JP3608290B2 - テープ駆動装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープを用いて記録再生を行うビデオテープレコーダー等に使用して有効なテープ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラ一体型ビデオテープレコーダーは小型軽量化や低価格化の要求が強く、そのためテープ駆動装置の構成の改良が重要な要因になっている。
【0003】
以下に従来のテープ駆動装置について説明する。
図32は、従来のテープ駆動装置を利用したカメラ一体型ビデオテープレコーダーのメカニズム部の構成を示す平面図である。図32において、1は回転駆動されるキャプスタン、8は記録再生に用いられる磁気テープ、11は規制ポスト、12はその先端にピンチローラを有し回動自在なピンチアーム、13はピンチアーム支柱、14は音声信号及びコントロール信号を記録再生するオーディオコントロールヘッド(以下、ACヘッドと記す)、15は複数の磁気ヘッドを備え回転自在なシリンダ、16及び17は磁気テープ8を案内するガイドローラー、18はキャプスタン1との共同作用により磁気テープ8を移送するピンチローラーである。
【0004】
また、図20は従来のカメラ一体型VTR等に使用されているテープ駆動装置の主要部の断面を示したものである。図20において、1は回転駆動されるキャプスタン、2は弾性体部材により形成されたピンチローラー外周部、4はピンチローラーの支持軸、12は支持軸4が植立されたピンチアーム、9は外周部2を内側から支持する中間部材、6aはボールベアリングのボール、6bはボールベアリングの内外輪、7はボールベアリングの内外輪6bの抜け止め用のスリーブであり中間部材9に圧入されている。また、8は記録再生に用いられる磁気テープである。
【0005】
以上のように構成された従来のテープ駆動装置について、以下その動作を説明する。
【0006】
磁気テープ8は、回転駆動されるキャプスタン1と、磁気テープ8を介してキャプスタン1に圧接されるピンチローラー18の外周部2とにより、所定の速度で移送される。また、磁気テープ8が安定して走行するためには、外周部2がキャプスタン1に均一に圧接されなければならないが、製造上キャプスタン1に対して支持軸4を完全に平行にすることは困難である。
【0007】
そこで、従来のテープ駆動装置では、キャプスタン1に対する圧接方向では、図21および図22のようにボールベアリングのボール6aのガタを利用して外周部2を支持軸4に対して傾かせて外周部2とキャプスタン1を平行とし、外周部2を均等に圧接して磁気テープ8の安定走行を確保している。
【0008】
また、図23のように前記のキャプスタン1に対する圧接方向とおおむね直行方向である磁気テープ8の矢印T及びT方向への走行では、図23の矢印CまたはD方向にボールベアリングのボール6aのガタ分だけ傾きながらピンチローラー18が回転する場合がある。また、同様に、図24および図25のようにキャプスタン1と支持軸4がθ だけ傾いている時、矢印CまたはD方向に傾くことがあるため、ボールベアリングのボール6aの最大ガタで矢印C方向に傾いた場合、ピンチローラー18の外周部2はキャプスタン1に対して最大角度θ だけ傾いて走行する。通常は角度θ 傾いても磁気テープ8の安定走行が確保できる範囲に、ボールベアリングのボール6aのガタ量を設定している。
【0009】
しかしながら、上記のテープ駆動装置では、ピンチローラーの外周部2をキャプスタン1に均等に圧接するため、ボールベアリングの内外輪6bとボールベアリングのボール6aのガタを利用しているが、ボールベアリングは構造が複雑で部品点数が多く、製造面、コスト面において好ましくなかった。
【0010】
そこで、コスト面で不利なボールベアリングの使用を不要とし、かつ簡易な構造で外周部2をキャプスタン1に均等に圧接することを可能としたテープ駆動装置がある。以下、その構成を説明する。
【0011】
図26は、テープ駆動装置の主要部の断面を示したものである。図26において、4はピンチローラーの支持軸、3a及び3bはゴムよりも硬度の高い剛性合成樹脂部材によりピンチローラー18に設けられた軸受部および母体部である。
【0012】
ピンチローラー18の軸受部3aの内周と支持軸4の外周との間に、キャプスタン1に対する支持軸4の倒れ誤差を補うに足りる適当な隙間を設けることにより、図27及び図28のようにピンチローラーの母体部3bおよび外周部2は支持軸4に対して自由に傾くことができる。このため、外周部2が磁気テープ8を介してキャプスタン1に圧接されることにより、自動的に外周部2をキャプスタン1に均等に圧接するように動作する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のテープ駆動装置では、図29のようにキャプスタン1に対する圧接方向とおおむね直行方向である磁気テープ8の走行方向T及びTでは、図30および図31に示すように矢印CまたはD方向へ外周部2が傾きながら回転して磁気テープ8を移送する場合がある。
