JP3434050B2 - メタクリル系重合体の製造方法 - Google Patents

メタクリル系重合体の製造方法

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JP3434050B2 JP28472394A JP28472394A JP3434050B2 JP 3434050 B2 JP3434050 B2 JP 3434050B2 JP 28472394 A JP28472394 A JP 28472394A JP 28472394 A JP28472394 A JP 28472394A JP 3434050 B2 JP3434050 B2 JP 3434050B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改質されたメタクリル系
重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、耐熱性お
よび成形加工時の溶融流動性に優れたメタクリル系重合
体の製造方法に関する。本発明により製造されるメタク
リル系重合体は、従来のメタクリル系重合体と同様の用
途はもとより、自動車のヘッドランプカバーなど耐熱性
が要求される材料に使用できるため、工業的価値が極め
て高い。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸メチル単位を主成分とする
メタクリル系重合体は、その優れた耐候性、卓越した透
明性に加え、機械的性質、熱的性質、成形加工性などに
おいても比較的バランスのとれた性質を有しており、こ
れらの特性を活かして、自動車用部品、家庭用照明カバ
ー、業務用照明カバー、看板、装飾品、銘板、電気機器
部品、雑貨など種々の分野で広く用いられている。その
反面、メタクリル系重合体には耐熱性、耐溶剤性、耐衝
撃性が不充分であるという欠点がある。耐熱性は100
℃程度が限界であり、耐熱性を必要とする各分野からの
要求には充分応じられていないのが現状である。例え
ば、自動車のヘッドランプカバー等に使用する場合、従
来品に比べてランプ自体の大型化または照明強度を上げ
るための発熱量の増加およびコスト低減に伴う薄肉化の
両面から耐熱性の向上が要求されている。また、自動
車、二輪車のメーターカバー、太陽熱エネルギーを利用
する温水器のカバー等直射日光下での温度が非常に上昇
する部品への用途展開を図るため、水の沸点以上でも充
分耐え得るメタクリル系重合体の開発が期待されてい
る。メタクリル系重合体の耐熱性を向上させる方法とし
て、これまでに多くの提案がなされている。例えば、メ
タクリル酸メチルとα−メチルスチレンを共重合させる
方法(米国特許第 3,135,723号公報参照)、メタクリル
酸メチル、α−メチルスチレンおよび無水マレイン酸を
共重合させる方法(特公昭45-31953号公報、特公昭49-1
0156号公報および特公昭56-81322号公報参照)、メタク
リル酸メチル、α−メチルスチレンおよびマレイミドを
共重合させる方法(特公昭48-95490号公報参照)、メタ
クリル酸メチルを0〜100℃で乳化重合する方法(特
開昭62-256805号公報参照;以下、これを従来法Aとい
う)などがある。
【0003】一方、成形材料としては、ASTM D−
1238(230℃、3.8kg)で測定したメルトフ
ローインデックスが0.1〜20g/10分の範囲の流
動性を示すものが通常用いられる。このメルトフローイ
ンデックスが0.1g/10分未満のものは流動性が著
しく低く、溶融時のモータ負荷が増大したり、成形品表
面に銀条を発生するなど成形加工上の欠点を有する。一
方、メルトフローインデックスが20g/10分を越え
るものは射出成形時の成形器ノズルからの樹脂の鼻垂れ
現象、糸引き現象などの異常現象を生じると同時に、均
一性に欠けるという成形加工上の欠点を有する。メルト
フローインデックスが1〜20g/10分の範囲の溶融
流動性を示す重合体を得る方法としては、重合体の分子
量を低下することにより溶融粘度を下げる方法、内部可
塑剤として添加剤を加える方法、高分子量重合体と低分
子量重合体を溶融混合させる方法(特公昭48-7505号公
報参照;以下、これを従来法Bという)、予め全単量体
の2.5〜10.0重量%に相当する量を重量平均分子
量100万以上に重合させ、これを残りの単量体相に溶
解させて重合させる方法(特開昭64-79209号公報参照;
以下、これを従来法Cという)などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のメタクリル系重
合体の耐熱性を向上させる方法は、溶融流動性が悪い
か、重合速度が著しく遅いか、高い重合率が得られない
かのいずれかの欠点を有しているか、または比較的短時
間で重合体が得られるとしても、重合体の帯色が強く、
透明性、耐候性、表面強度、機械的強度等が低下するな
どの欠点があり、実用化に至っていないのが現状であ
る。上記の従来法Aでは、耐熱性が向上したメタクリル
系重合体は得られるが、溶融流動性は改善されず、重合
速度は遅い。また、耐熱性は重合温度が低いほどシンジ
オタクティシティーの上昇に伴って向上することから、
