JP3613873B2 - 巻線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルを介して線材を供給しながらノズルを移動することで対象物に線材を巻いてコイルを形成するための巻線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図20は、通常用いられているコンパクトディスクの再生装置のような光ディスク装置に用いられている光学ピックアップの例を示している。
光学ピックアップOPは可動部301に対物レンズ900を有している。この対物レンズ900は、コンパクトディスクのような光ディスクDの信号記録面に対してレーザ光を導き、かつ光ディスクDからの戻り光を所定の受光部に導くようになっている。
この対物レンズ900は、導いたレーザ光が光ディスクDの記録トラックに焦点を結ぶように、対物レンズ900をフォーカス方向FCSに沿って移動し、かつレーザ光を記録トラック上に載せるために、トラッキング方向TRKに動かす必要がある。
光学ピックアップOPはボビンBを備えており、このボビンBに対しては、フォーカス駆動用のコイル920とトラッキング駆動用の2つのコイル11,11を備えている。
【0003】
取扱性や生産効率の向上のために、線材の巻き枠としてボビンが用いられるようになってきており、ボビンを用いると、スピンドルを回転するスピンドル方式は用いることができず、フライヤー方式が採用されてきている。
このフライヤー方式では、ボビンを固定しておき、ノズル側を移動してノズルより供給される線材をボビンに所定のパターンで巻いていく。
【0004】
図18はボビンBの一例を示しており、図19のボビンBの巻回部11aには2つのトラッキングコイル11,11が巻かれている。線材Wを供給するためのノズルNはボビンBに対して垂直に立っておりこのノズルNが一方の巻回部11a,11aに対して平面的に方形状に移動してコイル11を巻く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、光ディスク装置の小型化の要請により光学ピックアップとそのボビンの小型化が必要になり、隣接するトラッキングコイルの配置ピッチが狭くなっている。このために、図17のようにフライヤー方式を用いて、ボビンBを固定しておき、ノズルN側を上から見て円形状RRに移動して、ボビンBの巻回部11a,11aに巻いてゆこうとすると、ノズルNが隣の巻回部11a,11aに当たってしまい、うまく巻線をすることが困難であり、ノズルNの移動軌跡の半径を小さくして巻線しようとすると巻線時間がかなりかかる。
そこで本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、ノズルを介して線材を供給してノズルを移動することで対象物に効率よく線材を巻いてコイルを形成することができる巻線装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明にあっては、ノズルを介して線材を供給してノズルを移動することで対象物に線材を巻いてコイルを形成する巻線装置において、対象物を保持する保持体と、保持体で保持されている対象物の巻回部に関して、ノズルを第1方向と第2方向に方形移動して、ノズルより供給された線材を対象物の巻回部に対して方形状に巻き付ける巻回手段とを有し、巻回手段は、第1方向に移動する第1ステージと、第2方向に移動する第2ステージを有し、ノズルを第1方向と第2方向に移動するための移動手段と、移動手段の第1ステージを第1方向に移動し、第2ステージを第2方向に移動して、ノズルの移動軌跡を形成する回転カムとを備えた巻線装置により達成される。
本発明では、保持体で保持されている対象物に対して、ノズルが第1方向と第2方向に方形移動することにより、ノズルから供給される線材が、対象物の巻回部に対して、この巻回部の形状に対応する軌跡にそって巻くことができる。このため、巻回部と隣の巻回部の間が狭くても、ノズルは隣の巻回部の存在が邪魔にならず迅速に巻線して巻回部にコイルを形成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1は、本発明の巻線装置(線材巻回装置)200を示している。
