JP3605260B2 - 非還元性誘電体磁器組成物 - Google Patents

非還元性誘電体磁器組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波領域(GHz帯)でも使用可能な積層コンデンサ等に適した温度補償用誘電体磁器組成物に関するものであり、その特性は高周波領域に至るまでQが高く、誘電率εの温度依存性が小さい。更に銀や銅などを内部電極として、同時焼成が可能な低温焼結性に優れた非還元性誘電体磁器組成物に関するものである
【0002】
【従来の技術】
従来、積層セラミックコンデンサは、誘電体磁器原料粉末からなるセラミックグリーンシートの表面に、パラジウム系(パラジウム単体またはAg−パラジウム合金)等の貴金属の導電性ペーストを用いて、内部電極となる所定パターンの導体膜を印刷し、この複数のセラミックグリーンシートを積層・圧着して所定形状に裁断して、この積層体を1200〜1300℃、酸化性雰囲気中で焼結処理し、その後、積層体の端面に、銀などから成る外部電極下地導体膜を600〜800℃で焼きつけを行い、この下地導体膜の表面にNi、Snなどのメッキ層を形成していた。
【0003】
近年、移動体通信の発展に伴い、積層セラミックコンデンサにおいても、高周波化が要求されている。即ち、高周波動作の回路における使用可能領域が広く、しかも、高周波動作の回路中で損失抵抗が低く、高周波領域においてもQが充分に高く、誘電率εの温度依存性が小さいことが重要となる。
【0004】
例えば、高周波動作の回路における使用可能領域が広く、損失抵抗が低くするためには、内部電極や外部電極に高い導電率の材料を用いる必要があり、その材料としてAgやCuが例示できる。
【0005】
さらに、構造的には、誘電体セラミック層と内部電極とが交互に積層し、製造工程的には、誘電体セラミック層と内部電極とが一体的に焼結されるため、AgやCuの融点を越えない1000℃以下の焼成温度で、誘電体セラミック層が充分に焼結可能な材料を用いる必要がある。
【0006】
しかも、内部電極や外部電極にCuを用いる場合、Cuの酸化を防止するために焼結雰囲気を中性又は還元性雰囲気とする必要があり、誘電体材料が還元反応しないように材料を設定しなくてはならない。
【0007】
この様な誘電体磁器組成物として従来から種々の提案が行われている。
【0008】
例えば、CaZrO系主成分に対して添加剤としてのMnOを添加した材料系で、中性又は還元性雰囲気での焼成が可能となる非還元性温度補償用誘電体磁器組成物が提案されている(第1の従来例:特公昭57−39001号)。
【0009】
また、Ca(Zr・Ti)系主成分に対して添加剤としてのMnOの存在と、主成分原料の沈殿生成法の改善によって、低損失で共振周波数の温度係数が零に近い高周波用誘電体磁器組成物としていた(第2の従来例:特開平1−120709号)。
【0010】
さらに、(Ca・Sr・Ba)(Zr・Ti)系の材料において、測定周波数10〜11GHzでのQが2500〜2800(Qfで25000〜30000)であるマイクロ波用誘電体磁器組成物が提案されている(第3の従来例:特公昭61−15530号)。
【0011】
さらに、(CaSr)(ZrTi)+MnO+SiO系の主成分に(LiO−RO)−(B−SiO)RO:SrO、BaO、CaO系の成分の添加された非還元性誘電体磁器組成物が提案されており、1000℃以下で焼結することが可能で、1MHz、1Vrmsの測定条件でのQ値が3000程度で、しかも、安定した誘電率εの温度依存性を得ることができるものであった(第4の従来例:特開平5−217426号)。
【0012】
さらに、(Ba・Ca・Sr)+Si+Zr+Al+Ti系磁器において、900℃以下の温度の焼成で緻密に焼結可能であり、しかも1MHz、1Vrmsの測定条件下でのQ値が3000程度の誘電体磁器組成物が提案されている(第5の従来例:特開平5−190020号)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、何れの誘電体磁器組成物も高周波用積層コンデンサの磁器材料としては充分なものではなかった。
