JP3612997B2 - 通信端末装置および記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置に代表される通信端末装置であって、画像情報をインターネットまたは公衆交換通信網を介して送受信する通信端末装置、およびその通信端末装置を制御するコンピュータプログラムが格納された記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿に記録された画像情報を読取り、その読取った画像情報をインターネットを経由しない公衆通信交換網を介して送信する機能と、上記画像情報をインターネットを介して送信する機能とを備えたファクシミリ装置が知られている。
上記画像情報をインターネットを介して送信する手段としては、たとえば、画像情報をファイル化し、そのファイルを電子メールに添付して送信する手段が知られている。
【0003】
この手段を採用した場合は、以下の手順で画像情報の送信が行われる。
まず、送信側のファクシミリ装置から送信された電子メールは、送信側のファクシミリ装置が接続契約している送信側のPOPS(Post Office
Protocol Server)を介して、送信側のSMTP(SimpleMail Transfer Protocol Server)へ送信される。続いて、送信側のSMTPは、受信した電子メールをインターネットを介して受信側のSMTPへ送信し、その受信側のSMTPは、受信側のファクシミリ装置が接続契約しているPOPSへ送信する。そして、受信側のファクシミリ装置は、受信側のPOPSへアクセスし、その受信側のPOPSに格納されている電子メールを読出して受信する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ファクシミリ装置において、ファクシミリデータをインターネットを経由しない公衆通信交換網を介して送信する場合は、送信側のファクシミリ装置および受信側のファクシミリ装置間は、公衆通信交換網によって直接接続されているため、送信側のファクシミリ装置は、画像情報が受信側のファクシミリ装置によって正常に受信されたか否かを検出することができる。
たとえば、受信側のファクシミリ装置が画像情報を正常に受信できなかった場合に、エラーを表示した記録用紙を排出したり、液晶表示部(LCD)にエラーメッセージを表示したりする。
したがって、送信側のファクシミリ装置の使用者は、受信側のファクシミリ装置が画像情報を正常に受信できたか否かを知ることができる。
【0005】
しかし、上記ファクシミリ装置において、画像情報を電子メールを利用して送信する場合は、前述のように、送信側のファクシミリ装置から送信された電子メールは、受信側のPOPSによって受信され、受信側のファクシミリ装置から受信側のPOPSへ電子メールを取りに行くことにより、受信側のファクシミリ装置は、電子メールに添付されている画像情報を受信する構成である。
したがって、送信側のファクシミリ装置の使用者は、ファクシミリデータが受信側のファクシミリ装置によって正常に受信されたか否かを知ることができない。
そこで、受信側から送信側へ電話をかけて受信結果を知らせたり、受信側のファクシミリ装置で電子メール送信用のプログラムを立上げ、受信結果を記載した電子メールを送信する手段が考えられる。
しかし、ファクシミリデータを受信するたびに電話をかけたり、わざわざ電子メール送信用のプログラムを立上げて電子メールを送信するのは、手間がかかるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、画像情報をインターネットを介して受信した場合に、画像情報を受信したことを送信側へ手間なく知らせることができる通信端末装置および記憶媒体を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、
請求項1に記載の発明では、画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路およびインターネットを経由しない第2の通信経路のいずれかの通信経路を介して受信可能な通信端末装置において、
前記画像情報を前記第1および第2の通信経路のいずれの通信経路を介して受信したかを判定する判定手段と、
この判定手段によって前記画像情報を前記第1の通信経路を介して受信したと判定された場合は、前記画像情報の送信元へ前記画像情報を受信したことを示す返信情報を前記第1の通信経路を介して返信する返信手段と、
が備えられたという技術的手段を採用する。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の通信端末装置において、前記第1の通信経路と接続された第1の回線と、前記第2の通信経路と接続された第2の回線とが備えられており、
前記判定手段は、
