JP3607797B2 - ディスクチェンジャ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複数のトレイにそれぞれ載置された複数の光ディスクなどの情報記録ディスク(以下端にディスクと呼ぶ)の中から、希望するディスクをトレイと共に適宜選択して引き出し、駆動装置によって駆動するディスクチェンジャに関し、特に、トレイの引き出し機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のコンパクトディスクなどのディスクを収納したマガジンを載置
し、マガジン内のディスクの中から希望するディスクを選択して引き出し駆動装置によって再生するディスクチェンジャが知られている。図8は、従来のディスクチェンジャに用いられるマガジンの一例を示した外観構造図であり、同図に示すように、マガジンの筐体107内部には同一の平板形状からなる複数のトレイ102が、筐体107の両内側壁にリブ状に突出して形成された各々のスライドガイド108によって水平保持され、所定間隔で互いに平行に配置される。ま
た、筐体107は一正面に開口部を有し、各トレイは対応するスライドガイド108に沿って開口部から引き出しまたは収納可能に構成されている。
【0003】
図9は、トレイ102を上面から見た図であり、トレイ102には、載置するディスク101の外径に対応する大きさを有し、その中央に所定の大きさの開口を備えたリング状凹部領域からなる載置部110が形成され、この載置部110にディスク101(図中一点鎖線)の外周部分を載置して支持するように形成されている。
【0004】
また、図10は、ディスク101を載置した各トレイ102をそれぞれの収納位置に収納したマガジンの内部構造を示す概略断面図である。各トレイ102
は、収納位置においては、対応して形成されたスライドガイド108によって水平保持されると共に、それぞれ図示しない弾性保持部材によって、所定の弾性保持力で開口部から脱落しないようにガイド上に保持されている。また、各トレイ102の一側端部には、図にも示すようにフック109がそれぞれ形成されていて、マガジンがディスクチェンジャに装着されている状態ではディスクチェンジャの駆動装置が有するトレイ引き出し機構が、選択されたトレイ102のフック109に係合し、先に述べた弾性保持部材の所定の弾性保持力以上の力で引っ張る若しくは押し込むことにより、図中矢印Aの方向に沿ってスライドガイド108上を摺動する。この摺動により、複数のディスクが選択されて再生され、またマガジン内に収納することができる。
【0005】
このように、スライドガイド108は各トレイ102を水平に且つ等間隔に支持し、且つ、水平に摺動させるために、等間隔で水平に設けられているが、各トレイ102が円滑に引き出されるために、互いの間隔は、トレイ102の厚さよりも若干広くなるように設定されている。
【0006】
図8のマガジンを装着したディスクチェンジャの、トレイ引き出しから再生までの動作の一例を図11に示す。図11(a)においてディスクチェンジャは、そのハウジング内にマガジンを収納する収納部103と、収納部103に隣接
し、ディスクを載置して再生する駆動装置104aが設けられた駆動部104を有する。駆動装置104aは、ディスクを載置し回転させるためのターンテーブル105及びクランパ106などから構成される。
【0007】
なお、図11に示すように、ディスクチェンジャの駆動部104が位置するハウジングの内側壁には、各スライドガイド108のトレイ載置面と同一の水面面を有するリブ状のガイド部材111が、各スライドガイド108に対応して複数固定配置されていて、選択されたトレイ102がマガジンから引き出された場合においても、引き出されたトレイ102の一部を載置させて、トレイ102が水平に位置されるようになされている。
したがって、各ガイド部材111も各スライドガイド108と同様に、等間隔で水平に配置され、且つ、各トレイ102が円滑に摺動するために、互いに間隔は、トレイ102の厚さよりも若干広くなるように設定されている。
【0008】
図11において、ディスクチェンジャは、その大きさをできるだけコンパクトにするために、ディスク101が再生位置でクランプされている場合に、ディスク101及び引き出されたトレイ102の一部がマガジン内に位置するようになされている。
【0009】
再生が終了すると、ターンテーブル105及びグランパ106がディスク101から離間し、ディスク101が再びトレイ102上に載置されて、図示しない前記トレイ引出機構によって共にマガジン内に戻される。
