JPH11270860A - 不凍液劣化検知機能付き床暖房装置 - Google Patents

不凍液劣化検知機能付き床暖房装置

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JPH11270860A
JPH11270860A JP7768898A JP7768898A JPH11270860A JP H11270860 A JPH11270860 A JP H11270860A JP 7768898 A JP7768898 A JP 7768898A JP 7768898 A JP7768898 A JP 7768898A JP H11270860 A JPH11270860 A JP H11270860A
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JP
Japan
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antifreeze
deterioration
electrodes
pair
electrode
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JP7768898A
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Seiichi Mitsumoto
誠一 光本
Hisakatsu Kawarai
久勝 瓦井
Makoto Sasaki
誠 佐々木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床暖房装置自体には不凍液劣化検知機能がな
いため、不凍液の交換時期を過ぎても、客先で自ら不凍
液の劣化を判定することができなかった。 【解決手段】 床暖房装置の不凍液を貯蔵する容器と、
容器に配設され、互いに絶縁されると共に、上記容器内
の不凍液に浸漬される同一材質の一対の電極と、一対の
電極間に電圧を印加する電圧源と、一対の電極間に流れ
る電流値を測定する電流測定手段とを備えてなり、電圧
源から一対の電極間に電圧を印加し、不凍液の非劣化時
に電流測定手段によって測定される一対の電極間に流れ
る電流値と、不凍液の劣化時に電流測定手段によって測
定される一対の電極間に流れる電流値とを比較し、比較
結果に基づいて不凍液の劣化判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、不凍液の劣化を
検知する機能を備えた床暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の不凍液劣化判定器の内部
構造を概略的に示す図である。不凍液劣化判定器10
は、劣化検知センサ5、リード線11、電圧計12を備
える。劣化検知センサ5は、参照電極6、電極7、劣化
検知電極8、および、絶縁物9から構成されている。な
お、劣化検知センサ5は、不凍液の劣化判定を行う前
に、電極を洗浄して、新しい導電性膜(図11中に示す
8)を貼りつける必要があるため、着脱可能になってい
る。ステンレス鋼製の参照電極6は、絶縁物9によっ
て、電極7(電気伝導性があれば材質は問わない)と電
気的に絶縁されており、また、劣化検知電極8は、炭素
粉と粘着材よりなる膜状電極であり、電極7の上に貼り
付けられると共に、電極7に電気的に接続されている。
また、電圧計12の一端は参照電極6に接続され、他端
は電極7を介して劣化検知電極8に接続されている。
【0003】このような不凍液劣化判定器10におい
て、劣化検知センサ5を床暖房装置から抜き取った不凍
液に浸漬すると、不凍液との化学反応により、参照電極
6と劣化検知電極8との間に生じる起電力を測定し、電
圧計12に表示される当該起電力の値に基づいて、不凍
液の劣化を判定するものである。参照電極6と、劣化検
知電極8を貼りつけた電極7との間の起電力は、不凍液
の分析により判定される劣化度と対応しているため、参
照電極6の劣化状況を知ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように不凍液劣化判定器を用いて床暖房装置の不凍液の
劣化状況を検知するためには、サービスマンが各家庭を
訪問して床暖房装置から不凍液を抜き取り、この不凍液
について劣化判定器を用いて不凍液の劣化判定を行う方
法が一般的である。従って、劣化判定を行うためには不
凍液を抜き取る必要があり、また、床暖房装置自体には
不凍液劣化検知機能が備わっていないため、床暖房装置
の使用期間が長くなって不凍液の交換時期を過ぎても、
各家庭で自ら不凍液の劣化を判定することができないと
いう課題があった。
【0005】また、従来の不凍液劣化判定器では、ま
ず、測定を行うたびに参照電極6を一定のメータ指示値
が得られるまで洗浄して、さらに、電極7に新しい劣化
検知電極8を貼りつけてから測定を行う必要があるた
め、劣化検知センサ5を床暖房回路に常時装着しておく
ことができないという課題があり、この課題により、さ
らに、不凍液の劣化判定を容易に行うことができないと
いう課題があった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、床暖房装置に装備され、不
凍液の劣化を検知して不凍液の交換時期を判定できる機
能を付加することにより、不凍液の劣化状況を容易に判
定できる機能を備えた床暖房装置を提供することを目的
