JP6540593B2 - 欠陥検査装置、および、欠陥検査方法 - Google Patents

欠陥検査装置、および、欠陥検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、部材の欠陥を検出する欠陥検査装置、および、欠陥検査方法に関する。
部材の電気抵抗を算出することによって当該部材の欠陥を検出可能な欠陥検査装置が知られている。例えば、特許文献1には、被検査対象であるセラミック基板の両面に設けられる導電性液体、当該導電性液体に電圧を印加可能な電極、および、電極を介して導電性液体に電圧を印加したとき導電性液体に流れる電流を検出可能な電流検出部を備える欠陥検査装置が記載されている。
特開平09−304324号公報
特許文献1に記載の欠陥検査装置では、導電性液体に印加した電圧と検出した電流とに基づいてセラミック基板の電気抵抗を算出する。しかしながら、セラミック基板に比べ薄い絶縁膜では抵抗変化のS/N比が小さくなるため、小さな電気抵抗の変化として検出される微小な欠陥を検出することが困難である。
また、微小な欠陥を検出することを目的として電気抵抗の変化を大きくするには、印加する電圧を大きくする方法が考えられる。しかしながら、印可する電圧を大きくすると、導電性液体が電気分解するおそれがある。導電性液体が電気分解すると当該導電性液体中に気泡が発生する。気泡が発生すると電気抵抗が変化するため、欠陥の検出間違いが発生するおそれがあり、欠陥の検出精度が低下する。
本発明は、部材の欠陥を高精度に検出可能な欠陥検査装置を提供することにある。
本発明は、絶縁材料から形成されている部材の欠陥を検出する欠陥検査装置であって、貯留タンク、第一の電極、第二の電極、電圧印加部、電流検出部、抵抗算出部、および、流速制御部を備える。
電圧印加部は、部材と電気的に接続可能な第一の電極および第一の電極とは異なる位置において部材と電気的に接続可能な第二の電極と電気的に接続し、部材の表面を流れる導電性液体を電気分解可能な電圧を第一の電極および第二の電極に印加可能である。
電流検出部は、第一の電極を流れる電流の大きさを検出可能である。
抵抗算出部は、電圧印加部が印加する電圧の大きさと電流検出部が検出する電流の大きさとに基づいて表面に導電性液体が流れているときの部材の電気抵抗を算出可能である。
流速制御部は、表面を流れる導電性液体の流速を表面に付着している気泡を表面から離すことが可能な流速に制御可能である。
本発明の欠陥検査装置では、電圧印加部が第一の電極および第二の電極に電圧を印加したときの第一の電極を流れる電流の大きさを検出することによって、表面に導電性液体が流れている部材の電気抵抗を算出する。このとき、電圧印加部は導電性液体が電気分解可能な程度の比較的高い電圧を印加するため、欠陥近傍の表面には電気分解による気泡が発生し付着する場合がある。本発明の欠陥検査装置では、流速制御部は、表面を流れる導電性液体の流速が気泡を表面から離すことが可能な流速に制御可能である。これにより、表面の気泡が除去されるため、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができる。
このように、本発明の欠陥検査装置は、導電性液体を電気分解可能な程度の比較的高い電圧を印加することによって比較的微小な欠陥を検出可能としつつ、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができる。これにより、部材の欠陥を高精度に検出することができる。
また、本発明は、絶縁材料から形成されている部材の欠陥を検出する欠陥検査方法であって、液体流し工程、電圧印加工程、電流検出工程、および、抵抗算出工程を含む。
液体流し工程は、部材の表面に導電性液体を流す。
電圧印加工程は、表面を流れる導電性液体の流速を表面に付着している気泡を表面から離すことが可能な流速となるよう制御しつつ、部材と電気的に接続する第一の電極および第一の電極とは異なる位置において部材と電気的に接続する第二の電極に導電性液体を電気分解可能な電圧を印加する。
電流検出工程は、第一の電極を流れる電流の大きさを検出する。
抵抗算出工程は、電圧印加工程において第一の電極および第二の電極に印加した電圧の大きさと電流検出工程において検出した電流の大きさとに基づいて表面に導電性液体が流れるときの部材の電気抵抗を算出する。
本発明の欠陥検査方法では、電圧印加工程において、第一の電極および第二の電極に導電性液体を電気分解可能な電圧を印加する。このとき、導電性液体の電気分解によって欠陥近傍の表面に発生し付着する気泡は、当該気泡を表面から離すことが可能な流速に制御されている導電性液体によって除去される。これにより、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができる。したがって、本発明の欠陥検査方法は、導電性液体を電気分解可能な程度の比較的高い電圧を印加することによって比較的微小な欠陥を検出可能としつつ、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができるため、部材の欠陥を高精度に検出することができる。
