JP2009053145A - コイルの検査装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査液の状態変化に影響されることなく被検査ワークに発生した傷の大きさを判定するコイルの検査装置及び方法を提供する。
【解決手段】既知の大きさの導電部分を有する基準電極と基準用外部電極との組み合わせからなる、少なくとも一つの基準電極対と、絶縁被覆された被検査ワーク2と対になり、検査電極対を構成する外部電極7−1と、少なくとも一つの基準電極対、検査電極対を設置し、導電性を備えた検査液が供給される検査槽11と、基準電極対、及び検査電極対とへ電圧を印加する電源13と、基準電極対、及び検査電極対それぞれの間に流れる電流を計測する電流計12−1〜12−3と、電流計が計測した、基準電極対を流れる電流値、既知の導電部分の大きさ、及び検査電極対を流れる電流値に基づいて、被検査ワーク2の傷の大きさを判定する判定部14と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、コイルに発生した傷を検出するコイルの検査装置及び方法に関する。
従来、コイルの表面の絶縁層に発生した傷を検査する方法では、コイルと電極とを導電性の溶液に浸し、コイル−電極に電圧を印加し、流れる電流からコイルの傷を判定していた(例えば、特許文献1から3)。特許文献1では、導体の外側に被覆層が施された被覆線の欠陥の有無を正確に評価できるコイル巻線の評価試験方法を開示している。具体的には、被覆線をコイル巻してなるコイル巻線を、多価アルコールと塩と水とを混合した試験液中に浸漬し、この状態で導体と試験液との間に電圧を印加し、その漏れ電流を計測する。また、特許文献2では、コイルに発生した傷の大きさを定量的に判定できるようにするコイルの傷検出方法及び装置を開示している。具体的には、導電性の検査液に浸したコイルと正電極導体棒との間に電圧を印加する。電圧を印加してから5秒経過後の電流値を計測し、計測電流値に応じてコイルに発生している傷の面積を定量的に判定する。
さらに、特許文献3では、非破壊検査によりコイルの傷位置を特定することのできるコイル傷検査装置及び方法を開示している。具体的には、検査槽に非腐食性で導電性の検査液を徐々に供給し、電極とコイルとの間に電圧を印加する。そして、電極とコイルとの間で導電性が検出された時点において、液レベルセンサにより計測された検査液面の高さからコイル傷の位置を特定する。
このように、従来技術では導電性の検査液に浸した電極と被検査ワーク(例えば、コイル)との間に電圧を印加した際、電極−ワーク傷(導体露出部)間を流れる電流を計測し、傷面積を定量化する手法及び装置が開示されていた。
特開平9−152460号公報 特開2002−156351号公報 特許第3614141号公報
しかしながら、検査液の状態は、電気分解の進行、温度・水分比率の変動、あるいは汚れ等により、時々刻々と変化する。このため、例えば特許文献2のように、検査開始5秒後の計測値を採用する手法であっても、開始時点の検査液状態に依存した計測値のバラツキを回避できないという問題があった。また、既知電極を浸漬させ、既知電極で計測した値を用いて、被検査ワークの計測値を構成する手法が考えられる。しかし、検査槽内において、被検査ワークの傷と基準電極との設置位置の違いにより、イオンの濃度分布に差が発生する。イオンは電子のキャリアであり電流値を決めるものであるため、発生する濃度分布の差の影響は大きいという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、導電性の検査液に被検査ワークと外部電極を浸し、直流電圧を印加することによって、ワークの傷と電極間に流れる電流から、傷の大きさを定量化する装置及び方法において、検査液の状態変化に影響されることなく被検査ワークに発生した傷の大きさを判定するコイルの検査装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコイルの検査装置の一態様は、既知の大きさの導電部分を有する基準電極と基準用外部電極との組み合わせからなる、少なくとも一つの基準電極対と、絶縁被覆された被検査コイルと対になり、検査電極対を構成する検査用外部電極と、前記少なくとも一つの基準電極対、前記検査電極対を設置し、導電性を備えた検査液が供給される検査槽と、前記少なくとも一つの基準電極対、及び前記検査電極対へ電圧を印加する電源と、前記少なくとも一つの基準電極対、及び前記検査電極対それぞれの間に流れる電流を計測する電流計と、前記電流計が計測した、前記少なくとも一つの基準電極対を流れる電流値、前記既知の大きさの導電部分、及び前記検査電極対を流れる電流値に基づいて、前記被検査コイルの傷の大きさを判定する判定部と、を備える。基準電極対の既知の導電部分の大きさ、各電極対の電流値に基づいて、被検査コイルの傷の大きさを判定することができる。これにより、検査液の状態変化に影響されないで傷の大きさを判定することが可能になる。