【0010】
このように、従来のディスクチェンジャにおいては、マガジンに載置されたディスクを再生駆動する場合に、選択されたトレイをディスクと共に、収納部から引き出し、トレイをガイド部材上に載置し、次いでターンテーブルがディスクをトレイから垂直上方に離間させ、しかる後にクランパと協働してディスクをクランプして再生していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなマガジンからディスクが載置されたトレイを選択して引き出し、ディスクをトレイから離間して再生する場合に例えば外部からの衝撃
や、振動等がチェンジャに加えられると、例えば引き出し過程中のトレイは、マガジン内の対応するスライドガイド上を摺動するが、摺動中のトレイと直上のスライドガイドとの間に若干の隙間があるので、トレイが垂直方向に振動することによって、直上のスライドガイドと衝突して異音が発生し、ディスクチェンジャの動作品位が極めて悪化する。
【0012】
また、同様に再生中においても、選択されたトレイは、駆動部104の位置するハウジングに設けられたガイド部材上に載置されていて、直上のガイド部材との間に若干の隙間があるので、振動が加わるとトレイが垂直方向に振動することによって、直上のガイド部材と衝突して異音が発生し、ディスクチェンジャの動作品位が極めて悪化する。
【0013】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、選択されたディスクを載置するトレイを、引き出し中又は戻し過程又は再生中などにおいて、外部からの衝撃や振動等を受けても、安定して水平保持して動作させることのできるディスクチェンジャを提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ディスクを載置する複数のトレイを配列収納する収納手段と、前記ディスクを再生する再生手段と、前記収納手段に収納された一のトレイを前記再生手段における再生位置まで移動させる移動手段と、前記移動手段によって前記一のトレイが移動されているとき又は再生位置にあるとき、前記配列方向への移動を防止すべく前記一のトレイを付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明は、前記付勢手段は、前記一のトレイに対して前記配列方向に付勢力を与えることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記付勢手段は、前記収納手段に配列収納された複数のトレイに対応して配列される複数の可動の駒であることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明は、ディスクを載置する複数のトレイを配列収納するとともに、前記複数のトレイの各々を支持する複数の支持部を有する収納手段と、前記収納手段に収納された一のトレイを前記支持部に沿って移動させる移動手段と、前記移動されたディスクを再生する再生手段と、前記移動手段によって前記一のトレイが移動されているとき、前記一のトレイが上方へ移動することを防止すべく前記一のトレイを前記支持部へ向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の発明は、ディスクを載置する複数のトレイを配列収納する収納手段と、前記収納手段に収納された一のトレイを再生位置に移動させる移動手段と、前記移動されるトレイを支持する位置決め部を有するとともに、前記再生位置に移動されたディスクを再生する再生手段と、前記移動手段によって前記一のトレイが移動されているとき又は再生位置にあるとき、前記一のトレイが上方へ移動することを防止すべく前記一のトレイを前記位置決め部へ向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
本発明は、以上のように構成したため、選択されたトレイが収納位置により引き出される若しくは収納位置に戻される過程、あるいは引き出された状態で、選択されたトレイが付勢手段により付勢されているので、ディスクチェンジャは、トレイ引き出し、戻し過程又は再生中において、外部からの衝撃や振動等を受けても、安定して選択されたトレイを保持して動作させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における、ディスクチェンジャのマガジンの一部を取り除いて上面側から表わした概略構造図である。マガジンは既に説明した従来例を同様に、正面側に開口部1aが形成された筐体1の内部に、開口部1aから収納する複数のトレイ2がほぼ平行且つ等間隔に配置されて構成される。
