JP3613522B2 - カード処理装置およびカード決済システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード処理装置およびカード決済システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、現金の代わりに決済手段として機能する各種カード(クレジットカード、デビットカード決済に用いられるキャッシュカード、電子マネーを具備するICカード、ポイントカード等)による電子的決済が、広く利用されてきている。
【0003】
カードによる電子的決済では、取引に際して小銭を取り扱う必要がなくなるため、顧客・店舗の双方にとって大きなメリットが生じ、今後急速に普及していく見込みである。
【0004】
このような電子的決済処理に際して、カードに記憶されたデータを読み取る従来のカード処理装置では、カードの挿入/排出のための開口部が、顧客側または店員側のいずれか一方に向けて開口するように設けられている。このようなカード処理装置は、カード処理装置におけるカードの挿入/排出が一方側のみで許容されるため、一般的に、店舗毎の運用形態にあわせて一方向に向けて開口するように設置される。
【0005】
例えば、上述したクレジット決済に際して、顧客から受け取ったクレジットカードを店員がカード処理装置(あるいは、決済端末)に挿入し、サインの確認等全ての処理が終了した時点で顧客に返却する場合、運用上の都合から、上述したカード処理装置は、店員側に向けて設置される。このため、店員は、カードデータ読み取り前後に、必ずカードを取り扱うこととなる。
【0006】
また、例えば、従来では、図11に示すように、POS端末100と、カードが有するICチップに記憶されたデータを読み取る決済端末101と、顧客の操作による暗証番号の入力を受け付けるカードリーダ102とによって構成されるカード決済システム103によって、カードによる電子的決済を実行することがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カード処理装置を店員側に向けて設置することより、サインの確認の不要なデビットカード決済に際しても、同様にして、顧客から一旦キャッシュカードを受け取り、決済が終了した時点で顧客に返却する運用形態となり、カードデータ読み取り前後に、店員が必ずカードを取り扱うこととなる。しかし、デビットカード決済等のように、店員がカードに触れなくても決済を完了することができる電子的決済では、電子的決済処理における信頼性の面からは、店員がなるべくカードに触れない方が望ましい。
【0008】
この点、図11に示すカード決済システム103では、カードリーダ102がある程度移動可能となって、顧客がカードを挿入することもできるので、店員がカードに触れなくても電子的決済を完了することができるが、カードリーダ102を決済端末101に接続して使用することにより、より広い設置スペースを必要とする。
【0009】
これに対して、電子的決済処理の信頼性の向上を図るとともに設置スペースの問題を解消するために、カードに記憶されるデータの種類に応じて、カード処理装置の設置方向を変えて決済を行うようにすることが考えられるが、作業が煩雑となり、実用性に劣る。
【0010】
本発明は、例えば、電子的決済の種類に応じて設置方向を変えるといった煩雑な作業を行うことなく、運用形態に適した各種電子的決済を実行することができるカード処理装置およびカード決済システムを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のカード処理装置は、正面および背面にスリット状の一対の開口部が設けられた筐体と、前記筐体内部に設けられて一対の前記開口部を連通するカード通路と、前記カード通路に設けられて磁気ストライプまたはICチップの少なくとも一方の記憶媒体を有するカードを前記一対の開口部の一方から他方の方向及び他方から一方の方向の両方向に選択的に搬送する搬送手段と、前記カード通路に設けられ前記搬送手段により搬送された前記カードの前記記憶媒体に対してデータの読み取り又はデータの読み取り及び書き込みを含むデータ処理を行うデータ処理部と、前記一対の開口部に対する前記カードの挿入方向と排出方向とを前記カードを用いた電子的決済の種類毎に変更自在に選択的に設定する搬送方向設定手段と、を具備し、電子的決済の実行宣言時に選択された決済の種類に応じて、前記搬送方向設定手段によって設定された前記カードの挿入方向及び排出方向に従い前記搬送手段によって前記カードを搬送するようにした。
【0012】
したがって、カードの搬送方向が正面側から背面側に設定されている場合には正面の開口部に挿入されたカードがデータ処理部へ搬送され、カードの搬送方向が背面側から正面側に設定されている場合には、背面の開口部に挿入されたカードがデータ処理部へ搬送されるため、搬送方向設定手段によるカードの搬送方向の設定により、正面および背面の双方向からカードの挿入が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。本実施の形態は、カード処理装置として決済端末への適用例を示す。
【0014】
