JP3607631B2 - 携帯通信端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯通信端末に係り、特に充電器と着脱自在で、無線通信回線を使用して相手端末と通信する携帯通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の携帯通信端末の一例のブロック図を示す。同図において、携帯電話機に代表される従来の携帯通信端末は、携帯通信端末部701と充電器711とより構成されている。携帯通信端末部701は、基地局(図示せず)との間で無線通信する無線送受話部702と、無線送受話部702を制御する制御部703と、携帯通信端末部701内の各部に電源を供給する2次電池705とより大略構成されている。
【0003】
一方、充電器711は、商用電源に接続されて動作する充電回路712を内蔵しており、携帯通信端末部701内の2次電池705を充電する。充電器711は携帯通信端末部701に着脱自在の構成とされており、図7に示すように充電器711が携帯通信端末部701に接続されているときに、上記の2次電池705に対する充電が行われる。
【0004】
携帯通信端末部701は、2次電池705から電源の供給を受け、相手端末との間で、基地局を介在させての通信ができる。従って、2次電池705が所定値以上の電力を有している状態にある限り、充電器711との接続を解除して任意の場所から携帯通信端末部701のみで相手端末との通信もできる。
【0005】
しかし、この従来の携帯通信端末では、充電器711は携帯通信端末部701内の2次電池705を充電する機能しか備えていないため、携帯通信端末部701が充電器711に接続されているか接続が解除されているかに関係なく、有線回線電話に比べて料金が割高な無線通信回線を使用せざるを得ない。
【0006】
そこで、充電器と接続されていないときには携帯通信端末部により無線通信回線を使用した通信を行うが、携帯通信端末部を充電器に接続したときには有線モデムが自動的に選択されて屋内有線回線に接続することで、無線通信回線に比べて料金が割安な有線通信回線を利用できるようにし,また,充電器が接続されているので、通信時間を気にすることなく通信できるようにした携帯通信端末が従来より知られている(特開平11−146456号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記の公報記載の従来の携帯通信端末は、有線通信回線を利用するには携帯通信端末部を充電器に接続した状態で使用しなければならず、固定電話と同様な使用しかできないという問題がある。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、充電器からの電波の届く範囲内では充電器に接続しなくても、自動的に、通信料金が安価であり、かつ、高速通信が可能な屋内有線通信回線に切り替え得る携帯通信端末を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は携帯無線通信端末部と充電器とよりなる携帯通信端末であって、携帯無線通信端末部は、基地局との間で無線通信する送受信手段と、微弱電波で送受信する第1の無線インタフェース部と、充電器との機械的な接続を検出する検出手段と、検出手段により検出された充電器との機械的な接続が、ごく最近行われたとみなせる予め定めた一定期間内に行われたか、又は現在接続中であり、かつ、第1の無線インタフェース部により信号が受信されるときには送受信手段に代えて第1の無線インタフェース部を用いた送受信を行い、第1の無線インタフェース部により信号が受信されないときには送受信手段を用いた無線通信回線による送受信を行う制御手段と、各部に電源を供給する2次電池とを備える。また、充電器は、携帯通信端末部に機械的に接続されたときは2次電池を充電する充電回路と、第1の無線インタフェース部との間で微弱な電波で無線通信する第2の無線インタフェース部と、第2の無線インタフェース部を屋内有線通信回線に接続する有線用モデムとを備える構成としたものである。
【0012】