【0014】
例えば、上述の第1及び第2の従来例では、焼成温度が1300℃以上と高温での焼結処理を行う必要があり、AgやCuなどの比較的融点の低い材料を内部電極に用いることができなかった。AgやCuで内部電極を構成した積層セラミックコンデンサでは、焼結処理中にAgやCuが溶出してしまうためである。
【0015】
その結果、内部電極の材料としてPd系を用いなければならず、コスト高になってしまい、内部電極の損失抵抗を低くすることが困難であった。
【0016】
また、第3従来例では、高周波領域でのQ値が、10〜11GHzで2500〜2800と十分な値を示すものの、焼成温度が1450℃以上必要であり、前者同様に内部電極にAgやCuを用いることができなかった。
【0017】
また、第4の従来例では、1000℃以下の温度で焼成することができ、AgやCuを内部電極として使用することができても、1MHz、1Vrmsの測定条件における円盤状プレス単板のQ値が3000程度であり、高周波領域(GHz帯)で使用するには不満足なものであった。
【0018】
さらに、第5の従来例では、さらに900℃以下での焼成を可能なものとしているが、第4の従来例と同様1MHz、1Vrmsの測定条件における円盤状プレス単板のQ値が3000程度であり、高周波領域で使用するには不満足なものである。
【0019】
結局、従来から種々提案されている高周波用組成物は、高周波領域において高Q値化と1000℃以下での低温焼成化は、相反する関係にあった。
【0020】
本発明は、1000℃以下の還元性霧囲気でも焼成可能な、且つ誘電率が高く、しかも、誘電率の温度係数が安定し、高周波領域(例えばGHz帯)でのQ値がQfで8000以上となり、特に高周波領域でのQ値が大幅に向上されるものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、一般式(CaO)(Zr1−y ・Ti)Oで表される複合酸化物と、該複合酸化物100重量部に対してマンガン化合物をMnCO換算で1.0〜5.0重量部と、aLiO−bB−cAlより構成されるガラス成分を0.5〜5重量部を含み、
0.95≦x≦1.05
0.01≦y≦0.10
15≦a≦55
25≦b≦65
0<c≦20
a+b+c=100
の範囲にあることを特徴とする非還元性誘電体磁器組成物である。
【0022】
換言すれば、本発明は、主成分が(CaO)(Zr1−y ・Ti)O系で表される非還元性誘電体磁器組成物であって、低温焼成化するために添加していたガラス成分のSiOが、還元され易い性質を持っていることから削除したことと、主成分の電気的な特性(特にGHz帯でのQ値)を低下させることなく低温焼成化を達成させるための成分として、LiO−Bを添加したこと、さらに、LiO−B系ガラスの耐湿性に関する問題点を解消するために、A1を加えた3成分系ガラスにしたことを特徴とした非還元性誘電体磁器組成物と言える。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明では、主成分が(CaO)(Zr1−y ・Ti)O系の非還元性誘電体磁器組成物であるため、高周波の諸特性に内部電極、外部電極材料として欠かせることの出来ないAgやCuを用いることができる。
【0024】
同時に、マンガン化合物を所定量添加することにより、高周波動作特性が安定する。
【0025】
また、(CaO)(Zr1−y ・Ti)O系の非還元性誘電体磁器組成物にLiO−B−Alのガラス成分を所定量含有することにより、高周波領域における高Q値化と、1000℃以下での低温焼成化を同時に実現したものである。
【0026】
即ち、従来の誘電体磁器材料を還元性雰囲気で焼成すると、低温焼結を目的としたガラス成分のSiOが還元されてしまい、絶縁抵抗、特には誘電体損失などの電気特性を劣化させてしまうという問題点に対して、B−LiO系のガラスにより構成された成分を主成分に対して必要量添加するとことにより、高周波領域でのQ値が従来例に比較して格段に向上する。尚、LiO−B2O系ガラスの問題点であった耐湿性について、Alを加えた3成分系のガラス成分にしたことにより、耐湿性についても解消した誘電体磁器組成物となる。
