JP3292654B2 - 歯車の高強度化方法 - Google Patents

歯車の高強度化方法

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JP3292654B2 JP5203896A JP5203896A JP3292654B2 JP 3292654 B2 JP3292654 B2 JP 3292654B2 JP 5203896 A JP5203896 A JP 5203896A JP 5203896 A JP5203896 A JP 5203896A JP 3292654 B2 JP3292654 B2 JP 3292654B2
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  • Gears, Cams (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車表面の強度を
高めるための歯車の高強度化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、歯車は、使用に際して繰り返
し荷重を受けるため、その表面の疲労強度を高める必要
がある。このため、従来より、熱処理後の歯車表面に鋼
球等を衝突させて圧縮残留応力を付与するショットピー
ニングが広く行われている。
【0003】例えば、特開平5−33047号公報に
は、ショット粒を投射すべき歯面に対する該ショット粒
の投射角度を、ショット粒の投射方向を歯車部品に該歯
車部品の軸心に直交するように向けた場合よりも大きく
するようにしたショットピーニング方法が開示されてい
る。これにより、歯面における圧縮残留応力等を向上さ
せようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、歯面の圧縮残留応力等の向上が認められ
るものの、ショット粒の投射角度が大きいために歯元へ
のショット粒の投射が十分に行われず、この歯元に対し
て所望の圧縮残留応力を付与することができないという
問題が指摘されている。さらに、歯面に対しての投射角
度が大きいため、熱処理によって歯車表面に生成された
酸化物層を除去することが困難であり、しかも歯面から
歯元にわたって段差が残ってしまうという不具合があ
る。
【0005】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、十分な圧縮残留応力を付与するとともに、歯面か
ら歯元にわたって平滑な面を得ることが可能な歯車の高
強度化方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明は、熱処理後の歯車表面に向かって、ノズ
ルからガラスビーズと液体との噴流を投射することによ
り、このガラスビーズが指向性を有して所望の圧縮残留
応力を付与することができる。その際、ガラスビーズが
歯車表面で粉砕し、この歯車表面の酸化物層が除去され
るとともに、少なくとも歯面の基準ピッチ円対応部分か
ら歯元にわたって平滑な面が得られる。
【0007】ここで、噴流が、歯面の基準ピッチ円対応
部分に対して鋭角、特に10°〜30°の角度範囲内で
投射される。これにより、歯面に対して面粗度を損なう
ことなくかつ酸化物層の除去を確実に遂行するととも
に、前記歯面から歯元にわたって十分な圧縮残留応力を
付与することができる。
【0008】また、ノズルは、このノズルの軸心と歯車
の中心とを結ぶ直線上からオフセットし、あるいは前記
直線上から傾動する。従って、圧力角等の異なる種々の
歯車に容易に対応することが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の歯車の高強度化
方法を実施するための第1の実施形態に係る高強度化装
置10の一部断面正面図であり、図2は、前記高強度化
装置10の一部断面側面図である。
【0010】高強度化装置10は、被処理物である歯車
12を保持してケーシング14内のチャンバ14aでこ
の歯車12を位置決め保持する歯車保持機構16と、液
体、例えば、水18とガラスビーズ20との噴流22を
前記歯車12に向かって投射する投射機構24と、この
投射機構24に前記水18を圧送する水供給機構26
と、前記投射機構24に前記ガラスビーズ20を所定量
ずつ送り出すガラスビーズ供給機構28とを備える。
【0011】歯車保持機構16は、図1に示すように、