図1は本発明の第一の実施の形態の決済端末を正面側から見た状態を示す斜視図、図2は背面側から見た状態を示す斜視図、図3はその縦断側面図である。決済端末1は、箱型のボトムカバー2と、ボトムカバー2の上側に設けられるトップカバー3とによって構成される本体ケーシング4を有している。図1中手前側を正面とすると、決済端末1は、正面を顧客側に向けるようにして配設される。
【0015】
本体ケーシング4の正面には、水平方向に長いスリット形状を有して、本体ケーシング4の内側と外側とを連通し、カードCが挿入/排出される正面連通口5が設けられている。カードCは、後述するカード決済処理に際して用いられて、記憶媒体としてのICチップ60(図7参照)を有している。
【0016】
なお、図1では、ICチップ60のみを有するカードCについて説明したが、これに限るものではなく、例えば、記憶媒体として磁気ストライプとICチップ60とを有するハイブリッド型カードを用いてもよい。
【0017】
本体ケーシング4の背面には、水平方向に長いスリット形状を有して、本体ケーシング4の内側と外側とを連通する背面連通口6が設けられている。正面連通口5および背面連通口6は、本体ケーシング4の設置面に対して、同じ高さで平行になるように設けられている。
【0018】
詳細については後述するが、本実施の形態の決済端末1は、正面連通口5および背面連通口6を介した双方向からのカードCの挿入/排出が可能な構成になっている。
【0019】
本体ケーシング4の正面には、正面連通口5の近傍に、カードCの挿入方向を案内するイラスト7が設けられている。イラスト7は、カードCに付されている矢印等のマークが示す方向と同方向に挿入するように、カードCの挿入方向を案内する。本体ケーシング4の背面連通口6の近傍にも、同様に、カードCの挿入方向を案内するイラスト8が設けられている。イラスト8は、カードCに付されている矢印等のマークが示す方向と反対方向に挿入するようにカードCの挿入方向を案内する。
【0020】
また、本体ケーシング4の背面連通口6の近傍には、店員等のオペレーターによる操作を受け付けるオペレータースイッチ9や、点灯や点滅等によって決済端末における動作状態を示すLED10が設けられている。後述するカード決済処理に際しては、オペレータースイッチ9の操作により、クレジット決済、デビットカード決済または電子マネー決済のいずれの電子的決済処理を実行するかを宣言することができる。そして、後述するカード決済処理に際しては、いずれの電子的決済処理を実行するかに応じて、カードCの挿入方向/排出方向が設定される。
【0021】
本実施の形態のオペレータースイッチ9は、後述するカード決済処理の実行中に操作されることにより、いずれの電子的決済処理を実行するかに拘わらず、カードCの挿入方向/排出方向を、一時的に変更することができる。例えば、後述するカード決済処理の実行中にオペレータースイッチ9が操作された場合のカードCの挿入方向/排出方向を、オペレーター側に限定するように設定しておくことで、顧客が操作に不慣れであったりするためにカードCの挿入や受け取りをオペレーターが代わって行う代理操作を行うような状況が発生した場合にも、煩雑な設定変更作業を行うことなく切替を容易に行うことができる(図6参照)。
【0022】
本体ケーシング4の上面には、顧客等のオペレーターによる操作を受け付けるキーボード11が設けられている。キーボード11には、図4に示すように、「0」から「9」までの置数キー11a、取消キー11b、訂正キー11c、実行キー11dおよび各種ファンクションキー11e等が配列されている。後述するカード決済処理に際しては、「0」から「9」までの置数キー11aが操作されることにより決済金額が入力される。これにより、決済金額入力手段としての機能が実行される。また、後述する方向設定処理に際しては、キーボード11における各種キー操作によって、カードCの挿入/排出方向を設定することができる。これにより、入力手段としての機能が実行される。
【0023】
本体ケーシング4の上側のキーボード11より背面側には、図示しないフリーストッパーを介して本体ケーシング4に連結された図示しない支軸を回動中心として、本体ケーシング4に対して回動自在とされたLCD(Liquid Crystal Display)ユニット12が設けられている。LCDユニット12は、フリーストッパーの機能によって、上面が本体ケーシング4の上面に連続する横伏位置と、本体ケーシング4に対して起立する起立位置との間で任意の位置に位置付けられる。
【0024】
LCDユニット12には、LCDユニット12が横伏位置に位置付けられている状態で上側となる面に、後述する方向設定処理に際して、設定画面13a(図8参照)等が表示されるLCD13が設けられている。
【0025】
本体ケーシング4の内部には、リーダライタ装置14が設けられている。リーダライタ装置14の筐体15には、筐体15の内側と外側とを連通する開口部16および開口部17が設けられている。開口部16および開口部17は、それぞれ正面連通口5および背面連通口6を介して、外部に連通されている。
【0026】
筐体15の内側には、開口部16と開口部17とを連通するカード通路18が設けられている。本実施の形態のカード通路18は、開口部16と開口部17とを直線状に連通する。
【0027】