【0014】
図30を用いて説明を行う。ここで、角度θ は図26に示す軸受部3aと支持軸4との隙間δ と軸受部3aの長さl で決定される角度である。角度θ とキャプスタン1と支持軸4との倒れ誤差角度θ の和である角度θ が大きくなりすぎると、磁気テープ8の走行が不安定になる場合がある。このため、角度θ があらかじめ設定された限界値を超えないように、軸受部3aと支持軸4との隙間δ を精度良く管理する必要があり、製造面において好ましくなかった。
【0015】
また、長時間の使用による軸受部3aと支持軸4との間の摩耗により隙間δ が大きくなると、角度θ が大きくなる方向へ変化する。このため、磁気テープ8の走行の安定の信頼性上、軸受部3aと支持軸4との摩耗量を考慮して、軸受部3aと支持軸4との隙間δ をあらかじめ小さく設定する必要があり、ますます精度が要求されることとなって、製造面においてさらに好ましくなかった。
【0016】
本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、支持軸と軸受部との隙間を精度よく管理する必要がなく、製造面・コスト面において有利なテープ駆動装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明のテープ駆動装置は、駆動手段により回転駆動するキャプスタンと、キャプスタンに圧接されて磁気テープを移送させるピンチローラーとを備えたテープ駆動装置であって、ピンチローラーの回転軸である支持軸と、支持軸を受けるスラスト方向中心近傍に設けられた軸受部と、軸受部と共に一体的に形成される母体部と、母体部の外周に固着された磁気テープの移送に際して磁気テープに接する外周部と、軸受部以外の少なくとも1ヶ所の母体部内側に設けられたピンチローラーの倒れ規制部と、支持軸の外周と倒れ規制部の内周との間に設けられた第1の隙間と、支持軸の外周と軸受部の内周との間に設けられた第2の隙間とを設け、前記倒れ規制部は、前記ピンチローラーを前記キャプスタンに圧着した時の圧着方向において、前記支持軸と接触しない大きさにその内周を設定したものである。
【0018】
本発明は上記構成により、支持軸と軸受部との隙間を精度よく管理する必要がなく、製造面・コスト面において有利なテープ駆動装置を提供することを目的とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1から4に記載の発明は、駆動手段により回転駆動するキャプスタンと、前記キャプスタンに圧接されて磁気テープを移送させるピンチローラーとを備えたテープ駆動装置であって、前記ピンチローラーの回転軸である支持軸と、前記支持軸を受けるスラスト方向中心近傍に設けられた軸受部と、前記軸受部と共に一体的に形成される母体部と、前記母体部の外周に固着された前記磁気テープの移送に際して前記磁気テープに接する外周部と、前記軸受部以外の少なくとも1ヶ所の前記母体部内側に設けられた前記ピンチローラーの倒れ規制部と、前記支持軸の外周と前記倒れ規制部の内周との間に設けられた第1の隙間と、前記支持軸の外周と前記軸受部の内周との間に設けられた第2の隙間とを設け、前記倒れ規制部は、前記ピンチローラーを前記キャプスタンに圧着した時の圧着方向において、前記支持軸と接触しない大きさにその内周を設定したものであり、支持軸と軸受部との隙間を精度よく管理する必要がなく、製造面・コスト面において有利であるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1から図6は、本発明の実施の形態1におけるテープ駆動装置の主要部の断面図を示したものである。なお、従来技術と同様の構成要素には同一番号を付与してその説明は省略する。
【0021】
図において、ピンチローラー18は、支持軸4を受ける軸受部3aと、軸受部3aと共に母体部3bが樹脂材料により一体的に形成されている。また、母体部3bの外側に固着された磁気テープ8を移送する外周部2は弾性材料により形成されている。さらに母体部3bの上下両端部内側にはピンチローラー18の倒れ規制部21を備えている。また、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間3cを設け、支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間には隙間21aを設けている。
【0022】