基台29上に載置されたX軸スライドユニット30とス
ピンドルユニット32とを備える。このX軸スライドユ
ニット30を構成するX軸モータ34にボールねじ36
が連結され、このボールねじ36に一対のガイドバー3
8が平行に配設されるとともに、前記ボールねじ36と
前記ガイドバー38とを介してスピンドルモータ40が
矢印X方向に進退可能に支持される。
【0012】スピンドルユニット32は、スピンドルモ
ータ40に連結されたスピンドル42を有し、このスピ
ンドル42の先端に歯車12が装着される。スピンドル
ユニット32の先端側は、ケーシング14の側壁部に形
成された開口部44からこのケーシング14内に挿入自
在である。
【0013】投射機構24は、図2に示すように、Y軸
スライドユニット46とZ軸スライドユニット48とを
備える。Y軸スライドユニット46は、水平方向に指向
するY軸モータ50を有し、このY軸モータ50に連結
されるボールねじ52とこのボールねじ52に平行な一
対のガイドバー54とを介して、Z軸スライドユニット
48が矢印Y方向に進退自在である。このZ軸スライド
ユニット48を構成するZ軸モータ56から鉛直下方向
に延在するボールねじ58と、このボールねじ58に平
行な一対のガイドバー60とを介して、移動体62が矢
印Z方向に進退自在である。
【0014】移動体62から矢印Y方向に延在する一対
の支持ロッド64の先端に、矢印Z方向に指向して管体
66が装着される。管体66の上部には、水18の導入
をON・OFFするための開閉弁68が設けられるとと
もに、この管体66の下部には、前記水18にガラスビ
ーズ20を混合するためのミキシングチャンバ70が連
結され、このミキシングチャンバ70の下部にノズル7
2が配設される。
【0015】水供給機構26は、開閉弁68の入口側に
接続される水管路74を有し、この水管路74は、ケー
シング14内でスパイラル状に巻かれた後、このケーシ
ング14の外部に継手76を介して接続される(図1参
照)。この継手76には、図示しない高圧ポンプが接続
されており、この高圧ポンプは、噴流22を歯車12に
向かって所定の噴射圧力で投射するように設定されてい
る。
【0016】ガラスビーズ供給機構28は、ケーシング
14の上面に取り付け台78を介して保持されるホッパ
ー80を備える。このホッパー80の下部は、該ホッパ
ー80内のガラスビーズ20の残量を検出するためのロ
ードセル82が配設される。図1に示すように、ホッパ
ー80の出口側には、計量バルブ84、負圧計86およ
びレーザ流量計88が鉛直下方向に指向して連結されて
いる。管路90は、その一端をレーザ流量計88に接続
され、その他端をケーシング14内のチャンバ14aに
挿入してミキシングチャンバ70に接続される。ホッパ
ー80に充填されているガラスビーズ20は、その直径
が0.05mm〜0.3mmに設定されている。
【0017】基台29上には、ミスト回収機構92が載
置される。このミスト回収機構92を構成する一対のダ
クト94、96の先端部は、ケーシング14の側部から
チャンバ14aに挿入され、歯車12とノズル72との
間でかつ前記歯車12に近接して配置されている。
【0018】ケーシング14の下部側には、下方に指向
して縮径する円錐部98が一体的に設けられており、こ
の円錐部98の下部開口部の下方には、排液用コンベア
100が配設されている。
【0019】このように構成される第1の実施形態に係
る高強度化装置10の動作について、本発明の高強度化
方法との関連で説明する。
【0020】先ず、切削加工により歯切り加工が施され
た歯車12には、浸炭焼入れ処理が行われる。そして、
浸炭焼入れ処理後の歯車12が歯車保持機構16を構成
するスピンドル42にセットされる一方、投射機構24
を構成するノズル72は、Y軸スライドユニット46お
よびZ軸スライドユニット48を介して矢印Y方向およ
び矢印Z方向に選択的に位置調整され、前記歯車12に
対応して配置される。
【0021】そこで、スピンドルモータ40を介してス
ピンドル42と一体的に歯車12が所定方向に回転する
とともに、X軸スライドユニット30を構成するX軸モ
ータ34を介し、前記歯車12がこのスピンドルユニッ
ト32と一体的に矢印X1方向に移動する(図1参
照)。
【0022】その際、投射機構24が駆動され、図示し
ない高圧ポンプの作用下に水18が水管路74を介して
管体66からミキシングチャンバ70に圧送される。一
