JP3612568B2 - Hvof溶射ガンによる金属皮膜形成方法と溶射装置 - Google Patents

Hvof溶射ガンによる金属皮膜形成方法と溶射装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は溶射によって耐食性溶射金属皮膜を形成し、基板表面に耐食性、耐磨耗性等を付与し、構造体や各種産業機器の長寿命化を図る溶射技術、特に、高速フレーム(High Volocity Oxy−Fuel:以下HVOFという)溶射ガンによる金属皮膜形成方法とこの方法のための溶射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼のように構造材料としては優れた特性を有していても、海水中、あるいは海浜環境での耐食性に乏しい材料には、何らかの表面処理を施して防食することが必要である。そのための手段として塗装、メッキ等多数を挙げることができるが、塗装、メッキには耐久性、寿命の点で依然として問題が残っているものであった。これに対して、耐食性粉末を高温溶射によって基板表面に吹き付け(フレーム溶射、プラズマ溶射、アーク溶射等)、これによって耐食性を付与する試みもなされてはいるが、得られる皮膜は緻密性の点で充分ではなく、そのため、耐食性皮膜を形成するための技術として採用し、これを実施したにも関わらず、溶射後、すなわち、皮膜形成後に、皮膜に対して樹脂を含浸処理したり、あるいは過熱して部分的に溶融させる(フュージング)等の別異の手段によって事後的に処理するという皮肉な結果に終わっているのが実状であった。
【0003】
さらに、他の原理による防食法としては亜鉛、アルミニウム等の鉄よりも電気化学的に卑な材料を被覆し、これらが選択的に溶出することによって鉄鋼基材を守るという特性陽極型の防食法も実用化されている。この場合、皮膜の気孔は問題にはならないが、樹脂を浸透させると防食寿命は長くなるといわれている。しかし、これとても皮膜の機械的強度や環境によってはかえって溶解速度を速め、設計した製品の寿命を短くするという問題があった。
【0004】
一方、近年、材料粉末をほとんど溶融せずに、軟化した状態で高速度で基材に投射し、運動エネルギーによって瞬間的に粉末を接合して皮膜を形成する、いわゆるHVOF溶射法が実用化され、注目されている。現在、この技術が最も多く適用されている事例はWC−Coサーメット(超硬)の耐磨耗皮膜である。その理由としては、炭化タングステンWCがプラズマのような高温に晒されると容易に分解されてしまうのに対して、HVOFでは熱源温度が最高でも2500℃程度でWCがほとんど分解されず、しかも高速度によって緻密な膜が形成されるところにある。このような実例からも、HVOFは大気中で緻密なバリア型皮膜を形成できるという特長を有しており、耐食性材料の緻密な皮膜を形成する可能性を有している。
【0005】
本発明者等においても、このような状況を鑑みて、HVOF溶射法によって各種耐食性合金の緻密な皮膜を形成する研究を進めてきた。その結果、ハステロイのようなNi基合金では、市販されているHVOF溶射装置を用いて標準的条件で溶射しても、相当に緻密で耐食性に優れた皮膜を得られることを見出し、すでに特許を取得している(文献1)。
【0006】
【文献1】
特許第3069696号「耐食溶射皮膜とその製造方法」
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ステンレス鋼については、市販HVOF溶射装置で可能な溶射条件では、十分な緻密性を有する皮膜は作成できなかった。緻密性を上げようとして燃焼炎の火力を上げると、基材の過熱を招き、皮膜の酸化を増大してしまうという問題があった。そこで、本発明は、このような二律背反の関係にある問題を既存の手段に基づき、しかも簡単な手段によって基本的に解決しようとするものである。