カード通路18には、ICチップに対してデータの読み取り/書き込みを行うデータ処理部としてのリーダライタ部19(図5参照)が設けられている。公知の技術であるため図示および説明を省略するが、リーダライタ部19は、可搬性を有するカードCが有するICチップ60の外部接続端子67(ともに図7参照)に接続されることにより、ICチップ60に記憶されたデータを読み取り、ICチップ60に対してデータを書き込む接続端子を有している。リーダライタ部19の接続端子がICチップ60の外部接続端子67に接続可能な位置を、カードCの接続位置とする。
【0028】
カード通路18には、カード通路18を間にして対向する2対のローラ対21,22が設けられている。一方のローラ対21はリーダライタ部19よりも開口部16側に設けられており、他方のローラ対22はリーダライタ部19よりも開口部17側に設けられている。ローラ対22は、本体ケーシング4内に設けられたモータ23(図5参照)によって、ローラ対21,22が同一方向にカードCを搬送するように回転駆動される。
【0029】
カード通路18の開口部16の近傍、および、開口部17の近傍には、顧客側センサ24および店員側センサ25がそれぞれ設けられている。顧客側センサ24および店員側センサ25は、いずれも、光を発光する発光素子と発光素子で発光した光を受光する受光素子とによって構成される透過型光センサであり、受光素子での受光量の変化に応じて出力が変化する。
【0030】
本体ケーシング4のボトムカバー2の内側には、メインPCB(Printed Circuit Board:プリント配線基板)28と、サブPCB29とが設けられている。メインPCB28とサブPCB29とは、互いに通信自在に接続されている。メインPCB28、サブPCB29には、決済端末1が備える各部を駆動制御する各種制御回路が搭載されている。
【0031】
次に、決済端末1が備える各部の電気的接続について図5を参照して説明する。図5は、決済端末1が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。決済端末1は、マイクロコンピュータ(Microcomputer:以下、マイコンという)30を備えており、このマイコン30によって決済端末1が備える各部を駆動制御する。マイコン30は、各部を集中的に駆動制御するCPU(Central Processing Unit)31に、アドレスバス、データバス等のバスライン32を介して、固定的データを予め格納するROM(Read Only Memory)33と、可変的なデータを書き換え自在に記憶してCPU31の作業エリアとして機能するRAM(Random Access Memory)34とが接続されて構成されている。
【0032】
RAM34には、後述するカード決済処理に際して参照されて、挿入されたカードCを開口部16から排出するか開口部17から排出するかの設定を記憶する挿入方向記憶手段および排出方向記憶手段として機能する搬送方向設定ファイル35が格納されている。搬送方向設定ファイル35は、図6に示すように、カードCの挿入方向/排出方向を設定する方向設定データ36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g,36hを記憶する排出方向設定エリア36と、クレジット決済、電子マネー決済、デビットカード決済のいずれかの電子的決済処理を実行するかを示す電子的決済種データ37a,37b,37cを記憶する電子的決済種エリア37とを有している。電子的決済種エリア37には、オペレーターによる代理操作を実行することを示す電子的決済種データ37dも記憶されている。方向設定データ36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g,36hは、カードCの挿入方向/排出方向を、開口部17(オペレータ)側または開口部16(ユーザ)側かをそれぞれ設定する。各方向設定データ36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g,36hは、電子的決済種データ37a,37b,37c,37dに対応付けられて記憶されている。図6の設定によれば、クレジット決済処理では、カードCを、開口部16から挿入させ、開口部17から排出するように設定されている。同様に、電子マネー決済では、カードCを、開口部17から挿入させ、開口部16から排出するように設定されている。同様に、デビットカード決済では、カードCを、開口部16から挿入させ、開口部16から排出するように設定されている。加えて、図6では、上述した各種設定での操作に対して顧客が不慣れな場合等にカードの挿入や受け取りをオペレーターが代わって行う代理操作用の設定として、カードCを、開口部17から挿入させ、開口部17から排出するような設定もされている。
【0033】
搬送方向設定ファイル35における各種電子的決済処理毎に設定されたカードCの挿入方向/排出方向は、図6に示す設定に限るものではなく、後述する方向設定処理の実行によって、店員等のオペレーターが任意に設定する設定を変更することができる。
【0034】
決済端末1の起動時には、ROM33に格納された制御プログラムがRAM34に書き込まれる。これにより、マイコン30による各部の駆動制御が可能な状態になる。続いて、マイコン30によって駆動制御される各部について説明する。