以上のように構成された本実施の形態について、以下その動作について説明する。
【0023】
弾性材料により形成されたピンチローラー18の外周部2は、テープ8を挟んで回転駆動されるキャプスタン1に圧接され、テープ8が所定の方向に所定の速度で移送される。
【0024】
また、テープ8を安定走行させるためには、ピンチローラー18の外周部2をキャプスタン1に均等に圧接させる必要があり、そのため外周部2はキャプスタン1に対して常に平行に保つ必要がある。
【0025】
しかし、ピンチローラー18の支持軸4は製造上キャプスタン1に対して平行にすることが困難である。
【0026】
その様子を図32を用いて説明する。
テープ8をシリンダ15の周りとACヘッド14とに接した状態で走行させる必要があるので、テープ8はガイドローラー16、17によって引き出されながらシリンダ15のまわりに巻き付く。このとき、同時に規制ポスト11によってもテープ8は引き出され、テープ8がキャプスタン1およびACヘッド14に接した後、ピンチローラーの外周部2がキャプスタン1に押圧されるようなタイミングでピンチアーム12はピンチアーム支柱13のまわりを回動する。このように、ピンチローラーの支持軸4はピンチアーム12と一体で移動するため、ピンチアーム12とピンチアーム支柱13とのガタ、ピンチアーム12のたわみ、ピンチローラーの支持軸4のピンチアーム12に対する取付誤差等のため、ピンチローラーの支持軸4はキャプスタン1に対して大きな倒れ誤差を生じ易い。
【0027】
ここで、ピンチローラー18の支持軸4とキャプスタン1との倒れ誤差を生ずる場合、図32の矢印A方向および矢印B方向に分けて動作を説明する。
【0028】
図32の矢印A方向では図2および図3に示すように、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間3cがあり、さらに支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間にも隙間21aがあり、支持軸4が軸受部3aの点Eまたは点Gを支点としてキャプスタン1に対して傾斜することができ、倒れ規制部21のそれぞれ点Fまたは点Hに当接しない角度分だけ、支持軸4とキャプスタン1の倒れ誤差があっても自動的に外周部2がキャプスタン1に対して平行になるように動作する。この時、倒れ規制部21の内周は、支持軸4が点Fおよび点Hと当接しない径に設定されている。
【0029】
図32の矢印B方向では、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間があり、さらに支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間にも隙間があり、図4に示す矢印C,D方向に支持軸4が軸受部3aを中心に傾斜することができる。
【0030】
この時、図5および図6に示すように、支持軸4がキャプスタン1に対して倒れ誤差角度θ を生じている場合、支持軸4が倒れ規制部21の内周に当接するまで外周部2は最大角度θ 倒れるため、結果として角度θ と角度θ との和である角度θ だけ傾いて、外周部2はキャプスタン1に対して回転する場合がある。この時、テープ8の安定走行が実現するようにあらかじめ定めた値以下に角度θ を設定する必要がある。
【0031】
以上から、倒れ規制部21の内周は、
【0032】
【数1】
Figure 0003608290
【0033】
で算出できる角度θ を実現する大きさに設定されている。
以上のように、図32の矢印A方向およびB方向に分けて考えてきたから、倒れ規制部21の内周は、以下の条件を同時に満たす必要がある。
【0034】
第1の条件は、ピンチローラー18の圧着方向である図32の矢印A方向においては、支持軸4と接触しない大きさに倒れ規制部材21の内周を設定することである。
【0035】
第2の条件は、テープ走行方向の図32の矢印B方向においては、支持軸4と当接して所定の角度以上にピンチローラー18が倒れないように倒れ規制部21の内周を設定することである。
【0036】
なお本構成によれば、図26に示す従来技術に比較して、ピンチローラー外周部2が所定の角度以上に倒れないようにするために、軸受部3aと支持軸4との隙間を高精度に管理する必要がないので製造上好ましい。
【0037】
また本構成では、図26の従来技術に比較して、長時間の使用による軸受部3aと支持軸4との間の摩耗により前記隙間δ が大きくなっても、ピンチローラー外周部2の最大倒れ角度θ の変化は小さいので、テープ駆動装置としての信頼性上も好ましい。
【0038】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について説明する。
【0039】
