JP3608318B2 - 光電センサ及びその投光方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光電センサに関し、特にその光軸調整に特徴を有する光電センサ及びその投光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透過型光電センサにおいては投光部と受光部の光軸を一致させる光軸調整が必要となる。又反射型光電センサにあってもワークへの光の照射位置を所定位置とするために光軸の調整が必要となる場合がある。
【0003】
図7は従来の光電センサの一例を示すブロック図である。本図において発振回路1は一定周期の投光パルスを発生する発振回路であり、投光パルスは投光ドライブ回路2に与えられる。投光ドライブ回路2は投光パルスに基づいて投光素子3を駆動するものであり、光軸調整時に投光パルスのピークレベルを増加させるためのスイッチSW1が設けられる。そしてこの光を受光するために受光素子4,受光プリアンプ5が設けられ、カップリングコンデンサC1を介して交流信号がメインアンプ6に加えられる。メインアンプ6は交流信号を増幅するものであり、更にカップリングコンデンサC2を介して比較回路7に与えられる。比較回路7には所定の閾値が設定されており、閾値を越えるレベルの信号をゲート回路8に伝える。ゲート回路8の他方の入力端には発振回路1の投光パルス信号が入力されており、投光パルスと一致するタイミングでの比較回路7の出力がゲート回路8を通ってノイズ除去回路9に加わる。ノイズ除去回路9は一定周期連続して受光信号が得られたときに物体の検知又は非検知状態を判別するものであり、その出力はEOR回路10を介して出力回路11に与えられる。EOR回路10の他方の入力端には出力モード切換用のスイッチSW2が接続される。
【0004】
このような従来の光電センサにおいて、例えば特開平2−276307号公報では、図8(a)を通常動作時の投光レベルとすると、光軸調整時にはこれに比べて図8(b)に示すように投光パルスのピーク電圧を大きくして平均投光電流を増加させている。こうすることにより投光スポットの視認性が向上し、光軸調整を容易にすることができる。又同公報には、図8(c)に示すように投光パルスに直流電流を重畳させ、平均投光電流を増加することにより投光スポットの視認性を向上し、光軸調整を容易にする方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の光電センサの光軸調整方法にあっては、いずれも投光素子は投光パルスに応じて光電流を変化させたままで平均投光電流を増加させている。従って光軸調整時にも受光部にパルス状の光が入光し、物体検知信号が出力されて、調整時に負荷が変動してしまうという欠点があった。又平均投光電流を増加した光軸調整モードでもそのまま使用することができるため、誤って継続して使用されると投光素子として使われる発光ダイオードが劣化し、光出力レベルが低下するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであって、光軸調整時に平均投光電流を増加させることにより視認性を向上させると共に、物体検知信号を出力できないようにしてこのような問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、周期的に投光パルスを発生するパルス発生手段と、投光素子と、通常動作時には前記パルス発生手段からの投光パルスに基づいて前記投光素子を駆動すると共に、光軸調整時には一定のレベルで連続して前記投光素子を駆動する投光素子駆動手段と、物体検知領域を介して前記投光素子から照射される光を受光する受光素子と、前記受光素子の出力のうちカップリングコンデンサを介して交流成分を抽出して増幅する交流増幅手段と、前記交流増幅手段の増幅出力のレベルに基づいて物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0008】
本願の請求項2の発明は、周期的に投光パルスを発生し、通常動作時には前記投光パルスに基づいて投光素子を駆動すると共に、光軸調整時には一定のレベルで連続して前記投光素子を駆動し、受光素子により物体検知領域を介して照射された光を受光し、前記受光素子の出力のうちカップリングコンデンサを介して交流成分を抽出して増幅し、交流増幅信号に基づいて物体の有無を判別することを特徴とするものである。
【0009】