また、本発明に係るコイルの検査装置の一態様において、前記少なくとも一つの基準電極対は、第一基準電極対と第二基準電極対の少なくとも二つを備え、前記第一基準電極対を構成する第一基準電極は、コイルの良品規格の傷サイズより小さい導電部分を有し、前記第二基準電極対を構成する第二基準電極は、コイルの良品規格の傷サイズより大きい導電部分を有することが好ましい。コイルの良品規格の傷サイズより小さい傷と大きい傷とを有する二つの基準電極対を用いる。これにより、検査液の状態変化の影響のうち、導電部分の大きさによる誤差を抑えることができる。
さらに、本発明に係るコイルの検査装置の一態様において、前記検査槽は、前記少なくとも一つの基準電極対、及び前記検査電極対それぞれを仕切る仕切り板をさらに有することが好ましい。さらに、前記仕切り板は、前記検査槽の底面から所定の長さ上方となる部分に設置され、前記検査槽は、前記検査液を攪拌する攪拌機構をさらに備えることが好ましい。仕切り板により、各電極対との間の干渉が抑制される。また、コイルの検査装置は、攪拌機構を備え、仕切り板の大きさが底面部分にかからないようにして、検査液を攪拌させる。これにより、検査の精度を向上させることができる。
また、前記判定部は、前記基準電極対に流れる電流値と、前記検査電極対に流れる電流値との比を、前記基準電極が有する既知の導電部分の大きさに乗算して前記被検査コイルの傷の大きさを判定することが好ましい。電流値は、導電部分の大きさに比例する。各電極対の電流値の比を、既知の導電部分の大きさに乗算して、傷の大きさを算出する。これにより、検査液の状態変化に影響されないで傷の大きさを判定することができる。
本発明に係るコイルの検査方法は、既知の大きさの導電部分を有する基準電極と基準用外部電極との組み合わせからなる、少なくとも一つの基準電極対、及び、絶縁被覆された被検査コイルと検査用外部電極との組み合わせからなる検査電極対を、導電性を備えた検査液に浸し、前記少なくとも一つの基準電極対及び前記検査電極対へ直流電圧を印加し、前記少なくとも一つの基準電極対を流れる電流値、前記検査電極対を流れる電流値、及び前記既知の導電部分のサイズに基づいて、前記被検査コイルの傷の大きさを判定する。
本発明の好適な実施形態によれば、導電性の検査液に被検査ワークと外部電極を浸し、直流電圧を印加することによって、ワークの傷と電極間に流れる電流から、傷の大きさを定量化する装置及び方法において、検査液の状態変化に影響されることなく被検査ワークに発生した傷の大きさを判定するコイルの検査装置及び方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明のコイルの検査装置及び方法は、導電性の検査液に被検査ワークと外部電極を浸し、直流電圧を印加することで、被検査ワークの傷(導体露出部分)と電極間を流れる電流から、傷の大きさ(傷サイズ)を定量化する検査装置及び方法に適用される。本発明のコイルの検査装置及び方法では、既知の大きさの導電部分を有する基準電極と基準用外部電極との組み合わせからなる基準電極対を用いることによって、検査液の状態変化の影響に左右されず、正確な傷サイズを判定する。
(実施形態1)
実施形態1では、一例として二組の基準電極対を有する場合を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るコイルの検査装置の一例を示す模式図である。図1に示すコイルの検査装置1は、被検査ワーク2、第一基準電極5、第二基準電極6、及び外部電極7−1〜7−3を設置し、検査液を満たす検査槽11、電流値を計測する電流計12−1〜12−3、直流電圧を印加する電源(直流電源)13、電流計12−1〜12−3が計測した電流値に基づいて傷の大きさを判定する判定部14、検査槽11を分割する仕切り板15、及び検査槽11内に供給された検査液を攪拌する攪拌機構16を備える。
被検査ワーク(被検査コイル)2は、検査対象となるコイルである。図1では、絶縁被覆されたコイル3がステータ4に組みつけられたものを示している。しかしながら、被検査ワーク2は、この形態に限られることなく、端子21に接続される形態であればその他の形態であってもよい。被検査ワーク2は、端子21、配線31−1によって電流計12−1に接続される。
