JP3613841B2 - 小物入れ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車などの乗り物のコンソールボックスなどの小物入れ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンソールボックスなどの小物入れ構造としては、例えば日産自動車株式会社が発行した「レパードJフェリーの新型解説書」によれば、リッド回転式の小物入れを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、かかるコンソールボックスの小物入れの場合は、リッド上にカード,コインなどの薄板部材を載置したまま、リッドを開けると、カード,コインなどの薄板部材は脱落し、取り出しが困難になり、改善が望まれている。
【0004】
そこで、本発明は、以上のような点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、リッド上にカード,コインなどの薄板部材を載置したまま、リッドを開けても、リッドを閉じれば掻き出して来る小物入れを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記、課題を解決するために、請求項1の発明は、四方の壁により形成された開口を有する有底のボックス本体と、該ボックス本体の開口に対し該開口を閉じた状態及び開いた状態にヒンジを中心に回転自在に支持されてなると共に前記した開いた状態で一方が前記ボックス本体内に収納されるリッド部材と、前記ボックス本体に収納された収脱自在な収納部とより構成されてなる小物入れにおいて、
前記リッド部材の一方には、前記ボックス本体の壁に沿って薄板部材を掻き出し可能になした案内部が形成されてなり、前記リッド部材の一方に対向した壁面には、第1案内面及び第2案内面が形成されてなり、前記第1案内面は、前記薄板部材を前記リッド部材側に倒れ込ませるよう傾斜して形成されてなり、前記第2案内面は、前記ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第2壁と、該第2壁の軌跡より小さな曲率で凹部状に形成されて前記薄板部材を前記収納部と前記ボックス本体との間に案内し得る案内部とよりなることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の小物入れであって、前記第1案内面は、ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第1壁と、該第1壁より迫り出して前記薄板部材を前記リッド部材の上面側に倒れ込ませるよう傾斜した庇部とよりなることを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記手段の請求項1の発明によれば、前記リッド部材が開いた状態で前記ボックス本体内に収納される前記リッド部材の一方に形成されてなる案内部が、落ち込んだ薄板部材を、前記ボックス本体の壁に沿って掻き出すことが可能になる。また、前記リッド部材が開いた状態で前記ボックス本体内に収納される前記リッド部材の一方に対向した壁面に形成されてなる第1案内面の傾斜角が、前記薄板部材を前記リッド部材側に倒れ込ませるようになっているので、前記リッド部材に前記薄板部材を沿わせることができ、より掻き出しが確実になる。更に、前記収納部と前記ボックス本体との間に、前記薄板部材を案内することができ、前記収納部を前記ボックス本体から離脱させることで、前記ボックス本体の底部に残っている前記薄板部材の回収が可能になる。
【0009】
また、掻き出しできない程前記薄板部材が入り込んだ場合、前記リッド部材が開いた状態で前記ボックス本体に収納される前記リッド部材の一方に対向した壁面に形成されてなる第2案内面によって、前記ボックス本体に収納された収脱自在な収納部の下側、換言すると、前記収納部と前記ボックス本体との間に、前記薄板部材を案内することができ、前記収納部を前記ボックス本体から離脱させることで、前記薄板部材の回収が可能になる。
【0010】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、前記第1案内面は、ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第1壁と、該第1壁より迫り出して前記薄板部材を前記リッド部材の上面側に倒れ込ませるよう傾斜した庇部とよりなるので、前記リッド部材に前記薄板部材を沿わせることができ、より掻き出しが確実になる。
【0011】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面と共に説明する。