【0028】
トレイ2は、従来例と同様に、例えば光ディスクなどの、情報が記録された、又は、情報を記録するディスク6を載置するための載置部7、8を有し、樹脂成形等によって同一の平板形状に形成される。図2に示すようにマガジンの筐体1内部の両側面側には、前記複数のトレイ2を、それぞれ所定の間隔でほぼ平行に支持する複数のリブ状の支持部3が形成されている。各支持部3は水平な支持面3aを有し、各トレイ2の配列方向に沿って等間隔で形成され、対応する各トレイ2の底面の一部が載置されることにより、各トレイ2を水平に維持する。
【0029】
尚図2は、マガジンの筐体1内において、トレイ2が、対応する支持面3aによって対応する収納位置に収納されている状態を、1枚のトレイ2を用いて示した断面構造図であり、通常マガジンは、筐体1内のその他の支持面3aにもトレイ2が収納されて構成される。
また、トレイ2は収納位置にある場合には、図1に示すように、筐体1に取り付けられた弾性保持部材5に係合してマガジンからのむやみな脱落を防止されており、所定以上の力でトレイを引き出せば、係合が解除されるようになってい
る。
【0030】
本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャのディスク収納手段であるマガジンは以上のように構成され、記録(又は再生)するための本体装置に装着されることにより、本体装置が有する駆動装置によって選択されたトレイが適宜引き出されて、トレイ上に載置されたディスクの記録(又は再生)動作が行われる。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態におけるチェンジャの本体装置の内部主要構造の一例を、本体装置の上面側から示したものである。
同図に示すように、本体装置のハウジング9の内部には、マガジンを収納する所定空間からなる収納部11が設けられていて、ハウジング9の正面側に設けられた図示しないマガジン挿入口から、矢印Dの方向に挿入することにより、マガジンをハウジング9内に収納することができる。また、収納部11に隣接するハウジング9内には本発明のディスク駆動手段である駆動装置10が設けられている。
【0032】
駆動装置10は、図示しないエレベーション機構によって、図3の紙面と垂直な方向に移動可能であり、スピンドルモータ12、ターンテーブル13、光学的ピックアップ等を含む再生部10a、及びディスクをターンテーブル上にクランプするクランプ部10bを備えている。図11に示す従来例と同様に再生部10aはクランプ部10bの下方に配置される。再生部10aとクランプ部10bは水平方向(図3の紙面と平行な方向)に移動する係合部材(図示せず)に各々係合しており、この係合部材の移動により再生部10aを垂直方面(図3における紙面に垂直な方向、図11における上下方向)、即ちクランプ部10bと相対する方向に接近または離間させることができるように形成される
【0033】
クランプ部10bは、ターンテーブル13の回転軸とほぼ同軸で回転自在か
つ、ターンテーブル13と相対するするように配置され、ターンテーブル13と協働してディスクを挟持するクランパ14と、トレイ2を引き出すためにトレイ2のフック4と係合するフック係止部15と、このフック係止部15を動作させる引出しレバー16と、この引出しレバー16を駆動する回動カム17、モータ18などを備えている。そしてこれらフック4、フック係止部15、引出しレバー、回動カム17、モータ18、などによりトレイ移動手段を構成している。
【0034】
また、駆動装置10の側方であるハウジング9の両側内壁には、駆動装置全体を配列された各トレイ2に対応する位置に位置決めするガイド(図11のガイド部材111に相当)が形成されており、このガイドとは別に、駆動装置10におけるクランパ部10bの一部を構成するシャーシには、図3、図4に網線部分として示す如き、一対のレール43が形成されている。このレール43は、トレイ2がマガジンから引き出された際にトレイ2を載置する水平面を有し、駆動装置全体が所定位置に位置決めされたときに、選択されたトレイ2が載置された支持面3aに対してこの水平面が同一水平面上にくるように設定されている。即ちこのレール43がトレイ2の位置決め部を構成している。
【0035】
