JP3607551B2 - 無線通信システム、パケット転送装置、無線端末及びパケット転送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPネットワークにおいて、通信相手端末と通信する際に、受信のみに使用可能な無線インタフェースと送受信に使用可能な無線インタフェースとを利用して、ネットワーク内を自由に移動しながら通信を継続する無線端末と、無線端末の移動をサポートするパケット中継装置及びそれらを含む無線通信システム並びにそのパケット転送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IP(Internet Protocol)ネットワーク上で、ネットワークをまたがる移動を行う端末に対する通信の移動透過性を保証する技術として、IETF(Internet Engineering Task Force)において、Mobile−IP(RFC2002、“IP Mobility Support”)が提案されている。
【0003】
以下、Mobile−IPについて説明する。
【0004】
図12に、Mobile−IPにおける典型的なネットワーク構成を示す。移動端末(MN:Mobile Node)2011は、ネットワークを移動する端末であり、通信相手端末(CN:Correspondent Node)2010は、移動端末2011と通信を行う端末である。ホームネットワーク2021は、移動端末2011がホームと定めたネットワークで、移動端末2011の移動をサポートするホームエージェント(HA:Home Agent)というパケット中継装置2012が存在する。フォーリンネットワーク(図12では、2022,2023)は、ホームネットワーク2021以外の移動端末2011の移動先のネットワークで、フォーリンネットワークにおける移動端末2011の通信をサポートするフォーリンエージェント(FA:Foreign Agent)というパケット中継装置(図12では、2013,2014)が存在する。ただし、Mobile−IPの仕様においては、フォーリンネットワーク2024のようにフォーリンエージェントが存在しない場合もある。なお、図中、2020はバックボーン網(IPネットワーク)である。
【0005】
ここでは、移動端末2011がフォーリンネットワーク2022に移動した場合を例にとって説明する(もちろん、移動端末2011が他のフォーリンネットワーク(例えば、2023)に移動した場合も同様である)。
【0006】
通常、IPネットワークにおいては、ノード識別子であるIPアドレスは位置識別子でもある。上記の例では、ホームネットワーク2021で移動端末2011に与えられたホームアドレス(Home address)がノード識別子であり、かつ位置識別子でもある。従って、通信相手端末2010は、移動端末2011に対してパケットを送付する際には、移動端末2011がホームアドレスに居るものと仮定してパケットを送付することになる。
【0007】
さて、Mobile−IPでは、異なるネットワークに移動した移動端末2011に対してパケットを配送するために、その物理的位置を示す第2のアドレス、すなわちケアオフアドレス(Care of address)を定義している。ここで、ケアオブアドレスは、Mobile−IPで定義されるパケット配送方法(トンネリング)により、本来ホームネットワーク2021で移動端末2011が受信するはずのパケットが転送される転送先の物理的位置に対応するアドレスである。
【0008】
この物理的現在位置(ケアオブアドレス)に正しくパケットを配送するため、ホームエージェント2012は、移動端末2011の現在位置に関する情報を保持し、通信相手端末2010が移動端末2011のホームアドレス宛に送信したIPパケットを代理で受信し、それを移動端末2011の現在のフォーリンネットワーク2022上のケアオブアドレス宛にカプセル化して転送する。
【0009】
ここで、フォーリンネットワーク2022上でフォーリンエージェント2013を介して通信を行う移動端末2011のケアオブアドレスは、そのフォーリンエージェント2013のアドレスとなる。
【0010】
また、カプセル化とは、あるIPパケットをさらに別のIPパケットに包含して送信する手法である。すなわち、移動端末2011のホームアドレス宛に送信されたIPパケットは、ケアオブアドレスを宛先としたIPパケットにカプセル化されて送信され、それは移動端末2011が現在属するフォーリンネットワーク2022上のフォーリンエージェント2013に送信される。カプセル化されて送信されて来たIPパケットを受信したフォーリンエージェント2013は、カプセル化を解いて移動端末2011に転送する。この場合、移動端末2011に転送されたIPパケットの宛先アドレスは移動端末2011のホームアドレスとなっている。
【0011】
このように、移動端末2011はフォーリンネットワーク2022上で通信相手端末2010と通信する場合に、ホームエージェント2012およびフォーリンエージェント2013のサポートを受けることによって、常にホームネットワーク2021にいるかのごとく通信することができる。
【0012】
次に、移動端末がホームネットワークからフォーリンネットワークへ移動した際の、ホームエージェントおよびフォーリンエージェントに対する登録処理について説明する。
【0013】
図13に、移動端末2011がホームネットワーク2021からフォーリンネットワーク2022へ移動した場合の、移動の検出と登録処理のシーケンスを示す。
【0014】
また、図14にエージェントアドバータイズメントメッセージ(エージェント広告メッセージ)のフォーマットを、図15に登録要求メッセージのフォーマットを、図16に登録応答メッセージのフォーマットをそれぞれ示す。また、図17に、登録要求(図15)・登録応答(図16)の拡張メッセージの共通フォーマット(図15、図16のExtensionsの部分)を示す。
【0015】
移動端末2011がホームネットワーク2021に位置する場合には通信相手端末2010とホームエージェント2012およびフォーリンエージェント2013を介さずに通信するが(S4050)、移動端末2011がホームネットワーク2021からフォーリンネットワーク2022へ移動した際には(S4001)、移動端末2011がホームエージェント2012およびフォーリンエージェント2013のサポートを得るために、ホームエージェント2012およびフォーリンエージェント2013に対する登録処理が必要となる。
【0016】
ここで、ホームエージェントおよび各フォーリンエージェントは、それぞれ、移動端末に対して現在位置を教え、サービスの提供の意思を伝えるために、エージェントアドバータイズメントメッセージを周期的にブロードキャスト(またはマルチキャスト)するようになっている。
【0017】
ホームネットワーク2021からフォーリンネットワーク2022へ移動(S4001)した移動端末2011は、受信したエージェントアドバタイズメントメッセージ(S4002)により移動を検出すると(S4003)、該メッセージに含まれる情報を利用してフォーリンエージェント2013に登録要求メッセージを送信する(S4004)。
【0018】
登録要求メッセージを受け取ったフォーリンエージェント2013は、登録要求メッセージに含まれる情報からホームエージェント2012のIPアドレスを知り、移動端末2011のホームネットワーク2021のホームエージェント2012に対して、登録要求メッセージを転送する(S4005,S4006)。
【0019】
登録要求メッセージを受け取ったホームエージェント2012は、移動端末2011の登録処理を行い(S4007)、その登録応答メッセージをフォーリンエージェント2013へ送信する(S4008)。
【0020】
登録応答メッセージを受け取ったフォーリンエージェント2013は、移動端末2011へ転送する(S4009,S4010)。
【0021】
移動端末2011は、登録応答メッセージを受け取ると、ルーティング設定を行う(S4011)。
【0022】
以後、移動端末2011から通信相手端末2010への通信はホームエージェント2012およびフォーリンエージェント2013を介さずに行われ(S4051)、通信相手端末2010から移動端末2011への通信はホームエージェント2012およびフォーリンエージェント2013を介して行われる(S4052〜S4054)。
【0023】
なお、例えばフォーリンネットワーク2022から別のフォーリンネットワーク(例えば、2023)へ移動した場合も、エージェントアドバータイズメントメッセージの受信をきっかけにして、新たなフォーリンネットワーク(例えば、2023)で上記の登録処理を行う。
【0024】
一方、フォーリンネットワーク(例えば、2022)からホームネットワーク2021へ移動した移動端末2011は、受信したエージェントアドバタイズメントメッセージに含まれる情報を利用して、ホームエージェント2012に直接登録解除要求メッセージを送信する。そして、登録解除要求メッセージを受け取ったホームエージェント2011は、登録を解除する。
【0025】
さて、ここで、Mobile−IPが適用されたネットワークを無線システムに応用することを考える。一般に、(有線、無線を問わず)情報ダウンロードシステムを構築する場合、ネットワーク側(サーバ装置)からユーザ側(端末)への方向(ダウンリンク)の情報量が、逆方向のアップリンクに比べて大きいという特徴がある。また、既存の(狭帯域)広域網をそのまま利用して、新規の高速ダウンリンク網を低コストで導入するため、端末側は既存広域網側は双方向の無線インタフェースを持たせるが、新規高速ダウンリンク網側の無線インタフェースは受信専用とし、アップリンクを既存広域網を使うという構成が考えられる。この既存網と新規ダウンリンクとを組み合わせて非対称経路を構成する方式をハイブリッド方式と呼ぶ。このハイブリッド方式は、端末の送信消費電力をセーブできることから省電力化の面でも有効である。
【0026】
ここで、図12の移動端末2011が、受信のみに使用可能な(高速ダウンリンク網の)第1の無線インタフェース、および送受信に使用可能な(狭帯域広域網の)第2の無線インタフェースを持つハイブリッド方式の無線移動端末である場合を考える。
【0027】
移動端末2011が第1の無線インタフェースが使用可能な無線エリアへ移動した、すなわちフォーリンネットワーク2022へ移動した場合、フォーリンネットワーク2022と移動端末2011との間では、片方向(フォーリンネットワーク2022→移動端末2011の方向)のパケット伝送しかできないものとする。また、移動端末2011が第1の無線基地局の無線エリア内に居る場合には、同時に第2の無線基地局の無線エリアにも居るものとする(図2参照)。
【0028】
この場合、第1の無線インタフェースは、受信専用にしか使用できないため、移動端末2011はフォーリンネットワーク2022において登録要求メッセージを含んだリンク層フレームを直接フォーリンエージェント2013に送信することができないことになる。一方、フォーリンエージェント2013も移動端末2011の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを知る手段(例えばイーサネットでのARPに相当するアドレス解決手段)を利用することができないことになるため、移動端末2011宛のIPパケットを移動端末2011の第1の無線インタフェースのリンクアドレスを宛先としたリンク層フレームに収めて、送信することができないことになる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
このように、受信のみに使用可能な無線インタフェースおよび送受信に使用可能な無線インタフェースを備えたハイブリッド方式の無線端末がIPネットワーク上をMobile−IPを使って移動しようとした場合、フォーリンネットワークで使用可能な無線インタフェースが受信専用に限られてしまうと、通信が継続できなくなってしまうという問題点があった。
