JP3610292B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の基板に対してレジスト塗布処理等の処理を施す基板処理装置に関し、詳しくは、処理ユニットに供給する空気の温度や湿度を高精度に管理する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいては、被処理基板である半導体ウエハにフォトレジスト液を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いて回路パターン等を縮小してフォトレジスト膜を露光し、これを現像処理する一連の処理工程がある。この処理工程は、半導体デバイスの高集積化には極めて重要なプロセスである。
【0003】
このような処理工程においては、洗浄処理された半導体ウエハに対して、まずアドヒージョン処理ユニットにて疎水化処理を施し、冷却処理ユニットにて冷却した後、レジスト塗布処理ユニットにてフォトレジスト膜を塗布形成する。このフォトレジスト膜が形成された半導体ウエハに対し、ホットプレートユニットにてプリベーク処理を施した後、冷却処理ユニットにて冷却し、露光装置にて所定のパターンを露光する。引き続き、露光後の半導体ウエハに対してポストエクスポージャーベーク処理を施した後、冷却処理ユニットにて冷却し、現像処理ユニットにて現像液を塗布して露光パターンを現像する。そして、最後に、ホットプレートユニットにてポストベーク処理を施す。
【0004】
このような一連の処理工程のうち、露光処理を除く工程は、これらの処理ユニットを一体的に集約したレジスト塗布・現像処理システムによって行われている。
【0005】
ところで、上述したレジスト塗布処理ユニットでは、レジスト液を塗布した後に形成されるレジスト膜の膜厚精度等に及ぼす温度や湿度の影響が大きいため、このレジスト塗布処理ユニットのカップ内の空気の温度および湿度を高精度に管理する必要がある。
【0006】
このため、レジスト塗布・現像処理システム外の外気(例えば、23℃)が冷却器に取り入れられて、露点温度以下(例えば、7℃、95〜100%)に冷却され、次いで、加温器により所定温度(例えば、23℃)に調整され、その後、加湿器により所定湿度(例えば、40〜50%)に調整されて、レジスト塗布処理ユニットに供給される。
【0007】
すなわち、冷却器により外気を一旦露点温度以下に冷却することにより、空気の相対湿度を100%として結露させ、空気中に含まれる水分を除去(除湿)して、空気の単位体積中に含まれる水分の絶対量を低減し、その後、加温器により空気を所定の温度に加熱するが、この時点では空気中の湿度が低く維持されているため、加湿器により加湿して所定湿度(例えば、40〜50%)に調整する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして温度および湿度を制御しても、レジスト塗布処理ユニットに至るまでの間に空気の温度が変動してしまうおそれがある。また、処理ユニットに供給する空気の温度や湿度を制御するためには、上述のような冷却器、加温器、および加湿器といった設備が必要であるが、このような設備を極力簡略化して消費電力等のランニングコストを抑制したいという要望がある。
【0009】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、温度・湿度を高精度に管理した空気を処理ユニットに供給することができる基板処理装置を提供することを目的とする。また、温度・湿度を高精度に管理した空気を処理ユニットに供給することができるとともに、設備の簡略化および消費電力等のランニングコストの低減を図ることができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、基板に所定の処理を施す処理ユニットと、
外気を取り入れ、取り入れた外気を予め設定された前記処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御する制御ユニットと、
前記処理ユニット内またはその近傍に設けられ、前記制御ユニットで温度および湿度が制御された空気を所定温度に加温して、所定温度および所定湿度の空気を前記処理ユニット内に供給する加温ユニットと、
前記処理ユニット内の基板の面内温度分布が均一になるように、前記加湿ユニットの面内温度分布を制御する加湿ユニット制御機構と
を具備することを特徴とする基板処理装置が提供される。
【0011】
このような構成によれば、制御ユニットが、外気を予め設定された処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御し、処理ユニット内またはその近傍に設けられた加温ユニットにより供給された空気を所定の温度に加温するので、制御ユニットから処理ユニットに空気を供給するまでの間に、空気の温度が若干変化したとしても、加温ユニットにより最終的な温度の微調整を行うことができる。このため、温度・湿度が高精度に制御された空気を処理ユニットに供給することができる。また、制御ユニットでは、予め設定された処理ユニットにおける空気の温度より低い温度まで加熱すればよいことから、制御ユニットの加温熱容量を小さくすることができる。さらに、処理ユニット内の基板の面内温度分布が均一になるように、加湿ユニット制御機構によって加湿ユニットの面内温度分布を制御することにより、基板の面内温度分布に不均一が生じることを防止して、精度の高い処理を行うことができる。
【0012】
また、本発明の第2の観点によれば、基板に所定の処理を施す処理ユニットと、
外気を取り入れ、取り入れた外気を予め設定された前記処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御する制御ユニットと、
前記処理ユニット内またはその近傍に設けられ、前記制御ユニットで温度および湿度が制御された空気を所定温度に加温して、所定温度および所定湿度の空気を前記処理ユニット内に供給する加温ユニットと、
前記処理ユニット内の基板の面内温度分布が均一になるように、前記処理ユニット内に供給される空気の面内流速分布を制御する気流制御機構と
を具備することを特徴とする基板処理装置が提供される。
【0013】