この発明では、制御手段は、第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲内に携帯通信端末部が位置するか否かを相手端末と通信中であるか否かに関係なく常時監視しており、携帯通信端末部と充電器との機械的な接続が一定期間内に行われたか、又は現在接続中であり、かつ、第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲内に携帯通信端末部が位置するときには、第1の無線インタフェース部を第2の無線インタフェース部及び有線用モデムを介して屋内有線通信回線と自動的に接続して、携帯通信端末部が屋内有線通信回線を使用した通信を行い、携帯通信端末部と充電器との機械的な接続が上記の一定期間内に行われ、かつ、第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲外に携帯通信端末部が位置するときには、送受信手段と基地局との間の無線通信回線を使用した通信を行うことを特徴とする。これにより、この発明では、携帯通信端末部が携帯通信端末部と充電器との機械的な接続が一定期間内に行われたか、又は現在接続中であるときに限り、充電器からの微弱な電波を携帯通信端末部が受信できる範囲内にあるときには、屋内有線通信回線を使用した通信を行い、充電器からの微弱な電波を携帯通信端末部が受信できないときには、送受信手段と基地局との間の無線通信回線を使用した通信を行う、回線切替が相手端末との通話中でも自動的にできる。
【0013】
更に、本発明は上記の目的を達成するため、上記の検出手段により検出された携帯通信端末部と充電器との機械的な接続が一定期間内に行われたか、又は現在接続中であるときに、2次電池から第1の無線インタフェース部に供給される電源をオンとし、第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲外に携帯通信端末部が位置することにより第1の無線インタフェース部により信号が受信されないときには、2次電池から第1の無線インタフェース部に供給される電源をオフとするスイッチ手段を、携帯通信端末部に設けた構成としたものである。
【0014】
この発明では、充電器からの微弱な電波を携帯通信端末部が受信できる範囲内にないとき(範囲外にあるとき)には、送受信手段と基地局との間の無線通信回線を使用した通信を行い、第1の無線インタフェース部を通信に使用しないので、第1の無線インタフェース部の電源をオフとすることにより、消費電力を低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる携帯通信端末の第1の実施の形態のブロック図を示す。同図において、第1の実施の形態の携帯通信端末は、携帯通信端末部101と充電器111とからなる。携帯通信端末部101は、携帯電話基地局(図示せず)との間で無線通信を行う電話送受信部102と、携帯通信端末部101の各ブロックの制御を行う制御部103と、充電器111との間で電波の送受信を行う無線インタフェース部104と、携帯通信端末部101の各ブロックに電源を供給する2次電池105とより構成されている。
【0016】
また、携帯通信端末部101内の2次電池105の充電を行う充電器111は、商用電源に接続され、携帯通信端末部101内の2次電池105を充電し、かつ、充電器111内の各ブロックに電源を供給する充電回路112と、携帯通信端末部101との間で電波の送受信を行う無線インタフェース部113と、屋内有線通信回線を使用して通信をするために用いられる有線モデム114とより構成されている。
【0017】
なお、携帯通信端末部101内の無線インタフェース部104と充電器111内の無線インタフェース部113は、携帯電話の周波数とは異なる周波数の微弱な電波を使用して、互いにデータ通信や音声通信を行うことが可能である。また、この実施の形態の携帯通信端末は、有線回線用と携帯無線用の2つの電話番号を有している。また、従来と同様に、携帯通信端末部101を充電器111に機械的に接続したときに、充電回路112から2次電池105に対して充電が行われる。
【0018】
次に、図1の実施の形態の動作について、図2のフローチャートを併せ参照して説明する。充電器111内の無線インタフェース部113は、電波を出力しており、携帯通信端末部101の制御部103は、この電波の届く範囲に携帯通信端末部101がいるかどうか無線インタフェース部104から信号が入力されるか否かに基づいて監視している(ステップ201)。
【0019】
無線インタフェース部113が送信する電波は微弱であり、その電波が届く範囲は例えば自宅内及び自宅付近であるが、この電波が届く範囲に携帯通信端末部101が位置すると、この電波を携帯通信端末部101内の無線インタフェース部104が受信し、制御部103が無線インタフェース部104からの受信信号に基づき、携帯通信端末部101の通信モードを屋内有線通信回線とする(ステップ202)。
【0020】
すなわち、携帯通信端末部101の制御部103は、無線インタフェース部104から受信信号が入力されたときには、無線インタフェース部113に対して応答信号を送信して所定のプロトコルに従い、無線インタフェース部104と無線インタフェース部113との間の無線通信回線の接続を確立し、かつ、電話送受信部102との接続を開放する。これにより、携帯通信端末部101は、充電器111を介して屋内有線通信回線に接続されることとなる。