耐熱性の向上を目的として0℃で重合する場合には、水
相の一部が凍り、重合速度、重合率等の制御が困難にな
るという問題点が生じる。一方、溶融流動性を改善する
ために、分子量を低下する方法では、得られるメタクリ
ル系重合体の機械的物性の著しい低下が起こり、また可
塑剤を添加する方法では、耐熱性が著しく低下する。従
来法Bでは、重合が円滑に進行しないばかりでなく、一
定の溶融流動性をもったメタクリル系重合体が得られな
い。従来法Cでは、得られるメタクリル系重合体の分子
量分布が大きく、溶融流動性は改善されるが、耐熱性は
改善されない。このように、従来技術によれば、耐熱性
および溶融流動性がともに優れたメタクリル系重合体を
得ることは困難である。しかして、本発明の目的は、耐
熱性および成形加工時の溶融流動性に優れ、かつ耐候
性、透明性、機械的性質等のメタクリル系重合体本来の
好ましい物性を保持しているメタクリル系重合体の製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、メタクリル酸メチルを含む重合可能な単量体を
重合させてメタクリル系重合体を製造するに際し、該メ
タクリル酸メチルの仕込量の10〜95重量%を20℃
以下の温度(T1)で重合させた後、該仕込量の50〜
5重量%でかつ温度(T1)での重合量以下のメタクリ
ル酸メチルを温度(T1)よりも60℃以上高い温度
(T2)で重合させることを特徴とするメタクリル系重
合体の製造方法を提供することによって達成される。
【0006】本発明におけるメタクリル酸メチルの仕込
量は、重合可能な単量体(以下、これを単に単量体とい
うことがある)の仕込量の20〜100重量%が好まし
く、80〜100重量%がより好ましい。メタクリル酸
メチルの該仕込量が20%未満になると、メタクリル系
重合体本来の物性、例えば、耐熱性および機械的物性が
低下するので好ましくない。メタクリル酸メチルと共重
合可能な単量体としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、バレリアン酸ビニル、カプ
リン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティッ
ク酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸およびア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プ
ロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類;メタ
クリル酸およびメタクリル酸エチル、メタクリル酸n−
プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−
ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル
酸エステル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルア
ミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルア
ミドプロパンスルホン酸、N−(N,N−ジメチルアミ
ノプロピル)アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体;メ
タクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスル
ホン酸、N−(N,N−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドおよび
その誘導体等のメタクリルアミド誘導体;スチレン、ビ
ニルトルエン、2−メチルスチレン、4−ブチルスチレ
ン、クロルスチレン等のスチレン類;メチルビニルエー
テル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニ
ルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビ
ニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビ
ニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル類;塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸
およびそのエステル;イタコン酸およびそのエステル;
ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢
酸イソプロペニル等が挙げられる。
【0007】本発明においては、まずメタクリル酸メチ
ルの仕込量の10〜95重量%を上記の温度(T1)で
重合させる必要がある。温度(T1)としては、10℃
以下が好ましく、0℃未満がより好ましい。温度(T
1)が20℃を越えると、得られるメタクリル系重合体
の耐熱性が不充分なものとなる。また、温度(T1)の
下限に特に制限はないが、その温度は目的とするメタク
リル系重合体の工業的生産性の観点から−60℃以上が