【0027】
これによって、1000℃以下の還元性霧囲気でも焼成可能な、且つ誘電率が高く、しかも、誘電率の温度係数が安定し、高周波領域(例えばGHz帯)でのQ値がQfで8000以上となり、特に高周波領域でのQ値が大幅に向上されるものである。
【0028】
本発明の誘電体磁器組成物は、(CaO)(Zr1−y・Ti)Oで示される主成分に対して、硼素化合物とアルカリ金属化合物とアルミナ(Al)とMn化合物を添加含有するものである。上述の硼素化合物としてはBが用いられる。
【0029】
また、アルカリ金属化合物としては、LiOが用いられる。
【0032】
さらに、Mn含有化合物としては炭酸マンガンであっても、酸化マンガンでも良い。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の非還元性誘電体磁器組成物の実施例を詳説する。
【0034】
まず、(CaO)(Zr1−y ・Ti)Oにマンガン化合物が添加された主成分を作成するため、炭酸カルシウム(CaCO)、二酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)を秤量し、さらに、炭酸マンガン(MnCO)を秤量し、各粉末を混合して、主成分原料を作成する。
【0035】
尚、各々の粉末は、主成分原料を、(CaO)(Zr1−y ・Ti)O及びこの(CaO)(Zr1−y ・Ti)O100重量部に対して、Z重量部の炭酸マンガン(MnCO)を添加した時、各々x、y、zが、表1中の値になるように秤量する。
【0036】
また、ガラス成分の原料としてアルミナ(Al)、硼酸(B)、炭酸リチウム(LiCO)粉末を用意し、夫々所定範囲になるように調合して、水と共にボールミルに入れ、混式で十分に攪拌混合して混合物を得る。そして、この混合物を乾燥した後、白金坩堝に入れて1000℃に加熱し、溶融した混合物を水中に摘下して急冷しガラスを得た。その後、このガラス成分を粉砕して平均粒径1μm程度の微粉末とする。
【0037】
尚、各粉末は、ガラス成分をaLiO−bB−cAlとして表した時、各々a、b、cが表1中の値になるように秤量する。
【0038】
上述の主原料(炭酸マンガンを添加した(CaO)(Zr1−y・Ti)O系材料)と上述のガラス微粉末(aLiO−bB−cAl)を、表1に示す添加量となるように添加し、湿式混合にて約20時間攪拌混合し、乾燥後、混合物を得た。
【0039】
この混合粉末に有機バインダー(PVA)を5wt%加えて、十分に混合し、乾燥後40メッシュの網目を通過する程度に造粒した。
【0040】
この造粒粉を1ton/cmの圧力で直径12mm、厚み2mmの円盤状のプレス単板に成るように加圧成形した。
【0041】
このようにして得られた成形体を50℃/時間の割合で昇温し、400℃で5時間保持してバインダーを焼失させた。その後、還元性(窒素一水素(0.1〜5容量%)雰囲気中で、300℃/時間の割合で昇温して、1000℃で2時間保持した。その後、自然冷却して、300℃以下になると投入ガスを止め、磁器素体を取り出した。この様にして得られた単板状の磁器素体両面に、インジウムとガリウムより成る金属を塗布し、電極とし、コンデンサユニット(試料)を作成した。
【0042】
このようにして得られた試料の電気的特性を自動ブリッジ法による測定器にて1MHz、1Vrms、25℃の条件下で、第4の評価項目であるQ値を測定した。また容量値から第1の評価項目である誘電率を算出した。
【0043】
また、第3の評価項目である比抵抗(絶縁抵抗)については、25℃の条件下で、250VDC印加後の1分値にて評価を行った。
【0044】
第5の評価項目であるQf値は、2枚の平行金属板間に誘電体円柱を挟んで構成されるTEモード共振器による方法で25℃の条件下での共振周波数(7.5GHz近傍)と、上述のQ値より算出した。