【0035】
オペレータースイッチ9は、スイッチ入力回路38を介して、バスライン32に接続されている。オペレータースイッチ9は、スイッチ入力回路38の動作によって、オペレータースイッチ9が操作されたことを示す信号をマイコン30に送信する。
【0036】
後述するカード決済処理に際しては、カード決済処理の実行中にオペレータースイッチ9が操作されることによって、上述した排出方向設定ファイルに設定された挿入方向を一時的に変更することができる。
【0037】
LED10は、点灯制御回路39を介して、バスライン32に接続されている。点灯制御回路39は、マイコン30からの制御信号に基づいて、LED10の点灯/消灯を駆動制御する。
【0038】
キーボード11は、キーボード入力回路40を介して、バスライン32に接続されている。キーボード11は、キーボード入力回路40の動作によって、操作されたキーに応じた信号をマイコン30に向けて出力する。
【0039】
LCD13は、表示制御回路41を介して、バスライン32に接続されている。LCD13は、マイコン30からの表示データが、表示制御回路41に入力されると、表示制御回路41に駆動されて所定事項を表示する。
【0040】
リーダライタ部19は、リーダライタ制御回路42を介して、バスライン32に接続されている。リーダライタ制御回路42は、図示しない接続端子を介して、リーダライタ部19が読み取ったデータに応じた信号を、マイコン30に向けて出力する。また、リーダライタ制御回路42は、マイコン30から出力された信号に基づいてリーダライタ部19を駆動して、接続端子を介して、ICチップ60に所定のデータを書き込む。
【0041】
モータ23は、モータ駆動回路43を介して、バスライン32に接続されている。モータ駆動回路43は、マイコン30からの駆動信号に応じて、モータ23を正逆回転駆動する。
【0042】
顧客側センサ24および店員側センサ25は、センサ入力回路44,45を介して、それぞれバスライン32に接続されている。センサ入力回路44,45は、顧客側センサ24および店員側センサ25からの出力信号に応じて、カードCの挿入の有無を示す検出信号をマイコン30に向けて出力する。
【0043】
加えて、決済端末1は、例えば、公衆回線網46、CAFIS(Credit And Finance Information Switching System)47等の中継センターを介して、クレジット会社や銀行等の金融機関が備えるホストコンピュータ48との間でのデータ通信を行うための通信I/F51を備えている。
【0044】
加えて、本実施の決済端末1はプリンタ49に接続して使用され、バスライン32にはプリンタ49との間でデータ通信を行うためのI/F50を備えている。
【0045】
次に、カードCに設けられるICチップ60の各部の電気的接続について図7を参照して説明する。図7は、ICチップ60が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。ICチップ60は、可搬性を有するカードCに設けられ、マイコン61を内蔵している。マイコン61は、CPU62にバスライン63を介して、暗証番号や制御プログラムを予め格納するROM64、RAM65、および、不揮発性の記憶部であるEEPROM66を接続することにより構成されている。
【0046】
EEPROM66には、例えば、ICチップ60の識別データであって各個人に予め割り振られたIDナンバーを記憶する“IDナンバーデータエリア”や、電子マネーを記憶する“電子マネーデータエリア”等が確保されている。また、EEPROM66には、カードの所有者である顧客の口座番号や口座開設時に設定された暗証番号等の顧客データを記憶する“顧客データエリア”が確保されている。
【0047】
バスライン63には、決済端末1へのカードCの挿入に際して、決済端末1のリーダライタ部19の図示しない接続端子に接続される外部接続端子67が接続されている。外部接続端子67は、決済端末1のリーダライタ部19から接続端子を介して入力された信号をバスライン63を介してマイコン61に入力し、マイコン61から出力された信号をバスライン63を介してリーダライタ部19に対して出力する。
【0048】
次に、ROM33に格納された制御プログラムに基づいてCPU31が実行する方向設定処理について説明する。まず、店員等のオペレーターが、キーボード11における所定のファンクションキー11eを操作して、方向設定処理の実行を宣言する。
【0049】
方向設定処理の実行が宣言されると、LCD13に、図8に示すような設定画面13aを表示させる。設定画面13aには、図8に示すように、カードCの挿入方向/排出方向を設定する設定欄A,B,C,D,E,F,G,Hが表示されている。
【0050】
オペレーターは、各設定欄A,B,C,D,E,F,G,Hについて、「オペレータ」または「ユーザ」に設定し、設定する毎に実行キーを操作する。
【0051】
最下設定欄Fの設定が終了し、実行キーが操作されると、設定画面13a上の各設定欄A,B,C,D,E,F,G,Hに設定されたデータに基づいて、排出方向設定ファイルの方向設定データ36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g,36hを更新する。ここに、方向設定処理の実行によって、搬送方向変更手段としての機能が実行される。