好ましく、−50℃以上がより好ましく、−40℃以上
がさらに好ましい。温度(T1)では、目的とするメタ
クリル系重合体の工業的生産性および溶融流動性の観点
から、メタクリル酸メチルの仕込量の15〜90重量%
を重合させるのが好ましく、20〜80重量%を重合さ
せるのがより好ましい。本発明においては、温度(T
1)での重合反応後に、メタクリル酸メチルの仕込量の
50〜5重量%でかつ温度(T1)での重合量以下のメ
タクリル酸メチルを上記の温度(T2)で重合させるこ
とが必要である。温度(T2)は、得られるメタクリル
系重合体の溶融流動性等の諸特性の観点から温度(T
1)よりも60℃以上高い温度に設定されるが、0℃以
上から一般的な重合温度、例えば150℃以下の範囲内
の温度が好ましく、30℃〜150℃の範囲がより好ま
しく、50℃〜120℃の範囲が特に好ましい。温度
(T2)が温度(T1)より60℃以上高くない温度に設
定された場合は、得られるメタクリル系重合体の溶融流
動性が不充分なものとなる。温度(T2)では、目的と
するメタクリル系重合体の工業的生産性および溶融流動
性の観点から、メタクリル酸メチルの仕込量の50〜1
0重量%でかつ温度(T1)での重合量以下のメタクリ
ル酸メチルを重合させるのが好ましく、50〜20重量
%でかつ温度(T1)での重合量以下のメタクリル酸メ
チルを重合させるのがより好ましい。また、本発明にお
いては、温度(T1)から温度(T2)に昇温する際に、
温度(T1)と温度(T2)の間の温度において、メタク
リル酸メチルを重合させることもできる。この場合は、
目的とするメタクリル系重合体の溶融流動性の観点か
ら、該温度でのメタクリル酸メチルの重合量と温度(T
2)でのメタクリル酸メチルの重合量との和を温度(T
1)でのメタクリル酸メチルの重合量以下にするのが好
ましい。
【0008】上記の重合反応の重合開始剤としては、メ
タクリル酸メチルの重合反応に通常用いられる油溶性ま
たは水溶性の重合開始剤、またはレドックス系重合開始
剤が使用される。油溶性の重合開始剤としては、例え
ば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’
−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−
1−カルボニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化ジブ
チル、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパ
ーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサシルヒドロ
パーオキシド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキ
サノエート)などが挙げられ、水溶性の重合開始剤とし
ては、過酸化水素、過硫酸塩(カリウム塩、ナトリウム
塩またはアンモニウム塩)などが挙げられる。
【0009】また、レドックス系重合開始剤としては、
下記の成分の組合わせ、例えば、(a)および(b)の
組合わせ、または(a)、(b)および(c)の組合わ
せで使用される。 (a):ヒドロパーオキシド、過酸化物および過酸エス
テルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化性物
質 (b):1電子移動を受けることのできる金属イオン (c):還元性物質 (a)成分の酸化性物質としては、過酸化水素、クメン
ヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、
過硫酸塩(カリウム塩、ナトリウム塩またはアンモニウ
ム塩)、過酢酸t−ブチル、過安息香酸t−ブチル等が
挙げられ、(b)成分の金属イオンとしては、Fe2+
Cr2+、V2+、Co2+、Ti3+、Cu+等が挙げられ、
(c)成分の還元性物質としては、ロンガリット、L−
アスコルビン酸等が挙げられる。なかでも、入手の容易
さおよび重合開始能の観点から、(a)成分としては過
酸化水素、過硫酸塩(カリウム塩、ナトリウム塩または
アンモニウム塩)、クメンヒドロパーオキシド、(b)
成分としてはFe2+、(c)成分としてはロンガリット
を使用するのが好ましい。レドックス系重合開始剤の使
用に当たっては、(a)、(b)および(c)成分の量
は特に制限されるものではないが、重合反応中は常に
(a)成分に対して(b)成分または(b)成分と
(c)成分との和が、充分過剰に存在するように用いる
ことが重合速度および重合率の調整の点から好ましい。
これらの重合開始剤は、重合可能な単量体または溶剤に
溶解させて使用することができる。
【0010】本発明における重合方法には特に制限はな
く、公知の重合法、例えば、塊状重合法、溶液重合法、
懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法などを採用するこ
とができる。これらのうち、20℃以下の重合温度(T
1)においても、重合速度が速く、目的とするメタクリ
ル系重合体の重合度の制御が容易な乳化重合法を採用す
るのが好ましい。また、乳化重合法としては、例えば、
