JP3609109B2 - 超高圧ファンジェットノズル - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はノズルに関し、より詳しくは、超高圧流体ジェットに関連して使用するノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、切断、洗浄、摩砕及びカーフィング(溝形成)等の種々の仕事は、高圧容積式ポンプ又は他の適当な手段により発生される加圧流体(一般には、水)の流れを用いて行うことができる。このようなポンプは、往復動プランジャ──吸入ストローク中に流体を入口領域から加圧チャンバ内に吸入し且つポンピングストローク中に流体に作用して、加圧流体を加圧チャンバから出口チャンバ(該出口チャンバから加圧流体がマニホルド内に集められる)内に強制送出する──を用いて流体を加圧する。次に、加圧流体は工具のノズルを通って放出され、これにより、例えば金属シートの切断又は航空機部品等の表面洗浄のような特定の仕事を行うのに使用できる超高圧ジェットを発生する。このようなジェットは、55,000psi(約3,900kg/cm)以上の圧力に到達する。
これまで、このような超高圧流体の仕事は、円形断面をもつ加圧流体の柱(カラム)を形成するノズルを用いて行ってきた。このような円形ジェットを回転させることは、点を移動させることに等しい。従って、円形ジェットは、或る仕事(例えば菱形等の異形を切り出すこと)に直接使用するのに非常に適している。例えば洗浄等の他の仕事を行うには、円形ジェットは比較的複雑な使用方法を必要とし、最適な結果は得られない。
【0003】
例えば、表面洗浄をするときに、下の表面(下面)を傷つけることなく、該下面から異物層を除去することが望まれ且つよく必要とされる。また、100%の浄化面を得ることもしばしば必要とされる。円形ジェットで表面全体の洗浄を試みるには、円形ジェット(すなわち点)を円形パターンで移動させることが必要である。しかしながら、このような方法は、表面上の或る領域はジェットの多数回の衝突により洗浄されるけれども、種々の形状の他の領域は全くジェット衝突が行われないというパターンを形成する。従って、表面が100%浄化されることはなく且つ下面が傷ついたり凹凸が生じたりする。
従って、表面を洗浄し且つ超高圧流体の他の仕事を行う優れた方法に対する要望が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、優れた表面洗浄方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、下面を傷つけることなく下面から異物層を均一に除去する超高圧流体ジェットを形成するノズルを提供することにある。
本発明の他の目的は、製造が容易で常に一定の結果が得られるノズルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以下の説明から明らかなように、本発明の上記及び他の目的は、超高圧ファンジェットノズルを提供することにより達成される。好ましい実施例では、ノズルが、該ノズルの第1端部から第2端部まで延びている円錐状ボアにより形成された内面を有しており、この結果、第1端部には加圧流体の体積がノズルに流入できる入口オリフィスが設けられ、且つ第2端部には加圧流体がノズル本体を通った後に出ることができる出口オリフィスが設けられている。ノズルの第2端部には更にくさび形ノッチが設けられており、該くさび形ノッチは、出口オリフィスと交差して、第2端部におけるノッチの最も幅広の部分から第1端部に向かって延びている。これにより、出口オリフィスの形状は、円錐状ボアとくさび形ノッチとの交差により形成される。出口オリフィスのこの形状により、ノズルを出る加圧流体が、実質的に直線状の飛跡(footprint)をもつファンジェットになる(飛跡の幅は、ノズルの幾何学的形状を変えることにより変化される)。説明の目的上、飛跡は薄い矩形又は100対1のような非常に大きな縦横比(長軸及び短軸)をもつ楕円形であると考えることができる。このファンジェットは、洗浄すべき表面を横切って、飛跡の短軸の方向にスイープする(振る)ことにより異物層を選択的に除去できる。或いは、ファンジェットを、切断すべき表面を横切って、飛跡の長軸の方向にスイープすることにより剪断切断力を発生させることができる。このようなファンジェットは、硬質材料を正確な直線状に切断できるけれども、繊維質材料の切断に特に適している。
【0006】
ファンジェットのパワー分布(出力分布)は、円錐状ボアの内部角度及びくさび形ノッチの角度を変えることにより制御される。これは、特定の仕事については、他の仕事に適したパワー分布とは異なるパワー分布の方が適していることがあるため有効である。例えば、上記のような洗浄の場合には、均一なパワー分布をもつファンジェットにするのが好ましいと考えられ、これは、ノズルの幾何学的形状を正しく調節することにより達成される。