前記画像情報を前記第1の回線を介して受信した場合は、前記画像情報を前記第1の通信経路を介して受信したと判定し、前記画像情報を前記第2の回線を介して受信した場合は、前記画像情報を前記第2の通信経路を介して受信したと判定するという技術的手段を採用する。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の通信端末装置において、前記判定手段は、
受信した画像情報の通信プロトコルの種類に基づいて前記画像情報を受信した通信経路を判定するという技術的手段を採用する。
【0010】
請求項4に記載の発明では、画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路およびインターネットを経由しない第2の通信経路のいずれかの通信経路を介して受信可能な通信端末装置を制御するコンピュータプログラムが格納された記憶媒体において、
前記画像情報を前記第1および第2の通信経路のいずれの通信経路を介して受信したかを判定するとともに、その判定結果が前記画像情報を前記第1の通信経路を介して受信したという判定結果である場合は、前記画像情報の送信元へ前記画像情報を受信したことを示す返信情報を前記第1の通信経路を介して返信する返信制御プログラムを含むコンピュータプログラムが格納されている記憶媒体という技術的手段を採用する。
【0011】
【作用】
請求項1ないし請求項4に記載の発明では、上記判定手段は、画像情報を上記第1および第2の通信経路のいずれの通信経路を介して受信したかを判定し、上記返信手段は、上記判定手段によって画像情報を上記インターネットを経由する第1の通信経路を介して受信したと判定された場合は、画像情報の送信元へ画像情報を受信したことを示す返信情報を上記第1の通信経路を介して返信する。
つまり、画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路を介して受信した場合に、その画像情報を受信したことを示す返信情報を送信側へ自動的に送信することができる。
たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、上記判定手段および返信手段を実行するCPUは、画像情報をインターネットを介して受信したと判定した場合に、画像情報を受信したことを示す返信情報たる電子メールを送信側へ自動的に送信する。
したがって、受信側の者は、画像情報を受信したことを送信側へ手間なく知らせることができる。
【0012】
特に、請求項2に記載の発明では、上記判定手段は、画像情報を上記第1の通信経路と接続された第1の回線を介して受信した場合は、画像情報を第1の通信経路を介して受信したと判定し、画像情報を上記第2の通信経路と接続された第2の回線を介して受信した場合は、画像情報を第2の通信経路を介して受信したと判定する。
つまり、上記判定手段は、画像情報を第1および第2の通信回線のどちらを介して受信したかによって、画像情報を受信した通信経路を判定することができる。
たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、本発明の通信端末装置たるファクシミリ装置10に第1の回線たるインターネット専用回線26および第2の回線たる公衆回線1を接続した場合、ファクシミリ装置10に内蔵されたCPU30は、どちらの回線を介して画像情報が受信されたかを検出し、その検出結果が、インターネット専用回線26であった場合は、インターネットを経由する第1の通信経路であると判定し、公衆回線1であった場合は、インターネットを経由しない第2の通信経路であると判定する。
つまり、CPU30は、画像情報を受信した回線を検出するだけの簡単な処理によって通信経路を判定することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明では、上記判定手段は、受信した画像情報の通信プロトコルの種類に基づいて画像情報を受信した通信経路を判定する。
つまり、画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路で送信する場合と、インターネットを経由しない公衆通信交換網で送信する場合とでは、通信プロトコルの種類が異なるため、そのプロトコルの種類を検出し、その検出結果に基づいて通信経路を判定することができる。
たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路で送信する場合の通信プロトコルは、TCP/IPであり、インターネットを経由しない公衆通信交換網で送信する場合の通信プロトコルは、T30であるため、受信側のファクシミリ装置10に内蔵されたCPU30は、検出した通信プロトコルがTCP/IPである場合は、通信経路を第1の通信経路と判定し、T30である場合は、第2の通信経路と判定することができる。
