JP3612693B2 - 発光ダイオード配列体及び発光ダイオード - Google Patents

発光ダイオード配列体及び発光ダイオード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード配列体及び発光ダイオード、特にフルカラー表示装置に用いる発光ダイオード配列体及び発光ダイオードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、発光ダイオードは、光透過性材料をモールド成形して、先端部に発光素子が載置されたリードの一部を光透過性材料で封止すると共に光透過性材料の表面に光学系を形成することにより作製される。また、一般に市販されているGaAlAsを用いた赤色光を発する発光素子、GaPを用いた黄緑色光を発する発光素子は、作り易さとコスト的な問題から、約0.3mmの立方体状に、すなわち、略同一の形状及び寸法に形成されている。このため、同じ金型を用いて発光ダイオードを作製する場合、上記の一般に市販されている発光素子のいずれを用いても、発光素子の光学系に対する位置関係が同じになるので、同じ配光特性を有する発光ダイオードを作製することができる。たとえば、同じ金型でモールド成形した発光ダイオードを複数個並べてマルチカラーの発光ダイオード配列体を作製する場合、上記の一般に市販されている発光素子を用いることにより、視野範囲内での色バランスを略均一にすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、GaNを用いた高輝度の青色光を発する発光素子が開発され、実用化されつつある。このGaNを用いた発光素子は、サファイア基板上にPN接合を形成したものである。しかしながら、上記のGaNを用いた発光素子は、サファイアが高価であること、およびサファイア基板のダイシングが困難であることから、薄板状のサファイア基板が用いられている。このため、発光素子の厚みが0.1〜0.2mm程度しかない。したがって、同じ金型を用いて発光ダイオードを作製する場合、GaNの発光素子を用いて発光ダイオードを作製すると、上記の一般に市販されている発光素子を用いて作製した発光ダイオードに比べ、たとえば発光素子の光学系に対する距離が遠くなり、配光が狭くなる。したがって、同じ金型でモールド成形した発光ダイオードを複数個並べて、フルカラーの発光ダイオード配列体を作製する場合、青色光を発する発光ダイオードとしてGaNの発光素子を用いると、青色光の配光特性が赤色光及び黄緑色光の配光特性より狭くなるため、視野範囲内での色バランスが均一でなくなるという問題がある。
【0004】
これまでに、レンズ型及び反射型の発光ダイオードが知られているが、反射型はレンズ型に比べ発光素子の発する光の制御効率がよい。しかし、反射型では、発光素子の厚みがより顕著に配光特性に影響を及ぼすという問題がある。これは、反射型発光ダイオードは、発光素子から横方向へ放射される光も有効に利用できるためである。
【0005】
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、厚みの異なる発光素子を用いた場合でも均一な配光特性を得ることができる発光ダイオード配列体及び発光ダイオードを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明の発光ダイオード配列体は、発光素子と、前記発光素子が先端部に載置された前記発光素子に電力を供給するリードと、前記発光素子が発した光の放射方向を制御する光学系とを具備する発光ダイオードが、複数個並置されて構成された発光ダイオード配列体において、
前記複数の発光ダイオードの少なくとも一つは、厚みの異なる前記発光素子を有し、且つ肉厚が異なる前記リードを用いることにより、前記厚みの異なる前記発光素子の発光面の前記光学系に対する位置が他の前記発光ダイオードのものと同じになるように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2記載の発明の発光ダイオード配列体は、請求項1記載の発明において、前記光学系が、前記発光素子の発光面に対向するように設けられた、前記発光素子が発した光を反射する反射面であることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3記載の発明の発光ダイオードは、発光面を同じ方向に向けて配置された、少なくとも一つは厚みが異なる複数の発光素子と、前記発光素子が先端部に載置された、前記発光素子に電力を供給する複数のリードと、前記複数の発光素子が発した光の放射方向を制御するすり鉢状の光学系と、を具備する発光ダイオードにおいて、前記複数の発光素子は、前記光学系の対称軸に対して左右対称となるように