重合開始前に単量体を一括仕込みする方法、単量体を添
加しながら重合する方法、重合系にエマルジョンを追加
しながら重合する方法およびシード重合法などの公知の
乳化重合法が採用される。
【0011】乳化重合法または懸濁重合法等のように水
性分散液の不均一系で重合を行う場合には、重合可能な
単量体の量は、水性分散媒100重量部に対して10〜
150重量部の範囲であることが好ましい。単量体の量
が10重量部未満の場合には、メタクリル系重合体の製
造コストが高くなる。また、単量体の量が150重量部
を越えると、水性分散液の不均一系において満足できる
重合を行うことができなくなることがある。
【0012】また、0℃未満の温度において、水性分散
液の不均一系で重合を行う場合、分散媒である水相の凝
結を防ぐため、水溶性のアルコール類、グリコール類、
グリセリン類、ジメチルスルホキシドおよび無機塩類等
の凝固点降下剤を水相に添加する必要がある。凝固点降
下剤としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、t−ブタノール、エチレングリコール、グリセリ
ン、ジメチルスルホキシド、塩化リチウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。凝固点降下剤
の添加量は、重合温度によって異なるが、水と凝固点降
下剤の重量比は前者対後者の比で100対0〜50対5
0の範囲が好ましく、100対0〜60対40の範囲が
より好ましい。
【0013】本発明における重合が乳化重合である場合
に用いられる乳化重合用分散安定剤としては、水溶性の
ものであれば特に制限はないが、−60〜150℃の温
度範囲で、かつ水と凝固点降下剤との比率が前者対後者
の比で100対0〜50対50の範囲の条件下で溶解
し、生成するエマルジョンを安定化してエマルジョン状
態を保つ能力のあるものが好ましい。乳化重合用分散安
定剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面
活性剤、ノニオン性界面活性剤、ノニオン−アニオン性
界面活性剤、両性界面活性剤、ラジカル産生能を有する
界面活性剤および高分子界面活性剤など、すべての界面
活性剤が使用できるが、アニオン性界面活性剤、ノニオ
ン性界面活性剤、ノニオン−アニオン性界面活性剤およ
び高分子界面活性剤が好適に使用される。アニオン性界
面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどの高級
アルコールの硫酸エステル塩、ノニルフェニル硫酸ナト
リウムなどのアルキルアリールアルコールの硫酸エステ
ル塩、ラウリルリン酸ナトリウムなどの脂肪族アルコー
ルのリン酸エステル塩等が挙げられる。ノニオン性界面
活性剤としては、ポリオキシエチレン(2)セチルエー
テルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レン(20)ソルビタンラウリル酸エステルなどのポリ
オキシエチレンソルビタンのカルボン酸エステル等が挙
げられる。ノニオン−アニオン性界面活性剤としては、
ポリオキシエチレン(10)ノニルフェニルエーテル硫
酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(3)ラウリル
エーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸塩等が挙げられる。高分子界面活性剤
としてはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、セル
ロースおよびポリビニルピロリドン等が挙げられる。上
記の界面活性剤は、単独で使用しても、2種以上を組合
わせて使用してもよい。
【0014】乳化重合用分散安定剤の使用量は、単量体
100重量部に対して0.01〜40重量部の範囲が好
ましく、0.05〜20重量部の範囲がより好ましく、
0.1〜10重量部の範囲がさらに好ましい。乳化重合
用分散安定剤が0.01重量部より少ないと、エマルジ
ョン中のメタクリル系重合体の粒子を安定に保つことが
困難となる傾向にあり、該重合体の粒子の凝集が起こる
場合がある。また、乳化重合用分散安定剤が40重量部
を越えると、重合系の粘度が高くなりすぎる場合があ
り、均一に重合を進行することができなかったり、重合
熱の除熱が不充分になったりするおそれがある。
【0015】乳化重合中および乳化重合後のメタクリル
系重合体の平均粒径および粒子数は、用いる水性分散液
または目的とするメタクリル系重合体の性質によって異
なるため、特に制限されないが、一般的には、メタクリ
ル系重合体の平均粒径は0.01〜10μmの範囲が好
ましく、0.02〜5μmの範囲がより好ましい。生成
するメタクリル系重合体の熱分解を抑制するため、メタ
クリル系重合体の平均粒径は0.02〜1μmの範囲が
さらに好ましい。また、水性分散液の単位体積(1ミリ
リットル)当たりのメタクリル系重合体の粒子数は、停
止反応の抑制の観点から1×1010〜1×1016個の範
囲が好ましく、1×1011〜5×1015個の範囲がより
好ましく、1×1012〜3×1015個の範囲がさらに好