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の不凍液劣化検
知機能付き床暖房装置は、床暖房装置の不凍液を貯蔵す
る容器と、制御弁を介して容器に接続され、不凍液の劣
化判定時にのみ不凍液を内部に溜める液溜と、液溜に配
設され、互いに絶縁されると共に、不凍液の劣化判定時
に液溜内の不凍液に浸漬される一対の電極と、一対の電
極間に電圧を印加する電圧源と、一対の電極間に流れる
電流値を測定する電流測定手段とを備えてなり、電圧源
から一対の電極間に電圧を印加し、不凍液の非劣化時に
電流測定手段によって測定される一対の電極間に流れる
電流値と、不凍液の劣化時に電流測定手段によって測定
される一対の電極間に流れる電流値とを比較し、比較結
果に基づいて不凍液の劣化判定を行う。
【0008】また、床暖房装置の不凍液を貯蔵する容器
と、容器に配設され、互いに絶縁されると共に、容器内
の不凍液に浸漬される同一材質の一対の電極と、一対の
電極間に電圧を印加する電圧源と、一対の電極間に流れ
る電流値を測定する電流測定手段とを備えてなり、電圧
源から一対の電極間に電圧を印加し、不凍液の非劣化時
に電流測定手段によって測定される一対の電極間に流れ
る電流値と、不凍液の劣化時に電流測定手段によって測
定される一対の電極間に流れる電流値とを比較し、比較
結果に基づいて不凍液の劣化判定を行う。
【0009】また、上記一対の電極のそれぞれに両端が
接続されると共に、不凍液と反応性のある金属によって
構成される導線をさらに備え、導線が不凍液によって侵
食されることによって生じる導線の抵抗値の変化に基づ
いて、不凍液の劣化判定を行う。
【0010】また、上記電圧源は、出力電圧の制御手段
を備える定電圧電解装置であり、一対の電極間に印加す
る電圧の極性を一定時間毎に繰り返し反転させ、電圧極
性を反転させる度に電圧極性の反転から一定時間経過後
の電流値を測定し、電圧極性の反転を所定回数繰り返し
て得られる各電流値の平均値に基づいて、不凍液の劣化
判定を行う。
【0011】また、上記一対の電極は、電極棒と、電極
棒の先端近傍に、電極棒との間に隙間を形成するように
巻き付けられた電極棒と同一材質の巻線とから構成され
ている。
【0012】この発明の他の不凍液劣化検知機能付き床
暖房装置は、床暖房装置の不凍液を収容する容器と、容
器に配設され、互いに絶縁されると共に、容器内の不凍
液に浸漬される互いに材質の異なる一対の電極と、一対
の電極間に生じる起電力を測定するための電圧測定手段
とを備えてなり、不凍液が劣化していないときに一対の
電極間に生じる起電力と、不凍液が劣化しているときに
一対の電極間に生じる起電力とを比較し、比較結果に基
づいて不凍液の劣化判定を行う。
【0013】また、上記一対の電極は、電極棒と、電極
棒の先端近傍に、電極棒との間に隙間を形成するように
巻き付けられた電極棒と同一材質の巻線とから構成され
ている。
【0014】また、上記一対の電極の内の一と同一材質
の第3の電極をさらに備え、材質の異なる一対の電極間
に生じる起電力と、第3の電極と一対の電極の内の第3
の電極と同一材質の電極との間に流れる電流の値とに基
づいて、不凍液の劣化判定を行う。
【0015】さらに、上記一対の電極は、電極棒と、電
極棒の先端近傍に、電極棒との間に隙間を形成するとと
もに電極棒を貫通させるように積層された電極棒と同一
材質の積層体とから構成されている。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1に係る不凍液劣化検知機能付き床暖房装
置の構成を概略的に示す図である。図1において、この
発明に係る不凍液劣化検知機能付き床暖房装置は、配管
19内の不凍液を加熱するための不凍液加熱器1、加熱
された不凍液を貯蔵する容器としての不凍液タンク2、
加熱された不凍液4を配管18および19内で循環させ
るためのポンプ3、支持具17により不凍液タンク2に
取り付けられた液溜13、液溜13内の不凍液4に浸漬
され、不凍液の劣化判定を行うための一対の電極を備え
る劣化検知センサ5、劣化検知センサ5に接続された電
圧計12、不凍液タンク2内の不凍液4を液溜13に誘
導するさせるためのホース継手14、ホース継手14と
液溜13の間を接続するホース15、および、ホース継
手14の流路を開閉するバルブ16を備える。なお、劣
化検知センサ5は、従来のものと同様であり、不凍液の
劣化判定を行うための一対の電極として、ステンレス製
の電極と、炭素粉と粘着材よりなる膜状電極とを備える
ものである。また、支持具17は、不凍液タンク2内の
不凍液4の液面の高さと液溜13内の液面の高さが等し
くなるように、液溜13を固定するものである。
【0017】このような床暖房装置において、劣化セン
サ5の参照電極6および劣化検知電極8を予め洗浄して
おいてから、バルブ16を開き、液溜13を不凍液タン
ク2内の液面に合わせて高さを調節した支持具17上に
置くと、不凍液タンク2内の不凍液4が液溜13内に流
入する。そして、劣化検知センサ5の参照電極6および
劣化検知電極8の間に生じる起電力を検出し、当該検出
結果に基づいて、不凍液劣化判定器12により不凍液の
交換が必要かどうか判定する。劣化判定後には液溜13
を上部に持ち上げて不凍液をタンク2に戻し、バルブ1
6を閉める。なお、不凍液はプロピレングリコールを主
成分としており、不凍液が劣化すると、有機酸が生成す