好ましい実施例では、ノズルの外面も円錐状で、第2端部が実質的に円形の平坦面を有している。また、くさび形ノッチが円形平坦面の直径と整合していて、得られるファンジェットがノズルの長手方向軸線と垂直方向に整合するようになっている。別の実施例では、くさび形ノッチが第2端部の表面の直径とは整合しておらず、このため、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して或る角度をなしてノズルを出る「サイドファイアリング(側炊き形)」ファンジェットを形成する。このサイドファイアリングジェットは、ノズルの軸線がノッチの平面内にないように、くさび形ノッチをノズルの長手方向軸線に対して或る角度に研削することによっても形成される。
【0007】
更に別の実施例では、ノズルの軸線がノッチの平面内にあるように、くさび形ノッチをノズルの長手方向軸線に対して或る角度に配置できる。これにより、「傾斜」ファンジェットが形成される。
本発明の好ましい実施例では、ノズルが受入れコーン内に取り付けられており、加圧流体の体積がノズルを通るときに、受入れコーンがノズルに対して作用して、出口オリフィスの内面及び出口オリフィスの近くの内面を圧縮応力状態にする。この圧縮応力状態は、疲労及び磨耗に対するノズルの抵抗を増大させる。
好ましい実施例では、ノズルは、焼きなましステンレス鋼の素材に円錐状ボアを機械加工することにより製造される。ノズルの内面は、円錐状ボア内に円錐状ダイを圧入することにより仕上げられ、これにより機械加工跡がなくなり、内面の品質が改善される。次にノズルは熱処理され、この熱処理の前(又は後)にノズルの外面を仕上げることができる。ノズルを熱処理したならば、円錐状ボアとくさび形ノッチとの交差により出口オリフィスの形状を形成できる充分な深さまで、ノズルの第2端部にくさび形ノッチを機械加工する。
【0008】
【実施例】
切断、洗浄、摩砕及びカーフィング等の種々の仕事は、超高圧流体ジェットを用いて行うことができる。このようなジェットは、高圧容積式ポンプ(図示せず)により発生され、55,000psi(約3,900kg/cm)以上の圧力に到達する。ポンプにより発生された加圧流体は、一般に、マニホルド内に集められ、加圧流体は該マニホルドから工具(図示せず)のノズルを通って放出され、これにより、特定の仕事を行うのに使用できる超高圧ジェットを発生する。
現在の当該技術分野では、円形断面をもつ加圧流体の柱(カラム)が一般に使用されている。円形ジェットは、例えば複雑な形状の切断のような或る用途には有効であるが、移動する円形ジェットは移動する点を描き、従って洗浄等の他の場合においては幾つかの制限がある。円形ジェットを用いて表面を洗浄する現行の方法は、円形ジェットを表面に沿って回転及び並進移動させて、図1に示すパターン11を形成することである。図1に示すように、ダイヤモンド13、三日月15及び三角形17等の種々の形状があり、これらに加え、回転及び並進運動するジェット(図示せず)による衝突を全く受けない箇所もある。更に、図1に番号19で示すように、表面には、ジェットによる衝突を多数回受けた幾つかの領域も存在する。この結果、表面が完全又は均一に浄化されることはなく、傷ついた表面が形成される。
【0009】
図2及び図3は、本発明の好ましい実施例を示すものである。ノズル12は、第1端部14と、第2端部16と、外面18と、内面20とを有している。内面20は第1端部14から第2端部16まで延びた円錐状ボア22により形成されており、該円錐状ボア22は、第1端部14及び第2端部16にそれぞれ入口オリフィス24及び出口オリフィス26を形成している。くさび形ノッチ28は、これと円錐状ボア22とが交差する深さ44まで、第2端部16から第1端部14に向かって延びている。従って、出口オリフィス26の形状は、円錐状ボア22とくさび形ノッチ28とのこの交差により形成される。一定体積の加圧流体がノズル12を通って出口オリフィス26から出るとき、出口オリフィス26の形状により、加圧流体は、実質的に直線状の飛跡をもつファンジェットとしてノズル12から放出される。
図3に示すように、好ましい実施例のノズル12は、ノズルナット31を含む受入れコーン30内に取り付けられる。加圧流体が受入れコーン30及びノズル12を通過するとき、受入れコーン30がノズル12に対して作用し、これにより、出口オリフィス26での(及び出口オリフィス26の近くの)ノズル12の内面20を圧縮応力状態にする。ノズル12は、引張り応力状態ではなく圧縮応力状態にある方が、疲労及び磨耗に対する抵抗性が大きくなる。
【0010】