【0052】
次に、ROM33に格納された制御プログラムに基づいてCPU31が実行するカード決済処理について図9を参照して説明する。図9は、カード決済処理の流れを概略的に示すフローチャートである。カード決済処理の実行に際しては、店員によってオペレータースイッチ9が操作されることによりクレジット決済、デビットカード決済または電子マネー決済のいずれかの電子的決済の実行が宣言されたと判断するまで待機する(S1のN)。
【0053】
ここで、本体ケーシング4の正面にはカードCに付されている矢印等のマークと同方向に挿入することを案内するイラスト7が設けられており、本体ケーシング4の背面にはカードCに付されている矢印等のマークと反対方向に挿入することを案内するイラスト8が設けられているため、イラスト8にしたがった方向でカードCを挿入することにより、カードCの搬送方向によらずリーダライタ部19に対するICチップ60の位置を等しくすることが可能である。
【0054】
これによって、決済端末1のいずれの開口部16,17からカードCが挿入された場合にも、単一のリーダライタ部19によってカードCのICチップ60に記憶されたデータを読み取ることができ、決済端末1の小型化を図ることができる。
【0055】
店員によってオペレータースイッチ9が操作されることによりクレジット決済、デビットカード決済または電子マネー決済のいずれかの電子的決済の実行が宣言されたと判断した場合には(S1のY)、実行を宣言された電子的決済がクレジット決済、デビットカード決済または電子マネー決済のいずれであるかを判断する(S2,S3,S4)。
【0056】
クレジット決済の実行が宣言されたと判断した場合には(S2のY)、顧客側センサ24の出力変化に基づいて、正面連通口5および開口部46を介して、カード通路18にカードCが挿入されたと判断するまで待機し(S5のN)、カード通路18にカードCが挿入されたと判断すると(S5のY)、搬送方向設定ファイル35を参照して、クレジット決済に対応付けて設定されている方向設定データ36aに基づいて、モータ駆動回路43の動作によってモータ23を正方向に回転駆動させる(S6)。ここで、カードCを正面側から背面側(図3中左から右方向)へ搬送する方向にローラ対21,22を回転させるような、モータ23の回転方向を正方向とする。
【0057】
ローラ対21,22の回転によってカードCをリーダライタ部19まで搬送すると、リーダライタ制御回路42の動作によってリーダライタ部19を駆動制御して、ICチップ60に記憶されたデータを読み取り(S7)、ICチップ60から読み取ったデータに基づいて、クレジット決済処理を実行する(S8)。
【0058】
公知の技術であるため説明を省略するが、ステップS8で実行するクレジット決済処理は、キーボード11の操作による取引金額データの入力を待機し、ICチップから読み取ったデータと入力された取引金額データとに基づいてクレジットデータを作成し、作成したクレジットデータを各種金融機関が備えるホストコンピュータ48へ送信する。ホストコンピュータ48では、送信されたクレジットデータに対して信用チェックや金額承認等の信用照会処理を行った後に、その照会結果データを決済端末1に送信する。決済端末1は、この照会結果データにしたがって、プリンタ49に印字データを送信し、プリンタ49からクレジット伝票を発行させる。店員は、発行されたクレジット伝票に顧客のサインを記入させる。
【0059】
クレジット決済処理が終了した場合には、搬送方向設定ファイル35を参照して、クレジット決済に対応付けて設定されている方向設定データ36bに基づいて、モータ23を正方向に回転駆動させる(S9)。
【0060】
これにより、クレジット決済完了後には、カードCが店員側に排出されるため、例えば、挿入した側から排出されてしまう従来の電子的決済端末で、顧客側から挿入することにより顧客側へ排出されるカードCを店員に渡し、このカードCに記載されたサインとクレジット伝票に記載されたサインとを見比べるといった煩雑な手順を踏むことなく、クレジット決済完了時点で直ちにサインの見比べ作業を行うことができるので、作業の効率化を図ることができる。
【0061】
また、クレジット決済完了後に排出されたカードCを、一旦顧客が受け取ってから店員に渡し、このカードCを店員が決済端末に挿入するといった煩雑な手順を踏むことなくクレジット決済を開始することができるので、これによっても作業の効率化を図ることができる。
【0062】
一方、デビットカード決済の実行が宣言されたと判断した場合には(S3のY)、顧客側センサの出力変化に基づいて、正面連通口5および開口部16を介して、カード通路18にカードCが挿入されたと判断するまで待機し(S10のN)、カード通路18にカードCが挿入されたと判断すると(S10のY)、搬送方向設定ファイル35を参照して、デビットカード決済に対応付けて設定されている方向設定データ36cに基づいて、モータ駆動回路43の動作によってモータ23を正方向に回転駆動させる(S11)。
【0063】