すなわち、HVOF溶射手段を用い、過熱することなく、緻密で酸化度の低い溶射金属皮膜を得ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明者等においては、鋭意検討の結果、市販のHVOF溶射ガンに円筒状のアタッチメント(以下、ガスシュラウド、もしくは単にシュラウドと称する)を取り付け、その中に大量の不活性ガスを供給することにより、溶射粒子の酸化を抑制するとともに、粒子速度を上昇させて基板表面に溶射すると、燃焼炎の温度をそれほど高くしなくても緻密で酸化度の極めて低い溶射皮膜を得ることができる、ということを見出した。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、基本的にはHVOF溶射ガンに加えて、プラズマ溶射の分野においてはすでに使われている、ガスシールド手段を用い、両手段を結びつけることによって、従来では達成するとおができなかった技術的成果、すなわち基板を過熱することなく、緻密で酸素含有量の低い溶射金属皮膜を得ることができる、という成果を収めることができたものであって、その意義は極めて高いものである。すなわち、本発明は、この一連の知見に基づきなされたものであって、優れた特徴を備えてなるHVOF溶射方法並びにそのための溶射装置を提供しようというものである。
【0010】
すなわち、本発明の第1番目の解決手段は、HVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法において、溶射ガンのバレル筒部に、バレル筒部と対応する形状で出口方向に末広がり状にテーパーを有する筒状のガスシュラウドを装着し、該溶射ガンから溶射される金属粒子に対して、酸化を抑制するとともに粒子速度を付勢せしめるようにシュラウド内部空間に不活性ガスを供給して、基板を過熱することなく、基板に金属粒子を加速して衝突させ、酸素含有量の低い緻密な溶射皮膜を比較的低温にて形成しうるようにしたHVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法であって、前記ガスシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段が、円周状に形成されたスリットにより構成され、溶射ガンにより溶射される金属粒子に対してその速度を付勢し、大気の混入を防ぐように調整しうる手段であることを特徴とするHVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法を提供する。
【0011】
ここに、使用するガスシュラウドは、高温下での溶射、例えばプラズマ溶射等においてすでに用いられているものではある。ただし、従来ではガスシュラウドを使用する目的は、専ら雰囲気を制御し、溶射金属の酸化を防ぐための目的で使われているにすぎず(特開平08−224662号公報)、そこには、本発明のように粒子速度の上昇を意図するための手段として使用されている例はなく、金属皮膜の緻密化を同時に達成していることについてもこれを示唆する記載文献はない。
【0012】
また、PERSHIN V 等ほか3名によって発表された“A GAS SHROUD NOZZLE FOR HVOF SPRAY DEPOSITION ”なる表題の技術報文(1998・3・25〜29、フランス国、ニースで開催された15回国際熱溶射学会講演予稿集)、p.1305〜1308には、HVOF溶射ガンに、水冷構造の且つ燃焼炎を取り巻くように窒素を導入するための内部ボートを有する円筒状ガスシュラウドを装着して、ガスシュラウドにガスを流した場合、ガスシュラウドにガスを流さなかった場合、あるいはガスシュラウドを装着しなかった場合について粒子速度を比較調査した試験結果が記載されている。これによれば、ガスシュラウドを装着したものはガスシュラウドを装着しなかったものに比し、何れも溶射金属粒子の速度が著しく低下していることが報告されている。すなわち、そこには、ガスシュラウドを装着することによって、粒子速度の上昇を図ることを示唆する記載は一切なく、全く反対の結果に終わったことが示されているにすぎない。また、Moskowitz とDonaldによる米国特許US Pat. No. 4,869,936、5,019,429、 5,151,308 においては水素と酸素を熱源とするHVOF溶射装置にガスシュラウドを装着し、耐食性に優れた皮膜を形成する技術が述べられている。そのシュラウドは内部に設けた多数のノズルからシュラウド内面に向かって不活性ガスを噴出して旋回流を作り、これによって大気から溶射粒子を遮断しようとするもので、粒子を加速する意図(効果)は全くない。