るとともにアルデヒド類および銅イオン等の酸化性物質
の濃度が上昇して、酸化還元電位が上昇することによ
り、参照電極6と劣化検知電極8との間の電位差が大き
くなる。
【0018】以上のように、この発明の床暖房装置によ
れば、不凍液を抜き取る必要がないので、不凍液の劣化
判定を容易に行うことができ、不凍液の交換時期を容易
に知ることができる。また、不凍液4の劣化判定は、床
暖房装置の運転開始または停止時に、室温付近で実施す
れば、床暖房の使用により高温になった不凍液を測定す
る場合よりも確実に不凍液の劣化を判定できるため、不
凍液の劣化によって配管などに生じる腐食による水漏
れ、詰まりその他の障害を簡単な作業により未然に防止
できる。
【0019】また、上述の電極間に生じる起電力による
劣化判定の方法以外でも、pH計、比重計、屈折率によ
る不凍液濃度計などを使用することもできる。また、上
述の説明では、既存の不凍液劣化判定器を用いた場合に
ついて示したが、金属の水溶液中での腐食速度は分極抵
抗法、交流インピーダンス法、クーロスタット法などに
より測定できることが公知であり、それらの測定に適し
た金属電極を不凍液循環回路の一部に設置することによ
り、配管系に使用される金属の腐食速度を測定すること
も可能である。
【0020】なお、分極抵抗法は水溶液中の金属に水溶
液を通して微小電流Δiを流し、金属と溶液の界面に発
生する電位変化ΔEを測定する方法であり、分極抵抗R
Pは RP=ΔE/Δi で定義され、腐食速度の逆数に比例する。また、交流イ
ンピーダンス法は、図10に示すように、水溶液中の金
属電極が容量成分Cと抵抗成分Rが並列に結合された等
価回路を想定し、水中で二つの同種の金属電極に低電圧
の低周波電流と高周波電流を流し、このインピーダンス
の違いから分極抵抗を求める方法である。また、クーロ
スタット法は、コンデンサに蓄積していた一定量の電荷
を、ごく短時間に水中の金属電極の電気二重層に移し、
その後分極抵抗を通して放電する過程を解析して分極抵
抗を求める方法である。これらのいずれの方法も、上述
した不凍液劣化判定器と同様に、この発明の不凍液劣化
検知機能付床暖房装置に適用することができるものであ
る。また、劣化検知電極としては、不凍液循環系に使用
される主要金属材料により、上述の説明における鉄以外
に、銅、アルミニウム、ニッケル、錫、鉛、ステンレス
鋼などを使用することができ、その際の参照電極として
は、劣化検知電極の構成金属と異種の金属または電位の
安定な材質(銀、塩化銀、炭素、白金、銅、ステンレス
鋼等)の電極で構成すれば、上述の場合と同様の効果を
得ることができる。
【0021】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2に係る不凍液検知機能付床暖房装置の構成を概略
的に示す図である。図3は、この発明の実施の形態2に
係る不凍液検知機能付床暖房装置の要部の内部構造を拡
大して概略的に示す図である。
【0022】図2において、不凍液劣化判定器20の劣
化検知センサ23は、不凍液タンク2に直接取り付けら
れている。劣化検知センサ23には、抵抗測定器として
の機能を有する検知器12が接続されている。図3に示
すように、劣化検知センサ23は、直径30μmで長さ
10cmの銅線よりなる導線21を直径5mmのアクリ
ル樹脂9の先端部に巻き付け、絶縁体9によって絶縁さ
れた一対の電極としての電極22に、その両端を接続し
たものである。なお、一対の電極22のそれぞれに両端
が接続される導線21の材質としては、不凍液と反応性
のある金属によって構成されることが必要である。ま
た、検知器12は、劣化検知センサ23に一定電流を流
し、劣化検知センサ23の端子間に生ずる電位差を増幅
して、抵抗値としてメータに表示するものである。
【0023】図4は、この発明の実施の形態2における
抵抗値と導線の侵食深さとの関係を示す図である。不凍
液4を不凍液タンク2に入れる際に、不凍液4の初期の
抵抗値を不凍液劣化判定器20により測定しておき、不
凍液の劣化判定を行う際に図4の特性と測定によって得
られる抵抗値を照らし合わせる。この結果、不凍液によ
って侵食された導線21の抵抗値が初期値の2倍程度に
増加していれば、不凍液が劣化して防食効果が無くなっ
ており、不凍液を交換する必要があることがわかる。な
お、不凍液4を交換する際には、劣化検知センサ5(特
に導線21)も新品のものと交換することが望ましい。
【0024】以上のように、この発明の実施の形態2に
かかる不凍液劣化検知機能付き床暖房装置によれば、不
凍液の劣化判定を行う際に、不凍液劣化判定器を床暖房
装置から取り外して洗浄する必要がなく、また、実施の
形態1の場合と同様に、不凍液を床暖房装置から抜き取
る必要がないため、効率よく、かつ、容易に不凍液の劣
化判定を行うことができる。なお、劣化検知電極は不凍
液循環系に使用される主要金属材料によって異なり、こ
の実施の形態2のように同一材質の一対の電極を用いる
際には、上述の銅電極の他に、鉄、アルミニウム、ニッ
ケル、錫、鉛、ステンレス鋼などを材質とする電極を使
用することができる。
【0025】実施の形態3.図5は、この発明の実施の
形態3に係る不凍液劣化検知機能付き床暖房装置の要部
の内部構造を拡大して概念的に示す図である。図5にお
いて、劣化検知センサ30の劣化検知電極8の不凍液4
と接触する電極部は直径3mm、長さ100mmのタフ
ピッチ銅製であり、絶縁物9はシリコーンゴム製であ
