JP3614141B2 - コイル傷検査装置、およびその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイル傷検査装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コイルは、電動機や発電機などの回転電機、あるいはトランスなど、様々な電気機器に使用されている。ところで、このような電気機器に用いられているコイルに傷があると、絶縁劣化や短絡を起こす原因となる。
【0003】
このようなコイルにある傷の検査方法としては、従来は、たとえば、食塩水によるピンホール試験がある。この方法は、直流プラス極とした電極棒と直流マイナス極に接続した測定対象のコイルを食塩水とフェノールフタレンを入れた水槽内にどぶ漬けし、コイルの絶縁皮膜に傷がある場合に、その部分から発生する気泡、または溶液の赤変により傷を発見する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この検査方法は、気泡が発生した場合には傷の位置まで特定することも可能であるが、溶液の赤変のみでは傷の位置まで確認することができないという問題があった。
【0005】
また、この検査方法は、検査に用いる溶液自体に腐食性があるため、コイルの皮膜を劣化させてしまう破壊試験となり、傷を検出しないものであっても、検査後のコイルをそのまま製品として用いることが出来ないという問題があった。
【0006】
とくに、つけ込み時間が長くなると、溶液によるコイル皮膜の劣化によって亀裂が発生し、もともとの傷と間違えることがあるので、測定時間は20秒位が限界であり検出力が低いという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、傷位置を特定することのできるコイル傷検査装置、およびその方法を提供することであり、とくに、非破壊で検査することのできるコイル傷検査装置、およびその方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成により達成される。
【0009】
(1)導電性の検査液と、被検査コイルが載置され、前記検査液が供給される検査槽と、前記検査槽へ前記検査液を供給する検査液供給手段と、前記検査槽に供給された検査液の液面高さを計測する液面高さ計測手段と、前記検査槽内に設置された電極と、前記電極と前記被検査コイルとの間の導電性を検出する導電性検出手段と、前記被検査コイルを前記検査槽内に少なくとも3つの姿勢により載置して、各姿勢において前記導電性検出手段が前記電極と前記被検査コイルとの間の導電性を検出した時点における前記液面高さ計測手段が計測した各姿勢における前記検査液の液面高さから前記被検査コイルの傷の3次元位置を特定するコイル傷位置特定手段と、を有することを特徴するコイル傷検査装置。
【0010】
(2)前記導電性検出手段は、前記電極と前記被検査コイルとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電極と前記被検査コイルとの間の電流を計測する電流計測手段と、前記電流計測手段が計測した電流値から、前記被検査コイルの傷の大きさを判定する傷判定手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
(3)前記検査液供給手段は、前記検査液を収容している検査液収容手段と、前記検査液収容手段から前記検査槽へ前記検査液を送出する検査液送出手段と、前記検査槽内の検査液を前記検査液収容手段へ戻す検査液戻し手段と、前記検査液戻し手段の経路上に設けられたろ過手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
(4)前記検査液は、非腐食性の溶液であることを特徴とする。
【0013】
(5)検査槽内に被検査コイルを少なくとも3つの姿勢により載置し、各姿勢において、導電性の検査液を前記検査槽内に供給するとともに、前記検査液の液面高さを計測しつつ前記被検査コイルと前記検査槽内に設置された電極との間に電圧を印加し、前記被検査コイルと前記電極との間の導電性を検出した時点における各姿勢の前記検査液の液面高さからコイル傷の3次元位置を特定することを特徴するコイル傷検査方法。
【0015】
)前記検査液は、非腐食性の溶液であることを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】
本発明は請求項ごとに以下の効果を奏する。
【0017】
