JP3609866B2 - テトラフルオルエチレン、ヘキサフルオルプロピレン及びエチレンのコポリマー - Google Patents
テトラフルオルエチレン、ヘキサフルオルプロピレン及びエチレンのコポリマー Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、テトラフルオルエチレン（ＴＦＥ） 単位４５〜５５ｍｏｌ％、ヘキサフルオルプロピレン（ＨＦＰ） 単位１０〜２０ｍｏｌ％及びエチレン（ＥＴ）単位２５〜４０ｍｏｌ％を含み、約１４０ 〜約１７０ ℃の範囲の融点を有するコポリマーに関する。しかし、上記のモノマーと相合性のある別のコモノマ−の存在は排除されない。
【０００２】
【発明の背景及び構成】
好ましいコポリマーは、ＴＦＥ４８ 〜５５ｍｏｌ％、ＨＦＰ１１ 〜１８ｍｏｌ％及びＥＴ２７〜３９ｍｏｌ％、特に２９〜３８ｍｏｌ％を含む。
【０００３】
重量に基づけば、本発明のコポリマーはＴＦＥ 約５３〜６９％ 、ＨＦＰ 約１８〜３６％ 及びＥＴ約７〜１５％ を含む。
本発明のポリマーは、その比較的低い融点を有する点に特徴がある。それ故、比較的高い温度には耐えられない基体、例えば繊維材料または温度に敏感なプラスチックと一緒に、溶融物から加工するのに適している。
【０００４】
ＴＦＥ 、ＨＥＰ 及びＥＴのターポリマーは従来公知である。米国特許第３ ８１７ ９５１ 号は、ＥＴ４０〜６０ｍｏｌ％、ＴＦＥ２０ 〜３０ｍｏｌ％及びＨＦＰ１０ 〜３０ｍｏｌ％から構成されるターポリマーを開示している。これらのターポリマーの有利な性質は、この特定した割合の限界的な狭い範囲内でのみ達成されると引用例には明言されている。低いＴＦＥ 含有量に対応して、その実施例に挙げられるターポリマーは４６〜５０ｍｏｌ％のＥＴを含んでいる。
【０００５】
米国特許第４ ３３８ ２３７ 号は、ＴＦＥ 、ＨＦＰ 及びＥＴのターポリマーを包含する、コポリマーの安定したコロイド水性分散液の製造方法を開示している。ＴＦＥ 含有量は３０〜６０ｍｏｌ％であり、ＨＦＰ 含有量は０〜１５ｍｏｌ％でありそしてＥＴ含有量は４０〜６０ｍｏｌ％である。その実施例に挙げられるこれらのモノマーのターポリマーは４．５ または４．７ｍｏｌ％ のＨＦＰ とそれに対応して４６．５または４６．８ｍｏｌ％のＥＴを含む。この濃厚分散液は繊維材料及び基体を含浸または被覆するのに適しており凝固した分散液からは溶融粒体（ｍｅｌｔ ｇｒａｎｕｌｅｓ） を得ることができ、更に、このコポリマーを溶融物から加工できる。
【０００６】
ヨーロッパ特許第９２ ６７５号は、光学繊維のための被覆用材料を開示しており、ここではエチレン３０〜６０ｍｏｌ％、ＴＦＥ またはクロロトリフルオルエチレン２０〜６９ｍｏｌ％及び更に別のオレフィン （ＨＦＰ であってもよい） １〜３０ｍｏｌ％を含むコポリマーが使用される。その実施例１はＥＴ５５ｍｏｌ％、ＴＦＥ２５ｍｏｌ％ 及びＨＦＰ２０ｍｏｌ％ 含むターポリマーに関するものであり、比較例３はＥＴ７０ｍｏｌ％、ＴＦＥ２３ ｍｏｌ％及びＨＦＰ７ｍｏｌ％含むターポリマーに関するものである。
【０００７】
本発明のコポリマーの製造は、上記の特許明細書にも記載されるようなそれ自体公知の方法で行うことができる。好ましくは共重合は、水性媒質中で行い、必要に応じて連鎖移動剤としての低分子量炭化水素及び開始剤としてのレドックスシステムを使用する。
【０００８】
本発明のコポリマーは侵蝕的な媒質に対して高い抵抗性を有する。比較的低い融点により、それらは高温に耐えられない造形品を被覆またはライニングするのに適している。この目的のために、例えばこのコポリマーを最初にフィルムに加工し、次いでこれを必要ならば適当なバインダーを用いて基体に溶着することができる。
【０００９】
本発明は以下の実施例で説明される。特に断りがなければ百分率は重量％ を意味する。
【００１０】
【実施例】
実施例１
