JP3609024B2 - 常閉弁の強制開弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、常閉弁を強制的に開弁して保持する装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
ばね力により常時は弁体を閉じ、このばね力に抗する作動流体の圧力で流路を開く常閉型の開閉弁(常閉弁)は、多数が知られている。この常閉弁では、作動流体の供給を受けることができない環境において、開弁しなければならないとき、その開弁が困難という問題があった。特に、閉弁圧力が高い(閉弁ばね力が大きい)常閉弁において、この困難が大きく、弁開度を調整保持することは非常に難しかった。
【0003】
【発明の目的】
本発明は、常閉弁をマニュアル開弁でき、弁開度の調整及び保持も容易にできる強制開弁装置を得ることを目的とする。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、常閉弁と、この常閉弁を手動で強制開弁するマニュアル開弁治具との組み合わせからなる常閉弁の強制開弁装置であって、常閉弁は、ハウジング内の弁座に接離して流路を開閉する弁体を作動させる作動ロッド;この作動ロッドと同軸一体でハウジング外からアクセス可能なコネクタスリーブ;作動ロッドを弁体が流路を閉じる方向に付勢するばね手段;作動ロッドを弁体が流路を閉じる閉弁方向に付勢するばね手段;及びハウジング内に形成され、圧力流体の供給を受けて作動ロッドを開弁方向に移動させる圧力室;を備えており、一方、マニュアル開弁治具は、常閉弁のコネクタスリーブに係脱可能な強制開弁アタッチメント;常閉弁のハウジングに被せた操作台に当接する円筒状面を有し、該円筒状面の中心近傍よりコネクタスリーブ側に偏心させた位置に、軸部材を介して強制開弁アタッチメントを枢着した回動部材;この回動部材に枢着され、その先端ロック部が強制開弁アタッチメントに形成したストッパ面に係脱可能なストッパアーム;及びこのストッパアームをその先端ロック部が強制開弁アタッチメントのストッパ面に当接する方向に回動付勢するばね手段を備えていて、強制開弁アタッチメントのストッパ面は、回動部材をその円筒状面を操作台に当接させた状態で回動させて、軸部材及び強制開弁アタッチメントを介してコネクタスリーブを開弁方向に移動させるに従い、ストッパアームの先端ロック部との距離を拡大する形状をなしており、ストッパアームの先端ロック部と強制開弁アタッチメントのストッパ面との距離は、ストッパアームをばね手段に抗して回動操作することで拡大することを特徴としている。
【0005】
この構成によれば、強制開弁アタッチメントをコネクタスリーブに係合させ、回動部材の円筒状面をハウジングに当接させた状態で、該回動部材を回動操作していくと、その回動操作位置(開弁位置)で自動的にストップが掛かる。ストップ(開弁状態)を解除するには、ストッパアームをばね手段に抗して回動操作すればよい。
【0006】
ストッパアームは、回動部材を回動操作する操作レバー内に配置すると、操作性がよい。常閉弁は、例えば、ばね手段による付勢力を倍力して作動ロッドに伝達する倍力機構を備えている常閉弁とすることができる。
【0007】
【発明の実施形態】
図示実施形態は、作動流体による開弁時にはゆっくりと開弁する緩作動倍力常閉弁10に本発明を適用したものである。この倍力常閉弁10の弁構造は、本出願人が特願2000‐85970号で提案した弁構造であり、最初にその全体構造を説明する。
流路ブロック11には、同一軸線上の一対の流路接続口12、13と、この一対の流路接続口の軸線に対して直交する開閉弁接続口14が備えられている。流路接続口12と13内の流路12a、13aは、開閉弁接続口14側に向けて開口し、流路12aの開口端に環状弁座15が設けられている。開閉弁接続口14には、環状弁座15と流路13aの開口端とを覆う円板状の金属ダイアフラム16と、その周縁を押えるリテイナー17と、このリテイナー17内に移動自在に支持された開閉弁体18とが備えられている。この例では、流路12aが高圧流体の供給側であり、環状弁座15は、金属ダイアフラム16の中心に位置している。開閉弁体18は、金属ダイアフラム16の中心部に接離し、流路12a内の流体の圧力に打ち勝つ力で環状弁座15側に押し付けられると、金属ダイアフラム16が流路12aと13aの連通を断つ。
