JP3609855B2 - ペット用トイレ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、犬や猫のトイレに係り、特にシーツを床面に固定して使用するペット用トイレに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のペット用トイレには実公平5−6775号公報に記載されたものがある。このペット用トイレ1は図8および図9に示されるように構成されている。
【0003】
トイレ本体2は前面および上面が開放した箱状に形成されており、このトイレ本体2の内側には、メッシュ構造を備えたトレイ3が設けられている。
【0004】
さらに、トレイ3の上にはシーツ4が載置され、このシーツ4の縁をシーツ押さえ5により全周に渡って押えつけるようになっている。
【0005】
このシーツ押さえ5は外側縁部でトレイ3の縁部に嵌合するようになっている。このようなシーツ押さえ5は内側の縁部分に設けられた押さえ凸条部6がトレイ3の床面に当接するように構成されており、押さえ凸条部6とトレイ3の床面との間にシーツ4を挟み込むことにより、シーツ4をトイレ本体2に保持するようになっている。
【0006】
しかしながら、上述したようなペット用トイレ1は、シーツ4を押さえ込む力が弱く、シーツ4上でペットが激しく動いた場合には、シーツ4が外れてしまうことがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のペット用トイレは、シーツを固定する力が弱く、ペットがシーツ上で激しく動いた場合には、シーツが外れてしまうことがあった。
【0008】
本発明は、前記課題に着目してなされたものであり、ペットがシーツ上で激しく動いた場合にも、シーツが外れることを防止できるペット用トイレを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、トイレ本体と、トイレ本体に対してシーツを固定する押さえ枠と、押さえ枠をトイレ本体に固定する固着手段と、トイレ本体の押さえ枠との対峙面に形成された嵌合突起と、押さえ枠トイレ本体との対峙面に形成されて嵌合突起に筒状を成して嵌合する筒状嵌合部と、前記押さえ枠のほぼ全周に渡り形成され、当該押さえ枠が前記固着手段により前記トイレ本体に固定された状態で、前記トイレ本体に敷かれたシーツに接する押圧部とを備えたペット用トイレにある。
【0010】
また、請求項2の発明は、トイレ本体と、トイレ本体に対してシーツを固定する押さえ枠と、押さえ枠をトイレ本体に固定する固着手段と、押さえ枠とトイレ本体との対峙面の何れか一方に形成された嵌合突起と、押さえ枠とトイレ本体との対峙面の何れか他方に形成されて嵌合突起に筒状を成して嵌合する筒状嵌合部と、前記押さえ枠のほぼ全周に渡り形成され、当該押さえ枠が前記固着手段により前記トイレ本体に固定された状態で、前記トイレ本体に敷かれたシーツに接する押圧部とを備え、前記筒状嵌合部のトイレ本体の平面視で外側に向かう側面にシーツ逃がし口を形成したペット用トイレにある。
【0011】
【作用】
請求項1の発明によれば、押さえ枠とトイレ本体との間に、嵌合突起と、嵌合突起に嵌合する筒状嵌合部とを備えたことにより、嵌合突起と筒状嵌合部との間にシーツを挟み込んで押さえ、かつ、固着手段により押さえ枠がトイレ本体に固定された状態で、押さえ枠のほぼ全周に渡り形成されている押圧部がトイレ本体に敷かれたシーツに接するので、極めて強い押さえ込みができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、筒状嵌合部の外側に向かう側面にシーツ逃げ口を設けたので、シーツ押さえの不要な外側から、シーツを逃がし、シーツ逃げ口を設けない内側のみを強固に挟み込むことができるので、押さえ枠の取り付け作業が容易であり、かつ強固なシーツ固定ができる。
【0013】
【実施例】
以下本発明における一実施例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1に示すようにペット用トイレ10は、図5に示されるような形状を成して合成樹脂からなり、トイレ本体12と、トイレ本体12に嵌合する押さえ枠13とを備えている。
【0015】