方、ガラス供給機構28を構成する計量バルブ84が駆
動され、ミキシングチャンバ70に管路90から所定量
のガラスビーズ20が送給されている。このため、ノズ
ル72から水18が噴射されると、ミキシングチャンバ
70内に負圧が発生し、管路90内のガラスビーズ20
がこの水18と混合して噴流22となって前記ノズル7
2から歯車12に投射される。
【0023】従って、水18とガラスビーズ20との噴
流22が指向性を有して歯車12の歯先102、歯面1
04および歯元106の所望の位置に正確に衝突するこ
とになる(図3A〜図3C参照)。
【0024】ここで、モジュールが1.5、捩れ角が3
6°、圧力角が17.5°および歯数が52に設定され
た歯車12を用い、噴流22を歯面104の基準ピッチ
円(PCD)対応部分に対して18°で投射する。これ
により、歯車12の歯面104および歯元106に対し
て噴流22を確実に投射することができ、前記歯面10
4および前記歯元106に対し十分な圧縮残留応力を付
与することが可能になる。
【0025】さらに、図4に示すように、ガラスビーズ
20が歯車12の歯面104に衝突すると、この歯面1
04の表面は、前記ガラスビーズ20を介して圧縮残留
応力が付与されるとともに研磨され、さらに、前記ガラ
スビーズ20が粉砕される。その際、粉砕片20aは、
歯面104に向けて噴射される水18によってこの歯面
104の表面に鋭角に押し付けられる。このため、歯車
12は、少なくとも歯面104の基準ピッチ円対応部分
から歯元106にわたって研磨処理が施され、確実に平
滑面に加工されるという効果が得られる。
【0026】なお、図5Aは、歯車12に浸炭焼入れ処
理を施した後の歯面104の拡大図を示し、図5Bは、
この歯車12に高強度化装置10により高強度化処理が
施された後の前記歯面104の拡大図を示す。また、図
6Aは、浸炭焼入れ処理後の歯底の拡大図を示し、図6
Bは、前記高強度化装置10による高強度化処理が施さ
れた歯底の拡大図を示す。これにより、歯面104およ
び歯底の表面は、高強度化処理によって酸化物層が有効
に除去されるとともに、平滑化されていることがわかっ
た。
【0027】ところで、ノズル72から噴流22を投射
して歯車12に高強度化処理を施す際、チャンバ14a
には粉砕された微細なガラスビーズ屑が浮遊する。この
ため、ミスト回収機構92が駆動されることにより、チ
ャンバ14aで浮遊する微細なガラスビーズ屑を一対の
ダクト94、96から吸引して確実に回収することがで
きる。また、チャンバ14aに噴射されている水18お
よびガラスビーズ20の破片は、ケーシング14の下部
に設けられている円錐部98から排液用コンベア100
内に排出され、この排液用コンベア100を介して外部
に回収される。
【0028】次いで、噴流22の歯面104の基準ピッ
チ円対応部分に対して投射される角度(投射角)を種々
変更して各歯車12に高強度化処理を施した後、夫々の
歯車12の圧縮残留応力と面粗さとを測定する実験を行
った。その結果が、図7に示されている。
【0029】これにより、歯面104への投射角が30
°以上になると、この歯面104の面が粗れてしまう一
方、この投射角が10°以下では、十分な圧縮残留応力
を付与することができなかった。従って、噴流22の投
射角は、10°〜30°の角度範囲に設定することが望
ましいという結果が得られた。
【0030】ところで、図8に示すように、歯面104
aの圧力角が小さな歯車12aに対して高強度化処理を
行う際には、ノズル72を平行移動(オフセット)する
ことにより、容易に対応することができる。すなわち、
ノズル72の軸心と歯車12aの中心Oとを結ぶ直線L
上にこのノズル72が配設された状態で、噴流22の投
射角が基準ピッチ円対応部分で10°以下になる場合、
このまま使用すると、上記のように十分な圧縮残留応力
を付与できないという不具合が発生してしまう。
【0031】そこで、図2に示すように、Y軸スライド
ユニット46を構成するY軸モータ50の駆動作用下
に、移動台62を矢印Y1方向に所定量(歯車12aの
圧力角に対応して決定される距離)だけ平行移動させ
る。そして、歯車12aの歯面104aに対する噴流2
2の投射角が10°〜30°の範囲内になる位置でノズ
ル72を位置決めし、この状態で前記歯車12aに対す
る高強度化処理を行えばよい。これにより、種々の異な
る歯車12、12a等に容易に対応することができ、極