駆動装置10の再生部10a及びクランプ部10bは、以上の様に構成され、マガジンが収納部11に収納されていない場合は、駆動装置10は、再生部10aのターンテーブル13とクランプ部10bのクランパ14が所定の間隔で保持されたまま、ハウジング9に固定された図示しないエレベーション機構によっ
て、垂直方向に移動し、垂直方向の所定の待機位置に配置される。
【0036】
収納部11と駆動装置10との境界近傍のハウジング9の内壁には本発明ガイド手段であるガイド部材44が取り付けられている。図5は、ガイド部材44の構造図であり、(a)は、図4の本体装置の正面側(マガジン挿入口側)から示した図であり、(b)は、図4の本体装置の右側面側から示した図である。ガイド部材44は、収納部11内に収納されたマガジン筐体1に隣接してハウジング9の内壁に設けられ垂直方向に直線部分を有する軸45と、この軸45に沿って摺動可能に嵌合される複数の駒46を備えている。各駒46の上下面は略水平面状に形成された押圧面47として形成され、図に示すようにこの各駒46の押圧面47に連続して、斜面部48がそれぞれ形成されている。駒46の数は、マガジンのトレイ2の数に対応しており、ここでは、6枚のトレイに対応して6個で構成されている。
【0037】
上記ガイド部材44はさらに例えば板バネなどからなる弾性部材49、50を含む。この弾性部材49、50は各々その一端をハウジングの内壁に固定し、他端を配列させた複数の駒46の両端に圧接するように配設されており、それぞれ複数の駒46を、上方又は下方から所定の弾性力で押圧する。また、上方の弾性部材49は、下方の弾性部材50よりも大きな弾性係数を有している。
【0038】
従ってこれら各駒46が、弾性部材49、50によって挟持され保持される位置は、各駒46の押圧面47が、対応するトレイ2の厚みの中心位置より所定距離垂直方向下方となるように設定され、トレイ2が上下一対の駒46によって挟持されている時には、上方の駒46によってトレイ2が強い付勢力で下方へ押圧されるようにしている。
【0039】
ガイド部材44は以上の様に構成され、各トレイ2がフック15によって収納位置より引き出された場合に、対応する駒46に係合して、引き出されたトレイ2を所定の弾性力で下方に押圧するように形成されている。
このようにして本発明のガイド手段は上記の如き複数の部材からなるガイド部材44で構成され、上下一対の可動な駒46によって1つのトレイに対応した1つのガイド部を構成する。
【0040】
次に、駆動装置がディスクを選択して駆動する様子を説明する。図4は、図3の本体装置にマガジンを収納した状態を示す。図4において、本体装置の指令により、複数のトレイ2の中から希望するトレイ2が選択されると、ハウジング9に固定された図示しないローディングモータが駆動し、図示しないエレベーション機構によって駆動装置10を選択するトレイ2の高さに対応する位置まで垂直移動させる。
【0041】
この時、駆動装置10のクランプ部10bに設けられた一対のレール43は、そのトレイ2を載置するための水平面が、対応するトレイ2の支持部3の高さと略一致する。
また、駆動装置10のクランプ部10bに設けられたフック係止部15が、選択したトレイ2のフック4に係合する。
【0042】
次に、モータ18が回転して、その駆動力をクランプ部10bに設けられた複数のギアなどを介して、回動カム17に伝達すると、回動カム17に係合する引出しレバー16が、軸16aを中心に回動する。これにより引き出しレバー16の先端に形成した溝に係合するピン15aが移動し、フック15係止部がトレイ2のフック4を図4上で左方へ引く。この力によりトレイ2が弾性保持部材5から引き離されて、クランプ部10bに形成された水平溝10cに沿った図4中矢印Eの方向へ移動開始し、トレイ2上に載置されたディスク6と共に、マガジンの開口部1aから引き出し開始される。
【0043】
次に、開口部1a移動開始したトレイ2の先端部分が、ガイド部材44の対応する2個の駒46の両斜面部48に当接し、図6に示す様に、対応する駒46の両斜面部48をさらに押すことにより、対応する2個の駒46が、軸45に沿って、上方及び下方に押し広げられ、その結果、斜面部48と連続して形成される押圧面47に当接する。次に、トレイ2は、押し上げる駒46と、その駒の直下の駒46の間に入り込み、上下の駒46によって図6に示すように挟持される。
【0044】
このとき、上下の駒46は、それぞれ、弾性部材49、50によってトレイ2を押圧するので、その結果、トレイ2は、上下の駒46によって挟持されなが