本発明の第一実施形態による欠陥検査装置の模式図である。 図1のII部拡大図である。 本発明の第一実施形態による欠陥検査方法のフローチャートである。 本発明の第二実施形態による欠陥検査装置の模式図である。 本発明の第二実施形態による欠陥検査方法のフローチャートである。 本発明の第三実施形態による欠陥検査方法のフローチャートである。 本発明の第四実施形態による欠陥検査装置の模式図である。 本発明の第四実施形態による欠陥検査方法のフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による欠陥検査装置および欠陥検査方法を図1〜3を参照して説明する。第一実施形態による欠陥検査装置1は、車両などが搭載するエンジンシステムが備えるEGRクーラ90の内壁に形成されている「部材」としての膜91の欠陥を検出することが可能である。
EGRクーラ90は、エンジンシステムが備える吸気系と排気系とを接続する排気還流管に設けられている。排気還流管は、排気系を流れる排気の一部を還流排気として吸気系に還流する機能を有している。還流排気は、エンジンでの燃焼によって排出された直後の排気であるため、比較的高温であるだけでなく、水蒸気の他に塩素イオンや硫酸イオン、硝酸イオンなどが含まれており、凝縮し濃縮されると強い酸性を示す。このため、EGRクーラ90の内壁に設けられる膜91は、このような還流排気が流れる環境条件下でステンレスから形成されているEGRクーラ90が腐食しないよう耐腐食性および耐熱性が比較的高いセラミック材料から形成されている。
欠陥検査装置1は、支持部10、電解液供給部15、「第一の電極」としての電極21、「第二の電極」としての電極22、制御部30などを備える。欠陥検査装置1は、中空筒状の膜91の「表面」としての内壁面911に「導電性液体」としての電解液8を流しつつ膜91に電圧を印加する。欠陥検査装置1では、膜91に印加された電圧と内壁面911に電解液8が流れているときに電極21を流れる電流との関係に基づいて算出される電気抵抗の値から膜91の欠陥の有無を検査したり、欠陥の大きさを判定したりする。図1は、膜91の内壁面911によって形成されている流路910に電解液8が流れている状態の欠陥検査装置1を示している。
支持部10は、EGRクーラ90を支持可能な支持台11を有する。支持部10は、EGRクーラ90が有する二つの開口部92、93に接続可能な接続部12、13を有する。接続部12が有する接続口120は、開口部92が有する開口920と連通可能に形成されている。接続部12は、配管121を介して電解液供給部15に接続している。接続部13が有する接続口130は、開口部93が有する開口930と連通可能に形成されている。接続部13は、配管131を介して流路910の電解液8を吸引可能な吸引ポンプ19に接続している。
電解液供給部15は、貯留タンク16、流速制御部17を有する。貯留タンク16は、流路910に供給される電解液8を貯留可能に形成されている。本実施形態での電解液8は、水、電解質、および、「界面活性剤」としてのエタノールを混合したものであって、電気抵抗は、膜91を形成するセラミック材料の電気抵抗に比べ小さい。
流速制御部17は、貯留タンク16と配管121との間に設けられている。流速制御部17は、内壁面911における電解液8の流速を制御しつつ、貯留タンク16内の電解液8を流路910に供給可能に形成されている。
電極21は、配管121の外壁に膜91と電気的に接続するよう設けられる。電極21は、制御部30と電気的に接続している。電極21の一部は、配管121が有する流路122に突出している(図2参照)。
電極22は、EGRクーラ90の外壁に膜91と電気的に接続するよう設けられている。電極22は、制御部30と電気的に接続している。これにより、流路910に電解液8が供給されると、電極21と電極22とは流路910の電解液8を介して電気的に接続される。
制御部30は、「電圧印加部」としての電源31、電流検出部32、および、抵抗算出部33を有する。
電源31は、電極21、22と電気的に接続している。電源31は、電解液8を電気分解可能な一定の大きさの直流電圧を電極21、22に印加可能に形成されている。
電流検出部32は、電源31、電極21、流路910の電解液8、および、電極22を通る電流経路に設けられている。電流検出部32は、電極21を流れる電流、すなわち、電源31、電極21、流路910の電解液8、および、電極22を通る電流経路を流れる電流の大きさを検出可能である。
抵抗算出部33は、電源31が印加する電圧の大きさ、および、電流検出部32が検出する電流の大きさに基づいて電気抵抗を算出可能である。
