JP3611477B2 - アルカリ現像型感光性ペースト組成物 - Google Patents

アルカリ現像型感光性ペースト組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ現像型感光性ペースト組成物に関し、更に詳細には、電子材料分野において、フォトリソグラフィー法によるパターン形成が可能なアルカリ現像型感光性ペースト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSI等の製造に使用される電子材料の分野においては、高密度化、ファインライン化に対する要求が益々高まり、フォトリソグラフィー法によるパターン形成に使用される導体形成材料に対しても、種々の性能の向上が要求されるに至っている。
【0003】
フォトリソグラフィー法に用い得るバインダー樹脂として、例えば、特開平5−204151号公報に開示されているものを挙げることができる。この公報では、フォトリソグラフィー用のバインダー樹脂として、カルボン酸のみを同一分子内に含有するポリマーが開示されている。しかし、このポリマーは光重合性官能基を同一分子内に含有していないため、光重合性が十分ではなく、解像度が劣るという欠点がある。また、同様の理由から形成される膜は、その厚さが非常に薄いものに限られるという欠点がある。
【0004】
また、特開平5−67405号公報には、バインダー樹脂として、メタクリル酸エステル−メタクリル酸コポリマー等のカルボン酸含有アクリル系樹脂に対し、グリシジルメタクリレートを用いてカルボキシル基を封止する形で光重合性官能基を導入したものを用いることが開示されている。しかし、アクリル系の樹脂は溶媒への溶解度が大きいため、この樹脂をバインダーとして使用した場合、比較的多量の樹脂が必要となり、印刷性や、焼成時の脱灰性が劣るという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、十分な光重合性を有し、フォトリソグラフィーに用いた場合に解像度が高い膜が得られ、印刷性や、焼成時の脱灰性に優れたアルカリ現像型感光性ペースト組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のアルカリ現像型感光性ペースト組成物は、(A)無機粉末と、(B)化2で表されるセルロース誘導体にグリシジル(メタ)クリレートを付加反応させて得られるセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂と、(C)光反応性モノマーと、(D)光重合開始剤とを含有していることを特徴とする。
【0007】
【化2】
Figure 0003611477
【0008】
ここで、化2に於いて、Rは、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜8のアシル基及び−CORCOOH基からなる群から選択される置換基であって、少なくとも、前記水素及び/又は前記ヒドロキシアルキル基と、前記−CORCOOH基とを含み、上記Rは、炭素数1〜4のアルキレン基、炭素数6〜8のシクロアルキレン基、フェニレン基及び置換フェニレン基からなる群から選択される置換基である。
【0009】
本発明は、光重合性官能基とカルボキシル基とを同一分子内に一定以上の量で含有している感光性バインダー樹脂を使用すれば、上記問題点を解決し得ることを見出したことに基づいて為されたものである。セルロース系の感光性バインダー樹脂はアクリル系バインダーと比較してバインダーとしての性能が高いため、有機組成を低くすることができるという利点がある。更には、バインダー樹脂の骨格にセルロース誘導体を用いることにより、印刷によりパターニングを行う通常のサーメット型ペーストの処方がそのまま使えるという利点がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のアルカリ現像型感光性ペースト組成物には、得られる現像後のパターンに導電性が要求される場合、(A)成分の無機粉末として、Au、Ag、Cu、Pd、Pt、Ni、Al、W、Mo及びMnからなる群から選択される金属の粉末又はこれらの混合物を含有する導電性粉末が使用される。導電性粉末としては、一般に導電ペーストとして使用されるような、Ag−Pd、Ag−Pt、Ag−Pt−Pd、Mo−Mn等、2種類以上を併用したものも使用することができる。金属粉末又はその混合物は、フォトリソグラフィーにより形成された回路の導通をとる場合に必要である。ここで用いる導電性粉末は、▲1▼ペースト化した際、印刷、ブレードコート等に適した粘性となること、▲2▼ライン幅20μmとするために、粒径は20μm以下であること、が好ましい。従って、導電性粉末としては、平均粒径が0.1〜15μmで最大粒径が20μm以下のものが好ましい。
【0011】