このような構成によれば、制御ユニットが、外気を予め設定された処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御し、処理ユニット内またはその近傍に設けられた加温ユニットにより供給された空気を所定の温度に加温することによる、上記第1の観点と同様の効果が得られる他、処理ユニット内の基板の面内温度分布が均一になるように、気流制御機構によって処理ユニット内に供給される空気の面内流速分布を制御することにより、基板の面内温度分布に不均一が生じることを防止して、精度の高い処理を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施に用いるレジスト塗布・現像処理システムを示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
【0017】
このレジスト塗布・現像処理システム1は、搬送ステーションであるカセットステーション10と、複数の処理ユニットを有する処理ステーション11と、処理ステーション11と隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間でウエハWを受け渡すためのインターフェイス部12とを具備している。
【0018】
上記カセットステーション10は、被処理体としての半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)Wを複数枚例えば25枚単位でウエハカセットCRに搭載された状態で他のシステムからこのシステムへ搬入またはこのシステムから他のシステムへ搬出したり、ウエハカセットCRと処理ステーション11との間でウエハWの搬送を行うためのものである。
【0019】
このカセットステーション10においては、図1に示すように、載置台20上に図中X方向に沿って複数(図では4個)の位置決め突起20aが形成されており、この位置決め突起20aの位置にウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション11側に向けて一列に載置可能となっている。ウエハカセットCRにおいてはウエハWが垂直方向(Z方向)に配列されている。また、カセットステーション10は、載置台20と処理ステーション11との間に位置するウエハ搬送機構21を有している。このウエハ搬送機構21は、カセット配列方向(X方向)およびその中のウエハWの配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用アーム21aを有しており、このウエハ搬送用アーム21aによりいずれかのウエハカセットCRに対して選択的にアクセス可能となっている。また、ウエハ搬送用アーム21aは、θ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション11側の第3の処理部G3に属するアライメントユニット(ALIM)およびエクステンションユニット(EXT)にもアクセスできるようになっている。
【0020】
上記処理ステーション11は、ウエハWに対して塗布・現像を行う際の一連の工程を実施するための複数の処理ユニットを備え、これらが所定位置に多段に配置されており、これらによりウエハWが一枚ずつ処理される。この処理ステーション11は、図1に示すように、中心部にウエハ搬送路22aを有し、この中に主ウエハ搬送機構22が設けられ、ウエハ搬送路22aの周りに全ての処理ユニットが配置されている。これら複数の処理ユニットは、複数の処理部に分かれており、各処理部は複数の処理ユニットが鉛直方向に沿って多段に配置されている。
【0021】
主ウエハ搬送機構22は、図3に示すように、筒状支持体49の内側に、ウエハ搬送装置46を上下方向(Z方向)に昇降自在に装備している。筒状支持体49はモータ(図示せず)の回転駆動力によって回転可能となっており、それにともなってウエハ搬送装置46も一体的に回転可能となっている。
【0022】
ウエハ搬送装置46は、搬送基台47の前後方向に移動自在な複数本の保持部材48を備え、これらの保持部材48によって各処理ユニット間でのウエハWの受け渡しを実現している。
【0023】
また、図1に示すように、この実施の形態においては、4個の処理部G1,G2,G3,G4がウエハ搬送路22aの周囲に実際に配置されており、処理部G5は必要に応じて配置可能となっている。
【0024】
これらのうち、第1および第2の処理部G1,G2はシステム正面(図1において手前)側に並列に配置され、第3の処理部G3はカセットステーション10に隣接して配置され、第4の処理部G4はインターフェイス部12に隣接して配置されている。また、第5の処理部G5は背面部に配置可能となっている。
【0025】
この場合、図2に示すように、第1の処理部G1では、カップCP内でウエハWをスピンチャック(図示せず)に載置して所定の処理を行う2台のスピナ型処理ユニットが上下2段に配置されており、この実施形態においては、ウエハWにレジストを塗布するレジスト塗布処理ユニット(COT)およびレジストのパターンを現像する現像処理ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。第2の処理部G2も同様に、2台のスピナ型処理ユニットとしてレジスト塗布処理ユニット(COT)および現像処理ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。
【0026】
このようにレジスト塗布処理ユニット(COT)等を下段側に配置する理由は、レジスト液の廃液が機構的にもメンテナンスの上でも現像液の廃液よりも本質的に複雑であり、このようにレジスト塗布処理ユニット(COT)等を下段に配置することによりその複雑さが緩和されるからである。しかし、必要に応じてレジスト塗布ユニット(COT)等を上段に配置することも可能である。
【0027】
第3の処理部G3においては、図3に示すように、ウエハWを載置台SPに載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち冷却処理を行うクーリングユニット(COL)、レジストの定着性を高めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、露光処理前や露光処理後、さらには現像処理後にウエハWに対して加熱処理を行う4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。なお、アライメントユニット(ALIM)の代わりにクーリングユニット(COL)を設け、クーリングユニット(COL)にアライメント機能を持たせてもよい。