このような特徴を有する本発明によれば、通常の動作時には投光パルスに基づいて投光素子を駆動し、受光素子により受光信号を得ている。そしてその出力を交流増幅手段により交流増幅し、増幅出力に基づいて物体の有無を判別している。そして光軸の調整時には一定のレベルで投光素子を駆動している。このため光軸調整時には平均電流を増加させることができるが、交流増幅手段により受光信号は増幅されないため、信号処理手段より物体の有無に応じて物体検知信号が出力されることがなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態による光電センサ20の全体構成を示すブロック図であり、前述した従来例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本図において、発振回路1は投光パルスを発生するパルス発生手段であって、投光パルスがオア回路21を介して投光ドライブ回路22に伝えられる。オア回路21の他方の入力端にはスイッチ回路23よりスイッチ信号が与えられる。このスイッチ回路23は通常の動作時にはLレベル、光軸調整時にはHレベルの信号をオア回路21に与えるものである。又投光ドライブ回路22はオア回路21を介して投光パルス信号又は連続してHレベルの信号が入力されたときに、その信号に対応して投光素子3を駆動するものである。投光素子3としては通常、発光ダイオードが用いられる。ここでオア回路21,投光ドライブ回路22及びスイッチ回路23は、投光パルスに基づいて投光素子3を駆動すると共に、光軸調整時に一定のレベルで投光素子を連続して駆動する投光素子駆動手段を構成している。
【0011】
一方受光側の構成については前述した従来例と同様であり、物体検知領域を介して受光素子4に受光される信号を受光プリアンプ5、メインアンプ6、カップリングC1,C2により交流増幅する。増幅信号は比較回路7により所定の閾値と比較され、ゲート回路8を介して投光パルスに同期した信号がノイズ除去回路9に与えられる。ノイズ除去回路9及び出力モード切換用のEOR回路10,スイッチSW2,出力回路11についても従来例と同様である。ここで受光プリアンプ5、メインアンプ6、カップリングコンデンサC1,C2は、受光信号を交流増幅する交流増幅手段を構成しており、ゲート回路8,ノイズ除去回路9,EOR回路10,スイッチSW2と出力回路11は、交流増幅手段の増幅出力のレベルに基づいて物体の有無を判別する信号処理手段を構成している。
【0012】
図2は投光素子駆動手段の詳細な構成例を示す回路図である。本図において投光素子ドライブ回路22はトランジスタQ1と抵抗により構成され、電源に投光素子3,トランジスタQ1,抵抗が直列接続されている。そしてオア回路21の一方の入力端には投光パルス信号が与えられ、他方の入力端にはスイッチ回路23からH又はLの論理レベルの信号が与えられる。スイッチ回路23は一端が電源に接続された押ボタンスイッチSW3とプルダウン抵抗とによって構成され、押ボタンスイッチSW3をオン状態としたときにのみHレベルの信号がオア回路21に加わるように構成される。
【0013】
図3はこの光電センサ20の光軸調整時の概略図である。この実施の形態による光電センサ20を反射型光電センサとすると、スイッチSW3が所定の部分に設けられており、このスイッチを投入したときに連続点灯されてワーク24に投光スポットが照射される。そしてワークの角度や光電センサの取付角度等を調整する。
【0014】
次に本実施の形態の動作について説明する。図4(a)はスイッチ回路23のスイッチSW3をオフとしたときのオア回路21の出力を示している。スイッチ回路23よりHレベルの信号が加わらなければ、オア回路21は投光パルス信号をそのまま出力する。従って投光素子3はパルス点灯することとなり、受光レベルに応じた交流信号が図4(b),(c)に示すように受光プリアンプ5,メインアンプ6より交流増幅されて比較回路7に加わる。
【0015】
一方スイッチ回路23のスイッチSW3をオン状態とすれば、スイッチ回路23より連続したHレベルの信号が出力され、オア回路21からも図4(d)に示すようにHレベルの信号が出力される。そのため投光ドライブ回路22より投光素子3が連続して駆動されることとなる。そうすれば発光が連続するので光スポットが明瞭となり、光軸調整を容易に行うことができる。例えば図3に示すように光電センサ20に対応してワーク24を配置した場合には、ワーク24に光が連続して照射するため投光スポットを確認することができる。このため光電センサの取付角度や取付位置等を最適位置に調整することが容易となる。このときにワーク24からの反射光等が受光素子4に受光されると、図4(e)に示すように受光プリアンプ5によって受光信号が増幅される。この場合には投光素子4が連続点灯しているため交流成分がなく、受光信号はカップリングコンデンサC1,C2により遮断されて図4(f)に示すようにメインアンプ6を通過せず、比較回路7には出力が与えられない。そのためワークの有無にかかわらず物体検知信号は変化せず、出力回路11の出力は無意味なものとなる。そのため出力回路11に接続される負荷が動作するのを防止することができる。このように光軸調整時には直流駆動しているため、平均電流を大きくすることができる一方、物体検知信号は出力されない。従って従来例のように誤って光軸調整状態のままでの使用、即ち投光素子3の連続点灯を未然に防止することができ、光源の劣化を防止することができる。