また、本発明では、無機粉末として、Si、Pb、B、Zn、Al、Ca、Mg及びBaの酸化物を使用することができる。加えて、これらの酸化物を含有するガラスも、無機粉末として使用することができる。これらの酸化物又は酸化物を含有するガラスは、誘電体層の形成するため、又は焼成後に於いて基板と導電性粉末を焼結させて強固に膜を接着させるために有用である。
【0012】
上記酸化物を含有するガラスとしてガラスフリットを使用することができ、ガラスフリットとしては、B・Bi系、PbO・B系、PbO・SiO系、PbO・B・SiO系、PbO・Al・SiO系、ZnO・PbO・B系、ZnO・B系、CaO・B系、CaO・B・SiO系、CaO・PbO・SiO系、CaO・PbO・B・SiO系、MgO・B系、MgO・B・SiO系、MgO・PbO・SiO系、MgO・PbO・B・SiO系のガラス等を1種類もしくは2種類り上含有するものを使用できる。上記酸化物又は酸化物を含有するガラスは、誘電体層の形成もしくは焼成後の導体と基板との接着性を得るものでる。
【0013】
更に、必要に応じ、上述のAu、Ag、Cu、Pd、Pt、Ni、Al、W、Mo、Mn等の金属粉末の酸化物及び珪化物、Bi等も併用することができる。これらは、▲1▼比較的低温で焼成する場合に、金属の焼結を促進し又はガラスの軟化点を下げるため、▲2▼焼成時に含有している酸素の放出により脱バインダーを促進する、等のためのものである。
【0014】
本発明のアルカリ現像型感光性ペースト組成物で用いられる(B)成分のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂は、化2で示されるセルロースのカルボン酸誘導体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加反応させて得られ、アルカリ可溶性と重合性との両方を備えた樹脂であり、しかも非常に良好なバインダー性能を備えている。即ち、(B)成分感光性バインダー樹脂は、未硬化時にはアルカリ可溶性で、光重合した部分が不溶化する樹脂であり、非常に高いコントラスト比が得られ、フォトリソグラフィー法によりパターン形成するためのバインダー樹脂として好適に使用されるものである。
【0015】
化2に於いて、Rは、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜8のアシル基及び−CORCOOH基からなる群から選択される置換基であって、少なくとも、前記水素及び/又は前記ヒドロキシアルキル基と、前記−CORCOOH基とを含み、上記Rは、炭素数1〜4のアルキレン基、炭素数6〜8のシクロアルキレン基、フェニレン基及び置換フェニレン基からなる群から選択される置換基である。
【0016】
化2で示されるセルロースのカルボン酸誘導体は、−OH基がセルロース単位あたり0.1〜1.0モル、−COOH基がセルロース単位あたり0.1〜1.0モル含有していることが好ましい。−OH基がセルロース単位あたり0.1モル未満では、グリシジル(メタ)アクリレートにより導入される光重合性官能基の比率が低くなるため、解像度が劣る傾向となる。−OH基がセルロース単位あたり1.0モルを超えると、硬化後の膜が硬くなり、エッチング性に劣るという傾向が現れる。また、−COOH基がセルロース単位あたり0.1未満では、アルカリ性水溶液への溶解性が低くなり、エッチング性に劣る傾向となる。−COOH基がセルロース単位あたり1.0モルを超えると、硬化後の膜の耐水性が低下するため、解像度が劣る傾向が現れる。
【0017】
本発明に於ける(B)成分のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂の分子量は、1,000〜100,000の範囲であることが、エッチング性、作業性の面から好ましい。この分子量が1,000未満の場合、最終的に得られるペーストの粘度が低すぎるため、印刷性等が劣ることとなる。また、この分子量が100,000を超える場合には、バインダー能が高すぎるため、アルカリエッチング時におけるエッチング性が劣ることとなる。
【0018】
化2で示されるセルロース誘導体へのグリシジル(メタ)アクリレート付加量は、−OH基1モル当たり0.3モル〜2.0モルであることが好ましい。グリシジル(メタ)アクリレート付加量が、−OH基1モル当たり0.3モル未満の場合、導入される光重合性官能基の比率が低くなり、解像度が劣る傾向となる。グリシジル(メタ)アクリレート付加量が、−OH基1モル当たり2.0モルを超える場合、硬化後の膜が硬くなりすぎて、エッチング性に劣る傾向となる。
【0019】