羽根車式撹拌機を備えた、１９５Ｌの総容量を有する内部がエナメル被覆された重合反応器に脱イオン水１２０Ｌを充填し、そしてそれに、アンモニウムパーフルオルオクタノエート５００ｇ （水中に３０％ 濃度溶液 １６６７ｇの形、３Ｍ社の製品） 、蓚酸二アンモニウム一水和物２４２ｇ及び蓚酸一水和物 ６９ｇを溶解する。反応器を密閉した後、先ず窒素で５回フラッシュし、次いで１ｂａｒのＴＦＥ で１回フラッシュする。
【００１１】
反応器の圧力を開放しそして４３℃に加熱した後、ｎ−ペンタン１０ｇ 及びＨＦＰ９ｋｇをゆっくりと撹拌しながらラインを通して注入する。次いで撹拌を２１０ｒｐｍに早めそして ＴＦＥ２．０５ｋｇ及びＥＴ１３３ｇをガス相を介して反応器に導入し、これによって１７ｂａｒ の全圧が達成される。
【００１２】
次いで重合を、水２５０ｍｌ 中の過マンガン酸カリウム５ｇ の溶液を注入することによって開始し、そして１時間あたり、水０．７Ｌ中に溶解した過マンガン酸カリウム１４ｇ を連続的に供給することによって維持する。１７ｂａｒ の全モノマー圧は、ＴＦＥ 、ＥＴ及びＨＦＰ を２．３：１．７：１ のモル比で有する混合物を連続的に供給することによって自動的に維持される。
【００１３】
使用した水性反応媒質を基準として、約２１％ のコポリマー固形含有量が達成されたらモノマー混合物を排気することによって反応を終了する。
次いでその分散液を激しく撹拌することによって凝固させる。その沈殿したコポリマー固体を母液から分離し、水で何度も洗浄し、次いで窒素雰囲気下に１５時間１１０ ℃で乾燥しそして溶融− 粒体化する。
【００１４】
ポリマー組成及び他の特性データを以下の表にまとめる。
実施例２〜５
実施例２〜５は実施例１の方法と類似の方法で行う。例えばコモノマーの配量供給の変法をポリマーの性質と一緒に下記の表に示す。
表
【００１５】
【表１】
ＭＦＩ： ２９７ ℃及び５ｋｇの荷重の下でのメルトフローインデックス、ＤＩＮ５３ ７３５／ＡＳＴＭ Ｄ ３１５９ に従う。
【産業上の利用分野】
本発明は、テトラフルオルエチレン（ＴＦＥ） 単位４５〜５５ｍｏｌ％、ヘキサフルオルプロピレン（ＨＦＰ） 単位１０〜２０ｍｏｌ％及びエチレン（ＥＴ）単位２５〜４０ｍｏｌ％を含み、約１４０ 〜約１７０ ℃の範囲の融点を有するコポリマーに関する。しかし、上記のモノマーと相合性のある別のコモノマ−の存在は排除されない。
【０００２】
【発明の背景及び構成】
好ましいコポリマーは、ＴＦＥ４８ 〜５５ｍｏｌ％、ＨＦＰ１１ 〜１８ｍｏｌ％及びＥＴ２７〜３９ｍｏｌ％、特に２９〜３８ｍｏｌ％を含む。
【０００３】
重量に基づけば、本発明のコポリマーはＴＦＥ 約５３〜６９％ 、ＨＦＰ 約１８〜３６％ 及びＥＴ約７〜１５％ を含む。
本発明のポリマーは、その比較的低い融点を有する点に特徴がある。それ故、比較的高い温度には耐えられない基体、例えば繊維材料または温度に敏感なプラスチックと一緒に、溶融物から加工するのに適している。
【０００４】
ＴＦＥ 、ＨＥＰ 及びＥＴのターポリマーは従来公知である。米国特許第３ ８１７ ９５１ 号は、ＥＴ４０〜６０ｍｏｌ％、ＴＦＥ２０ 〜３０ｍｏｌ％及びＨＦＰ１０ 〜３０ｍｏｌ％から構成されるターポリマーを開示している。これらのターポリマーの有利な性質は、この特定した割合の限界的な狭い範囲内でのみ達成されると引用例には明言されている。低いＴＦＥ 含有量に対応して、その実施例に挙げられるターポリマーは４６〜５０ｍｏｌ％のＥＴを含んでいる。
【０００５】
米国特許第４ ３３８ ２３７ 号は、ＴＦＥ 、ＨＦＰ 及びＥＴのターポリマーを包含する、コポリマーの安定したコロイド水性分散液の製造方法を開示している。ＴＦＥ 含有量は３０〜６０ｍｏｌ％であり、ＨＦＰ 含有量は０〜１５ｍｏｌ％でありそしてＥＴ含有量は４０〜６０ｍｏｌ％である。その実施例に挙げられるこれらのモノマーのターポリマーは４．５ または４．７ｍｏｌ％ のＨＦＰ とそれに対応して４６．５または４６．８ｍｏｌ％のＥＴを含む。この濃厚分散液は繊維材料及び基体を含浸または被覆するのに適しており凝固した分散液からは溶融粒体（ｍｅｌｔ ｇｒａｎｕｌｅｓ） を得ることができ、更に、このコポリマーを溶融物から加工できる。
