JP3612728B2 - 信号変換装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、複数の画像を切り替えて合成画像を生成する信号変換装置および方法に関して、特に、画像切り替えのためのキー信号の生成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の画像を切り替えて合成画像を生成する信号変換装置としては、クロマキー装置、スイッチャー、およびビデオエフェクター等が挙げられる。一例として、ディジタルクロマキー装置は、2種類の画像に対し、一方の画像(前景画像)中の特定の色(例えば青)を指定し、該当するその色の部分を他方の画像(背景画像)で置き換え、合成画像を生成する装置である。
【0003】
この色指定による切り替え信号は、キー信号と呼ばれ、画像切り替えを部分の劣化を如何に減らすか工夫されている。劣化問題の一つにキー信号の量子化雑音がある。キー信号を用いて2種類の画像を切り替える方法としては、2値のキー信号で切り替えるハードキーと、中間レベルを持たせるソフトキーがある。どちらの場合も図10に示すように、前景画像中に含まれる指定色のキー信号に対してしきい値処理を施し、画像の切り替え用に引き延ばすという手法が用いられる。この拡大処理の手法をストレッチと呼び、このストレッチの拡大率がストレッチゲインと呼ばれる。
【0004】
図10の例では、ストレッチゲインが `5’ とされている。このストレッチゲインが大きいほど、量子化雑音が増加し、画像劣化の原因となる。例えば、水の入った透明のコップを前景画像として、画像の切り替えをソフトキーで行なった場合、コップ内側の部分で量子化雑音が目立つ合成画像が生成される。量子化雑音への対策の一例として、ストレッチゲインの小さい画像を選択する手法がある。また、他の例としては、伝送量子化ビット数を増加させる手法がある。しかしながら、この伝送量子化ビット数を増やす手法は、伝送路の問題等もあり運用上の負担が大きい。
【0005】
図11に従来のディジタルクロマキー装置の一例の概略的構成を示す。入力端子61から供給される前景画像信号と入力端子62から供給される背景画像信号の2種類の画像信号が夫々入力され、入力端子61から供給される前景画像信号から指定される特定色の領域が抜き出される。その抜き出された信号の一例を図10Aに示す。この例では、(0〜しきい値)の間の信号を(0〜255)の信号(図10B)へ拡大している。また、この例では、データを8ビットで扱う場合を想定し、(0〜255)と表記している。この説明において、画像信号に含まれる各画素は、8ビットデータとする。
【0006】
図10において、しきい値Thは、可変であり、キー信号発生部64においてストレッチ処理を実行するため、外部から端子63を介してキー信号発生部64へしきい値Thが供給される。乗算器65では、入力端子61から入力された前景画像信号とキー信号発生部64から供給されるキー信号の係数kが掛け合わされる。乗算器67では、入力端子62から入力された背景画像信号とキー信号発生部64から相補信号発生部66を介して供給されるキー信号の係数(1−k)が掛け合わされる。加算器68は、乗算器65および67の夫々の出力の画像合成演算が実行される。係数kを時間的に変化させることによって、クロスフェード処理がなされる。その結果、背景画像中に前景画像がはめ込まれた合成画像が生成され、その生成された合成画像は、出力端子69に取り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような、従来のクロマキー装置において、合成画像が生成された場合、生成された合成画像には劣化が生じる。この劣化は、キー信号を生成するためにストレッチ処理を施すことにより発生する。すなわち、上述のようにストレッチゲインが `5’ の例では、画像切り替え用キー信号の量子化雑音も5倍になり合成画像における画像劣化が問題となる。
【0008】
従って、この発明の目的は、ストレッチ処理を施しても、画像切り替え信号の量子化雑音が増えることを防止できる信号変換装置および方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、複数の画像をキー信号によって切り替えて合成画像を生成する信号変換装置において、
注目画素の空間的に近傍な場所にある複数の入力画ベクトル空間の成分とすることによって注目画素に対応するベクトルを生成し
複数のクラスの各クラスに対応する代表ベクトルのそれぞれと生成されたベクトルとの一致度を検出して、最も近似度の高い代表ベクトルに対応するクラスを注目画素のクラスを決定するためのクラス分類手段と、