ましい。
【0016】本発明における重合が懸濁重合である場合
に用いられる懸濁重合用分散安定剤についても、上記の
乳化重合用分散安定剤と同様のものが使用できるが、こ
れら懸濁重合用分散安定剤についても、低温乳化重合の
場合と同様に低温重合温度での界面特性を充分に考慮し
て選択することが望ましい。
【0017】本発明における重合反応の最終重合率、重
合時間および重合速度に関しては、特に制限はないが、
メタクリル系重合体の工業的生産性の観点から、最終重
合率は15〜100%の範囲が好ましく、20〜100
%の範囲がより好ましく、30〜100%の範囲がさら
に好ましい。重合時間は1〜15時間の範囲が好まし
く、重合速度は2〜50%/hrの範囲が好ましく、3
〜30%/hrの範囲がより好ましい。
【0018】本発明により製造されるメタクリル系重合
体の粘度平均分子量は、3万〜30万の範囲が好まし
く、5万〜25万の範囲がより好ましく、5万〜20万
の範囲がさらに好ましい。メタクリル系重合体の粘度平
均分子量が3万未満の場合は、メタクリル系重合体の機
械的強度が低下する傾向にあり、一方、30万より高い
場合には、溶融粘度が著しく高くなり、成形が困難にな
る傾向にあるため好ましくない。また、分子量調整剤と
して連鎖移動剤を用いることもできる。連鎖移動剤とし
ては、チオール、ハロゲン含有化合物等が挙げられる。
チオールとしては、炭素数1〜18の脂肪族チオールま
たは芳香族チオールが好ましく、これらはカルボキシル
基、エステル基、水酸基などの官能基を有していてもよ
く、例えば、チオグリコール酸メチルなどのチオグリコ
−ル酸エステル、チオ酢酸、2−メルカプトエタノー
ル、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタ
ン、n−ドデシルメルカプタン、チオフェノール、モノ
チオエチレングリコール等が挙げられる。ハロゲン含有
化合物としては、例えば、四塩化炭素等が挙げられる。
これらの連鎖移動剤は単独で使用してもまた2種以上組
合わせて使用してもよい。連鎖移動剤は単量体当たり0
〜5重量%の範囲で用いられ、所望の粘度平均分子量の
メタクリル系重合体が得られるように調製して使用され
る。
【0019】本発明におけるメタクリル酸メチルを含む
重合可能な単量体の重合は、バッチ重合法に限られたも
のではなく、連続重合法によっても行われる。メタクリ
ル系重合体の工業生産を行う場合には、装置の小型化、
品質の安定化およびスケール等の付着減少等が可能な連
続重合を採用するのが好ましい。
【0020】メタクリル酸メチルを含む重合可能な単量
体の連続重合法は、反応器に連続的に単量体、重合開始
剤、場合によっては溶媒、水、乳化重合用分散安定剤ま
たは懸濁重合用分散安定剤、凝固点降下剤、分子量調整
剤、シードエマルジョンおよび他の重合助剤を導入し、
かつ連続的に重合体を取り出すことにより行う。シード
エマルジョンは公知の方法より製造することができる。
また、各成分の添加方法に特に制限はなく、各成分を個
別に反応器に添加しても、予め各成分を混合した全量を
一度に反応器に添加してもよい。また、複数の反応器に
対して均等または不均等に分配して各反応器に添加して
もよい。さらに、発熱量の多い場合および低温で重合す
る場合、連続乳化重合は減圧下で行うことが好ましく、
減圧沸騰下で行うことがより好ましい。減圧度は、使用
する単量体、重合温度、平均重合速度、重合方法および
重合装置により異なるが、通常は重合温度下で単量体ま
たは凝固点降下剤が沸騰する減圧度に適宜選定する。
【0021】連続重合法を行う反応器としては、連続的
に添加される物質が迅速かつ完全に混合することが可能
である限り、撹拌反応器、管状反応器およびこれらが組
合わされた反応器など公知の装置を使用することができ
る。本発明では異なる温度を設定した2段階以上の重合
反応を行うことから、2個以上の連続して接続された撹
拌反応器、ループ状反応器、多室区分形反応器等を使用
することが好ましい。反応液の平均滞留時間に特に制限
はないが、メタクリル系重合体の工業的生産性の観点か
ら1〜20時間の範囲が好ましく、2〜15時間の範囲
がより好ましく、2〜12時間の範囲がさらに好まし
い。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものでは
ない。なお、実施例中の「%」および「部」は特にこと
わりのない限りそれぞれ「重量%」および「重量部」を
意味する。
【0023】粘度平均分子量(Mv)は、再沈精製した
メタクリル系重合体について、クロロホルム中、20℃
で測定した極限粘度[η](L/g)から次式により求
めた。 Mv=([η]×106/4.85)(1/0.80) 重合体エマルジョンの平均粒径は、電気泳動光散乱光度
計ELS800(大塚電子株式会社製)を用いて測定し
た。単位体積当たりの粒子数は測定した平均粒径および
重合率から次式により求めた。 粒子数(個/ミリリットル)=3Mx/4πr3 d ここで、Mは単量体量(g)を、xは単量体から重合体
への転化率を、rはエマルジョンの平均粒径(cm)
を、dはエマルジョンの比重をそれぞれ表す。溶融流動
性の評価は、ASTM D1238に従って、荷重3.