第一基準電極5は、コイルの良品規格の傷サイズ(例えば、Φ0.3mm傷)より小さい導電部分を有し、第二基準電極6は、コイルの良品規格の傷サイズより大きい導電部分を有する。第一基準電極5、第二基準電極6それぞれは、端子22、23、配線31−2、31−3によって電流計12−2、12−3に接続される。
外部電極7−1〜7−3は、陽極電極であり、被検査ワーク2、第一基準電極5、第二基準電極6それぞれと組み合わされて電極対を構成する。被検査ワーク2と外部電極(検査用外部電極)7−1とは、検査電極対を構成する。また、第一基準電極5と外部電極(基準用外部電極)7−2とは、第一基準電極対、第二基準電極6と外部電極(基準用外部電極)7−3とは、第二基準電極対を構成する。以降の説明では、第一基準電極対と第二基準電極対とを「基準電極対」ということもある。外部電極7−1〜7−3それぞれは配線33−1〜33−3、端子27−1〜27−3、端子26等を介して電源13と接続されている。電源13の他方は、端子25、端子24−1〜24−3を介して電流計12−1〜12−3それぞれと接続されている。
コイルの検査装置1は、三組の電極対、具体的には、検査電極対と二つの基準電極対とを並列にして配置している。図2に、コイルの検査装置1を上から見た各電極対の配置例を示す模式図を示している。図2に示すように、各電極対を並列に配置している。
判定部14は、電流計12−1〜12−3が計測した電流値に基づいて、被検査ワーク2に発生した傷の大きさを判定する。判定方法の詳細については後述する。また、判定部14は、計算機などで実現してもよい。例えば、電流計12−1〜12−3が計測し電流値を計算機内に備える判定部14に通知することによって実現可能である。判定部14は、配線32−1〜32−3を介して電流計12−1〜12−3と接続されている。
仕切り板15は、図1において、二点鎖線で配置される位置、上下の大きさ(長さ)を示している。仕切り板15は、検査電極対と基準電極対とを仕切る。仕切り板15の大きさは、検査電極対または基準電極対の側面を仕切る大きさであればよい。また、仕切り板15は、底面から上方へ所定の深さ部分までの領域を仕切らない大きさとする。仕切り板15の材質は、非導電性材、例えば樹脂等を用いる。図2に示すように、検査電極対と基準電極対を仕切るように仕切り板15が設置されている。図2において、仕切り板15は、二つの二点鎖線ではさまれた幅を有することを示す。検査槽11内を仕切り板15によって三分割し、電極対を別々に設置する。これにより、通電時は電極対同士の電流(電子の流れ)が相互干渉することを防止する。
また、待機時(非通電)時には、検査槽11下部(底面付近)に設置した攪拌機構16を回転させる。これにより、検査槽11内の検査液のイオン濃度分布を均一化する。この結果、傷サイズに応じた電流挙動(絶対値とその変動)の相似性を確保できる。また、仕切り板15は、検査槽11の下部(底面から所定の深さの部分)を仕切っていない。このため、攪拌機構16を回転させると、検査液を対流させることができる。
続いて、コイルの検査装置1の動作について説明する。検査槽11に検査液が供給され、検査電極対と基準電極対とが、浸漬される。検査液は導電性の溶液であり、一般的には、塩水やフッ素系不活性液体とアルコール系溶剤とを混合した溶液が用いられる。ここでは、検査電極対と基準電極対とは仕切り板15で仕切られている状態とする。電源13によって、直流電圧を印加する。これにより、検査電極対または基準電極対の間で電流が流れ、電流計12−1〜12−3によって電流値が計測される。
具体的には、被検査ワーク2と外部電極7−1の間に印加された直流電流によって、被検査ワーク2の傷(導体露出部分)と外部電極7−1との間に電流が流れる。この電流の流れを図1では、矢印とeを用いて示している。電流計12−1は、被検査ワーク2の傷と外部電極7−1との間に流れる電流値Ixを計測する。また、第一基準電極5と外部電極7−2(第一基準電極対)の間に印加された直流電圧によって、第一基準電極対の間に電流が流れる。電流計12−2は、第一基準電極対の間に流れる電流値Iudを計測する。同様にして、第二基準電極6と外部電極7−3(第二基準電極対)の間に印加された直流電圧によって、第二基準電極対の間に電流が流れる。電流計12−1は、第二基準電極対の間に流れる電流値Iupを計測する。