る。なお、装置全体の構成は図2に示す構成に準ずるも
のであり、劣化検知センサ30は実施の形態2の場合と
同様に、不凍液タンクに取り付けられると共に検知器に
接続されている(図2参照)。
【0026】また、実施の形態3において用いられる検
知器は、劣化検知センサ30の一対の劣化検知電極8間
に50mVの一定電圧を印加し、当該電圧の印加から6
秒後に、劣化検知センサ30の一対の劣化検知電極8間
に流れる電流値を測定し、液晶パネル(図示せず)に表
示するものである。なお、このように6秒間電圧を印加
してから電流値の測定を行うのは、電圧印加初期の電流
値は不安定であり、約6秒あれば安定した測定を行うこ
とができるためである。
【0027】図5に示す劣化検知センサ30を不凍液タ
ンク(図2における不凍液タンク2と同一のもの)に取
り付け、シリコーンゴム製の絶縁体9によって絶縁され
た2つの劣化検知電極8の間に50mVの直流電圧を印
加して、6秒後の電流を測定する。このとき測定される
電流値は、正常な(劣化していない)不凍液では1μA
以下であるが、劣化して銅用防食添加剤を含まなくなっ
た劣化不凍液では5μA以上となる。このような電流値
の増加は、銅の腐食度の増大を示しており、このような
電流値の変化に基づいて不凍液の劣化状況を判定でき、
さらに、不凍液交換時期を判定することができる。
【0028】以上、この発明の実施の形態3に係る不凍
液劣化検知機能付き床暖房装置によれば、互いに絶縁さ
れた2つの劣化検知電極間に一定電圧を印加し、電流を
検出する簡易な装置により、正常な不凍液と劣化した不
凍液を比較することにより不凍液の金属防食効果が低下
したことが判定され、不凍液を抜き取ることなく、ま
た、不凍液劣化判定器を床暖房装置から取り外して洗浄
する必要がなく、不凍液交換時期を知ることができる。
また、上述の銅電極の他に、鉄、アルミニウム、ニッケ
ル、錫、鉛、ステンレス鋼などを材質とする電極を使用
しても同様の効果を得ることができる。
【0029】実施の形態4.図6は、この発明の実施の
形態4に係る不凍液検知機能付床暖房装置の要部を概略
的に示す図である。図6に示すように、不凍液劣化判定
器40は、劣化検知センサ41に、定電位電解装置42
を介してコンピュータ43に接続されている。定電位電
解装置42は、コンピュータ43により制御されて、劣
化検知センサ41に一定の電圧を供給するものである。
また、劣化検知センサ41は、実施の形態4における劣
化検知センサ(図5参照)と同一のものであり、不凍液
の劣化判定を行うための一対の電極として、直径3m
m、長さ100mmのタフピッチ銅製の一対の劣化検知
電極を備えている。
【0030】不凍液劣化判定器40においては、定電位
電解装置23をコンピュータ24で制御し、劣化検知セ
ンサ41に印加する電圧の極性を10秒毎に反転させ、
電圧印加または電圧の極性反転後適当な時間(例えば3
〜30秒)経過後に、劣化検知センサ41に流れる電流
値を測定して、分極抵抗値を演算し、3回の反転によっ
て得られる抵抗測定値の平均値を液晶パネルに表示する
ようにプログラムされている。なお、分極抵抗とは、銅
製等の金属製の電極と溶液の界面に流れる電流と、当該
電流が流れることによって上記界面に生じる電位差とに
よって表される抵抗である。また、分極抵抗値を測定す
るために、電圧印加または電圧の極性反転から電流値を
測定するまでの適当な時間は、不凍液の劣化状況に応じ
て任意に決定すればよい。
【0031】図6の劣化検知センサ5の劣化検知電極8
を銅電極とし不凍液タンクに取り付け、図3に示す不凍
液劣化判定器により2つの劣化検知電極8の間の分極抵
抗を測定すると、正確な測定値が得られ、正常な不凍液
中における分極抵抗値は50kΩ以上となるが、銅用防
食添加剤を含まない劣化不凍液における分極抵抗値は1
0kΩ以下となる。分極抵抗値は不凍液の導電率が大き
いため、腐食速度に反比例し、腐食抵抗を示す。従っ
て、銅電極の分極抵抗値が10kΩ以下に低下すると、
不凍液の防食効果が低下していることを示しており、不
凍液の交換時期を正確に判定できる。
【0032】以上、この発明の実施の形態4に係る不凍
液劣化検知機能付き床暖房装置によれば互いに絶縁され
た2つの劣化検知電極間に一定電圧を印加し、電流を検
出する簡易な装置により、正常な不凍液と劣化した不凍
液を比較することにより金属の防食効果が低下したこと
が判定され、不凍液を抜き取ることなく、また、不凍液
劣化判定器を床暖房装置から取り外して洗浄する必要が
なく、不凍液交換時期を知ることができる。電圧と電流
から得られる分極抵抗値は時間変化し、厳密には腐食速
度との関係を求めることは困難であるが、電圧を印加し
て、一定時間後の電流値を検出することにより、正常な
不凍液と劣化不凍液の腐食性を判定できる。
【0033】また、この発明における床暖房装置は、互
いに絶縁された2つの劣化検知電極間に印加する電圧を
一定時間毎に反転させ、適当な時間(例えば3〜30
秒)後の電流を検出する装置により、正常な不凍液と劣
化した不凍液を比較することにより金属の防食効果が低
下したことが正確に判定され、不凍液を抜き取ることな
く、不凍液交換時期を知ることができる。床暖房装置の
制御用のコンピータの一部に、劣化検知センサの信号を
取り込み、演算および表示装置に出力することにより、
不凍液の腐食性を検知できる。また、上述の銅電極の他
に、鉄、アルミニウム、ニッケル、錫、鉛、ステンレス