【0013】
また、本発明の第2番目の解決手段は、前記ガスシュラウド内部空間に不活性ガスを供給するために円周状に形成されたスリットには、溶射される金属粒子の噴出方向への傾斜が設けられ、この傾斜に沿って不活性ガスがシュラウド内部空間に供給されるようにしたことを特徴とする金属皮膜形成方法を提供し、第3番目の解決手段は、前記傾斜が、シュラウド筒部の中心軸への直交線に対して70°以内で傾斜されていることを特徴とする金属皮膜形成方法を提供する。
【0014】
さらに第4番目の解決手段は、円周状に形成されたスリットにより構成される不活性ガスの供給手段は、ガスシュラウドの長さ方向の複数箇所に配設されていることを特徴とする金属皮膜形成方法を、第5番目の解決手段は、このスリットは、溶射ガンバレル出口部と、ガスシュラウド出口部との少くとも2箇所に配設されていることを特徴とする金属皮膜形成方法を提供する。
【0015】
第6番目以降第10番目までの解決手段は、それぞれ前記の金属皮膜形成手段に対応する溶射装置に係わるものである。すなわち、本発明の第6番目の解決手段は、HVOF溶射ガンと、HVOF溶射ガンのバレル筒部に、バレル筒部と対応する形状で出口方向に末広がり状にテーパーを有する筒状のガスシュラウドを着脱自在に装着し、該溶射ガンより溶射されてくる金属粒子に対して、酸化を抑制するとともに粒子速度を付勢せしめるようにシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段を付設した溶射装置であって、前記ガスシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段が、円周上に形成されたスリトによって構成され、溶射ガンより溶射される金属粒子に対してその速度を付勢し、大気の混入を防ぐように調整されていることを特徴とする溶射装置を提供する。
【0016】
そして第7番目の解決手段は、前記の円周状に形成されたスリットには、溶射される金属粒子の噴出方向への傾斜が設けられており、この傾斜に沿って不活性ガスがシュラウド内部空間に供給されるようにしたことを特徴とする溶射装置を提供し、第8番目には、傾斜は、シュラウド筒部の中心軸への直交線に対して70°以内で傾斜されていることを特徴とする溶射装置を提供する。
【0017】
さらに、第9番目の解決手段として、前記スリットは、ガスシュラウドの長さ方向の複数箇所に配設されている溶射装置を、第10番目には、スリットは、溶射ガンバレル出口部と、ガスシュラウド出口部との少くとも2箇所に配設されていることを特徴とする溶射装置を提供する。
【0018】
本発明は、以上述べたように、HVOF溶射ガンのバレルに筒状ガスシュラウドを取り付け、溶射金属粒子をガスシュラウド内に供給される不活性ガスによって、基板を過熱することなく、緻密で酸素含有量の低い溶射金属皮膜を形成するよう制御するものであり、この特有な構成によって、緻密で酸素含有量の低い金属皮膜を得ることができるという特有な作用効果が奏せられるものである。このような特有な構成によって、溶射金属粒子を加速させ、さらには、基板を過熱することなく、緻密で酸素含有量の低い溶射金属皮膜を形成しようとすることはこれまで全く知られていないだけでなく、先行技術文献に記載されている試験結果からは、本発明の特有な構成、そして特有な作用効果は、むしろ予想外のことである。
【0019】
