JP3608275B2 - 横置きスクロール圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和装置等に使用されるスクロール圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の横置きスクロール圧縮機の全体構成図を図4に示す。101は駆動用電動機であり、クランク軸102に回転動力を与える。クランク軸102の一端にはクランク軸102の中心に対し偏心して設けられた旋回駆動係合部103が配設され、その旋回駆動係合部103内を旋回渦巻羽根部品104の旋回駆動軸105が旋回する。旋回渦巻羽根部品104は自転拘束部品106により自転運動が阻止されており、軸受部品107により回転自在に支承されたクランク軸102の回転とともに旋回運動を行う。
【0003】
旋回渦巻羽根部品104が旋回すると、固定渦巻羽根と旋回渦巻羽根間の圧縮室108が羽根の外周から中心部に移動し、その容積を減じ、圧縮室108内の圧力が上昇し中心部から吐出される。この場合、旋回渦巻羽根部品104が旋回するにしたがって、圧縮室108は漸次中心部に移動し、容積を減少しながら圧縮作用を行っている。
【0004】
各部の潤滑を行っている潤滑油は、クランク軸102の回転によって駆動されるトロコイドポンプ109またはそれに代わる給油管により潤滑油溜り部110からクランク軸102内を貫通するクランク軸貫通孔111に供給され、摺動部の潤滑を行い、一部は旋回渦巻羽根部品104の下方に設けた絞り装置112を通り自転拘束部品106および旋回渦巻羽根部品104と固定渦巻羽根部品113のスラスト面の潤滑を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、横置型スクロール圧縮機の場合、旋回渦巻羽根部品104に設けた絞り装置を通った潤滑油は重力の影響により下方に集まってしまい、上方の自転拘束部品106の摺動部に潤滑油が廻りにくいという問題点があった。
【0006】
そのため同種材料である自転拘束部品106と軸受け部品113との上方の摺動部において、摩擦による損失が大きくなり圧縮機の効率が低下し、また焼き付き発生の要因ともなっていた。
【0007】
また、HFC冷媒とエステル油の雰囲気中においては、従来のHCFC冷媒と鉱油の雰囲気中に比べ、摺動部分の潤滑性が著しく低下するため、焼き付き発生がさらに起こりやすくなっていた。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、横置型スクロール圧縮機で問題であった自転拘束部品106と軸受け部品113との上方の摺動部への潤滑油の給油不足を解消し、高効率かつ高信頼性のスクロール圧縮機を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のスクロール圧縮機は、旋回渦巻羽根部品に設けた絞り装置を有する給油通路を自転拘束部品と軸受け部品との上側摺動部近傍に開口して設ける構成としたものである。
【0010】
また、旋回渦巻羽根部品に設けた絞り装置を有する給油通路を旋回渦巻羽根部品の旋回方向に対して自転拘束部品と軸受け部品との上側摺動部の前方に開口して設ける構成としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項第1項にかかる作用は、上記のごとき構成にしたことにより、旋回渦巻羽根部品に設けた絞り装置を通った潤滑油が上方の自転拘束部品と軸受け部品との摺動部に廻り易くなり、同摺動部での摩擦による損失を減らすことができる。また、上方の自転拘束部品の摺動部の潤滑を行った潤滑油は重力により下方に集まり、下方の自転拘束部品と軸受け部品との摺動部の潤滑も円滑に行われる。
【0012】
本発明の請求項第2項にかかる作用は、自転拘束部品の圧縮作用中の反力が働いている側の摺動部に潤滑油がより多く供給されるために請求項第1項にかかる作用がさらに効果的になることである。
【0013】
【実施例】
まず、本発明の請求項第1項記載の実施例を図面とともに説明する。
【0014】
図1は本発明のスクロール圧縮機の一実施例の縦断面図で、図2は要部拡大図である。密閉容器1の内部に圧縮機構2とこれを駆動する電動機3の固定子4を固定し、電動機3の固定子5に圧縮機構2を駆動するクランク軸6を結合し、密閉容器1の圧縮機構2の周囲を潤滑油溜り部7とする。圧縮機構2は、固定鏡板8に一体に形成した固定渦巻羽根9を有する固定渦巻羽根部品10と、固定渦巻羽根9と噛み合って複数個の圧縮室11を形成する旋回渦巻羽根12を旋回鏡板13の上に形成した旋回渦巻羽根部品14と、旋回渦巻羽根部品14の自転を防止して旋回のみをさせる自転拘束部品15と、旋回鏡板13の旋回渦巻羽根12の反対側に設けた旋回駆動軸16と、クランク軸6の主軸17の内方に設けこの旋回駆動軸16が嵌入する偏心軸受け18と、このクランク軸6の主軸17を支承する主軸受け18を有する軸受け部品19と、旋回鏡板13の背面の旋回鏡板13から微少な間隔の隙間をおいて旋回渦巻羽根部品14の軸方向の動きを制限する軸方向移動制限平板32を有する平面板部品33を配置する。
【0015】
ここで、自転拘束部品15と軸受け部品19との摺動部を上下方向に配置する。
【0016】
この平面板部品33に、旋回鏡板13の背面にかかる気体圧力を中心部にかかる吐出圧力と旋回鏡板13の外周にかかる吐出圧力よりも低い圧力とに仕切る摺動仕切り環34を配設する。圧縮機の吸入管20から吸入した冷媒気体は、圧縮機構2の吸い込み口21から圧縮機構2に入り、圧縮室14で圧縮され、吐出口22から、吐出室23、固定鏡板8外周に設けた吐出通路24、軸受部品19に設けた吐出通路25を通り電動機3と圧縮機構2の間の吐出室26に吐出され、この吐出冷媒気体は、電動機周辺通路27を通り、吐出管28から圧縮機の外に導かれる。一方、潤滑油はトロコイドポンプ29により強制給油されクランク軸貫通孔30を通り各部の潤滑を行い、一部は旋回渦巻羽根部品14に設けた自転拘束部品15の上側摺動部近傍に開口する絞り装置35を通り自転拘束部品15と軸受部品19との上方摺動部を潤滑し、さらに重力により下方に集まった潤滑油は自転拘束部品15と軸受部品19との下方摺動部を潤滑する。
【0017】
ここで、旋回渦巻羽根部品14の材料をアルミ、自転拘束部品15および軸受け部品19の材料を鉄系とする。
【0018】