【0028】
第4の処理部G4も、オーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、クーリングユニット(COL)、クーリングプレートを備えたウエハ搬入出部であるエクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングユニット(COL)、および4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。
上述したように、主ウエハ搬送機構22の背部側に第5の処理部G5を設けることができるが、第5の処理部G5を設ける場合には、案内レール25に沿って主ウエハ搬送機構22から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の処理部G5を設けた場合でも、これを案内レール25に沿ってスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構22に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。この場合に、このような直線状の移動に限らず、回動させるようにしても同様にスペースの確保を図ることができる。なお、この第5の処理部G5としては、基本的に第3および第4の処理部G3,G4と同様、オーブン型の処理ユニットが多段に積層された構造を有しているものを用いることができる。
【0029】
上記インターフェイス部12は、奥行方向(X方向)については、処理ステーション11と同じ長さを有している。図1、図2に示すように、このインターフェイス部12の正面部には、可搬性のピックアップカセットCRと定置型のバッファカセットBRが2段に配置され、背面部には周辺露光装置23が配設され、中央部には、ウエハ搬送機構24が配設されている。このウエハ搬送機構24は、ウエハ搬送用アーム24aを有しており、このウエハ搬送用アーム24aは、X方向、Z方向に移動して両カセットCR,BRおよび周辺露光装置23にアクセス可能となっている。また、このウエハ搬送用アーム24aは、θ方向に回転可能であり、処理ステーション11の第4の処理部G4に属するエクステンションユニット(EXT)や、さらには隣接する露光装置側のウエハ受け渡し台(図示せず)にもアクセス可能となっている。
【0030】
このようなレジスト塗布・現像処理システム1においては、まず、カセットステーション10において、ウエハ搬送機構21のウエハ搬送用アーム21aが載置台20上の未処理のウエハWを収容しているウエハカセットCRにアクセスして、そのウエハカセットCRから一枚のウエハWを取り出し、第3の処理部G3のエクステンションユニット(EXT)に搬送する。
【0031】
ウエハWは、このエクステンションユニット(EXT)から、主ウエハ搬送機構22のウエハ搬送装置46により、処理ステーション11に搬入される。そして、第3の処理部G3のアライメントユニット(ALIM)によりアライメントされた後、アドヒージョン処理ユニット(AD)に搬送され、そこでレジストの定着性を高めるための疎水化処理(HMDS処理)が施される。この処理は加熱を伴うため、その後ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、クーリングユニット(COL)に搬送されて冷却される。
【0032】
アドヒージョン処理が終了し、クーリングユニット(COL)で冷却さたウエハWは、引き続き、ウエハ搬送装置46によりレジスト塗布ユニット(COT)に搬送され、そこで塗布膜が形成される。塗布処理終了後、ウエハWは処理部G3,G4のいずれかのホットプレートユニット(HP)内でプリベーク処理され、その後いずれかのクーリングユニット(COL)にて冷却される。
【0033】
冷却されたウエハWは、第3の処理部G3のアライメントユニット(ALIM)に搬送され、そこでアライメントされた後、第4の処理部群G4のエクステンションユニット(EXT)を介してインターフェイス部12に搬送される。
【0034】
インターフェイス部12では、周辺露光装置23により周辺露光されて余分なレジストが除去された後、インターフェイス部12に隣接して設けられた露光装置(図示せず)により所定のパターンに従ってウエハWのレジスト膜に露光処理が施される。
【0035】
露光後のウエハWは、再びインターフェイス部12に戻され、ウエハ搬送機構24により、第4の処理部G4に属するエクステンションユニット(EXT)に搬送される。そして、ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、いずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストエクスポージャーベーク処理が施され、次いで、クーリングユニット(COL)により冷却される。
【0036】
その後、ウエハWは現像処理ユニット(DEV)に搬送され、そこで露光パターンの現像が行われる。現像終了後、ウエハWはいずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストベーク処理が施され、次いで、クーリングユニット(COL)により冷却される。このような一連の処理が終了した後、第3処理ユニット群G3のエクステンションユニット(EXT)を介してカセットステーション10に戻され、いずれかのウエハカセットCRに収容される。
【0037】
次に、レジスト塗布処理ユニット(COT)について説明する。図4および図5は、レジスト塗布処理ユニット(COT)の全体構成を示す概略断面図および概略平面図である。
【0038】
このレジスト塗布処理ユニット(COT)は、筐体70を有し、その中央部には環状のカップCPが配置され、カップCPの内側にはスピンチャック52が配置されている。スピンチャック52は真空吸着によってウエハWを固定保持した状態で駆動モータ54によって回転駆動される。駆動モータ54は、ユニット底板50に設けられた開口50aに昇降移動可能に配置され、たとえばアルミニウムからなるキャップ状のフランジ部材58を介してたとえばエアシリンダからなる昇降駆動手段60および昇降ガイド手段62と結合されている。駆動モータ54の側面にはたとえばステンレス鋼(SUS)からなる筒状の冷却ジャケット64が取り付けられ、フランジ部材58は、この冷却ジャケット64の上半部を覆うように取り付けられている。