【0008】
開閉弁接続口14には、倍力常閉弁10のロワハウジング21aが螺合結合されている。ハウジング21は、このロワハウジング21aと、ロワハウジング21aにロックリング21cで結合されたアッパハウジング21bとからなっている。
【0009】
ハウジング21内には、可動部材として、図1、図2の下方から順に、弁軸アッセンブリ24、一対の遊動ローラ部材25、及び作動部材26が挿入支持されている。弁軸アッセンブリ24は、環状弁座15に接離する方向に開閉弁体18を移動させる弁軸22と、一対の弁軸ローラ部材23とを有する。一対の弁軸ローラ部材23はそれぞれ、外周ローラ23aと軸部材23bとからなり、軸部材23bは、弁軸22を一体に有する支持ブロック22aに支持されている。一対の弁軸ローラ部材23(軸部材23b)は、弁軸22の軸線に関する回転対称位置に、弁軸22の軸線とは交わらずに直交する位置関係で互いに平行に配置されている。
【0010】
作動部材26は、弁軸22と同軸の作動ロッド27と、この作動ロッド27の中間部に一体に結合したピストン体29とを一体に有している。ピストン体29は、その外周部がハウジング21(ロアハウジング21a)に気密に摺動自在に嵌まり、内周部は、固定軸部材30の中心筒状部32の外周面32aに摺動自在に嵌まっている。中心筒状部32の内周面32bには、作動ロッド27がOリング32cにより気密状態で摺動自在に挿通されている。固定軸部材30の外周部はハウジング21に気密に固定されており、これらのハウジング21、ピストン体29(作動ロッド27)、及び固定軸部材30で、(開弁)圧力室31を画成している。
【0011】
図5、図6に示すように、圧力室31の中心筒状部32の外周面32aとピストン体29との間には、摺動隙間C1が存在し、同内周面32bと作動ロッド27との間にも摺動隙間C2が存在する。このうち摺動隙間C2は、Oリング32cによって閉じられ、圧力室31の気密性が保持されている。圧力室31には、作動ロッド27に穿設した軸方向通路(作動流体通路)33aと径方向通路(同)33bを介して、パイロット圧(圧縮空気)Pが及ぼされる。
【0012】
ピストン体29とアッパハウジング21bの間には、圧縮ばね37が挿入されていて、作動部材26を常時弁軸アッセンブリ24側に移動付勢している。作動部材26の作動ロッド27の先端部には、テーパ面部27aが形成されており、このテーパ面部27aと弁軸アッセンブリ24の弁軸ローラ部材23との間に、上記一対の遊動ローラ部材25が挿入されている。テーパ面部27aは、図3に示すような円錐状のテーパ軸部27a1から構成することも、図4に示すような平面からなる楔面27a2から構成することもできる。
【0013】
各遊動ローラ部材25は、外周ローラ25aと軸部材25bとを有し、外周ローラ25aは、固定軸部材30の下面の凹部30aに軸方向移動が生じないように収納され、軸部材25bは、固定軸部材30の下面案内壁30bに移動自在に案内されている。この一対の遊動ローラ部材25は、弁軸ローラ部材23と平行をなし、かつ作動ロッド27のテーパ面部27aと、一対の弁軸ローラ部材23の間に位置している。作動部材26に作用する閉弁圧力は、作動ロッド27のテーパ面部27a、遊動ローラ部材25、及び弁軸ローラ部材23を介して弁軸22に伝達される。
【0014】
作動ロッド27のテーパ面部27aのテーパ、遊動ローラ部材25と弁軸ローラ部材23の外径及び初期位置(開閉弁体18が環状弁座15から離れているときの位置)は、次のように定められている。すなわち、作動部材26が弁軸アッセンブリ24側に移動し、テーパ面部27a、遊動ローラ部材25、及び弁軸ローラ部材23を介して弁軸22が環状弁座15側に移動するとき、作動部材26の単位移動量に対し、弁軸22が該単位移動量より小さい移動量だけ移動するように、これらが設定されている。例えば、作動部材26の移動量:弁軸22の移動量=1:0.2あるいは1:0.1のように定める。また、どの作動状態でも、テーパ面部27a、遊動ローラ部材25、及び弁軸ローラ部材23は接触状態を維持し、かつ作動部材26が最大に弁軸アッセンブリ24側に移動したときでも、遊動ローラ部材25の軸位置は、弁軸ローラ部材23の軸位置より外側に移動することがない。24aは、弁軸アッセンブリ24を開弁側に付勢する弱い圧縮ばねである。
【0015】