好ましい実施例では、ノズル12の外面18は、図10に示すように、第2端部16が実質的に円形の平坦面45をもつような円錐状をなしている。くさび形ノッチ28は、該ノッチ28が第2端部16の中心47を通るように、円形面45の直径に沿って整合している。この結果、加圧流体のファンジェットは、ノズル12の長手方向軸線50と実質的に整合した方向でノズル12を出る。このファンジェットは、図12に示すように、「ストレート」ファン49と呼ぶことができる。ストレートファン49は、以下により詳細に述べるように、例えば洗浄又はコーティング除去等の種々の場合に有効である。
図11に示す別の実施例では、くさび形ノッチ28が、第2端部16の円形面45の直径に沿って整合しないようにオフセットしている。この結果、ファンジェットは、ノズル12の長手方向軸線50に対して或る角度をなしてノズル12から出る。このようなファンジェットは、図13に示すように、「サイドファイアリング」ファン51と呼ぶことができる。サイドファイアリングファンジェット51は、ノズル12の長手方向軸線50がくさび形ノッチ28の平面内にないように、ノッチ28をノズル12の軸線50に対して或る角度に研削することにより形成することもできる。サイドファイアリングファンジェット51は、例えば、2つのコンクリートブロック間のギャップのような狭くて深い領域の側面の浄化又は該側面からのグラウトの除去を必要とする場合のような種々の場合に有効である。
【0011】
図14に示す更に別の実施例では、ノズル12の長手方向軸線50がくさび形ノッチ28の平面内にあるように、ノッチ28が、ノズル12の軸線50に対して或る角度をなしている。これにより、種々の場合に有効であると考えられる「傾斜」ファンジェット53が形成される。
上記のように、ノズル12を出る加圧流体は、実質的に直線状の飛跡をもつファンジェットの形状をなしており、該ファンジェットの幅はノズル12の幾何学的形状の変化に従って変化する。説明の目的で、飛跡は、薄い矩形又は100対1のような非常に高い縦横比(長軸及び短軸)をもつ楕円形と見ることができる。ファンジェットの幾何学的形状は、ノズルの幾何学的形状を調節することにより制御でき、手元での仕事に基づく種々の幾何学的形状にするのが望ましい。例えば、洗浄する場合にしばしば望まれることは、下面を傷つけることなく、下面から異物層を選択的に除去することである。また、100%の浄化面にすることが望まれ且つしばしば必要になる。ここに図示するノズル12の好ましい実施例により形成されるファンジェットを、浄化すべき表面を横切って、ファンジェットの飛跡の短軸方向にスイープすることにより、異物層を均一且つ完全に除去することができ、これにより、円形ジェットの回転及び並進運動に付随する問題を回避できる。当業者には理解されようが、多数のノズル12を、表面を横切って一斉に整合させ且つ並進運動させることにより、より大きな領域をより迅速且つ効率的に洗浄できる。或いは、ファンジェットを、切断すべき表面を横切って飛跡の長軸方向にスイープして、剪断切断力を与えることができる。このようなファンジェットは、硬質材料を正確で直線状に切断するけれども、特に繊維質材料の切断にも適している。
【0012】
ファンジェットの得られる幾何学的形状及びパワー分布を制御するため、図4〜図6に示すようにノズル12の幾何学的形状を変えることができる。例えば、上記洗浄の場合には、パワー分布をファンジェットの幅に沿って均一にし、洗浄すべき表面を横切って均一な分布が得られるようにするのが望ましい。図4に示す好ましい実施例では、円錐状ボア22の内部角度34aが90°であり、これにより、ファンジェットの中央部40a及び両端部42aでのパワーが同じである均一なパワー分布36aが達成される。図5に示す別の実施例では、円錐状ボア22の内部角度34bが90°より小さく(例えば60°)、これにより、ファンジェットの中央部40bにおいて強く、両端部42bにおいて弱くなるパワー分布36bが得られる。図6に示すもう1つの実施例では、円錐状ボア22の内部角度34aが90°より大きく(例えば105°)、これにより、ファンジェットの両端部42cにおいて強く、中央部40cで最も弱くなるパワー分布36cが得られる。これらの各形状がそれ自体の用途を有している。例えば、図4に示す均一なパワー分布は、洗浄すべき表面に対し、ファンジェットがその幅に沿って均一に作用するため、多くの洗浄にとって好ましいものである。
【0013】
図7〜図9に示すように、くさび形ノッチ28の外部角度33を変えることにより、ファンジェットの形状及び厚さを制御できる。図7に示すように、小さなくさび角33aは広角ファン35を形成し、一方、図9に示すように、大きなくさび角33cは狭角ファン37を形成する。図示しないけれども、ファンジェットの厚さは、くさび角の増大と共に増大する。くさび角についても、異なる形状は異なる用途を有しており、例えば図9の大きなくさび角により形成される狭角ファンは、ターゲットへの供給パワーの焦点をより正確に合わせることができる(これは、ノズル12と洗浄すべき表面との間の距離が大きい場合に必要である)。