本発明は、前記の構成によって、緻密な低酸素量の溶射金属皮膜を再現性を持って実現することに成功したものであり、その技術的意義もさりながら、広く各種産業分野に影響を与える、極めて基本的で重要な発明であり、社会的、経済的な顕著な効果をもたらすもので、極めて高い価値を有している。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するHVOF溶射ガン並びに円筒状シュラウドについて説明する。まず、図1は、高速フレーム(HVOF)溶射を原理的に説明するための概要図である。溶射ガンは、燃焼チャンバ、ノズル、バレルからなっており、燃焼チャンバ内で燃料と酸素が混合、着火されて、発生した燃焼炎はスロート部で一度絞られた後に末広がりのノズル部を通り、さらにストレートのバレル部を通過して排出される。燃料としては水素、アセチレン、プロパンなどのガスや灯油のような液体燃料が用いられる。原料粉末は末広がりのノズル出口で負圧を利用して燃焼炎内に搬送ガスによって吹き込まれ、バレル内で加熱・加速されて大気中に放出され、大気中を通常20〜40cm程度飛行して基板に堆積して皮膜となる。なお、負圧による原料粉末の供給手段に代えて、機械的供給手段であってもよい。
【0021】
図2は、図1に示されたHVOF溶射ガンにシュラウドを取り付けた状態として本発明の原理を説明した概要図である。図3は、この図2において、水冷2重管構造のガスシュラウドと溶射ガンとの取り付け関係を拡大して例示した本発明の実施の形態を示す概要図である。
【0022】
本発明の原理について示した図2のように、本発明のHVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法においては、溶射ガンのバレル筒部に、バレル筒部と対応する形状の筒部を有するガスシュラウドを装着し、該溶射ガンから溶射される金属粒子に対して、酸化を抑制するとともに粒子速度を付勢せしめるようにシュラウド内部空間に不活性ガスを供給して、基板を過熱することなく、基板に金属粒子を加速して衝突させ、酸素含有量の低い緻密な溶射皮膜を比較的低温にて形成しうるようにしたHVOF溶射ガンによる金属皮膜の形成に際し、前記のガスシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段が、円周状に形成されたスリットによって構成され、溶射ガンにより溶射される金属粒子に対してその速度を付勢し、大気の混入を防ぐように調整しうる手段であることを特徴としている。
【0023】
不活性ガスの供給手段が円周状に形成されたスリットであることが大変に重要である。この円周状のスリットによって、ここから吹込み供給される不活性ガスは、溶射される金属粒子の噴出流の周囲を覆うように、ある種の2重層的な加速流れを形成し、溶射される金属粒子に対してその速度を付勢し、大気混入による酸素の影響を効果的に抑制するように作用する。
【0024】
この場合のスリットは、円周上の全周にわたって形成されていることがより好ましいが、スリットが、間欠的に円周状に配置されていてもよい。複数の孔であってもよい。ただ、前記の2重層的な加速流れを形成するために、これらの配置は、各々のスリットの間隔および長さ(大きさ)が実質的に均等であることが望ましい。
【0025】
そして、このような円周状に配置されたスリットの作用効果は、図2にも例示したように、溶射される金属粒子の噴出方向への傾斜面がスリットに設けられていることによってより顕著なものとなる。
【0026】
不活性ガスをシュラウドの内部空間に供給するスリットに傾斜面を設ける場合、その傾斜角度は、シュラウド筒部の中心軸への直交線に対して、70°以内とすることが好ましい。
【0027】
そして、このようなスリットについては、ガスシュラウドの長さ方向において複数箇所配設することができる。溶射金属粒子の噴出速度、不活性ガスの流速と流量、そして金属被膜の厚みや特性を考慮してガスシュラウドの長さとともに、スリットの配置箇所の数やその配設位置を決めることができる。
【0028】
複数箇所への以上のとおりのスリットの配設に際しては、その全てのスリットに前記の傾斜面を設けてもよいし、あるいは設けなくてもよいが、少くとも1箇所に設けることが有効である。この場合、より好適には、溶射ガンバレル出口部と、ガスシュラウド出口部との少くとも2箇所に設けることとし、溶射ガンバレル出口部のスリットには前記の傾斜面を設けることが考慮される。
【0029】
