JP2006266723A - コイル傷検査装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のコイル傷検査方法のように、検査液の液面高さを3つの姿勢における被検査コイルにて計測しただけでは複数の傷の位置を完全に特定することが困難であった。
【解決手段】 検査液3と、検査槽11と、検査液3の給排装置と、検査液3の液面高さ計測用のフロート17等と、電極21と、電極21と披検査コイル2との導電性を検出する導電性検出装置22と、被検査コイル2の姿勢操作具26と、コイル傷特定手段である計測ユニット23とを備え、計測ユニット23は、被検査コイル2の3つの姿勢にて計測した液面高さに基づいて、被検査コイル2の第4の姿勢を決定し、フロート17等により計測した、第4の姿勢における検査液3の液面高さを用いて、被検査コイル2に存在する複数の傷位置を特定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステータコイル等のコイルに存在する傷の位置を特定するためのコイル傷検査装置および方法に関する。
ステータコイル等のコイルにおいては、巻線の絶縁被覆部材に傷が存在していて内部の導体が露出していると、絶縁劣化や短絡が発生する原因となり得る。
このようなコイルに存在する傷の検査方法としては、例えば、直流プラス極とした電極棒と直流マイナス極に接続した検査対象のコイルを、食塩水とフェノールフタレンを入れた水槽内に浸漬し、コイルの絶縁皮膜に傷がある場合に、その部分から発生する気泡、または溶液の赤変により傷を発見する方法がある。
また、このような食塩水とフェノールフタレンを用いた検査方法では、傷の位置を特定し難かったり、コイルの絶縁皮膜の劣化が生じたりするため、次のような検査方法も用いられている。
例えば、特許文献1に記載されるように、検査槽内に被検査コイルを載置し、非腐食性かつ導電性の検査液を前記検査槽内に供給するとともに、前記検査液の液面高さを計測しつつ前記被検査コイルと前記検査槽内に設置された電極との間に電圧を印加し、前記被検査コイルと前記電極との間の導電性を検出した時点における前記検査液の液面高さからコイル傷の位置を特定する検査方法が用いられている。
この場合、前記被検査コイルは、3つの姿勢において検出された前記電極と前記被検査コイルとの間の導電性を検出した時点における前記検査液の液面高さからコイル傷の3次元位置を特定するようにしている。
特開2003−248028号公報
しかし、前述の特許文献1に記載される検査方法のように、検査液の液面を上下させて、前記被検査コイルと前記電極との間の導電性を検出した時点における前記検査液の液面高さを、3つの姿勢における被検査コイルにて計測しただけでは、コイルに複数の傷が存在する場合に、傷の位置を完全に特定することが困難であった。
そこで、本発明においては、コイルに複数の傷が存在していた場合でも、該コイルを破壊することなく、傷の位置を確実に特定することができるコイル傷検査装置および方法を提供するものである。
上記課題を解決するコイル傷検査装置および方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載のごとく、導電性の検査液と、被検査コイルが載置されるとともに、前記検査液が貯溜される検査槽と、検査液を検査槽へ給排する給排装置と、検査槽内の検査液の液面高さを計測する液面高さ計測手段と、検査槽内に設置された電極と、前記電極と披検査コイルとの間の導電性を検出する導電性検出手段と、検査槽内での被検査コイルの姿勢を制御する姿勢制御手段と、前記導電性検出手段が電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における、前記液面高さ計測手段が計測した検査液の液面高さ、および姿勢制御手段により制御される被検査コイルの姿勢に基づいて、被検査コイルに存在する傷の位置を特定するコイル傷特定手段とを備え、コイル傷特定手段は、被検査コイルの3つの姿勢において計測した、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さに基づいて、被検査コイルの第4の姿勢を決定し、液面高さ計測手段により計測した、第4の姿勢における電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さを用いて、被検査コイルに存在する複数の傷位置を特定する。
これにより、被検査コイルに複数のコイル傷が存在していた場合でも、該被検査コイルを破壊することなく、存在する全てのコイル傷の位置を確実に特定することができる。