ローラ対21,22の回転によってカードCをリーダライタ部19まで搬送すると、リーダライタ制御回路42の動作によってリーダライタ部19を駆動制御して、ICチップ60に記憶されたデータを読み取り(S12)、ICチップ60から読み取ったデータに基づいて、デビットカード決済処理を実行する(S13)。
【0064】
公知の技術であるため説明を省略するが、ステップS13で実行するデビットカード決済処理の実行に際しては、決済金額に関するデータに加えて、ICチップ60に記憶されたデータや顧客により入力される暗証番号等に基づいて、銀行等の金融機関との間で所定のデータ通信を行い、該当する口座の残高から決済金額を差し引く。
【0065】
デビットカード決済処理が終了した場合には、搬送方向設定ファイル35を参照して、デビットカード決済に対応付けて設定されている方向設定データ36dに基づいて、モータ23を逆方向に回転駆動させる(S14)。以降、背面側から正面側へカードCを搬送する方向にローラ対21,22を回転させるような、モータ23の回転方向を逆方向とする。
【0066】
本実施の形態の決済端末1を用いることにより、デビットカード決済に際して、顧客から店員にカードCを渡し、このカードCを店員が決済端末に挿入するといった煩雑な手順を踏むことなくデビットカード決済を開始することができる。
【0067】
また、本実施の形態の決済端末1を用いることにより、デビットカード決済完了後には、カードCを開口部16に排出して顧客に直接返却することができるので、デビットカード決済が終了したカードCを一旦店員が受け取り、このカードCを顧客に返却するという煩雑な手順を踏むことなくカードCを返却することができる。また、カードCの返却忘れを防止することができる。
【0068】
また、店員が不必要に長くカードCに触れることがないので、不正防止の観点からの信頼性の向上を図ることができる。
【0069】
また、一方で、電子マネー決済の実行が宣言されたと判断した場合には(S4のY)、顧客側センサ24の出力変化に基づいて、正面連通口5および開口部16を介して、カード通路18にカードCが挿入されたと判断するまで待機し(S15のN)、カード通路18にカードCが挿入されたと判断すると(S15のY)、搬送方向設定ファイル35を参照して、電子マネー決済に対応付けて設定されている方向設定データ36eに基づいて、モータ23を正方向に回転駆動させる(S16)。
【0070】
ローラ対21,22の回転によってカードCをリーダライタ部19まで搬送すると、リーダライタ制御回路42の動作によってリーダライタ部19を駆動制御して、ICチップ60に記憶されたデータを読み取り(S17)、ICチップ60から読み取ったデータに基づいて、電子マネー決済処理を実行する(S18)。ここに、ステップS8,S13,S18によって電子的決済処理手段としての機能が実行される。
【0071】
公知の技術であるため説明を省略するが、電子マネー決済では、ICチップ60に充填されている金額分の電子マネーが決済金額を上回っているか否かを判断し、電子マネーが決済金額を上回っている場合に充填されている電子マネー金額から決済金額を減算する。
【0072】
電子マネー決済処理が終了した場合には、排出方向設定ファイルを参照して、電子マネー決済に対応付けて設定されている方向設定データ36fに基づいて、モータを逆方向に回転駆動させる(S19)。ここに、ステップS6,S9,S11,S14,S16,S19によって、搬送手段および搬送方向設定手段としての機能が実行される。
【0073】
これにより、電子マネー決済が終了すると、カードCが開口部16、正面連通口5を介して、リーダライタ装置14から排出されるため、電子マネー決済に際して、顧客から店員にカードCを渡し、このカードCを店員が決済端末に挿入するといった煩雑な手順を踏むことなく電子マネー決済を開始することができる。
【0074】
また、電子マネー決済完了後には、カードCを顧客側に排出して顧客に直接返却することができるので、電子マネー決済が終了したカードCを一旦店員が受け取り、このカードCを顧客に返却するという煩雑な手順を踏むことなくカードCを返却することができる。また、カードCの返却忘れを防止することができる。
【0075】
加えて、店員が不必要に長くカードCに触れることがないので、不正防止の観点からの信頼性の向上を図ることができる。
【0076】
図9中では特に図示しないが、本実施の形態の決済端末1では、上述したように、電子的決済処理の実行が宣言されてから実際にカードCが開口部16に挿入されるまでに、オペレータースイッチ9が操作された場合には、いずれの電子的決済の実行が宣言されていたかに拘わらず、方向設定データ36g,36hに基づいて、挿入方向/排出方向を一時的に変更することができるので、例えば、作業に不安がある顧客への対応時に、オペレータースイッチ9を操作することで、顧客から渡されたカードCを、店員が開口部17から挿入し、開口部17から受け取ることができるので、格別な状況が発生した場合にも挿入方向/排出方向の設定を変更するような煩雑な作業を踏むことなく、挿入方向/排出方向の一時的な変更に対応することができる。また、本実施の形態では、オペレータースイッチ9の操作による挿入方向/排出方向の変更を一時的とすることにより、次回以降の電子的決済処理では通常通りの作業を行うだけでよいので、格別な状況が発生した場合に挿入方向/排出方向の設定を変更した場合にも、設定を元に戻すような作業を必要としないので、店員への負担を軽減することができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、ローラ対21,22によってカードCを搬送するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、カード通路18を間にして対向するように配置したエンドレスベルトによってカードCを搬送するようにしてもよい。