、且つ、前記複数のリードの少なくとも一つに肉厚が異なるものを用いることにより、前記複数の発光素子の発光面が同一平面に含まれるように配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、発光面を同じ方向に向けて線状に配列された、少なくとも一つは厚みが異なる複数の発光素子と、前記発光素子が先端部に載置された、前記発光素子に電力を供給する複数のリードと、前記複数の発光素子が発した光の放射方向を制御する柱面状の光学系と、を具備する発光ダイオードにおいて、前記複数の発光素子は、前記光学系の中心軸と平行になるように、且つ、前記複数のリードの少なくとも一つに肉厚が異なるものを用いることにより、前記複数の発光素子の発光面が同一平面上に位置するように配列されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の発明において、前記光学系は、前記発光素子の発光面に対向するように設けられた、前記発光素子が発した光を反射する反射面であることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】
ここで、発光素子が発した光の放射方向を制御する光学系とは、レンズ面又は反射面のことである。
また、すり鉢状の光学系とは、例えば回転楕円面を含む楕円面等のものをいう。
【0014】
柱面状の光学系とは、発光素子の配列方向と平行になるように形成され、且つ、その断面形状が放物線を含む楕円形状、又は発光素子から発し、反射面で反射し、平面状の放射面で屈折た光が線状に集光する凹面形状に形成されたものをいう。
リードの肉厚が異なるようにするとは、板材の両面からケミカルエッチングを施すことによりリードを作製する際に、一部のリードについて片面にのみマスクを施すことにより、そのリードの先端部の厚みを薄くすることや、板材をプレス加工してリードを作製する際に、一部のリードを押し潰してそのリードの先端部の厚みを薄くすることや、一部のリードについて板材を重ね合わせてリードを作製することにより、そのリードの先端部の厚みを厚くすることをいう。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の第一実施形態である発光ダイオード配列体の概略正面図、図2は図1に示す発光ダイオード配列体に用いる発光ダイオードの配列を説明するための図、図3は図1に示す発光ダイオード配列体に用いる赤色光及び黄緑色光を発する発光ダイオードの概略正面図、図4は図3に示す発光ダイオードのA−A矢視方向概略断面図、図5は図1に示す発光ダイオード配列体に用いる青色光を発する発光ダイオードの概略断面図であり、図4に相当する図である。
【0016】
本発明の第一実施形態である発光ダイオード配列体1は、図1に示すように、マトリックス状に配列された発光ダイオード10と、発光ダイオード10を収納するケース20と、ケース20内に充填された黒色樹脂30と、を備えて構成されている。発光ダイオード10は、図2に示すように、赤色系の光(R)の光を発する発光ダイオード10aと、緑色系の光(G)を発する発光ダイオード10bと、青色系の光(B)を発する発光ダイオード10cとを有する。
【0017】
発光ダイオード10a,10bは、図3及び図4に示すように、発光素子11と、発光素子11に電力を供給するリード12a,12bと、ワイヤ13と、光透過性材料14と、発光素子11の発光面に対向するように設けられた凹面状の反射面15と、発光素子11の背面側に設けられた平面状の放射面16と、を備えている。
【0018】
発光素子11は、発光ダイオード10aではGaAlAsを用いた赤色光を発するものが、また発光ダイオード10bではGaPを用いた黄緑色光を発するものが用いられる。GaAlAsを用いた発光素子及びGaPを用いた発光素子は、一般に市販されているものであり、両者とも約0.3mmの立方体形状に、すなわち略同一の形状及び寸法に形成されている。また、発光素子11は、リード12aの先端部に載置され、ワイヤ13によりリード12bと電気的に接続されている。光透過性材料14は、発光素子11と、リード12a,12bの一部と、ワイヤ13とを一体的に封止するようにモールド成形される。反射面15と放射面16は、光透過性材料14の表面に形成されている。反射面15は、モールド成形された光透過性材料14の凸面に鍍金、金属蒸着等により鏡面加工を施すことによって形成される。
【0019】
上記構成の発光ダイオード10a,10bは、発光素子11が発した光の略全光束を反射面15で反射して光放射方向を制御し、その後、放射面16から外部に放射する。また、上記構成の発光ダイオード10a,10bでは、用いる発光素子11の形状及び寸法が同じなので、同じ金型を用いて同じ配光特性を有するものを作製することができる。