【0021】
従って、携帯通信端末部101は、図示しない送話部から入力された音声を所定の信号形態に変換して得られた送信信号を、電話送受信部102ではなく、制御部103から無線インタフェース部104を介して充電器111へ無線送信し、充電器111内の無線インタフェース部113で受信された送信信号が有線用モデム114及び屋内有線通信回線を介して相手端末へ送信される。
【0022】
また、相手端末から屋内有線通信回線を介して送信された信号は、有線用モデム114を経て無線インタフェース部113に送られ、更にこの無線インタフェース部113から携帯通信端末部101内の無線インタフェース部104へ無線送信され、ここで受信された後、制御部103へ入力されて所定の信号処理が行われる。従って、携帯通信端末部101と充電器111との間では無線通信が行われるが、携帯通信端末部101と相手端末の間で充電器111に接続された屋内有線通信回線を利用した通信ができる。
【0023】
このようにして、充電器111からの電波が届く自宅内及び自宅付近に携帯通信端末部101が位置するときには、携帯通信端末部101は充電器111に接続していなくても、充電器111からの電波の届く範囲内であれば任意の位置であたかも子機のようにして使用でき、また、基地局との無線通信回線使用時よりも安価な屋内有線通信回線を利用した通信ができる。なお、携帯通信端末部101と充電器111との間の無線通信回線は、微弱な電波によるものであり、課金はされない。
【0024】
なお、屋内有線通信回線を使用した通信中も、充電器111の無線インタフェース部113から出力されている電波を、携帯通信端末部101の無線インタフェース部104が受信できるかどうか監視しており(ステップ201)、上記の電波を無線インタフェース部104が受信できなくなると、携帯通信端末部101の通信モードを無線通信回線とし(ステップ203)、無線通信回線を使用して通信できるようになる。
【0025】
すなわち、携帯通信端末部101内の制御部103は、無線インタフェース部104からの受信信号が所定時間以上入力されないときには、充電器111からの電波が届かない範囲に携帯通信端末部101が移動したと判断して、電波送受信部102と図示しない基地局との間の無線通信回線の接続を確立すると共に、無線インタフェース部104との間の接続を開放する。これにより、以後の相手端末との通信は、電波送受信部102を用いた無線通信回線による通信が行われる。
【0026】
逆に、無線通信回線を使用した通信中も、制御部103は充電器111の無線インタフェース部113から出力されている電波を、携帯通信端末部101の無線インタフェース部104が受信できるかどうか監視しており(ステップ201)、上記の電波を無線インタフェース部104が受信できると、携帯通信端末部101の通信モードを屋内有線通信回線とし(ステップ202)、基地局との無線通信回線を開放して、無線インタフェース部104と113との間の通信回線を確立し、屋内有線通信回線を使用した通信に切り替える。
【0027】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は本発明になる携帯通信端末の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図3において、携帯通信端末部301は、携帯通信端末部101に比べて、充電器311が接続されたことを検出する充電器接続検出部302が更に設けられており、制御部303がこの充電器接続検出部302を含む携帯通信端末部301内の各部を制御する。
【0028】
なお、携帯通信端末部301の無線インタフェース部104と充電器111の無線インタフェース部113は、携帯電話の周波数とは異なる電波を使用して、互いにデータ通信を行うことが可能である。
【0029】
次に、この実施の形態の動作について図4のフローチャートと共に説明する。まず、制御部303は携帯通信端末部301と充電器111が、所定期間内に機械的に接続されたことがあるかどうか充電器接続検出部302から検出信号が入力されるかどうかにより判定する(ステップ401)。ここで、上記の所定時間は、例えば数時間程度であり、よって、ステップ401では、ごく最近携帯通信端末部301を充電器111に機械的に接続したことがあるかどうかを判定する。また、充電器111と現在接続中の場合も含む。
【0030】