図7〜図12は、実施の形態2におけるテープ駆動装置の主要部の断面図を示したものである。なお、本実施の形態において実施の形態1と同様の構成要素については同一番号を付与して、その説明は省略する。実施の形態2の構成は、実施の形態1において母体部3bの上下両端に設けられた倒れ規制部21を、片側の一端にのみ設けた構成となっている。
【0040】
以上のように構成された本発明の実施の形態2について、以下その動作について説明する。
【0041】
図32の矢印A方向に付勢がかかった場合、図8および図9に示すように、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間3cがあり、さらに支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間にも隙間21aがあり、支持軸4が軸受部3aの点Eまたは点Gを支点としてキャプスタン1に対して傾斜することができ、倒れ規制部21のそれぞれ点Iまたは点Jに当接するまでの角度分だけ、支持軸4とキャプスタン1の倒れ誤差があっても自動的に外周部2がキャプスタン1に対して平行になるように動作する。この時、倒れ規制部21の内周は、支持軸4が点Iおよび点Jと当接しない径に設定されている。
【0042】
図32の矢印B方向では、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間3cがあり、さらに支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間にも隙間21aがあり、図10に示す矢印C,D方向に支持軸4が軸受部3aを中心に傾斜することができる。
【0043】
この時、図11および図12に示すように、支持軸4がキャプスタン1に対して倒れ誤差角度θ を生じている場合、支持軸4が倒れ規制部21の内周に当接するまで外周部2は角度θ 倒れることができるため、結果として角度θ と角度θ との和である角度θ だけ傾いて、外周部2はキャプスタン1に対して回転する場合がある。この時、テープ8の安定走行が実現するようにあらかじめ定めた値以下に角度θ をする必要がある。
【0044】
以上から角度θ の大きさは、(数1)で算出できるから、倒れ規制部21の内周は角度θ が実現される大きさに設定されている。
【0045】
以上のように、図32の矢印A方向およびB方向に分けて考えてきたから、倒れ規制部21の内周は、以下の条件を同時に満たす必要がある。
【0046】
第1の条件は、ピンチローラー18の圧着方向である図32の矢印A方向においては、支持軸4と接触しない大きさに倒れ規制部材21の内周を設定することである。
【0047】
第2の条件は、テープ走行方向である図32の矢印B方向においては、ピンチローラー18がキャプスタン1に対して所定の角度以上倒れた場合、支持軸4と当接して所定の角度以上にピンチローラーが倒れないように倒れ規制部21の内周を設定することである。
【0048】
以上のように本実施例によれば、従来技術に比較して、ピンチローラー外周部2が所定の角度以上に倒れないようにするために、軸受部3aと支持軸4との隙間3cを高精度に管理する必要がないので製造上好ましい。
【0049】
また、本実施の形態では、長時間の使用による軸受部3aと支持軸4との間の摩耗により隙間δ が大きくなっても、ピンチローラー外周部2の最大倒れ角度θ の変化は小さいので、テープ駆動装置としての信頼性上も好ましい。
【0050】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について図面を用いて説明する。
【0051】
図13から図18は、本発明の実施の形態3であるテープ駆動装置の主要部の断面図を示したものである。実施の形態3は、実施の形態2において母体部3bの片側一端に設けられた倒れ規制部21を、母体部3bと一体に形成した構成となっている。
【0052】
以上のように構成された本発明の実施の形態3について、以下その動作について説明する。
【0053】
図32の矢印A方向に付勢がかかった場合、図14および図15に示すように、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間3cがあり、さらに支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間にも隙間23aがあり、支持軸4が軸受部3aの点Eまたは点Gを支点としてキャプスタン1に対して傾斜することができ、倒れ規制部21のそれぞれ点Iまたは点Jに当接するまでの角度分だけ、支持軸4とキャプスタン1の倒れ誤差があっても自動的に外周部2がキャプスタン1に対して平行になるように動作する。この時、倒れ規制部21の内周は、支持軸4が点Iおよび点Jと当接しない径に設定されている。