前述のように、固定軸部材30の中心筒状部32の外周面32aとピストン体29との間には、摺動隙間C1が存在し(図5ないし図8参照)、この摺動隙間C1を介して、径方向通路33bからの圧縮空気が圧力室31に導かれる。この摺動隙間C1を構成する中心筒状部32には、摺動隙間C1と連通し軸線方向に直線状にあるいはスパイラル状等に延びる1ないし複数のスリット通路40が形成されており、また、ピストン体29には、この摺動隙間C1に臨む一方向シール部材41が保持されている。この一方向シール部材41は、中心筒状部32の外周面32aに接触したときには、摺動隙間C1を塞ぎ、径方向通路33bと圧力室31とを、スリット通路40だけを介して連通させる(図6、図7)。しかし、ピストン体29が圧縮ばね37の力による移動端に位置する図5の状態では、この一方向シール部材41は、スリット通路40の下端部を開放し(中心筒状部32の外周面32aから離れ)、径方向通路33bと圧力室31とを、摺動隙間C1及びスリット通路40を介して連通させる。よって、径方向通路33bと圧力室31との連通面積は、明らかに、図6の状態より図5の状態の方が大きい。
【0016】
作動ロッド27には、そのリテイナー17の反対側の端部に、固定ねじ50を介してコネクタスリーブ(筒状ロッドホルダ)51が固定されており、このコネクタスリーブ51の外周にはさらに、筒状視認部材52が嵌合固定されている。一方、アッパハウジング21bには、筒状視認部材52を摺動可能に嵌める開口21dが形成されており、筒状視認部材52は、作動ロッド27が閉弁位置にあるときには、この開口21d内に隠れ(図1、図9)、作動ロッド27が開弁位置にあるときには、開口21dから突出する(図2、図9)。筒状視認部材52は、例えば、合成樹脂材料や金属材料から構成し、目立つ色(例えば赤色)に着色されている。
【0017】
作動ロッド27には、コネクタスリーブ51内に位置させて、軸方向通路33aに通じる管路継手54が結合されている。この管路継手54には、管路(フレキシブルチューブ)55が接続され、管路55は、開閉制御弁56、レギュレータ57及びパイロット圧力源58に順に接続されている。
【0018】
本実施形態の倍力常閉弁10は、通常の次のように動作する。圧力室31に圧縮空気を導入しない状態では、圧縮ばね37の力により、作動部材26が弁軸アッセンブリ24側に移動する。この移動力(閉弁力)は、作動ロッド27のテーパ面部27a、遊動ローラ部材25、及び弁軸ローラ部材23を介して弁軸22に伝達され、弁軸22が開閉弁体18を環状弁座15側に移動させて、図1のように、金属ダイアフラム16を介して流路12aと13aの連通を断つ。
【0019】
また、このとき、図5に示すように、ピストン体29に保持されている一方向シール部材41は、中心筒状部32の外周面32aから離れてスリット通路40の下端部を開放し、パイロット圧力源58(径方向通路33b)と圧力室31とを、摺動隙間C1及びスリット通路40による大きい連通面積で連通させている。
【0020】
この状態から、開閉制御弁56を開き、パイロット圧力源58の圧縮空気を、管路55、管路継手54を介して、作動ロッド27の軸方向通路33aと径方向通路33bに導くと、この圧縮空気は、中心筒状部32とピストン体29との間の摺動隙間C1及びスリット通路40を介して、圧力室31に導かれる。よって、摺動隙間C1とスリット通路40の合計断面積に基づく流量の圧縮空気が圧力室31に流れ、圧縮ばね37に抗するに十分な圧力が瞬時に圧力室31に満たされ、ピストン体29(作動ロッド27)は、僅かに移動し、弁軸22は、上の例では、このピストン体29の移動量の1/10あるいは1/5だけ微動する。その結果、開閉弁体18が環状弁座15から僅かに離れて開弁が開始される。この開弁に至る迄のデッドタイムは、図9の区間aに相当し、このデッドタイムを短くすることができる。
【0021】
開弁が開始されると、そのときには、ピストン体29の一方向シール部材41は、中心筒状部32(固定軸部材31)の外周面32aに接触し、摺動隙間C1を閉塞するようになる(図6)。つまり、径方向通路33bと圧力室31とは、スリット通路40を介してのみ連通する。従って、径方向通路33bと圧力室31との連通面積は、急激に減少し、この状態は、図7に示すように、一方向シール部材41が外周面32aに接触している状態が続く限り続く。よって、圧力室31に導かれる単位時間当りの圧縮空気の量は制限され、ピストン体29(作動ロッド27、弁軸22)は、低速で移動する(図9区間b)。この区間bの作動ロッド27(弁軸22)の移動が緩作動開弁動作である。