本発明の感光性ペースト組成物に用い得る(C)成分の光反応性モノマーは、通常の紫外線硬化樹脂組成物としに使用し得るものであればいずれも使用することができる。例示するなら、C〜C18のアルキル(メタ)アクリレート、C〜Cのアルコールエチレンオキサイド誘導体(メタ)アクリレート、C〜C18の(アルキル)フエノールエチレンオキサイド誘導体(メタ)アクリレート、C〜Cのジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド誘導体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド誘導体ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、グリセリンエチレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等を用いることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。(C)成分の光反応性モノマーは、(B)成分のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂を希釈し、粘度の調整を行うと同時に、硬化部分の物性を調節するために添加される。
【0020】
本発明の感光性ペースト組成物に用い得る(D)成分の光重合開始剤は、露光部を硬化させるための重合を開始するために添加されるものであり、ベンジル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、ベンジルケタール類、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、アセトフェノン類、チオキサントン類やその誘導体等の公知の化合物が挙げられる。また、必要に応じ、アミノ安息香酸類や、色素等の増感助剤を併用しても差し支えない。
【0021】
更に、本発明では、ペーストとしての取り扱いをよくするため、粘度の調整用として、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、及びこれらの酢酸エステル、ペンタンジオールアルキルエーテル、ジブチルフタレート、その他、芳香族系、アルコール系、エステル系、ケトン系等の有機溶媒を添加しても差し支えない。
【0022】
本発明のアルカリ現像型感光性ペースト組成物では、上記(A)〜(D)成分は、以下のような比率で使用するのが好ましい。即ち、(A)成分の無機粉末の含有量が40〜97重量部、(B)成分のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂の含有量が0.5〜30重量部、(C)成分の光反応性モノマーの含有量が0.5〜30重量部、(D)成分の光重合開始剤の含有量が0.2〜20重量部である。
【0023】
(A)成分の無機粉末の含有量が上記範囲より少ないと、焼成膜の欠陥が多くなり、また上記範囲より多いと、パターニング時の欠陥が多くなる傾向がある。また、(B)成分のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂の含有量が上記範囲より少ないと、パターニング時の解像度が低下し、また上記範囲より多いと、ペースト粘度が高くなりすぎて印刷性、塗工性が低下する傾向がある。更に、(C)成分の光反応性モノマーの含有量が上記範囲より少ないと、感光性の低下による解像度の低下が見られ、また上記範囲より多いと、硬化性が高くなりすぎてエッチング性が低下する傾向がある。また、(D)成分の光重合開始剤の含有量が上記範囲より少ないと、硬化不足から解像度が低下し、また上記範囲より多いと、保存安定性が低下する傾向がある。
【0024】
【実施例】
(セルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂の合成例)
<合成例1>
撹拌器、コンデンサー、空気導入管及び温度計を取り付けた1Lのフラスコに、ハイドロキノンを0.005gと、表1に示すカルボン酸変性したセルロース誘導体I(ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、信越化学製、HPMCP)を90.0gと、ブチルカルビトールアセテート210.0gとを仕込み、70℃まで昇温して溶解させた。次に、空気を導入しながらグリシジルメタクリレートを16.1g仕込み、90℃まで昇温した。そのまま90〜95℃で5時間撹拌を継続した。反応終了は、赤外吸収スペクトルにより、820cm−1のオキシラン環に帰属される吸収の消失により確認した。
【0025】
<合成例2>
撹拌器、コンデンサー、空気導入管及び温度計を取り付けた1Lのフラスコに、ハイドロキノンを0.005gと、表1に示すカルボン酸変性したセルロース誘導体II(ヒドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート、信越化学製、HPMCHHP)を90.0gと、ブチルカルビトールアセテート210.0gとを仕込み、70℃まで昇温して溶解させた。次に、空気を導入しながらグリシジルメタクリレートを9.97g仕込み、90℃まで昇温した。そのまま90〜95℃で5時間撹拌を継続した。反応終了は、赤外吸収スペクトルにより、820cm−1のオキシラン環に帰属される吸収の消失により確認した。