続いて、携帯通信端末部301が充電器111に所定期間内に接続されたか、現在も接続中と判定した場合には、制御部303は充電器111からの微弱な電波が届く範囲内に携帯通信端末部301が位置するか判定する(ステップ402)。以後の動作は第1の実施の形態と同様で、充電器111内の無線インタフェース部113が送信する微弱な電波が届く範囲(例えば、自宅内及び自宅付近)に携帯通信端末部301が位置すると、この電波を携帯通信端末部301内の無線インタフェース部104が受信し、制御部303が無線インタフェース部104からの受信信号に基づき、携帯通信端末部301の通信モードを屋内有線通信回線とする(ステップ403)。
【0031】
すなわち、携帯通信端末部301の制御部は、無線インタフェース部104から受信信号が入力されたときには、無線インタフェース部113に対して応答信号を送信して所定のプロトコルに従い、無線インタフェース部104と無線インタフェース部113との間の無線通信回線を接続し、かつ、電話送受信部102との接続を開放する。これにより、携帯通信端末部301は、充電器111を介して屋内有線通信回線に接続されることとなる。従って、携帯通信端末部301と充電器111との間では無線通信が行われるが、携帯通信端末部301と相手端末の間で充電器111に接続された屋内有線通信回線を利用した通信ができる。
【0032】
また、充電器111からの微弱な電波が届く範囲に携帯通信端末部301が位置しないとき、あるいは位置しなくなったときには、制御部303は電波送受信部102と図示しない基地局との間の無線通信回線の接続を確立すると共に、無線インタフェース部104との間の接続を開放する無線通信回線の通信モードとする(ステップ404)。これにより、相手端末との通信は、電波送受信部102を用いた無線通信回線による通信が行われる。
【0033】
このようにして、この実施の形態では、自宅に帰って携帯通信端末部301を充電器111に機械的に接続して2次電池105の充電を一度行えば、充電器111からの電波が届く自宅内及び自宅付近に携帯通信端末部301が位置するときには、携帯通信端末部301は充電器111に接続していなくても、充電器111からの微弱な電波の届く範囲内であれば任意の位置であたかも子機のようにして使用でき、また、無線通信回線使用時よりも安価な屋内有線通信回線を利用した通信ができる。自宅から離れたところに行けば、自動的に無線通信回線を使用した通信を行う(電話をかける)ことができるようになる。
【0034】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図5は本発明になる携帯通信端末の第3の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1及び図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図5において、携帯通信端末部501は、携帯通信端末部101に比べて、充電器311が接続されたことを検出する充電器接続検出部302と、無線インタフェース部104の電源をオン/オフするスイッチ回路502が更に設けられており、制御部503がこの充電器接続検出部302及びスイッチ回路502を含む携帯通信端末部501内の各部を制御する。
【0035】
なお、携帯通信端末部501の無線インタフェース部104と充電器111の無線インタフェース部113は、携帯電話の周波数とは異なる電波を使用して、互いにデータ通信を行うことが可能である。
【0036】
次に、この実施の形態の動作について図6のフローチャートと共に説明する。まず、制御部503は携帯通信端末部501と充電器111が、所定期間内に機械的に接続されたことがあるかどうか充電器接続検出部302から検出信号が入力されるかどうかにより判定する(ステップ601)。ここで、上記の所定時間は、例えば数時間程度であり、よって、ステップ601では、ごく最近携帯通信端末部501を充電器111に機械的に接続したことがあるかどうかを判定する。また、充電器111と現在接続中の場合も含む。
【0037】
続いて、携帯通信端末部501が充電器111に所定期間内に接続されたか、現在も接続中と判定した場合には、制御部503はスイッチ回路502をオンにして、2次電池105から無線インタフェース部104へ電源電圧を供給させる(電源をオンとする)(ステップ602)。続いて、制御部503は、充電器111からの電波が届く範囲内に携帯通信端末部501が位置するか否か無線インタフェース部104から受信信号が入力されるか否かにより判定する(ステップ603)。
【0038】