制御部30は、電解液供給部15および吸引ポンプ19と電気的に接続している。制御部30は、欠陥検査装置1における検査プロセスにおいて、電解液供給部15および吸引ポンプ19の駆動を制御する。
次に、第一実施形態による「欠陥検査方法」としての膜91の検査プロセスについて、図2、3に基づいて説明する。
最初に、ステップ(以下、単に「S」という)101において、EGRクーラ90を欠陥検査装置1に取り付ける。S101では、内壁に膜91が形成されているEGRクーラ90を支持台11上にセットし、接続部12と開口部92、および、接続部13と開口部93とを接続する。
次に、「液体流し工程」としてのS102において、EGRクーラ90内に電解液8を供給する。S102では、流速制御部17によって貯留タンク16に貯留されている電解液8を流路910に供給する。これにより、内壁面911に沿って電解液8が流れる。S102では、電解液8を流路910に供給しつつ、吸引ポンプ19によって配管131を介して流路910に供給された電解液8を吸引する。これにより、電解液8が供給される前の乾燥した状態となっている膜91に電解液8を流したときに発生する気泡が流路910から除去される。
次に、「電圧印加工程」としてのS103において、電解液8を所定の流速で流しつつ電極21、22に電圧を印加する。S103では、電源31によって電極21、22に電圧を印加する。電極21、22に電圧が印加されると、電極21、内壁面911を流れる電解液8、および、電極22を通る電流経路が形成される。このとき、図2に示すように、膜91に成膜不良などによる欠陥Df1があると、電極21、内壁面911を流れる電解液8、欠陥Df1内の電解液8、および、電極22によって比較的電流が流れやすい電流経路Ri1が形成される。
また、S103では、電極21、22に電解液8が電気分解可能な程度の電圧を印加する。これにより、電解液8が電気分解し、図2に示すように、欠陥Df1近傍の内壁面911に気泡Bb1が発生する。S103では、内壁面911を流れる電解液8は所定の流速で流れている(図2の白抜き矢印F1)。ここで、「所定の流速」とは、主に気泡Bb1に衝突する電解液8の慣性力による気泡Bb1への作用力が気泡Bb1と膜91との付着力より大きくなるときの流速である。これにより、内壁面911に付着している気泡Bb1は内壁面911から離れ、電解液8の流れに乗ってEGRクーラ90の外部に排出される。
次に、「電流検出工程」としてのS104において、電流の大きさを検出する。S104では、電流検出部32は、電極21、22に電解液8が電気分解可能な程度の電圧が印加されているときの電極21を流れる電流値を検出する。
次に、「抵抗算出工程」としてのS105において、電気抵抗を算出する。S105では、抵抗算出部33は、S103において印加した電圧の大きさとS104において検出した電流の大きさとに基づいて、流路910に電解液8が流れているときのEGRクーラ90の電気抵抗を算出する。このとき、算出された電気抵抗が基準値に比べ大きいと、膜91には規定値以下の大きさの欠陥があると判定される。また、算出された電気抵抗が基準値に比べ小さいと膜91には、規定値より大きい欠陥があると判定される。
最後に、S106において、EGRクーラ90を欠陥検査装置1から取り外す。
第一実施形態による膜91の検査プロセスでは、このようにして、膜91の欠陥を検出する。
本実施形態による欠陥検査装置1では、電源31が電極21、22に電圧を印加したとき、電極21を流れる電流の大きさを検出することによって膜91が形成されているEGRクーラ90の電気抵抗を算出する。このとき、電源31は電解液8が電気分解可能な程度の比較的高い電圧を電極21、22に印加するため、電解液8の電気分解による気泡が欠陥Df1近傍の内壁面911に発生する。欠陥検査装置1では、内壁面911に付着している気泡を内壁面911から離すことが可能なよう電解液8の流速を制御する。これにより、内壁面911に付着している気泡が除去されるため、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができる。
このように、欠陥検査装置1は、電解液8を電気分解可能な程度の比較的高い電圧を印加することによって比較的微小な欠陥を検出可能としつつ、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができる。これにより、第一実施形態による欠陥検査装置1は、膜91の欠陥を高精度に検出することができる。
本実施形態では、電解液8中にエタノールが含まれている。水とエタノールとを混合することによって表面張力が低くなるため、微小な欠陥に電解液8が入り込みやすくなる。これにより、欠陥の検出漏れを確実に防止することができる。