図3に例示した実施の形態はこのようなガスシュラウドの例を示したものである。シュラウド内には、不活性ガス(1)と、不活性ガス(2)との2カ所から不活性ガスがシュラウド内部空間に供給され、不活性ガス(1)は、主に溶射粒子の加速用であり、そのガス供給口は円周の全周にわたって形成されたスリットにより構成されており、このスリットは、溶射ガンバレルの出口近傍に配置され、かつ、燃焼炎の流れを妨げないように燃焼炎の噴出方向に適当な角度の傾斜面を設けて付設されている。もう一つの不活性ガス(2)は大気中からの酸素の混入抑制用であり、ガスシュラウドの出口近傍に設けられたスリットより供給されている。なお、この図3の例では、不活性ガス(2)の供給のためのスリットには傾斜面は設けていない。
【0030】
使用する不活性ガスとしては、アルゴン等の希ガスまたは窒素が挙げられる。また、シュラウドの内径は、図3の例のように、溶射バレル出口からシュラウド出口方向に次第に大きくなるようにすることも有効である。すなわち、シュラウド出口方向に末広がり状にテーパーを有するように設定することである。このようなシュラウドの出口方向に漸拡大させた内径とする構造が有効とされる第1の理由は、燃焼ジェットが出口の大気圧に向って徐々に拡がっていくので流れの乱れが少なく、速度の低下が生じにくいことである。また、第2の理由は、バレルのように同一径のままであると溶射粉末がシュラウドの内壁に付着して詰まりを発生させる確率が高くなるが、漸拡大の内径とすることによって、このような不都合が生じることを未然に防止できることである。
【0031】
本発明で使用する溶射ガン、シュラウドの構成はその概略において前記のとおりであるが、必ずしもこの記載したとおりの構成に限定する必要はない。所期の目的を大きく外れない限りにおいては、変更や付加が認められるものであることはいうまでもない。
【0032】
また、本発明においては、溶射のための金属や基板の種類は各種であってよく、基板は、その形状は平板、曲面板、バルク体、異形成形品等の各種であってよいこともいうまでもない。
【0033】
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく本発明について説明する。もちろん、以下の例によって発明が限定されることはない。
【0034】
【実施例】
実施例1
本実施例では灯油と酸素の燃焼炎を熱源とする高速フレーム溶射装置を用いてステンレス(SUS316L)粉末を溶射した。バレル長は10cm、20cmの2種類、不活性ガスとして窒素を用い、燃焼条件(燃料と酸素の混合比)、ガスシュラウド内の窒素ガス流量を変化させ、それぞれの場合に得られた皮膜中の気孔率と酸素含有量を測定した。
【0035】
なお、ガスシュラウドとしては、図3に例示した構成のものを用いた。溶射ガンバレル出口側内径20mm、シュラウド出口側内径30mm、長さ200mmで、溶射ガスバレル出口近傍の不活性ガス(1)供給のための全周スリットには、シュラウド中心軸への直交線に対し45°の傾斜面を設けた。不活性ガス(2)の供給のための全周スリットにはこのような傾斜面は設けず、シュラウド中心軸に対して直交する方向より不活性ガスを吹込み供給するようにした。ノズル出口から基板までの距離は約50cmとした。従って、シュラウド先端出口から基板までの距離は、50cm−(バレル長さ+シュラウド長さ)として算出され、バレル長さが10cmの場合には、50−(10+20)=20cm、バレル長さが20cmの場合には、50−(20+20)=10cmとなる。
【0036】
また、ガスシュラウドの出口側の不活性ガス(2)の窒素ガス流量は0.45m/minで一定とした。
【0037】
実験した酸化炎、中世炎、還元炎における燃料と酸素の供給量、燃焼圧力、その他の溶射条件については、表1に示した。
【0038】
表2にはバレル長及びシュラウドガス不活性ガス(1)流量が溶射粒子の平均速度および溶融割合に与える影響の実験値である。これは燃料と酸素の混合割合が完全燃焼になるような条件での結果である。粒子速度は光学的な非接触測定法で、溶融割合は寒天ゲルに打ち込んで溶融部と未溶融部を分離することによって測定した〔これについては、金属学会誌、65(2001)317−22に掲載され、詳しく紹介されている〕。
【0039】
【表1】
Figure 0003612568