予め学習によって獲得された、入力画素の値より高いレベル解像度を有する注目画素の推定値がクラス毎に蓄えられた記憶手段と、
クラス分類手段で決定されたクラスに対応した注目画素の推定値を記憶手段から読み出す読出手段と、
推定値に対して信号整形を施すことによりキー信号を生成する手段と、からなる信号変換装置である。
そして、請求項3に記載の発明は、複数の画像をキー信号によって切り替えて合成画像を生成する信号変換方法において、
注目画素の空間的に近傍な場所にある複数の入力画ベクトル空間の成分とすることによって注目画素に対応するベクトルを生成し
複数のクラスの各クラスに対応する代表ベクトルのそれぞれと生成されたベクトルとの一致度を検出して、最も近似度の高い代表ベクトルに対応するクラスを注目画素のクラスを決定するためのクラス分類ステップと、
記憶手段に、予め学習によって獲得された、入力画素の値より高いレベル解像度を有する注目画素の推定値をクラス毎に蓄える記憶ステップと、
クラス分類ステップで決定されたクラスに対応した注目画素の推定値を記憶手段から読み出す読出ステップと、
推定値に対して信号整形を施すことによりキー信号を生成するステップと、からなる信号変換方法である。
【0010】
【作用】
予め学習によって、例えば8ビットから10ビットへの変換のための予測係数が決定される。この予測係数と、注目画素の周辺の入力画像データの複数の画素値との線形1次結合によって、10ビットの推定値が形成される。10ビットの信号を処理することによって、切り替え用のキー信号が形成される。10ビットへ変換された信号を使用することによって、ストレッチ処理を行っても、量子化雑音が増大することを抑えることができる。
【0011】
【実施例】
以下、この発明に係る信号変換装置の一実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施例では、ディジタル画像信号を8ビットデータから10ビットデータへ変換し、10ビットデータへ変換されたディジタル画像信号に基づいて切り替え用キー信号が生成される。8ビットから10ビットへの変換は、予め学習によって獲得された予測係数を用いてなされる。
【0012】
図1は、この発明の一実施例の信号変換装置の学習時の構成を示すブロック図である。1は、入力端子で10ビットで生成された原ディジタルキー信号が入力され、入力された原ディジタルキー信号は、ビット数変換回路2と学習部3へ夫々供給される。図1では、省略したが、色領域抽出部において、特定色領域と対応する原ディジタルキー信号が入力端子1から供給されてもよい。
【0013】
ビット数変換回路2は、原ディジタルキー信号の10ビットデータを8ビットデータへ変換する。変換の簡単な一例として、10ビット中の下位2ビットを除去することにより8ビットデータへ変換するものでもよい。学習部3に対して、入力端子1から10ビットデータが供給され、ビット数変換回路2から8ビットデータが学習部3へ供給される。学習部3は、クラスコードcと予測係数w ,w ,w を予測係数メモリ4へ出力する。このクラスコードcと予測係数w ,w ,w は、後述する手法から生成される。予測係数メモリ4は、クラスコードcで指定されるアドレスに予測係数w ,w ,w を記憶する。
【0014】
この一実施例に用いる画素(サンプル値)の配置を図2に示す。キー信号自身は、時間的に化する1次元波形であるが、図2は、このキー信号を時系列変換し、2次元的に分布するキー信号の画素(サンプル値)として表している。学習の場合、8ビットデータx0 〜x8 の中から10ビットデータYとYと空間的に近傍の画素x0 〜x2 を用いて予測係数w0 ,w1 ,w2 を学習する。各8ビットデータは、線形1次結合式で表現される。その一例として、式(1)を下記に示す。
Y=w00 +w11+w22 (1)
【0015】
学習部3では各クラス毎に、式(1)に代入された複数の信号データに基づいて正規方程式が生成され、最小自乗法を使用し、誤差の自乗が最小となるような予測係数w ,w ,w が決定される。クラス分類としては、後述のように、ベクトル量子化が用いられる。
【0016】
学習部3において、複数の学習対象を用いて正規方程式を生成する場合、ダイナッミクレンジDR、すなわちアクティビティーの小さい画素の分布は、学習対象から除外される。この理由として、アクティビティーの小さい分布は、ノイズの影響が大きく、クラスの本来の推定値から外れることが多いので、アクティビティーの小さい画素分布を学習に含むと予測精度が低下する。よって、予測精度の低下を避けるため、学習において、アクティビティーの小さい画素分布は、学習対象から除外される。アクティビティーとしては、ダイナッミクレンジ、差分絶対値和、標準偏差の絶対値等が判定のために用いられる。