【0078】
次に、本発明の第二の実施の形態について図10を参照して説明する。図10は、本発明の第二の実施の形態のカード決済システムを示す斜視図である。本実施の形態のカード決済システム70は、POS端末71とカード処理装置としての決済端末1とによって構成されている。例えば、サッカー台等を間にして対面販売を行うような店舗で、POS端末71の操作を店員側から、決済端末1の操作を顧客側から行うような向きで配設される。
【0079】
公知の技術であるため説明を省略するが、POS端末71は、店員等のオペレーターによって操作される複数の操作キーを有するキーボード72や、レシート等をプリント出力するプリンタ73、オペレーターに対して所定のデータを表示するディスプレイ74等を有している。また、POS端末71には、商品等に付された商品コードを光学的に読み取るバーコードスキャナ75が接続されている。
【0080】
特に図示しないが、キーボード72には、商品コードや預かり金額等を手入力するための置数キー、商品販売処理において現金取引による締め処理を実行するための預/現計キー、カード決済処理に際して操作されるカード決済キー等の各種の操作キーがブロック毎に配列されている。キーボード72は、置数キーの操作により各種コードを入力することが可能である。また、特に図示しないが、キーボード72には、後述する排出口の設定に際して操作される「排出口設定」キーが設けられている。
【0081】
決済端末1は、ケーブルLを介して、POS端末71に対してデータ通信自在に接続されており、POS端末71のキーボード72の操作によってRAM34における排出方向設定ファイルの設定を変更することが可能な構成となっている。排出方向設定ファイルの設定は、まず、POS端末71のキーボード72の「排出方向設定」キーを操作し、ディスプレイ74に、図8と同様の設定画面(図示せず)を表示させる。店員は、この設定画面にしたがって、上述と同様の操作により設定欄A,B,C,D,E,F,G,Hにおける排出方向を設定し、設定が完了した時点で実行キーを操作する。POS端末71は、ディスプレイ74に設定画面を表示させている状態で預/現計キーが操作されると、設定されたデータを決済端末1に向けて出力する。
【0082】
決済端末1は、ケーブルLを介して、POS端末71から出力されたデータを受信し、受信したデータにしたがってRAM34の搬送方向設定ファイル35の方向設定データ36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g,36hを更新する。
【0083】
搬送方向設定ファイル35の設定をPOS端末71のキーボード72の操作によって行うことにより、大きさやキーの数が限定される決済端末1での設定作業と比較して、設定に際しての作業性を向上させることができる。
【0084】
また、決済端末1のキーボード11におけるキーの数を増加させる必要がないため、決済端末1の大型化を防止することができる。
【0085】
さらに、キーの数を増加させずにRAM34の排出方向設定エリアの設定を行うために、例えば、キーの数が少ないために同じキーを複数回操作させるといった判りづらい操作を行う必要がないので、操作性の向上を図ることができる。
【0086】
また、カード決済システム70におけるカードCによる電子的決済に際しては、まず、POS端末71は、キーボード72の操作やバーコードスキャナ75によるスキャニングによって入力された商品コードに基づいて、商品販売処理を実行する。この商品販売処理に関する決済金額を、ケーブルLを介して、決済端末1に送信する。ここに、販売データ処理手段としての機能が実行される。
【0087】
決済端末1は、POS端末71から送信された決済金額、挿入されたカードCに記憶されたデータ、必要に応じて入力される暗証番号等に基づいて、カード決済処理を実行する(図9参照)。なお、カード決済システム70でのカード決済処理の実行に際しては、クレジット伝票等の各種電子的決済に際して発行される伝票は、POS端末71のプリンタ73から発行される。
【0088】
このような構成とすることにより、従来のPOS端末71に決済端末1を接続して使用することが可能となるので、操作性の向上を図り、汎用性をより高めることができる。
【0089】
上記実施の形態によれば、カード処理装置は、決済金額を入力する決済金額入力手段と、決済金額入力手段により入力された決済金額と前記データ処理部が読み取ったデータとに基づいて電子的決済を実行する電子的決済実行手段と、を具備するため、正面および背面の双方向から挿入されたカードであってもこのカードの記憶媒体に記憶されたデータに基づいて電子的決済を実行することができる。
【0090】