図1において、巻線装置200は、移載ユニット20、スピンドルユニット30、ノズルユニット40、挾持ユニット60、線材掛け装置250、基台400等を備えている。この基台400は、線材供給手段300の一部を除いて上述した各要素を搭載している。スピンドルユニット30は、図5に示すように対象物であるボビンBを保持する保持体である。ノズルユニット40は、ノズルNをX,Y方向に方形状に移動(図8参照)する巻回手段である。
巻線装置200の側面から見た図は図11である。基台400の付近には搬送部500が配置されており、この搬送部500のコンベア501が、ボビンBの搬送用のパレットPAを、移載ユニット20の移載位置TPに搬送することができる。
【0008】
図1と図11において、基台400の上には、移載ユニット20、スピンドルユニット30、ノズルユニット40、挾持ユニット60の順番で配列されている。ノズルユニット40の下の位置には線材掛け装置250等が配置されている。
まず線材供給手段300を説明する。
線材供給手段300のボビン1は線材WをノズルN側に供給する供給源であり、線材Wはテンショナー2、ガイドローラ3a,3を介してノズルユニット40のノズルNへ供給できるようになっている。
【0009】
次に移載ユニット20を説明する。
移載ユニット20は、図11と図4に示すように、回転駆動部24により矢印U方向に180度毎に水平にインデックス可能になっている。移載ユニット20は基板20aに対して上下2枚のスライド部22,22が設けられている。一方のスライド部22は、アクチュエータ23により矢印Y方向に移動及び位置決め可能である。またもう1つのスライド部22はもう1つのアクチュエータ23により矢印Y方向に移動可能である。スライド部22はチャック21をそれぞれ備えている。チャック21は図示しない駆動手段により、矢印X0,X0方向に閉じて、パレットPAに保持されたボビンBを挾んで保持することができる。
【0010】
これらアクチュエータ23、チャック21および回転駆動部24は、制御部100によりその制御を行う。図4のチャック21が開放状態において、下側のアクチュエータ23が作動すると下側のスライド部22がボビンB側に前進して、そしてチャック21がこのボビンBを挾む。
再びアクチュエータ23によりスライド部22が基板20a側に後退すると、ボビンBはパレットPAから外れる。回転駆動部24が作動して、移載ユニット20が180度反転すると、チャック21が保持しているボビンBが、次に説明するスピンドルユニット30の回転スピンドル33に対面する位置に水平に位置決めされる。つまりボビンBは移載位置TPから巻治具移載位置JTPまで移される。そして上側になったアクチュエータ23が作動してスライド部22が回転スピンドル33側に前進することで、チャック21が保持しているボビンBが回転スピンドル33を巻治具31にはめ込まれる。この巻治具31は、ボビンBの内面を保持しており、チャック21が開いてかつスライド部22が後退することで、ボビンBが巻治具31に保持されることになる。
逆に、巻線の終ったボビンBは、巻治具移載位置JTPから移載位置TPまで戻して排出できる。
【0011】
次に、スピンドルユニット30について説明する。
図1のスピンドルユニット(保持体)30は、図11と図4に示すような構造のボビンBを保持する保持体である。スピンドルユニット30は、すでに移載ユニット20により図4の移載位置TPから巻治具移載位置JTPまで移されたボビンBを、回転スピンドル33の巻治具31で保持して、更に線材巻回位置WPまで移す装置である。つまり図4において、巻治具移載位置JTPに位置されているボビンBは、その絡げ端子13が上向きになっているが、線材巻回位置WPに移されたボビンBは、その巻回部11aが上側に位置決めされる。このように、スピンドルユニット30は、ボビンBの巻回部11aと絡げ端子13の位置を変更するものである。
【0012】