【0016】
尚前述した第1の実施の形態ではオア回路21,スイッチ回路23を介してスイッチSW3の投入により連続点灯又は投光パルスによるパルス駆動を切換えるようにしているが、投光ドライブ回路22内にこのような回路を付加することもできる。
【0017】
図5は第2の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路の一例を示す回路図である。この実施の形態ではオア回路21,スイッチ回路23はなく、発振回路1の出力が直接投光素子ドライブ回路25に加わる。本図においてトランジスタQ2は発振回路1から投光パルス信号がベース端に加えられる。トランジスタQ2のエミッタは接地されており、コレクタは電源との間に抵抗R1〜R3が接続される。抵抗R2の中点はLED駆動用のpnpトランジスタQ3のベースに接続される。トランジスタQ3のエミッタは抵抗を介して電源に、コレクタは投光素子である発光ダイオード3Aを介して接地されている。そしてトランジスタQ3のベースと接地端との間には、スイッチSW4と抵抗R4が直列接続されており、その中点は分圧回路を介してトランジスタQ4のベースに接続される。トランジスタQ4のコレクタ・エミッタ間はトランジスタQ2のベース・エミッタ間に接続されている。ここでスイッチSW4とトランジスタQ4及びその周辺抵抗回路は通常の投光素子ドライブ回路に付加して設けられ、スイッチSW4を投入したときに投光素子を直流駆動する直流点灯回路26を構成している。その他の構成は従来例と同様である。
【0018】
次にこの実施の形態の動作について説明する。スイッチSW4がオフ状態では投光パルス信号はトランジスタQ2のベースに加わり、反転されてトランジスタQ3に加わる。従って投光パルスに応じて発光ダイオード3Aをパルス点灯することができる。そして直流点灯回路26のスイッチSW4をオン状態とすると、このときトランジスタQ4のベースには一定の電圧が加わってオン状態となる。従って発振回路1からの投光パルス信号はトランジスタQ2のベースには加えられなくなる。そのため直流点灯成分に重畳したパルス駆動成分がなくなり、トランジスタQ3のベース電圧が一定レベルとなり、発光ダイオード3Aが直流点灯される。このため第1の実施の形態と同様に、直流成分に交流成分が重畳することがなく、直流点灯することができる。こうすれば光電センサの光軸を容易に調整することができ、しかも受光側回路において受光信号がカップリングコンデンサにより遮断されるため、物体検知信号が変化しなくなる。
【0019】
図6(a)は第3の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路27を示す回路図である。この実施の形態ではオア回路21,スイッチ回路23はなく、発振回路1の出力が直接投光素子ドライブ回路27に加わる。この実施の形態においては、投光パルスがトランジスタQ5のベースに直接加えられ、そのコレクタと電源との間に投光素子である発光ダイオード3Aが接続される。このトランジスタQ5のコレクタと接地端間には直流点灯用のスイッチSW5と抵抗R5とが直列に接続される。そしてスイッチSW5と抵抗の共通接続端にはトランジスタQ6のベースが接続されている。トランジスタQ6は投光パルスを遮断するためのものであって、そのコレクタ・エミッタ間はトランジスタQ5のベース・エミッタ間に接続される。
【0020】
この実施の形態による投光ドライブ回路では、スイッチSW5がオフ状態では投光パルスにより発光ダイオードがパルス点灯される。スイッチSW5をオン状態とすればトランジスタQ6によってトランジスタQ5のベースに加わる投光パルスが遮断され、抵抗R5の抵抗値で定まる直流電流により発光ダイオード3Aが直流駆動されることとなる。
【0021】
図6(b)は第4の実施の形態による投光ドライブ回路28であり、更に構成を簡略化したものである。本図において、トランジスタQ7のコレクタ・エミッタ間を短絡するスイッチSW6を設けている。スイッチSW6がオフ状態では投光パルスに応じて発光ダイオード3Aがパルス駆動され、オン状態となれば発光ダイオード3Aが直流点灯されることとなる。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0022】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、光電センサの光軸を調整する際にスイッチを投入することにより投光素子を直流駆動により連続して点灯することができる。従って光軸の調整を容易に行うことができる。この状態では有効な物体検知信号は得られないため、誤って光軸調整モードで長時間動作することがなく、投光素子の劣化を未然に防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光電センサの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の光電センサのスイッチ回路、投光ドライブ回路及び投光素子の構成を示す回路図である。