めて汎用性に優れるという利点が得られる。
【0032】また、ノズル72は、歯車12a(12)
の中心とノズル中心とを結ぶ直線Lに対して左右対称に
オフセット可能である。このため、歯車12a(12)
を逆回転させることにより、この歯車12a(12)を
付け替えることなく該歯車12a(12)の両歯面10
4a(104)に噴流22を投射して高強度化処理が効
率的に遂行される。
【0033】次いで、表1に示す仕様を有し、JIS規
格SCM420からなる素材により製造された歯車12
b、12cを用意し、この歯車12b、12cに浸炭焼
入れ処理を行った。さらに、歯車12bの回転数を28
回転、歯車12cの回転数を23回転に設定し、表2に
示す条件下で、高強度化装置10による高強度化処理が
施された。この場合、歯車12bの歯面に対する投射角
が18°、歯車12cの歯面に対する投射角が19°、
この歯車12b、12cの歯底に対する投射角がそれぞ
れ45°、40°に設定された。
【0034】なお、ガラスビーズ20の組成は、SiO
2 が72wt%、AlO3 が2wt%、Na2 OとK2
Oの和が13.5wt%、MgOが3.5wt%、およ
びCaOが9wt%であった。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】そこで、上記高強度化処理が施された歯車
12bと12cおよび浸炭焼入れ処理のみが施された歯
車12b′と12c′を、それぞれ組み合わせ、所定の
トルクが加わるようにして回転を行い、歯元強度および
歯面強度を確認する実験を行った。その結果が、表3お
よび図9に示されている。
【0038】
【表3】
【0039】これにより、ガラスビーズ20と水18の
噴流22により高強度化処理が施された歯車12b、1
2cは、浸炭焼入れ処理のみの歯車12b′、12c′
に比べ、歯元強度が約28%向上し、歯面強度において
も約31%の向上が認められた。
【0040】また、図10には、クロム鋼(JIS規格
SCr)からなる歯車12dに噴流22による高強度化
処理を施したものと、これと同一材料からなり、高強度
化処理が施されない歯車12d′とを用い、それぞれの
歯元応力を測定した結果が示されている。これにより、
噴流22による高強度化処理を施すことによって、歯車
12dは、未処理の歯車12d′に比べて歯元応力が5
0%も向上した。
【0041】次に、図11および図12には、本発明の
第2の実施形態に係る高強度化装置を構成する投射機構
120が示されている。なお、第1の実施形態に係る投
射機構24と同一の構成要素には同一の参照符号を付し
てその詳細な説明は省略する。
【0042】この投射機構120は、一対の支持ロッド
64の先端に固定される支持板122を備え、この支持
板122に旋回モータ124が固着される。この旋回モ
ータ124の回転駆動軸126には、回動部材128を
介して管体66が装着される。
【0043】このように構成される投射機構120で
は、図13に示すように、圧力角の小さな歯面104a
を有する歯車12aが用いられる際、旋回モータ124
の駆動作用下に回転駆動軸126を介して回動部材12
8と一体的に管体66が所定の角度だけ傾動される。従
って、ノズル72は、歯車12aの中心Oに向かう姿勢
から所定の角度α°だけ傾動した姿勢で歯車12aの歯
面104aに指向する(図13中、二点鎖線参照)。こ
のため、ノズル72から投射される噴流22の投射角
は、10°〜30°の角度範囲内に設定変更される。
【0044】このように、ノズル72を傾動させるだけ
で圧力角等の異なる種々の歯車12、12aに容易に対
応することができる他、このノズル72の角度を変更す
るだけで、前記歯車12、12aの歯面104、104
aの両側に対しそれぞれ10°〜30°の角度範囲内に
噴流22を投射することができる。
【0045】すなわち、従来、歯面104、104aの
片側に高強度化処理を施した後、歯車12、12aをス
ピンドル42から取り外して反転させた状態でこのスピ
ンドル42に取着し、この歯面104、104aの反対
側に高強度化処理を施していた。これに対し、第2の実
施形態では、歯車12、12aの付け替え作業が不要に
なり、この歯車12、12aをスピンドル42に一旦取
着した状態で、歯面104、104aの両側に高強度化
処理が遂行され、該高強度化処理の効率化が容易に図ら
れるという効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る歯車の高強