ノズル12は、任意の高強度金属合金(例えば、焼きなまし鋼)からなる素材64を機械加工することにより製造される。好ましい実施例では、ノズル12はカーペンターカスタム455(Carpenter Custom 455)ステンレス鋼で作られている。円錐状ボア22を素材から機械加工した後、該ボア22内に円錐状ダイ(図示せず)を圧入することにより、内面20が仕上げられ、これにより、機械加工跡がなくなり、内面20の品質を向上できる。次に、ノズル12を、所与の温度で所与の時間熱処理し、材料の強度を増大させる。熱処理の正確な温度及び時間は、当業者に知られているように、使用する材料に基づいて定められる。例えば、ノズルをカーペンターカスタム455ステンレス鋼で作る場合には、ノズルを900F(約480℃)で4時間熱処理した後、空冷する。ノズル12の外面18は、ノズルを熱処理する前(又は熱処理した後)に仕上げることができる。好ましい実施例では、外面18は、第2端部16が実質的に円形の平坦面45をもつように円錐状である。
【0014】
次に、くさび形ノッチ28が円錐状ボア22により形成される出口オリフィス26と交差する充分な深さまで、素材64すなわちノズル12の第2端部16にくさび形ノッチ28を機械加工する。図15に示すように、研削装置59は2つのダイヤモンドドレッサ60を有しており、該ダイヤモンドドレッサ60は、これらが砥石車62に作用するときに該砥石車62の縁部に同じ角度を形成するように、所望の角度を創成すべく配置されている。タレット66(該タレットは、素材64と砥石車62とを整合させるべく、横方向及び長手方向に移動できる)上には幾つかの素材64が取り付けられる。砥石車62が素材64に作用してくさび形ノッチ28(該くさび形ノッチの角度は、ドレッサ及び砥石車の所望の角度に等しい)を形成するとき、潤滑剤を使用して機械を冷却し且つ損傷を防止するが、この必要性及び方法については当業者が理解できるであろう。
最初の素材64は、装置のキャリブレーションを行うのに使用される。研削装置59の作業者は、素材64にくさび形ノッチ28を研削加工し、次にタレット66を90°回転して、くさび形ノッチ28と円錐状ボア22との整合を検査する。この検査は顕微鏡(図示せず)を用いて行われる。くさび形ノッチ28が正しく整合していない場合には、タレット66を移動して調節を行う。ひとたび所望の整合が達成されたならば、タレット66上に多数の素材64を取り付け、砥石車62によりくさび形ノッチ28を研削することにより、多数のノズル12を非常に迅速に完成できる。また、意図する仕事及びノズル12を直径方向に測定したノズルサイズに基づいて、異なる深さのくさび形ノッチ28が必要とされる場合がある。この所望の深さは出口オリフィス26(出口オリフィスは、くさび形ノッチ28と円錐状ボア22との交差により楕円形を有している)の短軸の長さを測定することにより較正(キャリブレーション)され且つチェックされる。
【0015】
以上、超高圧流体ファンジェットを発生させるノズルを示し且つ説明した。ここに本発明の実施例を例示の目的で説明したけれども、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく種々の変更を行い得ることは明らかであろう。従って、本発明はここに説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によってのみ制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による円形ジェットが回転し且つ表面上を横切って移動するときに形成されるパターンの一例を示すものである。
【図2】本発明の好ましい実施例を示すノズルの断面図である。
【図3】受入れコーン内に取り付けられた図2のノズルの断面図である。
【図4】図2のノズルの内部円錐角を変えることにより得られるファンジェットのパワー分布の変化の一例を示すものである。
【図5】図2のノズルの内部円錐角を変えることにより得られるファンジェットのパワー分布の変化の他の一例を示すものである。
【図6】図2のノズルの内部円錐角を変えることにより得られるファンジェットのパワー分布の変化の更に別の一例を示すものである。
【図7】図2のノズルの外部くさび角を変えることにより得られるファンジェットの形状の変化の一例を示すものである。
【図8】図2のノズルの外部くさび角を変えることにより得られるファンジェットの形状の変化の他の一例を示すものである。
【図9】図2のノズルの外部くさび角を変えることにより得られるファンジェットの形状の変化の更に別の一例を示すものである。