また、請求項2記載のごとく、前記コイル傷特定手段は、被検査コイルの3つの姿勢において計測した、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さに基づいて、コイル傷が存在する可能性があるコイル傷可能性位置を算出し、算出された全てのコイル傷可能性位置が異なる液面高さに存在するような姿勢を、被検査コイルの第4の姿勢として決定する。
これにより、被検査コイルの姿勢を第4の姿勢に自動的に制御することができ、コイル傷位置を特定する作業を迅速、容易且つ高精度に行うことが可能となる。
また、請求項3記載のごとく、前記第4の姿勢の決定は、被検査コイルの3つの姿勢において計測した液面高さに基づき特定された、コイル傷可能性位置が複数あった場合にのみ行われる。
これにより、コイル傷可能性位置が一箇所だけであった場合には、特に必要がない第4の姿勢での検出電流値の変化および液面高さの計測が行われることがない。
従って、コイル傷検査の作業を迅速に処理することが可能となる。
また、請求項4記載のごとく、コイル傷検査方法においては、導電性の検査液が貯溜された検査槽内に被検査コイルを載置し、検査槽内に設置された電極と被検査コイルとの間に電圧を印加して、前記検査液を検査槽内から排出しながら、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出するとともに、検査液の液面高さを計測し、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さを、3つの姿勢における被検査コイルについて計測し、3つの姿勢における被検査コイルについて計測した前記検査液の液面高さに基づいて、コイル傷が存在する可能性があるコイル傷可能性位置を算出し、算出された全てのコイル傷可能性位置が異なる液面高さに存在するような姿勢を、被検査コイルの第4の姿勢として決定し、第4の姿勢における電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さを検出して、検出した第4の姿勢における前記検査液の液面高さを用いて、被検査コイルに存在する複数の傷位置を特定する。
これにより、被検査コイルに複数のコイル傷が存在していた場合でも、該被検査コイルを破壊することなく、存在する全てのコイル傷の位置を確実に特定することができる。
本発明によれば、被検査コイルに複数のコイル傷が存在していた場合でも、該被検査コイルを破壊することなく、存在する全てのコイル傷の位置を確実に特定することができる。
また、被検査コイルの姿勢を第4の姿勢に自動的に制御することができ、コイル傷位置を特定する作業を迅速、容易且つ高精度に行うことが可能となる。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示すコイル傷検査装置は、非腐食性かつ導電性の検査液3と、検査対象となるステータコイル等の被検査コイル2が載置されるとともに、前記検査液3が貯溜される検査槽11と、検査液3を検査槽11へ給排するためのポンプPおよび検査液タンク12等の給排装置と、検査槽11内の検査液3の液面高さを計測する液面高さ計測手段であるフロート17および液面レベルセンサ16と、検査槽11内に設置された電極21と、前記電極21と披検査コイル2との間の導電性を検出する導電性検出装置22とを備えている。
また、前記検査槽11内には、被検査コイル2を載置する載置テーブル24が支持アーム25・25により支持されている。支持アーム25・25は、姿勢操作具26・26に接続されており、該姿勢操作具26・26は制御コントローラ15に接続されている。
姿勢操作具26・26は、制御コントローラ15の制御により、載置テーブル24の姿勢を変更することができ、これにより、載置テーブル24に載置された被検査コイル2の姿勢を制御することが可能となっている。
例えば、一方の姿勢操作具26は、支持アーム25・25を中心として、載置テーブル24を回動動作可能に構成され、他方の姿勢操作具26は、載置テーブル24を水平方向に回動動作可能に構成されている。
姿勢操作具26・26は、例えば、その動作を制御コントローラ15により自動制御される電動モータで構成されている。また、姿勢操作具26・26は、ハンドル操作により載置テーブル24を動作させるギア等を備えた操作具等で構成することもできる。