第一実施形態による膜91の検査プロセスでは、S103において、電極21、22に電解液8を電気分解可能な電圧を印加する。このとき、電解液8の電気分解によって欠陥Df1近傍の表面に発生し付着する気泡Bb1は、気泡Bb1を内壁面911から離すことが可能な流速に制御されている電解液8によって除去される。これにより、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができる。したがって、第一実施形態による膜91の検査プロセスは、電解液8を電気分解可能な程度の比較的高い電圧を印加することによって微小な欠陥を検出可能としつつ、気泡による欠陥の検出間違いを防止することができるため、部材の欠陥を高精度に検出することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による欠陥検査装置および欠陥検査方法を図4、5に基づいて説明する。第二実施形態は、電解液8の圧力を制御可能な圧力制御部を備える点が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第二実施形態による欠陥検査装置2は、支持部10、電解液供給部35、電極21、22、制御部30などを備える。
電解液供給部35は、貯留タンク16、流速制御部17、圧力制御部38を有する。
圧力制御部38は、貯留タンク16と流速制御部17との間に設けられている。圧力制御部38は、流路910に供給される電解液8の圧力を制御可能である。
次に、第二実施形態による「欠陥検査方法」としての膜91の検査プロセスについて、図4、5に基づいて説明する。
最初に、S201において、第一実施形態のS101と同様に、EGRクーラ90を欠陥検査装置2に取り付けた後、「液体流し工程」としてのS202において、第一実施形態のS102と同様に、EGRクーラ90内に電解液8を供給する。
次に、「電圧印加工程」としてのS203において、加圧された電解液8を所定の流速で流しつつ電極21、22に電圧を印加する。S203では、電源31によって電極21、22に電圧を印加するとき、圧力制御部38において電解液8を加圧しつつ流路910に供給する。これにより、膜91の欠陥Df1近傍の内壁面911に付着している気泡は内壁面911から離れ、電解液8の流れに乗ってEGRクーラ90の外部に排出される。
次に、「電流検出工程」としてのS204において、第一実施形態のS104と同様に、電流の大きさを検出し、「抵抗算出工程」としてのS205において、第一実施形態のS105と同様に、電気抵抗を算出する。
最後に、S206において、第一実施形態のS106と同様に、EGRクーラ90を欠陥検査装置2から取り外す。
第二実施形態による膜91の検査プロセスでは、このようにして、膜91の欠陥を検出する。
本実施形態による欠陥検査装置2は、加圧された電解液8を流路910に供給可能となっている。これにより、電解液8の電気分解によって発生する気泡の大きさが第一実施形態に比べ小さくなるため、算出される電気抵抗における気泡によるノイズが比較的小さくなる。したがって、第二実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、さらに微小な欠陥を検出することができる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による欠陥検査方法を図6に基づいて説明する。第三実施形態は、圧力制御部が電解液8の圧力を低くする点が第二実施形態と異なる。なお、第二実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第三実施形態による欠陥検査装置は、支持部10、電解液供給部35、電極21、22、制御部30などを備える。すなわち、第三実施形態による欠陥検査装置は、第二実施形態による欠陥検査装置2と同じ構成である。
第三実施形態による「欠陥検査方法」としての膜91の検査プロセスについて、図6に基づいて説明する。
最初に、S301において、第二実施形態のS201と同様に、EGRクーラ90を第三実施形態による欠陥検査装置に取り付けた後、「液体流し工程」としてのS302において、第二実施形態のS202と同様に、EGRクーラ90内に電解液8を供給する。
次に、「電圧印加工程」としてのS303において、減圧された電解液8を所定の流速で流しつつ電極21、22に電圧を印加する。S303では、電源31によって電極21、22に電圧を印加するとき、圧力制御部38において電解液8を電解液8の蒸気圧近くまで減圧しつつ流路910に供給する。これにより、膜91の欠陥Df1近傍の内壁面911に付着している気泡は内壁面911から離れ、電解液8の流れによってEGRクーラ90の外部に排出される。
次に、「電流検出工程」としてのS304において、第二実施形態のS204と同様に、電流の大きさを検出し、「抵抗算出工程」としてのS305において、第二実施形態のS205と同様に、電気抵抗を算出する。
最後に、S306において、第二実施形態のS206と同様に、EGRクーラ90を第三実施形態による欠陥検査装置から取り外す。