【0039】
レジスト塗布時、フランジ部材58の下端58aは、開口50aの外周付近でユニット底板50に密着し、これによってユニット内部が密閉される。スピンチャック52と主ウエハ搬送機構22の保持部材48との間でウエハWの受け渡しが行われる時は、昇降駆動手段60が駆動モータ54ないしスピンチャック52を上方へ持ち上げることでフランジ部材58の下端がユニット底板50から浮くようになっている。
【0040】
ウエハWの表面にレジスト液を供給するためのレジストノズル86は、レジスト供給管88を介してレジスト液供給部(図示略)に接続されている。このレジストノズル86はレジストノズルスキャンアーム92の先端部にノズル保持体100を介して着脱可能に取り付けられている。このレジストノズルスキャンアーム92は、ユニット底板50の上に一方向(Y方向)に敷設されたガイドレール94上で水平移動可能な垂直支持部材96の上端部に取り付けられており、図示しないY方向駆動機構によって垂直支持部材96と一体にY方向に移動するようになっている。
【0041】
また、レジストノズル86は、レジスト液を一旦吐出した後、サックバックされるようになっており、これにより、レジスト液の液垂れを防止するとともに、レジスト液の乾燥を防止している。
【0042】
さらに、レジストノズルスキャンアーム92は、レジストノズル待機部90でレジストノズル86を選択的に取り付けるためにY方向と直角なX方向にも移動可能であり、図示しないX方向駆動機構によってX方向にも移動するようになっている。
【0043】
さらにまた、レジストノズル待機部90でレジストノズル86の吐出口が溶媒雰囲気室の口90aに挿入され、中で溶媒の雰囲気に晒されることで、ノズル先端のレジスト液が固化または劣化しないようになっている。また、複数本のレジストノズル86が設けられ、例えばレジスト液の種類に応じてそれらのノズルが使い分けられるようになっている。
【0044】
レジストノズルスキャンアーム92の先端部(ノズル保持体100)には、ウエハ表面へのレジスト液の供給に先立ってウエハ表面にウエハ表面を濡らすための溶剤例えばシンナーを供給する溶剤ノズル101が取り付けられている。この溶剤ノズル101は図示しない溶剤供給管を介して溶剤供給部に接続されている。溶剤ノズル101とレジストノズル86はレジストノズルスキャンアーム92のY移動方向に沿う直線上に各々の吐出口が位置するように取り付けられている。
【0045】
ガイドレール94上には、レジストノズルスキャンアーム92を支持する垂直支持部材96だけでなく、リンスノズルスキャンアーム120を支持しY方向に移動可能な垂直支持部材も設けられている。このリンスノズルスキャンアーム120の先端部にはサイドリンス用のリンスノズル122が取り付けられている。Y方向駆動機構(図示せず)によってリンスノズルスキャンアーム120およびリンスノズル122はカップCPの側方に設定されたリンスノズル待機位置(実線の位置)とスピンチャック52に設置されているウエハWの周辺部の真上に設定されたリンス液吐出位置(点線の位置)との間で並進または直線移動するようになっている。
【0046】
このように構成されたレジスト塗布処理ユニット(COT)において、レジスト液の消費量が従来よりも少ない省レジスト方式のレジスト液の塗布の処理動作について、以下に説明する。
【0047】
まず、ウエハ搬送装置46の保持部材48によってレジスト塗布処理ユニット(COT)内のカップCPの真上までウエハWが搬送されると、そのウエハWは、例えばエアシリンダからなる昇降駆動手段60および昇降ガイド手段62によって上昇してきたスピンチャック52によって真空吸着される。その後、ウエハ搬送装置46の保持部材48はレジスト塗布処理ユニット(COT)内から退避され、レジスト塗布処理ユニット(COT)へのウエハWの受け渡し動作が終了する。
【0048】
次いで、スピンチャック52はウエハWがカップCP内の定位置まで下降し、駆動モータ54によってスピンチャック52の回転駆動が開始される。その後、レジストノズル待機部90からのノズル保持体100の移動が開始される。このノズル保持体100の移動はY方向に沿って行われる。
【0049】
溶剤ノズル101の吐出口がスピンチャック52の中心(ウエハWの中心)上に到達したところで、溶剤、例えばシンナーを、回転するウエハWの表面に供給する。ウエハWの表面に供給された溶剤は遠心力によってウエハ中心からその周囲全域にむらなく広がる。このように、レジスト液の塗布に先立ってシンナー等の溶剤で半導体ウエハW表面の表面全体を濡らす、いわゆるプリウエット処理を行うことにより、レジストがより拡散しやすくなり、結果としてより少量のレジスト液量で均一なレジスト膜を形成することができる。
【0050】
続いて、ノズル保持体100は、レジストノズル86の吐出口がスピンチャック52の中心(ウエハWの中心)上に到達するまでY方向に移動され、レジストノズル86の吐出口からレジスト液が、回転するウエハWの表面の中心に滴下され、遠心力によりウエハWの中心から周辺に向けて拡散されて、ウエハW上にレジスト膜が形成される。
【0051】
このようにしてレジスト液の滴下終了後、ウエハWの回転速度が加速されて、残余のレジスト液が振り切られるとともに乾燥され、所定厚さのレジスト膜が形成される。
【0052】
その後、ノズル保持体100がホームポジションに戻され、図示しない洗浄手段により、ウエハWの背面がバックリンスされ、また、リンスノズルスキャンアーム120を待機位置からリンス液吐出位置に移動させ、リンスノズル122からリンス液を吐出することにより、ウエハWの側縁部がサイドリンスされる。その後、ウエハWの回転速度が加速されて、バックリンスおよびサイドリンスのリンス液が振り切られ、その後、ウエハWの回転が停止されて、塗布処理工程が終了する。
【0053】