【図10】図2のノズルの他の実施例を示す底面図である。
【図11】図2のノズルの更に別の実施例を示す底面図である。
【図12】図2のノズルの他の実施例及び該実施例により得られるファンジェットを示す正面図及び側面図である。
【図13】図2のノズルの更に別の実施例及び該実施例により得られるファンジェットを示す正面図及び側面図である。
【図14】図2のノズルの更に別の実施例及び該実施例により得られるファンジェットを示す正面図及び側面図である。
【図15】図2のノズルの製造に使用される研削装置を示す平面図である。
【符号の説明】
11 パターン
12 ノズル
13 ダイヤモンド
14 第1端部
15 三日月
16 第2端部
17 三角形
18 外面
19 ジェットによる多数回の衝突を受けた領域
20 内面
22 円錐状ボア
24 入口オリフィス
26 出口オリフィス
28 くさび形ノッチ
30 受入れコーン
31 ノズルナット
33a くさび角
33b くさび角
33c くさび角
34a 内部角度
34b 内部角度
34c 内部角度
35 広角ファン
37 狭角ファン
40a 中央部
40b 中央部
40c 中央部
42a 両端部
42b 両端部
42c 両端部
45 平坦面
47 第2端部の中心
49 ストレートファン
50 長手方向軸線
51 サイドファイアリングファンジェット
59 研削装置
60 ダイヤモンドドレッサ
62 砥石車
64 素材
66 タレット

Claims (22)

  1. ノズルの入口オリフィスの上流に超高圧流体源を備えた装置に使用する超高圧ファンジェットノズルであって、該ノズルは、
    第1端部、第2端部、外面及び内面を備えた本体を有しており、前記内面が、第1端部から第2端部まで本体を貫通して延びているボアにより形成され、第1端部には入口オリフィスが設けられ、第2端部には出口オリフィスが設けられ、流体が、入口オリフィスからノズルに入り、ノズルを通って、出口オリフィスから出ることができ、前記ボアは、前記第2端部に隣接していて、この第2端部に集束する円錐状部分を有し、
    くさび形ノッチが、該くさび形ノッチが前記ボアの円錐状部分の端部領域に交差するまでだけ第2端部から第1端部に向かって延びており、出口オリフィスの形状が前記ボアの円錐状部分とくさび形ノッチとの交差により形成されていることを特徴とする超高圧ファンジェットノズル。
  2. 前記ノズルが受入れコーンに取り付けられており、流体がノズルを通るときに、受入れコーンがノズルに作用して出口オリフィスおよびその近くの内面を圧縮応力状態にし、疲労及び磨耗に対するノズルの抵抗を増大させることを特徴とする請求項1に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  3. 前記円錐状ボア内に円錐状ダイを圧入することにより前記内面が強化され且つ仕上げられていることを特徴とする請求項1に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  4. 工具を介して仕事を行うべくノズルの入口オリフィスの上流に流体を超高圧流体に加圧するポンプを備えた装置に使用する超高圧ファンジェットノズルであって、該ノズルは、
    第1端部と、第2端部と、外面及び内面を有しており、該内面が第1端部から第2端部までノズルを貫通して延びているボアにより形成され、第1端部には入口オリフィスが設けられ、第2端部には出口オリフィスが設けられ、加圧流体が、入口オリフィスからノズルに入り、ノズルを通って、出口オリフィスから出て前記仕事を行い、前記ボアは、前記第2端部に隣接していて、この第2端部に集束する円錐状部分を有し、
    くさび形ノッチが、該くさび形ノッチが前記ボアの円錐状部分の端部領域に交差するまでだけ第2端部から第1端部に向かって延びており、出口オリフィスの形状が、出口オリフィスが加圧流体をファンジェットとしてノズルから放出するように前記ボアの円錐状部分とくさび形ノッチとの交差により形成されていることを特徴とする超高圧ファンジェットノズル。
  5. 前記出口オリフィスの近くの円錐状ボアの内部角度が90°であり、ファンジェットのパワー分布がファンジェットの幅に沿って均一であることを特徴とする請求項4に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  6. 前記出口オリフィスの近くの円錐状ボアの内部角度が90°より小さく、ファンジェットのパワー分布がファンジェットの中央部近くで強く、ファンジェットの端部に向かって弱くなることを特徴とする請求項4に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  7. 