図3は、経過時間に伴って電流値が推移する一例を示す図である。時間の経過に伴って、検査槽11に供給された検査液に状態変化が生じることにより、基準電極対の間を流れる電流値Iud、Iupが変化しており、これらの変化に比例して、検査電極対の間を流れる電流値Ixも変化する。このように、各電極対には傷サイズと相関する電流が流れる。また、傷サイズに応じた電流挙動が生じる。
判定部14は、電流計12−1〜12−3が計測した電流値を取得し、電流値に基づいて被検査ワーク2に発生した傷の大きさを判定する。以下に具体的な判定方法を説明する。ここで、被検査ワーク2の傷の大きさをX、第一基準電極の傷の大きさをXud、第二電極の傷の大きさをXupとする。判定部14は、電流計12−1〜12−3から出力された電流値に基づいて、被検査ワーク2の傷の大きさを次の式(1)を用いて算出する。
X={(Xup−Xud)×Ix+(Xud×Iup−Xup×Iud)}/
(Iup−Iud)・・・・・・(1)
図4は、電流値と傷サイズとの関係の一例を示す図である。図4は、図3に示した電流挙動、第一基準電極の傷サイズ、及び第二基準電極の傷サイズに基づいて、電流値と傷サイズに比例関係があることを示す。式(1)は、この比例関係に基づいて被検査ワーク2の傷サイズを算出している。
また、検査液の状態変化を反映させるため、必要十分な間隔(例えば100ms毎)の電流値を用いて、式(1)の演算を繰り返す。このため、検査液の状態変化の影響をリアルタイムに取り除き正確な傷サイズを判定することができる。検査液の状態変化の影響としては、例えば電気分解による組成変化、温度や水分比率の変動、あるいは汚れによる導電性変化等がある。式(1)に基づいて被検査ワーク2の傷サイズを算出することにより、検査液の状態変化の影響を取り除き、正確な傷サイズを判定することが可能になる。
図5は、電流値と傷サイズとの経過時間に伴う変化の一例を示す図である。図で5は、所定の経過時間(例えば、一日)に伴う変化を示し、実線と一点鎖線とで、電流値を計測した時間が異なる。矢印Aは、第一基準電極の電流値の所定時間経過後の変化を示し、矢印Bは、第二基準電極の電流値の所定時間経過後の変化を示す。図中に電流値Iud1、Iud2、Ix1、Ix2、Iup1、Iup2を示す。このような変化がある場合でも、式1に基づいて被検査ワーク2の傷サイズを算出しているため、Ix1とIx2が異なる電流値であっても、傷サイズをXとして正確に算出することができる。
また、検査液の状態変化は経過時間とともに変動するが、被検査ワークの電流値Ixを測定するタイミングで基準電極対の電流値Iud、Iupを測定しているため、検査液の日動変化など時間の経過による検査液の影響も取り除くことが可能になる。
このように、本実施形態によれば、基準電極対を用いることにより、検査液の状態変化に影響されないで、被検査ワークの傷サイズを判定することができる。また、仕切り板を用いることにより、検査電極対と基準電極対との間で干渉が生じることなく電流値を計測することが可能となる。さらに、攪拌機構を備えることにより、検査液の状態変化が電極対間で均等に生じさせることができる。これらにより、正確な傷サイズの判定が可能となる。
(その他の実施形態)
実施形態1では、基準電極対が二つの場合を説明したが、これに限られることはない。例えば、一つの基準電極対を備える場合であってもよいし、三つ以上の基準電極対を備える場合であってもよい。複数の基準電極対を用いることによって、検査液の状態変化の影響のうち、導電部分の大きさによる誤差を抑えることができる。これにより、検査の精度がより向上することが期待できる。また、二つ以上の基準電極対を用いる場合には、コイルの良品規格の傷サイズより小さい基準電極と、良品規格の傷サイズより大きい基準電極とを有する基準電極対が用いられることが好ましい。これにより、より検査の精度を向上させることが期待できる。
例えば、図5において、第一基準電極対を用いないで第二基準電極対のみを場合、次の式(2)、(3)のいずれかにより、被検査ワーク2の傷サイズXを算出することが可能である。
X=Ix1/Iup1×Xup・・・・・(2)
X=Ix2/Iup2×Xup・・・・・(3)
基準電極対が一つの場合は、複数のタイミングで計測した電流値を用いて傷サイズXを算出し、統計処理することによって、電流計12−1〜12−3の計測誤差あるいは検査液の状態変化の影響を削減することが可能になる。
また、実施形態1では、検査槽11に仕切り板15を備える例を示したが、仕切り板15を備えていない場合であってもよい。例えば、被検査ワーク2、第一基準電極5、および第二基準電極6を順番に検査槽11内の検査液に浸すようにし、順番に電流値を計測するようにしてもよい。これにより、仕切り板15を設置するコストや手間を削減することができる。