【0020】
発光ダイオード10cが発光ダイオード10a,10bと異なる点は、図5に示すように、発光素子11に代えて発光素子11aを用いたこと、および発光素子11aとリード12aとの間にスペーサ17を介在させたことである。尚、発光素子11aは両電極が発光面に形成されているので、発光素子11aとリード12a,12bとはワイヤ13により電気的に接続されている。また、発光ダイオード10cの概略正面図は、図3に示す発光ダイオード10a,10bの概略正面図と同様であるので省略する。
【0021】
発光素子11aには、GaNを用いた高輝度の青色光を発するものが用いられる。このGaNを用いた発光素子は、最近になって開発されたものであり、サファイア基板上にPN接合が形成されたものである。また、GaNを用いた発光素子は、サファイアが高価であること、およびサファイア基板のダイシングが困難であることから、薄板状のサファイア基板が用いられている。このため、発光素子の厚みが0.1〜0.2mm程度しかなく、上記のGaAlAsを用いた発光素子及びGaPを用いた発光素子に比べて薄い。スペーサ17は、発光素子11aの反射面15に対する位置が発光ダイオード10a,10bにおける発光素子11の反射面15に対する位置と同じになるように、すなわち発光素子11aの厚みとスペーサ17の厚みとの合計が発光素子11の厚みと等しくなるように形成されている。たとえば、発光素子11aの厚みが0.2mmで、発光素子11の厚みが0.3mmの場合、スペーサ17は、厚みが0.1mmとなるように形成される。尚、本実施形態で用いるGaNの発光素子は、発光面側に両極の電極が形成されているので、スペーサ17に必ずしも導電性材料を用いなくてもよい。
【0022】
上記構成の発光ダイオード10cは、発光素子11aが発した光の略全光束を反射面15で反射して光放射方向を制御し、その後、放射面16から外部に放射する。また、上記構成の発光ダイオード10cでは、発光素子11aの反射面15に対する位置が発光ダイオード10a,10bにおける発光素子11の反射面15に対する位置と同じになるように、発光素子11aとリード12aとの間にスペーサを介在させたことにより、発光ダイオード10a,10bを作製するのに用いた金型と同じものを用いて発光ダイオード10a,10bと同じ配光特性を有するものを作製することができる。
【0023】
上記構成の発光ダイオード配列体1は、各発光ダイオード10a〜10cに供給する電力を制御して、赤色光、緑色光及び青色光の光量を調節することにより、フルカラー表示を行うことができる。これにより、フルカラー表示装置として最適な発光ダイオード配列体を提供することができる。尚、発光ダイオード10a,10b,10cの配列順序は、図1に示すものに限定されるものではないが、各発光ダイオード10a,10b,10cが発する光が効率よく混色されるように配列することが好ましい。また、GaPを用いた発光素子が発する緑色光の光量は、GaAlAsを用いた発光素子が発する赤色光及びGaNを用いた発光素子が発する青色光の光量に比べ少ないので、各色光の光量を均一にするために、発光ダイオード10bを発光ダイオード10a,10cより多く配置することが好ましい。また、各LEDを平面状に配列したものに限らず、特開平7−99343号のように、各LEDの中心軸が縦方向に一致するように配列したものでもよい。
【0024】
本発明の第一実施形態によれば、発光ダイオード10cにおける発光素子11aの反射面15に対する位置が発光ダイオード10a,10bにおける発光素子11の反射面15に対する位置と同じになるように、発光素子11aとリード12aとの間にスペーサを介在させたことにより、発光ダイオード10a,10b,10cは同じ配光特性を有する。したがって、視野範囲内での色バランスを均一にすることができる。
【0025】
尚、上記の第一実施形態では、発光ダイオード10cにおける発光素子11aの反射面15に対する位置を発光ダイオード10a,10bにおける発光素子11の反射面15に対する位置と同じにするために、発光素子11aとリード12aとの間にスペーサを介在させたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、リード12aの先端部の肉厚を調節することにより、発光素子11aの反射面15に対する位置を発光素子11の反射面15に対する位置と同じにしてもよい。
【0026】