【0012】
図1乃至図5は、本発明の一実施例に係る自動車などの乗り物のコンソールボックス等に設けられた小物入れを示している。
【0013】
小物入れ1は、ボックス本体3と、リッド部材5と、収納部7とより構成されてなる。
【0014】
前記ボックス本体3は、四方の壁、即ち後部の壁11、前部の壁13、左右の壁15,17及び底部19により収納部7の収納空間21が形成され、その上部に開口23が形成される。該開口23の縁部25にはバンパーラバー27が配設される。
【0015】
前記リッド部材5は、該ボックス本体3の開口23に対し図1に二点鎖線で示す該開口23を閉じた状態及び図1に実線で示す開いた状態夫々に移動自在にヒンジ31により支持されてなると共に前記した開いた状態で前記リッド部材5の一方33が前記ボックス本体3内に収納されるようになっている。
【0016】
前記リッド部材5が閉じた状態では、該リッド部材5の裏面が前記バンパーラバー27に弾接していて、ハートカム状のロック手段28によりその位置が保持される。
【0017】
該リッド部材5の一方33には、前記ボックス本体3の後部の壁11に沿ってカード9a・コイン9b等の薄板部材9を掻き出し可能になした案内部35が形成されている。
【0018】
該案内部35は、前記リッド部材5の一方33の上面37より、図2及び図3に示すように、前記ボックス本体3の後部の壁11に近接するまで上方に突出されていて、該ボックス本体3の後部の壁11に沿ってカード9a・コイン9bなどの薄板部材9を掻き出し可能になした形状である。
【0019】
前記収納部7は、前記ボックス本体3の収納空間21に収脱自在に収納されている。
【0020】
前記リッド部材5の一方33に対向した壁面、即ち後部の壁11には、第1案内面39及び第2案内面47が形成されている。
【0021】
該第1案内面39は、前記ヒンジ31の回転中心位置41を中心とする円弧状に形成されてなる第1壁43と、該第1壁43より迫り出して前記薄板部材9を前記リッド部材5の上面37側に倒れ込ませるよう傾斜した庇部45とよりなる。
【0022】
該第2案内面47は、前記ヒンジ31の回転中心位置41を中心とする円弧状に形成されてなる第2壁49と、該第2壁49の軌跡50より小さな曲率で凹部状に形成されて前記薄板部材9を前記ボックス本体3と前記収納部7との間に案内し得る案内部51とよりなる。
【0023】
従って、本実施例によれば、前記リッド部材5が図1で実線で示すように、開いた状態で前記ボックス本体3内に収納される前記リッド部材5の一方33に形成されてなる案内部35が、落ち込んだカード9a・コイン9bなどの薄板部材9を、前記ボックス本体3の後部の壁11に沿って掻き出すことが可能になる。
【0024】
また、前記リッド部材5が図1で実線で示すように、開いた状態で前記ボックス本体3内に収納される前記リッド部材5の一方33に対向した後部の壁11に形成されてなる第1案内面39の傾斜角が、前記カード9a・コイン9bなどの薄板部材9を前記リッド部材5の上面37側に倒れ込ませるようになっているので、前記リッド部材5に前記カード9a・コイン9bなどの薄板部材9を沿わせることができ、より掻き出しが確実になる。
【0025】
掻き出しできない程前記カード9a・コイン9bなどの薄板部材9が入り込んだ場合、前記リッド部材5が開いた状態で前記ボックス本体3内に収納される前記リッド部材5の一方33に対向した後部の壁11に形成されてなる第2案内面47によって、前記ボックス本体3に収納された収脱自在な収納部7の下側、換言すると、前記収納部7と前記ボックス本体3との間に、前記カード9a・コイン9bなどの薄板部材9を案内することができ、前記収納部7を前記ボックス本体3から離脱させることで、前記ボックス本体3の底部19に残っている前記カード9a・コイン9bなどの薄板部材9の回収が可能になる。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1の発明によれば、前記リッド部材の一方には、前記ボックス本体の壁に沿って薄板部材を掻き出し可能になした案内部が形成されてな前記リッド部材の一方には、前記ボックス本体の壁に沿って薄板部材を掻き出し可能になした案内部が形成されてなり、前記リッド部材の一方に対向した壁面には、前記薄板部材を前記リッド部材側に倒れ込ませるよう傾斜した第1案内面が形成されてなることを特徴とするので、前記リッド部材が開いた状態で前記ボックス本体内に収納される前記リッド部材の一方に形成されてなる案内部が、落ち込んだ薄板部材を、前記ボックス本体の壁に沿って掻き出すことが可能になる。また、前記リッド部材が開いた状態で前記ボックス本体内に収納される前記リッド部材の一方に対向した壁面に形成されてなる第1案内面の傾斜角が、前記薄板部材を前記リッド部材側に倒れ込ませるようになっているので、前記リッド部材に前記薄板部材を沿わせることができ、より掻き出しが確実になる。更に、前記収納部と前記ボックス本体との間に、前記薄板部材を案内することができ、前記収納部を前記ボックス本体から離脱させることで、前記ボックス本体の底部に残っている前記薄板部材の回収が可能になる。