また、上記実施の形態によれば、カード処理装置の搬送方向設定手段は、電子的決済実行手段が実行する電子的決済の種類に応じて搬送手段によるカードの搬送方向を設定するため、電子的決済の種類に適した運用を行うことができる。
【0091】
上記実施の形態によれば、カード処理装置は、電子的決済実行手段が実行する電子的決済の種類に対応付けて搬送手段によるカードの搬送方向を記憶する搬送方向記憶手段を具備し、搬送方向設定手段は、搬送方向記憶手段が記憶する搬送方向に基づいて搬送手段によるカードの搬送方向を設定するため、予め搬送方向を設定しておくことで、例えば、店舗毎に特殊な運用を行う場合にも、なんら制限を受けることなく、運用形態に適した方向にカードを搬送することができる。
【0092】
加えて、上記実施の形態によれば、搬送方向記憶手段が記憶する搬送方向は、カードを開口部からデータ処理部へ搬送する挿入方向と、カードをデータ処理部から開口部へ搬送する排出方向とであるため、カードの挿入時/排出時のいずれの場合にも、運用形態に適した方向にカードを搬送することができる。
【0093】
上記実施の形態によれば、データを入力するための入力手段と、前記入力手段により入力されるデータに基づいて前記挿入方向記憶手段が記憶する前記搬送方向を変更する搬送方向変更手段と、を具備するため、例えば、店員等のオペレーターの操作によって、挿入方向の設定を任意に変更することができる。これによって、例えば、店舗毎に特殊な運用を行う場合にも、なんら制限を受けることなく、運用形態に適した方向にカードを搬送することができる。
【0094】
上記実施の形態によれば、カード決済システムは、カード処理装置と、カード処理装置に対して商品データに基づいて実行した販売処理データを送信する販売データ処理手段と、を具備するため、挿入/排出方向の設定作業に際しての操作性の向上を図り、汎用性をより高めることができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、カードの搬送方向の設定によって正面および背面の双方向からカードの挿入が可能になるため、想定される運用形態に合わせて挿入方向を設定することで、電子的決済の種類に応じて設置方向を変えるといった煩雑な作業を行うことなく、設定変更のみで正面または背面のいずれの開口部に挿入されたカードであっても、データ処理部へ搬送し、記憶媒体に対するデータ処理を行うことができるので、運用形態に適した各種電子的決済を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の決済端末を正面側から見た状態を示す斜視図である。
【図2】決済端末を背面側から見た状態を示す斜視図である。
【図3】決済端末を示す縦断側面図である。
【図4】キーボードのキー配列を示す平面図である。
【図5】決済端末が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。
【図6】排出方向設定ファイルを示す説明図である。
【図7】ICチップが備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。
【図8】設定画面を示す平面図である。
【図9】カード決済処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図10】本発明の第二の実施の形態のカード決済システムを示す斜視図である。
【図11】従来のカード決済システムを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…カード処理装置、15…筐体、16,17…開口部、18…カード通路、19…データ処理部、70…カード決済システム

Claims (3)

  1. 正面および背面にスリット状の一対の開口部が設けられた筐体と、
    前記筐体内部に設けられて一対の前記開口部を連通するカード通路と、
    前記カード通路に設けられて磁気ストライプまたはICチップの少なくとも一方の記憶媒体を有するカードを前記一対の開口部の一方から他方の方向及び他方から一方の方向の両方向に選択的に搬送する搬送手段と、
    前記カード通路に設けられ前記搬送手段により搬送された前記カードの前記記憶媒体に対してデータの読み取り又はデータの読み取り及び書き込みを含むデータ処理を行うデータ処理部と、
    前記一対の開口部に対する前記カードの挿入方向と排出方向とを前記カードを用いた電子的決済の種類毎に変更自在に選択的に設定する搬送方向設定手段と、
    を具備し、電子的決済の実行宣言時に選択された決済の種類に応じて、前記搬送方向設定手段によって設定された前記カードの挿入方向及び排出方向に従い前記搬送手段によって前記カードを搬送するようにしたカード処理装置。
  2. 決済金額を入力する決済金額入力手段と、
    前記決済金額入力手段により入力された決済金額と前記データ処理部が読み取ったデータとに基づいて電子的決済を実行する電子的決済実行手段と、
    を具備する請求項1記載のカード処理装置。
  3. 請求項1又は2記載のカード処理装置と、
    前記カード処理装置に対して商品データに基づいて実行した販売処理データを送信する販売データ処理手段と、
    を具備するカード決済システム。
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