次に、このレジスト塗布処理ユニット(COT)に送られる空気の温度・湿度制御機構について説明する。図6に示すように、レジスト塗布・現像処理システム1とは離隔して、レジスト塗布処理ユニット(COT)に供給する空気の温度・湿度を制御するための制御ユニット200が配置されている。この制御ユニット200は、筐体201を有し、この筐体201内には、取り入れた外気(例えば23℃、40〜50%)を露点温度以下の温度(例えば7℃)に冷却する冷却器210と、この冷却された空気を、予め設定されたレジスト塗布処理ユニット(COT)における空気の温度(例えば23℃)より若干低い温度(例えば22℃)まで加温する加温器220と、この加温された空気を所定湿度(例えば40〜50%)まで加湿する加湿器230と、空気をレジスト塗布処理ユニット(COT)に向けて吹き出すためのブロワー235とが設けられている。冷却器210には、その中に外気を取り入れる取入管202が接続されており、冷却器210と加温器220との間は配管203で接続されており、加温器220と加湿器230との間は配管204で接続されている。また、冷却器210と加温器220とを接続する配管203には、外気(例えば23℃)を取り入れて、冷却された空気と混合するためのバイパス管路240が接続されている。
【0054】
この制御ユニット200からレジスト塗布処理ユニット(COT)までの間には、レジスト塗布処理ユニット(COT)へ空気を供給するための空気供給管路250が設けられている。この空気供給管路250は、断熱材251で被覆されている。
【0055】
レジスト塗布処理ユニット(COT)内には、ヒーターが内蔵され、空気供給管路250を介して供給された例えば22℃,40〜50%の空気を、予め設定された温度に加温するための加温ユニット270と、加温ユニット270からの空気中のパーティクルをトラップするULPAフィルターを有するフィルターユニット280とが設けられている。なお、空気供給管路250と加温ユニット270とを接続する配管260が筐体70内に配置されている。
【0056】
このように構成された温度・湿度制御機構により、レジスト塗布処理ユニット(COT)に供給する空気の温度・湿度を制御する際には、まず、取入管202を介して冷却器210にレジスト塗布・現像処理システム外の外気(例えば、23℃、40〜50%)が取り入れられ、露点温度以下の温度(例えば、7℃)に冷却される。この際には、相対湿度はほぼ100%であり、過飽和の水分は結露となって除去され、空気中に含まれる水分の絶対量が低減される。
【0057】
次いで、このようにして露点温度以下の温度に冷却された空気に、バイパス管路240を介して取り入れられた外気が混合され、空気の温度が例えば15℃に調整される。そして、この空気が加温器220に導入され、予め設定されたレジスト塗布処理ユニット(COT)における空気の温度より若干低い温度(例えば22℃)まで加温される。さらに、加湿器230に導入されて、所定湿度(例えば40〜50%)まで加湿される。
【0058】
このように、設定温度よりも若干低い温度で、所定湿度に調整された空気が、ブロワー235により空気供給管路250および配管260を介して加温ユニット270まで供給される。この際、空気供給管路250は、断熱材251により被覆され、空気が供給される途中に温度変化することが防止されている。
【0059】
この空気が加温ユニット270により加温されて予め設定されたレジスト塗布処理ユニット(COT)における空気の温度に調整され、この空気がフィルターユニット280のULPAフィルターを通ってレジスト塗布処理ユニット(COT)内に吹き出される。
【0060】
このように、制御ユニット200からレジスト塗布処理ユニット(COT)に空気を供給するまでの間に、空気の温度が若干変化したとしても、レジスト塗布処理ユニット(COT)内の加温ユニット270により最終的な温度の微調整を行っているため、温度・湿度を高精度に制御された空気を塗布ユニット(COT)に供給することができる。また、制御ユニット200では、最終的な温度まで加温する必要がないことから、制御ユニット200の加温器220の加温熱容量を多少小さくすることができる。
【0061】
次に、図7を参照して、レジスト塗布処理ユニット(COT)に送られる空気の温度・湿度制御機構の他の実施形態について説明する。本実施形態では、制御ユニット200’からレジスト塗布処理ユニット(COT)に空気を供給する際に熱交換して空気の温度を上昇可能となっており、それにともなって制御ユニットの加温器を省略した構成としている。
【0062】
すなわち、制御ユニット200’は、冷却器210と加湿器230とブロワー235とを備え、加温器が省略されており、この制御ユニット200’とレジスト塗布処理ユニット(COT)との間には、断熱材が被覆されておらず、外気との間で熱交換可能となっている空気供給管路300が設けられている。したがって、空気供給管路300を通流する空気が外気の熱を奪うため、空気供給管路300が加温器として作用する。このことにより、制御ユニット200’の加温器が省略可能となっている。制御ユニット200’において、冷却器210と加湿器320との間は配管203’で接続されており、この配管203’には、外気(例えば23℃)を取り入れて、冷却された空気と混合するためのバイパス管路240が接続されている。
【0063】
このように構成された温度・湿度制御機構により、レジスト塗布処理ユニット(COT)に供給する空気の温度・湿度を制御する際には、まず、取入管202を介して冷却器210にレジスト塗布・現像処理システム外の外気(例えば、23℃、40〜50%)が取り入れられ、露点温度以下の温度(例えば、7℃)に冷却される。この際には、相対湿度はほぼ100%であり、過飽和の水分は結露となって除去され、空気中に含まれる水分の絶対量が低減される。
【0064】
次いで、このようにして露点温度以下の温度に冷却された空気に、バイパス管路240を介して取り入れられた空気が混合され、空気の温度が例えば15℃に調整される。そして、この空気が加湿器230に導入されて、所定湿度(例えば40〜50%)まで加湿される。
【0065】
この所定湿度(40〜50%)に調整された空気がブロワー235によって制御ユニット200’から送出され、空気供給管路300を通流し、さらに配管260を通流して加温ユニット270まで供給される。この際に、空気供給管路300は断熱材が被覆されておらず熱交換可能に構成されているので、この空気供給管路300を通流している空気は、外気と熱交換して加温される。具体的には、例えば制御ユニット200’から送出された15℃の空気が23℃の外気の熱を奪って昇温し、加温ユニット270の手前では、ほぼ20℃まで加温される。