ら、さらに弾性部材49と弾性部材50の弾性力差を受けて下方に押されることになる。
【0045】
したがって、このように、選択されたトレイ2が一部引き出されてガイド部材44に係合する場合は、トレイ2がガイド部材44と係合する部分において、対応する駒46及び直下の駒46によって挟持され、且つ、トレイ2を押し下げる力が働くので、支持部3上にあるトレイ2が、支持部3に押し付けられることにより、結果的にトレイ2が水平に維持される。
【0046】
さらに、フック係止部15がトレイ2を引っ張ると、トレイ2は、すでに、トレイ2が水平維持されている高さと同じ高さに設置される一対のレール43上を摺動しながら、駆動装置10の再生部10aとクランプ部10bの間のディスククランプ位置まで移動する。この場合においても、図7に示すように、トレイ2は、一部分が支持部3上、及び、一対のレール43上にあり、さらに、他の一部がガイド部材44と係合している。従ってトレイ2は、ガイド部材44と係合する部分において、対応する駒46及び直下の駒46によって挟持され、同時に、支持部3に押し付けられると共に、一対のレール43上にも押し付けられることになり、結果的に、トレイ2が引き出し中において、外部からの衝撃や、振動等が加えられても、トレイ2が安定して水平に維持される。
【0047】
次に、選択されたトレイ2がディスククランプ位置まで移動した後、回動カム17がさらに回動することにより、図示しない係合部材上下動レバー等を動作させて、再生部10aを、垂直上方向、即ちクランプ部10bに接近する方向に所定距離だけ移動させる。
【0048】
このことにより、ディスククランプ位置に位置するトレイ2上のディスク6
は、再生部10aのターンテーブル13によって、下方から押し上げられてトレイ2から離間し、次いで、クランプ部10bのクランパ14にターンテーブル13と共に係合することにより、ターンテーブル13及びクランパ14によって再生位置において挟持され、再生可能な状態となる。
【0049】
なお、ディスク6が駆動される再生中は、引き出されたトレイ2は、前述の通り、対応する駒46及び直下の駒46によって挟持され、同時に、一対のレール43上に押しつけられることにより、結果的に、ディスクが再生中において、外部からの衝撃や振動等が加えられても、トレイ2が安定して水平に維持される。
【0050】
また、再生が終了した場合には、以上の動作を逆に行うことにより、選択されたディスク及び、ディスクに対応するトレイがマガジンの筐体内の収納位置に収納される。この収納過程においても引き出し過程と同様に、外部からの衝撃や、振動等が加えられてもトレイは安定して水平に維持される。
【0051】
なお、本実施の形態においては、ディスクチェンジャのハウジング内部に収納部を設け、複数のトレイが収納されたマガジンを、ディスクチェンジャに挿入することによって、各トレイが、一括してチェンジャの収納位置に配置されるように構成したが、着脱可能な独立したマガジンを設けずに各トレイがそれぞれチェンジャの収納位置に直接収納されるように構成しても良い。
【0052】
また本実施の形態においては、駒の数はトレイの数と同様であり、この場合
は、最も上位若しくは最も下位のトレイは、1個の駒と弾性部材自身とで挟持されるようになっているが、駒の数をトレイの数より1個多く設ければ、全トレイを一対の駒で挟持できる。
【0053】
本発明は、以上のように構成したため、選択されたトレイが収納位置により引き出される若しくは収納位置に戻される過程、あるいは引き出された状態で、選択されたトレイが付勢手段により付勢されているので、ディスクチェンジャは、外部からの衝撃や振動等を受けても安定して選択されたトレイを水平保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャのマガジンを上面側から表した概略構造図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャのマガジンを筐体内にトレイが収納される状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャの本体装置の内部主要構造の一例を、本体装置の上面側から示したものである。