つまり、CPU30は、通信プロトコルの種類を検出するだけの簡単な処理によって通信経路を判定することができる。
【0014】
さらに、前述した本発明の目的は、請求項4に記載の記憶媒体によっても達成することができる。
つまり、請求項4に記載の記憶媒体には、上記画像情報を上記第1および第2の通信経路のいずれの通信経路を介して受信したかを判定するとともに、その判定結果が画像情報を第1の通信経路を介して受信したという判定結果である場合は、画像情報の送信元へ画像情報を受信したことを示す返信情報を第1の通信経路を介して返信する返信制御プログラムを含むコンピュータプログラムが格納されているため、そのコンピュータプログラムを本発明の通信端末装置に内蔵されたCPUに実行させることにより、上記返信情報を第1の通信経路を介して送信側へ自動的に送信することができる。
たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、ファクシミリ装置10に内蔵されたROM31に返信制御プログラム31bを記憶させておき、CPU30にその返信制御プログラムを実行させることができる。また、ファクシミリ装置10にPC(Personal Computer)48を接続し、そのPC48のドライブによって上記コンピュータプログラムが記憶されたCD−ROMやFDを駆動して上記コンピュータプログラムをPC48にインストールすることにより、PC48に内蔵されたCPUによって上記返信制御プログラムを実行させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通信端末装置および記憶媒体の一実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明の通信端末装置として、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能、イメージスキャナ機能、PCファクス機能および留守録メモリ機能などの複数の機能を有する、いわゆるマルチファンクションタイプのファクシミリ装置を代表に説明する。
【0016】
最初に、ファクシミリ装置が接続されている通信回線の構成について、それをブロックで示す図1を参照して説明する。
なお、以下の説明では、本実施形態のファクシミリ装置10を受信側とし、ファクシミリ装置9を送信側とする。
本実施形態のファクシミリ装置10は、公衆回線1によって電話交換機2に接続されており、電話交換機2は、ファクシミリ装置10の使用者(送信側)が契約しているFAXサーバ3およびPOPS(Post Office Protocol Server)60に接続されている。FAXサーバ3およびPOPS60は、送信側が契約しているSMTP(Simple Mail Transfer Protocol Server)4に接続されており、SMTP4は、インターネットAを介して、送信側のファクシミリ装置9の使用者(受信側)が契約しているSMTP5に接続されている。
なお、公衆回線1としては、公衆電話回線の他に、ISDN(Integrated Services Digital Network)を用いることもできる。
【0017】
SMTP5は、送信側が契約しているFAXサーバ6およびPOPS61に接続されており、FAXサーバ6およびPOPS61は、電話交換機7に接続されており、電話交換機7は、電話回線8によって送信側のファクシミリ装置9に接続されている。また、電話交換機2および電話交換機7は、公衆通信交換網Bによって接続されている。
なお、本実施形態のファクシミリ装置10およびファクシミリ装置9は、装置に内蔵されたイメージスキャナ(図3に符号38で示す)によって読取られた画像情報をインターネットA、または、インターネットAを経由しない公衆通信交換網Bを介して送受信する機能を有する。
【0018】
次に、ファクシミリ装置10の構成について、その外観を示す図2を参照して説明する。
ファクシミリ装置10には、箱形状のハウジング20が備えられており、このハウジング20の上面前部には操作パネル11が設けられている。操作パネル11には、送信先のファクシミリ番号、メールアドレスなどを入力するための「0」〜「9」のテンキー12、原稿の読取開始などを指示するためのスタートボタン14、画像情報の送信中止などを指示するためのストップボタン13、短縮ファクシミリ番号を用いて画像情報を送信するための短縮ダイヤルボタン15、通常のファクシミリ通信かインターネットファクシミリ通信かを切替えるための切替ボタン16、テンキー12を用いて入力された特定情報の登録を決定するための登録ボタン17などが設けられている。
なお、テンキー12は、数字以外に文字や記号も入力できるようになっており、ファクシミリ番号、インターネットファクシミリ番号の入力の他に、送信先名およびメールアドレスの入力にも用いられる。
