圧縮機構3部および電動機1部の2か所で軸受負荷が大小異なる軸受の一例である主軸受5および副軸受6により軸受し、主、副各軸受5、6にスラスト方向の与圧を前記軸受負荷の違いに応じた大きさで働かせる。
【0018】
そのために、主、副各両軸受5、6の内輪5a、6aの一方または双方とクランク軸4との間で、圧縮状態に設けられた弾性体7の弾性復元力によるスラスト方向の与圧を前記内輪5a、6aの一方または双方働かせるのに併せ、クランク軸4が縦向きに設置されたときの回転子2を伴うクランク軸4の自重または/および電動機1での回転子2の固定子8に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力を、クランク軸4を介し、主、副両軸受5、6のうちの軸受負荷の大きい側の主軸受5の内輪5aにスラスト方向の与圧として働かせる。
【0019】
主、副両軸受5、6の内輪5a、6aの一方または双方とクランク軸4との間にある弾性体7の弾性復元力が、共通のクランク軸4を介し前記主、副両軸受5、6の内輪5a、6aに均等な与圧として働くが、図2、図3の各実施例に示すような縦向き設置による回転子2を伴うクランク軸4の自重または/および回転子2の固定子8に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力は、クランク軸4を介し軸受負荷の大きい主軸受5の内輪5aにスラスト方向の与圧として働く。自重による与圧は縦向きに限らず斜め配置した場合などでも得られる。磁気吸引力による与圧はクランク軸4が図2、図3に示すような縦向きか、図1に示すような横向きかなど、設置向きの違いにかかわらず反偏心側に向け働く。
【0020】
これら弾性体7による与圧と、自重または/および磁気吸引力による与圧とは、主、副両軸受5、6に働く位置や向きに応じて相乗または相殺される。その結果、主、副両軸受5、6にそれらの軸受負荷の大小に応じて異なる適正な大きさの与圧を働かせることがきる。従って、クランク軸4の回転に伴う主、副両軸受5、6のガタツキに起因した振動や騒音の発生を十分に防止することができる。
【0021】
図1の(a)に示す第1の実施例の横型設置の密閉型圧縮機は、メンテナンスフリーな使用などに対応してブラシレスタイプのものを使用し、密閉容器11内に電動機1および圧縮機構3を収容している。電動機1は固定子8が密閉容器11の胴部内周に焼きバメなどして固定されている。主軸受5は密閉容器11の胴部内周に溶接などして固定された主軸受部材12の電動機1側の面に外輪5bを保持された転がり軸受、具体的にはボールベアリングであり、クランク軸4をそれの主軸4aに内輪5aが嵌め合わされて軸受している。副軸受6は密閉容器11の胴部内周に溶接などして固定された副軸受部材13の反電動機1側の面に外輪6bを保持された転がり軸受、具体的にはボールベアリングであり、クランク軸4をそれの副軸4bに内輪6aが嵌め合わされて軸受している。
【0022】
圧縮機構3はスクロール圧縮機構であり、主軸受部材12の外面に固定スクロール15をボルト14により固定され、主軸受部材12と固定スクロール15との間に旋回スクロール16が嵌め合わされ、固定スクロール15と旋回スクロール16との羽根どうしが噛み合って双方間に圧縮室17を形成している。旋回スクロール16は背部の旋回軸16aがクランク軸4の主軸4aの偏心孔4eに嵌め合わされ、旋回スクロール16と主軸受部材12との間に旋回スクロール16の自転を防止するオルダムリング19などによる回転防止機構18が設けられている。これにより、クランク軸4が電動機1によって回転駆動されると主軸4aの回転に従って旋回スクロール16が旋回駆動され、固定スクロール15との間で冷媒の吸入、および圧縮、吐出を繰り返し行い、空調、冷凍機器に圧縮した冷媒を供給し続ける。圧縮機構3がロータリピストンを採用する他の形式の圧縮機構3を持った機器など、同じような課題を有する両持ち軸受構造となるもの全てに共通して有効である。
【0023】
副軸受部材13の外面には潤滑ポンプ21がボルト22で固定され、クランク軸4により駆動されて密閉容器11内の下部に貯留しているオイルを吸込み、クランク軸4内の通路を通じて各部の摺動部に供給できるようにしている。クランク軸4の回転子2の副軸4b側端部の近くにバランスウエイト23が設けられている。主、副軸受5、6は共にラジアルベアリングであるが、クランク軸4の端部側に対称的に向く座面4c、4dにそれぞれの内輪5a、6aが当接され、相対向する主、副軸受部材12、13の間に主、副軸受5、6を介しクランク軸4をスラスト方向に位置決めもしている。これによって、主、副両軸受5、6はクランク軸4をそのスラスト方向2か所で軸受して両持ち支持軸受構造を構成し、主軸受5はクランク軸4の回転に伴う圧縮機構3部の偏心部による遠心力、および圧縮される冷媒のガス圧などによる負荷を支持し、副軸受6はバランスウエイト23の偏心による遠心力などを支持する。この結果主軸受5の軸受負荷は副軸受6のそれよりも大きく、主軸受5は副軸受6よりもサイズの大きなものとしてある。