第三実施形態による膜91の検査プロセスでは、このようにして、膜91の欠陥を検出する。
本実施形態による膜91の検査プロセスでは、蒸気圧近くまで減圧された電解液8を流路910に供給する。これにより、電解液8の電気分解によって発生する気泡の大きさが第一実施形態に比べ大きくなるため、電解液8の慣性力による気泡への作用力が第一実施形態に比べ大きくなる。これにより、内壁面911に付着している気泡は内壁面911から離れやすくなる。したがって、第三実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、気泡による欠陥の検出間違いを確実に防止することができる。
また、本実施形態による膜91の検査プロセスでは、電解液8を減圧するとき、電解液8に溶存している気体を脱気することができる。これにより、電解液8中で発生する気泡の体積が小さくなる。したがって、算出される電気抵抗における気泡によるノイズが比較的小さくなるため、さらに微小な欠陥を検出することができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態による欠陥検査装置および欠陥検査方法を図7、8に基づいて説明する。第四実施形態は、脱気処理部を備える点が第二実施形態と異なる。なお、第二実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態による欠陥検査装置4は、支持部10、電解液供給部45、電極21、22、制御部30などを備える。
電解液供給部45は、貯留タンク16、流速制御部17、脱気処理部49を有する。
脱気処理部49は、貯留タンク16に設けられている。脱気処理部49は、貯留タンク16に貯留されている電解液8を、例えば、加熱によって脱気することが可能である。
次に、第四実施形態による「欠陥検査方法」としての膜91の検査プロセスについて、図7、8に基づいて説明する。
最初に、S401において、第一実施形態のS101と同様に、EGRクーラ90を欠陥検査装置4に取り付ける。
次に、「脱気処理工程」としてのS402において、貯留タンク16に貯留されている電解液8を脱気する。S402では、電解液8を加熱することによって電解液8に溶存している気体を電解液8から除去する。なお、S402は、S401より前に行ってもよいし、S401と並行して行ってもよい。
次に、「液体流し工程」としてのS403において、第一実施形態のS102と同様に、EGRクーラ90内に電解液8を供給する。
次に、「電圧印加工程」としてのS404において、第一実施形態のS103と同様に、電解液8を所定の流速で流しつつ電極21、22に電圧を印加し、「電流検出工程」としてのS405において、第一実施形態のS104と同様に、電流の大きさを検出する。
次に、「抵抗算出工程」としてのS406において、第一実施形態のS105と同様に、電気抵抗を算出し、S407において、第一実施形態のS106と同様に、EGRクーラ90を欠陥検査装置4から取り外す。
第四実施形態による膜91の検査プロセスでは、このようにして、膜91の欠陥を検出する。
本実施形態による欠陥検査装置4は、貯留タンク16に貯留されている電解液8を脱気することが可能である。これにより、電解液8に溶存している気体が少なくなるため、当該溶存気体による気泡の発生量が少なくなる。したがって、第四実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、気泡による欠陥の検出間違いを確実に防止することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、欠陥検査装置は、EGRクーラの内壁に形成されている「部材」としての中空筒状の膜の欠陥を検出可能であるとした。しかしながら、欠陥検査装置が欠陥を検出可能な「部材」はこれに限定されない。表面を流れる導電性液体に比べ抵抗が大きい絶縁材料から形成されていればよい。したがって、上述の実施形態のように、中空筒状の部材でなくてもよい。
上述の実施形態では、「導電性液体」としての電解液は、水、電解質、および、「界面活性剤」としてのエタノールを混合したものとした。しかしながら、導電性液体は、これに限定されない。部材に比べ電気を通しやすい液体であればよい。また、界面活性剤は含まれていなくてもよい。
上述の二つの電極のうち一つは、電解液供給部とEGRクーラとを接続する配管に設けられるとした。しかしながら、二つの電極は、それぞれ異なる位置において膜と電気的に接続可能に設けられればよい。
第三実施形態では、圧力制御部は、電解液を電解液の蒸気圧近くまで減圧しつつ流路に供給するとした。しかしながら、圧力制御部が制御する電解液の減圧の度合いはこれに限定されない。電解液の蒸気圧より高ければよい。
第四実施形態による欠陥検査装置が第二、三実施形態による欠陥検査装置が備える圧力制御部を備えてもよい。