鋼などを材質とする電極を使用しても同様の効果を得る
ことができる。
【0034】実施の形態5.この発明の実施の形態5に
おける劣化検知センサ(図示せず)は、実施の形態3に
示す一対の電極としての劣化検知電極(図5参照)の一
方を鉄製の参照電極(寸法は変わらず)としたものであ
り、装置全体の構成は図2に示す構成に準ずるものであ
る。なお、他方の電極はタフピッチ銅製のままであり、
不凍液と接触する部分の寸法も同一(直径3mm、長さ
100mm)である。また、当該劣化検知センサに接続
される検知器(図2中の検知器12に相当)としては電
位差計を用い、鉄製の参照電極(図5中の参照電極6に
相当)を電位差計の−極に接続し、タフピッチ銅製の劣
化検知電極(図5中の劣化検知電極8に相当)を電位差
計の+極に接続している。
【0035】このような劣化検知センサを不凍液タンク
に取り付け(図6参照)、両電極間の電位差を測定する
と、その電位差は、正常な(劣化していない)不凍液中
では、−20〜−30mVであるが、劣化した不凍液中
では100mV以上となる。不凍液が劣化すると、プロ
ピレングリコールが酸化されて有機酸が生成されること
によりpHが低下する。不凍液のpHが低下すると、中
間酸化生成物であるアルデヒド類や銅イオン等の酸化剤
の濃度が上昇して、不凍液の酸化還元電位が上昇し、鉄
用防食添加剤の濃度が減少するため、上記電位差が大き
くなるものである。これは、このような不凍液の組成変
化により、鉄の不動態が壊れやすくなることに基づいて
生じる現象である。
【0036】以上のようにして、互いに絶縁された劣化
検知電極と参照電極の電位差を検出して、正常な不凍液
と劣化した不凍液を比較することにより、異種金属の接
触腐食に対する防食効果が低下したことが判定され、不
凍液を抜き取ることなく、不凍液交換時期を知ることが
できる。なお、不凍液はプロピレングリコールを主成分
としており、この劣化により有機酸が生成するとともに
アルデヒド類および銅イオン等の酸化性物質の濃度が上
昇して、酸化還元電位が上昇することが分かっている。
異種金属の電位差には不凍液の酸化還元電位の違いと金
属による腐食性の違いが関与するものと思われる。ま
た、劣化検知電極としては、不凍液循環系に使用される
主要金属材料により、上述の説明における鉄以外に、
銅、アルミニウム、ニッケル、錫、鉛、ステンレス鋼な
どを使用することができ、その際の参照電極としては、
劣化検知電極の構成金属と異種の金属または電位の安定
な材質(銀、塩化銀、炭素、白金、銅、ステンレス鋼
等)の電極で構成すれば、上述の場合と同様の効果を得
ることができる。
【0037】実施の形態6.図7は、この発明の実施の
形態6における劣化検知センサの内部構造を概略的に示
す図である。図7において、劣化検知センサ60の一対
の電極としての参照電極66および劣化検知電極68
は、共に、直径3mm、長さ100mmの銅棒に直径
0.5mmの銅線よりなる導線300mmを巻き付け
て、参照電極66及び劣化検知電極68の銅棒と銅線よ
りなる導線との間に隙間を形成したものである。なお、
装置全体の構成は図2に示す構成に準ずるものである。
また、劣化検知センサ60に接続される検知器(図2中
の検知器12に相当))は、劣化検知センサ60に、5
0mVの一定電圧を印加してから、6秒後に劣化検知セ
ンサ5に流れる電流値を測定し、当該測定結果を液晶パ
ネル(図示せず)に表示するものである。
【0038】このような劣化検知センサ60を不凍液タ
ンクに取り付け、シリコーンゴム製の絶縁体9によって
絶縁された参照電極66および劣化検知電極68の間
に、50mVの直流電圧を印加して、6秒後の電流を測
定すると、正常な不凍液と銅用防食添加剤を含まない劣
化不凍液とのいずれの場合においても、隙間を有する電
極を用いた方が電極の腐食が生じやすいことにより、隙
間を有しない電極を用いた場合より多くの電流が流れる
ので、電流検出が容易になるという効果がある。
【0039】この発明における床暖房装置は、隙間構造
を設けた2つの電極間に一定電圧を印加し、電流を検出
する装置により、隙間部で不動態が壊れやすく、腐食し
やすくなるため、正常な不凍液と劣化した不凍液を比較
することにより、金属の防食効果が低下したことが判定
され、不凍液を抜き取ることなく、不凍液交換時期を知
ることができる。また、上述の銅電極の他に、鉄、アル
ミニウム、ニッケル、錫、鉛、ステンレス鋼などを材質
とする電極を使用しても同様の効果を得ることができ
る。
【0040】実施の形態7.この発明の実施の形態7に
おける劣化検知センサ(図示せず)は、実施の形態6に
示す劣化検知電極(図7に示す68)を鉄製にしたもの
である。即ち、不凍液と接触する電極部は直径3mm、
長さ100mmの鉄棒に直径0.5mmの鉄線300m
mを巻き付けて、電極表面に隙間を形成したものであ
る。なお、他の構成は全て実施の形態6に準ずるもので
あり、即ち、参照電極(図7における参照電極66参
照)は銅製であり、不凍液と接触する電極部は直径3m
m、長さ100mmの銅棒に直径0.5mm、長さ30
0mmの銅線よりなる導線を巻き付けて、電極表面に隙
間を形成したものである。また、当該劣化検知センサに
接続される検知器は電位差計であり、参照電極を電位差
計の−極、劣化検知電極を電位差計の+極に接続してい
る。
【0041】この劣化検知センサを図2のように不凍液
タンクに取り付け、劣化検知電極と参照電極間の電位差
を測定すると、正常な不凍液中では、−60〜−70m