【0024】
主、副両軸受5、6によるクランク軸4の前記位置決めにもかかわらず、主、副両軸受5、6の転動体であるボールとその軌道輪である内外輪5a、6aおよび5b、6bとの間にガタツキがあり、振動や騒音の原因になる。これに上記のような与圧を働かせることにより対処するが、本実施例での弾性体7は図1の(b)に示すように波型のばねワッシャを採用し、副軸受6の内輪6aと座面4dとの間にだけ設けて、圧縮状態からのスラスト方向の弾性復元力で主、副両軸受5、6の双方に与圧を等しく働かせる。弾性体7は皿型のばねワッシャや捩じりばねワッシャなどスラスト方向に弾性を示すばねワッシャ類、ばね類、合成樹脂やゴムなどの弾性材料よりなるリング類など各種のものを採用することができ、場合によってはそれらを適宜に組み合わせて用いることもできる。また、電動機1は回転子2を固定子8に対して反圧縮機構3側に偏心して配置され、電動機1が駆動されるとき回転子2は固定子8との間で圧縮機構3側への磁気吸引力を受けて、主軸受5の内輪5aにスラスト方向の与圧として弾性体7による与圧に相乗して働く。従って、主軸受5には、副軸受6よりも前記磁気吸引力分だけ大きな与圧が働き、主、副両軸受5、6にそれらの軸受負荷の大小に応じた大きさの与圧を適正に働かせることができ、主、副両軸受5、6のガタツキや騒音の発生を十分に防止することができる。
【0025】
なお、弾性体7をクランク軸4の座面4cと主軸受5の内輪5aの端面との間に働かせると、主軸受5に働く与圧は前記の場合と変わらないが、副軸受6には、弾性体7による与圧から磁気吸引力による与圧を減じた分の相殺与圧が働き、前記の場合よりも小さくすることができる。
【0026】
もっとも、必要に応じ、主、副軸受5、6の双方に与圧のための弾性体7を働かせて、前記与圧の相乗および相殺の働きを複合させることもできる。
【0027】
図2に示す第2の実施例の縦型設置の密閉型圧縮機は、第1の実施例の密閉型圧縮機を圧縮機構3の側の下にして縦型に設置したもので、回転子2は固定子8に対してクランク軸4のスラスト方向に偏心させず、回転子2を含むクランク軸4の自重が主軸受5に与圧として働くようにしてある。他の構成および作用は潤滑油の循環機構が異なるだけで特に変わるところはなく、同じ部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0028】
本実施例では、弾性体7による与圧は主、副両軸受5、6の双方に等しく働き、回転子2を含むクランク軸4の自重による与圧は主軸受5にだけ働く。従って、副軸受6には弾性体7による与圧だけが働き、主軸受5には弾性体7による与圧に回転子2を含むクランク軸4の自重が相乗して働き、主軸受5に副軸受6よりも大きな与圧を働かせることができる。
【0029】
この場合も、弾性体7をクランク軸4の座面4cと主軸受5の内輪5aの端面との間に働かせると、副軸受6には、弾性体7による与圧から前記自重による与圧を減じた相殺与圧が働き、前記の場合よりも副軸受6に働く与圧を小さくすることができる。
【0030】
もっとも、必要に応じ、主、副軸受5、6の双方に与圧のための弾性体7を働かせて、前記与圧の相乗および相殺の働きを複合させることもできる。
【0031】
図3に示す第3の実施例の縦型設置の密閉型圧縮機は、第2の実施例において、さらに、回転子2を固定子8に対して上方に偏心させた点で異なり、他の構成および作用は第2の実施例と特に変わるところはなく、同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0032】
本実施例では、弾性体7による与圧は主、副両軸受5、6の双方に等しく働き、回転子2を含むクランク軸4の自重と、回転子2の固定子8との間で受ける圧縮機構3側への磁気吸引力とによる与圧は主軸受5にだけ働く。従って、副軸受6には弾性体7による与圧だけが働き、主軸受5には弾性体7による与圧に回転子2を含むクランク軸4の自重と、回転子2の固定子8との間で受ける圧縮機構3側への磁気吸引力とによる与圧が相乗して働き、主軸受5に働く与圧をより大きくしやすい。
【0033】
この場合も、弾性体7をクランク軸4の座面4cと主軸受5の内輪5aの端面との間に働かせると、副軸受6には、弾性体7による与圧から前記自重と磁気吸引力による与圧を減じた相殺与圧が働き、前記の場合よりも副軸受6に働く与圧をより小さくしやすい。