【0040】
【表2】
Figure 0003612568
【0041】
その結果、まず、粒子速度に着目するとパレル長が10cmに比して20cmの方が約100m/s速度が高いことが分かる。これにシュラウドを装着して窒素ガスを2.5m/min流すと、両方のバレル長においても、さらに速度を約20m/s上昇することができるが、20cmバレル長の場合には、流量が1.5m/minでは不十分で却って速度が減少している。このことからも、20cmバレル長の場合には、流量が2.0m/min以上とすることが望ましいことがわかる。
【0042】
また、粒子の溶融割合はシュラウドガスによって減少するが、これは導入する窒素ガスが室温で冷却効果があるためである。
【0043】
図4に各種条件で得られたステンレス溶射皮膜中の気孔率と酸素含有量の測定値を示す。図中の矢印はガスシュラウドを用いた場合に生じる変化を示している。10cmバレルを用いた場合(丸印)は、中性炎と還元炎の燃焼条件において、酸素含有量は著しく低下したが、酸化炎ではほとんど効果がなかった。また、気孔率が2.5%以上にまで増加してしまった。酸化炎を用いると燃料がすべて消費されても酸素が残るのでシュラウドの酸化抑制効果は期待できないことがわかった。
【0044】
そこで20cmバレルにおいては中性炎と還元炎のみについて検討した(三角印)。
【0045】
なお、図4における「Re15」「Ne15」「No、Re25」の表記における数字「15」「25」は、各々、シュラウドガス流量1.5m/minと2.5m/minを示している。
【0046】
図4より明らかなように、バレルが長い(20cm)と、燃焼炎もそれだけ基板に近づくために基板が溶射中に加熱され、ガスシュラウドがない場合には3%以上の非常に大きい酸素含有量となる。しかしシュラウドを用いると、溶射粒子の飛行中の酸化抑制と基材冷却効果によって皮膜中の酸素含有量は極めて低く押さえられる。しかも、中性炎と還元炎でシュラウドガス流量が2.5m/minの時に、気孔率が0となった。
【0047】
図5に、図4のデータを横軸を溶射粒子の平均速度としでプロットし直したグラフを示す。これによって明らかなように、20cmバレルとガスシュラウドを組み合わせることによって750m/sを超える粒子速度が得られており、この場合に低酸素含有量(0.3%以下)と気孔率0が同時に達成されている。
【0048】
実施例2
次に他材料への実施例としてニッケル基合金の一種であるハステロイC合金にガスシュラウド溶射を適用した結果を述べる。ハステロイ合金では、市販のHVOF溶射装置を用いて標準的条件で溶射しても、相当に緻密で耐食性に優れた皮膜が得られることを見出し、すでに特許を取得している(特許第3069696 号、耐食溶射皮膜とその製造法平成12年5月26日)ことは、前述したとおりである。
【0049】
この場合の耐食性は、実験室で人工海水中に浸漬して、外観、電位や腐蝕抵抗値を評価することにより3ヶ月経過しても腐食を認めないという結果によって判断した。
【0050】
しかし、その後、波の打ち寄せる実際の海洋のような厳しい環境では耐食性が不十分な場合があることがわかり、より厳しい耐食性評価試験を行った。すなわち、炭素鋼上にハステロイ合金を溶射し、0 .5 M HCl水溶液中に浸漬した際に溶出する鉄イオンをICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析という微量分析法によって定量した。この際に基板は樹脂によってシールしてあるので、検出される鉄イオンは主として溶射皮膜中の僅かな気孔(水銀ポロシメータでは検出できない場合でも)を通して基板の鉄が溶出したものであり、皮膜のより厳しい緻密性の評価となる。図6に鉄イオン溶出量の時間変化を測定した結果を示した。この図6では、ハステロイ板材そのものの場合とともに、標準条件とHV条件の場合の測定結果も示している。ここで、標準条件とHV条件については次の表3に示した。
【0051】
【表3】
Figure 0003612568
【0052】