さらに、仕切り板15の大きさは、実施形態1では、検査槽11の底面から所定の深さの部分に隙間が形成されるような大きさにしたが、検査槽11に満たされた検査液の液面(上のほう)から所定の深さの部分についても仕切り板15が設置されないように大きさを決めてもよい。これにより、液面付近の検査液も攪拌されやすくなる。
以上のように、本発明に係る好適な実施形態によれば、検査電極対に加え、既知の大きさの導電部分を有する基準電極対を用いて、各電極対に流れる電流を計測することにより、基準電極対に基づいて、検査用電極対の電流値を補正して傷サイズを算出することができる。これにより、検査液の状態変化に影響されない被検査ワークの傷サイズを判定することができる。
なお、本発明は上記に示す実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲において、上記実施形態の各要素を、当業者であれば容易に考えうる内容に変更、追加、変換することが可能である。
本発明の実施形態に係るコイルの検査装置の一例を示す模式図である。 コイルの検査装置を上から見た電極対の配置例を示す模式図である。 経過時間に伴って電流値が推移する一例を示す図である。 電流値と傷サイズとの関係の一例を示す図である。 電流値と傷サイズとの経過時間に伴う変化の一例を示す図である。
符号の説明
1 コイルの検査装置、2 被検査ワーク、3 コイル、4 コイル、5 第一基準電極、6 第一基準電極、7−1〜7−3 外部電極、11 検査槽、12−1〜12−3 電流計、13 電源(直流電源)、14 判定部、16 攪拌機構

Claims (6)

  1. 既知の大きさの導電部分を有する基準電極と基準用外部電極との組み合わせからなる、少なくとも一つの基準電極対と、
    絶縁被覆された被検査コイルと対になり、検査電極対を構成する検査用外部電極と、
    前記少なくとも一つの基準電極対、前記検査電極対を設置し、導電性を備えた検査液が供給される検査槽と、
    前記少なくとも一つの基準電極対、及び前記検査電極対へ電圧を印加する電源と、
    前記少なくとも一つの基準電極対、及び前記検査電極対それぞれの間に流れる電流を計測する電流計と、
    前記電流計が計測した、前記少なくとも一つの基準電極対を流れる電流値、前記既知の大きさの導電部分、及び前記検査電極対を流れる電流値に基づいて、前記被検査コイルの傷の大きさを判定する判定部と、を備えるコイルの検査装置。
  2. 前記少なくとも一つの基準電極対は、第一基準電極対と第二基準電極対の少なくとも二つを備え、
    前記第一基準電極対を構成する第一基準電極は、コイルの良品規格の傷サイズより小さい導電部分を有し、
    前記第二基準電極対を構成する第二基準電極は、コイルの良品規格の傷サイズより大きい導電部分を有することを特徴とする請求項1記載のコイルの検査装置。
  3. 前記検査槽は、前記少なくとも一つの基準電極対、及び前記検査電極対それぞれを仕切る仕切り板をさらに有することを特徴とする請求項1または2記載のコイルの検査装置。
  4. 前記仕切り板は、前記検査槽の底面から所定の長さ上方となる部分に設置され、
    前記検査槽は、前記検査液を攪拌する攪拌機構をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイルの検査装置。
  5. 前記判定部は、前記基準電極対に流れる電流値と、前記検査電極対に流れる電流値との比を、前記基準電極が有する既知の導電部分の大きさに乗算して前記被検査コイルの傷の大きさを判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコイルの検査装置。
  6. 既知の大きさの導電部分を有する基準電極と基準用外部電極との組み合わせからなる、少なくとも一つの基準電極対、及び、絶縁被覆された被検査コイルと検査用外部電極との組み合わせからなる検査電極対を、導電性を備えた検査液に浸し、
    前記少なくとも一つの基準電極対及び前記検査電極対へ直流電圧を印加し、
    前記少なくとも一つの基準電極対を流れる電流値、前記検査電極対を流れる電流値、及び前記既知の導電部分のサイズに基づいて、前記被検査コイルの傷の大きさを判定するコイルの検査方法。
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