【図3】本実施の形態による光電センサの光軸調整時の概略図である。
【図4】本実施の形態による動作モードと光軸調整モードでの投光信号と受光信号の変化を示す波形図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第3,第4の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路の構成を示す回路図である。
【図7】従来の光電センサの全体構成を示すブロック図である。
【図8】従来の光電センサの動作時及び光軸調整時の投光素子の駆動信号を示す波形図である。
【符号の説明】
1 発振回路
2,22,25,27,28 投光ドライブ回路
3 投光素子
4 受光素子
5 受光プリアンプ
6 メインアンプ
7 比較回路
8 ゲート回路
9 ノイズ除去回路
10 EOR回路
11 出力回路
21 オア回路
23 スイッチ回路
26 直流点灯回路
【発明の属する技術分野】
本発明は光電センサに関し、特にその光軸調整に特徴を有する光電センサ及びその投光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透過型光電センサにおいては投光部と受光部の光軸を一致させる光軸調整が必要となる。又反射型光電センサにあってもワークへの光の照射位置を所定位置とするために光軸の調整が必要となる場合がある。
【0003】
図7は従来の光電センサの一例を示すブロック図である。本図において発振回路1は一定周期の投光パルスを発生する発振回路であり、投光パルスは投光ドライブ回路2に与えられる。投光ドライブ回路2は投光パルスに基づいて投光素子3を駆動するものであり、光軸調整時に投光パルスのピークレベルを増加させるためのスイッチSW1が設けられる。そしてこの光を受光するために受光素子4,受光プリアンプ5が設けられ、カップリングコンデンサC1を介して交流信号がメインアンプ6に加えられる。メインアンプ6は交流信号を増幅するものであり、更にカップリングコンデンサC2を介して比較回路7に与えられる。比較回路7には所定の閾値が設定されており、閾値を越えるレベルの信号をゲート回路8に伝える。ゲート回路8の他方の入力端には発振回路1の投光パルス信号が入力されており、投光パルスと一致するタイミングでの比較回路7の出力がゲート回路8を通ってノイズ除去回路9に加わる。ノイズ除去回路9は一定周期連続して受光信号が得られたときに物体の検知又は非検知状態を判別するものであり、その出力はEOR回路10を介して出力回路11に与えられる。EOR回路10の他方の入力端には出力モード切換用のスイッチSW2が接続される。
【0004】
このような従来の光電センサにおいて、例えば特開平2−276307号公報では、図8(a)を通常動作時の投光レベルとすると、光軸調整時にはこれに比べて図8(b)に示すように投光パルスのピーク電圧を大きくして平均投光電流を増加させている。こうすることにより投光スポットの視認性が向上し、光軸調整を容易にすることができる。又同公報には、図8(c)に示すように投光パルスに直流電流を重畳させ、平均投光電流を増加することにより投光スポットの視認性を向上し、光軸調整を容易にする方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の光電センサの光軸調整方法にあっては、いずれも投光素子は投光パルスに応じて光電流を変化させたままで平均投光電流を増加させている。従って光軸調整時にも受光部にパルス状の光が入光し、物体検知信号が出力されて、調整時に負荷が変動してしまうという欠点があった。又平均投光電流を増加した光軸調整モードでもそのまま使用することができるため、誤って継続して使用されると投光素子として使われる発光ダイオードが劣化し、光出力レベルが低下するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであって、光軸調整時に平均投光電流を増加させることにより視認性を向上させると共に、物体検知信号を出力できないようにしてこのような問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、周期的に投光パルスを発生するパルス発生手段と、投光素子と、通常動作時には前記パルス発生手段からの投光パルスに基づいて前記投光素子を駆動すると共に、光軸調整時には一定のレベルで連続して前記投光素子を駆動する投光素子駆動手段と、物体検知領域を介して前記投光素子から照射される光を受光する受光素子と、前記受光素子の出力のうちカップリングコンデンサを介して交流成分を抽出して増幅する交流増幅手段と、前記交流増幅手段の増幅出力のレベルに基づいて物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0008】