【0019】
操作パネル11の後部には、送信先名、ファクシミリ番号、メールアドレス、ファクシミリ装置10の受信状態、送信状態、受信結果、送信結果、電子メールの内容、装置の動作状態およびファンクションなどを表示する液晶表示部(LCD)18が設けられており、この液晶表示部18の後部には、送信原稿やコピー原稿をセットする原稿セット部19が設けられている。この原稿セット部19にセットされた原稿は、ハウジング20の内部に設けられた紙送り機構(図示省略)によってハウジング20の内部へ搬送され、この搬送された原稿の画像情報は、イメージスキャナ(図3に符号38で示す)によって読み取られる。この読取られた原稿は、操作パネル11の下方に設けられた原稿排出口21を介してトレイ22上に積層可能に排出される。
【0020】
原稿セット部19の後部には、受信した電子メール、画像情報、PC(図3に符号48で示す)から送信された印刷データを記録するための記録用紙をセットする記録用紙セット部23が設けられている。この記録用紙セット部23には、複数枚の記録用紙を積層して収納可能な記録用紙カセット(図示省略)が着脱自在に取り付けられる。この記録用紙カセットに収納された記録用紙は、上記紙送り機構によってハウジング20の内部へ搬送され、この搬送された記録用紙には、インクジェットプリンタ(図3に符号50で示す)によって記録が行われる。この記録された記録用紙は、トレイ22の下方に設けられた記録用紙排出部24から排出される。
【0021】
また、ハウジング20の前面右下にはビデオ信号入力端子25が設けられており、このビデオ信号入力端子25に接続されたビデオカメラなどから出力されるビデオ信号は、ファクシミリ装置10の内部へ取り込まれ、後述するインクジェットプリンタ50によって印刷される。
なお、図示しないが、ハウジング20の背面には、公衆回線1(図1、図3)を接続するための通信端子と、PC48(図3)と接続するための接続ケーブル47を接続する端子とが設けられており、左側面には、送信先と通話などを行うための受話器が設けられている。
【0022】
次に、ファクシミリ装置10の電気的構成について、それをブロックで示す図3を参照して説明する。
ファクシミリ装置10には、ファクシミリユニットFUおよびプリンタユニットPUが備えられており、両ユニットは、インターフェース41によって相互に接続されている。
ファクシミリユニットFUには、画像情報の送受信制御、電子メールの送受信制御、画像情報をインターネットAを経由して受信した際の電子メールの自動返信制御、イメージスキャナ38の動作制御などを実行するCPU30が備えられている。
【0023】
CPU30は、ファクシミリ制御回路40に接続されており、ファクシミリ制御回路40には、ROM31、RAM32およびEEPROM33が接続されている。ROM31には、CPU30が上記各種制御を実行するための制御プログラム31a、電子メールの自動返信を行うための返信制御プログラム31bなどが記憶されており、RAM32には、ROM31から読出された制御プログラム31a、返信制御プログラム31b、イメージスキャナ38により読取られた原稿の画像情報および受信した電子メールなどが一時的に記憶される。
EEPROM33には、その記憶内容を説明する図4に示すファクシミリ番号テーブル33aが書換可能に記憶されている。
【0024】
ファクシミリ番号テーブル33aは、図4に示すように、No.1〜No.100までの100個の登録番号のそれぞれに対して、送信先名と、送信先のファクシミリ番号と、送信先のメールアドレスとが記憶可能に構成されている。
また、短縮ダイヤルボタン15は、ファクシミリ番号テーブル33aの登録番号1〜12と対応しており、それ以外の登録番号は、テンキー12によって直接登録番号を入力することでEEPROM33より読出可能になっている。
ところで、返信制御プログラム31bを記憶するROM31が、請求項4に記載の記憶媒体に対応する。
【0025】
また、ファクシミリ制御回路40には、NCU(Network Control Unit)34と、モデム35と、イメージスキャナ38によってスキャンされた画像情報を圧縮されたデータに変換するために符号化する符号器36と、受信された画像情報の符号化されたデータを復号化する復号器37と、原稿がセットされたことを検出する原稿センサ39とが接続されている。
プリンタユニットPUには、インクジェットプリンタ50を制御するプリンタ制御回路42が備えられており、このプリンタ制御回路42には、インクジェットプリンタ50を制御するプログラムを実行するCPU43が接続されている。また、プリンタ制御回路42には、CPU43により実行されるプログラムなどが記憶されたROM44と、CPU43の実行時に使用されるワークメモリや印刷用データを記憶するプリントメモリなどを有するRAM45と、PC48が接続されるPC用インターフェース46と、印刷用の文字などのベクトルフォントが記憶されたキャラクタジェネレータ(CG)49とが接続されている。