【0030】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、受信のみに使用可能な無線インタフェースおよび送受信に使用可能な無線インタフェースを備えたハイブリッド方式の無線端末が、受信のみに使用可能な無線インタフェースが使用可能な無線エリアにおいて該受信のみに使用可能な無線インタフェースを使用して通信を行うことができるようにする無線端末、該無線端末の移動をサポートするパケット中継装置及びそれらを含む無線通信システム並びにそのパケット転送方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末と、前記無線端末宛のパケットを該無線端末が前記第1の無線インタフェースで受信できるように転送する第1のパケット転送装置と、該無線端末について定められた所定のネットワークに転送されてきた該無線端末宛のパケットを前記第1のパケット転送装置へ転送する第2のパケット転送装置とを含む通信システムであって、前記無線端末は、前記第1のパケット転送装置が転送する自端末宛のパケットを前記第1の無線インタフェースにより受信するのに先だって、前記第1のパケット転送装置に対するマルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを前記第2の無線インタフェースを介して前記所定のネットワークへ送信し、前記第1のパケット転送装置は、前記無線端末の第2の無線インタフェースから送信され前記所定のネットワークを経由して転送されてきた前記メッセージを受信すると、前記無線端末との通信に関係する無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを該無線端末に対して割り当て、割り当てたマルチキャストアドレスを該無線端末の第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースが受信するように送信し、前記無線端末は、前記第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースを介して、自端末に割り当てられた前記ネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを受信すると、該第1の無線インタフェースを、受信した該ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した該リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定することを特徴とする。
【0032】
好ましくは、前記第1のパケット転送装置は、前記第2のパケット転送装置から前記無線端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて送信するようにしてもよい。
【0035】
好ましくは、前記無線端末は、前記第2の無線インタフェースからの受信に復帰する場合には、その旨を示すメッセージを前記第2の無線インタフェースを介して前記第2のパケット転送装置へ送信するようにしてもよい。
【0036】
本発明は、第1の無線基地局からの高速通信の受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび自端末の属するホームネットワーク内の第2の無線基地局との間での送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線移動端末と、前記無線移動端末がフォーリンネットワークにいる場合に該無線移動端末宛のパケットを代わりに受信してバックボーン網を介し該フォーリンネットワークのフォーリンエージェントへ転送するホームエージェントと、無線移動端末宛のパケットを、前記第1の無線インタフェースに対応する前記第1の無線基地局を介して前記無線移動端末へ転送するフォーリンエージェントとを含む通信システムであって、前記無線移動端末は、前記フォーリンネットワークに移動した場合に、前記第2の無線インタフェースを介して前記ホームネットワークへ、登録要求および前記フォーリンエージェントに対するマルチキャストアドレス割当要求を同一または別々のメッセージで送信し、前記フォーリンエージェントは、前記無線移動端末の第2の無線インタフェースから送信され、前記第2の無線基地局、前記ホームネットワークおよび前記バックボーン網を経由して転送されてきた前記マルチキャストアドレス割当要求を含むメッセージを受信すると、自装置と接続されている第1の無線基地局の無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを該無線移動端末に対して割り当て、割り当てたマルチキャストアドレスを、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して転送されてきた前記登録要求に対する登録応答メッセージまたは該登録応答メッセージとは別のメッセージに含め、該メッセージを該無線移動端末の第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースが受信するように前記第1の無線基地局を介してまたは前記バックボーン網、前記ホームネットワークおよび前記第2の無線基地局を介して送信し、前記無線移動端末は、前記第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースを介して、自端末に割り当てられた前記ネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを含むメッセージを受信すると、該第1の無線インタフェースを、受信した該ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した当該リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定し、前記フォーリンエージェントは、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して前記無線移動端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線移動端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線移動端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて前記第1の無線基地局を介して送信することを特徴とする。
【0037】
本発明は、第1の無線基地局からの高速通信の受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび自端末の属するホームネットワーク内の第2の無線基地局との間での送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線移動端末と、前記無線移動端末がフォーリンネットワークにいる場合に該無線移動端末宛のパケットを代わりに受信してバックボーン網を介し該フォーリンネットワークのフォーリンエージェントへ転送するホームエージェントと、無線移動端末宛のパケットを、前記第1の無線インタフェースに対応する前記第1の無線基地局を介して前記無線移動端末へ転送するフォーリンエージェントとを含む通信システムであって、前記無線移動端末は、前記フォーリンネットワークに移動した場合に、前記第2の無線インタフェースを介して前記ホームネットワークへ、登録要求および前記フォーリンエージェントに対する自端末の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスに関する情報の通知を同一または別々のメッセージで送信し、前記フォーリンエージェントは、前記無線移動端末の第2の無線インタフェースから送信され、前記第2の無線基地局、前記ホームネットワークおよび前記バックボーン網を経由して転送されてきた、前記無線移動端末の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスに関する情報の通知を含むメッセージを受信すると、受信した該メッセージにより通知される該無線移動端末の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを記憶するとともに、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して転送されてきた前記登録要求に対する登録応答メッセージを、該無線移動端末から通知された前記第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて前記第1の無線基地局を介して送信し、前記フォーリンエージェントは、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して前記無線移動端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線移動端末から通知された前記第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて前記第1の無線基地局を介して送信することを特徴とする。
【0038】
本発明は、受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末へ前記第1の無線インタフェースに対応する無線基地局を介したパケット転送を行うパケット転送装置であって、自装置の対象となる無線基地局の無線エリア内に位置する前記無線端末の第2の無線インタフェースから送信されたマルチキャストアドレス割当要求を含むメッセージをバックボーン網を介して受信する受信手段と、この受信手段により前記マルチキャストアドレス割当要求を含むメッセージを受信した場合に、前記無線端末に対して、前記無線基地局の無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを割り当てる割り当て手段と、この割り当て手段により割り当てたマルチキャストアドレスを前記無線端末に通知する通知手段と、前記無線端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合に、該ネットワーク層パケットを、該無線端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて、前記無線基地局経由で送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0040】
本発明は、受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末であって、自端末の前記第1の無線インタフェースに対応する無線基地局を介して自端末宛のパケットを転送する第1のパケット転送装置から、該自端末宛のパケットを該第1の無線インタフェースにより受信するのに先だって、該第1のパケット転送装置に対するマルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを、前記第2の無線インタフェースを介して所定のネットワークへ送信する手段と、前記所定のネットワークを経由して転送された前記マルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを受信した前記第1のパケット転送装置が自端末に割り当てたネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを含むメッセージを受信する手段と、自端末の前記第1の無線インタフェースを、受信した前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定する手段とを備えたことを特徴とする。
【0042】
好ましくは、前記第2の無線インタフェースからの受信への復帰を要求する場合に、その旨を示すメッセージを、前記第2の無線インタフェースを介して、自端末宛のパケットを前記第1のパケット転送装置へ転送する第2のパケット転送装置へ送信する手段を更に備えるようにしてもよい。
【0043】