図6は本実施形態の変形例を説明するための図であり、図6(a)は先端部にGaAlAsの発光素子(R)が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、図6(b)は先端部にGaPの発光素子(G)が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、図6(c)は先端部にGaNの発光素子(B)が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図である。たとえば、板材の両面をケミカルエッチングしてリードを作製する場合、マスクを両面に施すか又は片面にのみ施すかにより、リードの厚みを調節することができる。すなわち、両面にマスクを施したときは、その部分はエッチングされないので、リードの厚みを板材の厚みとすることができる。また、片面にのみマスクを施したときは、その部分は片面のみエッチングされる(ハーフエッチング)ので、リードの厚みを板材の厚みより薄くすることができる。また、たとえば、板材をプレス加工してリードを作製する場合、板材を押しつぶすことにより、リードの厚みを調節することができる。これ等により、図6(a)〜(c)に示すように、GaAlAsの発光素子を載置するリード及びGaPの発光素子を載置するリードの先端部をGaNの発光素子を載置するリードの先端部より薄くして、各発光素子の反射面に対する位置を同じにすることができる。
【0027】
また、図7は本実施形態の他の変形例を説明するための図であり、図7(a)は先端部にGaAlAsの発光素子(R)が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、図7(b)は先端部にGaPの発光素子(G)が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、図7(c)は先端部にGaNの発光素子(B)が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図である。図7に示す変形例では、板材を重ね合わせてリードを作製することによりリードの厚みを調節している。すなわち、板材を2枚重ね合わせてGaNの発光素子を載置するリードを作製し、1枚の板材からGaAlAsの発光素子を載置するリード及びGaPの発光素子を載置するリードを作製することにより、GaNの発光素子を載置するリードの先端部をGaAlAsの発光素子を載置するリード及びGaPの発光素子を載置するリードの先端部より厚くして、各発光素子の反射面に対する位置を同じにしている。
【0028】
次に、本発明の第二実施形態について図面を参照して説明する。
図8は本発明の第二実施形態である発光ダイオード配列体の概略正面図、図9は図8に示す発光ダイオード配列体に用いる発光ダイオードの配列を説明するための図、図10は図8に示す発光ダイオード配列体に用いる第一発光ダイオードの概略正面図、図11は図10に示す第一発光ダイオードのB−B矢視方向概略断面図、図12は図8に示す発光ダイオード配列体に用いる第二発光ダイオードの概略断面図であり、図11に相当する図である。尚、第二実施形態において、第一実施形態のものと同一の機能を有するものには、同一の符号又は対応する符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0029】
本発明の第二実施形態である発光ダイオード配列体4は、図8に示すように、マトリックス状に配列された発光ダイオード40と、発光ダイオード40を収納するケース20と、ケース20内に充填された黒色樹脂30と、を備えて構成されている。発光ダイオード40は、図11に示すように、赤色系の光(R)及び青色系の光(B)を発する第一発光ダイオード40aと、緑色系の光(G)を発する第二発光ダイオード40bとを有する。図示していないが、第一発光ダイオード40a及び第二発光ダイオード40bは、互いに独立して点灯することができるように電気的に接続されている。
【0030】
第一発光ダイオード40aは、図10及び図11に示すように、発光素子41a,発光素子41bと、発光素子41a,41bに電力を供給するリード42a,42b,42cと、ワイヤ43a,43bと、光透過性材料44と、発光素子41a,41bの発光面に対向するように設けられた軸対称な凹面状の反射面45と、発光素子41a,41bの背面側に設けられた平面状の放射面46とを有する。
【0031】