請求項1記載の本発明によれば、被検査コイルを少なくとも3姿勢で載置し、検査液供給手段によって導電性のある検査液を検査槽に供給しながら、各姿勢において導電性検出手段によって被検査コイルと電極との間の導電性を検出し、導電性のあることが検出された時点における液面高さ計測手段により計測された各姿勢での液面高さからコイル傷の3次元位置特定手段がコイル傷の位置を特定することとしたので、簡単な操作で、確実にコイル傷の位置を特定することができる。
【0018】
請求項2記載の本発明によれば、被検査コイルと電極との間に電圧印加手段により電圧を印加し、被検査コイルと電極との間に電流が流れたときの電流値を電流計測手段により計測して、計測された電流値から傷判定手段が傷の大きさを判定することとしたので、検出されたコイル傷の位置とともにその大きさを判定することができ、さらに判定された傷の大きさから複数のコイル傷を分別することができる。
【0019】
請求項3記載の本発明によれば、検査液収容手段が収容している検査液を検査液送出手段によって検査槽に供給するとともに、経路上にろ過手段を有する検査液戻し手段によって、検査槽内の検査液を検査液収容手段へ戻すこととしたので、検査液を検査液収容手段に戻す際にはろ過手段に検査液を通過させるので検査液中のゴミなどを除去して、繰り返し同じ検査液を使用することができる。
【0020】
請求項4記載の本発明によれば、検査液として非腐食性の溶液を用いることとしたので、被検査コイルを非破壊により検査することができる。
【0021】
請求項5記載の本発明によれば、検査槽内に被検査コイルを少なくとも3姿勢で載置して、各姿勢において、導電性の検査液を検査槽内に供給し、被検査コイルと検査槽内に設置された電極との間に電圧を印加して、前記被検査コイルと電極との間の導電性を検出した時点における検査液の液面高さからコイル傷の3次元位置を特定することとしたので、簡単な操作で、確実にコイル傷の位置を特定することができる。
【0023】
請求項記載の本発明によれば、検査液として非腐食性の溶液を用いることとしたので、被検査コイルを非破壊により検査することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1は、本発明を適用したコイル傷検査装置(以下、検査装置と称する)の構成を示す概略図であり、図2は、この検査装置の主要な構成を示すブロック図である。
【0026】
この検査装置1は、被検査コイル2を入れるための検査槽11、検査槽11に供給する検査液3を収容した検査液タンク12、検査液タンク12から検査槽11へ検査液3を供給するための液供給設備13、検査槽11の検査液3を検査液タンク12へ戻すための液排出設備14、検査液3の供給、排出などを制御する液制御装置15、検査槽11内の検査液3の液面の高さを測る液レベルセンサ16、検査槽11内に設けられた検査電極21、検査電極21と被検査コイル2の間の絶縁性を計測する絶縁計22、検査結果の表示などを行うパソコン23、および操作盤25よりなる。
【0027】
ここで、検査槽11やパソコン23などは、検査台26の上部に配置し、検査液タンク12や液制御装置15などは検査台26の下部に配置している。また、図2に示すように、液レベルセンサ16および液制御装置15には、電源28から動作に必要な電力が供給されており、パソコン23にも別途電力が供給されている。
【0028】
検査槽11は、内部に検査電極21と液レベルセンサ16が設けられている。検査電極21は、検査槽11により検査槽11の外部とは、完全に絶縁されており、後述するように検査液3が最小レベルのとき検査液3と接触する位置にあるように設定する。ここでは、被検査コイル2を取り囲むようにしている。
【0029】
一方、液レベルセンサ16については、たとえばフロートタイプのもので、フロート17が検査液3の上に浮いて、その位置により液面の高さを検出する。このフロート17と液レベルセンサ16の少なくとも検査液3と接触する可能性のある部分は絶縁性のものを用いる。
【0030】
液レベルセンサ16が検出した液面の高さは、I/Oインターフェース24を介して、パソコン23と液制御装置15に伝達されている。
【0031】
検査液タンク12は、検査液3を蓄えておくタンクであり、検査液の送出や検査槽11からの検査液排出時にタンク内圧力が急に変化するのを防止するため吸排気バルブ19が設けられている。なお、この吸排気バルブ19に代えて開放口を設けるだけでもよい。
【0032】
液供給設備13は、液送用のパイプ31、ポンプ32、および制御バルブ33よりなり、液制御装置15からの指令により検査液タンク12内の検査液3を徐々に検査槽11へ供給する。