【0026】
<合成例3>
撹拌器、コンデンサー、空気導入管及び温度計を取り付けた1Lのフラスコに、ハイドロキノンを0.005gと、表1に示すカルボン酸変性したセルロース誘導体III(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、信越化学製、HPMCAP)を90.0gと、ブチルカルビトールアセテート210.0gとを仕込み、70℃まで昇温して溶解させた。次に、空気を導入しながらグリシジルメタクリレートを13.9g仕込み、90℃まで昇温した。そのまま90〜95℃で5時間撹拌を継続した。反応終了は、赤外吸収スペクトルにより、820cm−1のオキシラン環に帰属される吸収の消失により確認した。
【0027】
【表1】
Figure 0003611477
【0028】
(実施例1〜3、誘電体のアルカリ現像型感光性ペースト組成物の調製)
表2に示した組成を予備混合した後、EXAKT社製セラミック3本ロールで混錬しペースト化した。得られたペーストは、#325メッシュステンレススクリーンを用い、硝子基板上にベタ印刷した後、80℃×10分間乾燥させ、図1に示すクロムマスク10をのせて、800mJの平行光で露光した。次いで、0.5Wt%のNaCO水溶液に2分間浸漬後、シャワーリングして現像した。さらに、ベルトコンベア式焼成炉にて、空気中でピーク温度600℃で10分間焼成し、サンプルを得た。
【0029】
なお、図1に示すクロムマスク10は、図2の部分拡大図に示すように、ライン幅W及びギャップ幅Gが共に50μmの第1の領域1と、75μmの第2の領域2とが形成されている。
(比較例1の誘電体のアルカリ現像型感光性ペースト組成物の調製)
表2に示すように、合成例1〜3のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂に代えて、メチルメタクリレート/メタクリル酸/ブチルアクリレート(65/25/10mol%)共重合体を用いたことを除いて実施例1〜3と同様の手順により、比較例1の感光性ペースト組成物のサンプルを得た。
【0030】
【表2】
Figure 0003611477
【0031】
(実施例4〜6、導電性のアルカリ現像型感光性ペースト組成物の調製)
表3に示した組成を予備混合した後、EXAKT社製セラミック3本ロールで混錬しペースト化した。得られたペーストは、#325メッシュステンレススクリーンを用い、硝子基板上にベタ印刷した後、80℃×10分間乾燥し、図1に示すクロムマスク10をのせて、800mJの平行光で露光した。次いで、0.5wt%のNaCO水溶液に2分間浸漬後、シャワーリングして現像した。さらに、ベルトコンベア式焼成炉にて、空気中でピーク温度850℃で10分間焼成し、サンプルを得た。
(比較例2、導電性のアルカリ現像型感光性ペースト組成物の調製)
表3に示すように、合成例1〜3のセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂に代えて、メチルメタクリレート/メタクリル酸/ブチルアクリレート(65/25/10mol%)共重合体を用いたことを除いて実施例4〜6と同様の手順により、比較例2の感光性ペースト組成物のサンプルを得た。
(各実施例及び各比較例のライン形成性の評価)
実施例1〜3及び実施例4〜6並びに比較例1及び2の各サンプルにつき、ライン幅W及びギャップ幅Gが共に50μmの第1の領域1と75μmの第2の領域2とについてライン形成性を評価した。評価はラインの形状を目視で観察観察することにより行った。評価基準は以下のとおりである。
【0032】
○:全体がパターン化され、未露光部は完全にエッチングされ、断線、短絡線等の欠陥がない
△:全体がパターン化されているが、未露光部のエッチングが不十分で断線、短絡線等の欠陥がある
×:エッチングができない、又は全体が溶解してしまって現像ができない。
【0033】
【表3】
Figure 0003611477
【0034】
表2及び表3の結果から、各合成例で得られたセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂を用いた実施例1〜3及び実施例4〜6のサンプルは、比較例1及び2のサンプルに比較して、ライン形成性に優れていることが分かる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のアルカリ現像型感光性ペースト組成物は、セルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂に導入された光重合性官能基を有しているので、光照射部分が容易に不溶化し、解像度の高い膜が得られる。また、セルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂にはカルボキシル基が導入されているので、アルカリ現像が可能となっている。従って、本発明のアルカリ現像型感光性ペースト組成物は、フォトリソグラフィーに用いた場合、パターンの高密度化、ファインライン化に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クロムマスクの形状を示す平面図である。