前記出口オリフィスの近くの円錐状ボアの内部角度が90°より大きく、ファンジェットのパワー分布がファンジェットの端部で強く、ファンジェットの中央部近くで最も弱くなることを特徴とする請求項4に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  8. 前記くさび形ノッチが第2端部の中心からオフセットしており、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出ることを特徴とする請求項4に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  9. 前記くさび形ノッチがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしており、ノズルの長手方向軸線がくさび形ノッチの平面内になく、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出ることを特徴とする請求項4に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  10. 前記くさび形ノッチがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしており、ノズルの長手方向軸線がくさび形ノッチの平面内にあり、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出ることを特徴とする請求項4に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  11. ノズルの入口オリフィスの上流に超高圧流体源を備えた装置に使用される超高圧ファンジェットノズルであって、該ノズルは、
    第1端部、第2端部、外面及び内面を備えた本体を有しており、前記内面が、第1端部から第2端部まで本体を貫通して延びているボアにより形成され、第1端部には入口オリフィスが設けられ、第2端部には出口オリフィスが設けられ、流体が、入口オリフィス及びノズルを通って出口オリフィスから出ることができ、前記内面は、円錐状ダイをボア内に圧入することにより強化され且つ仕上げられており、前記ボアは、前記第1端部から前記第2端部に向って延び、円錐状部分に終端する円筒状部分を有し、前記円筒状部分および前記円錐状部分は、交差位置において同じ直径を有し、前記本体の長手方向軸線に沿って対称的に整合されており、
    くさび形ノッチが、該くさび形ノッチが前記ボアの円錐状部分の端部領域に交差するまで第2端部から第1端部に向かって延びており、出口オリフィスの形状が前記ボアの円錐状部分の端部領域とくさび形ノッチとの交差により形成され、くさび形ノッチが長軸および短軸の両方を中心にして対称であることを特徴とする超高圧ファンジェットノズル。
  12. くさび形ノッチは、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出るように第2端部の中心からオフセットしていることを特徴とする請求項11に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  13. くさび形ノッチは、ノズルの長手方向軸線がくさび形ノッチの平面上になく、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出るようにノズルの長手方向軸線に対して角度をなしていることを特徴とする請求項11に記載の超高圧ファンジェットノズル。
    圧ファンジェットノズル。
  14. くさび形ノッチは、ノズルの長手方向軸線がくさび形ノッチの平面上にあり、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出るようにノズルの長手方向軸線に対して角度をなしていることを特徴とする請求項11に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  15. 工具を介して仕事を行うべくノズルの入口オリフィスの上流に流体を30000psiまで加圧するポンプを備えた装置に使用する超高圧ファンジェットノズルであって、該ノズルは、
    第1端部、第2端部、外面及び内面を備えた本体を有しており、前記内面が、第1端部から第2端部まで本体を貫通して延びているボアにより形成され、第1端部には入口オリフィスが設けられ、第2端部には出口オリフィスが設けられ、流体が、入口オリフィス及びノズルを通って出口オリフィスから出ることができ、前記内面は、円錐状ダイをボア内に圧入することにより強化および仕上げがなされ、前記ボアは、前記第1端部から前記第2端部に向かって延び、円錐状部分に終端する円筒状部分を有し、前記円筒状部分および前記円錐状部分は、交差位置において同じ直径を有し、前記本体の長手方向軸線に沿って対称的に整合されており、