【0066】
この空気が加温ユニット270により加温されて予め設定されたレジスト塗布処理ユニット(COT)における空気の温度に調整され、この空気がフィルターユニット280のULPAフィルターを通ってレジスト塗布処理ユニット(COT)内に吹き出される。
【0067】
このように、本実施形態では、空気供給管路300が熱交換可能に構成されているため、空気供給管路300を通流する空気を外気により加温することができ、空気を所定温度に加温する際に必要なエネルギーを少なくすることができるとともに、従来存在していた制御ユニットにおける加温設備を省略することができ、設備の簡略化および消費電力等のランニングコストの低減を図ることができる。また、空気供給管路300によりラフに加温された空気をレジスト塗布処理ユニット(COT)内の加温ユニット270により予め設定された温度まで加温して、最終的な温度の微調整を行っているため、温度や湿度を高精度に管理した空気を塗布ユニット(COT)に供給することができる。
【0068】
次に、図8を参照して、レジスト塗布処理ユニット(COT)に送られる空気の温度・湿度制御機構のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、外気を取り入れるための外気取入管路310と、制御ユニットからレジスト塗布処理ユニットへ空気を供給するための供給管路320との間で熱交換可能に構成されており、それにともなって制御ユニットの冷却器の冷却のエネルギーを少なくすることができ、かつ制御ユニットの加温器を省略可能となっている。
【0069】
すなわち、制御ユニット200’’は、冷却器210と加湿器230とブロワー235とを備え、冷却器210には、外気を取り入れる外気取入管路310が接続されており、この外気取入管路310は、レジスト塗布処理ユニット(COT)の筐体70の近傍に外気の取り入れ口を有し、制御ユニット200’’とレジスト塗布処理ユニット(COT)との間に設けられた空気供給管路320と接触するように設けられている。これにより、外気取入管路310を通流する外気と、制御ユニット200’’から送出されて空気供給管路320を通流する空気との間に熱交換が生じ、冷却器210に取り入れられる外気は冷却され、空気供給管路320を通流して加温ユニット270に供給される空気は加温されるようになっている。この場合に、空気供給管路320が加温器として作用するため、制御ユニット200’’の加温器が省略可能となっている。
【0070】
なお、外気取入管路310と空気供給管路320との間で熱交換可能にするためには、図示のようにこれらを接触するように設ける他、一つの管路内に隔壁を設けて外気取入管路310および空気供給管路320を形成することもできる。
【0071】
このように構成された温度・湿度制御機構により、レジスト塗布処理ユニット(COT)に供給する空気の温度・湿度を制御する際には、まず外気が外気取入管路310により取り入れられて、冷却器210に送られる。この時、外気取入管路310で取り入れられた外気(例えば、23℃)と、制御ユニット200’’から送出され、空気供給管路320を通流する空気(例えば、15℃)との間で熱交換され、冷却器210に取り入れられる際には外気の温度は低下している。具体的には、外気が23℃で、空気供給管路320を通流する空気の温度が15℃の場合には、取入空気はほぼ20℃まで冷やされる。そのため、冷却器210の冷却エネルギーを低減することができる。
【0072】
一方、冷却器210では、取り入れられた外気は、露点温度以下(例えば、7℃)に冷却される。この際には、相対湿度はほぼ100%であり、過飽和の水分は結露となって除去され、空気中に含まれる水分の絶対量が低減される。
【0073】
次いで、このようにして露点温度以下の温度に冷却された空気に、バイパス管路240を介して取り入れられた空気が混合され、空気の温度が例えば15℃に調整される。そして、この空気が加湿器230に導入されて、所定湿度(例えば40〜50%)まで加湿される。
【0074】
この所定湿度(40〜50%)に調整された空気が制御ユニット200’’からブロワー235により送出され、空気供給管路320を通流し、さらに配管260を通流して加温ユニット270まで供給される。この際に、空気供給管路320と外気取入管路310とが、これらの間で熱交換可能なように接触しているので、この空気供給管路320を通流している空気は、外気取入管路310を通流する外気と熱交換して加温される。具体的には、例えば制御ユニット200’’から送出された15℃の空気が23℃の外気の熱を奪って昇温し、加温ユニット270の手前では、ほぼ20℃まで加温される。
【0075】
この空気が加温ユニット270により加温されて予め設定されたレジスト塗布処理ユニット(COT)における空気の温度に調整され、この空気がフィルターユニット280のULPAフィルターを通ってレジスト塗布処理ユニット(COT)内に吹き出される。
【0076】
このように、外気取入管路310と空気供給管路320とが接触して互いに熱交換可能となっているので、制御ユニット200’’により湿度が制御された空気が、空気供給管路320を通流する間に、外気取入管路310を通流している外気から熱が供給され、加温ユニット270に供給される空気の温度を上昇させることができるとともに、外気取入管路310を通流している外気は逆に空気供給管路320を通流する空気に熱を奪われて制御ユニット200’’の冷却器210に供給される外気の温度を低下させることができる。したがって、空気を所定温度に加温する際に必要なエネルギーを少なくすることができるとともに、制御ユニット200’’における加温設備を省略することができ、かつ冷却器210における外気冷却のためのエネルギーを少なくすることができるので、設備の簡略化および消費電力等のランニングコストの低減を図ることができる。また、空気供給管路320でラフに加温された空気をレジスト塗布処理ユニット(COT)内に設けられた加温ユニット270により加温して、最終的な温度の微調整を行っているため、温度や湿度を高精度に管理した空気をレジスト塗布処理ユニット(COT)に供給することができる。