スピンドルユニット30は、回転駆動部34、本体枠32、回転スピンドル33,33そして巻治具31,31を有している。本体枠32はその反対面にそれぞれ回転スピンドル33を備えており、回転スピンドル33,33はそれぞれ巻治具31を備えている。回転駆動部34は、本体枠32を180度毎にインデックス可能である。回転駆動部34と回転スピンドル33,33は、制御部100により制御される。回転スピンドル33,33は、図1と図4のインデックス駆動部35によりインデックス可能である。これにより、ボビンBの巻回部11aと絡げ端子13の位置がノズルNに関して変更できる。
【0013】
次に、ノズルユニット40を図1と図2により説明する。
ノズルユニット40は、必要に応じて複数本のノズルNを備えている。このノズルユニット40は、図1のように、線材掛け装置250の3軸ユニット70の上に設けられている。ノズルユニット40は、ボビンNの巻回部11aにトラッキングコイル11(図10参照)を巻回する。
ノズルユニット40は、ノズルNをX,Y方向に方形状に移動(図8参照)するための巻回手段である。図2に示すように、溝カム50、Xステージ(第1ステージ)41、Yステージ(第2ステージ)42および固定部材74等を備えている。この固定部材74は、図1の3軸ユニット70のZ軸ステージ73の上に水平に固定されている。このノズルユニット40のXステージ41、Yステージ42および溝カム50は、ノズルNを、図8のように2つの逆方向の方形移動巻線動作を行い、ボビンNの巻回部11aにトラッキングコイル11を巻く。
【0014】
溝カム50はXステージ41とYステージ42をX,Y方向にそれぞれ動かしノズルNの移動軌跡を方形状に形成する移動軌跡形成手段であり、駆動モータ51により時計方向CWおよび反時計方向CCW方向に連続回転可能である。この溝カム50は、後で説明するように、上部溝(第1溝)50aと下部溝(第2溝)50bを有している。上部溝50aはYステージ42のカムフォロアー52に噛み合っており、溝カム50の下部溝50bがXステージ41用の一軸ステージ48に付設されたカムフォロアー53に噛み合っている。
この一軸ステージ48は、カムフォロアー53の相対する側において別のカムフォロアー54を備えている。このカムフォロアー54は、Xステージ41に設けられたガイド49の内面にY方向にスライドすることで案内されるようになっている。このガイド49は、Y方向に向いている。
【0015】
Xステージ41はノズル保持部材45を備えており、ノズル保持部材45は複数本のノズルNを垂直方向(Z方向)に保持している。このノズル保持部材45は、Xステージ41に対してアクチュエータ45aにより、矢印RX方向に所定角度インデックス可能であり、ノズルNは、図5の状態から図7の状態に垂直線VLに対して傾斜角θ、たとえば45度傾斜することができる。
Xステージ41はXステージ用ガイドレール46を用いて、Yステージ42に対してX方向にスライド可能である。
【0016】
Yステージ42は、Yステージ用ガイドレール47を介して固定部材74に対して矢印Y方向に移動可能である。Xステージ41とYステージ42の間にはXステージ用弾性体43が設けられており、Yステージ42と固定部材74の間にはYステージ用弾性体44が設けられている。
図2のノズル保持部材45a,45bが、アクチュエータ45a,45cの作動で傾斜角θで傾斜するようになっている。
【0017】
溝カム50が、駆動モータ51により時計方向CW又は反時計方向CCWに回転することで、一軸ステージ48のカムフォロアー54(53)が溝カム50の下部溝50bに従ってX方向に移動するようになっている。
ただし、Xステージ41は、Yステージ42にガイドレール46を介して設けられているために、Yステージ42がY方向に移動する際に、Xステージ41もY方向に移動する駆動力が加わってしまうことになるが、この時一軸ステージ48に設けられたカムフォロアー54がXステージ41のガイド49の内面をY方向にスライドするので、Xステージ41に加わろうとするY方向の駆動力はキャンセルして、Xステージ41はX方向に動作するようになっている。またカムフォロアー52が溝カム50の上部溝50aに沿って動作することで、Yステージ42がY方向に動作する。
【0018】