本発明は、受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末と、前記無線端末宛のパケットを該無線端末が前記第1の無線インタフェースで受信できるように転送する第1のパケット転送装置と、該無線端末について定められた所定のネットワークに転送されてきた該無線端末宛のパケットを前記第1のパケット転送装置へ転送する第2のパケット転送装置とを含む通信システムにおけるパケット転送方法であって、前記無線端末は、前記第1のパケット転送装置が転送する自端末宛のパケットを前記第1の無線インタフェースにより受信するのに先だって、前記第1のパケット転送装置に対するマルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを前記第2の無線インタフェースを介して前記所定のネットワークへ送信し、前記第1のパケット転送装置は、前記無線端末の第2の無線インタフェースから送信され前記所定のネットワークを経由して転送されてきた前記メッセージを受信すると、前記無線端末との通信に関係する無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを該無線端末に対して割り当て、割り当てたマルチキャストアドレスを該無線端末の第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースが受信するように送信し、前記無線端末は、前記第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースを介して、自端末に割り当てられた前記ネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを受信すると、該第1の無線インタフェースを、受信した該ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した該リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定し、前記第1のパケット転送装置は、前記第2のパケット転送装置から前記無線端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて送信することを特徴とする。
【0045】
なお、装置やシステムに係る本発明は方法に係る発明としても成立し、方法に係る本発明は装置やシステムに係る発明としても成立する。また、システムに係る本発明は無線端末に係る発明やパケット転送装置に係る発明やエージェント装置に係る発明としても成立する。また、各発明に係るサブクレームは他の発明に係るサブクレームとしても成立する。
【0046】
また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させるための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する手段として機能させるための、あるいはコンピュータに当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
【0047】
本発明によれば、受信のみに使用可能な無線インタフェースと送受信に使用可能な無線インタフェースとを備えたハイブリッド方式対応の無線端末についての、受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスのアドレス解決(およびフォーリンネットワークでのフォーリンエージェントに対する登録処理)を、送受信に使用可能な無線インタフェースを経由して行うことにより、(フォーリンネットワークでにおいて)受信のみに使用可能な無線インタフェースを使用した通信を行うことができるようになる。これは、一般に(有線、無線を問わず)情報ダウンロードシステムを構築する場合、ネットワーク(サーバ)からユーザ(端末)方向(ダウンリンク)の情報量が逆のアップリンクに比べて大きいという特徴があるためである。
また、本発明によれば、高速な無線デバイスは低速な無線デバイスと比較して相対的に高コストで、電力消費が大きく、かつ大型化する傾向があるが、本発明のようにデータの受信には受信専用の高速な無線デバイスを、データの送信には低速な無線デバイスを使用することによって、データの受信が主である無線端末の無線デバイスを低コスト、省電力、小型化することができる。さらに、既存の広域網通信システムを上りリンクに使用することで、より低コストな投資により、容易に高速ダウンロードシステムを実現、運用できる。
【0048】
また、本発明をMobile−IPに適用した場合、例えば、次のようにすることができる。
【0049】
無線端末は、例えば受信のみに使用可能な無線インタフェースが使用可能な無線基地局の無線エリアに入ると、その無線エリアにおいてエージェントアドバータイズメントメッセージを送信しているフォーリンエージェントに対してMobile−IPの登録要求メッセージを送信する。ただし、無線端末が持つ受信のみに使用可能な無線インタフェースからは登録要求メッセージを送信できないため、もう一方の送信可能な無線インタフェースを経由して、登録要求メッセージを送信する。その際、無線端末の受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスに関する情報(またはマルチキャストアドレス割り当て要求)は、登録要求メッセージに付加して送信するようにしてもよい。
【0050】
無線端末の受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレス等を登録要求メッセージに付加する方法を用いるとすると、登録要求メッセージを受け取ったフォーリンエージェントは、付加された無線端末のリンク層アドレスの情報から無線端末の無線インタフェースのリンク層アドレスを知るとともに、Mobile−IPの仕様に従って無線端末のホームエージェントに登録要求メッセージの転送を行う。その際、無線端末の受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスに関する情報等は削除して、登録要求メッセージを転送する。
【0051】
また、ホームエージェントからの登録結果を受信したフォーリンエージェントは、無線端末の持つ受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスを宛先として、前記無線基地局を介して登録応答メッセージを無線端末へ通知する。なお、マルチキャストアドレス割り当てを行う場合には、割り当てたマルチキャストアドレスを登録応答メッセージに付加してリンク層ブロードキャストを宛先とするリンク層フレームに挿入して送信するようにしてもよい。
【0052】
無線端末が通信相手端末に対してパケットを送信する場合、送信するパケットの送信元ネットワーク層アドレスには、無線端末のホームアドレスを設定して送信する。通信相手端末は、無線端末のホームアドレス宛にデータを送信するが、ホームエージェントがそれを代わりに受け取り、フォーリンエージェントへ転送する。転送されてきたパケットを受信したフォーリンエージェントは、それを無線端末の持つ受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレス(通知されたアドレスまたは割り当てたアドレスから解決されるアドレス)を宛先としたリンク層フレームにパケットを収めて、前記基地局を介してパケットを送信する。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0054】
(第1の実施形態)
本実施形態は、ハイブリッド方式の無線端末への下り方向に使用する無線方式のMAC/リンク層プロトコルに従うユニキャストデータ通信が、受信側から送信側への確認応答(Ack)を必要とし、かつマルチキャストデータ送信にはAckを必要としない場合、例えば下り方向の無線方式としてIEEE802.11に従うものを採用した場合などに、適用できる(なお、ユニキャストデータ通信がAckを必要としない場合も適用可能である)。
【0055】
図1に、本実施形態に係るハイブリッド無線移動通信システムのネットワーク構成例を示す。
【0056】
図1に示すように、本ネットワークは、ホームエージェント(HA)400、移動通信網703および第2の無線基地局(CS)500を含むホームネットワーク10、フォーリンエージェント(FA)100、ローカルエリア網702および第1の無線基地局200(AP)を含むフォーリンネットワーク20,30、バックボーン網701から構成される。なお、図1ではフォーリンネットワークを2つ示してあるが、フォーリンネットワークの数は特にこれに限定されない。
【0057】
無線端末(無線移動端末)(MN)300は、ネットワークを移動する端末である。通信相手端末(CN)600は、無線移動端末300と通信を行う端末である。図1では、無線移動端末300を1つのみ示してあるが、無線移動端末300は複数存在し得る。
【0058】
無線移動端末300は、第1の無線基地局200と通信するための第1の無線インタフェース301、第2の無線基地局500と通信するための第2の無線インタフェース302、およびMobile−IPやPPP(Point to Point Protocol、RFC1661)などの制御を行う移動ノード制御機能303を持つ。ここで、第1の無線インタフェース301は受信機能しか持たなくてもよい。第2の無線インタフェース302は送受信機能を持つものとする。
【0059】
なお、本実施形態は、無線移動端末300が第1の無線インタフェース301によっては第1の無線基地局200へメッセージを送信できない場合を想定したものであり、(1)第1の無線基地局200は送信のみ可能で、無線移動端末300の第1の無線インタフェース301は受信のみ可能な場合、(2)第1の無線基地局200は送受信可能で、無線移動端末300の第1の無線インタフェース301は受信のみ可能な場合(この場合、無線移動端末310のように第1の無線基地局200との双方向無線通信機能を持つ端末が併存し得る)、(3)第1の無線基地局200は送信のみ可能で、無線移動端末300の第1の無線インタフェース301は送受信可能な場合のいずれも可能である。
この点は、第2の実施形態についても同様である。
【0060】
また、図2に示すように、第1の無線基地局の無線エリア801は、第2の無線基地局の無線エリア802に包含されるものとする。すなわち、無線移動端末300は、第1の無線基地局200と通信可能な状態にある場合には、同時に、第2の無線基地局500とも通信可能な状態にあるものとする。
なお、図2は1つの無線エリア801と1つの無線エリア802との関係を説明するためのもので、全体的なエリアに渡る実際の関係としては種々の場合があり得る。例えば、1つの第2の無線基地局の無線エリア802には、同一のフォーリンネットワークに属する第1の無線基地局の無線エリア801のみ含まれる場合と、異なるフォーリンネットワークに属する第1の無線基地局の無線エリア801が混在する場合とがあり得る。また、例えば、同一のフォーリンネットワークに属する複数の第1の無線基地局の無線エリア801が1つの第2の無線基地局の無線エリア802によって包含される場合と、複数の第2の無線基地局の無線エリア802によって包含される場合とがあり得る。
これらの点は、第2の実施形態についても同様である。
【0061】
フォーリンエージェント100は、第1のインタフェース101によってバックボーン網701と接続され、第2のインタフェース105によってローカルエリア網702と接続され、ローカルエリア網702を介して1つ以上の第1の無線基地局200と接続される。また、フォーリンエージェント100は、Mobile−IPのフォーリンエージェント機能102、IPのルーティング機能103、およびローカルエリア網702ないしは第1の基地局の無線エリア801で使用されているマルチキャストアドレスの使用状況を管理するマルチキャスト管理機能104を持つ。
【0062】
また、図1に示すようにフォーリンエージェント100が持つ、バックボーン網701とフォーリンネットワーク20との間のIP的なパケットルーティングを行うためのルーティング機能103、およびローカルエリア網702と接続するための第2のインタフェース105に相当する機能は、それぞれ、ルータおよび無線・有線ブリッジ(リピータ)として、別装置で実現してもよい。
【0063】
ホームエージェント400は、第1のインタフェース401によってバックボーン網701と接続され、第2のインタフェース405によって移動通信網703と接続され、移動通信網703を介して第2の無線基地局500と接続される。また、ホームエージェント400は、IPネットワーク上での無線移動端末300の位置管理と無線移動端末300のホームアドレス宛のパケットのその移動先への転送などを行うMobile−IPのホームエージェント機能402、IPのルーティング機能403、およびアクセスサーバ機能404を持つ。なお、ここでは、アクセスサーバ機能404をホームエージェント400の一部として構成しているが、もちろんそれを別の装置で実現してもよい。
【0064】
また、図1に示すようにホームエージェント400が持つ、バックボーン網701とホームネットワーク10との間のIP的なパケットルーティングを行うためのルーティング機能403、および移動通信網703を介したPPPによるIP接続を行うための第2のインタフェース405およびアクセスサーバ機能404に相当する機能は、それぞれ、ルータおよびアクセスサーバとして、別装置で実現してもよい。