【0017】
図3は、クラス分類部の一例の構成を示す。入力端子11には、8ビットへ変換されたデータが供給され、ベクトル量子化部12に供給される。1ブロックの9画素x〜xがベクトル量子化され、ベクトル量子化部12によって、クラスコードcが形成される。すなわち、この例では、クラス分けの方法としてベクトル量子化を使用する。一般的にベクトル量子化は、K次元ユークリッド空間を有限な集合で表現するものである。
【0018】
ベクトル量子化部12からのクラスコードが予測係数メモリ4に供給される。予測係数メモリ4からは、クラスコードcと対応するアドレスから読出された予測係数が出力端子14に取り出される。但し、学習部3では、クラスコードcとともに、学習で獲得された予測係数w0,1,が予測係数メモリ4に供給される。また、後述のように、マッピングによってキー信号を発生する時には、予め学習により得られている予測係数が図3の構成のように、出力端子14に取り出される。
【0019】
ここで、図2に示すように注目画素Yを中心として、(3×3)画素のデータx〜xを一例としてベクトル量子化によるクラス分けについて、図4を参照して説明する。9個の画素データは、9個の独立成分により構成される9次元ベクトル空間内に存在する。このベクトル空間は、x〜xまでの座標軸で構成されている。図4では、x、x、x、xという省略した表示を行っている。
【0020】
画像データより生成される9次元ベクトルのベクトル空間内の存在領域を調べると、ベクトル空間内に一様に分布するのではなく、存在領域が偏っている。それは、画像の局所的相関によっている。そこで、近接する複数のベクトルを集めてひとつのクラスを生成する。図4では、クラス0、クラス1、クラス2、・・・クラスNが示されている。これらのクラスがクラスコードcによって指示される。
【0021】
クラスNに注目すると、その中にはベクトルv、v、vなどが含まれる。図4の例では、クラスNに対して代表ベクトルVが選択されている。このように生成されたクラス毎に代表ベクトルを決定する。この代表ベクトルは、予めブロックデータを対象とした学習により決定され、コードブックに登録しておく。任意の入力ベクトルに対してコードブックに登録されている代表ベクトルとの一致度を調査し、最も近似度が高い代表ベクトルを持つクラスが選択される。このように、9次元ベクトル空間を少ないクラス数で表すことで、データ圧縮を実現することが可能となる。
【0022】
若し、圧縮しないで8ビットの画素データを使用してクラス分けを行った時には、8ビット量子化の9画素のブロックデータは、272という膨大なクラス数となる。上述のように、ベクトル量子化を施すことによって、大幅なクラス数の削減が実現される。
【0023】
クラス分類の他の例について、図5を参照して説明する。15は、圧縮符号化を使用したクラス分類部であり、16は、ブロック毎のアクティビィティーに基づくクラス分類部である。アクティビィティーの具体的なものは、ブロックのダイナミックレンジ、ブロックデータの標準偏差の絶対値、ブロックデータの平均値に対する各画素の値の差分の絶対値等である。アクティビィティーにより画像の性質が異なる場合があるので、このようなアクティビィティーをクラス分類のパラメータとして使用することによって、クラス分類をより高性能とすることができ、また、クラス分類の自由度を増すことできる。
【0024】
クラス分類部15および16によるクラス分類の動作は、まず、クラス分類部16によって、ブロックのアクティビィティーにより複数のクラスに分け、そのクラス毎にクラス分類部15によるクラス分けを行う。クラス分類部15は、上述のベクトル量子化、ADRC(Adaptive Dynamic−Range Coding) 、DPCM(Differential PCM)またはBTC(Block Trancation Coding) 等による圧縮符号化によって、ブロック内の画素データのビット数を圧縮するものである。
【0025】
ADRCは、ブロックのダイナミックレンジDRを検出し、最小値MINを除去することによって、正規化した各画素データをダイナミックレンジDRに応じた量子化ステップ幅によって、量子化するものである。例えば画素データx〜xをADRCで1ビットへ圧縮した時には、9ビットのクラスコードが形成される。DPCMは、予測値と真値との差分を符号化出力とするものである。BTCは、例えばブロック毎に平均値、標準偏差を求めるものである。