【0022】
ピストン体29がさらに上昇すると、やがて一方向シール部材41は中心筒状部32の外周面32aとの接触を解く(図8、図2)。この状態は、パイロット圧力源58(径方向通路33b)と圧力室31とが、直接連通する状態であり、よって作動ロッド27(弁軸22)は急速に開弁端に達する。開弁端は、ピストン体29がハウジング21のストッパ面42に当接する位置で規制される。この区間は、図9の区間cに相当する。
【0023】
パイロット圧を排気すれば、圧縮ばね37の力により、弁軸22が開閉弁体18を環状弁座15に押し付け、閉弁する(一方向シール部材41を用いているため短時間で閉弁する)。このときの力の伝達経路を見ると、テーパ面部27a、遊動ローラ部材25、及び弁軸ローラ部材23を介して、作動部材26の閉弁力が弁軸22に伝達されるとき、作動部材26の単位移動量より小さい移動量だけ弁軸22が移動するため、小さい圧縮ばね37の力で大きい閉弁力を得ることができる。上の例では、圧縮ばね37の力の5倍、10倍の閉弁力が得られることとなる。
【0024】
作動ロッド27が圧縮ばね37の力による移動端に位置する閉弁状態では、作動ロッド27と一体の筒状視認部材52が開口21d内に後退してハウジング21内に隠れ(図1、図9)、作動ロッド27がパイロット圧力によって開弁位置(全開位置)に移動すると、筒状視認部材52が開口21dから突出し(図2、図9)、中間の開弁位置では、筒状視認部材52のハウジング21からの突出量が、開弁量に応じて変化する。また、この作動ロッド27(筒状視認部材52)の移動に際して、管路継手54、管路55も作動ロッド27と一緒に移動する。よって、動作状態を一目で目視できることとなる。
【0025】
以上は、パイロット圧力源58の圧力を利用できる場合の倍力常閉弁10の開弁動作であるが、次に、パイロット圧力源58の故障等の原因で開弁パイロット圧が得られないとき、手動で開弁させるためのマニュアル開閉治具60の実施形態を図11ないし図15について説明する。このマニュアル開閉治具60は、倍力常閉弁10のコネクタスリーブ51の内周面に形成した環状溝51a(図1、図2)に軸方向溝51b(図11、図12)を介して係脱可能な強制開弁アタッチメント61と、この強制開弁アタッチメント61を介して作動ロッド27を開弁方向に移動させる回動部材62とを備えている。ハウジング21(アッパハウジング21b)上には、別部材からなる操作台21Xが被せられる。コネクタスリーブ51には、この操作台21Xとアッパハウジング21bの中心開口を介して、該ハウジングの外部からアクセスすることができる。
【0026】
強制開弁アタッチメント61は、コネクタスリーブ51の一対の軸方向溝51bに対応する一対の爪部61aを有している。この爪部61aは、軸方向溝51bから環状溝51a内に挿入した後該アタッチメント61をコネクタスリーブ51の軸線を中心に回動させると、環状溝51aに係合して抜け止められる。
【0027】
回動部材62は、常閉弁10のハウジング21(アッパハウジング21b)に被せた操作台21Xに当接する円筒状面62aを有し、該円筒状面62aの中心62xよりコネクタスリーブ51側に距離eだけ偏心させた位置に、軸部材63によって上記強制開弁アタッチメント61を枢着している。強制開弁アタッチメント61の上端部には、軸部材63を中心とする円筒面63xより上方に若干量膨出したストッパ面61xが形成されている。円筒状面62aは、近似円筒面で足り、厳密な円筒面でなくてもよい。
【0028】
一方、回動部材62には、円筒状面62aの径方向に向くレバー穴62bが形成されており、このレバー穴62bに操作レバー64が挿入され固定ねじ62cで固定されている。この操作レバー64には、軸65aでストッパアーム65が枢着されている。このストッパアーム65には、その先端部に、強制開弁アタッチメント61のストッパ面61xに係脱するロック部65bが形成されている。また、このストッパアーム65は、圧縮ばね66によって、その先端ロック部65bが常時ストッパ面61xに当接する方向に移動付勢されている。
【0029】