【0077】
次に、図9を参照して、レジスト塗布処理ユニット(COT)に送られる空気の温度・湿度制御機構の別の実施形態について説明する。本実施形態においては、加温ユニットの面内温度分布を制御する制御部301を設け、この制御部301により、ウエハWの面内温度分布が均一になるように、レジスト塗布処理ユニット(COT)内に吹き出す空気の温度分布を制御する。
【0078】
すなわち、本実施形態では、得られたレジスト膜の膜厚等から、レジスト塗布処理ユニット(COT)内におけるウエハWの面内温度分布が不均一であると判断された場合に、その面内温度分布の不均一を解消して、ウエハWの面内温度分布が均一になるように、制御部301で加温ユニット270の面内温度分布を制御する。このようにすることで、レジスト塗布処理ユニット(COT)内で処理されるウエハWの面内温度分布に不均一が生じることを防止して、精度の高い塗布処理を行うことができる。なお、加温ユニット270の面内温度分布を制御するためには、例えば、加温ユニット270を複数の制御単位に分割された構造とし、これらの制御単位の温度を制御部301により個々に制御することにより行うことができる。
【0079】
上記例では加温ユニット270の面内温度分布を制御する場合について説明したが、例えば、レジスト塗布処理ユニット(COT)内に、レジスト塗布処理ユニット(COT)内に吹き込まれた空気の流れを制御する気流制御機構を設け、この気流制御機構により、ウエハWに向けて形成されるダウンフローの面内流速分布を調節するようにしてもよい。このようにすることによってもウエハWの面内温度分布を均一化することができる。さらに、上記例では本実施形態を図6の装置に適用した場合を示したが、図7、図8の装置に適用することも可能である。
【0080】
次に、図10を参照して、レジスト塗布処理ユニット(COT)に送られる空気の温度・湿度制御機構のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、レジスト塗布・現像処理システム1の2台のレジスト塗布処理ユニット(COT)で互いに異なる温度・湿度の条件で処理を行う場合に、制御ユニットからそれぞれのレジスト塗布処理ユニット(COT)に異なる温度・湿度の空気を供給する。
【0081】
すなわち、本実施形態における制御ユニット302は、冷却器210と、加温器220および220’と、加湿器230および230’と、ブロワー235および235’とを有している。冷却器210と、加温器220および220’とは、分岐した構造の配管203’により接続されており、冷却器210からの空気が加温器220および220’の双方に供給されるようになっている。また、バイパス管路240は配管203’の分岐する位置よりも上流側に接続されており、加温器220および220’にはいずれも冷却器210で冷却された後に外気が混合され、温度の調整された空気が供給されるようになっている。加温器220の出側には、加湿器230およびブロワー235が直列に接続され、ブロワー235の出側には空気供給管路250および配管260を介して第1のレジスト塗布処理ユニット(COT1)の加温ユニット270が接続されている。一方、加温器220’の出側には、加湿器230’およびブロワー235’が直列に接続され、ブロワー235’の出側には空気供給管路250’および配管260’を介して第2のレジスト塗布処理ユニット(COT2)の加温ユニット270’が接続されている。
【0082】
このように構成された温度・湿度制御機構においては、まず、取入管202を介して冷却器210にレジスト塗布・現像処理システム外の外気(例えば、23℃、40〜50%)が取り入れられ、露点温度以下の温度(例えば、7℃)に冷却され、結露により空気中の過飽和の水分が除去される。次いで、このように冷却された空気に、バイパス管路240からの外気が混合され、空気の温度が例えば15℃に調整される。
【0083】
このように温度の調整された空気は、加温器220と加温器220’との双方に供給される。このうち、加温器220側に供給された空気は、予め設定された第1のレジスト塗布処理ユニット(COT1)における空気の温度および湿度の条件に基づいて、加温器220において設定された条件の温度より若干低い温度に加温され、次いで加湿器230において設定された条件の湿度に加湿される。この空気がブロワー235により空気供給管路250および配管260を介して加温ユニット270まで供給され、加温ユニット270により加温されて設定された条件の温度に最終的に調整され、フィルターユニット280のULPAフィルターを通って第1のレジスト塗布処理ユニット(COT1)内に吹き出される。
【0084】
一方、加温器220’側に供給された空気は、予め設定された第2のレジスト塗布処理ユニット(COT2)における空気の温度および湿度の条件に基づいて、加温器220’において設定された条件の温度より若干低い温度に加温され、次いで加湿器230’において設定された条件の湿度に加湿される。この空気がブロワー235’により空気供給管路250’および配管260’を介して加温ユニット270’まで供給され、加温ユニット270’により加温されて設定された条件の温度に最終的に調整され、フィルターユニット280’のULPAフィルターを通って第2のレジスト塗布処理ユニット(COT2)内に吹き出される。
【0085】
以上のようにして、本実施形態においては、異なる温度・湿度の条件で処理を行う第1のレジスト塗布処理ユニット(COT1)および第2のレジスト塗布処理ユニット(COT2)に、それぞれの条件の温度・湿度を有する空気を供給することができる。また、第1のレジスト塗布処理ユニット(COT1)および第2のレジスト塗布処理ユニット(COT2)で1台の冷却器210を共用するようにしているので、冷却器210を2台設けた場合よりも消費電力を低減することができる。なお、上記例では本実施形態を図6の装置に適用した場合を示したが、図7、図8の装置に適用することも可能である。
【0086】
次に、図11を参照して、レジスト塗布処理ユニット(COT)に送られる空気の温度・湿度制御機構のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、レジスト塗布処理ユニット(COT)から排気された空気を一部回収して外気とともに制御ユニットに導入し、その温度および湿度を制御し、レジスト塗布処理ユニット(COT)に供給する。