【0026】
次に、送信側のファクシミリ装置9から送信された画像情報を受信する場合にCPU30によって実行される返信制御処理について、それを示す図6のフローチャートを参照して説明する。
CPU30は、送信側のファクシミリ装置9から送信された画像情報を受信すると(ステップ10:Yes)、その受信した画像情報をRAM32に一時的に格納する(ステップ20)。続いて、CPU30は、ステップ30において画像情報の受信を終了したことを検出するまで画像情報の受信および格納を繰り返し、画像情報の受信終了を検出すると(ステップ30:Yes)、受信した画像情報の通信プロトコルがTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)であるか、もしくは、ITU−Tによって勧告されているバイナリ伝送制御手順であるT.30であるかを判定する(ステップ40)。
【0027】
続いて、CPU30は、通信プロトコルはTCP/IPであると判定した場合、つまり、受信した画像情報は電子メールに添付されて、送信側のファクシミリ装置9からインターネットAを経由して送信されたものであると判定した場合は(ステップ40:TCP/IP)、ROM31に格納されている返信制御プログラム31bを立上げ(ステップ50)、受信した電子メールにデータとして含まれている送信側のファクシミリ装置9のメールアドレスを検出する(ステップ60)。続いて、CPU30は、上記立上げた返信制御プログラム31bによって電子メールを作成する(ステップ70)。このとき、上記検出された送信側のメールアドレスが電子メールの宛先の部分に登録される。また、返信制御プログラム31bによって作成される電子メールの送信内容の部分には、送信側であるファクシミリ装置9からの電子メールを受け取ったことを示す内容の文章が予め登録されている。
【0028】
そして、CPU30は、POPS60(図1)へダイヤリングし、POPS60との接続を検出すると、上記作成した電子メールを送信する(ステップ80)。続いて、CPU30は、電子メールの送信終了を検出すると(ステップ90:Yes)、回線を切断する(ステップ100)。
上記POPS60へ送信された電子メールは、POPS60→SMTP4→インターネットA→SMTP5→POPS61という通信経路でPOPS61へ返信される。
そして、送信側のファクシミリ装置9からPOPS61へアクセスすることにより、POPS61に格納されている電子メールは、送信側のファクシミリ装置9へ送信される。この送信された電子メールの内容は、ファクシミリ装置9によって記録用紙に記録されるか、あるいは、ファクシミリ装置9に備えられたLCDなどの表示装置によって表示される。
【0029】
つまり、送信側のユーザは、相手側装置からの返信メールの着信により、自分の送信した電子メールが、受信側のファクシミリ装置10によって受信されたことを知ることができる。
なお、送信側のファクシミリ装置9のPOPS61へのアクセスは、手動で行う他、ポーリング形式で定期的に行うこともできる。
また、CPU30は、上記ステップ40において、通信プロトコルは、T.30であると判定した場合は(ステップ40:T.30)、回線を切断する(ステップ100)。
つまり、送信側のファクシミリ装置9からインターネットAを経由しない公衆通信交換網Bを介して画像情報が送信された場合は、送信側のファクシミリ装置9に送信結果が表示されるため、電子メールを送信して受信結果を送信側に知らせる必要がないからである。
【0030】
以上のように、本第1実施形態のファクシミリ装置10を用いれば、画像情報を受信した場合に通信プロトコルの種類を判定し、その判定結果がTCP/IPであった場合に、受信したことを示す電子メールを自動的に送信側へ返信することができるため、受信側のユーザが電話で連絡する等の手間を省くことができる。
特に、送信側のファクシミリ装置9から電子メールを受信する機会の多い場合は、返信のための受信側の労力を大きく削減することができる。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態のファクシミリ装置について図5および図7を参照して説明する。
図5(A)、(B)は、ファクシミリ装置10および電話交換機2間の接続関係を示す説明図であり、図7は、本第2実施形態のファクシミリ装置に備えられたCPU30が実行する返信制御処理を示すフローチャートである。
本第2実施形態のファクシミリ装置は、画像情報を受信した回線の種類を判定し、その判定結果に基づいて電子メールを送信側へ自動的に返信できることを特徴とする。
【0032】
最初に、図5(A)に示す接続関係について説明する。