【0054】
図32の矢印B方向では、支持軸4の外周と軸受部3aの内周との間には隙間3cがあり、さらに支持軸4の外周と倒れ規制部21の内周との間にも隙間23aがあり、図16に示す矢印C,D方向に支持軸4が軸受部3aを中心に傾斜することができる。
【0055】
この時、図17および図18に示すように、支持軸4がキャプスタン1に対して倒れ誤差角度θ を生じている場合、支持軸4が倒れ規制部21の内周に当接するまで外周部2は角度θ 倒れることができるため、結果として角度θ と角度θ との和である角度θ だけ傾いて、外周部2はキャプスタン1に対して回転する場合がある。この時、テープ8の安定走行が実現するようにあらかじめ定めた値以下に角度θ をする必要がある。
【0056】
以上から角度θ の大きさは、(数1)で算出できるから、倒れ規制部21の内周は角度θ が実現される大きさに設定されている。
【0057】
以上のように、図32の矢印A方向およびB−B方向に分けて考えてきたから、倒れ規制部21の内周は、以下の条件を同時に満たす必要がある。
【0058】
第1の条件は、ピンチローラー18の圧着方向である図32の矢印A方向においては、支持軸4と接触しない大きさに倒れ規制部材21の内周を設定することである。
【0059】
第2の条件は、テープ走行方向である図32の矢印B方向においては、ピンチローラー18がキャプスタン1に対して所定の角度以上倒れた場合、支持軸4と当接して所定の角度以上にピンチローラーが倒れないように倒れ規制部21の内周を設定することである。
【0060】
以上のように本実施の形態によれば、従来技術に比較して、ピンチローラー外周部2が所定の角度以上に倒れないようにするために、軸受部3aと支持軸4との隙間3cを高精度に管理する必要がないので製造上好ましい。
【0061】
また、本構成では、従来技術に比較して、長時間の使用による軸受部3aと支持軸4との間の摩耗により隙間δ が大きくなっても、ピンチローラー外周部2の最大倒れ角度θ の変化は小さいので、テープ駆動装置としての信頼性上も好ましい。
【0062】
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について図面を用いて説明する。
【0063】
図19は、本発明の実施の形態4におけるテープ駆動装置の主要部の断面図を示したものである。実施の形態4は、実施の形態3において支持軸4をストレート形状から段付き形状とした構成となっている。つまり、ピンチローラー10の下端をピンチアーム12で受け、軸受け部3aの一端を支持軸4の段付き部4aにおいて受ける構成となっている。
【0064】
以上のように本実施の形態によれば、従来技術に比較して、ピンチローラー外周部2が所定の角度以上に倒れないようにするために、軸受部3aと支持軸4との隙間3cを高精度に管理する必要がないので製造上好ましい。
【0065】
また、本構成では、従来技術に比較して、長時間の使用による軸受部3aと支持軸4との間の摩耗により隙間δ が大きくなっても、ピンチローラー外周部2の最大倒れ角度θ の変化は小さいので、テープ駆動装置としての信頼性上も好ましい。
【0066】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ピンチローラーの軸受部以外の少なくとも1ヶ所の母体部内側にピンチローラーの倒れ規制部が形成されているため、テープの走行方向においてキャプスタンに対してピンチローラーの外周部が所定の角度以上傾こうとした場合、前記倒れ規制部がピンチローラーの支持軸と当接して、前記外周部の傾斜を阻止し、テープの傷つき等のない安定走行を実現する。
【0067】
また、本発明によれば、ピンチローラー外周部がテープの走行方向において、所定の角度以上に倒れないようにするために、軸受部と支持軸との隙間を高精度に管理する必要がないので、製造上有利となる。
【0068】
さらに、本発明によれば、長時間の使用による軸受部と支持軸との間の摩耗により隙間が大きくなっても、テープの走行方向においてピンチローラー外周部の最大倒れ角の変化は小さいので、信頼性の高いテープ駆動装置を提供することができる。
【0069】
また、本発明によれば、高価なボールベアリングを使用することもなく、またピンチローラーの軸受部と母体部は一体的に形成され、ピンチローラーの構造が簡単で小型化・軽量化が容易であり、部品点数も少なく、テープ駆動装置の製造が容易になると共に、製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープ駆動装置の実施の形態1の構成を示す断面図
【図2】本発明のテープ駆動装置の実施の形態1の構成を示す断面図
【図3】本発明のテープ駆動装置の実施の形態1の構成を示す断面図