上述の実施形態では、電圧印加部は、一定の大きさの直流電圧を二つの電極に印加するとした。しかしながら、電圧印加部が二つの電極に印加する電圧の大きさ及び時間変化はこれに限定されない。例えば、徐々に電圧を大きくしていき、変化する電圧に対する電流の変化から欠陥の状態を判定してもよい。また、交流電圧を印加して欠陥の状態を判定してもよい。
上述の実施形態では、電流検出部は、「第一の電極」としての電極21を流れる電流を検出するとした。しかしながら、電極22を「第一の電極」として電極22を流れる電流を検出してもよい。すなわち、電極21と電極22とは、膜91に対して設けられている位置が異なっているだけであって、電極21を「第一の電極」としてもよいし、「第二の電極」としてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2、4・・・欠陥検査装置
8・・・電解液(導電性液体)
17・・・流速制御部
21・・・電極(第一の電極)
22・・・電極(第二の電極)
31・・・電源(電圧印加部)
32・・・電流検出部
33・・・抵抗算出部
91・・・膜(部材)
911・・・内壁面(表面)

Claims (10)

  1. 絶縁材料から形成されている部材(91)の欠陥を検出する欠陥検査装置であって、
    前記部材の表面(911)を流れる導電性液体(8)を貯留可能な貯留タンク(16)と、
    前記部材と電気的に接続可能な第一の電極(21)と、
    前記第一の電極とは異なる位置において前記部材と電気的に接続可能な第二の電極(22)と、
    前記第一の電極および前記第二の電極と電気的に接続し、前記表面を流れる前記導電性液体を電気分解可能な電圧を前記第一の電極および前記第二の電極に印加可能な電圧印加部(31)と、
    前記第一の電極を流れる電流の大きさを検出可能な電流検出部(32)と、
    前記電圧印加部が印加する電圧の大きさと前記電流検出部が検出する電流の大きさとに基づいて前記表面に前記導電性液体が流れているときの前記部材の電気抵抗を算出可能な抵抗算出部(33)と、
    前記表面を流れる前記導電性液体の流速を前記表面に付着している気泡(Bb1)を前記表面から離すことが可能な流速に制御可能な流速制御部(17)と、
    を備える欠陥検査装置。
  2. 前記表面を流れる前記導電性液体の圧力を制御可能な圧力制御部(38)をさらに備える請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 前記圧力制御部は、前記導電性液体の圧力を前記導電性液体の蒸気圧近くまで減圧可能な請求項2に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記導電性液体は、界面活性剤を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記表面を流れる前の前記導電性液体を脱気可能な脱気処理部(49)をさらに備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  6. 絶縁材料から形成されている部材(91)の欠陥を検出する欠陥検査方法であって、
    前記部材の表面(911)に導電性液体(8)を流す液体流し工程と、
    前記表面を流れる前記導電性液体の流速を前記表面に付着している気泡(Bb1)を前記表面から離すことが可能な流速に制御しつつ、前記部材と電気的に接続する第一の電極(21)および前記第一の電極とは異なる位置において前記部材と電気的に接続する第二の電極(22)に前記導電性液体を電気分解可能な電圧を印加する電圧印加工程と、
    前記第一の電極を流れる電流の大きさを検出する電流検出工程と、
    前記電圧印加工程において前記第一の電極および前記第二の電極に印加した電圧の大きさと前記電流検出工程において検出した前記第一の電極を流れる電流の大きさとに基づいて、前記表面に前記導電性液体が流れているときの前記部材の電気抵抗を算出する抵抗算出工程と、
    を含む欠陥検査方法。
  7. 前記電圧印加工程において、減圧された前記導電性液体を前記表面に流しつつ前記第一の電極および前記第二の電極に電圧を印加する請求項6に記載の欠陥検査方法。
  8. 前記電圧印加工程において、前記表面に流れる前記導電性液体の圧力を前記導電性液体の蒸気圧近くまで減圧する請求項7に記載の欠陥検査方法。
  9. 前記電圧印加工程において、加圧された前記導電性液体を前記表面に流しつつ前記第一の電極および前記第二の電極に電圧を印加する請求項6に記載の欠陥検査方法。
  10. 前記液体流し工程の前に、前記表面を流れる前の前記導電性液体を脱気する脱気処理工程をさらに含む請求項6〜9のいずれか一項に記載の欠陥検査方法。
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