上述したXステージ41とYステージ42の係わりにより、Xステージ41のノズルNが、図9と図10に示すボビンBの2組の巻回部11a,11aに対して線材Wを巻回する動作をして図8に示すような軌跡を経て、一方のコイル11と他方のコイル11の巻線を行うことができる。
なお、Xステージ41とYステージ42は、図2のように弾性体43,44を備えているので、溝カム50の上部溝50a、下部溝50bの頂点よりカムフォロアー52,53がそれぞれ下降する領域では、これらの弾性体43,44の張力によりカムフォロアー52,53は高速移動することができる。
【0019】
ここで、図2の溝カム50のプロフィールおよびタイミングチャート等について説明する。
図12は、図2の溝カム50を下面側から見た図であり、図13は溝カム50を上から見た図である。従って図12は溝カム50の下部溝50bを示しており、図13は溝カム50の上部溝50aを示している。図14は、この溝カム50の断面図である。
【0020】
図15(A)は、図12の下部溝50bのX方向移動用のタイミングチャートを示しており、図15(B)は、図13の上部溝50aのY方向移動用のタイミングチャートを示している。ほぼリング状の上部溝50aと下部溝50bは、ともにたとえばその溝幅が、カムフォロアー52,53にそれぞれ合うような溝幅になっている。
下部溝50bの最も中心CRから遠い位置では、たとえばRmaxが48.00ミリに設定されており、最も近い位置ではRminが44.00ミリに設定されている。従って下部溝50bのリフト量は図15(A)に示すように4mmである。
同様にして、図13の上部溝50aの中心CRから離れた位置はRmax50.00ミリであり、最も近い位置がRmin44.00ミリである。従って上部溝50aのリフト量は図15(B)に示すように6mmである。
【0021】
特徴的なのは、上部溝50aと下部溝50bのプロフィールが、図15(B)(A)に示すように、コーナ巻用のオーバラップC1,C2,C3の部分を有していることである。図15(A)のように、下部溝50bにおけるカム回転角に対するリフト量の変化と、図15(B)で示す上部溝50aのカム回転角に対するリフト量の変化を対比すると、上述したオーバラップC1,C2,C3が設けられている。
【0022】
このオーバラップC1は、カム回転角がたとえば74度から104度の間であり、オーバラップC2がカム回転角167度から197度、そしてオーバラップC3は237度から267度の間である。
下部溝50bでは、図15(A)のようにリフト量が0度から104度まで上昇し、104度から167度ではリフト量が一定であり、そして167度から267度の間でリフト量が減少し、そして267度から367度までの間ではリフト量が生じない。
【0023】
これに対して、上部溝50aでは、カム回転角が0度から74度までが最大のリフト量を生じ、74度から197度の間ではリフト量が減少し、197度から237度の間ではリフト量が0であり、237度から360度の間ではリフト量が増加している。
このようなプロフィールを有する溝カム50を用いることにより、図2のノズルNは、図16のように、方形状の軌跡TLを描くことができる。そして図15のオーバラップC1,C2,C3では、ノズルNはX方向とY方向の成分が生じるので、図16に示すように角ばらずに丸い軌跡を生じることができる。
また、溝カム50は、その回転が時計方向回転から反時計方向に逆回転しても、あるいはその逆の動作があっても、スムーズにその逆転ができるような上部溝50aと下部溝50bを有している。
【0024】
次に、図1の挾持ユニット60を説明する。
挾持ユニット60は、図5のようなチャック61を備えており、ボビンBの絡げ端子13に対して、線材Wの端部を巻付ける装置である。具体的には、線材挾持部60aのチャック61が、図5のようにボビン保持具22に保持されているボビンBの絡げ端子13に対して線材Wを絡げる際に、線材Wの端部を挾み持つことと、巻回部11aに対して線材を図9と図10のように巻いていく際には、挾み持っている線材Wの端部を引き千切って切断して、別の箇所に排出する機能を有している。
【0025】