発光素子41aにはGaAlAsを用いた赤色光を発するものが、また発光素子41bにはGaNを用いた青色光を発するものが用いられる。発光素子41a及び発光素子41bは、反射面45の中心軸に対して水平方向に左右対称となるように配置されている。発光素子41aは、リード12aの先端部に載置され、ワイヤ43aによりリード42cと電気的に接続されている。また、発光素子41bは、リード42bの先端部にスペーサ47を介して載置され、ワイヤによりリード42b,42cと電気的に接続されている。上述したように、GaAlAsを用いた発光素子は約0.3mmの厚みに形成されており、またGaNを用いた発光素子は、0.1〜0.2mmの厚みに形成されている。そこで、本実施形態では、発光素子41bとリード42bとの間にスペーサ47を介在させることにより、発光素子41aの発光面と発光素子41bの発光面とが同一平面上に位置するように調節している。リード42a,42bは、発光素子41a,41bを互いに独立して点灯することができるように接続されている。光透過性材料44は、発光素子41a,41bと、リード42a,42b,42cの一部と、ワイヤ43a,43bとを一体的に封止するようにモールド成形される。反射面15と放射面16は、光透過性材料14の表面に形成されている。反射面45は、モールド成形された光透過性材料44の凸面に鍍金、金属蒸着等により鏡面加工を施すことによって形成される。
【0032】
上記構成の第一発光ダイオード40aは、発光素子41aが発した赤色光及び発光素子41bが発した青色光の略全光束を反射面45で反射して光放射方向を制御し、その後、放射面46から外部に放射する。また、上記構成の第一発光ダイオード40aでは、発光素子41a及び発光素子41bを反射面45の中心軸に対して左右対称となる配置すると共に、発光素子41bとリード42bとの間にスペーサ47を介在させることにより、発光素子41aの発光面と発光素子41bの発光面とが同一平面上に位置するように調節しているので、発光素子41aが発した赤色光及び発光素子41bが発した青色光を左右対称な配光特性で外部に放射することができる。
【0033】
第二発光ダイオード40bが第一発光ダイオード40aと異なる点は、図12に示すように、発光素子41a,41bに代えて発光素子41c,41cを用いたこと、および発光素子41bとリード42bとの間に介在させたスペーサ47を取り除いたことである。尚、第二発光ダイオード40bの概略正面図は、図10に示す発光ダイオード40aの概略正面図と同様であるので省略する。
【0034】
発光素子41cには、GaPを用いた黄緑色光を発するものが用いられる。このGaPを用いた発光素子は、上述したように、GaAlAsを用いた赤色光を発する発光素子と略同一の形状及び寸法に形成されている。
上記構成の第二発光ダイオード40bは、発光素子41c,41cが発した光の略全光束を反射面45で反射して光放射方向を制御し、その後、放射面46から外部に放射する。また、上記構成の第二発光ダイオード40bでは、発光素子41cの形状及び寸法が発光素子41aと同じなので、第一発光ダイオード40aを作製するのに用いた金型と同じ金型を用いて、第一発光ダイオード40aと同じ配光特性を有するものを作製することができる。
【0035】
上記構成の発光ダイオード配列体2は、発光ダイオード40に供給する電力を制御して、赤色光、緑色光及び青色光の光量を調節することにより、フルカラー表示を行うことができる。これにより、フルカラー表示装置として最適な発光ダイオード配列体を提供することができる。尚、発光ダイオード40の配列順序は、図9に示すものに限定されるものではないが、各発光素子の発光出力を考慮して、第一発光ダイオード40a及び第二発光ダイオード40bが発する光が効率よく混色されるように配列することが好ましい。但し、赤色光の配光特性と青色光の配光特性とが等しくなるようにするために、第一発光ダイオード40aは、各々の反射面45の中心軸に対して右側に配置された発光素子41aの総数及び発光素子41bの総数と、左側に配置された発光素子41aの総数及び発光素子41bの総数とが、それぞれ等しくなるように配置する必要がある。
【0036】
本発明の第二実施形態によれば、発光素子41a及び発光素子41bを反射面45の中心軸に対して左右対称となるように配置すると共に、発光素子41bとリード42bとの間にスペーサ47を介在させることにより、発光素子41aの発光面と発光素子41bの発光面とが同一平面上に位置するように調節した第一発光ダイオード40aを用いることにより、赤色光及び青色光を左右対称な配光特性で外部に放射することができる。また、上記構成の第一発光ダイオード40aを各々の反射面45の中心軸に対して右側に配置された発光素子41aの総数及び発光素子41bの総数と、左側に配置された発光素子41aの総数及び発光素子41bの総数とが、それぞれ等しくなるように配置することにより、赤色光及び青色光を同じ配光特性で放射することができる。また、第二発光ダイオード40bに用いる発光素子41cに第一発光ダイオード40aに用いた発光素子41aと略同一の形状及び寸法を有するGaPの発光素子を用いることにより、第一発光ダイオード40aを作製するのに用いた金型と同じ金型を用いて、第一発光ダイオード40aと同じ配光特性を有するものを作製することができる。したがって、発光ダイオード配列体2の視野範囲内での色バランスを均一にすることができる。