【0033】
液排出設備14は、液ろ過器41、パイプ42、およびバルブ43よりなる。ここでは、検査槽11が検査台26の上部にあるため(図1参照)、バルブ43を開くことで、検査槽11内の検査液3が下部の検査液タンク12に戻される。
【0034】
この液排出設備14には、液ろ過器41を設けたことで、検査槽11内で発生したゴミなどが液ろ過器によりろ過されるため、検査液の再使用が可能となっている。
【0035】
なお、バルブ43は、手動バルブでもよいし、液制御装置15からの指令による開閉する電磁バルブなどでもよい。
【0036】
絶縁計22は、検査電極21と被検査コイル2の間に所定の電圧を印加して、検査電極21と被検査コイル2の間を流れる電流値を計測する。測定結果はパソコン23に伝達される。なお、ここでは検査電極21が正極、被検査コイル2が負極となるようにしている。
【0037】
液制御装置15は、液レベルセンサ16からの液面高さの計測値を元に、検査槽11へ供給される検査液3の液面が所定の速度で上がっていくようにポンプ32および制御バルブ33を制御している。
【0038】
パソコン23は、絶縁計22から得られた電流値と、液レベルセンサ16から得られた検査液3の高さから、コイル傷の位置を計測して、その位置を特定する。
【0039】
検査液3は、絶縁被覆されたコイル2に対して腐食性がなく電子装置の洗浄に用いられるフッ素系不活性液体に、導電性を備えたアルコール系溶液であるイソプロピルアルコールを7%混合した溶液である。
【0040】
操作盤25は、この検査装置全体の始動、停止入力するためのものである。
【0041】
以下、この検査装置を用いたコイル傷の検査方法について説明する。
【0042】
まず、検査槽11内に検査液がない状態で、被検査コイル2が入れられる。このとき被検査コイル2を入れた向きを第1の姿勢とする。
【0043】
そして操作盤25により装置が始動されると、検査液タンク12から検査液3が一定の流量で検査槽11へ供給されるとともに、絶縁計22により検査電極21と被検査コイル2の間に電圧が印加され、同時に、液レベルセンサ16により検査槽11へ供給された検査液3の液面高さが計測される。
【0044】
この状態で、コイル2に絶縁層が破壊されているような傷が発生していると、導電性の検査液3を介してコイル2と検査電極21との間に電流が流れ、この電流が絶縁計22によって計測される。したがって、電流値が上昇した時点で導電性が検出されたことになる。
【0045】
そして、この電流を検出した時点での検査液3の液面高さから、コイル2の傷位置を求める。
【0046】
なお、導電性が検出された時点で、いったん検査液3の供給を停止し、そのときの液面高さを維持しておく。これは、詳細は後述するが、得られた電流値から傷の大きさを判定するためである。
【0047】
これにより第1の姿勢におけるコイル傷の位置が、検査液面の高さとして得られる。
【0048】
このとき、計測された電流値からコイル2に発生している傷の面積を求めることができる。
【0049】
この傷の面積を求めるためには、電流が流れたことが検出された後、所定時間経過後の電流値から求める。これは、絶縁計22によって計測される電流値が安定するまでに時間を要するためである。たとえば、図3に示すように、電流を検出してから経過した時点(5秒経過時より僅かに前)で最大(60mA)となり、その後徐々に低下して50秒程度経過した後には、20mAと40mAとの間で不安定な値となる。
【0050】
このように、電流値が最大となった後に低下するのは、検査液3の電気抵抗が徐々に増大することによるが、これは、検査電極21およびコイル2の傷発生部位と、検査液3との化学反応によって起こり、この化学反応により検査電極21および傷発生部位の各表面付近の検査液3の濃度が低下していくためである。
【0051】
つまり、正極である検査電極21の表面では、酸素や酸素イオンが検査電極21の表面に被膜を生成し、安定した電子eの受け取りを拒否する一方、負極であるコイル2の傷発生部部位の表面では、傷から発生する水素の気泡が傷の表面に被膜を生成し、安定した電子eの放出を阻害するからである。
【0052】
したがって、本実施の形態では、電流が流れていることが検出されてから、電流が安定する5秒経過後の時点の電流値により、コイル2に発生している傷の面積を判定する。
【0053】
なお、電流値計測を5秒経過後としたのは、この時点の電流値を数回計測してもほぼ安定した結果が得られ、かつ電圧印加後短時間で計測が行えるためである。これは、時間tにおける電流値最大の点は、電流値のばらつきが大きく電流値計測に適さず、また、電圧印加後50秒経過した後は、電流値が不安定となって電流値計測に適さないためである。したがって、電圧印加後、一つの傷については5秒から50秒経過した領域が電流計測に適した安定領域となる。