前記ポンプPと検査液タンク12とは連結パイプ30にて接続されており、該ポンプPおよび検査液タンク12は、それぞれ供給パイプ31および排出パイプ42により検査槽11に接続されている。また、接続パイプ31・42には、それぞれ制御バルブ33・43が設けられており、ポンプPは前記制御コントローラ15に接続されている。
そして、検査液タンク12内の検査液3は、ポンプPにより供給パイプ31を通じて検査槽11内へ供給可能であり、検査槽11内の検査液3は排出パイプ42を通じて検査液タンク12内へ排出可能となっている。
このように構成される給排装置により検査槽11内の検査液3の液面高さが調節され、該検査液3の液面高さが、フロート17の高さ位置を液面レベルセンサ16にて検出することで行われる。
導電性検出装置22は、電源ユニット22aおよび電流計22bにて構成されており、電源装置22aは、前記電極21と被検査コイル2に接続されている。
図2に示すように、電源ユニット22aの電源221は、電流計22bを介して、披検査コイル2のU相、V相、W相にそれぞれ接続されている。また、電源221は、検査槽11の検査液3に浸漬される基準線222と、電流計22bを介して接続されている。
基準線222には、被検査コイル2の巻線と同じ仕様のもの(例えばエナメル線)が用いられており、該基準線222の絶縁被覆部材は、その一部が削除されて内部の導体が露出している。
これにより、導電性の検査液3を通じて基準線222の絶縁被覆部材が削除された箇所と前記電極21との間に電流が流れ、電流計22bにより、その電流が計測されている。
この基準線222の電流値は、被検査コイル2のU相、V相、W相に接続された電流計22bにて測定された電流値に基づいて傷の有無を判断する際の基準として用いることが可能である。
また、コイル傷検査装置には、前記電流計22b、液面レベルセンサ16、および制御コントローラ15が接続される、コイル傷特定手段としての計測ユニット23が備えられており、該計測ユニット23により、前記電流計により、電極21と披検査コイル2との間に流れる電流の変化を検出した時点における、前記液面レベルセンサ16が検出した検査液3の液面高さ、および制御コントローラ15により制御される被検査コイル2の姿勢に基づいて、該被検査コイル2に存在する傷の位置を特定するようにしている。
また、前記検査液3としては、導電性を有するとともに、被検査コイル2に腐食や劣化等のダメージを与えることがない液を用いている。例えば、HFE(ハイドロフルオロエーテル)を用いることができる。また、HFEに少量の添加物を添加(例えばIPA(イソプロピルアルコール)を5%程度添加)したものを用いることもできる。
次に、このように構成されるコイル傷検査装置による、コイル傷検査方法について説明する。
図3のフローに示すように、まず、被検査コイル2を載置テーブル24に載置し、検査液3を被検査コイル2全体が浸漬するように検査槽11内に貯溜した後に、電源ユニット22aにより電極21と披検査コイル2との間に電圧を印加し(S01)、披検査コイル2のコイル傷の有無を判断する(S02)。
電極21と披検査コイル2との間に電圧を印加した場合、被検査コイル2に傷がなければ電流は流れず、被検査コイル2に傷があれば流れるため、コイル傷の有無の判断は電流計22bにて検出した初期の電流値により行う。
図4には、電流計22bにより検出した、被検査コイル2のU相、V相、およびW相の電流値を示しており、例えば、検出した電圧印加初期toにおける各相の電流値が、基準電流ioよりも大きければコイル傷が有り、基準電流io以下であればコイル傷は無いと判断する。
なお、この基準電流ioは、電流計22bにより検出された前記基準線222の電流値に基づいて設定されている。
このコイル傷の有無の判断によりコイル傷が無いと判断されれば、その時点で計測は終了し、コイル傷があると判断されれば、検査液3の液面高さを降下させてコイル傷の個数およびコイル傷位置の特定を行っていく。
詳しくは、図5に示すように、コイル傷検査装置の座標系をX軸、Y軸およびZ軸からなる3次元直交座標系とし、被検査コイル2の座標系をk軸、j軸、およびi軸からなる3次元直交座標系とした場合、まずX軸とk軸、Y軸とj軸、およびZ軸とi軸が、それぞれ一致するように被検査コイル2を設置する。
そして、被検査コイル2の座標系におけるk軸方向、j軸方向、およびi軸方向の3軸方向について検査液3の液面高さを降下させて、それぞれの方向で液面高さを降下させた際の検出電流値の変化を検出する(S03)。
まず始めに、コイル傷検査装置のZ方向(被検査コイル2のi方向)に検査液3の液面高さを下降させた場合の電流値変化を検出する。
図4には、この場合の電流値変化を示しており、例えば、電圧印加初期toから基準電流ioより大きかったV相の電流値が、時刻t1で低下して基準電流io以下となっている。