【0065】
第1の無線基地局200および無線移動端末300の第1の無線インタフェース301は、例えばIEEE802.11に規定されるような無線LANであるとする。
【0066】
第2の無線基地局500および無線移動端末300の第2の無線インタフェース302および移動通信網703は、例えばPHSや携帯電話をデータ通信に使用した場合のものとする。つまり、無線移動端末300が移動して、収容される第2の無線基地局500が変わる場合の移動制御は、移動通信網703内の機能で行われる。つまり、無線移動端末300がいずれかの第2の無線基地局の無線エリア802にいる間は、無線移動端末300の第2の無線インタフェース302は、ホームエージェント400の第2のインタフェース405と接続性を持つ。
【0067】
以下、本実施形態の処理シーケンスについて説明する。
【0068】
図3に、移動端末300がフォーリンネットワーク20へ移動した場合の登録シーケンスの一例を示す。
【0069】
最初に、無線移動端末300は、第2の無線基地局500を経由して、ホームエージェント400との間にPPPによるIP接続を確立する(S1001〜S1003)。このとき、無線移動端末300の移動ノード制御機能303とホームエージェント400のアクセスサーバ機能404との間で、PPPに関する各種パラメータのネゴシエーションや、無線移動端末300の認証などが行われるが、その手順の詳細についてはここでは省略する。つまり、PPP接続のネゴシエーション(S1002)には、複数のメッセージ交換を含んでよい。
【0070】
PPP接続のネゴシエーションが完了すると、無線移動端末300は、バックボーン網701とIP的な接続性を持ち、バックボーン網にIP的に接続されている任意の装置(図1では、通信相手端末600)と通信が行える状態になる。このときに無線移動端末300に割り当てられるIPアドレスを、無線移動端末300の「ホームアドレス」とする。この段階での無線移動端末300と通信相手端末600間の通信(S1050)は、上り方向(無線移動端末300から送信する方向)の通信、下り方向(無線移動端末300が受信する方向)の通信ともに、移動通信網703および第2の無線基地局500経由で行われる。
【0071】
次に、無線移動端末300が第1の無線基地局200の無線エリア801に移動したときに、下り方向の通信を第1の無線基地局200経由で行えるようにする。上り方向の通信は第2の無線基地局500を経由したままの状態を保つ。本実施形態では、これを実現するためにMobile−IPを利用する。
【0072】
フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、ローカルエリア網702に定期的に、エージェントアドバタイズメントメッセージ(図14参照)をブロードキャスト(またはマルチキャスト)する(S1004)。このメッセージは、第1の無線基地局200を経由して、第1の無線基地局の無線エリア801に存在する無線移動端末300にも送信される。
【0073】
無線移動端末300の移動ノード制御機能303は、エージェントアドバタイズメントメッセージを受信し、自端末が第1の無線基地局の無線エリア801に対応するフォーリンネットワーク20に移動したことを検出すると(S1005)、フォーリンエージェント100を宛先とする登録要求メッセージ(図15参照)を第2の無線インタフェース302によって送信する(S1006)。
【0074】
なお、ここでは、フォーリンエージェント100のアドレスが、移動端末300の「ケアオブアドレス」となる。
【0075】
ここで、登録要求メッセージには、フォーリンエージェント100に対してマルチキャストアドレスの割り当てを要求するための、図4に示すようなマルチキャストアドレス要求拡張を含んでもよい。図4は、図17に示したMobile−IPの登録要求の登録拡張に従うものとする。また、図4のフォーマットにおけるタイプ(type)フィールドには、マルチキャストアドレス要求拡張を示す値を設定する。また、無線移動端末300がフォーリンエージェント100にマルチキャストアドレスを要求する手法は上記の方法に限定されない。例えば、登録要求とは別のメッセージでマルチキャストの割り当てを要求してもよい。なお、ここでは、登録要求メッセージに拡張を含んでマルチキャストアドレス要求する場合を例にとって説明する。
【0076】
さて、この登録要求メッセージは、第2の無線基地局500、移動通信網703、ホームエージェント400、バックボーン網701を経て、フォーリンエージェント100によって受信される。なお、この場合、ホームエージェント400では、Mobile−IPのホームエージェント機能402は起動されず、登録要求メッセージは、単なるIPパケットとしてルーティング機能403によってルーティングされる(S1080)。
【0077】
フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、無線移動端末300から送信された登録要求メッセージに含まれるマルチキャストアドレス要求拡張を検出すると、無線移動端末300にマルチキャストアドレスを割り当てるべきであることを認識し、マルチキャスト管理機能104によって、その時点でローカルエリア網702において使用されていないマルチキャストアドレスを割り当てる(S1007)。
【0078】
このマルチキャストアドレスは、例えば、IEEE802で規定されるMACのアドレスである。ただし、図5に示すように、このIEEE802のマルチキャストアドレス(図5(a))はIPマルチキャストアドレス(図5(b))の下位23ビットをコピーしたものであり、IPマルチキャストアドレスからIEEE802のマルチキャストアドレスを一意に決められるため、無線移動端末300に割り当てるアドレスはIPマルチキャストアドレスでもよい。また、本実施形態では、IEEE802のマルチキャストアドレスを、無線移動端末300のIPユニキャストアドレスに対応付けて管理する点に特徴がある。
【0079】
さらに、フォーリンエージェント100のマルチキャスト管理機能104は、ローカルエリア網702に接続される他の端末が、無線移動端末300に割り当てられたマルチキャストアドレスを使用しないように、ローカルエリア網702においてそのマルチキャストアドレスが使用中であることを通知するか、または他の端末がそのマルチキャストアドレスを使用しはじめた場合には、再度その時点で使用されていないマルチキャストアドレスを無線移動端末300に割り当てて、通知する処理を行う。
【0080】
また、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102またはマルチキャスト管理機能103は、割り当てられたマルチキャストアドレスを無線移動端末300に通知する。この通知は、フォーリンエージェント100がホームエージェント400からの登録応答メッセージ(図16参照)を無線移動端末300に中継する際に、図6に示すようにマルチキャストアドレス通知拡張を付加することによって、行うことができる。図6は、図17に示したMobile−IPの登録応答の登録拡張に従うものとする。ただし、図6のフォーマットにおけるタイプフィールドは、マルチキャストアドレス通知拡張を示す値を設定する。
なお、マルチキャストアドレスの通知方法はこれに限らない。例えば、他のメッセージによって、割り当てたマルチキャストアドレスの情報を無線移動端末300に通知してもよい。
また、割り当てたマルチキャストアドレスの情報を通知する方法としては、フォーリンエージェント100からローカルエリア網702および第1の無線基地局200を経由して直接通知する方法を示したが、バックボーン網701とホームネットワーク10に属する移動通信網703と第2の無線基地局500とを経由して通知する方法を用いてもよい。
【0081】
また、フォーリンエージェント100のマルチキャスト管理機能103が、ローカルエリア網702で他の端末が同一のマルチキャストアドレスを使用しはじめたことを検出した場合、新たに使用可能なマルチキャストアドレスを割り当て、無線移動端末300に通知してもよい。
【0082】
さて、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、無線移動端末300から送信された登録要求メッセージを受信すると、これをホームエージェント400に中継するための処理を行う。ここで、登録要求メッセージにマルチキャストアドレス要求拡張が含まれていれば、登録要求メッセージからそれを削除する、などの登録要求メッセージを中継するために必要な処理を行う(S1007)。また、上記のように割り当てた無線移動端末300のマルチキャストアドレス、ホームアドレス、ホームネットワークのホームエージェントのアドレス、有効期限などを記憶しておく。さらに、登録要求メッセージをホームエージェント400に中継する(S1008)。
【0083】
ホームエージェント400のホームエージェント機能402は、登録要求メッセージを受信すると、Mobile−IPの仕様に従った処理を行う(S1009)。登録要求メッセージが妥当であれば、必要な情報を無線移動端末300に対応するモビリティバインディングリストに登録し、ホームエージェント機能402は、フォーリンエージェント100に対して、登録応答メッセージ(図16参照)を返す(S1010)。
以後、ホームエージェント400のホームエージェント機能402は、無線移動端末300のホームアドレス宛のパケットを受信すると、それを無線移動端末300のケアオブアドレス宛、つまりフォーリンエージェント100宛の別のIPパケット内にカプセル化して転送する。
【0084】
次に、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、登録応答メッセージを受信すると、登録応答メッセージを中継するために必要な処理を行い(S1011)、登録応答メッセージを無線移動端末300に中継する(S1012)。
以後、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、無線移動端末300のホームアドレス宛のパケットをカプセル化した、自身のアオブアドレス宛のパケットを受信すると、該パケットをデカプセル化し、先に割り当てたマルチキャストアドレス宛のリンク層フレームに収め、これを無線移動端末300へ転送する。
【0085】
なお、ここでは、第1の無線基地局200が、ローカルエリア網702と第1の無線基地局の無線エリア801を中継する一種のブリッジとして機能するものとする。ローカルエリア網702と第1の無線基地局の無線エリア801でのフレーム形式は異なる可能性があるが、第1の無線基地局の無線エリア801における無線移動端末300宛のIPパケットを収めるフレームの宛先は、先に割り当てられたマルチキャストアドレスのままである。ローカルエリア網702に複数の第1の無線基地局200がある場合、無線移動端末300をその時点で収容している以外の第1の無線基地局200が、このマルチキャストフレームを中継することは、無線帯域の無駄になる。このような場合、例えば、フォーリンエージェント100のマルチキャスト管理機能104が、無線移動端末300をその時点で収容している以外の第1の無線基地局200がそのマルチキャストフレームを中継しないように指示してもよい。
【0086】
また、登録応答メッセージを無線移動端末300に中継するに際して、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、登録応答メッセージに前述のようにマルチキャストアドレス通知拡張を付加し(図6参照)、これをローカルエリア網702においてブロードキャストする(S1012)。
【0087】
この登録応答メッセージは、第1の無線基地局200を経由して、第1の無線基地局の無線エリア801に存在する無線移動端末300に送信される。なお、信頼性を増すために、この登録応答メッセージを複数回送信する、およびまたは登録応答メッセージに対する確認応答メッセージを無線移動端末300から第2の無線基地局500経由でフォーリンエージェント100に送信することによって、正しくマルチキャストアドレスが通知されたことを確認してもよい。
【0088】