【0054】
図4は、電流値A(mA)と傷面積S(mm)との関係を示した図面である。ている。
【0055】
これによれば、電流値A(mA)と傷面積S(mm)との関係は、電流値Aの増大に伴い傷面積Sも増大する比例関係にあり、S=kAとなる(kは比例定数であり、ここでは「1」である。)。
【0056】
なお、このような電流値と傷面積との関係は、コイルの種類(たとえばコイル巻船の太さ、コイルの大きさなどの違い、あるいはモータなどの場合にそのモータの種類の違いなど)ごとに、あらかじめコイル傷の大きさを計測しておいて、そのコイルを検査することによって、図4に示したようなグラフを作成し、作成したグラフから比例定数kを求めて、用意しておくとよい。
【0057】
このようにしてコイル傷が発生した場合の傷の大きさも検出されるので、検出された傷をその面積から特定できるようになる。たとえば、最初に見つかった傷を第1傷などとする。
【0058】
なお、このような傷位置の特定は、あらかじめパソコン23内に用意したプログラムによって求めることになる。すなわち、パソコン23では、絶縁計22からの電流値が急に上昇した時点における液レベルセンサ16からの検査液面の高さから傷位置を特定し、5秒後の電流値から傷面積を求めることになる。
【0059】
その後、停止していた検査液3の供給を再開して、さらに検出された電流に変化が起きた時点で、同じように傷がるものと判定する。このときの検出された傷の面積は、先に検出された傷に新たに検出された傷の面積が加わったものとなり、電流値もその分高くなる。
【0060】
検査液の供給再開後に検出された傷面積の判定に用いる電流値は、前述の場合と同じように、電流値の増加が認められた時点から5〜50秒経過後の電流値を用いる。そして、そのときの電流値から得られる傷面積から、先に検出された傷面積を引くことで検査液の供給再開後に検出された傷の面積を求めることができる。
【0061】
図5は、一つのコイルに複数の傷がある場合の検査結果の一例を示す図面である。
【0062】
図からわかるように、検査液の液面が上昇して傷がある部分まで検査液がくると、その時点で電流が流れるようになる。その後さらに液面が上昇すると、傷があるごとに電流が多く流れるようになる。これにより各傷の位置が液面の高さによって判明するとともに、その時点での電流値から各傷の大きさも判明する。
【0063】
以上のようにして被検査コイル2が検査液3によって完全に浸るまで検査を実施する。
【0064】
被検査コイル2が検査液3によって浸った後は、バルブ43を開放して検査液を抜き、コイル2の姿勢を変えて(第2の姿勢)、もう一度、上述の検査を実施する。これにより、第1の姿勢のときに検出された傷の位置が第2の姿勢における傷の位置として求められる。
【0065】
そして、第2の姿勢による検査終了後、さらに、コイルの姿勢を変えて(第3の姿勢)検査を実施することで、第3の姿勢による傷の位置がわかる。
【0066】
このようにして、第1〜第3の姿勢により求められた傷位置により、3次元的なコイル傷の位置が判明する。
【0067】
ここで、第1〜第3の姿勢は、たとえば直交座標系に合わせて90度ずつ変えることで、3次元的な傷位置の特定が容易になる。なお、直交座標系に合わせて90度ずつ変えることができない場合でも、第1〜第3の姿勢の間で、傷の位置、すなわち、傷が検出された時点における液面高さが変化するようにさえすれば、そのときの姿勢と液面高さから傷位置を特定することが可能である。
【0068】
なお、一つのコイルに複数の傷がある場合は、前述したように、各傷はその面積とともに特定されているため、各姿勢で検出された傷の面積からその傷の位置を求めることになる。
【0069】
以上のように、本実施の形態によれば、コイル傷の位置を特定できるとともに、その検査に用いている検査液には腐食性がないため、この検査で良品となったものをそのままコイル製品として使用することが可能となる。とくに本実施の形態では検査液として電気部品の洗浄に用いられるフッ素系不活性液体に、イソプロピアルコールを混合した溶液であるので、その後、洗浄などの処理を繰り返す必要もない。
【0070】
このようにして、本実施の形態によりコイルの傷位置がわかることで、コイル傷が発生した原因や作業の特定に役立ち、また傷付いた場所の修復も可能となる。
【0071】
