JP3608124B2 - 摺動接触子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種センサ、各種スイッチ等に用いる摺動接触子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
摺動接触子は、L字形状のいわゆるスクラッチブラシと呼ばれる櫛歯状の接触子であり、その先端を成形する際のプレス加工では滑らかな先端面が得られず、使用に際して対向する基板の異常磨耗を起こさせて耐久性を短くし、接触不良およびノイズ発生の原因となっている。
【0003】
そこで、この点を鑑みて摺動接触子の接触面を良くする技術例として、特開平3ー114203号および特開平5ー315045号がある。
特開平3ー114203号の技術は図8〜図10に示す如く、帯状ばね材2を図8に示す如く櫛歯状に加工し、図9に示す如く、先端部をパンチとダイによって板厚をつぶし、図10に示す如く、L字形状に成形して接触面を滑らかに形成している。
【0004】
特開平5ー315045号の技術は、帯材をプレスまたは放電加工によって櫛歯状に加工し、この先端部をL字形状に成形し、研磨石でバレル研磨をして接触面先端を滑らかに形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術によると、前者の特開平3ー114203号の技術は、そのつぶし成形部は板厚の4/5〜1/3であり、往復の摺動を繰り返している内に段差部に応力が集中し、その部分だけがたわむためにスムーズな往復の摺動が得られず接触不良の原因となる。
【0006】
また、つぶし成形部は段部があるために摺動回数が進んで磨耗すると接触面積が変化し、さらに初期接触面は点接触となっているためにこれによっても摺動回数が進んで接触面積が変化して接触抵抗の変差となるという問題がある。
後者の特開平5ー315045号の技術は、プレス加工後バレル研磨加工で先端部のエッジを滑らかにしているが、櫛歯先端のスリット部にはバレル研磨材が入りにくいために、内側エッジは外側エッジに比べて研磨量が少なく、全ての櫛歯先端の接触面積が同一とならないという問題があり、しかもバレル研磨加工は10数時間から数10時間かかって作業効率がきわめて悪く、しかも研磨材から発生する微粉末が素材にこすり付けられるように埋まってノイズの原因となるという問題がある。
【0007】
さらに、両技術共に図示のように製品がプレスで一つ一つ切り落とされた単品であるために次工程での組付け作業で求められる整列供給に対応することが困難な作業となるという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、櫛歯状接触子先端面の厚さ方向および幅方向の各稜と角部をそれぞれ型を長さ方向から当接することによって曲面に形成してその先端面周囲を滑らかな曲面の摺動面とし、しかも板厚に段差のないことを特徴とする。
また、薄板条材を櫛歯状の接触子にプレス加工により加工し、この接触子を成形の際に座屈しないように挟持し、その先端面の厚さ方向の稜と幅方向の稜をそれぞれの型によって曲面に形成し、その後にほぼL字形に曲折形成することを特徴とする摺動接触子の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は成形状態を示す説明図、図2は成形状態を説明する説明図、図3はパンチの説明図、図4はパンチの説明図、図5はパンチの説明図、図6は接触子の先端拡大説明図である。
【0010】
材料は、例えば材質がAg−Pd 合金からなる摺動接点材の板厚0.08mm、幅10mmの薄板条材1をプレス加工によって孔抜き、スリット抜き等して櫛歯状の接触子2を有する摺動接触子3を加工する。
4は接触子2の厚さ方向を成形するパンチであり、接触子2の厚さ方向の稜を曲面にする成形面5と接触子2の端面が当接する当接面6を有し、ほぼ摺動接触子3の幅と同一の幅となっている。
【0011】
7は接触子2の各歯の幅方向を成形するパンチであり、接触子2の各歯の幅方向の稜を曲面にする成形面8と接触子2の端面が当接する当接面9を有し、摺動接触子の接触子2の数だけ連続して形成されている。
10は他の実施の形態を示すパンチであり、上記のパンチ4とパンチ7を一体にしたものであり、接触子2の厚さ方向の稜を曲面にする成形面11と接触子2の各歯の幅方向の稜を曲面にする成形面12とさらに接触子2の端面が当接する当接面13を有するもので、摺動接触子3の接触子2の数だけ連続して形成されている。
【0012】
そこで、成形工程は、図1および図2に示す如く、摺動接触子3の接触子2部が成形の際に座屈(変形)しないようにダイプレート14と材料押さえ15によって挟み、まず、パンチ7によって各歯の幅方向の成形を行い、続いてパンチ4によって厚さ方向の成形を行う。なお、この工程は、厚さ方向の成形を先に行ない、幅方向の成形を後に行ってもよい。
【0013】
また、他の実施の形態のパンチ10によると、1回の動作によって厚さ方向および幅方向の成形を同時に行うことができる。
このようにして形成した各接触子2は、図1および図6に示す如く、先端面に摺動面を有し、周囲の稜部および角部が曲面に成形され、先部をL字形に曲げ加工することにより摺動接触子3となる。
【0014】