つまりチャック61は、ノズルNから供給された線材Wの端部を挾持し、線材WをボビンBに対して図9と図10のように巻回を開始する際に線材Wの端部を引き千切り、その引き千切った線材Wの一部分を廃材として挾み持つ。そしてチャック61が回転してその廃材を排出した後に、再び回転して、図5に示すような線材Wの端部を挾持する位置に戻って、巻回が終了するまで待機するようになっている。次に、線材Wが図10のように巻回を終了した後に、ノズルNとボビンBの間に張られた線材Wを挾み持って、ボビンBとノズルNの線材を切断して、ノズルNからの線材Wを挾み持って待機することができる。
【0026】
次に、図5と図1を参照して線材掛け装置250について説明する。
線材掛け装置250は、上述したノズルNを保持するための保持手段251、傾斜手段としての回転駆動型アクチュエータ45a、移動手段としての3軸ユニット70を備えている。
【0027】
図5の保持手段251の保持部材45は枠体41に対して回転できるように取付けられており、この枠体41と保持部材45が、保持手段251を構成している。
傾斜手段としてのアクチュエータ45aは、枠体41に対して取付けられており、保持部材45を、図5のようにノズルNの垂直状態から、図7のように傾斜角θ分傾斜させることができる。この傾斜角θは、たとえば図7の垂直線VLに対して45度である。ノズルNは、保持部材45に対して、ノズル保持具44を用いて着脱可能に取付けられている。ノズルNは線材Wを通す筒状のものである。
【0028】
移動手段としての3軸ユニット70は、図1に示すようにX軸ステージ71、Y軸ステージ72、Z軸ステージ73を備えている。
X軸ステージ71は、Y軸ステージ72の案内レールに載っている。モータ71aを作動して送りネジ71bを回転すると、X軸ステージ71は、Y軸ステージ72のレールに沿って、X方向に移動して位置決めできる。
Y軸ステージ72は、基台400のレール72cに載っており、モータ72aを作動して送りネジ72bを回転することで、Y軸ステージ72は、矢印Y方向に移動して位置決め可能である。Z軸ステージ73は、X軸ステージ71の垂直板71eに設けられており、モータ73aを作動して送りネジ73bを回すことで、Z軸ステージ73は矢印Z方向に移動して位置決め可能である。このZ軸ステージ73の上端部分に、上述したようにノズルユニット40の固定部材74(図2参照)が固定されている。このことから、X軸ステージ71をX方向に移動することで、図5の線材掛け装置250の保持手段251および傾斜手段であるアクチュエータ45aは、矢印X方向に移動可能である。
【0029】
なお、ノズルNが線材Wを、図9に示すようにボビン端部12にフッキング(線掛け)して巻回する際には、図2のXステージ41とYステージ42は動かないようになっている。つまり溝カム50の回転は機械的に停止している。
【0030】
また、図1の3軸ユニット70は、上述のようにノズルユニット40全体を、X,Y,Z方向に移動できることから、ノズルNからの線材Wを図5の絡げ端子13に絡げ巻線を行うことができる。
ノズルNは、図5の線材巻線回位置WPに位置決めされたボビンBの絡げ端子13の上方に、枠体41をZ軸ステージ73が上昇することで位置決めされ、線材Wはチャック61に挟持させた状態で待機するようになっている。
【0031】
次に、上述した巻線装置200の動作および線材掛け装置250の動作を説明する。この動作は制御部100の指令により行う。
図11のように、搬送部500のコンベア501が、パレットPAを移載ユニット20に対面する位置に搬送してくる。パレットPAは、移載ユニット20側に移されて、パレットPAのボビンBが移載パレット20の作用により、移載位置TPから巻治具移載位置JTPまで反転して移される。つまり、図4の移載ユニット20のチャック21がパレットPAのボビンBを挾んで、そして回転駆動部24が作動して移載ユニット20が180度反転する。これによりボビンBは回転スピンドル33の巻治具31に対面し、スライド部22が矢印Y方向にスライドすることで、ボビンBが巻治具31の回転スピンドル33のボビン保持具31の図5に示すようなボビン保持具22にはめ込まれる。そして図4のチャック21が開いて、スライド部22が後退すると、チャック21はボビンBから離れる。