【図2】図1のクロムマスクの部分拡大図である。
【符号の説明】
1 第1の領域
2 第2の領域
10 クロムマスク

Claims (7)

  1. (A)無機粉末と、
    (B)化1で表されるセルロース誘導体にグリシジル(メタ)クリレートを付加反応させて得られるセルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂と、
    Figure 0003611477
    (ここで、R1は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜8のアシル基及び−COR3COOH基からなる群から選択される置換基であって、少なくとも、前記水素及び/又は前記ヒドロキシアルキル基と、前記−COR3COOH基とを含み、上記R3は、炭素数1〜4のアルキレン基、炭素数6〜8のシクロアルキレン基、フェニレン基及び置換フェニレン基からなる群から選択される置換基である。)
    (C) 1 〜C 18 のアルキル(メタ)アクリレート、C 1 〜C 8 のアルコールエチレンオキサイド誘導体(メタ)アクリレート、C 1 〜C 18 の(アルキル)フエノールエチレンオキサイド誘導体(メタ)アクリレート、C 2 〜C 9 のジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド誘導体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド誘導体ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、グリセリンエチレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド誘導体トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートからなる群から選択される光反応性モノマーと、
    (D)光重合開始剤と
    を含有していることを特徴とするアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
  2. (A)成分の前記無機粉末の含有量が40〜97重量部であり、
    (B)成分の前記セルロース系カルボン酸変性感光性バインダー樹脂の含有量が0.5〜30重量部であり、
    (C)成分の前記光反応性モノマーの含有量が0.5〜30重量部であり、
    (D)成分の前記光重合開始剤の含有量が0.2〜20重量部である
    ことを特徴とする請求項1記載のアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
  3. 化1に示す前記セルロース誘導体に含有されるOH基の含有量がセルロース単位の1モル当たり0.1〜1.0モルであり、COOH基の含有量がセルロース単位の1モル当たり0.1〜1.0モルであることを特徴とする請求項1又は2記載のアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
  4. 前記無機粉末が金属粉末であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
  5. 前記金属粉末が、Au、Ag、Cu、Pd、Pt、Ni、Al、W、Mo及びMnからなる群から選択される金属の粉末の少なくとも1種以上を含有していることを特徴とする請求項4記載のアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
  6. 前記無機粉末が、Si、Pb、B、Zn、Al、Ca、Mg及びBaの酸化物並びにこれらの酸化物を含有するガラスからなる群から選択される少なくとも1種以上を含有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
  7. 前記無機粉末が、Au、Ag、Cu、Pd、Pt、Ni、Al、W、Mo及びMnからなる群から選択される金属の粉末の少なくとも1種以上と、Si、Pb、B、Zn、Al、Ca、Mg及びBaの酸化物並びにこれらの酸化物を含有するガラスからなる群から選択される少なくとも1種以上とを含有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のアルカリ現像型感光性ペースト組成物。
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