充電器111内の無線インタフェース部113が送信する微弱な電波が届く範囲(例えば、自宅内及び自宅付近)に携帯通信端末部501が位置すると、この電波を携帯通信端末部501内の無線インタフェース部104が受信し、制御部503が無線インタフェース部104からの受信信号に基づき、携帯通信端末部501の通信モードを屋内有線通信回線とする(ステップ604)。
【0039】
すなわち、携帯通信端末部501の制御部は、無線インタフェース部104から受信信号が入力されたときには、無線インタフェース部113に対して応答信号を送信して所定のプロトコルに従い、無線インタフェース部104と無線インタフェース部113との間の無線通信回線を接続し、かつ、電話送受信部102との接続を開放する。これにより、携帯通信端末部501は、充電器111を介して屋内有線通信回線に接続されることとなる。従って、携帯通信端末部501と充電器111との間では無線通信が行われるが、携帯通信端末部501と相手端末の間で充電器111に接続された屋内有線通信回線を利用した通信ができる。
【0040】
ステップ604で通信モードを屋内有線通信回線にした後は、再びステップ603に戻り、充電器111からの微弱な電波が届く範囲に携帯通信端末部501があるかどうかの監視が行われる。
【0041】
また、制御部503はステップ603で充電器111からの電波が届く範囲に携帯通信端末部501が位置しないとき、あるいは位置しなくなったと判定したときは、スイッチ回路502をオフに制御して、2次電池105から無線インタフェース部104への電源電圧の供給を遮断して(電源をオフとして)、無線インタフェース部104を非動作とする(ステップ605)。これは消費電流低減のためである。
【0042】
続いて、制御部503は、携帯通信端末部501内の電波送受信部102と図示しない基地局との間の無線通信回線の接続を確立する(ステップ606)。これにより、携帯通信端末部501内の電波送受信部102を用いた無線通信回線による通信ができるようになる。ステップ606で通信モードを無線通信回線にした後は、再びステップ601に戻り、携帯通信端末部501を充電器111に所定時間内に接続したことがあるかどうかの監視が行われる。
【0043】
従って、例えば、屋内有線通信回線を使用した通信中に、携帯通信端末部501が充電器111からの微弱な電波が届く範囲を越えて移動したときには、携帯通信端末部501の無線インタフェース部104の電源がオフとされた後、通信モードが無線通信回線とされる(ステップ605、606)。
【0044】
このように、本実施の形態によれば、自宅に帰って携帯通信端末部501を充電器111に機械的に接続して2次電池105の充電を一度行えば、充電器111からの微弱な電波が届く自宅内及び自宅付近に携帯通信端末部501が位置するときには、携帯通信端末部501は充電器111に接続していなくても、充電器111からの微弱な電波の届く範囲内であれば任意の位置であたかも子機のようにして使用でき、また、無線通信回線使用時よりも安価な屋内有線通信回線を利用した通信ができる。自宅から離れたところに行けば、自動的に無線通信回線を使用した通信を行う(電話をかける)ことができるようになる。
【0045】
更に、本実施の形態によれば、携帯通信端末部501において無線通信回線使用時には、無線インタフェース部104の電源はオフとなっているので、携帯通信端末部501にとって非常に重要な消費電流を低減でき、2次電池105の電池寿命を延ばすことが可能である。
【0046】
なお、以上の実施の形態は携帯電話機に適用した場合について説明したが、本発明はこれ以外の携帯型情報端末などにも適用可能である。また、第3の実施の形態は第2の実施の形態にスイッチ回路502を設けた構成であるが、第1の実施の形態にスイッチ回路502を設けるようにしてもよい。この場合、携帯通信端末部内の無線インタフェース部104の電源は、充電器111からの電波が届かない範囲に携帯通信端末部が位置するときにオフとされる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、携帯通信端末部が携帯通信端末部と充電器との機械的な接続が一定期間内に行われたか、又は現在接続中であるときに限り、充電器からの微弱な電波を携帯通信端末部が受信できる範囲内にあるときには、屋内有線通信回線を使用した通信を行うようにしたため、例えば充電器のある自宅内(付近)にいれば、自動的に料金の安価な屋内有線通信回線を使用して通信を行う(電話をかける)ことができ、また、充電器からの微弱な電波を携帯通信端末部が受信できないときには、送受信手段と基地局との間の無線通信回線を使用した通信を行う、回線切替が相手端末との通話中でも自動的にできる。
【0048】