ファクシミリ装置10に内蔵されたNCU34には公衆交換通信網Bを介して通信を行うための公衆回線1と、インターネットAを介して通信を行うためのインターネット専用回線26とが接続されており、両回線は、それぞれ電話交換機2と接続されている。
次に、図5(B)に示す接続関係について説明する。
ファクシミリ装置10には、LANボード27が内蔵されており、このLANボード27は、LAN回線28を介してHUB29に接続されている。また、HUB29は、メールサーバ62に接続されており、このメールサーバ62は、電話交換機2と接続されている。メールサーバ62は、受信した電子メールをHUB29を介して目的のファクシミリ装置10へ配信する。また、メールサーバ62は、ファクシミリ装置10から送信された電子メールを目的の送信先へ送信する。図5(B)に示す接続関係の場合は、LAN回線28がインターネット専用回線の役割を果たす。
【0033】
次に、CPU30が実行する返信制御処理の内容について図7を参照して説明する。
CPU30は、送信側のファクシミリ装置9から送信された画像情報を受信し(ステップ10:Yes)、その受信した画像情報をRAM32に一時的に格納し(ステップ20)、画像情報の受信終了を検出すると(ステップ30:Yes)、画像情報を受信した回線が、公衆回線1であるか、インターネット専用回線26であるかを判定する(ステップ40)。CPU30は、図5(B)に示す接続関係の場合は、画像情報を受信した回線が、公衆回線1であるか、LAN回線28であるかを判定する(ステップ40)。
【0034】
続いて、CPU30は、画像情報を受信した回線はインターネット専用回線26(LAN回線28)であると判定した場合は(ステップ40:インターネット専用回線)、第1実施形態と同じように、返信プログラム31bを立上げ(ステップ50)、送信側のメールアドレスを検出し(ステップ60)、電子メールを作成する(ステップ70)。その電子メールには、第1実施形態と同じく、送信元のメールアドレスが登録され、また、電子メールを受け取ったことを示す内容の文章が予め登録されている。
【0035】
そして、CPU30は、上記作成した電子メールをメールサーバ62へ送信し(ステップ80)、電子メールの送信終了を検出すると(ステップ90:Yes)、回線を切断する(ステップ100)。
上記メールサーバ62へ送信された電子メールは、メールサーバ62→電話交換機2→SMTP4→インターネットA→SMTP5→POPS61という通信経路で返信される。
以上のように、本第2実施形態のファクシミリ装置10を用いれば、画像情報を受信した回線の種類を判定し、その判定結果がインターネット専用回線であった場合に、受信したことを示す電子メールを自動的に送信側へ返信することができるため、受信側のユーザが電話で連絡する等の手間を省くことができる。
特に、送信側のファクシミリ装置9から電子メールを受信する機会の多い場合は、返信のための受信側の労力を大きく削減することができる。
【0036】
なお、上記各実施形態では、ファクシミリ装置10に内蔵されたCPU30が返信制御処理を実行する場合を説明したが、ファクシミリ装置10にPC48(図3)を接続し、そのPC48に返信制御処理を実行させることもできる。この場合、返信制御プログラムが記憶されたCD−ROMやFDをPC48のドライブによって駆動し、返信制御プログラムをPC48に内蔵されたハードディスクなどにインストールすることにより、PC48による返信制御処理を実現することができる。この場合、上記CD−ROM、または、FDが請求項4に記載の記憶媒体に対応する。
また、上記各実施形態における返信制御処理では、電子メールを受信するたびに電子メールを返信する処理を説明したが、受信した電子メールが所定数になったことを検出する検出手段を設定し、その検出手段によって、受信した電子メールが所定数になったことが検出された場合に、それら所定数の電子メールを受信したことを示す電子メールを送信側へ返信する処理にすることもできる。
【0037】
ところで、CPU30により実行される図6および図7のステップ40が、請求項1に記載の判定手段として機能し、ステップ50〜ステップ80が、返信手段として機能する。また、図7のステップ40が請求項2に記載の判定手段として機能し、図6のステップ40が請求項3に記載の判定手段として機能する。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項4に記載の発明によれば、画像情報を受信した通信経路を判定する判定手段と、その判定手段がインターネットを経由する通信経路であると判定した場合に、画像情報を受信したことを示す返信情報を送信側へ自動的に送信する返信手段とを備えているため、受信側のユーザは、画像情報を受信したことを送信側へ手間なく知らせることができる。