無線移動端末300の移動ノード制御機能303は、ブロードキャストされた登録応答メッセージを受信すると、例えば該メッセージに含まれるホームアドレスを参照するなどして、自端末宛のメッセージであることを認識し、さらに例えば該メッセージに含まれるコード(Code)を参照することによって、自端末が発した登録要求が受け入れられたことを認識する。そして、該メッセージに含まれる通知拡張から自端末に割り当てられたマルチキャストアドレスを得て、第1の無線インタフェース301が該マルチキャストアドレス宛のフレームを受信するように設定を行う(S1013)。また、ホームアドレス宛のパケットを第1の無線インタフェース301から受信し、自端末宛以外のパケットを第2の無線インタフェース302によって送信するようにルーティングの設定を行う(S1013)。
【0089】
この段階で、無線移動端末300から通信相手端末600の方向への通信(S1051)は、第2の無線基地局500を経由するままであるが、通信相手端末600から無線移動端末300の方向への通信(S1052)は、第1の無線基地局200を経由するように経路が変更される。すなわち、後者の場合、通信相手端末600から送信されたIPパケットは、途中、ホームエージェント400のホームエージェント機能402でフォーリンエージェント100に対応するケアオブアドレス宛のIPパケットにカプセル化(S1053)されて転送され、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102でデカプセル化(S1054)によって取り出され、さらに上述のようにして割り当てられたマルチキャストアドレス宛のリンク層フレームによって無線移動端末300に送り届けられる(S1055)。
【0090】
無線移動端末300が移動することによって、すべての第1の無線基地局の無線エリア801を離れたことを検出した場合には、ホームエージェント400が送信するエージェントアドバータイズメントメッセージ(エージェント広告メッセージ)を受信することなく、ホームエージェント400に対して登録(解除)要求メッセージを送信し、Mobile−IPの登録解除を行う。これによって、第2の無線基地局経由で、再び、通常の双方向の通信を行うことができるようになる。ここで、第1の無線基地局の無線エリア801を離れたことを検出する手法は特定のものに限定しないが、例えば、第1の無線基地局が定期的にビーコン(基地局管理情報)を送出している場合に、このビーコンを受信できなくなったことを無線基地局の無線エリアを離れた状態を示すものとして認識する方法がある。
【0091】
または、フォーリンエージェントが定期的に送信するエージェントアドバタイズメントメッセージをある一定時間受信できなくなったことを第1の無線基地局を離れたことを示すものとして認識する、またはフォーリンネットワーク上で無線移動端末がMobile−IPの登録の更新を行うためにフォーリンエージェントに送信する更新メッセージの応答の受信を連続的に失敗したことを第1の無線基地局を離れたことを示すものとして認識する方法もある。
【0092】
なお、以上では、無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア外からエリア内に移動したときに、下り方向の通信には優先的に第1の無線基地局を利用する場合を想定して説明したが、下り方向の通信に第1の無線基地局を利用するか第2の無線基地局を利用するかをユーザが選択できるようにする構成も可能である。この場合には、無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア内に存在し、かつ、下り方向の通信に第1の無線基地局を利用する選択がなされていることが両方とも成立したときに(例えば、下り方向の通信に第1の無線基地局を利用する選択が既になされている状態で、無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア外からエリア内に移動したときに、あるいは無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア内に既に存在する状態で、下り方向の通信に第1の無線基地局を利用する選択がなされたときに)、移動登録に関する手続きが行われる。
同様に、以上では、無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア内からエリア外に移動したときに、移動登録解除処理を行う場合を想定して説明したが、下り方向の通信に第1の無線基地局を利用するか第2の無線基地局を利用するかをユーザが選択できるように構成する場合には、無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア内に存在しないことと、下り方向の通信に第1の無線基地局を利用する選択がなされていないことの少なくとも一方が成立したときに(例えば、無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア内からエリア外に移動したときに、あるいは無線移動端末300が第1の無線基地局の無線エリア内に存在する状態で、下り方向の通信に第2の無線基地局を利用する選択がなされたときに)、移動登録の解除に関する手続きが行われる。
これらの点は、第2の実施形態についても同様である。
【0093】
以上のように、本実施形態によれば、受信のみに使用可能な無線インタフェースと送受信に使用可能な無線インタフェースとを備えたハイブリッド方式対応の無線移動端末に対する、受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスのアドレス解決を、送受信に使用可能な無線インタフェースを経由して行うことにより、受信のみに使用可能な無線インタフェースを使用した通信を行うことができるようになる。
【0094】
(第2の実施形態)
本実施形態は、ハイブリッド方式の無線端末への下り方向に使用する移動端末が持つ無線インタフェースに固定的または動的なリンク層ユニキャストアドレスが割り当てられている場合、例えば下り方向の無線方式としてIEEE802.11あるいはHiperLAN2に従うものを採用した場合などに、適用できる。例えば、IEEE802.11の場合は、端末のインタフェースに対して世界的に一意なMACアドレスが静的に割り当てられている。一方、HiperLAN2(日本国内の場合のMMACに相当)の場合には、端末が無線基地局のアソシエーションを確立する度に、端末のインタフェースに対して、無線基地局で一意なアドレス(MAC−ID)が動的に割り当てられる。また、下り方向の無線網を、無線端末へのデータの送信にのみ使用可能である。
【0095】
図7に、本実施形態に係るハイブリッド無線移動通信システムのネットワーク構成例を示す。
【0096】
図7に示すように、本ネットワークは、ホームエージェント(HA)400、移動通信網703および第2の無線基地局(CS)500を含むホームネットワーク10、フォーリンエージェント(FA)100、ローカルエリア網702および第1の無線基地局200(AP)を含むフォーリンネットワーク20,30、バックボーン網701から構成される。なお、図7ではフォーリンネットワークを2つ示してあるが、フォーリンネットワークの数は特にこれに限定されない。
【0097】
無線端末(無線移動端末)(MN)300は、ネットワークを移動する端末である。通信相手端末(CN)600は、無線移動端末300と通信を行う端末である。図7では、無線移動端末300を1つのみ示してあるが、無線移動端末300は複数存在し得る。
【0098】
無線移動端末300は、第1の無線基地局200と通信するための第1の無線インタフェース301、第2の無線基地局500と通信するための第2の無線インタフェース302、およびMobile−IPやPPP(Point to Point Protocol、RFC1661)などの制御を行う移動ノード制御機能303を持つ。ここで、第1の無線インタフェース301は受信機能しか持たなくてもよい。第2の無線インタフェース302は送受信機能を持つものとする。
【0099】
なお、第1の実施形態で説明したように、無線移動端末300が第1の無線インタフェース301によっては第1の無線基地局200へメッセージを送信できない場合として種々のケースがある(無線移動端末310も第1の実施形態と同様である)。
【0100】
また、第1の実施形態で説明したように、第1の無線基地局の無線エリア801は、第2の無線基地局の無線エリア802に包含されるものとする(図2参照)。
【0101】
フォーリンエージェント100は、第1のインタフェース101によってバックボーン網701と接続され、第2のインタフェース105によってローカルエリア網702と接続され、ローカルエリア網702を介して1つ以上の第1の無線基地局200と接続される。また、フォーリンエージェント100は、Mobile−IPのフォーリンエージェント機能102、IPのルーティング機能103、および無線移動端末300から通知される該無線移動端末300の第1の無線インタフェース301に対応したリンク層ユニキャストアドレスを管理するアドレス管理機能106を持つ。
【0102】
また、図7に示すようにフォーリンエージェント100が持つ、バックボーン網701とフォーリンネットワーク20との間のIP的なパケットルーティングを行うためのルーティング機能103、およびローカルエリア網702と接続するための第2のインタフェース105に相当する機能は、それぞれ、ルータおよび無線・有線ブリッジ(リピータ)として、別装置で実現してもよい。
【0103】
ホームエージェント400は、第1のインタフェース401によってバックボーン網701と接続され、第2のインタフェース405によって移動通信網703と接続され、移動通信網703を介して第2の無線基地局500と接続される。また、ホームエージェント400は、IPネットワーク上での無線移動端末300の位置管理と無線移動端末300のホームアドレス宛のパケットのその移動先への転送などを行うMobile−IPのホームエージェント機能402、IPのルーティング機能403、およびアクセスサーバ機能404を持つ。なお、ここでは、アクセスサーバ機能404をホームエージェント400の一部として構成しているが、もちろんそれを別の装置で実現してもよい。
【0104】
また、図7に示すようにホームエージェント400が持つ、バックボーン網701とホームネットワーク10との間のIP的なパケットルーティングを行うためのルーティング機能403、および移動通信網703を介したPPPによるIP接続を行うための第2のインタフェース405およびアクセスサーバ機能404に相当する機能は、それぞれ、ルータおよびアクセスサーバとして、別装置で実現してもよい。
【0105】
第1の無線基地局200および無線移動端末300の第1の無線インタフェース301は、例えばIEEE802.11に規定されるような無線LANであるとする。
【0106】
第2の無線基地局500および無線移動端末300の第2の無線インタフェース302および移動通信網703は、例えばPHSや携帯電話をデータ通信に使用した場合のものとする。つまり、無線移動端末300が移動して、収容される第2の無線基地局500が変わる場合の移動制御は、移動通信網703内の機能で行われる。つまり、無線移動端末300がいずれかの第2の無線基地局の無線エリア802にいる間は、無線移動端末300の第2の無線インタフェース302は、ホームエージェント400の第2のインタフェース405と接続性を持つ。
【0107】
以下、本実施形態の処理シーケンスについて説明する。
【0108】
図8に、移動端末300がフォーリンネットワーク20へ移動した場合の登録シーケンスの一例を示す。
【0109】
最初に、無線移動端末300は、第2の無線基地局500を経由して、ホームエージェント400との間にPPPによるIP接続を確立する(S2001〜S2003)。このとき、無線移動端末300の移動ノード制御機能303とホームエージェント400のアクセスサーバ機能404との間で、PPPに関する各種パラメータのネゴシエーションや、無線移動端末300の認証などが行われるが、その手順の詳細についてはここでは省略する。つまり、PPP接続のネゴシエーション(S2002)には、複数のメッセージ交換を含んでよい。
【0110】
PPP接続のネゴシエーションが完了すると、無線移動端末300は、バックボーン網701とIP的な接続性を持ち、バックボーン網にIP的に接続されている任意の装置(図7では、通信相手端末600)と通信が行える状態になる。このときに無線移動端末300に割り当てられるIPアドレスを、無線移動端末300の「ホームアドレス」とする。この段階での無線移動端末300と通信相手端末600間の通信(S2050)は、上り方向(無線移動端末300から送信する方向)の通信、下り方向(無線移動端末300が受信する方向)の通信ともに、移動通信網703および第2の無線基地局500経由で行われる。