また、本発明によれば、屋内有線通信回線を使用するときは、携帯通信端末部は充電器からの微弱な電波を受信できる範囲内にあればよいから、使用場所は充電器の設置場所に限定されず、あたかもコードレス電話のようにある程度自由な範囲で携帯通信端末部を使用でき、使い勝手を向上できる。
【0049】
更に、本発明によれば、充電器からの微弱な電波を携帯通信端末部が受信できる範囲内にないとき(範囲外にあるとき)には、通信に使用しない第1の無線インタフェース部の電源をオフとすることにより、消費電力を低減するようにしたため、特に携帯通信端末部にとって重要な2次電池の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯通信端末の第1の実施の形態のブロック図である。
【図2】図1の動作説明用フローチャートである。
【図3】本発明の携帯通信端末の第2の実施の形態のブロック図である。
【図4】図3の動作説明用フローチャートである。
【図5】本発明の携帯通信端末の第3の実施の形態のブロック図である。
【図6】図5の動作説明用フローチャートである。
【図7】従来の携帯通信端末の一例のブロック図である。
【符号の説明】
101、301、501 携帯通信端末部
102 電話送受信部
103、303、503 制御部
104、113 無線インタフェース部
105 2次電池
111 充電器
112 充電回路
114 有線用モデム
302 充電器接続検出部
502 スイッチ回路

Claims (3)

  1. 携帯無線通信端末部と充電器とよりなる携帯通信端末であって、前記携帯無線通信端末部は、
    基地局との間で無線通信する送受信手段と、微弱電波で送受信する第1の無線インタフェース部と、前記充電器との機械的な接続を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記充電器との機械的な接続が、ごく最近行われたとみなせる予め定めた一定期間内に行われたか、又は現在接続中であり、かつ、前記第1の無線インタフェース部により信号が受信されるときには前記送受信手段に代えて該第1の無線インタフェース部を用いた送受信を行い、前記第1の無線インタフェース部により信号が受信されないときには前記送受信手段を用いた無線通信回線による送受信を行う制御手段と、各部に電源を供給する2次電池とを備え、
    前記充電器は、
    前記携帯通信端末部に機械的に接続されたときは前記2次電池を充電する充電回路と、前記第1の無線インタフェース部との間で微弱な電波で無線通信する第2の無線インタフェース部と、該第2の無線インタフェース部を屋内有線通信回線に接続する有線用モデムとを備え、
    前記制御手段は、前記第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲内に前記携帯通信端末部が位置するか否かを相手端末と通信中であるか否かに関係なく常時監視しており、前記携帯通信端末部と前記充電器との機械的な接続が前記一定期間内に行われたか、又は現在接続中であり、かつ、前記第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲内に前記携帯通信端末部が位置するときには、前記第1の無線インタフェース部を前記第2の無線インタフェース部及び有線用モデムを介して前記屋内有線通信回線と自動的に接続して、前記携帯通信端末部が前記屋内有線通信回線を使用した通信を行い、前記携帯通信端末部と前記充電器との機械的な接続が前記一定期間内に行われ、かつ、前記第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲外に前記携帯通信端末部が位置するときには、前記送受信手段と前記基地局との間の無線通信回線を使用した通信を行うことを特徴とする携帯通信端末。
  2. 前記第1及び第2の無線インタフェース部間の無線通信に使用する周波数は、前記送受信手段と前記基地局との間の無線通信に使用する周波数とは異なる周波数に設定されていることを特徴とする請求項記載の携帯通信端末。
  3. 前記検出手段により検出された前記携帯通信端末部と前記充電器との機械的な接続が前記一定期間内に行われたか、又は現在接続中であるときに、前記2次電池から前記第1の無線インタフェース部に供給される電源をオンとし、前記第2の無線インタフェース部から送信される電波の受信範囲外に前記携帯通信端末部が位置することにより前記第1の無線インタフェース部により信号が受信されないときには、前記2次電池から該第1の無線インタフェース部に供給される電源をオフとするスイッチ手段を、前記携帯通信端末部に設けたことを特徴とする請求項記載の携帯通信端末。
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