ストッパ面61xは、軸部材63からの距離r(θ)が該軸部材の直上で最も大きく、両側に行くに従って、同距離を徐々に滑らかに小さくする形状をしている。すなわち、回動部材62を、その円筒状面62aが操作台21Xに当接した状態で回動させると、軸65aは、円筒面63xと平行な円筒面上を移動していき、強制開弁アタッチメント61のストッパ面61xとの距離は拡大していく。ストッパアーム65の先端ロック部65bは、圧縮ばね66の力により、この距離の拡大に追従してストッパ面61xに対する接触を続け、かつその接触状態では、この距離が拡大する方向へ回動部材62を回動させることはできるが、縮小する方向への回動部材62の回動を阻止する。
【0030】
これに対し、ストッパアーム65の先端ロック部65bと反対側のリリース端部65cを押圧すると、先端ロック部65bと強制開弁アタッチメント61のストッパ面61xとの距離は拡大し(先端ロック部65bがストッパ面61xから離れ)、回動部材62の回動が自由になる。
【0031】
このマニュアル開弁治具60を用いて強制開弁を行うには、管路継手54から管路55を外し、強制開弁アタッチメント61の爪部61aをコネクタスリーブ51の軸方向溝51bから環状溝51aに嵌め、該スリーブ51の軸線を中心に回転させて結合する。このとき、軸部材63はハウジング21に最も接近した状態にあり、回動部材62の円筒状面62aが同時にハウジング21の頭部上に被せた操作台21Xに当接する(図13)。この図13の状態において、操作レバー64を介して回動部材62を回動させると、回動部材62の偏心位置にある軸部材63を介して強制開弁アタッチメント61が引き上げられる。すると、該アタッチメント61の一対の爪部61aが軸方向溝51bを介してコネクタスリーブ51を引き上げるため、作動ロッド27が圧縮ばね37の力に抗して引き上げられ、開弁する(図12、図14)。
【0032】
このマニュアル開弁動作の際には、操作レバー64に軸65aで枢着されているストッパアーム65の先端ロック部65bは、圧縮ばね66の力により、軸65aを中心に回動しながら、強制開弁アタッチメント61のストッパ面61xに対する接触を続けていく。そして、この接触により、回動部材62の開弁方向への回動が阻止される(図12、図14)。すなわち、コネクタスリーブ51は、圧縮ばね37の力により、閉弁方向に付勢されており、強制開弁アタッチメント61も同方向に引かれているが、強制開弁アタッチメント61が閉弁方向に移動するには、回動部材62が強制開弁アタッチメント61に対して回動しなければならず、この回動部材62の回動はストッパアーム65の先端ロック部65bとストッパ面61xの接触で阻止されるので、強制開弁アタッチメント61が閉弁方向に移動することがない。
【0033】
逆に、開弁状態を解消し、閉弁状態に戻すには、圧縮ばね66の力に抗して、ストッパアーム65のリリース端部65cを押圧し、先端ロック部65bをストッパ面61xから十分離せばよい。圧縮ばね37の力により、最初の閉弁状態に戻る。
【0034】
以上の実施形態では、ストッパアーム65が回動部材回動部材62の操作レバー64内に配置されているため、操作性がよいが、操作レバー64とは別にストッパアーム65を設けることもできる。また、以上の実施形態では、作動ロッド27とコネクタスリーブ51を固定ねじ50で結合し、コネクタスリーブ51の外周面に筒状視認部材52を固定したが、これらは一部材から構成してもよい。また、筒状視認部材52は省略してもよい。
【0035】
図示例は、実際に流路を開閉する弁軸22(弁軸アッセンブリ24)の動き量に比して、ピストン体29(作動ロッド27)の動き量が遥かに大きい倍力常閉弁10に本発明を適用したものであるが、弁軸22とピストン体29とが一体に結合されている直結タイプにも勿論本発明は適用でき、さらに本発明は常閉弁一般に適用できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、常閉弁を人力で簡易に強制開弁でき、任意の開弁位置でストップをかけることができる装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を常閉型の緩作動型倍力常閉弁に適用した一実施形態を示す、閉弁状態の縦断面図である。
【図2】同開弁状態の縦断面図である。
【図3】図1、図2の開閉弁のテーパ面部、遊動ローラ部材、及び弁軸遊動部材の関係を示す斜視図である。
【図4】図1、図2の倍力常閉弁のテーパ面部の他の形状例を示す、図3と同様の斜視図である。