図6からは、ハステロイドC合金を標準条件で溶射した皮膜では30時間あたりから鉄イオンの溶出量の増加が認められる。実験室の人工海水中では一定温度で流れもないために、この程度の溶出をもたらす欠陥は発生した腐食生成物によって封孔されて腐食が進行しないと考えられるが、図6の結果からは、実際の海洋や酸のような厳しい環境では鉄イオンの溶出が続く為に耐食性が不十分であることを示している。他方、HV条件の皮膜はHVOF溶射装置に供給する燃料と酸素量を増して(標準条件の約25%増)、高い燃焼室圧力からより高速の燃焼炎を発生させて作成した皮膜であって粒子速度が上昇したためにより緻密化していると考えられる。しかし、この皮膜の場合には鉄イオンの溶出の時間経過にともなう増加は少ないものの、鉄イオンの溶出のレベルは、低いものでなく、しかも浸漬直後から鉄イオンが溶出している。これは皮膜の酸化が多いためのものと見なされる。一方、シュラウドを装着して得られた皮膜(○印)からの溶出量は点線で示したハステロイの板材とほぼ同じ結果であり、鉄基板の溶出がほとんど認められず、また皮膜自身も安定であることを示している。この原因はステンレス鋼についても説明した通り、ガスシュラウド装着によって皮膜の酸化が抑制され、より緻密かつ清浄なハステロイ皮膜が形成されたためと考えられる。
【0053】
以上実施例1、実施例2に記載の実験結果をまとめると、ステンレス鋼SUS316Lの溶射において、中性ないし還元性の燃焼炎と長さ20cmのバレルを用い、さらに下流にガスシュラウドを付加して2.5m/minの窒素を流入させることによって、酸素含有量0.3%以下で気孔率0の皮膜を得ることができた。
【0054】
そして、同様の結果は、溶射距離(シュラウド先端出口から基材までの距離)が50〜160mmの範囲について得ることができ、また、前記の傾斜面の角度が0〜70°の範囲で良好な効果が得られることが確認された。そして、このような良好な結果は、シュラウド先端出口からの溶射金属粒子の噴出しを基板に対して直交する位置から45°まで傾けた場合にも同様に実現されることも確認されている。
【0055】
また、ハステロイC合金のHVOF溶射においては、従来の水銀ポロシメータによる評価では気孔率0の皮膜がすでに通常の溶射条件で得られていたが、厳しい腐食環境(実海洋や0.5M HCl水溶液)での耐食性は不十分であった.しかし、ガスシュラウドを付加して同合金を溶射することによって、酸水溶液中への鉄イオンの溶出が認められず、さらに皮膜自身の耐食性も高い皮膜が得られた。
【0056】
この主たる要因は本発明によって、溶射粒子の高速度化と不活性雰囲気の維持、および基板の過熱抑制とが同時に達成することができ、その結果もたらされた効果である。本発明は、他の材料にも適用可能であり、また、その有用な構成要件に基ずく原理は、他の溶射法にも影響を与え、あるいはそのまま適用可能と考えられる。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によって、HVOF溶射ガンにガスシュラウドを装着し、溶射ガンより溶射される金属粒子に対して、酸化を抑制するとともに粒子速度を付勢せしめるようにガスシュラウド内部空間に不活性ガスを大量に供給して、基板を過熱することなく、基板に金属粒子を衝突させ、酸素含有量の低い緻密な溶射皮膜を比較的に低温にて形成しうるようにしたことによって、これまでに報告されている各種文献に記載された試験報告からは予測することのできない作用効果、すなわち、溶射金属粒子の速度を上昇させることができ、基材を加熱することなく、低酸素濃度で緻密な溶射金属皮膜を形成することができる。従来技術の壁を破った、画期的な技術といえる。鉄鋼構造材を始め各種機器の耐食性を著しく向上させることに加え、各種クラッド材の接合、端部の被覆、補修、さらには各構分野に広く利用されていくことが期待される。また、本発明によって、鉄鋼構造物の超寿命化を図ることも期待され、技術的効果もさることながら経済的波及効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】高速フレーム(HOVF)溶射装置の原理図である。
【図2】HOVF溶射装置ガスシュラウドを装着した溶射の原理説明図である。