    くさび形ノッチが、該くさび形ノッチが前記ボアの円錐状部分の端部領域に交差するまでだけ第2端部から第1端部に向かって延びており、出口オリフィスの形状が、出口オリフィスが加圧流体を超高圧ファンジェットとしてノズルから放出するように前記ボアの円錐部分の端部領域とくさび形ノッチとの交差により形成されていることを特徴とする超高圧ファンジェットノズル。
  16. 前記出口オリフィスの近くの円錐状ボアの内部角度が90°より大きく、ファンジェットのパワー分布がファンジェットの第1端部および第2端部で強く、ファンジェットの中央部近くで最も弱くなることを特徴とする請求項15に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  17. くさび形ノッチは、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出るように第2端部の中心からオフセットしていることを特徴とする請求項15に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  18. くさび形ノッチは、ノズルの長手方向軸線がくさび形ノッチの平面上になく、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出るようにノズルの長手方向軸線に対して角度をなしていることを特徴とする請求項15に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  19. くさび形ノッチは、ノズルの長手方向軸線がくさび形ノッチの平面上にあり、ファンジェットがノズルの長手方向軸線に対して角度をなしてノズルから出るようにノズルの長手方向軸線に対して角度をなしていることを特徴とする請求項15に記載の超高圧ファンジェットノズル。
  20. ノズルの入口オリフィスの上流に超高圧流体源を備えた装置に使用される超高圧ファンジェットノズルにおいて、該ノズルは、
    第1端部、第2端部、外面及び内面を備えた本体を有しており、前記内面が、第1端部から第2端部まで本体を貫通して延びているボアにより形成され、第1端部には入口オリフィスが設けられ、第2端部には出口オリフィスが設けられ、流体が、入口オリフィスからノズルに入り、ノズルを通って、出口オリフィスから出ることができ、前記ボアは、前記第2端部に隣接していて、この第2端部に集束する円錐状部分を有し、
    くさび形ノッチが、該くさび形ノッチが前記ボアの円錐状部分の端部領域に交差するまでだけ第2端部から第1端部に向かって延びており、出口オリフィスの形状が前記ボアの円錐状部分とくさび形ノッチとの交差により形成されており、
    ノズルは、受容れコーンに取り付けられており、高圧流体がノズルを通るときに、ノズル受入れコーンはノズルに作用して出口オリフィスおよびその近くの内面を圧縮応力状態にし、それによって、疲労及び摩耗に対するノズルの抵抗を増大させることを特徴とする超高圧ファンジェットノズル。
  21. 流体を選択された圧力に加圧する超高圧ポンプと、前記超高圧ポンプに結合されたノズルと、を備え、前記ポンプは、加圧流体をノズルの入口オリフィスに送り、前記ノズルは、 第1端部、第2端部、外面及び内面を備えた本体を有しており、前記内面が、第1端部から第2端部まで本体を貫通して延びているボアにより形成され、第1端部には入口オリフィスが設けられ、第2端部には出口オリフィスが設けられ、流体が、入口オリフィス及びノズルを通って出口オリフィスから出ることができ、前記内面は、円錐状ダイをボア内に圧入することにより強化され且つ仕上げられており、前記ボアは、前記第1端部から前記第2端部に向かって延び、円錐状部分に終端する円筒状部分を有し、前記円筒状部分および前記円錐状部分は、交差位置において同じ直径を有し、前記本体の長手方向軸線に沿って対称的に整合されており、
    くさび形ノッチが、該くさび形ノッチが前記ボアの円錐状部分の端部領域に交差するまでだけ第2端部から第1端部に向かって延びており、出口オリフィスの形状が前記ボアの円錐部分の端部領域とくさび形ノッチとの交差により形成され、くさび形ノッチが長軸および短軸の両方を中心にして対称であることを特徴とする超高圧ファンジェット装置。
  22. 受入れコーンをさらに備え、ノズルは、受容れコーンに取り付けられており、ノズル受入れコーンは出口オリフィスでノズルを取り囲み、それによってノズルの出口オリフィスおよびその近くのノズルの内面を圧縮応力状態にし、それによって、高圧流体がノズルを通るときに、疲労及び摩耗に対するノズルの抵抗を増大させることを特徴とする請求項21に記載の超高圧ファンジェット装置。
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