本願の請求項2の発明は、周期的に投光パルスを発生し、通常動作時には前記投光パルスに基づいて投光素子を駆動すると共に、光軸調整時には一定のレベルで連続して前記投光素子を駆動し、受光素子により物体検知領域を介して照射された光を受光し、前記受光素子の出力のうちカップリングコンデンサを介して交流成分を抽出して増幅し、交流増幅信号に基づいて物体の有無を判別することを特徴とするものである。
【0009】
このような特徴を有する本発明によれば、通常の動作時には投光パルスに基づいて投光素子を駆動し、受光素子により受光信号を得ている。そしてその出力を交流増幅手段により交流増幅し、増幅出力に基づいて物体の有無を判別している。そして光軸の調整時には一定のレベルで投光素子を駆動している。このため光軸調整時には平均電流を増加させることができるが、交流増幅手段により受光信号は増幅されないため、信号処理手段より物体の有無に応じて物体検知信号が出力されることがなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態による光電センサ20の全体構成を示すブロック図であり、前述した従来例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本図において、発振回路1は投光パルスを発生するパルス発生手段であって、投光パルスがオア回路21を介して投光ドライブ回路22に伝えられる。オア回路21の他方の入力端にはスイッチ回路23よりスイッチ信号が与えられる。このスイッチ回路23は通常の動作時にはLレベル、光軸調整時にはHレベルの信号をオア回路21に与えるものである。又投光ドライブ回路22はオア回路21を介して投光パルス信号又は連続してHレベルの信号が入力されたときに、その信号に対応して投光素子3を駆動するものである。投光素子3としては通常、発光ダイオードが用いられる。ここでオア回路21,投光ドライブ回路22及びスイッチ回路23は、投光パルスに基づいて投光素子3を駆動すると共に、光軸調整時に一定のレベルで投光素子を連続して駆動する投光素子駆動手段を構成している。
【0011】
一方受光側の構成については前述した従来例と同様であり、物体検知領域を介して受光素子4に受光される信号を受光プリアンプ5、メインアンプ6、カップリングC1,C2により交流増幅する。増幅信号は比較回路7により所定の閾値と比較され、ゲート回路8を介して投光パルスに同期した信号がノイズ除去回路9に与えられる。ノイズ除去回路9及び出力モード切換用のEOR回路10,スイッチSW2,出力回路11についても従来例と同様である。ここで受光プリアンプ5、メインアンプ6、カップリングコンデンサC1,C2は、受光信号を交流増幅する交流増幅手段を構成しており、ゲート回路8,ノイズ除去回路9,EOR回路10,スイッチSW2と出力回路11は、交流増幅手段の増幅出力のレベルに基づいて物体の有無を判別する信号処理手段を構成している。
【0012】
図2は投光素子駆動手段の詳細な構成例を示す回路図である。本図において投光素子ドライブ回路22はトランジスタQ1と抵抗により構成され、電源に投光素子3,トランジスタQ1,抵抗が直列接続されている。そしてオア回路21の一方の入力端には投光パルス信号が与えられ、他方の入力端にはスイッチ回路23からH又はLの論理レベルの信号が与えられる。スイッチ回路23は一端が電源に接続された押ボタンスイッチSW3とプルダウン抵抗とによって構成され、押ボタンスイッチSW3をオン状態としたときにのみHレベルの信号がオア回路21に加わるように構成される。
【0013】
図3はこの光電センサ20の光軸調整時の概略図である。この実施の形態による光電センサ20を反射型光電センサとすると、スイッチSW3が所定の部分に設けられており、このスイッチを投入したときに連続点灯されてワーク24に投光スポットが照射される。そしてワークの角度や光電センサの取付角度等を調整する。
【0014】
次に本実施の形態の動作について説明する。図4(a)はスイッチ回路23のスイッチSW3をオフとしたときのオア回路21の出力を示している。スイッチ回路23よりHレベルの信号が加わらなければ、オア回路21は投光パルス信号をそのまま出力する。従って投光素子3はパルス点灯することとなり、受光レベルに応じた交流信号が図4(b),(c)に示すように受光プリアンプ5,メインアンプ6より交流増幅されて比較回路7に加わる。
【0015】