【図4】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャの本体装置にマガジンを収納した状態を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャが有するガイド部材の構造図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャによって、選択されたトレイが引き出されて、ガイド部材に係合した場合を示す断面構造図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるディスクチェンジャによって、選択されたトレイが引き出されて、ガイド部材及び、一対のレールに係合した場合を示す図である。
【図8】従来のディスクチェンジャに用いられるマガジンの一例を示した外観構造図である。
【図9】従来のディスクチェンジャに用いられるマガジンのトレイを上面から見た図である。
【図10】従来のディスクチェンジャに用いられるマガジンの内部構造を示す概略断面図である。
【図11】従来のディスクチェンジャのトレイ引き出しから再生までの動作の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・筐体
1a・・・・開口部
2・・・・・トレイ
3・・・・・支持部
3a・・・・支持面
4・・・・・フック4
5・・・・・弾性保持部材
6・・・・・ディスク
7・・・・・載置部
8・・・・・載置部
9・・・・・ハウジング
10・・・・駆動装置
10a・・・再生部
10b・・・クランプ部
10c・・・水平溝
11・・・・収納部
12・・・・スピンドルモータ
13・・・・ターンテーブル
14・・・・クランパ
15・・・・フック係止部
15a・・・ピン
16・・・・引き出しレバー
16a・・・軸
17・・・・回動カム
18・・・・モータ
43・・・・レール
44・・・・ガイド部材
45・・・・軸
46・・・・駒
47・・・・押圧面
48・・・・斜面
49・・・・弾性部材
50・・・・弾性部材
Claims (5)
- ディスクを載置する複数のトレイを配列収納する収納手段と、前記ディスクを再生する再生手段と、前記収納手段に収納された一のトレイを前記再生手段における再生位置まで移動させる移動手段と、前記移動手段によって前記一のトレイが移動されているとき又は再生位置にあるとき、前記配列方向への移動を防止すべく前記一のトレイを付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とするディスクチェンジャ。
- 前記付勢手段は、前記一のトレイに対して前記配列方向に付勢力を与えることを特徴とする請求項1に記載のディスクチェンジャ。
- 前記付勢手段は、前記収納手段に配列収納された複数のトレイに対応して配列される複数の可動の駒を有することを特徴とする請求項2に記載のディスクチェンジャ。
- ディスクを載置する複数のトレイを配列収納するとともに、前記複数のトレイの各々を支持する複数の支持部を有する収納手段と、前記収納手段に収納された一のトレイを前記支持部に沿って移動させる移動手段と、前記移動されたディスクを再生する再生手段と、前記移動手段によって前記一のトレイが移動されているとき、前記一のトレイが上方へ移動することを防止すべく前記一のトレイを前記支持部へ向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とするディスクチェンジャ。
- ディスクを載置する複数のトレイを配列収納する収納手段と、前記収納手段に収納された一のトレイを再生位置に移動させる移動手段と、前記移動されるトレイを支持する位置決め部を有するとともに、前記再生位置に移動されたディスクを再生する再生手段と、前記移動手段によって前記一のトレイが移動されているとき又は再生位置にあるとき、前記一のトレイが上方へ移動することを防止すべく前記一のトレイを前記位置決め部へ向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とするディスクチェンジャ。
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JP17639097A JP3607797B2 (ja) | 1996-06-19 | 1997-06-17 | ディスクチェンジャ |
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JP17639097A Expired - Fee Related JP3607797B2 (ja) | 1996-06-19 | 1997-06-17 | ディスクチェンジャ |
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