Vであるが、劣化不凍液では160mV以上となり、隙
間を有しない参照電極及び劣化検知電極を用いる場合よ
り、劣化判定を行い易くなるという効果がある。このよ
うに電流値が増大するのは、実施の形態6の場合と同様
に、隙間を有する電極の方が腐食が生じやすいからであ
る。
【0042】劣化検知電極は、不凍液循環系に使用され
る主要金属材料により構成され、上述の説明における鉄
以外に、銅、アルミニウム、ニッケル、錫、鉛、ステン
レス鋼などの金属を用いて構成してもよく、これらの電
極の表面に隙間構造を設けてあればよい。また、参照電
極としては、劣化検知電極の構成金属と異種の金属また
は電位の安定な材質(銀、塩化銀、炭素、白金、銅、ス
テンレス鋼等)の電極のほか、不凍液の循環系(配管な
ど)に使用される主要金属材料により構成され、上述の
銅以外に鉄、アルミニウム、ニッケル、錫、鉛、ステン
レス鋼等を用い、これらの金属で構成される電極の表面
に隙間構造を設けたものであれば、上述の場合と同様の
効果を得ることができる。
【0043】実施の形態8.図8は、この発明の実施の
形態8における劣化検知センサの内部構造を概略的に示
す図である。図8において、劣化検知センサ80の参照
電極86は、表面を#400のエメリー紙で研磨して微
細な凹凸を作った銅板(縦30mm×横30mm×厚さ
1mm)を5枚積層して隙間を形成した電極であり、劣
化検知電極88は、同じく研磨した鉄板(縦30mm×
横30mm×厚さ1mm)を積層した電極である。な
お、劣化検知センサ80以外の構造は実施の形態7に準
ずるものであり、即ち、劣化検知センサ80は、図2に
示す場合と同様に不凍液タンクに取り付けられているも
のである。
【0044】この劣化検知センサを図2に示すように不
凍液タンクに取り付け、劣化検知電極と参照電極間の電
位差を測定すると、上述の実施の形態7の場合と同様
に、不凍液の劣化判定が可能である。また、劣化検知セ
ンサ80に接続される検知器(図示せず)は電位差計で
あり、銅製の参照電極86を電位差計の−極に接続し、
鉄製の劣化検知電極88を電位差計の+極に接続してい
る。
【0045】この劣化検知センサを図2に示すように不
凍液タンクに取り付け、劣化検知電極と参照電極間の電
位差を測定すると、正常な不凍液中では、−60〜−7
0mVであるが、劣化不凍液では160mV以上とな
り、参照電極86及び劣化検知電極88に隙間を作成し
ない場合より、劣化判定を行い易くなるという効果があ
る。
【0046】実施の形態9.図9は、この発明の実施の
形態9における劣化検知センサの内部構造を概略的に示
す図である。図9において、劣化検知センサ90は、不
凍液の劣化検知を行うための一対の電極としての参照電
極96および劣化検知電極98と、第3の電極としての
劣化検知電極99を備える。なお、劣化検知電極99
は、一対の電極としての参照電極96(銅製)および劣
化検知電極98(鉄製)の内の一と同一の鉄製である。
参照電極96は、直径3mm、長さ100mmの銅棒で
あり、劣化検知電極98は、直径3mm、長さ100m
mの銅棒に直径0.5mm、長さ300mmの銅線より
なる導線を巻き付けて隙間を形成した電極であり、劣化
検知電極99は直径3mm、長さ100mmの鉄棒に直
径0.5mm、長さ300mmの鉄線を巻き付けて隙間
を形成した電極である。
【0047】また、劣化検知センサ90に接続される検
知器(図示せず)は電位差計であり、電位差計により、
参照電極96及び劣化検知電極98の間の電位差と、参
照電極96及び劣化検知電極99の間の電位差とをそれ
ぞれ検出できるように接続されている。なお、劣化検知
センサ90以外の構造は実施の形態3に準ずるものであ
り、即ち、劣化検知センサ90は、図2に示す場合と同
様に不凍液タンクに取り付けられているものである。
【0048】この劣化検知センサ90を図2のように不
凍液タンクに取り付け、銅製の参照電極96と、銅製の
劣化検知電極98との間に生じる電位差を測定すると、
正常な不凍液中では−90〜−150mVであり、劣化
不凍液中では−30〜−50mVであるが、参照電極9
6と、劣化検知電極99との間に生じる電位差を測定す
ると、正常な不凍液中では、−60〜−70mVである
が、劣化不凍液では160mV以上となり、測定される
電位差が電極の材質によって異なるので、不凍液の劣化
により、銅および鉄のそれぞれの腐食の判定を行うこと
ができる。
【0049】劣化検知電極は、不凍液の循環系(配管な
ど)に使用される主要金属材料により構成されるもので
あり、上述の鉄以外にも、銅、アルミニウム、ニッケ
ル、錫、鉛、ステンレス鋼などを用い、これらの電極に
隙間構造を設けたものを用いてもよい。また、参照電極
としては、劣化検知電極の構成金属と異種の金属または
電位の安定な材質(銀、塩化銀、炭素、白金、銅、ステ
ンレス鋼等)の電極のほか、不凍液の循環系(配管な
ど)に使用される主要金属材料により構成され、上述の
銅以外にも、鉄、アルミニウム、ニッケル、錫、鉛、ス
テンレス鋼等を用い、これらの電極に隙間構造を設けた
もので構成しても、上述の場合と同様の効果を得ること
ができる。
【0050】
【発明の効果】この発明の不凍液劣化検知機能付き床暖
房装置は、床暖房装置の不凍液を貯蔵する容器と、制御
弁を介して容器に接続され、不凍液の劣化判定時にのみ
不凍液を内部に溜める液溜と、液溜に配設され、互いに
絶縁されると共に、不凍液の劣化判定時に液溜内の不凍