これは、時刻t1以前は検査液3内に浸漬されていたV相に存在するコイル傷が、検査液3の液面の低下により、時刻t1の時点で検査液3外に露出したためである。
従って、検出した電流値の変化(電流値大→電流値小)があった時刻t1における、検査液2の液面高さを計測すれば、Z方向(i方向)におけるコイル傷の位置を特定することができることとなる。
なお、電流値の変化は、基準電流ioより大きな値から小さな値へ減少した場合だけでなく、減少後に基準電流ioより大きな値であった場合でも、そのときの液面高さによりコイル傷の位置を特定することができる。
従って、検出電流値に複数の電流値変化が現れた場合には、その方向(例えばZ方向(i方向))に複数のコイル傷が存在することを示している。
次に、X軸とk軸、Y軸とi軸、およびZ軸とj軸が、それぞれ一致するように被検査コイル2を設置して、同様に、コイル傷検査装置のZ方向(被検査コイル2のj方向)に検査液3の液面高さを下降させた場合の電流値変化を検出する。
さらに、X軸とj軸、Y軸とi軸、およびZ軸とk軸が、それぞれ一致するように被検査コイル2を設置して、同様に、コイル傷検査装置のZ方向(被検査コイル2のk方向)に検査液3の液面高さを下降させた場合の電流値変化を検出する。
このように、3方向について検査液3の液面高さを変化させて電流値変化を検出した結果、コイル傷が一箇所のみであると判別された場合(k方向、j方向、およびi方向のそれぞれで、電流値変化が1回だけ現れた場合)は(S04)、3方向の検査にてコイル傷の3次元位置を特定することができるため、計測を終了する(S14)。
しかし、コイル傷が複数存在すると判別された場合は(S04)、3方向の検査だけではコイル傷の3次元位置を完全に特定することができないため、さらなる計測を行うこととなる。
ここで、ステップS03にて、k、j、i方向の3方向について検出電流値変化の検出を行うことで、被検査コイル2に存在する可能性があるコイル傷の数を判別することができるが、図6に示すように、実際に第1コイル傷Paおよび第2コイル傷Pbといった2個のコイル傷が存在する被検査コイル2について検出電流値変化の検出を行った場合における、コイル傷の判別方法について説明する。
まず、図7に示すように、被検査コイル2を第1の姿勢に設置する。ここで、第1の姿勢とは、被検査コイル2の座標系におけるk軸、j軸およびi軸が、コイル傷検査装置の座標系におけるX軸、Y軸およびZ軸と、それぞれ一致するように被検査コイル2を設置した状態の被検査コイル2の姿勢をいう。
そして、Z方向(i方向)に検査液3の液面高さを変化させた場合に、液面高さiaおよび液面高さibで検出電流値の変化があったとすると、被検査コイル2における液面高さiaおよび液面高さibの面内にコイル傷があることが特定される。
次に、図8に示すように、被検査コイル2を第2の姿勢に設置する。ここで、第2の姿勢とは、被検査コイル2の座標系におけるk軸、i軸、およびj軸が、コイル傷検査装置の座標系におけるX軸、Y軸およびZ軸と、それぞれ一致するように被検査コイル2を設置した状態の被検査コイル2の姿勢をいう。
そして、Z方向(j方向)に検査液3の液面高さを変化させる。この場合、液面高さjaおよび液面高さjbで検出電流値の変化があったとすると、被検査コイル2における液面高さjaおよび液面高さjbの面内にコイル傷があることが特定される。
従って、この時点では、コイル傷は、液面高さiaおよび液面高さibの面内で、且つ液面高さjaおよび液面高さjbの面内に相当する箇所に存在することを特定することができる。
さらに図9に示すように、被検査コイル2を第3の姿勢に設置する。ここで、第3の姿勢とは、被検査コイル2の座標系におけるj軸、i軸、およびk軸が、コイル傷検査装置の座標系におけるX軸、Y軸およびZ軸と、それぞれ一致するように被検査コイル2を設置した状態の被検査コイル2の姿勢をいう。
そして、Z方向(k方向)検査液3の液面高さを変化させる。この場合、液面高さkaおよび液面高さkbで検出電流値の変化があったとすると、被検査コイル2における液面高さkaおよび液面高さkbの面内にコイル傷があることが特定される。
従って、図10に示すように、第1の姿勢〜第3の姿勢の3つの姿勢での液面高さを計測し終えた時点では、コイル傷は、液面高さiaおよび液面高さibの面内で、且つ液面高さjaおよび液面高さjbの面内で、且つ液面高さkaおよび液面高さkbの面内に相当する箇所に存在することを特定することができる。つまり、液面高さia・ibの面、液面高さja・jbの面、および液面高さka・kbの面が、互いに交差する8箇所にコイル傷が存在する可能性があることになる。