また、本発明によると、図1に示す如く、成形加工時に摺動接触子3を一つ一つ材料から切断して加工する必要がなく、連続成形してスケルトン化することが可能であるために、例えば図7に示す如く、基板16をプレス順送り金型で抜いて台材17が片キャリアに連なるスケルトン形状とし、これに直交する方向から上記連続成形してスケルトン化した摺動接触子3をライン別に移送して台材17の接合箇所に重合して切断線で切り離すことにより、プレス順送り金型との組み合わせで、抜き、移送、接合、切り離し等を順次繰り返すことができる複合金型構造とすることができる。
【0015】
このように連続成形してスケルトン化することができることにより、単品で台材に供給するのとは異なり次の加工工程においても精度良く優れた加工を可能にすることができる。
なお、摺動接触子の材料は、単一材に限るものではなく、クラッド材、エッジレイ等の複合材でも無論よい。
【0016】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によると、薄板条材をプレス加工によって櫛歯状の接触子に加工し、この接触子を型によって櫛歯先端の各稜を曲面に形成し、その後にほぼL字形に曲折形成することにより、櫛歯先端周囲のばりをなくすと共に先端面に摺動面を形成することができ、これによって、板厚に段差のない櫛歯状の接触子となると共に使用経過での接触面寸法に変化が生じない効果を有する。
【0017】
また、接触子の一本一本が均一でしかも滑らかな摺動面が得られるために、接触信頼性が向上すると共に摺動対象となる基板抵抗体の磨耗を少なくすることができる効果を有する。
また、本発明の製造方法によると、連続成形してスケルトン化することができるために、台材に取り付けてから切断することができ、材料の供給が整列供給できると共に取り付けの際の位置合わせが容易となり、精度良く優れた加工を可能にすることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示す成形状態の説明図
【図2】成形状態を説明する説明図
【図3】パンチの説明図
【図4】パンチの説明図
【図5】パンチの説明図
【図6】接触子の先端拡大説明図
【図7】使用状態を示す説明図
【図8】従来例を示す接触子の加工前の説明図
【図9】加工状態を示す説明図
【図10】従来例を示す完成品の説明図
【符号の説明】
2 接触子
3 摺動接触子
4 パンチ
5 成形面
6 当接面
7 パンチ
8 成形面
9 当接面
10 パンチ
Claims (5)
- 櫛歯状接触子先端面の厚さ方向および幅方向の各稜と角部をそれぞれ型を長さ方向から当接することによって曲面に形成してその先端面周囲を滑らかな曲面の摺動面とし、しかも板厚に段差のないことを特徴とする摺動接触子。
- 薄板条材を櫛歯状の接触子にプレス加工により加工し、この接触子を成形の際に座屈しないように挟持し、その先端面の厚さ方向の稜と幅方向の稜をそれぞれ型を長さ方向から当接することによって曲面に形成し、その後にほぼL字形に曲折形成することを特徴とする摺動接触子の製造方法。
- 請求項2において、接触子の先端面の厚さ方向の稜を曲面にする成形面と接触子の端面が当接する当接面を有する型により厚さ方向を成形し、接触子の先端面の幅方向の稜を曲面にする成形面と接触子の端面が当接する当接面を有する型により幅方向を成形することを特徴とする摺動接触子の製造方法。
- 薄板条材を櫛歯状の接触子にプレス加工により加工し、この接触子の先端面の厚さ方向および幅方向の稜を曲面に形成する成形面と接触子の端面が当接する当接面を有する型を長さ方向から当接することにより厚さ方向および幅方向を同時に成形することを特徴とする摺動接触子の製造方法。
- 請求項2もしくは請求項4において、薄板条材を櫛歯状の接触子を連続状態にプレス加工により加工し、この連続状態で型によって各接触子の先端の厚さ方向および幅方向の各稜を曲面に成形することを特徴とする摺動接触子の製造方法。
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JP25412895A JP3608124B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 摺動接触子およびその製造方法 |
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JPH0997702A JPH0997702A (ja) | 1997-04-08 |
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ID=17260620
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JP25412895A Expired - Lifetime JP3608124B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 摺動接触子およびその製造方法 |
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-
1995
- 1995-09-29 JP JP25412895A patent/JP3608124B2/ja not_active Expired - Lifetime
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