【０００６】
ヨーロッパ特許第９２ ６７５号は、光学繊維のための被覆用材料を開示しており、ここではエチレン３０〜６０ｍｏｌ％、ＴＦＥ またはクロロトリフルオルエチレン２０〜６９ｍｏｌ％及び更に別のオレフィン （ＨＦＰ であってもよい） １〜３０ｍｏｌ％を含むコポリマーが使用される。その実施例１はＥＴ５５ｍｏｌ％、ＴＦＥ２５ｍｏｌ％ 及びＨＦＰ２０ｍｏｌ％ 含むターポリマーに関するものであり、比較例３はＥＴ７０ｍｏｌ％、ＴＦＥ２３ ｍｏｌ％及びＨＦＰ７ｍｏｌ％含むターポリマーに関するものである。
【０００７】
本発明のコポリマーの製造は、上記の特許明細書にも記載されるようなそれ自体公知の方法で行うことができる。好ましくは共重合は、水性媒質中で行い、必要に応じて連鎖移動剤としての低分子量炭化水素及び開始剤としてのレドックスシステムを使用する。
【０００８】
本発明のコポリマーは侵蝕的な媒質に対して高い抵抗性を有する。比較的低い融点により、それらは高温に耐えられない造形品を被覆またはライニングするのに適している。この目的のために、例えばこのコポリマーを最初にフィルムに加工し、次いでこれを必要ならば適当なバインダーを用いて基体に溶着することができる。
【０００９】
本発明は以下の実施例で説明される。特に断りがなければ百分率は重量％ を意味する。
【００１０】
【実施例】
実施例１
羽根車式撹拌機を備えた、１９５Ｌの総容量を有する内部がエナメル被覆された重合反応器に脱イオン水１２０Ｌを充填し、そしてそれに、アンモニウムパーフルオルオクタノエート５００ｇ （水中に３０％ 濃度溶液 １６６７ｇの形、３Ｍ社の製品） 、蓚酸二アンモニウム一水和物２４２ｇ及び蓚酸一水和物 ６９ｇを溶解する。反応器を密閉した後、先ず窒素で５回フラッシュし、次いで１ｂａｒのＴＦＥ で１回フラッシュする。
【００１１】
反応器の圧力を開放しそして４３℃に加熱した後、ｎ−ペンタン１０ｇ 及びＨＦＰ９ｋｇをゆっくりと撹拌しながらラインを通して注入する。次いで撹拌を２１０ｒｐｍに早めそして ＴＦＥ２．０５ｋｇ及びＥＴ１３３ｇをガス相を介して反応器に導入し、これによって１７ｂａｒ の全圧が達成される。
【００１２】
次いで重合を、水２５０ｍｌ 中の過マンガン酸カリウム５ｇ の溶液を注入することによって開始し、そして１時間あたり、水０．７Ｌ中に溶解した過マンガン酸カリウム１４ｇ を連続的に供給することによって維持する。１７ｂａｒ の全モノマー圧は、ＴＦＥ 、ＥＴ及びＨＦＰ を２．３：１．７：１ のモル比で有する混合物を連続的に供給することによって自動的に維持される。
【００１３】
使用した水性反応媒質を基準として、約２１％ のコポリマー固形含有量が達成されたらモノマー混合物を排気することによって反応を終了する。
次いでその分散液を激しく撹拌することによって凝固させる。その沈殿したコポリマー固体を母液から分離し、水で何度も洗浄し、次いで窒素雰囲気下に１５時間１１０ ℃で乾燥しそして溶融− 粒体化する。
【００１４】
ポリマー組成及び他の特性データを以下の表にまとめる。
実施例２〜５
実施例２〜５は実施例１の方法と類似の方法で行う。例えばコモノマーの配量供給の変法をポリマーの性質と一緒に下記の表に示す。
表
【００１５】
【表１】
Claims (1)
- テトラフルオルエチレン単位45〜55mol%、ヘキサフルオルプロピレン単位10〜20mol%及びエチレン単位25〜40mol%を含み、140 〜 170 ℃の範囲の融点を有するコポリマー。
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