なお、本実施の形態では、被検査コイルの姿勢を変えて3回の検査行っているが、これは3次元的な位置を特定するためであるので、コイルにおける特定の方向からの傷位置がわかればよいような場合には、1回の検査でもよい。
【0072】
また、本実施の形態では、傷面積を求めるために絶縁計を用いて、コイルに傷がある場合に、検査電極とコイルとの間に流れる電流値を計測しているが、傷位置の特定だけであれば、絶縁計に代えて、単に電流が流れているか否かを検出できるものを用いてもよい。
【0073】
また、検査液としては、その他の腐食性のない導電性溶液を用いることが可能であり、たとえば、水道水は、わずかな導電性があるので用いることができる。ただし、水道水を用いた場合には、傷検査終了後に、被検査コイルに対する脱水、乾燥処理が必要である。
【0074】
なお、コイルの検査に当たっては、コイル単体での検査はもとより、たとえば、モータのステータやロータなどコイルを使用している部品として組み上げられた状態で検査することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したコイル傷検査装置の構成を示す概略図である。
【図2】上記検査装置の構成を示すブロック図である。
【図3】コイル傷がある場合の電流値の時間経過による変化を示す図面である。
【図4】電流値と傷面積との関係を示した図面である。
【図5】一つのコイルに複数の傷がある場合の検査結果の一例を示す図面である。
【符号の説明】
1…検査装置
2…被検査コイル
3…検査液
11…検査槽
12…検査液タンク
13…液供給設備
14…液排出設備
15…液制御装置
16…液レベルセンサ
17…フロート
19…吸排気バルブ
21…検査電極
22…絶縁計
23…パソコン
24…I/Oインターフェース
25…操作盤
26…検査台
28…電源
31…パイプ
32…ポンプ
33…制御バルブ
41…ろ過器
42…パイプ
43…バルブ

Claims (6)

  1. 導電性の検査液と、
    被検査コイルが載置され、前記検査液が供給される検査槽と、
    前記検査槽へ前記検査液を供給する検査液供給手段と、
    前記検査槽に供給された検査液の液面高さを計測する液面高さ計測手段と、
    前記検査槽内に設置された電極と、
    前記電極と前記被検査コイルとの間の導電性を検出する導電性検出手段と、
    前記被検査コイルを前記検査槽内に少なくとも3つの姿勢により載置して、各姿勢において前記導電性検出手段が前記電極と前記被検査コイルとの間の導電性を検出した時点における前記液面高さ計測手段が計測した各姿勢における前記検査液の液面高さから前記被検査コイルの傷の3次元位置を特定するコイル傷位置特定手段と、
    を有することを特徴するコイル傷検査装置。
  2. 前記導電性検出手段は、
    前記電極と前記被検査コイルとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電極と前記被検査コイルとの間の電流を計測する電流計測手段と、
    前記電流計測手段が計測した電流値から、前記被検査コイルの傷の大きさを判定する傷判定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のコイル傷検査装置。
  3. 前記検査液供給手段は、前記検査液を収容している検査液収容手段と、
    前記検査液収容手段から前記検査槽へ前記検査液を送出する検査液送出手段と、
    前記検査槽内の検査液を前記検査液収容手段へ戻す検査液戻し手段と、
    前記検査液戻し手段の経路上に設けられたろ過手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のコイル傷検査装置。
  4. 前記検査液は、非腐食性の溶液であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のコイル傷検査装置。
  5. 検査槽内に被検査コイルを少なくとも3つの姿勢により載置し、
    各姿勢において、導電性の検査液を前記検査槽内に供給するとともに、前記検査液の液面高さを計測しつつ前記被検査コイルと前記検査槽内に設置された電極との間に電圧を印加し、
    前記被検査コイルと前記電極との間の導電性を検出した時点における各姿勢の前記検査液の液面高さからコイル傷の3次元位置を特定することを特徴するコイル傷検査方法。
  6. 前記検査液は、非腐食性の溶液であることを特徴とする請求項5記載のコイル傷検査方法。
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