度化方法では、熱処理後の歯車表面にガラスビーズと液
体との噴流を投射することにより、圧縮残留応力の付与
と前記ガラスビーズの粉砕による酸化物層の除去および
歯車表面の平滑化が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る高強度化装置の一部断面
正面説明図である。
【図2】前記高強度化装置の一部断面側面説明図であ
る。
【図3】本発明に係る高強度化方法を説明する図であ
り、図3Aは、歯先処理状態の説明図であり、図3B
は、歯面処理状態の説明図であり、図3Cは、歯元処理
状態の説明図である。
【図4】歯面にガラスビーズが衝突した状態の説明図で
ある。
【図5】前記高強度化方法の説明図であり、図5Aは、
浸炭焼入れ処理後の基準ピッチ円対応部分の拡大図であ
り、図5Bは、前記高強度化処理が施された基準ピッチ
円対応部分の拡大図である。
【図6】前記高強度化処理の説明図であり、図6Aは、
浸炭焼入れ処理後の歯底の拡大図であり、図6Bは、前
記高強度化処理後の歯底の拡大図である。
【図7】投射角と残留応力および面粗さとの関係図であ
る。
【図8】ノズルをオフセットした状態の説明図である。
【図9】高強度化処理が施された歯車と該処理が施され
ない歯車とにおけるそれぞれの負荷トルクの説明図であ
る。
【図10】前記高強度化処理が施された歯車と該処理が
施されない歯車とにおけるそれぞれの歯元応力の説明図
である。
【図11】第2の実施形態に係る高強度化装置を構成す
る投射機構の斜視説明図である。
【図12】図11の投射機構の正面説明図である。
【図13】図12の投射機構による角度調整作業の説明
図である。
【符号の説明】
10…高強度化装置 12、12a…歯
車 14…ケーシング 16…歯車保持機
構 18…水 20…ガラスビー
ズ 22…噴流 24、120…投
射機構 26…水供給機構 28…ガラスビー
ズ供給機構 30…X軸スライドユニット 32…スピンドル
ユニット 42…スピンドル 46…Y軸スライ
ドユニット 48…Z軸スライドユニット 66…管体 70…ミキシングチャンバ 72…ノズル 74…水管路 80…ホッパー 90…管路 92…ミスト回収
機構 102…歯先 104、104a
…歯面 106…歯元 124…旋回モー
タ 128…回動部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−160428(JP,A) 特開 昭62−84974(JP,A) 特開 昭64−17817(JP,A) 特開 平5−33047(JP,A) 特開 平5−287372(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 7/06 B24C 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯車表面の強度を高めるための歯車の高強
    度化方法であって、 熱処理後の前記歯車表面に向かって、ノズルからガラス
    ビーズと液体との噴流を、該噴流の進行方向と前記歯車
    の歯面の基準ピッチ円対応部分に接する接線との角度が
    10°〜30°の角度範囲となる位置から指向性を有し
    投射して圧縮残留応力を付与するとともに、 前記ガラスビーズが該歯車表面で粉砕することにより、
    前記歯車表面の酸化物層を除去しかつ少なくとも歯面の
    基準ピッチ円対応部分から歯元にわたって平滑面にする
    ことを特徴とする歯車の高強度化方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高強度化方法において、前
    記ノズルは、該ノズルの軸心と前記歯車の中心とを結ぶ
    直線上の位置から所定距離だけ平行移動された後に前記
    歯車表面に向かって前記噴流を投射することを特徴とす
    る歯車の高強度化方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の高強度化方法において、前
    記ノズルは、前記歯車の中心に向かう姿勢から所定角度
    だけ傾動した姿勢で前記歯車表面に向かって前記噴流を
    投射することを特徴とする歯車の高強度化方法。
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