【0111】
次に、無線移動端末300が第1の無線基地局200の無線エリア801に移動したときに、下り方向の通信を第1の無線基地局200経由で行えるようにする。上り方向の通信は第2の無線基地局500を経由したままの状態を保つ。本実施形態では、これを実現するためにMobile−IPを利用する。
【0112】
フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、ローカルエリア網702に定期的に、エージェントアドバタイズメントメッセージ(図14参照)をブロードキャスト(またはマルチキャスト)する(S2004)。このメッセージは、第1の無線基地局200を経由して、第1の無線基地局の無線エリア801に存在する無線移動端末300にも送信される。
【0113】
無線移動端末300の移動ノード制御機能303は、エージェントアドバタイズメントメッセージを受信し、自端末が第1の無線基地局の無線エリア801に対応するフォーリンネットワーク20に移動したことを検出すると(S2005)、フォーリンエージェント100を宛先とする登録要求メッセージを送信する(S2006)。
【0114】
なお、ここでは、フォーリンエージェント100のアドレスが、移動端末300の「ケアオブアドレス」となる。
【0115】
ここで、登録要求メッセージには、無線移動端末300が持つ第1の無線インタフェース301のリンク層ユニキャストアドレスの情報を含む、図9に示すようなリンク層アドレス通知拡張を含ませるものとする。図9は、図17に示したMobile−IPの登録要求の登録拡張に従うものとする(Mobile−IPの登録要求は図15参照)。ただし、図9のフォーマットにおけるタイプフィールドは、リンク層アドレス通知拡張を示す値に設定する。また、フォーリンエージェント100に無線移動端末300が持つ第1の無線インタフェース301のリンク層ユニキャストアドレスに関する情報を通知する手法はこの方法に限定されない。例えば、登録要求とは別のメッセージでリンク層ユニキャストアドレスの情報を通知してもよい。
【0116】
なお、無線移動端末300が収容される第1の無線基地局200が変わる度に、第1の無線基地局200から無線移動端末300の第1の無線インタフェース301にリンク層ユニキャストアドレスが動的に割り当てられる場合、すなわち動的に第1の無線インタフェース301のリンク層ユニキャストアドレスが変わる場合には、その都度、フォーリンエージェント100に対してリンク層ユニキャストアドレスを伝える必要がある。
【0117】
さて、この登録要求メッセージは、第2の無線基地局500、移動通信網703、ホームエージェント400、バックボーン網701を経て、フォーリンエージェント100によって受信される。なお、この場合、ホームエージェント400では、Mobile−IPのホームエージェント機能402は起動されず、登録要求メッセージは、単なるIPパケットとしてルーティング機能403によってルーティングされる(S2080)。
【0118】
フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、無線移動端末300から送信された登録要求メッセージに含まれるリンク層アドレス通知拡張を検出すると、無線移動端末300のリンク層ユニキャストアドレスが通知されたことを認識し、アドレス管理機能106によって、その通知された無線移動端末300のリンク層ユニキャストアドレスを登録する(S2007)。
【0119】
さらに、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、無線移動端末300から送信された登録要求メッセージを受信すると、これをホームエージェント400に中継するための処理を行う。ここで、登録要求メッセージにリンク層アドレス通知拡張が含まれていれば、登録要求メッセージからそれを削除する、などの登録要求メッセージを中継するために必要な処理を行う(S2007)。また、上記のように通知された無線移動端末300のリンク層ユニキャストアドレス、ホームアドレス、ホームネットワークのホームエージェントのアドレス、有効期限などを記憶しておく。さらに、登録要求メッセージをホームエージェント400に中継する(S2008)。
【0120】
ホームエージェント400のホームエージェント機能402は、登録要求メッセージを受信すると、Mobile−IPの仕様に従った処理を行う(S2009)。登録要求メッセージが妥当であれば、必要な情報を無線移動端末300に対応するモビリティバインディングリストに登録し、ホームエージェント機能402は、フォーリンエージェント100に対して、登録応答メッセージ(図16参照)を返す(S2010)。
以後、ホームエージェント400のホームエージェント機能402は、無線移動端末300のホームアドレス宛のパケットを受信すると、それを無線移動端末300のケアオブアドレス宛、つまりフォーリンエージェント100宛の別のIPパケット内にカプセル化して転送する。
【0121】
次に、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、登録応答メッセージを受信すると、登録応答メッセージを中継するために必要な処理を行い(S2011)、登録応答メッセージを無線移動端末300に中継する(S2012)。ここでは、先に取得したリンク層ユニキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームによって、登録応答メッセージを無線移動端末300に転送する。
以後、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102は、無線移動端末300のホームアドレス宛のパケットをカプセル化した、自身のケアオブアドレス宛のパケットを受信すると、該パケットをデカプセル化し、先に取得したリンク層ユニキャストアドレス宛のリンク層フレームに収め、これを無線移動端末300へ転送する。
【0122】
なお、ここでは、第1の無線基地局200が、ローカルエリア網702と第1の無線基地局の無線エリア801を中継する一種のブリッジとして機能するものとする。ローカルエリア網702と第1の無線基地局の無線エリア801でのフレーム形式は異なる可能性があるが、第1の無線基地局の無線エリア801における無線移動端末300宛のIPパケットを収めるフレームの宛先は、先に割り当てられたユニキャストアドレスのままである。ローカルエリア網702に複数の第1の無線基地局200がある場合、無線移動端末300をその時点で収容している以外の第1の無線基地局200が、このユニキャストフレームを中継することは、無線帯域の無駄になる。このような場合、例えば、フォーリンエージェント100のマルチキャスト管理機能104が、無線移動端末300をその時点で収容している以外の第1の無線基地局200がそのユニキャストフレームを中継しないように指示してもよい。
【0123】
無線移動端末300の移動ノード制御機能303は、登録応答メッセージを受信すると、例えば該メッセージに含まれるコードを参照することによって、自端末が発した登録要求が受け入れられたことを認識する。そして、ホームアドレス宛のパケットを第1の無線インタフェース301から受信し、自端末宛以外のパケットを第2の無線インタフェース302によって送信するようにルーティングの設定を行う(S2013)。
【0124】
この段階で、無線移動端末300から通信相手端末600の方向への通信(S2051)は、第2の無線基地局500を経由するままであるが、通信相手端末600から無線移動端末300の方向への通信(S2052)は、第1の無線基地局200を経由するように経路が変更される。すなわち、後者の場合、通信相手端末600から送信されたIPパケットは、途中、ホームエージェント400のホームエージェント機能402でフォーリンエージェント100に対応するケアオブアドレス宛のIPパケットにカプセル化(S2053)されて転送され、フォーリンエージェント100のフォーリンエージェント機能102でデカプセル化(S2054)によって取り出され、さらに上述のようにして取得されリンク層ユニキャストアドレス宛のリンク層フレームによって無線移動端末300に送り届けられる(S2055)。
【0125】
無線移動端末300が移動することによって、すべての第1の無線基地局の無線エリア801を離れたことを検出した場合、ホームエージェント400が送信するエージェントアドバータイズメントメッセージを受信することなく、ホームエージェント400に対して登録(解除)要求メッセージを送信し、Mobile−IPの登録解除を行う。これによって、第2の無線基地局経由で、再び、通常の双方向の通信を行うことができるようになる。ここで、第1の無線基地局の無線エリア803を離れたことを検出する手法は特定のものに限定しないが、例えば、第1の無線基地局が定期的にビーコン(基地局管理情報)を送出している場合に、このビーコンを受信できなくなったことを無線基地局の無線エリアを離れた状態を示すものとして認識する方法がある。
【0126】
以上のように、本実施形態によれば、受信のみに使用可能な無線インタフェースと送受信に使用可能な無線インタフェースとを備えたハイブリッド方式対応の無線移動端末に対する、受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスのアドレス解決を、送受信に使用可能な無線インタフェースを経由して行うことにより、受信のみに使用可能な無線インタフェースを使用した通信を行うことができるようになる。
【0127】
(第3の実施形態)
本実施形態は、ハイブリッド方式の無線端末が持つ受信専用の無線インタフェースが固定リンク層アドレスを持つ場合、例えば下り方向の無線方式として衛星のダウンリンクを採用した場合など、に適用できる。
【0128】
図10に、本実施形態に係るハイブリッド衛星通信システムのネットワーク構成例を示す。
【0129】
図10に示すように、本ネットワークは、ホームエージェント(HA)1400、固定通信網1602を含むホームネットワーク1010、地上送信局1100および衛星中継局1200を含むフォーリンネットワーク1020、バックボーン網1601から構成される。なお、図10ではフォーリンネットワークを1つ示してあるが、フォーリンネットワークは2以上の場合もある。
【0130】
無線端末(MN)1300は、衛星からのダウンリンクを利用して通信を行う移動または固定端末である。通信相手端末(CN)1500は、無線端末1300と通信を行う端末である。図10では、無線端末1300を1つのみ示してあるが、無線端末1300は複数存在し得る。
【0131】
無線端末1300は、衛星中継局1200と通信するための第1の無線インタフェース1301、固定通信網1602を介してホームエージェント1400と通信するための第2のインタフェース1302、およびMobile−IPやPPP(Point to Point Protocol、RFC1661)などの制御を行う移動ノード制御機能1303を持つ。ここで、第1の無線インタフェース1301は受信機能しか持たなくてもよい。第2のインタフェース1302は送受信機能を持つものとする。
【0132】
ホームエージェント1400は、第1のインタフェース1401によってバックボーン網1601と接続され、第2のインタフェース1405によって固定通信網1602と接続され、第3のインタフェース1407によって地上送信局1100を介して衛星中継局1200と接続される。また、ホームエージェント1400は、IPネットワーク上での無線端末1300の位置管理と無線端末1300のホームアドレス宛のパケットのその移動先への転送などを行うMobile−IPのホームエージェント機能1402、IPのルーティング機能1403、アクセスサーバ機能1404、および無線端末1300のリンク層ユニキャストアドレスを管理するアドレス管理機構1406を持つ。なお、ここでは、アクセスサーバ機能1404をホームエージェント1400の一部として構成しているが、もちろんそれを別の装置で実現してもよい。
【0133】
地上送信局1100および衛星中継局1200は、ホームエージェント1400から送信されたパケットを中継して、地上の無線端末1300に送信するブリッジまたはリピータのような働きを行うものである。
【0134】
ホームエージェント1400の第2のインタフェース1405、無線端末1300の第2のインタフェース1302および固定通信網1602は、例えばアナログ電話やISDNをデータ通信に使用した場合のものとする。