8kg、溶融温度230℃の条件下でメルトフローイン
デックスを測定することにより行った。耐熱性の評価
は、射出成型機N−70A(日本鉱業所株式会社製)を
使用し、溶融温度240℃、射出ノズル圧力850kg
f/cm2、金型温度50℃の条件下で射出成形して角
柱状試験片(縦127mm、横6.35mm、高さ13
mm)を作成し、ASTM D648に従って、該試験
片の熱変形温度を測定することにより行った。
【0024】実施例1 撹拌機、温度計、窒素導入管および冷却管を備えた10
リットルスケールの反応器にイオン交換水4580部、
FeSO4・7H203.5部、チオ酢酸7.84部および20%の
ラウリル硫酸ナトリウム水溶液525部を仕込み、窒素
を導入しながらゆっくりと撹拌し90℃で60分間加熱
脱気した後、窒素を導入したまま室温まで冷却した(溶
液A)。別途、メタクリル酸メチル3500部を30分
間煮沸し、窒素を導入しながら室温まで冷却した後、溶
液Aに添加し、温度を10℃に調整した。脱気したイオ
ン交換水を用いて別途調製した0.2%の過酸化水素水
を10部/hrの割合で均一に反応器に連続添加しなが
ら重合を開始した。重合中は系を窒素ガスでシールして
酸素の進入をおさえた。3.0時間後、重合率が50.3
%に達したところで、チオ酢酸265部を添加すると同
時に重合温度を75℃に上昇させて重合を継続した。重
合開始5.0時間後、重合率が99.5%に達したところ
で過酸化水素水の添加をやめ、重合を停止した。得られ
たエマルジョンの平均粒径は0.136μmであり、エ
マルジョン単位体積当たりのポリメタクリル酸メチルの
粒子数は5.0×1014個/ミリリットルであった。次
に、得られたポリメタクリル酸メチルのエマルジョンを
メチルエチルケトンに溶解した後、蒸留水で再沈精製を
3回繰り返し、さらに蒸留水にて煮沸、乾燥することに
より精製してポリメタクリル酸メチルを得た。粘度平均
分子量は16.1×104であり、メルトフローインデ
ックスは6.3g/10分であった。得られたポリメタ
クリル酸メチルを前記の条件で射出成形し、試験片を作
成した。この試験片の熱変形温度は116℃であった。
【0025】比較例1 チオ酢酸の仕込量を19.6部に変えた以外は、実施例
1と同様にして重合準備を行い、75℃で重合を開始し
た。5.0時間後、重合率が99.0%に達したところで
過酸化水素水の添加をやめ、重合を停止した。得られた
エマルジョンの平均粒径は0.147μmであり、エマ
ルジョン単位体積当たりのポリメタクリル酸メチルの粒
子数は4.0×1014個/ミリリットルであった。その
後、実施例1と同様に精製してポリメタクリル酸メチル
を得た。粘度平均分子量は16.0×104であり、メ
ルトフローインデックスは2.1g/10分であった。
得られたポリメタクリル酸メチルを前記の条件で射出成
形し、試験片を作成した。この試験片の熱変形温度は1
07℃であった。
【0026】このように、重合温度以外はほぼ同一の条
件下での乳化重合であり、得られたポリメタクリル酸メ
チルの分子量もほぼ同じであるにもかかわらず、終始7
5℃で重合した比較例1で得られたポリメタクリル酸メ
チルは、メルトフローインデックスが2.1g/10
分、熱変形温度が107℃であるのに対して、10℃で
重合した後75℃で重合した実施例1で得られたポリメ
タクリル酸メチルは、メルトフローインデックスが6.