一方スイッチ回路23のスイッチSW3をオン状態とすれば、スイッチ回路23より連続したHレベルの信号が出力され、オア回路21からも図4(d)に示すようにHレベルの信号が出力される。そのため投光ドライブ回路22より投光素子3が連続して駆動されることとなる。そうすれば発光が連続するので光スポットが明瞭となり、光軸調整を容易に行うことができる。例えば図3に示すように光電センサ20に対応してワーク24を配置した場合には、ワーク24に光が連続して照射するため投光スポットを確認することができる。このため光電センサの取付角度や取付位置等を最適位置に調整することが容易となる。このときにワーク24からの反射光等が受光素子4に受光されると、図4(e)に示すように受光プリアンプ5によって受光信号が増幅される。この場合には投光素子4が連続点灯しているため交流成分がなく、受光信号はカップリングコンデンサC1,C2により遮断されて図4(f)に示すようにメインアンプ6を通過せず、比較回路7には出力が与えられない。そのためワークの有無にかかわらず物体検知信号は変化せず、出力回路11の出力は無意味なものとなる。そのため出力回路11に接続される負荷が動作するのを防止することができる。このように光軸調整時には直流駆動しているため、平均電流を大きくすることができる一方、物体検知信号は出力されない。従って従来例のように誤って光軸調整状態のままでの使用、即ち投光素子3の連続点灯を未然に防止することができ、光源の劣化を防止することができる。
【0016】
尚前述した第1の実施の形態ではオア回路21,スイッチ回路23を介してスイッチSW3の投入により連続点灯又は投光パルスによるパルス駆動を切換えるようにしているが、投光ドライブ回路22内にこのような回路を付加することもできる。
【0017】
図5は第2の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路の一例を示す回路図である。この実施の形態ではオア回路21,スイッチ回路23はなく、発振回路1の出力が直接投光素子ドライブ回路25に加わる。本図においてトランジスタQ2は発振回路1から投光パルス信号がベース端に加えられる。トランジスタQ2のエミッタは接地されており、コレクタは電源との間に抵抗R1〜R3が接続される。抵抗R2の中点はLED駆動用のpnpトランジスタQ3のベースに接続される。トランジスタQ3のエミッタは抵抗を介して電源に、コレクタは投光素子である発光ダイオード3Aを介して接地されている。そしてトランジスタQ3のベースと接地端との間には、スイッチSW4と抵抗R4が直列接続されており、その中点は分圧回路を介してトランジスタQ4のベースに接続される。トランジスタQ4のコレクタ・エミッタ間はトランジスタQ2のベース・エミッタ間に接続されている。ここでスイッチSW4とトランジスタQ4及びその周辺抵抗回路は通常の投光素子ドライブ回路に付加して設けられ、スイッチSW4を投入したときに投光素子を直流駆動する直流点灯回路26を構成している。その他の構成は従来例と同様である。
【0018】
次にこの実施の形態の動作について説明する。スイッチSW4がオフ状態では投光パルス信号はトランジスタQ2のベースに加わり、反転されてトランジスタQ3に加わる。従って投光パルスに応じて発光ダイオード3Aをパルス点灯することができる。そして直流点灯回路26のスイッチSW4をオン状態とすると、このときトランジスタQ4のベースには一定の電圧が加わってオン状態となる。従って発振回路1からの投光パルス信号はトランジスタQ2のベースには加えられなくなる。そのため直流点灯成分に重畳したパルス駆動成分がなくなり、トランジスタQ3のベース電圧が一定レベルとなり、発光ダイオード3Aが直流点灯される。このため第1の実施の形態と同様に、直流成分に交流成分が重畳することがなく、直流点灯することができる。こうすれば光電センサの光軸を容易に調整することができ、しかも受光側回路において受光信号がカップリングコンデンサにより遮断されるため、物体検知信号が変化しなくなる。
【0019】
図6(a)は第3の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路27を示す回路図である。この実施の形態ではオア回路21,スイッチ回路23はなく、発振回路1の出力が直接投光素子ドライブ回路27に加わる。この実施の形態においては、投光パルスがトランジスタQ5のベースに直接加えられ、そのコレクタと電源との間に投光素子である発光ダイオード3Aが接続される。このトランジスタQ5のコレクタと接地端間には直流点灯用のスイッチSW5と抵抗R5とが直列に接続される。そしてスイッチSW5と抵抗の共通接続端にはトランジスタQ6のベースが接続されている。トランジスタQ6は投光パルスを遮断するためのものであって、そのコレクタ・エミッタ間はトランジスタQ5のベース・エミッタ間に接続される。
【0020】
この実施の形態による投光ドライブ回路では、スイッチSW5がオフ状態では投光パルスにより発光ダイオードがパルス点灯される。スイッチSW5をオン状態とすればトランジスタQ6によってトランジスタQ5のベースに加わる投光パルスが遮断され、抵抗R5の抵抗値で定まる直流電流により発光ダイオード3Aが直流駆動されることとなる。