【0135】
なお、本実施形態においては、無線端末300は、衛星中継局1200がカバーする無線エリア1800に位置するときに、同時に、ホームエージェント400と通信可能である。
【0136】
以下、本実施形態の処理シーケンスについて説明する。
【0137】
図11に、無線端末1300が衛星のダウンリンクを利用できるようにするための登録シーケンスの一例を示す。
【0138】
最初に、無線端末1300は、固定通信網1602を介して、ホームエージェント1400との間にPPPによるIP接続を確立する(S3001〜S3003)。このとき、無線端末1300の移動ノード制御機能1303とホームエージェント1400のアクセスサーバ機能1404との間で、PPPに関する各種パラメータのネゴシエーションや、無線端末1300の認証などが行われるが、その手順の詳細についてはここでは省略する。つまり、PPP接続のネゴシエーション(S3002)には、複数のメッセージ交換を含んでよい。
【0139】
PPP接続のネゴシエーションが完了すると、無線端末1300は、バックボーン網1602にIP的に接続されている任意の装置(図11では、通信相手端末1500)と通信が行える状態になる。このときに無線端末1300に割り当てられるIPアドレスを、その無線端末1300の「ホームアドレス」とする。この段階での無線端末1300と通信相手端末1500間の通信(S3050)は、上り方向(無線端末1300から送信する方向)の通信、下り方向(無線端末1300が受信する方向)の通信ともに、固定通信網1602を介して行われる。
【0140】
次に、無線端末1300が、下り方向の通信を衛星中継局1200経由で行えるようにする。上り方向の通信は固定通信網1602を経由したままの状態を保つ。本実施形態では、これを実現するためにMobile−IPを利用する。
【0141】
無線端末1300の移動ノード制御機能1303は、既に静的に第1の無線インタフェース1301に割り当てられているIPアドレスを「送信元アドレス」および「ケアオブアドレス」とし、かつ、ホームエージェント1400のアドレスを宛先とする、登録要求メッセージを送信する(S3004)。
【0142】
ここで、登録要求メッセージには、無線端末1300が持つ第1の無線インタフェース1301のリンク層ユニキャストアドレスの情報を含む、図9に示すようなリンク層アドレス通知拡張を含んでもよい。ただし、図9は、図17に示したMobile−IPの登録要求の登録拡張に従うものとする(Mobile−IPの登録要求は図15参照)。また、図9のフォーマットにおけるタイプフィールドは、リンク層ユニキャストアドレス通知拡張を示す値に設定する。また、ホームエージェント1400に無線端末1300が持つ第1の無線インタフェース1301のリンク層ユニキャストアドレスに関する情報を通知する方法はこの方法に限定されない。例えば、登録要求とは別のメッセージでリンク層ユニキャストアドレスの情報を通知してもよい。
【0143】
さて、この登録要求メッセージは、固定通信網1602を経由して、ホームエージェント1400に受信される。
【0144】
ホームエージェント1400のホームエージェント機能1402は、登録要求メッセージを受信すると、Mobile−IPの仕様に従った処理を行う(S3005)。その際、登録要求メッセージにリンク層アドレス通知拡張が含まれていることを検出すると、アドレス管理機能1405により無線端末1300のリンク層ユニキャストアドレスを登録する。登録要求メッセージが妥当であれば、必要な情報を無線端末1300に対応するモビリティバインディングリストに登録し、ホームエージェント機能1402は、地上送信局1100、衛星中継局1200を介して、登録応答メッセージ(図16参照)を、無線端末1300のリンク層ユニキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームによって(地球局1100および衛星局中継1200経由で)無線端末1300に転送する(S3006)。
以後、ホームエージェント1400のホームエージェント機能1402は、無線端末1300のホームアドレス宛のIPパケットを受信すると、それを無線端末1300のケアオブアドレス宛にカプセル化し、さらに先に取得したリンク層ユニキャストアドレス宛のリンク層フレームによって(地球局1100および衛星局中継1200経由で)転送する。
【0145】
無線端末1300の移動ノード制御機能1303は、登録応答メッセージを受信すると、例えば該メッセージに含まれるコードを参照することによって、自端末が発した登録要求が受け入れられたことを認識する。そして、ホームアドレス宛のパケットを衛星中継局1200経由で第1の無線インタフェース1301から受信し、自端末宛以外のパケットを第2のインタフェース1302によって固定通信網1602経由で送信するようにルーティングの設定を行う(S3007)。
【0146】
この段階で、無線端末1300から通信相手端末1500の方向への通信(S3051)は、固定通信網1602を経由するままであるが、通信相手端末1500から無線端末1300の方向への通信(S3052)は、衛星中継局1200を経由するように経路が変更される。すなわち、後者の場合、通信相手端末600から送信されたIPパケットは、途中、ホームエージェント1400のホームエージェント機能1402で無線端末1300に対応するケアオブアドレス宛のIPパケットにカプセル化(S3053)されて転送され、無線端末1300のリンク層ユニキャストアドレス宛のリンク層フレームによって転送され(S3054)、無線端末1300自身の移動ノード制御機能1303でデカプセル化(S3055)によって取り出され、受信される。
【0147】
なお、衛星中継局によるダウンリンクの利用から固定通信網の双方向通信の利用に戻る場合には、ホームエージェント1400が送信するエージェントアドバータイズメントメッセージを受信することなく、ホームエージェント1400に対して登録(解除)要求メッセージを送信し、Mobile−IPの登録解除を行う。
【0148】
以上のように、本実施形態によれば、受信のみに使用可能な無線インタフェースと送受信に使用可能な無線インタフェースとを備えたハイブリッド方式対応の無線端末(第1〜第3の実施形態の移動端末、第3の実施形態の固定端末)に対する、受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスのアドレス解決を、送受信に使用可能な無線インタフェースを経由して行うことにより、受信のみに使用可能な無線インタフェースを使用した通信を行うことができるようになる。
【0149】
なお、以上の各機能は、ソフトウェアとしても実現可能である。
【0150】
また、本実施形態は、コンピュータに所定の手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても実施することもできる。
【0151】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において種々変形して実施することができる。
【0152】
【発明の効果】
本発明によれば、受信のみに使用可能な無線インタフェースと送受信に使用可能な無線インタフェースとを備えたハイブリッド方式対応の無線端末に対する、受信のみに使用可能な無線インタフェースのリンク層アドレスのアドレス解決を、送受信に使用可能な無線インタフェースを経由して行うことにより、受信のみに使用可能な無線インタフェースを使用して、ネットワーク内を透過的に移動しながら通信を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るハイブリッド無線移動通信システムのネットワーク構成例を示す図
【図2】第1の無線基地局の無線エリアと第2の無線基地局の無線エリアとの関係を説明するための図
【図3】同実施形態に係る無線移動端末の登録シーケンスの一例を示す図
【図4】無線移動端末がリンク層マルチキャストアドレスの割り当てを要求するためのMobile−IPの登録拡張メッセージの一例を示す図
【図5】マルチキャストIPアドレスとIEEE802のEthernetマルチキャストアドレスとの対応関係を示す図
【図6】無線移動端末に割り当てたマルチキャストアドレスをその無線移動端末に通知するためのMobile−IPの登録拡張メッセージの一例を示す図
【図7】本発明の第2の実施形態に係るハイブリッド無線移動通信システムのネットワーク構成例を示す図
【図8】同実施形態に係る無線移動端末の登録シーケンスの一例を示す図
【図9】無線移動端末が自端末の無線インタフェースのリンク層アドレスを通知するためのMobile−IPの登録拡張メッセージの一例を示す図
【図10】本発明の第3の実施形態に係るハイブリッド無線移動通信システムのネットワーク構成例を示す図
【図11】同実施形態に係る無線移動端末の登録シーケンスの一例を示す図
【図12】Mobile−IPの典型的なネットワーク構成の一例を示す図
【図13】Mobile−IPの典型的な登録シーケンスを示す図
【図14】Mobile−IPにおけるエージェントアドバタイズメントメッセージのフォーマットを示す図
【図15】Mobile−IPにおける登録要求メッセージのフォーマットを示す図
【図16】Mobile−IPにおける登録応答メッセージのフォーマットを示す図
【図17】Mobile−IPの登録要求・登録応答の拡張メッセージの共通フォーマットを示す図
【符号の説明】
10,1010…ホームネットワーク
20,30,1020…フォーリンネットワーク
701,1601…バックボーン網
100…フォーリンエージェント
101…フォーリンエージェントの第1のインタフェース
102…フォーリンエージェント機能
103…ルーティング機能
104…マルチキャスト管理機能
105…フォーリンエージェントの第2のインタフェース
106,1406…アドレス管理機能
300,310…無線移動端末
301,1301…第1の無線インタフェース
302…第2の無線インタフェース
1302…第2のインタフェース
303,1303…移動ノード制御機能
400,1400…ホームエージェント
401,1401…ホームエージェントの第1のインタフェース
402,1402…ホームエージェント機能
403,1403…ルーティング機能
404,1404…アクセスサーバ機能
405,1405…ホームエージェントの第2のインタフェース
1407…ホームエージェントの第3のインタフェース
600,1500…通信相手端末
702…ローカルエリア網
703…移動通信網
200…第1の無線基地局
500…第2の無線基地局
801…第1の無線基地局の無線エリア
802…第2の無線基地局の無線エリア
1100…地上送信局
1200…衛生中継局
1300…無線端末
1602…固定通信網
1800…衛星中継局がカバーする無線エリア
Claims (9)
- 受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末と、前記無線端末宛のパケットを該無線端末が前記第1の無線インタフェースで受信できるように転送する第1のパケット転送装置と、該無線端末について定められた所定のネットワークに転送されてきた該無線端末宛のパケットを前記第1のパケット転送装置へ転送する第2のパケット転送装置とを含む通信システムであって、
前記無線端末は、前記第1のパケット転送装置が転送する自端末宛のパケットを前記第1の無線インタフェースにより受信するのに先だって、前記第1のパケット転送装置に対するマルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを前記第2の無線インタフェースを介して前記所定のネットワークへ送信し、
前記第1のパケット転送装置は、前記無線端末の第2の無線インタフェースから送信され前記所定のネットワークを経由して転送されてきた前記メッセージを受信すると、前記無線端末との通信に関係する無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを該無線端末に対して割り当て、割り当てたマルチキャストアドレスを該無線端末の第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースが受信するように送信し、