【0034】
もっとも、必要に応じ、主、副軸受5、6の双方に与圧のための弾性体7を働かせて、前記与圧の相乗および相殺の働きを複合させることもできる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、上記の説明で明らかなように、弾性体の復元力による与圧と電動機の磁気吸引力や電動機に直結の駆動軸などの自重による与圧とを複合して用いて、駆動軸などを両持ち支持している両軸受に対し、それらの軸受負荷の大小の違いに応じた大きさに相乗または相殺して働かせて、駆動軸の回転に伴う軸受のガタツキに起因した振動や騒音の発生を十分に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の密閉型圧縮機、およびこれにおける電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置の1つの実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の密閉型圧縮機、およびこれにおける電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置の別の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の密閉型圧縮機、およびこれにおける電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置の今1つの実施例を示す断面図である。
【図4】従来の密閉型圧縮機、およびこれにおける電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法および装置の1つの実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電動機
2 回転子
3 圧縮機構
4 クランク軸
4a 主軸
4b 副軸
4c、4d 座面
5 主軸受
6 副軸受
5a、6a 内輪
5b、6b 外輪
7 弾性体
8 固定子
11 密閉容器
12 主軸受部材
13 副軸受部材
Claims (3)
- 電動機の回転子に直結されるとともに駆動負荷に連結された駆動軸を、電動機部および駆動負荷部の2か所で軸受負荷が大小異なる軸受により軸受し、各軸受にスラスト方向の与圧を働かせる両持ち軸受構造の与圧方法において、
前記両軸受の一方または双方の内輪に駆動軸との間で弾性体によるスラスト方向の与圧を働かせるのに併せ、回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力を、駆動軸を介し軸受負荷の大きい軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働かせることを特徴とする電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧方法。 - 電動機の回転子に直結されるとともに駆動負荷に連結された駆動軸を、電動機部および駆動負荷部の2か所で軸受負荷が大小異なる軸受により軸受し、各軸受にスラスト方向の与圧を働かせた両持ち軸受構造の与圧装置において、
前記両軸受の一方または双方の内輪と駆動軸との間にスラスト方向の与圧を前記内輪に働かせるよう弾性体を圧縮状態で設けるのに併せ、回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力が、駆動軸を介し軸受負荷の大きい軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働くように、駆動軸を縦向きに設置しまたは/および回転子を固定子に対して偏心させたことを特徴とする電動機直結駆動軸の両持ち軸受構造の与圧装置。 - 圧縮機構およびこれを回転子に連結のクランク軸で駆動する電動機を密閉容器に内蔵し、電動機の固定子を密閉容器に固定し、クランク軸の圧縮機構側を大きな軸受負荷の主軸受により軸受し、電動機側を軸受負荷の小さな副軸受により軸受した密閉型圧縮機において、
前記主、副両軸受の一方または双方の内輪と駆動軸との間にスラスト方向の与圧を前記内輪に働かせるよう弾性体を圧縮状態で設けるのに併せ、回転子を伴う駆動軸の自重または/および回転子の固定子に対する偏心により駆動時に生じる反偏心側への磁気吸引力が、駆動軸を介し主軸受の内輪にスラスト方向の与圧として働くように、駆動軸を縦向きに設置しまたは/および回転子を固定子に対して偏心させたことを特徴とする密閉型圧縮機。
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