液に浸漬される一対の電極と、一対の電極間に電圧を印
加する電圧源と、一対の電極間に流れる電流値を測定す
る電流測定手段とを備えてなり、電圧源から一対の電極
間に電圧を印加し、不凍液の非劣化時に電流測定手段に
よって測定される一対の電極間に流れる電流値と、不凍
液の劣化時に電流測定手段によって測定される一対の電
極間に流れる電流値とを比較し、比較結果に基づいて不
凍液の劣化判定を行うので、床暖房装置に不凍液劣化検
知機能を付加したことにより、不凍液を抜き取る作業が
不要となり、また、容易に不凍液の交換時期が分かり、
不凍液劣化による障害を未然に防止できる。
【0051】また、床暖房装置の不凍液を貯蔵する容器
と、容器に配設され、互いに絶縁されると共に、容器内
の不凍液に浸漬される同一材質の一対の電極と、一対の
電極間に電圧を印加する電圧源と、一対の電極間に流れ
る電流値を測定する電流測定手段とを備えてなり、電圧
源から一対の電極間に電圧を印加し、不凍液の非劣化時
に電流測定手段によって測定される一対の電極間に流れ
る電流値と、不凍液の劣化時に電流測定手段によって測
定される一対の電極間に流れる電流値とを比較し、比較
結果に基づいて不凍液の劣化判定を行うので、床暖房装
置に不凍液劣化検知機能を付加したことにより、不凍液
を抜き取る作業が不要となり、また、容易に不凍液の交
換時期が分かり、不凍液劣化による障害を未然に防止で
きる。
【0052】また、上記一対の電極のそれぞれに両端が
接続されると共に、不凍液と反応性のある金属によって
構成される導線をさらに備え、導線が不凍液によって侵
食されることによって生じる導線の抵抗値の変化に基づ
いて、不凍液の劣化判定を行うので、不凍液を抜き取る
作業が不要となり、また、不凍液の劣化を電気信号とし
て容易に知ることができ、不凍液劣化による障害を未然
に防止できる。
【0053】また、上記電圧源は、出力電圧の制御手段
を備える定電圧電解装置であり、一対の電極間に印加す
る電圧の極性を一定時間毎に繰り返し反転させ、電圧極
性を反転させる度に電圧極性の反転から一定時間経過後
の電流値を測定し、電圧極性の反転を所定回数繰り返し
て得られる各電流値の平均値に基づいて、不凍液の劣化
判定を行うので、精度の高い不凍液の劣化判定を行うこ
とができる。
【0054】また、上記一対の電極は、電極棒と、電極
棒の先端近傍に、電極棒との間に隙間を形成するように
巻き付けられた電極棒と同一材質の巻線とから構成され
ているので、電流値を増大させて検出することができ、
精度の高い不凍液の劣化判定を行うことができる。
【0055】この発明の他の不凍液劣化検知機能付き床
暖房装置は、床暖房装置の不凍液を収容する容器と、容
器に配設され、互いに絶縁されると共に、容器内の不凍
液に浸漬される互いに材質の異なる一対の電極と、一対
の電極間に生じる起電力を測定するための電圧測定手段
とを備えてなり、不凍液が劣化していないときに一対の
電極間に生じる起電力と、不凍液が劣化しているときに
一対の電極間に生じる起電力とを比較し、比較結果に基
づいて不凍液の劣化判定を行うので、床暖房装置に不凍
液劣化検知機能を付加したことにより、不凍液を抜き取
る作業が不要となり、また、容易に不凍液の交換時期が
分かり、不凍液劣化による障害を未然に防止できる。
【0056】また、上記一対の電極は、電極棒と、電極
棒の先端近傍に、電極棒との間に隙間を形成するように
巻き付けられた電極棒と同一材質の巻線とから構成され
ているので、電圧値を増大させて検出でき、より精度の
高い不凍液の劣化判定を行うことができる。
【0057】また、上記一対の電極の内の一と同一材質
の第3の電極をさらに備え、材質の異なる一対の電極間
に生じる起電力と、第3の電極と一対の電極の内の第3
の電極と同一材質の電極との間に流れる電流の値とに基
づいて、不凍液の劣化判定を行うので、不凍液の製分別
の劣化判定を行うことができる。
【0058】さらに、上記一対の電極は、電極棒と、電
極棒の先端近傍に、電極棒との間に隙間を形成するとと
もに電極棒を貫通させるように積層された電極棒と同一
材質の積層体とから構成されているので、電圧値を増大
させて検出でき、より精度の高い不凍液の劣化判定を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る不凍液劣化検
知機能付き床暖房装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る不凍液検知機
能付床暖房装置の構成を概略的に示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る不凍液検知機
能付床暖房装置の要部の内部構造を拡大して概略的に示
す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における抵抗値と導
線の侵食深さとの関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る不凍液劣化検
知機能付き床暖房装置の要部の内部構造を拡大して示す
図である。
【図6】 この発明の実施の形態4に係る不凍液検知機
能付床暖房装置の要部を概略的に示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態6における劣化検知セ
ンサの内部構造を概略的に示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態8における劣化検知セ