【0032】
次に、図4の回転駆動部34が作動して、スピンドルユニット30の本体枠32が180度インデックスされる。従ってボビンBは、図4の巻治具移載位置JTPから線材巻回位置WPに位置決めされる。
図5は、このボビンBが線材巻回位置WPに位置決めされた様子を示している。この状態で回転スピンドル33を作動して、絡げ端子13をノズルN側に位置決めする。
ボビンBは、図5と図9等に示すように、絡げ端子13、ボビン端部12、2組の巻回部11a,11a等を有している。
【0033】
図5のようにしてノズルNが供給している線材Wの端部をチャック61が保持する。そして、図1の3軸ユニット70のX軸ステージ71、Y軸ステージ72、Z軸ステージ73が作動してノズルNが図5に示すようにX,Y,Z方向に選択的に移動して(RV方向に)、図5のノズルNの線材が、一方の絡げ端子13に対して絡げられる。絡げた後の余分の線材Wの端部は、チャック61で切断しそしてチャック61はその廃材を外部に排出する。このように、絡げ端子13に対して線材Wを絡げる場合には、図2の回転カム50の回転を機械的に停止させて、図2のXステージ41とYステージ42がそれぞれ移動しないようにしておく必要がある。
【0034】
次に、図6のスピンドル33を作動して、ボビンBの絡げ端子13が下側に位置されかつ端部12が上側に位置されるようにする。そして、ノズル43から供給される線材Wは、ボビンBの2組の巻回部11a,11aに対して、2つのトラッキングコイル11を図6と図9および図10に示すように巻いていく。
まず、ノズルNが第1の巻回原点OP1に位置決めされて、図2の回転カム50かカム軸側からみて反時計方向CCW(上方よりみて時計方向CW)に回転して、図2のXステージ41とYステージ42をそれぞれX,Y方向に移動する。これによりXステージ41と一体になっているノズルNが、図8に示すような左巻きの方形状の軌跡TL1を形成しながら所定巻数分巻いて図6に示すように1組の巻回部11a,11aに対して1つのトラッキング用コイル11を巻いていく。Xステージ41とYステージ42がX,Y方向にそれぞれ移動する際には、弾性体43,44が駆動補助をするので、カムフォロア52,53は溝カム50によりスムーズに案内される。
【0035】
このトラッキング用コイル11の巻線が終了したら、図6のノズルNは線材Wに対してテンションを掛けた状態でかつ、ノズルNが垂直な状態で図6に示すように所定位置に停止する。
なお、ノズルNが第1の巻回原点OP1に位置決めされたかどうかはセンサ(図示せず)で検知できる。
【0036】
次に、線材掛け装置250のアクチュエータ45aを作動して、図6から図7の状態で示すようにノズルNを垂直線VLに対して傾斜角θで傾斜させる。
そして、ノズルNが図7のように傾斜角θ(たとえば45度)で傾斜した状態で、図1の3軸ユニット70のX軸ステージ71をX方向に移動する。これにより、Xステージ41は、保持部材45とノズルNとともに矢印X1の方向に移動して、図8と図9のように線材Wは端部12の下側を通り線材が端部12に掛けられる。
この様子は図8に模式的に示している。ノズルNが矢印X1方向に沿って直線移動して線材Wがボビン端部12にフッキング動作(線掛け動作)を行う。この場合には、図2の回転カム50の回転は機械的に停止しており、図2のXステージ41とYステージ42のX,Y方向の移動は停止している。
【0037】
次に、再び図8に示すようにノズルNが図7のアクチュエータ45aの作動により、垂直方向に沿って再び位置決めされる。そしてノズルNが第2の巻回原点OP2に位置決めされて、図2の回転カム50が、カム軸側からみて時計方向CW(上方よりみて反時計方向CCW)に沿って回転することにより、図2のXステージ41とYステージ42がX,Y方向に移動して、図8に示す右巻きの軌跡TL2に沿ってノズルNが方形状に所定巻数分移動する。これにより図10に示すように、残りの組の巻回部11a,11aの間に、トラッキング用のコイル11を巻線することができる。Xステージ41とYステージ42がX,Y方向にそれぞれ移動する際には、弾性体43,44が駆動補助をするので、カムフォロア52,53は溝カム50によりスムーズに案内される。