トイレ本体12は、長方形状の底面14と、底面14の周縁に立設する周壁15とからなる上面開放状であり、底面14の周縁部には、周縁に沿って延在する凸部16が所定の間隔をおき複数箇所に設けられている。
【0016】
また、凸部16の間隔の間には、図6および図7に示されるように上方に円錐状の鋭部を備えた円柱状の嵌合突起Kが設けられている。この嵌合突起Kは、底面14の縁側に沿って合計6箇所設けられている。
【0017】
周壁15の相対向する部位には、長方形状の切欠き17が設けられており、切欠き17を除く周壁15の端部には、周壁15を包囲する包囲部18が、下方へ向かうに従って外方向に広がるように連設されている。切欠き17が形成された周壁15の外周面の部位には、図2にも示すように、周壁15の端部に連設し外方向へ伸びた後下方へ折れ曲がる断面L字状のL字リブ19と、L字リブ19に突設した板状の突片20とからなる係合部21が形成されている。
【0018】
一方、押さえ枠13は、トイレ本体12の周縁に適合した略ロ字状であり、包囲部18に外嵌する外嵌部22と、外嵌部22の全内周面に連設する板状の押さえ板23とからなる。外嵌部22の係合部21に対応した部位には、バックル取付部24が形成されている。(図1参照)
バックル取付部24には、図3にも示すように、押さえ板23に連設し、押さえ枠13がトイレ本体12に取り付けられた状態で、上方へ立設する周壁15に対向する対向部13aと、この対向部13aの端部より下方へ折り返す折り返し部26とが形成されており、対向部13aと周壁15との間には隙間Dが形成されている。また、折り返し部26の端部には、外方へ伸びるフランジ27が形成されており、フランジ27の端部には下方へ向けて伸びる支え足28が形成され、その端部には突片20と重なり合い接合する重なり接合部29が形成されている。さらに、フランジ27には、係合部21の突片20と係合し、押さえ部材3をトイレ本体2に固定する固着手段としてのバックル30が枢支されている。加えて、押さえ板23には、押さえ枠13がトイレ本体12に取付けられた状態で、凸部16を挟んで対をなす押圧部31がほぼ全周に渡り形成されている。
【0019】
そして、押さえ枠13の前記嵌合突起Kに対応するそれぞれの部位には、筒状嵌合部Tが形成されている。これらの筒状嵌合部Tは、トイレ本体12の中央部側に円弧形状(U字状)を成して形成されており、トイレ本体12の外側に向かう側面には切欠きを形成することによってシーツ逃がし口Nが形成されている。
【0020】
以上のように構成された嵌合突起Kと筒状嵌合部Tとにより、シーツ4が強固に締め付けられる。さらに、シーツ逃げ口Nによりシーツを無理なく締め付けることができ、かつ、トイレ本体12の中央側に面する部分のシーツ4を強固に固定することができる。
【0021】
以上の構成からなる本実施例において、寸法が底面14より大きなシーツ4を利用してペット用トイレ10を使用する際には、図4に示すように、先ずトイレ本体12にシーツ4を敷き、シーツ4の縁部に、底面14の縁部に合わせて癖を付けた後、シーツ4上に押さえ枠13をセットする。そして、押さえ枠13をシーツ4側に押し付けながら、バックル30を係合部21の突片20に係合させる。すると、押さえ枠13は、シーツ4を押さえた状態でトイレ本体12に固定される。また、底面14より大きな寸法のシーツ4の縁部は、図3にも示すように、隙間D内に収容され、トイレ本体12よりはみ出すことはないので、ペット用トイレ10の外観上の美観を損ねることがない。
【0022】
また、押さえ枠13はトイレ本体12の周壁15より外側にて固定されているので、トイレ本体12と押さえ枠13との係合をトイレ本体2の内部側より解除することはできない。さらに、トイレ本体12内で、ペットが動き回り周壁15に対向する押さえ枠13の対向部13aに激しくぶつかり、対向部13aに外力Cが加わることがあっても、外力Cは折り返し部26によって吸収される。したがって、外力Cが係合部21が設けられた周壁15、すなわち、押さえ枠13とトイレ本体12との係合に影響を与えない。これにより、ペットがトイレ本体12内で動き回ることがあっても、押さえ枠13とトイレ本体12との係合が外れることを防止できる。
【0023】
さらに、トイレ本体12に敷かれたシーツ4は、底面14の凸部16と押さえ枠13の押圧部31とにより上下方向から交互に挟みこまれているので、シーツ4のズレは、より効果的に防止される。