【0037】
尚、上記の第二実施形態では、第一発光ダイオード40aの発光素子41a及び発光素子41bを、発光面が同一平面上に位置するように配置するために、発光素子41bとリード42bとの間にスペーサ47を介在させたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、リード42a又はリード42bの先端部の肉厚を調節することにより、発光素子41a及び発光素子41bを、発光面が同一平面上に位置するように配置してもよい。
【0038】
たとえば、図6に示す第一実施形態の変形例で説明したように、板材の両面をケミカルエッチングしてリードを作製する際や、板材をプレス加工してリードを作製する際に、リードの厚みを調節して、発光素子41aを載置するリード42aの先端部を発光素子41bを載置するリード42bの先端部より薄くして、発光素子41a,41bの発光面が同一平面上に位置するようにしてもよい。
【0039】
また、たとえば、図7に示す第一実施形態の他の変形例で説明したように、板材を重ね合わせてリードを作製することによりリードの厚みを調節して、発光素子41bを載置するリード42bの先端部を発光素子41aを載置するリード42aの先端部より厚くして、発光素子41a,41bの発光面が同一平面上に位置するようにしてもよい。
【0040】
次に、本発明の第三実施形態について図面を参照して説明する。
図13は本発明の一実施形態である発光ダイオードの概略正面図、図14は図13に示す発光ダイオードのC−C矢視方向概略断面図、図15は図13に示す発光ダイオードのD−D矢視方向概略断面図である。
本発明の第三実施形態である発光ダイオード5は、図13乃至図15に示すように、発光面を同じ方向に向けて一列に配列された複数の発光素子51と、複数の発光素子51に各々電力を供給する複数のリード52a,52bと、光透過性材料53と、複数の発光素子51の背面側に設けられた平面状の放射面25と、複数の発光素子51の発光面に対向するように設けられた、断面形状が放物線を含む楕円形状又は発光素子から発し、反射面で反射し、平面状の放射面で屈折した光が線状に集光する凹面形状等の柱面状の反射面54と、複数の発光素子51の背面側に設けられた平面状の放射面25とを有する。
【0041】
複数の発光素子51は、柱面状の反射面54の中心軸と平行になるように配列されている。また、複数の発光素子51には、GaAlAsを用いた赤色光を発する発光素子51aと、GaPを用いた黄緑色光を発する発光素子51bと、GaNを用いた青色光を発する発光素子51cとが用いられる。発光素子51a及び発光素子51bは、リード52aの先端部に載置され、ワイヤ(不図示)により対応するリード52bと電気的に接続されている。また、発光素子51cは、リード52aの先端部にスペーサ57を介して載置され、ワイヤ(不図示)により対応するリード52a,52bと電気的に接続されている。上述したように、GaAlAsを用いた発光素子及びGaPを用いた発光素子は約0.3mmの厚みに形成されており、またGaNを用いた発光素子は、0.1〜0.2mmの厚みに形成されている。そこで、本実施形態では、発光素子51cとリード52aとの間にスペーサ57を介在させることにより、各発光素子51a〜51cの発光面が同一平面上に位置するように調節している。光透過性材料53は、発光素子51と、リード52a,52bの一部とを一体的に封止するようにモールド成形される。反射面54と放射面55とは、光透過性材料53の表面に形成されている。反射面54は、光透過性材料53の表面に鍍金、金属蒸着等により鏡面加工を施すことによって形成される。
【0042】
上記構成の発光ダイオード5は、複数の発光素子51が発した光を柱面状の反射面54で反射した後、放射面55から前方に放射する。ここで、放射面55から放射された光は、放射方向が反射面54によって制御され、所定位置において細い線幅の線状に集光される。これにより、カラー感光材料の露光用光源やカラー複写機の読取り用光源として最適な発光ダイオードを提供することができる。尚、発光素子51a〜51cの配列順序は、図15に示すものに限定されるものではないが、各発光素子が発する光のバランスを考慮して配置することが好ましい。また、GaPを用いた発光素子が発する緑色光の光量は、GaAlAsを用いた発光素子が発する赤色光及びGaNを用いた発光素子が発する青色光の光量に比べ少ないので、各色光の光量を均一にするために、発光素子51bを発光素子51a,51cより多く配置することが好ましい。
【0043】