【0038】
この後は、図5に示すようにスピンドル33によりボビンBを再び180度反転して、残りの絡げ端子13に対してノズルNが線材Wの端部を絡げる。そしてチャック61が線材Wの端部を切断して、図10に示すような2組のトラッキング用のコイル11,11の巻線、およびボビン端部12に対する線材の掛け動作を終了する。
なお、ノズルNが第2の巻回原点OP2に位置決めされたかどうかは、センサ(図示せず)で検地される。
ところで、コイル11,11を図8のように逆方向に巻くのは、次の理由による。
【0039】
つまり、図8の光学ピックアップのマグネットMGの磁束GFがあり、コイル11,11には図示の方向に電流が流れるので、右ネジの法則によりコイル11,11より磁束が生じる。コイル11,11の磁束とマグネットMGの磁束GFとの合成磁束を考えると、コイル11,11の右側は磁束の向きが一致しているので磁束が密になり、かつ左側は磁束が粗になるので、コイル11,111は右側に力2Fが生じる。つまり逆向きのコイル11,11を用意することで1つのコイル11に比べてトラッキング用の駆動力を2倍にしている。
【0040】
このように、本発明の線材掛け装置250は、ボビンの矩形型の巻回部11a,11aに線材Wを巻いて、別の巻回部11a,11aに線材Wを引回す際に、巻回部11a,11aの中間にあるボビンの端部12の下側に線材Wを掛けて次の上述した別の巻回部11a,11aに線材を供給するために、線材掛け装置250は、ノズルNを傾斜させて、線材Wの引回しを容易かつ短時間で行うことができるようにしている。ボビンBの端面BT(図9参照)に線材Wを沿わせることにより、線材の弛み等による線材の切断等の危険を防止することができる。
なお、本実施の形態の巻線装置により、図10のように2つのコイル11,11を巻く時間は、1ターン当たり0.2秒であり、従来の方式で2つのコイルを巻こうとするとその時は1ターン当たり0.5秒であった。
【0041】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上述した実施の形態では、線材掛け装置250のアクチュエータ45aが作動して、ノズルNを垂直線VLに対して傾斜させている。しかしこれに限らず、たとえばノズルNは垂直方向に位置させて、図6のスピンドル33側を傾斜させるようにしても勿論構わない。
本発明の実施の形態の応用例としては、ボビン上に複数個配列された巻回部の巻線を時計方向に連続して複数のコイル巻回を行ったり、交互に時計方向の巻回と反時計方向のコイルを巻回することもできる。また、本発明の実施の形態の別の応用例としては、一方向の回転装置(モータ等)のロータ及びステータのコイル巻回も可能である。
また、前記トラッキングコイル等に類したたとえばフォーカス揺動用のコイル巻回も可能である。
【0042】
本発明は、上記のようにボビンに方形巻線に於けるノズルの動作を溝カムの時計方向及び反時計方向の回転と係合することにより、同一巻線方向と左右異なる巻線方向のコイルを高速巻線し、短時間で安定したコイルの巻線を可能にし、生産能率の飛躍的な向上を図ることができる。
本発明によればボビンにコイル巻線を効率良く処理するという懸案のコイル巻線装置の巻線方向の選択の実用化が可能となるもので、巻線工程を短時間でなし得ることができるもので、しかも製品の品質を確実に保証できる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ノズルを介して線材を供給してノズルを移動することで対象物に効率よく線材を巻いてコイルを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の線材掛け装置の好ましい実施の形態を含む線材巻回装置(巻線装置)の好ましい実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1のノズルユニットの構造を示す斜視図。
【図3】図2のノズルユニットを更に詳しく示す斜視図。