【0045】
第2の評価項目である誘電率の温度特性は、次式より求めた。
【0046】
即ち、誘電率の温度特性=((C85−C25)×10)/C25×(C85−C25)尚、単位は、ppm/℃であり、C85は85℃における誘電率であり、C25は25℃における誘電率である。
【0047】
第6の評価項目である耐湿信頼性は、85℃/85%RHにて96時間放置経過後のQfの変化率を求めた。そして変化率の判定基準としては、±3%以内ならば二重丸とし、±3〜5%ならば丸、±5%以上のものをバツとした。尚±5%以内のものを判定OKとした理由は測定誤差を考慮したものある。
【0048】
尚、xの値、ガラス成分の添加量、ガラス成分のb及びcの値次第では、上述の1000℃で焼結しない試料については、電気特性等を測定するには到らない。
【0049】
上述の主成分及びガラス成分の組成比率、ガラス成分の添加量、電気的な特性及び耐湿試験の判定を表1に記載する。尚、表中試料番号に*印を付した試料は本発明の範囲外である。
【0050】
【表1】
Figure 0003605260
【0051】
(CaO)(Zr1−y ・Ti)Oで表される主成分と、該主成分100重量部に対してマンガン化合物をMnCO換算でz重量部と、aLiO−bB−cAlより構成されるガラス成分を0.5〜5重量部を含む非還元性誘電体磁器組成物において、
試料番号1〜6は、y=0.03、z=3重量部、モル組成が35LiO−55B−10Alのガラス成分を1重量部にして、x=0.94〜1.06とした。
【0052】
その結果、試料番号1(xが0.95未満)では、特にQfが2300となり、高周波用非還元性誘電体磁器組成物として満足できないものとなってしまう。
【0053】
また、試料番号6(xが1.05を越える)では、1000℃で焼結されないものとなってしまう。
【0054】
試料番号7〜11は、x=0.98、z=3重量部、モル組成が35LiO−55B−10Alのガラス成分を1重量部にして、y=0.00〜0.11とした。
【0055】
その結果、試料番号7(yが0.00)では、誘電率の温度係数の絶対値が30ppmを越えてしまう。また、試料番号11(yが0.10を越える)でも誘電率の温度係数の絶対値が30ppmを越えてしまう。従って、温度係数の安定化の上で、yは0以上0.10以下が良好な範囲となる。
【0056】
試料番号12〜15は、x=1.00、y=0.03とした主成分に対して、MnCOを0〜6重量部添加とした。尚、ガラス成分はモル組成が35Li O−55B−10Alのガラス成分を1重量部にした。
【0057】
その結果、試料番号12(MnCOを添加しない)、試料番号15(xが1.05を越える)では、高周波におけるQfが3000以下と非常に低い値となり、高周波用非還元性誘電体磁器組成物として満足できないものとなってしまう。従って、Qf値から、マンガン化合物は、MnCO換算で1.0〜5.0重量部が良好な範囲となる。
【0058】
試料番号16〜21は、x=1.00、y=0.03とした主成分に対して、MnCOを3重量部添加し、モル比35Li O−55B−10Alで表されるガラス成分を添加量を0.4〜6重量部夫々添加した。
【0059】
その結果、試料番号16(主成分に対してガラス成分を0.4重量部添加した)では、1000℃で焼結されないものとなってしまう。また、試料番号21(主成分に対してガラス成分を6重量部添加した)では、高周波数におけるにQfが3000以下と非常に低い値となり、高周波用非還元性誘電体磁器組成物として満足できないものとなってしまう。従って、焼結性及びQf値から、特定モル比率のガラス成分は、主成分に対して0.5〜5重量部が良好な範囲となる。
【0060】
試料番号22〜29は、x=1.00、y=0.03とした主成分に対して、MnCOを3重量部添加し、aLi O−bB−cAlで表されるガラス成分の添加量を主成分に対して2重量部添加し、そのモル比a、b、cの値を種々変えた。
【0061】