逆に言えば、3つの姿勢での液面高さを計測した状態では、実際には2箇所にしかないコイル傷の存在を、8箇所までにしか絞ることができず、完全にコイル傷の位置を特定することができない。
従って、本発明においては、被検査コイル2を第4の姿勢に載置して、検出電流値の変化を検出したときの液面高さを計測して、複数のコイル傷の3次元位置を完全に特定するようにしている。
具体的には、図11に示すように、図10に示した8箇所のコイル傷の座標を示す格子点を、液面高さ計測を行ったX軸、Y軸、およびZ軸の座標軸まわりに、それぞれ角度α、角度βおよび角度γだけ回転させた姿勢を第4の姿勢とする。つまり、被検査コイル2のkji座標系におけるk軸、j軸およびi軸を、コイル傷検査装置のXYZ座標系におけるX軸、Y軸およびZ軸まわりに、それぞれ角度α、角度βおよび角度γだけ回転させて、第4の姿勢とする。
そして、この第4の姿勢において、第1の姿勢〜第3の姿勢の場合と同様に、検査液3の液面高さを低下させながら電流値の検出を行い、検出電流値の変化を検出したときの液面高さを計測する。
そして、この場合、検査液3の全ての液面高さにおいて、コイル傷の座標を示す格子点を2個以上含まないように(全ての格子点のZ座標が一致しないように)前記回転角度α・β・γの設定を行う。
すなわち、ステップS04にてコイル傷が複数存在すると判別された場合、第1の姿勢〜第3の姿勢にて計測した液面高さから算出された8点のコイル傷の格子点の回転角度α・β・γを計測ユニット23にて計算するとともに、その計算結果に基づいて制御コントローラ15により姿勢操作具26・26を制御して、被検査コイル2を傾斜させる(S05)。
その後、検査液3の液面を降下させて(S06)、電流計22bによる検出電流値の変化を検出したときの液面高さを計測する。
この場合、8点のコイル傷の格子点は、全て異なる液面高さに位置しているので、各格子点のうち、実際にコイル傷が存在している格子点の位置に検査液3の液面が達したときにそれぞれ検出電流値の変化が現れ、検出電流値の変化があった液面高さを計測することができる。
これにより、第1の姿勢〜第3の姿勢での計測結果から特定された8点の格子点のなかから、実際にコイル傷が存在する格子点を特定することができる。さらに、実際にコイル傷が存在する格子点の第4の姿勢における液面高さを計測し、この第4姿勢の計測結果と、第1姿勢〜第3姿勢の計測結果とを合わせて、実際に存在する全ての格子点の3次元位置を特定することができる(S07)。
このように、本コイル傷検査装置においては、図12に示すように、第1姿勢〜第3姿勢での検出電流値の変化の計測結果により特定された、コイル傷が存在する可能性のある格子点が存在するkji座標系を、XYZ座標系に対して角度α・β・γだけ傾斜させて、全ての格子点の液面高さが異なるような第4の姿勢を決定し、この第4の姿勢にて検出電流値の変化があった液面高さを計測することで、実際に存在する複数の格子点の3次元位置を特定するようにしている。
これにより、被検査コイル2に複数のコイル傷が存在していた場合でも、該被検査コイル2を破壊することなく、存在する全てのコイル傷の位置を確実に特定することができる。
また、第4の姿勢は、前記計測ユニット23により、第1の姿勢〜第3の姿勢にて計測された液面高さに基づいて決定されるので、制御コントローラ15および姿勢操作具26・26により、被検査コイル2の姿勢を第4の姿勢に自動的に制御することができ、コイル傷位置を特定する作業を迅速、容易且つ高精度に行うことが可能となる。
また、計測ユニット23による第4の姿勢の決定は、前述のステップS04での判別により、被検査コイルの第1の姿勢〜第3の姿勢において計測した液面高さに基づき特定された、コイル傷可能性位置が複数あった場合にのみ行われるので、コイル傷可能性位置が一箇所だけであった場合には、特に必要がない第4の姿勢での検出電流値の変化および液面高さの計測が行われることがない。これにより、コイル傷検査の作業を迅速に処理することが可能となる。