前記無線端末は、前記第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースを介して、自端末に割り当てられた前記ネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを受信すると、該第1の無線インタフェースを、受信した該ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した該リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定することを特徴とする無線通信システム。 - 前記第1のパケット転送装置は、前記第2のパケット転送装置から前記無線端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
- 前記無線端末は、前記第2の無線インタフェースからの受信に復帰する場合には、その旨を示すメッセージを前記第2の無線インタフェースを介して前記第2のパケット転送装置へ送信することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
- 第1の無線基地局からの高速通信の受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび自端末の属するホームネットワーク内の第2の無線基地局との間での送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線移動端末と、前記無線移動端末がフォーリンネットワークにいる場合に該無線移動端末宛のパケットを代わりに受信してバックボーン網を介し該フォーリンネットワークのフォーリンエージェントへ転送するホームエージェントと、無線移動端末宛のパケットを、前記第1の無線インタフェースに対応する前記第1の無線基地局を介して前記無線移動端末へ転送するフォーリンエージェントとを含む通信システムであって、
前記無線移動端末は、前記フォーリンネットワークに移動した場合に、前記第2の無線インタフェースを介して前記ホームネットワークへ、登録要求および前記フォーリンエージェントに対するマルチキャストアドレス割当要求を同一または別々のメッセージで送信し、
前記フォーリンエージェントは、前記無線移動端末の第2の無線インタフェースから送信され、前記第2の無線基地局、前記ホームネットワークおよび前記バックボーン網を経由して転送されてきた前記マルチキャストアドレス割当要求を含むメッセージを受信すると、自装置と接続されている第1の無線基地局の無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを該無線移動端末に対して割り当て、割り当てたマルチキャストアドレスを、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して転送されてきた前記登録要求に対する登録応答メッセージまたは該登録応答メッセージとは別のメッセージに含め、該メッセージを該無線移動端末の第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースが受信するように前記第1の無線基地局を介してまたは前記バックボーン網、前記ホームネットワークおよび前記第2の無線基地局を介して送信し、
前記無線移動端末は、前記第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースを介して、自端末に割り当てられた前記ネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを含むメッセージを受信すると、該第1の無線インタフェースを、受信した該ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した当該リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定し、
前記フォーリンエージェントは、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して前記無線移動端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線移動端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線移動端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて前記第1の無線基地局を介して送信することを特徴とする通信システム。 - 第1の無線基地局からの高速通信の受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび自端末の属するホームネットワーク内の第2の無線基地局との間での送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線移動端末と、前記無線移動端末がフォーリンネットワークにいる場合に該無線移動端末宛のパケットを代わりに受信してバックボーン網を介し該フォーリンネットワークのフォーリンエージェントへ転送するホームエージェントと、無線移動端末宛のパケットを、前記第1の無線インタフェースに対応する前記第1の無線基地局を介して前記無線移動端末へ転送するフォーリンエージェントとを含む通信システムであって、
前記無線移動端末は、前記フォーリンネットワークに移動した場合に、前記第2の無線インタフェースを介して前記ホームネットワークへ、登録要求および前記フォーリンエージェントに対する自端末の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスに関する情報の通知を同一または別々のメッセージで送信し、
前記フォーリンエージェントは、前記無線移動端末の第2の無線インタフェースから送信され、前記第2の無線基地局、前記ホームネットワークおよび前記バックボーン網を経由して転送されてきた、前記無線移動端末の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスに関する情報の通知を含むメッセージを受信すると、受信した該メッセージにより通知される該無線移動端末の第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを記憶するとともに、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して転送されてきた前記登録要求に対する登録応答メッセージを、該無線移動端末から通知された前記第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて前記第1の無線基地局を介して送信し、
前記フォーリンエージェントは、前記ホームエージェントから前記バックボーン網を介して前記無線移動端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線移動端末から通知された前記第1の無線インタフェースのリンク層アドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて前記第1の無線基地局を介して送信することを特徴とする通信システム。 - 受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末へ前記第1の無線インタフェースに対応する無線基地局を介したパケット転送を行うパケット転送装置であって、
自装置の対象となる無線基地局の無線エリア内に位置する前記無線端末の第2の無線インタフェースから送信されたマルチキャストアドレス割当要求を含むメッセージをバックボーン網を介して受信する受信手段と、
この受信手段により前記マルチキャストアドレス割当要求を含むメッセージを受信した場合に、前記無線端末に対して、前記無線基地局の無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを割り当てる割り当て手段と、
この割り当て手段により割り当てたマルチキャストアドレスを前記無線端末に通知する通知手段と、
前記無線端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合に、該ネットワーク層パケットを、該無線端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて、前記無線基地局経由で送信する送信手段とを備えたことを特徴とするパケット転送装置。 - 受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末であって、
自端末の前記第1の無線インタフェースに対応する無線基地局を介して自端末宛のパケットを転送する第1のパケット転送装置から、該自端末宛のパケットを該第1の無線インタフェースにより受信するのに先だって、該第1のパケット転送装置に対するマルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを、前記第2の無線インタフェースを介して所定のネットワークへ送信する手段と、
前記所定のネットワークを経由して転送された前記マルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを受信した前記第1のパケット転送装置が自端末に割り当てたネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを含むメッセージを受信する手段と、
自端末の前記第1の無線インタフェースを、受信した前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定する手段とを備えたことを特徴とする無線端末。 - 前記第2の無線インタフェースからの受信への復帰を要求する場合に、その旨を示すメッセージを、前記第2の無線インタフェースを介して、自端末宛のパケットを前記第1のパケット転送装置へ転送する第2のパケット転送装置へ送信する手段を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の無線端末。
- 受信のみに使用可能な第1の無線インタフェースおよび送受信に使用可能な第2の無線インタフェースを備えた無線端末と、前記無線端末宛のパケットを該無線端末が前記第1の無線インタフェースで受信できるように転送する第1のパケット転送装置と、該無線端末について定められた所定のネットワークに転送されてきた該無線端末宛のパケットを前記第1のパケット転送装置へ転送する第2のパケット転送装置とを含む通信システムにおけるパケット転送方法であって、
前記無線端末は、前記第1のパケット転送装置が転送する自端末宛のパケットを前記第1の無線インタフェースにより受信するのに先だって、前記第1のパケット転送装置に対するマルチキャストアドレスの割り当ての要求を含むメッセージを前記第2の無線インタフェースを介して前記所定のネットワークへ送信し、
前記第1のパケット転送装置は、前記無線端末の第2の無線インタフェースから送信され前記所定のネットワークを経由して転送されてきた前記メッセージを受信すると、前記無線端末との通信に関係する無線エリアで現在使用されていないネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを該無線端末に対して割り当て、割り当てたマルチキャストアドレスを該無線端末の第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースが受信するように送信し、
前記無線端末は、前記第1の無線インタフェースまたは第2の無線インタフェースを介して、自端末に割り当てられた前記ネットワーク層もしくはリンク層のマルチキャストアドレスを受信すると、該第1の無線インタフェースを、受信した該ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは受信した該リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームを受信するように設定し、
前記第1のパケット転送装置は、前記第2のパケット転送装置から前記無線端末宛のネットワーク層パケットを受信した場合、該ネットワーク層パケットを、該無線端末に対して割り当てた前記ネットワーク層マルチキャストアドレスに基づいて決定されるリンク層マルチキャストアドレスもしくは該無線端末に対して割り当てた前記リンク層マルチキャストアドレスを宛先とするリンク層フレームに収めて送信することを特徴とするパケット転送方法。
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