3g/10分、熱変形温度が116℃であり、溶融流動
性および耐熱性の両方に極めて優れていることがわか
る。
【0027】実施例2 実施例1と同一の反応器にトルエン4000部およびメ
タクリル酸メチル2000部を計り取り、窒素を導入し
ながらゆっくりと撹拌して70℃で60分間加熱脱気し
た後、窒素を導入したまま20℃まで冷却した。続い
て、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル)2.0部を反応器に投入し重合を
開始した。重合中は系を窒素ガスでシールして酸素の進
入をおさえた。10時間後、重合率が20.0%に達し
たところで、チオ酢酸1.4部および加熱脱気して別途
調製したメタクリル酸メチル2000部を添加すると同
時に重合温度を50℃に上昇させて重合を継続した。さ
らに1.0時間後、重合率が25.3%に達したところで
再度チオ酢酸6.0部を添加し、重合温度を80℃に昇
温して重合を続けた。0.5時間後、重合率が40.3%
に達したところで重合を停止した。重合ペーストにメチ
ルエチルケトンを添加し、減圧下で未反応単量体を留去
した後、実施例1と同様に精製を行い、ポリメタクリル
酸メチルを得た。粘度平均分子量は10.2×104であ
り、メルトフローインデックスは4.5g/10分であ
った。得られたポリメタクリル酸メチルを前記の条件で
射出成形し、試験片を作成した。この試験片の熱変形温
度は111℃であった。
【0028】実施例3 初期仕込みをイオン交換水3620部、FeSO4・7H200.
7部、ロンガリット3.5部、チオ酢酸0.64部、メタ
ノール1360部および20%のポリオキシエチレン
〔POE(3)〕ラウリル硫酸ナトリウム水溶液480
部とし、これに後添加する加熱脱気したメタクリル酸メ
チルの仕込量を3200部に変更した以外は、実施例1
と同様にして重合の準備を行い、温度を−20℃に調整
した。脱気したイオン交換水を用いて別途調製した0.
3%のK228水溶液を10部/hrの割合で均一に
反応器に連続的に添加しながら重合を開始した。重合中
は系を窒素ガスでシールして酸素の進入をおさえた。
4.0時間後、重合率が49.2%に達したところで、チ
オ酢酸21.6部を添加すると同時に重合温度を70℃
に上昇させて重合を継続した。さらに2.0時間後、重
合率が99.7%に達したところでK228水溶液の添
加をやめ、重合を停止した。得られたエマルジョンの平
均粒径は0.096μmであり、エマルジョン単位体積
当たりのポリメタクリル酸メチルの粒子数は1.1×1
15個/ミリリットルであった。その後、実施例1と同
様に精製してポリメタクリル酸メチルを得た。粘度平均
分子量は10.5×104であり、メルトフローインデ
ックスは8.1g/10分であった。得られたポリメタ
クリル酸メチルを前記の条件で射出成形し、試験片を作
成した。この試験片の熱変形温度は119℃であった。
【0029】比較例2 初期仕込みをイオン交換水4580部、FeSO4・7H203.