【図3】ガスシュラウドの実施形態を例示した構造説明図である。
【図4】各種条件で得られたステンレス溶射皮膜中の気孔率と酸素含有量との関係を示す図である。
【図5】溶射粒子の平均粒子速度と皮膜の気孔率の関係を示す図である。
【図6】鉄(ハステロイド合金溶射皮膜層下地金属)イオン溶出量と溶射条件の関係を示す図である。

Claims (10)

  1. HVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法において、溶射ガンのバレル筒部に、バレル筒部と対応する形状で出口方向に末広がり状にテーパーを有する筒状のガスシュラウドを装着し、該溶射ガンから溶射される金属粒子に対して、酸化を抑制するとともに粒子速度を付勢せしめるようにシュラウド内部空間に不活性ガスを供給して、基板を過熱することなく、基板に金属粒子を加速して衝突させ、酸素含有量の低い緻密な溶射皮膜を比較的低温にて形成しうるようにしたHVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法であって、前記ガスシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段が、円周状に形成されたスリットによって構成され、溶射ガンにより溶射される金属粒子に対してその速度を付勢し、大気の混入を防ぐように調整しうる手段であることを特徴とするHVOF溶射ガンによる金属皮膜形成方法。
  2. 円周状に形成されたスリットには、溶射される金属粒子の噴出方向への傾斜が設けられており、この傾斜に沿って不活性ガスがシュラウド内部空間に供給されるようにしたことを特徴とする請求項1の金属皮膜形成方法。
  3. 傾斜は、シュラウド筒部の中心軸への直交線に対して70°以内で傾斜されていることを特徴とする請求項2の金属皮膜形成方法。
  4. 円周状に形成されたスリットにより構成される不活性ガスの供給手段は、ガスシュラウドの長さ方向の複数箇所に配設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの金属皮膜形成方法。
  5. 円周状に形成されたスリットにより構成される不活性ガスの供給手段は、溶射ガンバレル出口部と、ガスシュラウド出口部との少くとも2箇所に配設されていることを特徴とする請求項4の金属皮膜形成方法。
  6. HVOF溶射ガンと、HVOF溶射ガンのバレル筒部に、バレル筒部と対応する形状で出口方向に末広がり状にテーパーを有する筒状のガスシュラウドを着脱自在に装着し、該溶射ガンより溶射されてくる金属粒子に対して、酸化を抑制するとともに粒子速度を付勢せしめるようにシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段を付設した溶射装置であって、前記ガスシュラウド内部空間に不活性ガスを供給する手段が、円周上に形成されたスリットによって構成され、溶射ガンより溶射される金属粒子に対してその速度を付勢し、大気の混入を防ぐように調整しうる手段であることを特徴とするHVOF溶射ガンによる金属皮膜形成のための溶射装置。
  7. 円周状に形成されたスリットには、溶射される金属粒子の噴出方向への傾斜が設けられており、この傾斜に沿って不活性ガスがシュラウド内部空間に供給されるようにしたことを特徴とする請求項6の溶射装置。
  8. 傾斜は、シュラウド筒部の中心軸への直交線に対して70°以内で傾斜されていることを特徴とする請求項7の溶射装置。
  9. 円周状に形成されたスリットにより構成される不活性ガスの供給手段は、ガスシュラウドの長さ方向の複数箇所に配設されていることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかの溶射装置。
  10. 円周状に形成されたスリットにより構成される不活性ガスの供給手段は、溶射ガンバレル出口部と、ガスシュラウド出口部との少くとも2箇所に配設されていることを特徴とする請求項9の溶射装置。
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