【図4】移載ユニットとスピンドルユニットを示す斜視図。
【図5】ノズルが垂直状態に保持され、かつボビンの絡げ端子がノズル側に位置されている状態を示し、線材掛け装置を示す斜視図。
【図6】ノズルがボビンの巻回部にトラッキング用のコイルを巻いている状態を示す図。
【図7】ノズルが傾いて、ボビンの端部に対して線を掛けている状態を示す斜視図。
【図8】トラッキング用コイルの巻線の軌跡と、端部に対して線材を掛けていくフッキング動作を示す概念図。
【図9】1つのトラッキング用コイルを巻き終わった後に、ノズルが傾いてボビンの端部に線材を掛けようとしている状態を示す図。
【図10】2組のトラッキング用コイルが形成された状態を示す斜視図。
【図11】図1の線材巻回装置(巻線装置)の全体を示す側面図。
【図12】図2の回転カムの上部溝を示す平面図。
【図13】回転カムの下部溝を示す背面図。
【図14】回転カムの断面図。
【図15】回転カムのX方向およびY方向のタイミングチャートの一例を示す図。
【図16】図15のタイミングチャートにより形成されるノズルの方形状の軌跡の一例を示す図。
【図17】従来のボビンの巻回部の周囲にノズルが回って線材を巻こうとする図。
【図18】図17のボビンとは別の種類の本発明の線材掛け装置がトラッキング用コイルを巻こうしているボビンの一例を示す斜視図。
【図19】図18のボビンに対して2組のトラッキング用コイルが巻かれた状態を示す斜視図。
【図20】通常用いられている光学ピックアップをその光学ピックアップに設けられたボビンの一例を示す平面図。
【符号の説明】
11・・・トラッキング用コイル、12・・・線材掛け用のボビンの端部(突起部の端部)、20・・・移載ユニット、30・・・スピンドルユニット(保持体)、40・・・ノズルユニット(巻回手段)、41・・・Xステージ(第1ステージ)、42・・・Yステージ(第2ステージ)、45・・・ノズルの保持部材、45a・・・アクチュエータ(傾斜手段)、50・・・溝カム(回転カム、移動軌跡形成手段)、50a・・・上部溝(第1溝)、50b・・・下部溝(第2溝)、60・・・挾持ユニット、70・・・3軸ユニット(移動手段)、100・・・制御部、200・・・線材巻回装置(巻線装置)、250・・・線材掛け装置、251・・・ノズルの保持手段、300・・・線材供給手段、B・・・ボビン(対象物)、W・・・線材、θ・・・ノズルの傾斜角、N・・・ノズル、CW・・・時計方向、CCW・・・反時計方向、OP1・・・第1の巻回原点、OP2・・・第2の巻回原点

Claims (4)

  1. ノズルを介して線材を供給してノズルを移動することで対象物に線材を巻いてコイルを形成する巻線装置において、
    対象物を保持する保持体と、
    保持体で保持されている対象物の巻回部に関して、ノズルを第1方向と第2方向に方形移動して、ノズルより供給された線材を対象物の巻回部に対して方形状に巻き付ける巻回手段とを有し、
    前記巻回手段は、第1方向に移動する第1ステージと、第2方向に移動する第2ステージを有し、ノズルを第1方向と第2方向に移動するための移動手段と、
    前記移動手段の第1ステージを第1方向に移動し、第2ステージを第2方向に移動して、ノズルの移動軌跡を形成する回転カムと、
    を備えことを特徴とする巻線装置。
  2. 前記回転カムは、第1ステージを移動するための第1の溝と、第2ステージを移動するための第2の溝を備えたことを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
  3. 前記回転カムは、第1ステージを移動するための第1の溝と、第2ステージを移動するための第2の溝を備え、回転カムの回転方向を逆にすることでノズルの移動軌跡の形成方向を反対にしたことを特徴とする請求項2に記載の巻線装置。
  4. 線材を巻いてコイルを形成する対象物が、光学ピックアップであることを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
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