【図5】ピストン体、固定軸部材及びシール部材の閉弁時の状態を示す拡大断面図である。
【図6】緩作動が始まった状態を示す拡大断面図である。
【図7】緩作動中の状態を示す拡大断面図である。
【図8】緩作動が終了した状態を示す拡大断面図である。
【図9】図1ないし図8の緩作動型倍力常閉弁の開弁特性例を示すグラフ図である。
【図10】図1ないし図8の緩作動型倍力常閉弁の閉弁状態と開弁状態の外観変化を示す一部平面図である。
【図11】図1ないし図8の緩作動型倍力常閉弁に用いるマニュアル開弁治具の一実施形態を示す斜視図である。
【図12】同マニュアル開弁治具を用いた開弁操作状態を示す要部の断面図である。
【図13】同マニュアル開弁治具を用いた開弁操作前の状態を示す要部の断面図である。
【図14】同開弁操作中の状態を示す要部の断面図である。
【図15】図14の開弁状態においてロックを外す動作を示す断面図である。
【符号の説明】
10 緩作動型倍力常閉弁
11 流路ブロック
15 環状弁座
16 金属ダイアフラム
18 開閉弁体
21 ハウジング
21X 操作台
21d 開口
22 弁軸
23 弁軸ローラ部材
24 弁軸アッセンブリ
25 遊動ローラ部材
26 作動部材
27 作動ロッド
27a2 楔面
29 ピストン体
30 固定軸部材
31 圧力室
32 中心筒状部
32a 外周面
32b 内周面
33a 軸方向通路(作動流体通路)
33b 径方向通路(作動流体通路)
34 パイロット圧導入ポート
35 開閉制御弁
36 パイロット圧力源
37 圧縮ばね(付勢手段)
40 スリット通路
41 (一方向)シール部材
50 固定ねじ
51 コネクタスリーブ
51a 環状溝
51b 軸方向溝
52 筒状視認部材
54 管路継手
55 管路
56 開閉制御弁
57 レギュレータ
58 パイロット圧力源
60 マニュアル開弁治具
61 強制開弁アタッチメント
61a 爪部
61x ストッパ面
62 回動部材
62a 円筒状面
63 軸部材
64 操作レバー
65 ストッパアーム
65a 軸
65b 先端ロック部
65c リリース端部
66 圧縮ばね

Claims (3)

  1. 常閉弁と、この常閉弁を手動で強制開弁するマニュアル開弁治具との組み合わせからなる常閉弁の強制開弁装置であって、
    上記常閉弁は、
    ハウジング内の弁座に接離して流路を開閉する弁体を作動させる作動ロッド;
    この作動ロッドと同軸一体でハウジング外からアクセス可能なコネクタスリーブ;
    上記作動ロッドを弁体が流路を閉じる閉弁方向に付勢するばね手段;及び
    上記ハウジング内に形成され、圧力流体の供給を受けて作動ロッドを開弁方向に移動させる圧力室;
    を備え、
    上記マニュアル開弁治具は、
    常閉弁のコネクタスリーブに係脱可能な強制開弁アタッチメント;
    常閉弁のハウジングに被せた操作台に当接する円筒状面を有し、該円筒状面の中心近傍よりコネクタスリーブ側に偏心させた位置に、軸部材を介して上記強制開弁アタッチメントを枢着した回動部材;
    この回動部材に枢着され、その先端ロック部が強制開弁アタッチメントに形成したストッパ面に係脱可能なストッパアーム;及び
    このストッパアームをその先端ロック部が強制開弁アタッチメントのストッパ面に当接する方向に回動付勢するばね手段を備え、
    上記強制開弁アタッチメントのストッパ面は、上記回動部材をその円筒状面を上記操作台に当接させた状態で回動させて、軸部材及び強制開弁アタッチメントを介してコネクタスリーブを開弁方向に移動させるに従い、ストッパアームの先端ロック部との距離を拡大する形状をなしており、
    ストッパアームの先端ロック部と強制開弁アタッチメントのストッパ面との距離は、ストッパアームをばね手段に抗して回動操作することで拡大することを特徴とする常閉弁の強制開弁装置。
  2. 請求項1記載の強制開弁装置において、ストッパアームは、回動部材を回動操作する操作レバー内に設けられている常閉弁の強制開弁装置。
  3. 請求項1または2記載の強制開弁装置において、常閉弁は、上記ばね手段による付勢力を倍力して作動ロッドに伝達する倍力機構を備えている常閉弁の強制開弁装置。
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