本発明の第三実施形態によれば、発光素子51a〜51cを反射面54の中心軸と平行になるように配置すると共に、発光素子51cとリード52aとの間にスペーサ57を介在させることにより、発光素子51a〜51cの発光面が同一平面上に位置するように調節しているので、発光素子51aが発した赤色光、発光素子51bが発した黄緑色光、および発光素子51cが発した青色光を同じ配光特性で外部に放射し、被照射部に同じ効率で集光することができる。
【0044】
尚、発光素子51cをリード52aの先端部に直接載置した場合、発光素子51cの反射面54に対する位置が発光素子51a,51bの反射面54に対する位置より遠くなるので、発光素子51cが発する青色光を、発光素子51aが発する赤色光及び発光素子51bが発する黄緑色光の集光点で集光させることができない。このため、青色光の照射密度を十分に確保することができない。また、青色光の照射密度を上げるため、発光素子51cに供給する電力を増加させると、発光素子51cの発熱量が増加する。
【0045】
上記の第三実施形態では、発光素子51a〜51cの発光面が同一平面上に位置するように配列するために、発光素子51cとリード52aとの間にスペーサ57を介在させたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、リード52aの先端部の肉厚を調節することにより、発光素子51a〜51cの発光面が同一平面上に位置するように配列してもよい。
【0046】
たとえば、図6に示す第一実施形態の変形例で説明したように、板材の両面をケミカルエッチングしてリードを作製する際や、板材をプレス加工してリードを作製する際に、リードの厚みを調節して、発光素子51cを載置するリード52aの先端部を発光素子51a及び発光素子51bを載置するリード52aの先端部より薄くして、発光素子51a〜51cの発光面が同一平面上に位置するようにしてもよい。
【0047】
また、たとえば、図7に示す第一実施形態の他の変形例で説明したように、板材を重ね合わせてリードを作製することによりリードの厚みを調節して、発光素子51cを載置するリード52aの先端部を発光素子51a及び発光素子51bを載置するリード52aの先端部より厚くして、発光素子51a〜41cの発光面が同一平面上に位置するようにしてもよい。
【0048】
本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。たとえば、上記の各実施形態では、発光ダイオードとして、発光素子の発光面に対向するように反射面が設けられた所謂反射型発光ダイオードを用いたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光素子の発光面側にレンズ面が設けられた所謂レンズ型発光ダイオードを用いたものでもよい。
【0049】
また、上記の各実施形態では、赤色光を発するGaAlAsの発光素子と、黄緑色光を発するGaPの発光素子と、青色光を発するGaNの発光素子とを用いたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、厚みの異なる発光素子を用いる場合に、各発光素子の光学系に対する位置が同じになるようにしたものであればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、前記の構成によって、発光素子の光学系に対する位置が同じになるように構成したことにより、厚みの異なる発光素子を用いたときでも、各発光ダイオードの配光特性を同じにすることができ、これにより、視野範囲内での色バランスを均一にすることができる発光ダイオード配列体を提供することができる。
【0051】
請求項3記載の発明によれば、前記の構成によって、複数の発光素子を、光学系に対して軸対称となるように、且つ発光面が同一平面上に位置するように配置したことにより、厚みの異なる発光素子を用いたときでも、各発光素子が発する光を軸対称の配光特性で外部に放射することができる発光ダイオードを提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、前記の構成によって、複数の発光素子を、光学系の中心軸と平行になるように、且つ発光面が同一平面上に位置するように配列したことにより、厚みの異なる発光素子を用いたときでも、各発光素子が発する光を同じ配光特性で外部に放射することができ、これにより、線状光の光照射密度を均一にすることができる発光ダイオードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である発光ダイオード配列体の概略正面図である。
【図2】図1に示す発光ダイオード配列体に用いる発光ダイオードの配列を説明するための図である。
【図3】図1に示す発光ダイオード配列体に用いる赤色光及び黄緑色光を発する発光ダイオードの概略正面図である。