また、試料番号30〜32は、ガラス成分を主成分に対して1重量部添加し、そのモル比a、b、cの値を種々変えた。
【0062】
試料番号22、23のように、Li Oのモル比aが14mol%以下となると、1000℃で焼結されにくく、特にQf値の劣化を引き起こす。
【0063】
また、試料番号29、31、35のように、Bのモル比bが24mol%以下となっても、1000℃で焼結されにくく、特にQf値の劣化を引き起こす。
【0064】
さらに、試料番号28、34、37のように、Alを含まないガラス成分では、耐湿試験の結果、Qf値の変化率が±5%以上となり、Qf値が安定した非還元性誘電体磁器組成物となならない。
【0065】
尚、試料番号27、33、38(Alのモル比cが1mol%)では、一応、耐湿気試験の結果では、Qf値の変化率が±3〜5%であり、良品の範囲であるが、特性的には不安定のものとなってしまう。
【0066】
また、試料番号35〜38のように、Li Oのモル比aが55mol%を越えてしまうと、Qf値が劣化し、高周波用非還元性誘電体磁器組成物として満足しなくなる。
【0067】
試料番号23、26のように、Bのモル比bが65mol%を越えてしまうと、比抵抗の低下及びQf値の劣化を引き起こしてしまう。
【0068】
試料番号22、24、30、31のように、Alのモル比cが20molを越えてしまうと、1000℃で焼結されないものとなってしまう。
【0069】
以上のように、1000℃という低温焼成可能な非還元性誘電体磁器組成物であって、誘電体率が25以上で、温度係数の絶対値が30ppm以内で、Qf値が8000以上で、且つ耐湿試験後の変化率が良好とするためには、
(CaO)(Zr1−y ・Ti)Oで表される複合酸化物と、
該複合酸化物100重量部に対して、マンガン化合物をMnCO換算で1.0〜5.0重量部と、aLiO−bB−cAlで表されるガラス成分を0.5〜5重量部を含み、
0.95≦x≦1.05
0.01≦y≦0.10
15≦a≦55
25≦b≦65
0<c≦20
a+b+c=100
の範囲にあることが重要となる。
【0070】
尚、高周波特性のQf値が12000以上で、非常に安定した非還元性誘電体磁器組成物が要求される場合には、マンガン化合物をMnCO換算での添加量をZ重量部とすれば、
0.98≦x≦1.00
0.02≦y≦0.04
2.0≦z≦4.0
30≦a≦40
50≦b≦60
5≦c≦15
a+b+c=100
として、ガラス成分の添加量を0.8〜1.2重量部とすればよい。
【0071】
尚、表には記載していないが、aLiO−bB−cAlのモル比率が、a=30、b=60、c=10やa=30、b=55、c=15とした試料にについても、Qf値が12000以上で、非常に安定した非還元性誘電体磁器組成物となることを確認した。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、(CaO)(Zr・Ti)+Mn化合物による主成分とLiO−B−Al系ガラスを所定組成比率及びモル比率で、所定量添加したたため、内部電極に高周波電気特性に優れ、且つ低融点材料であるCuやAgを用いることができ、誘電率25以上、誘電率の温度係数が±30ppm以内、比抵抗が1013以上、Q値が10000以上で、しかも、高周波領域(例えばGHz帯)でのQ値がQfで8000以上の非還元性誘電体磁器組成物となる。

Claims (1)

  1. (CaO)(Zr1−y ・Ti)Oで表される複合酸化物と、
    該複合酸化物100重量部に対して、マンガン化合物をMnCO換算で1.0〜5.0重量部と、aLiO−bB−cAlで表されるガラス成分を0.5〜5重量部を含み、
    0.95≦x≦1.05
    0.01≦y≦0.10
    15≦a≦55
    25≦b≦65
    0<c≦20
    a+b+c=100
    の範囲にあることを特徴とする非還元性誘電体磁器組成物。
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