また、送信側にとっても、自分が送信した画像情報が受信側で受信されたか否かの確認を返信情報の着信に基づいて行うことができるため、受信側に電話連絡等を強いることなく画像情報のやりとりができ、有益である。
【0039】
特に、請求項2に記載の発明によれば、上記判定手段は、第1および第2の回線のどちらの回線を介して画像情報を受信したかに基づいて通信経路を判定することができる。
したがって、CPUは、画像情報を受信した回線を検出するだけの簡単な処理によって通信経路を判定することができる。
【0040】
また、請求項3に記載の発明によれば、上記判定手段は、受信した画像情報の通信プロトコルの種類に基づいて画像情報を受信した通信経路を判定することができる。
したがって、CPUは、通信プロトコルの種類を検出するだけの簡単な処理によって通信経路を判定することができる。
【0041】
さらに、請求項1ないし請求項3に記載の発明の効果は、請求項4に記載の発明によっても奏することができる。
つまり、請求項4に記載の記憶媒体には、上記判定手段および返信手段をCPUに実行させるための返信制御プログラムを含むコンピュータプログラムが格納されているため、そのコンピュータプログラムを本発明の通信端末装置に備えられたCPUに実行させることにより、上記判定手段および返信手段が機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態のファクシミリ装置が接続されている通信回線の構成をブロックで示す説明図である。
【図2】本発明実施形態のファクシミリ装置の外観を示す説明図である。
【図3】図2に示すファクシミリ装置10の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図4】ファクシミリ番号テーブルの説明図である。
【図5】図5(A)および図5(B)は、図2に示すファクシミリ装置10および電話交換機2間の接続関係を示す説明図である。
【図6】本発明第1実施形態のファクシミリ装置10に備えられたCPU30が実行する返信制御処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明第2実施形態のファクシミリ装置10に備えられたCPU30が実行する返信制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,8 公衆回線
2,7 電話交換機
4,5 SMTP
9,10 ファクシミリ装置
30 CPU
31 ROM
31b 返信制御プログラム
60,61 POPS
A インターネット
B 公衆交換通信網
Claims (4)
- 画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路およびインターネットを経由しない第2の通信経路のいずれかの通信経路を介して受信可能な通信端末装置において、
前記画像情報を前記第1および第2の通信経路のいずれの通信経路を介して受信したかを判定する判定手段と、
この判定手段によって前記画像情報を前記第1の通信経路を介して受信したと判定された場合は、前記画像情報の送信元へ前記画像情報を受信したことを示す返信情報を前記第1の通信経路を介して返信する返信手段と、
が備えられたことを特徴とする通信端末装置。 - 前記第1の通信経路と接続された第1の回線と、前記第2の通信経路と接続された第2の回線とが備えられており、
前記判定手段は、
前記画像情報を前記第1の回線を介して受信した場合は、前記画像情報を前記第1の通信経路を介して受信したと判定し、前記画像情報を前記第2の回線を介して受信した場合は、前記画像情報を前記第2の通信経路を介して受信したと判定することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 前記判定手段は、
受信した画像情報の通信プロトコルの種類に基づいて前記画像情報を受信した通信経路を判定することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 画像情報をインターネットを経由する第1の通信経路およびインターネットを経由しない第2の通信経路のいずれかの通信経路を介して受信可能な通信端末装置を制御するコンピュータプログラムが格納された記憶媒体において、
前記画像情報を前記第1および第2の通信経路のいずれの通信経路を介して受信したかを判定するとともに、その判定結果が前記画像情報を前記第1の通信経路を介して受信したという判定結果である場合は、前記画像情報の送信元へ前記画像情報を受信したことを示す返信情報を前記第1の通信経路を介して返信する返信制御プログラムを含むコンピュータプログラムが格納されていることを特徴とする記憶媒体。
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