【図4】本発明のテープ駆動装置の実施の形態1の構成を示す断面図
【図5】本発明のテープ駆動装置の実施の形態1の構成を示す断面図
【図6】本発明のテープ駆動装置の実施の形態1の構成を示す断面図
【図7】本発明のテープ駆動装置の実施の形態2の構成を示す断面図
【図8】本発明のテープ駆動装置の実施の形態2の構成を示す断面図
【図9】本発明のテープ駆動装置の実施の形態2の構成を示す断面図
【図10】本発明のテープ駆動装置の実施の形態2の構成を示す断面図
【図11】本発明のテープ駆動装置の実施の形態2の構成を示す断面図
【図12】本発明のテープ駆動装置の実施の形態2の構成を示す断面図
【図13】本発明のテープ駆動装置の実施の形態3の構成を示す断面図
【図14】本発明のテープ駆動装置の実施の形態3の構成を示す断面図
【図15】本発明のテープ駆動装置の実施の形態3の構成を示す断面図
【図16】本発明のテープ駆動装置の実施の形態3の構成を示す断面図
【図17】本発明のテープ駆動装置の実施の形態3の構成を示す断面図
【図18】本発明のテープ駆動装置の実施の形態3の構成を示す断面図
【図19】本発明のテープ駆動装置の実施の形態4の構成を示す断面図
【図20】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図21】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図22】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図23】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図24】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図25】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図26】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図27】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図28】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図29】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図30】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図31】従来のテープ駆動装置の構成を示す断面図
【図32】テープ駆動装置を利用したカメラ一体型ビデオテープレコーダーの構成を示す平面図
【符号の説明】
1 キャプスタン
2 外周部
3a 軸受部
3b 母体部
4 支持軸
8 磁気テープ
21 倒れ規制部

Claims (4)

  1. 駆動手段により回転駆動するキャプスタンと、前記キャプスタンに圧接されて磁気テープを移送させるピンチローラーとを備えたテープ駆動装置であって、前記ピンチローラーの回転軸である支持軸と、前記支持軸を受けるスラスト方向中心近傍に設けられた軸受部と、前記軸受部と共に一体的に形成される母体部と、前記母体部の外周に固着された前記磁気テープの移送に際して前記磁気テープに接する外周部と、前記軸受部以外の少なくとも1ヶ所の前記母体部内側に設けられた前記ピンチローラーの倒れ規制部と、前記支持軸の外周と前記倒れ規制部の内周との間に設けられた第1の隙間と、前記支持軸の外周と前記軸受部の内周との間に設けられた第2の隙間とを設け
    前記倒れ規制部は、前記ピンチローラーを前記キャプスタンに圧着した時の圧着方向において、前記支持軸と接触しない大きさにその内周を設定したことを特徴とするテープ駆動装置。
  2. 倒れ規制部は、母体部内側の上端及び下端に設けたことを特徴とする請求項1記載のテープ駆動装置。
  3. 倒れ規制部は、母体部内側の上端及び下端の内少なくとも一方に設けたことを特徴する請求項1記載のテープ駆動装置。
  4. 駆動手段により回転駆動するキャプスタンと、前記キャプスタンに圧接されて磁気テープを移送させるピンチローラーとを備えたテープ駆動装置であって、
    前記ピンチローラーの回転軸である支持軸が前記磁気テープの走行方向に傾いた時、前記支持軸が、スラスト方向中心近傍に設けられた軸受部と、前記軸受部以外の少なくとも1ヶ所の前記母体部内側に設けられた前記ピンチローラーの倒れ規制部とに当接して、ピンチローラーの傾斜を防止することを特徴とするテープ駆動装置。
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