【0026】
図6は、上述した学習をソフトウェア処理で行う時のその動作を示すフローチャートである。ステップ21から学習処理の制御が開始され、ステップ22の学習データ形成では、既知の画像に対応した学習データが形成される。具体的には、上述したように、図2の画素の配列を使用できる。ここでも、ダイナミックレンジDRがしきい値より小さい分布、すなわちアクティビティーが小さい分布は、学習データとして扱わない制御がなされる。ステップ23のデータ終了では、入力された全データ例えば1フレームのデータの処理が終了していれば、ステップ26の予測係数決定へ制御が移り、終了していなければ、ステップ24のクラス決定へ制御が移る。
【0027】
ステップ24のクラス決定は、入力された学習データのクラス分類がなされる。これは、上述のような、ベクトル量子化によるクラス分類、あるいはアクティビィティーによるクラス分類と圧縮符号化によるクラス分類の組合せが用いられる。ステップ25の正規方程式加算では、後述する式(8)および(9)の正規方程式が作成される。
【0028】
ステップ23のデータ終了から全データの処理が終了後、制御がステップ26に移り、ステップ26の予測係数決定では、後述する式(10)を行列解法を用いて解いて、予測係数を決める。ステップ27の予測係数ストアで、予測係数をメモリにストアし、ステップ28で学習処理の制御が終了する。
【0029】
図6中のステップ25(正規方程式生成)およびステップ26(予測係数決定)の処理をより詳細に説明する。注目画素の真値をyとし、その推定値をy´とし、その周囲の画素の値をx 〜xとしたとき、クラス毎に係数w 〜wによるnタップの線形1次結合
y´=w +w +‥‥+w (3)
を設定する。学習前はwが未定係数である。
【0030】
上述のように、学習はクラス毎になされ、データ数がmの場合、式(3)に従って、
´=wj1+wj2+‥‥+wjn (4)
(但し、j=1,2,‥‥m)
【0031】
m>nの場合、w 〜wは一意には決まらないので、誤差ベクトルEの要素を
=y−(wj1+wj2+‥‥+wjn) (5)
(但し、j=1,2,‥‥m)
と定義して、次の式(6)を最小にする係数を求める。
【0032】
【数1】
Figure 0003612728
【0033】
いわゆる最小自乗法による解法である。ここで式(6)のwによる偏微分係数を求める。
【0034】
【数2】
Figure 0003612728
【0035】
式(7)を `0’ にするように各wを決めればよいから、
【0036】
【数3】
【0037】
として、行列を用いると
【0038】
【数4】
【0039】
となる。この方程式は一般に正規方程式と呼ばれている。この方程式を掃き出し法等の一般的な行列解法を用いて、wについて解けば、予測係数wが求まり、クラスコードをアドレスとして、この予測係数wをメモリに格納しておく。
【0040】
なお、情報圧縮を行う場合、参照画素を同一のビット数のデータへ変換しているが、注目画素と参照画素との間の距離を考慮して、割り当てビット数を異ならせても良い。すなわち、注目画素により近い参照画素の割り当てビット数がそれが遠いもののビット数より多くされる。
【0041】
図7は、この発明をクロマキー装置に対して適応した一実施例のブロック図である。31は、前景画像信号が供給される入力端子で、この前景画像中の特定色領域が色領域抽出部34において検出される。色領域抽出部34の出力信号は、図10Aに示す信号に対応する。マッピング部35は、色領域抽出部34の出力信号が供給され、その出力信号に基づいてクラス分類が行なわれる。クラス分類は、ベクトル量子化を使用したもの(図3)あるいはアクティビィティーによるクラス分類と圧縮符号化の組合(図5)せであり、学習の場合と同様のクラス分類が成される。決定されたクラスに対応し、予め学習された予測係数を用いて、8ビットより高いレベル解像度を有する、例えば10ビットの信号がマッピング部35において、生成される。
【0042】
すなわち、特定色領域信号は、8ビットから、例えば10ビットへ変換され、マッピング部35からストレッチ部36へ供給される。8ビットの信号にストレッチ処理を施し、キー信号を生成する手法と比較して、この例に示すように、10ビットの信号にストレッチ処理を施せば、量子化雑音は1/4に低減できる。言い換えると、10ビットの信号を、4倍にストレッチ処理を施した後の量子化雑音は、ストレッチ処理を施す前の8ビットの信号の量子化雑音と同等である。このようなレベル解像度を向上する処理において、画像の局所的特徴を反映するように、クラス分類は、用いられる。