【0021】
図6(b)は第4の実施の形態による投光ドライブ回路28であり、更に構成を簡略化したものである。本図において、トランジスタQ7のコレクタ・エミッタ間を短絡するスイッチSW6を設けている。スイッチSW6がオフ状態では投光パルスに応じて発光ダイオード3Aがパルス駆動され、オン状態となれば発光ダイオード3Aが直流点灯されることとなる。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0022】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、光電センサの光軸を調整する際にスイッチを投入することにより投光素子を直流駆動により連続して点灯することができる。従って光軸の調整を容易に行うことができる。この状態では有効な物体検知信号は得られないため、誤って光軸調整モードで長時間動作することがなく、投光素子の劣化を未然に防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光電センサの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の光電センサのスイッチ回路、投光ドライブ回路及び投光素子の構成を示す回路図である。
【図3】本実施の形態による光電センサの光軸調整時の概略図である。
【図4】本実施の形態による動作モードと光軸調整モードでの投光信号と受光信号の変化を示す波形図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第3,第4の実施の形態による光電センサの投光ドライブ回路の構成を示す回路図である。
【図7】従来の光電センサの全体構成を示すブロック図である。
【図8】従来の光電センサの動作時及び光軸調整時の投光素子の駆動信号を示す波形図である。
【符号の説明】
1 発振回路
2,22,25,27,28 投光ドライブ回路
3 投光素子
4 受光素子
5 受光プリアンプ
6 メインアンプ
7 比較回路
8 ゲート回路
9 ノイズ除去回路
10 EOR回路
11 出力回路
21 オア回路
23 スイッチ回路
26 直流点灯回路
Claims (2)
- 周期的に投光パルスを発生するパルス発生手段と、
投光素子と、
通常動作時には前記パルス発生手段からの投光パルスに基づいて前記投光素子を駆動すると共に、光軸調整時には一定のレベルで連続して前記投光素子を駆動する投光素子駆動手段と、
物体検知領域を介して前記投光素子から照射される光を受光する受光素子と、
前記受光素子の出力のうちカップリングコンデンサを介して交流成分を抽出して増幅する交流増幅手段と、
前記交流増幅手段の増幅出力のレベルに基づいて物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備することを特徴とする光電センサ。 - 周期的に投光パルスを発生し、
通常動作時には前記投光パルスに基づいて投光素子を駆動すると共に、光軸調整時には一定のレベルで連続して前記投光素子を駆動し、
受光素子により物体検知領域を介して照射された光を受光し、
前記受光素子の出力のうちカップリングコンデンサを介して交流成分を抽出して増幅し、
交流増幅信号に基づいて物体の有無を判別することを特徴とする光電センサの投光方法。
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---|---|---|---|
JP33408596A JP3608318B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 光電センサ及びその投光方法 |
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JPH10173507A JPH10173507A (ja) | 1998-06-26 |
JP3608318B2 true JP3608318B2 (ja) | 2005-01-12 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8360755B2 (en) | 2005-04-02 | 2013-01-29 | Pierburg Gmbh | Wet-running pump |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP33408596A patent/JP3608318B2/ja not_active Expired - Fee Related
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