次に、請求項第2項記載の実施例について図面とともに説明する。図3は請求項第2項記載の実施例の要部拡大図である。旋回渦巻羽根部品14に設けた絞り装置35を旋回渦巻羽根部品14の旋回方向に対して自転拘束部品15と軸受け部品19との上側摺動部の前方に開口するよう設け、自転拘束部品15の圧縮作用中の反力が働いている側の摺動部に潤滑油がより多く供給されるようにし、請求項第1項記載の実施例をさらに効果的なものにしている。
【0019】
【発明の効果】
本発明の請求項第1項にかかる効果は、旋回渦巻羽根部品に設けた絞り装置を有する給油通路を自転拘束部品の上側摺動部近傍に開口して設ける構成にしたことにより、旋回渦巻羽根部品に設けた絞り装置を通った潤滑油が上方の自転拘束部品と軸受け部品との摺動部に廻り易くなり、横置型スクロール圧縮機で問題点であった同種材料からなる自転拘束部品と軸受け部品との上方摺動部の潤滑不具合が解消され、高効率かつ高信頼性のスクロール圧縮機を提供できることである。
【0020】
本発明の請求項第2項にかかる効果は、旋回渦巻羽根部品に設けた絞り装置を有する給油通路を旋回渦巻羽根部品の旋回方向に対して自転拘束部品の上側摺動部の前方に開口して設けた構成にすることにより、自転拘束部品の圧縮作用中の反力が働いている側の摺動部に潤滑油がより多く供給されるために請求項第1項にかかる効果がさらに効果的になることである。
【0021】
また、摺動部の潤滑性が著しく低下する、HFC冷媒とエステル油の雰囲気中においても摺動部へ十分に給油できるため、高効率かつ高信頼性のスクロール圧縮機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロール圧縮機の一実施例の縦断面図
【図2】同要部拡大図
【図3】同要部拡大図
【図4】従来のスクロール圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 電動機
6 クランク軸
7 潤滑油溜り部
8 固定鏡板
9 固定渦巻羽根
10 固定渦巻羽根部品
11 圧縮室
12 旋回渦巻羽根
13 旋回鏡板
14 旋回渦巻羽根部品
15 自転拘束部品
16 旋回駆動軸
29 トロコイドポンプ
30 クランク軸貫通孔
34 摺動仕切り環
35 絞り装置
Claims (3)
- 密閉容器の内部に電動機と、潤滑油溜り部と、この電動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定鏡板の上に固定渦巻羽根を形成した固定渦巻羽根部品と、前記固定渦巻羽根と噛み合い複数個の圧縮室を形成する旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止して旋回のみをさせる自転拘束部品と、前記渦巻羽根部品を駆動するクランク軸と、このクランク軸を横方向に回転自在に支承する軸受け部品とで構成し、前記クランク軸内に貫通孔を設け、前記圧縮機構の吐出気体を前記クランク軸および前記電動機を含む空間に吐出させ、前記旋回鏡板の前記旋回渦巻羽根と反対側の鏡板背面に、前記クランク軸に設けた偏心駆動係合部に係合してこの旋回渦巻羽根部品を旋回駆動する旋回駆動係合部を設け、前記旋回鏡板背面の前記旋回駆動係合部の外側と中心部に仕切る摺動仕切環を配設し、この内側に形成される内側室と圧縮室とを連通させる絞り装置を有する給油通路を前記旋回渦巻羽根部品に設け、前記クランク軸の前記旋回駆動係合部の反対側端部にポンプまたは給油管を設け、前記ポンプまたは給油管の一端は前記クランク軸貫通孔に連通するとともに、他端が前記潤滑油溜り部に開口したスクロール圧縮機において、前記自転拘束部品と前記旋回渦巻羽根部品とを異種材料、前記自転拘束部品と前記軸受け部品とを同種材料の組み合わせとし、前記自転拘束部品と前記軸受け部品との摺動部を上下方向に配置し、前記旋回渦巻羽根部品に設けた前記絞り装置を有する給油通路を前記自転拘束部品の上側摺動部近傍に開口して設けたことを特徴とする横置きスクロール圧縮機。
- 旋回渦巻羽根部品に設けた前記絞り装置を有する給油通路を旋回渦巻羽根部品の旋回方向に対して自転拘束部品の上側摺動部の前方に開口して設けたことを特徴とした請求項1記載の横置きスクロール圧縮機。
- 冷媒としてHFC、潤滑油としてエステル油を使用することを特徴とした請求項1または2記載の横置きスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
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JP31778195A JP3608275B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 横置きスクロール圧縮機 |
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JP31778195A JP3608275B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 横置きスクロール圧縮機 |
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JPH09158858A JPH09158858A (ja) | 1997-06-17 |
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ID=18091982
Family Applications (1)
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JP31778195A Expired - Fee Related JP3608275B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 横置きスクロール圧縮機 |
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JP4990189B2 (ja) * | 2008-02-29 | 2012-08-01 | サンデン株式会社 | スクロール型圧縮機 |
-
1995
- 1995-12-06 JP JP31778195A patent/JP3608275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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