【0043】
端子33から入力されたしきい値Thは、ストレッチ部36へ供給される。ストレッチ部36では、マッピング部35から供給される10ビットの信号に対し、その(0〜しきい値Th)の間のレベルが(0〜255)の値へストレッチされる。ストレッチ部36は、8ビットのキー信号(そのゲインが係数kと対応する)が出力される。そして、乗算器37へ係数kが供給され、乗算器39へは、相補信号発生部38から発生する係数(1−k)が供給される。入力端子31から供給される前景画像と係数kが乗算器37で乗算され、入力端子32から供給される背景画像が係数(1−k)が乗算器39で乗算される。乗算器37および39の夫々の出力が加算器40で加算され、出力端子31からクロスフェードされ、量子化雑音の低減された合成画像が供給される。
【0044】
ここで、マッピング部35の構成を図8に示す。入力端子45から入力された8ビットの信号は、クラス分類部を構成する、ベクトル量子化回路46と予測演算部47へ供給される。ベクトル量子化回路46に代えて、アクティビィティーによるクラス分類および圧縮符号化の組合せの構成を使用しても良い。
【0045】
ベクトル量子化回路46の出力、すなわちクラスコードcは、予測係数メモリ4へ供給され、クラスコードcに対応した予測係数w ,w ,w が予測係数メモリ4から読み取られる。予測演算部47では、入力端子45から供給された8ビットの信号と予測係数メモリ4から得た予測係数w 、w 、w が夫々供給され、上述した式(1)により演算された、10ビットデータの最適推定値Yが得られ、出力端子48から取り出される。
【0046】
上述の一実施例において、色領域抽出部34からの色信号を8ビットから10ビットへ変換するのに、予測係数と周辺の画素データとの線形1次結合によって、10ビットデータを得ている。8ビットデータを10ビットデータへ変換する他の方法としては、予測係数ではなく、10ビットデータの値(すなわち、推定画素値)を学習によって生成し、それをメモリに蓄えるようにしても良い。
【0047】
8ビットデータから10ビットデータを推定する、重心法を用いる場合の学習方法について、図9のフローチャートに沿って説明する。ステップ51は、このフローチャートの開始を表し、ステップ52は、この学習を行うための準備として、クラスの度数カウンタN(*)およびクラスのデータテーブルE(*)の初期化を行うために全ての度数カウンタN(*)および全てのデータテーブルE(*)へ `0’ データが書き込まれる。ここで、 `*’ は、全てのクラスを示し、クラスc0に対応する度数カウンタは、N(c0)となり、データテーブルは、E(c0)となる。ステップ52(初期化)の制御が終了するとステップ53へ制御が移る。
【0048】
ステップ53は、注目画素を中心とした学習対象画素近傍データから、その注目画素のクラスが決定される。このステップ53(クラス決定)では、上述のベクトル量子化、またはアクティビィティーおよび圧縮符号化を組み合わせたクラス分類がなされる。そして、ステップ54では、この学習対象となる10ビット画素値eが検出される。このとき、10ビット画素値eそのものを検出する場合、近傍データから補間された基準値からの差分を画素値eとして検出する場合等が考えられる。後者は、学習条件に応じ推定値の精度を向上させる目的で使用される。
【0049】
こうしてステップ53(クラス決定)およびステップ54(データ検出)から制御がステップ55へ移り、ステップ55のデータ加算では、クラスcのデータテーブルE(c)の内容に画素値eが加算される。次に、ステップ56の度数加算において、そのクラスcの度数カウンタN(c)が `+1’ インクリメントされる。
【0050】
全学習対象画素について、ステップ53(クラス決定)からステップ56(度数加算)の制御が終了したか否かを判定するステップ57では、全データの学習が終了していれば `YES’ 、すなわちステップ58へ制御が移り、全データの学習が終了していなければ `NO’ 、すなわちステップ53(クラス決定)へ制御が移り、全データの学習が終了になるまで、繰り返し実行され、全てのクラスの度数カウンタN(*)と対応する全てのクラスのデータテーブルE(*)が生成される。
【0051】
ステップ58では、画素値eの積算値が保持されている各クラスのデータテーブルE(*)が対応する画素値eの出現度数が保持されている各クラスの度数カウンタN(*)で除算され、各クラスの平均値が算出される。この平均値が各クラスの推定値となる。ステップ59では、ステップ58において、算出された推定値(平均値)が各クラス毎に登録される。全クラスの推定値の登録が終了すると、制御がステップ60へ移り、この学習フローチャートの終了となる。この手法は、学習対象画素値の分布の平均から推定値が生成されることから、重心法と呼ばれる。