【図4】図3に示す発光ダイオードのA−A矢視方向概略断面図である。
【図5】図1に示す発光ダイオード配列体に用いる青色光を発する発光ダイオードの概略断面図であり、図4に相当する図である。
【図6】第一実施形態の変形例を説明するための図であり、(a)は先端部にGaAlAsの発光素子が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、(b)は先端部にGaPの発光素子が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、(c)は先端部にGaNの発光素子が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図である。
【図7】第一実施形態の他の変形例を説明するための図であり、(a)は先端部にGaAlAsの発光素子が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、(b)は先端部にGaPの発光素子が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図、(c)は先端部にGaNの発光素子が載置されたリードの概略正面図及び概略底面図である。
【図8】本発明の第二実施形態である発光ダイオード配列体の概略正面図である。
【図9】図8に示す発光ダイオード配列体に用いる発光ダイオードの配列を説明するための図である。
【図10】図8に示す発光ダイオード配列体に用いる第一発光ダイオードの概略正面図である。
【図11】図10に示す第一発光ダイオードのB−B矢視方向概略断面図である。
【図12】図8に示す発光ダイオード配列体に用いる第二発光ダイオードの概略断面図であり、図11に相当する図である。
【図13】本発明の第三実施形態である発光ダイオードの概略正面図である。
【図14】図13に示す発光ダイオードのC−C矢視方向概略断面図である。
【図15】図13に示す発光ダイオードのD−D矢視方向概略断面図である。
【符号の説明】
1,2 発光ダイオード配列体
5,10a,10b,10c,40a,40b 発光ダイオード
20 黒色樹脂
30 ケース
11,11a,41a,41b,41c 発光素子
12a,12b,42a,42b,42c,52a,52b リード
13,43a,43b ワイヤ
14,44,53 光透過性材料
15,45,54 反射面
16,46,55 放射面
17,47,57 スペーサ

Claims (5)

  1. 発光素子と、前記発光素子が先端部に載置された前記発光素子に電力を供給するリードと、前記発光素子が発した光の放射方向を制御する光学系とを具備する発光ダイオードが、複数個並置されて構成された発光ダイオード配列体において、
    前記複数の発光ダイオードの少なくとも一つは、厚みの異なる前記発光素子を有し、且つ肉厚が異なる前記リードを用いることにより、前記厚みの異なる前記発光素子の発光面の前記光学系に対する位置が他の前記発光ダイオードのものと同じになるように構成されていることを特徴とする発光ダイオード配列体。
  2. 前記光学系は、前記発光素子の発光面に対向するように設けられた、前記発光素子が発した光を反射する反射面であることを特徴とする請求項1記載の発光ダイオード配列体。
  3. 発光面を同じ方向に向けて配置された、少なくとも一つは厚みが異なる複数の発光素子と、前記発光素子が先端部に載置された、前記発光素子に電力を供給する複数のリードと、前記複数の発光素子が発した光の放射方向を制御するすり鉢状の光学系と、を具備する発光ダイオードにおいて、
    前記複数の発光素子は、前記光学系の対称軸に対して左右対称となるように、且つ、前記複数のリードの少なくとも一つに肉厚が異なるものを用いることにより、前記複数の発光素子の発光面が同一平面に含まれるように配置されていることを特徴とする発光ダイオード。
  4. 発光面を同じ方向に向けて線状に配列された、少なくとも一つは厚みが異なる複数の発光素子と、前記発光素子が先端部に載置された、前記発光素子に電力を供給する複数のリードと、前記複数の発光素子が発した光の放射方向を制御する柱面状の光学系と、を具備する発光ダイオードにおいて、
    前記複数の発光素子は、前記光学系の中心軸と平行になるように、且つ、前記複数のリードの少なくとも一つに肉厚が異なるものを用いることにより、前記複数の発光素子の発光面が同一平面上に位置するように配列されていることを特徴とする発光ダイオード。
  5. 前記光学系は、前記発光素子の発光面に対向するように設けられた、前記発光素子が発した光を反射する反射面であることを特徴とする請求項3又は4記載の発光ダイオード。
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