【0087】
すなわち、本実施形態では、レジスト塗布処理ユニット(COT)から排気された空気を一部回収し、冷却器210に供給する循環管路303を設け、レジスト塗布処理ユニットから排気された空気を冷却器210で冷却し、この冷却された空気にバイパス管路240からの外気を混合して温度調整した後、加温器220および加湿器230で加温および加湿して所定温度・所定湿度とした空気をレジスト塗布処理ユニット(COT)に供給する。レジスト塗布処理ユニット(COT)から排気された空気は温度および湿度の変動が少ないので、このような空気を冷却器210に導入することにより、冷却器210を簡単な構造にすることができ、これにより消費電力等のランニングコストを低減することができる。なお、上記例では本実施形態を図6の装置に適用した場合を示したが、図7、図8の装置に適用することも可能である。図8の装置に本実施形態を適用した場合を図12に示す。図12に示すように、この場合には、循環管路303’の一部を供給管路320と接触させ、両者の間で熱交換可能に構成する。
【0088】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。上記実施の形態では、加温ユニット270をレジスト塗布処理ユニット内に設けたが、その近傍に設けてもよい。また、上記実施形態では、半導体ウエハ用のレジスト塗布・現像処理システムに本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、温度・湿度を管理する必要がある処理装置であれば適用することが可能である。また、上記実施形態では基板として半導体ウエハを用いた場合について示したが、他の基板、例えば液晶表示装置(LCD)用のガラス基板に対して本発明を適用することも可能である。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、制御ユニットにより、外気を予め設定された処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御し、処理ユニット内またはその近傍に設けられた加温ユニットにより供給された空気を所定の温度に加温するので、制御ユニットから処理ユニットに空気を供給するまでの間に、空気の温度が若干変化したとしても、加温ユニットにより最終的な温度の微調整を行うことができる。このため、温度・湿度が高精度に制御された空気を処理ユニットに供給することができる。また、制御ユニットでは、予め設定された処理ユニットにおける空気の温度より低い温度まで加熱すればよいことから、制御ユニットの加温熱容量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される半導体ウエハのレジスト塗布・現像処理システムの全体構成を示す平面図。
【図2】本発明が適用される半導体ウエハのレジスト塗布・現像処理システムの全体構成を示す正面図。
【図3】本発明が適用される半導体ウエハのレジスト塗布・現像処理システムの全体構成を示す背面図。
【図4】本発明が適用されるレジスト塗布処理ユニット(COT)を示す概略断面図。
【図5】本発明が適用されるレジスト塗布処理ユニット(COT)を示す概略平面図。
【図6】本発明の一実施形態に用いられる温度・湿度制御機構を示す断面図。
【図7】本発明の他の実施形態に用いられる温度・湿度制御機構を示す断面図。
【図8】本発明のさらに他の実施形態に用いられる温度・湿度制御機構を示す断面図。
【図9】本発明の別の実施形態における温度・湿度制御機構の一例を示す断面図。
【図10】本発明のまた別の実施形態における温度・湿度制御機構の一例を示す断面図。
【図11】本発明のさらに別の実施形態における温度・湿度制御機構の一例を示す断面図。
【図12】本発明のさらに別の実施形態における温度・湿度制御機構の他の例を示す断面図。
【符号の説明】
200,200’,200’’;制御ユニット
210;冷却器
220;加温器
230;加湿器
240;バイパス管路
250,300,320;空気供給管路
251;断熱材
270;加温ユニット
280;フィルターユニット
310;外気取入管路
COT;レジスト塗布処理ユニット
Claims (4)
- 基板に所定の処理を施す処理ユニットと、
外気を取り入れ、取り入れた外気を予め設定された前記処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御する制御ユニットと、
前記処理ユニット内またはその近傍に設けられ、前記制御ユニットで温度および湿度が制御された空気を所定温度に加温して、所定温度および所定湿度の空気を前記処理ユニット内に供給する加温ユニットと、
前記処理ユニット内の基板の面内温度分布が均一になるように、前記加温ユニットの面内温度分布を制御する加温ユニット制御機構と
を具備することを特徴とする基板処理装置。 - 基板に所定の処理を施す処理ユニットと、
外気を取り入れ、取り入れた外気を予め設定された前記処理ユニットにおける空気の温度より低い温度に制御するとともに、所定湿度に制御する制御ユニットと、
前記処理ユニット内またはその近傍に設けられ、前記制御ユニットで温度および湿度が制御された空気を所定温度に加温して、所定温度および所定湿度の空気を前記処理ユニット内に供給する加温ユニットと、
前記処理ユニット内の基板の面内温度分布が均一になるように、前記処理ユニット内に供給される空気の面内流速分布を制御する気流制御機構と
を具備することを特徴とする基板処理装置。 - 前記制御ユニットは、
取り入れた外気を露点温度以下に冷却する冷却器と、
この冷却された空気を前記処理ユニットに供給される空気の温度より低い温度に加温する加温器と、
この加温された空気を所定湿度に加湿する加湿器とを有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。 - 前記制御ユニットは、前記冷却器により冷却された空気に、外気を混合するためのバイパス管路を有していることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
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