5部、チオ酢酸12部および20%のポリオキシエチレ
ン〔POE(3)〕ラウリル硫酸ナトリウム水溶液48
0部に変更した以外は、実施例1と同様にして重合の準
備を行い、温度を25℃に調整した。脱気したイオン交
換水を用いて別途調製した0.3%のK228水溶液
を10部/hrの割合で均一に反応器に連続添加しなが
ら重合を開始した。重合中は系を窒素ガスでシールして
酸素の進入をおさえた。3.0時間後、重合率が49.9
%に達したところで、チオ酢酸98.6部を添加すると
同時に重合温度を60℃に上昇させて重合を継続した。
さらに2.0時間後、重合率が98.8%に達したところ
でK228水溶液の添加をやめ、重合を停止した。
得られたエマルジョンの平均粒径は0.121μmであ
り、エマルジョン単位体積当たりのポリメタクリル酸メ
チルの粒子数は7.1×1014個/ミリリットルであっ
た。さらに、実施例1と同様に精製してポリメタクリル
酸メチルを得た。粘度平均分子量は10.4×104
あり、メルトフローインデックスは2.3g/10分で
あった。得られたポリメタクリル酸メチルを前記の条件
で射出成形し、試験片を作成した。この試験片の熱変形
温度は109℃であった。
【0030】上記の結果から明らかなとおり、実施例3
で得られたポリメタクリル酸メチルは終始25℃で反応
させた比較例2で得られたポリメタクリル酸メチルとほ
ぼ同一の分子量であるにもかかわらず、溶融流動性と耐
熱変形性の両方について比較例2で得られたポリメタク
リル酸メチルよりも格段に優れている。
【0031】実施例4 撹拌機、温度計、窒素導入管および冷却管を備えた2リ
ットルスケールの反応器にイオン交換水700部、チオ
酢酸1.2部、ラウリル硫酸ナトリウム15部、メタク
リル酸メチル500部およびFeSO4・7H200.5部を仕込
み、実施例1と同様にして重合開始までの準備を行った
後、温度を10℃に調整した。脱気したイオン交換水を
用いて別途調製した0.05%の過酸化水素水を12部
/hrの割合で均一に反応器に連続添加しながら10℃
で重合を開始した。重合中は系を窒素ガスでシールして
酸素の進入をおさえた。3.0時間後、重合率が49.
8%に達したところで、別途調製した溶液(イオン交換
水:ラウリル硫酸ナトリウム:FeSO4・7H20=2824:
60:2)を288.6部/hr、別途調製した単量体
溶液(メタクリル酸メチル:チオ酢酸=2000:4.
8)を200.48部/hr、0.05%の過酸化水素
水を12部/hrの割合で均一に連続添加し、同時に反
応混合液を501.1部/hrの割合で連続的に除去
し、同一の装置を備えた2番目の反応器(1リットルス
ケール)に導入した。1番目の反応器の目標重合率は5
0%、重合速度は20%/hr、平均滞留時間は2.5
時間に設定した。2番目の反応器にはチオ酢酸を17.
5部/hr、0.03%の過酸化水素水を12部/hr
の割合で均一に連続添加し、反応混合液を530.6部
/hrの割合で連続的に除去した。重合温度は75℃、
目標重合率は90%、重合速度は30%/hr、平均滞
留時間は1.33時間に設定した。50時間連続乳化重
合後、2番目の反応器において得られたエマルジョン
は、粘度51cpsの極めて良好なエマルジョンであっ
た。また、50時間目に得られたエマルジョンの重合率
は、1番目の反応器および2番目の反応器でそれぞれ5
0.3%および90.4%であり、平均粒径はそれぞれ
0.137μmおよび0.168μmであった。また、
エマルジョン単位体積当たりのポリメタクリル酸メチル
の粒子数は、各反応器でそれぞれ2.3×1014個/ミ
リリットルおよび1.2×1014個/ミリリットルであ
った。最終的に得られたポリメタクリル酸メチルの粘度
平均分子量は10.5×104であり、メルトフローイ
ンデックスは4.6g/10分であった。得られたポリ
メタクリル酸メチルを前記の条件で射出成形し、試験片
を作成した。この試験片の熱変形温度は117℃であっ
た。このように連続重合法によって得られたポリメタク
リル酸メチルも、バッチ重合法で得られたポリメタクリ
ル酸メチルと同様に、溶融流動性と耐熱性の両方に極め
て優れていることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、卓越した耐熱性および
加工時の良好な溶融流動性を有し、かつメタクリル系重
合体本来の好ましい物性をそのまま保持している改良さ
れたメタクリル系重合体を、工業的な規模で容易に効率
良く製造することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 2/60,20/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリル酸メチルを含む重合可能な単
    量体を重合させてメタクリル系重合体を製造するに際
    し、該メタクリル酸メチルの仕込量の10〜95重量%
    を20℃以下の温度(T1)で重合させた後、該仕込量
    の50〜5重量%でかつ温度(T1)での重合量以下の
    メタクリル酸メチルを温度(T1)よりも60℃以上高
    い温度(T2)で重合させることを特徴とするメタクリ
    ル系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 重合が乳化重合である請求項1記載のメ
    タクリル系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 温度(T1)が0℃未満である請求項2
    記載のメタクリル系重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 重合が連続重合である請求項2または請
    求項3記載のメタクリル系重合体の製造方法。
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