【0027】
また、前記リッド部材の一方に対向した壁面には、前記薄板部材を前記収納部と前記ボックス本体との間に案内する第2案内面が形成されてなることを特徴とするので、請求項1記載の発明の作用に加え、掻き出しできない程前記薄板部材が入り込んだ場合、前記リッド部材が開いた状態で前記ボックス本体に収納される前記リッド部材の一方に対向した壁面に形成されてなる第2案内面によって、前記ボックス本体に収納された収脱自在な収納部の下側、換言すると、前記収納部と前記ボックス本体との間に、前記薄板部材を案内することができ、前記収納部を前記ボックス本体から離脱させることで、前記薄板部材の回収が可能になる。
【0028】
請求項2の発明によれば、前記第1案内面は、ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第1壁と、該第1壁より迫り出して前記薄板部材を前記リッド部材の上面側に倒れ込ませるよう傾斜した庇部とよりなることを特徴とするので、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、前記第1案内面は、ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第1壁と、該第1壁より迫り出して前記薄板部材を前記リッド部材の上面側に倒れ込ませるよう傾斜した庇部とよりなるので、前記リッド部材に前記薄板部材を沿わせることができ、より掻き出しが確実になる。
【0029】
以上により、リッド上にカード,コインなどの薄板部材を載置したまま、リッドを開けても、リッドを閉じれば掻き出して来る小物入れを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる小物入れの薄板部材がリッドに沿った状態を示す断面説明図である。
【図2】図1の薄板部材、中でもカードが壁に沿ってリッドの上面に案内されて沿った状態を示す断面説明図である。
【図3】図1の薄板部材、中でもコインが壁に沿ってリッドの上面に案内されて沿った状態を示す断面説明図である。
【図4】図1の薄板部材が入り込んで、ボックス本体と収納部との間に案内される状態を示す断面説明図である。
【図5】図1の矢視Aにかかる分解斜視説明図である。
【符号の説明】
1 小物入れ
3 ボックス本体
5 リッド部材
7 収納部
9 薄板部材
9a カード
9b コイン
11,13,15,17 ボックス本体の四方の壁
19 ボックス本体の底部
21 ボックス本体の収納空間
23 ボックス本体の開口
31 リッド部材のヒンジ
33 リッド部材の一方
35 案内部
37 リッド部材の一方の上面
39 後部の壁の第1案内面
41 ヒンジの回転中心位置
43 第1案内面の第1壁
45 第1案内面の庇部
47 後部の壁の第2案内面
49 第2案内面の第2壁
50 第2壁の軌跡
51 第2案内面の案内部
Claims (2)
- 四方の壁により形成された開口を有する有底のボックス本体と、該ボックス本体の開口に対し該開口を閉じた状態及び開いた状態にヒンジを中心に回転自在に支持されてなると共に前記した開いた状態で一方が前記ボックス本体内に収納されるリッド部材と、前記ボックス本体に収納された収脱自在な収納部とより構成されてなる小物入れにおいて、
前記リッド部材の一方には、前記ボックス本体の壁に沿って薄板部材を掻き出し可能になした案内部が形成されてなり、
前記リッド部材の一方に対向した壁面には、第1案内面及び第2案内面が形成されてなり、
前記第1案内面は、前記薄板部材を前記リッド部材側に倒れ込ませるよう傾斜して形成されてなり、
前記第2案内面は、前記ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第2壁と、該第2壁の軌跡より小さな曲率で凹部状に形成されて前記薄板部材を前記収納部と前記ボックス本体との間に案内し得る案内部とよりなることを特徴とする小物入れ。 - 請求項1記載の小物入れであって、
前記第1案内面は、ヒンジの回転中心位置を中心とする円弧状に形成されてなる第1壁と、該第1壁より迫り出して前記薄板部材を前記リッド部材の上面側に倒れ込ませるよう傾斜した庇部とよりなることを特徴とする小物入れ。
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