【0052】
なお、上述の一実施例は、この発明をディジタルクロマキー装置に対して適用したものであるが、これに限らず、スイッチャー、ビデオエフェクタ等のディジタルビデオ信号処理装置に対しても、適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
この発明に係る信号変換装置は、ストレッチ処理以降のキー信号のレベル解像度を向上させることで、ストレッチ処理を施しても量子化雑音の増加が抑えられたキー信号を得ることが可能となり、量子化雑音の少ない高画質な合成画像を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る信号変換装置における学習部の構成の一例のブロック図である。
【図2】この発明の一実施例における画像データの1ブロックの配置を示す略線図である。
【図3】クラス分類のための構成の一例のブロック図である。
【図4】ベクトル量子化によるクラス分類を説明するための略線図である。
【図5】クラス分類の他の例を示すブロック図である。
【図6】この発明に係る予測係数の学習を行う一例のフローチャートである。
【図7】この発明に係る信号変換装置における構成の一例のブロック図である。
【図8】この発明の係るマッピング部の構成の一例のブロック図である。
【図9】この発明に係る重心法の学習を行う一例のフローチャートである。
【図10】信号のストレッチの説明に用いる略線図である。
【図11】従来の信号変換装置における構成の一例のブロック図である。
【符号の説明】
34 色領域抽出部
35 マッピング部
36 ストレッチ部
37、39 乗算器
38 相補信号発生部
40 加算器
【数3】
Figure 0003612728
【数3】
Figure 0003612728

Claims (4)

  1. 複数の画像をキー信号によって切り替えて合成画像を生成する信号変換装置において、
    注目画素の空間的に近傍な場所にある複数の入力画ベクトル空間の成分とすることによって上記注目画素に対応するベクトルを生成し
    複数のクラスの各クラスに対応する代表ベクトルのそれぞれと上記生成されたベクトルとの一致度を検出して、最も近似度の高い上記代表ベクトルに対応するクラスを上記注目画素のクラスを決定するためのクラス分類手段と、
    予め学習によって獲得された、上記入力画素の値より高いレベル解像度を有する上記注目画素の推定値が上記クラス毎に蓄えられた記憶手段と、
    上記クラス分類手段で決定されたクラスに対応した上記注目画素の推定値を上記記憶手段から読み出す読出手段と、
    上記推定値に対して信号整形を施すことによりキー信号を生成する手段と、からなる信号変換装置。
  2. 請求項1に記載の信号変換装置において、
    入力ディジタル画像信号の特定の色領域と対応するディジタルキー信号が入力され、上記ディジタル信号からよりレベル解像度の高いディジタルキー信号を形成することを特徴とする信号変換装置。
  3. 複数の画像をキー信号によって切り替えて合成画像を生成する信号変換方法において、
    注目画素の空間的に近傍な場所にある複数の入力画ベクトル空間の成分とすることによって上記注目画素に対応するベクトルを生成し
    複数のクラスの各クラスに対応する代表ベクトルのそれぞれと上記生成されたベクトルとの一致度を検出して、最も近似度の高い上記代表ベクトルに対応するクラスを上記注目画素のクラスを決定するためのクラス分類ステップと、
    記憶手段に、予め学習によって獲得された、上記入力画素の値より高いレベル解像度を有する上記注目画素の推定値を上記クラス毎に蓄える記憶ステップと、
    上記クラス分類ステップで決定されたクラスに対応した上記注目画素の推定値を上記記憶手段から読み出す読出ステップと、
    上記推定値に対して信号整形を施すことによりキー信号を生成するステップと、からなる信号変換方法。
  4. 請求項載の信号変換方法において、
    入力ディジタル画像信号の特定の色領域と対応するディジタルキー信号が入力され、上記ディジタル信号からよりレベル解像度の高いディジタルキー信号を形成することを特徴とする信号変換方法。
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