本発明にかかるコイル傷検査装置を示す概略図である。 コイル傷検査装置の導電性検出装置を示す概略図である。 コイル傷検査装置による、コイル傷位置特定方法のフローを示す図である。 検査液の液面高さと電流計により検出した被検査コイルの電流値との関係を示す図である。 コイル傷検査装置の座標系と被検査コイルの座標系とを示す斜視図である。 被検査コイルに存在する複数のコイル傷を示す側面図および平面図である。 図6に示した被検査コイルの第1の姿勢における、検出電流値の変化があった時点での検査液の液面高さを示す図である。 図6に示した被検査コイルの第2の姿勢における、検出電流値の変化があった時点での検査液の液面高さを示す図である。 図6に示した被検査コイルの第3の姿勢における、検出電流値の変化があった時点での検査液の液面高さを示す図である。 第1の姿勢〜第3の姿勢で計測された液面高さにより特定された、コイル傷が存在する可能性のある点(格子点)を示す斜視図である。 図10に示した格子点の座標系を、コイル傷検査装置の座標系に対して傾斜させた様子を示す斜視図である。 第1姿勢〜第3姿勢での検出電流値の変化の計測結果により特定された、コイル傷が存在する可能性のある格子点が存在する座標系を、コイル傷検査装置のXYZ座標系に対して傾斜させて、全ての格子点の液面高さが異なるような第4の姿勢を決定する様子を示す斜視図である。
符号の説明
2 被検査コイル
3 検査液
11 検査槽
17 フロート
21 電極
22 導電性検出装置
23 計測ユニット
26 姿勢操作具

Claims (4)

  1. 導電性の検査液と、
    被検査コイルが載置されるとともに、前記検査液が貯溜される検査槽と、
    検査液を検査槽へ給排する給排装置と、
    検査槽内の検査液の液面高さを計測する液面高さ計測手段と、
    検査槽内に設置された電極と、
    前記電極と披検査コイルとの間の導電性を検出する導電性検出手段と、
    検査槽内での被検査コイルの姿勢を制御する姿勢制御手段と、
    前記導電性検出手段が電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における、前記液面高さ計測手段が計測した検査液の液面高さ、および姿勢制御手段により制御される被検査コイルの姿勢に基づいて、被検査コイルに存在する傷の位置を特定するコイル傷特定手段とを備え、
    コイル傷特定手段は、被検査コイルの3つの姿勢において計測した、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さに基づいて、被検査コイルの第4の姿勢を決定し、
    液面高さ計測手段により計測した、第4の姿勢における電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さを用いて、被検査コイルに存在する複数の傷位置を特定することを特徴とするコイル傷検査装置。
  2. 前記コイル傷特定手段は、被検査コイルの3つの姿勢において計測した、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さに基づいて、コイル傷が存在する可能性があるコイル傷可能性位置を算出し、
    算出された全てのコイル傷可能性位置が異なる液面高さに存在するような姿勢を、被検査コイルの第4の姿勢として決定することを特徴とする請求項1に記載のコイル傷検査装置。
  3. 前記第4の姿勢の決定は、被検査コイルの3つの姿勢において計測した液面高さに基づき特定された、コイル傷可能性位置が複数あった場合にのみ行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコイル傷検査装置。
  4. 導電性の検査液が貯溜された検査槽内に被検査コイルを載置し、
    検査槽内に設置された電極と被検査コイルとの間に電圧を印加して、
    前記検査液を検査槽内から排出しながら、電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出するとともに、検査液の液面高さを計測し、
    電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さを、3つの姿勢における被検査コイルについて計測し、
    3つの姿勢における被検査コイルについて計測した前記検査液の液面高さに基づいて、コイル傷が存在する可能性があるコイル傷可能性位置を算出し、
    算出された全てのコイル傷可能性位置が異なる液面高さに存在するような姿勢を、被検査コイルの第4の姿勢として決定し、
    第4の姿勢における電極と披検査コイルとの間の導電性の変化を検出した時点における検査液の液面高さを検出して、
    検出した第4の姿勢における前記検査液の液面高さを用いて、被検査コイルに存在する複数の傷位置を特定することを特徴とするコイル傷検査方法。
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