【0024】
なお、本実施例では、トイレ本体12と押さえ枠13とを別体に設け、押さえ枠13を、バックル30によりトイレ本体12に固定される構造としたが、押さえ枠13の一端側をトイレ本体12に枢支し、他端側にバックル30等の固定部を設け押さえ枠13をトイレ本体12に固定する構造であってもよい。
【0025】
また、押さえ枠13の押さえ板23とバックル30との間に、折り返し部26を形成したが、折り返し部26を形成しない場合であっても、シーツ4の不用意なはずれを防止できる。
【0026】
さらに、本実施例では押さえ枠13をバックル30によって固定したが、押さえ枠13に係合部21に係合するフック、あるいは、突起部等の固定部を形成してもよい。
【0027】
また、前記嵌合突起Kは円柱状であったがこの形状に限定されるものではなく上方に突出する突起であれば同等の効果を奏する。
【0028】
そして、筒状嵌合部Tは、平断面形状がほぼU字型に形成されたもので有るがこれに限定されない。つまり、嵌合突起Kに対応した形状であれば、シーツ4を強固に固定することができる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、押さえ枠とトイレ本体との間に、嵌合突起と、嵌合突起に嵌合する筒状嵌合部とを備えたことにより、嵌合突起と筒状嵌合部との間にシーツを挟み込んで押さえ、かつ、固着手段により押さえ枠がトイレ本体に固定された状態で、押さえ枠のほぼ全周に渡り形成されている押圧部がトイレ本体に敷かれたシーツに接するので、極めて強い押さえ込みができ、トイレ本体内でペットが激しく動いた場合でもシーツが不用意にはずれない信頼性の高いペット用トイレを提供できる。
【0030】
請求項2の発明によれば、筒状嵌合部の外側に向かう側面にシーツ逃げ口を設けたので、シーツ押さえの不要な外側から、シーツを逃がし、シーツ逃げ口を設けない内側のみを強固に挟み込むことができるので、押さえ枠の取り付け作業が容易であり、かつ強固なシーツ固定ができるペット用トイレを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるペット用トイレの分解斜視図である。
【図2】図1のトイレ本体の構成を説明する断面図である。
【図3】図1のトイレ本体のバックル部分を示す断面図である。
【図4】図1のトイレ本体にシーツを敷く状態を示す断面図である。
【図5】図1のペット用トイレの組み立て状態を示す斜視図である。
【図6】嵌合突起と筒状嵌合部を示す斜視図である。
【図7】嵌合突起と筒状嵌合部とが嵌合した状態を示す平断面図である。
【図8】従来のペット用トイレを示す分解斜視図である。
【図9】図8のペット用トイレにシーツが固定された状態を示す正断面図である。
【符号の説明】
10 ペット用トイレ
12 トイレ本体
13 押さえ枠
30 バックル(固着手段)
K 嵌合突起
T 筒状嵌合部
N シーツ逃がし口

Claims (2)

  1. トイレ本体と、トイレ本体に対してシーツを固定する押さえ枠と、押さえ枠をトイレ本体に固定する固着手段と、トイレ本体の押さえ枠との対峙面に形成された嵌合突起と、押さえ枠トイレ本体との対峙面に形成されて嵌合突起に筒状を成して嵌合する筒状嵌合部と、前記押さえ枠のほぼ全周に渡り形成され、当該押さえ枠が前記固着手段により前記トイレ本体に固定された状態で、前記トイレ本体に敷かれたシーツに接する押圧部とを備えたことを特徴とするペット用トイレ。
  2. トイレ本体と、トイレ本体に対してシーツを固定する押さえ枠と、押さえ枠をトイレ本体に固定する固着手段と、押さえ枠とトイレ本体との対峙面の何れか一方に形成された嵌合突起と、押さえ枠とトイレ本体との対峙面の何れか他方に形成されて嵌合突起に筒状を成して嵌合する筒状嵌合部と、前記押さえ枠のほぼ全周に渡り形成され、当該押さえ枠が前記固着手段により前記トイレ本体に固定された状態で、前記トイレ本体に敷かれたシーツに接する押圧部とを備え、前記筒状嵌合部のトイレ本体の平面視で外側に向かう側面にシーツ逃がし口を形成したことを特徴とするペット用トイレ。
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