ンサの内部構造を概略的に示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態9における劣化検知セ
ンサの内部構造を概略的に示す図である。
【図10】 水溶液中の金属電極が容量成分Cと抵抗成
分Rが並列に結合された等価回路である。
【図11】 従来の不凍液劣化判定器の内部構造を概略
的に示す図である。
【符号の説明】
2 タンク(容器)、4 不凍液、5 劣化検知セン
サ、6 参照電極(電極)、8 劣化検知電極(電
極)、13 液溜、16 バルブ(制御弁)、21導
線。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床暖房装置の不凍液を貯蔵する容器と、 制御弁を介して上記容器に接続され、上記不凍液の劣化
    判定時にのみ上記不凍液を内部に溜める液溜と、 上記液溜に配設され、互いに絶縁されると共に、上記不
    凍液の劣化判定時に上記液溜内の不凍液に浸漬される一
    対の電極と、 上記一対の電極間に電圧を印加する電圧源と、 上記一対の電極間に流れる電流値を測定する電流測定手
    段とを備えてなり、 上記電圧源から上記一対の電極間に電圧を印加し、上記
    不凍液の非劣化時に上記電流測定手段によって測定され
    る上記一対の電極間に流れる電流値と、上記不凍液の劣
    化時に上記電流測定手段によって測定される上記一対の
    電極間に流れる電流値とを比較し、当該比較結果に基づ
    いて上記不凍液の劣化判定を行う不凍液劣化検知機能付
    き床暖房装置。
  2. 【請求項2】 床暖房装置の不凍液を貯蔵する容器と、 上記容器に配設され、互いに絶縁されると共に、上記容
    器内の不凍液に浸漬される同一材質の一対の電極と、 上記一対の電極間に電圧を印加する電圧源と、 上記一対の電極間に流れる電流値を測定する電流測定手
    段とを備えてなり、 上記電圧源から上記一対の電極間に電圧を印加し、上記
    不凍液の非劣化時に上記電流測定手段によって測定され
    る上記一対の電極間に流れる電流値と、上記不凍液の劣
    化時に上記電流測定手段によって測定される上記一対の
    電極間に流れる電流値とを比較し、当該比較結果に基づ
    いて上記不凍液の劣化判定を行う不凍液劣化検知機能付
    き床暖房装置。
  3. 【請求項3】 上記一対の電極のそれぞれに両端が接続
    されると共に、上記不凍液と反応性のある金属によって
    構成される導線をさらに備え、当該導線が上記不凍液に
    よって侵食されることによって生じる上記導線の抵抗値
    の変化に基づいて、上記不凍液の劣化判定を行う請求項
    2に記載の不凍液劣化検知機能付き床暖房装置。
  4. 【請求項4】 上記電圧源は、出力電圧の制御手段を備
    える定電圧電解装置であり、上記一対の電極間に印加す
    る電圧の極性を一定時間毎に繰り返し反転させ、当該電
    圧極性を反転させる度に当該電圧極性の反転から一定時
    間経過後の電流値を測定し、上記電圧極性の反転を所定
    回数繰り返して得られる各電流値の平均値に基づいて、
    上記不凍液の劣化判定を行う請求項2に記載の不凍液劣
    化判定機能付き床暖房装置。
  5. 【請求項5】 上記一対の電極は、電極棒と、当該電極
    棒の先端近傍に、当該電極棒との間に隙間を形成するよ
    うに巻き付けられた当該電極棒と同一材質の巻線とから
    構成されている請求項2または3に記載の不凍液劣化判
    定機能付き床暖房装置。
  6. 【請求項6】 床暖房装置の不凍液を収容する容器と、 上記容器に配設され、互いに絶縁されると共に、上記容
    器内の不凍液に浸漬される互いに材質の異なる一対の電
    極と、 上記一対の電極間に生じる起電力を測定するための電圧
    測定手段とを備えてなり、 上記不凍液が劣化していないときに上記一対の電極間に
    生じる起電力と、上記不凍液が劣化しているときに上記
    一対の電極間に生じる起電力とを比較し、当該比較結果
    に基づいて上記不凍液の劣化判定を行う不凍液劣化検知
    機能付き床暖房装置。
  7. 【請求項7】 上記一対の電極は、電極棒と、当該電極
    棒の先端近傍に、当該電極棒との間に隙間を形成するよ
    うに巻き付けられた当該電極棒と同一材質の巻線とから
    構成されている請求項6に記載の不凍液劣化判定機能付
    き床暖房装置。
  8. 【請求項8】 上記一対の電極の内の一と同一材質の第
    3の電極をさらに備え、上記材質の異なる一対の電極間
    に生じる起電力と、上記第3の電極と上記一対の電極の
    内の上記第3の電極と同一材質の電極との間に流れる電
    流の値とに基づいて、上記不凍液の劣化判定を行う請求
    項6に記載の不凍液劣化判定機能付き床暖房装置。
  9. 【請求項9】 上記一対の電極は、電極棒と、当該電極
    棒の先端近傍に、当該電極棒との間に隙間を形成すると
    ともに当該電極棒を貫通させるように積層された当該電
    極棒と同一材質の積層体とから構成されている請求項6
    に記載の不凍液劣化判定機能付き床暖房装置。
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