JP3605035B2 - ボルナ病ウィルス(bdv)感染の検出方法 - Google Patents

ボルナ病ウィルス(bdv)感染の検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3605035B2
JP3605035B2 JP2000526816A JP2000526816A JP3605035B2 JP 3605035 B2 JP3605035 B2 JP 3605035B2 JP 2000526816 A JP2000526816 A JP 2000526816A JP 2000526816 A JP2000526816 A JP 2000526816A JP 3605035 B2 JP3605035 B2 JP 3605035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bdv
antibody
cic
test
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000526816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002500363A (ja
Inventor
ルードビヒ、ハンス
ボーデ、リフ
Original Assignee
ルードビヒ、ハンス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ルードビヒ、ハンス filed Critical ルードビヒ、ハンス
Publication of JP2002500363A publication Critical patent/JP2002500363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3605035B2 publication Critical patent/JP3605035B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/569Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for microorganisms, e.g. protozoa, bacteria, viruses
    • G01N33/56983Viruses

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

【0001】
本発明は、体液中の循環免疫複合体(CIC)の検出を介したBDV感染の検出方法、一般のCICおよび特にBDV特異的CICの検出方法、ならびにこれらの検出方法に適した診断キットに関する。
【0002】
BDV感染は多くの有用動物および家畜(ウマ、ヒツジ、ウシ、ネコ)および人間に見出される。BDVは5個の遺伝子をコードする陰性の極性の非セグメント化一本鎖RNAから成るゲノムを有する直径90nmの被包化ウィルスである(ゲノムのサイズ:8.9キロベース)。同種のウィルスには、たとえば狂犬病ウィルスおよび麻疹ウィルスが含まれる。遺伝子の特殊性(宿主細胞の細胞核中の増殖)に基づき、BDVはプロトタイプとして独自のウィルスファミリに分類されている(ボルナヴィリダエ)。BDVは大脳辺縁系中の神経細胞、行動、情動および記憶力がコントロールされる機能単位に対して特別の選好を有する。さらにまた、他のBDVの細胞型も発生する。診断上特に重要なのは末梢血単核白血球細胞(PBMC)である。
【0003】
BDVは宿主(インビボ)中でも細胞培養(インビトロ)中でも宿主細胞を破壊しない(細胞病原性の効果なし)。BDVの第一の病原性の効果は、感染した脳細胞中の機能障害に基づいており、これはおそらく神経伝達物質受容体によって誘発される。動物実験に基づくデータからグルタミン酸受容体の(不可逆性の)細胞内皮系遮断に対する暗示がある。正確な機構および受容体型はまだ知られていない。
【0004】
BDV感染は動物において主症状の感情鈍麻、注意力喪失および運動平衡障害を伴う段階状の行動障害に結びついている。人間の場合、再発性の内因性情動障害を有する患者から感染性のヒトボルナウィルスの単離後、前記機能障害および場合によって他の大脳機能障害への関与は非常に蓋然性がある(同様におそらく神経伝達物質機能に関しても)。躁鬱病の形態を含む内因性の再発性抑鬱状態は1〜5%で重要な精神医学的疾患に属し、さらにまた該当者にとり侵害の重度によって社会にとっても社会経済的な視点から重要な健康上の問題である。
【0005】
BDV感染は動物および人間において、おそらく生涯永続する。感染源はまだ完全に知られていない。感染経過は潜在的かつ活動的な段階を特徴とする。活動的な段階中に、臨床上の症状が現われることがある。動物(最もよく調査されているのはウマである)の場合、多くの感染は疾患が無い(無症候性の保菌者)。その数は罹患が登録されたウマ在高の50%にまでなることがある。激しい疾患に結び付く感染の活動的段階の危険性は発生学上の因子および個体の遺伝的負荷(ストレス因子、免疫抑制)に左右される。
【0006】
人間の場合、おそらく情動障害への素因を持たない健康な感染者にとって一般的な罹患の危険性はないであろう。逆に、すでに症状発現性の情動障害を有する、情動障害の進展に対して先天的な素因を有する人物の場合、および該人物のまだ健康な一親等の血縁者の場合、狭義の意味でBDV感染によって増加した罹患の危険性が与えられている。
【0007】
無症候性の保菌者の場合(疫学上の理由から)も罹患者で感染段階をコントロールするためにも、BDV感染の把握に向けて論争の余地の無い信頼できる診断システムに対する需要の増加がある。
【0008】
BDVウィルスはすでに良く調査されていて、すでに完全に配列決定されているので、慣例的な抗体試験が知られている。1993年までは血清中の抗体試験の可能性だけがあった。抗体は一般にBDV核タンパク質p40(40kDa相対分子量)および燐タンパク質p24(24kDa)に合せている。これらの抗体はウィルスを中性にしない。やがて特異的抗体の欠失はBDV感染を排除しないことが明らかになった。これは、抗体が感染者の血清中に永続しない(または非常に長く)永続しないことを意味する。さらに人間および動物で自然感染によって達成されたAK濃度(力価)は元々ごく僅かであり、より無感覚な試験システムによっては常に検出可能ではない。
【0009】
特にBDV感染の疾患で重要な活性化を評価するための重要な進歩は、PBMCが単離によって細胞中に検出できるウィルスタンパク質を表現するという発見によって行なうことができた。これらのタンパク質は時々プラスマ中にも見出される。タンパク質(AG)形質発現は重要な活性化パラメータであることが証明された。この活性化は良好に臨床的な罹患と相関関係があり(人間および動物)、定量的に測定可能であり、別の経過(予後回復の機会、抗鬱剤の要求など)の評価に非常に重要である。AG決定は、それによって単にウィルス自体を検出するが、該ウィルスの現在のまたは予想される将来の活性化に関して何も読取ることができないので、PBMC中のネステッドRT−PCRによる増幅を介したウィルス核酸の検出に置き換えることができない。
【0010】
AGマーカーは全般的に急性の疾患段階の一部(2−3週)に制限されていて、回復期にはもはや検出できない。AKはそれに続き活性化促進のそれぞれの強度に応じて間欠的に検出可能にすることができ、さらにまた該AKは完全に欠失することもある。
【0011】
このようなBDV診断の現在の状態は特に回復期において患者(人間および動物)の無症状の間欠期(これは数年かかることがある)で、および既往罹患のない感染した個体で、すなわち要約すれば潜在的状態におけるBDV感染で機能を発揮していない。この両試験パラメータAGおよびAKは、潜在的段階で依然として存在する感染の場合に偽陰性に検出されることがある。
【0012】
従って本発明の課題は、BDV感染の永続性によって急性のおよび潜在的な段階の変化中に非常に長い期間にわたり持続することがある該BDV感染の可能な限り完全な把握を可能にするために、感染に対する新規の検出方法を開発することにある。同様にこのような検出のために使用可能の診断キットを提供することである。
【0013】
この課題を解決するために本発明によりボルナ病ウィルス(BDV)感染の検出方法が考慮されていて、この方法では体液中の被検体液試料で自由に循環するBDV抗原とそれに蓄積した特異的抗体とから成る免疫複合体が適切な免疫学的試験によって検出される。従って本発明は特定の疾患段階において体液中で、たとえば血清中で、高い濃度で循環するBDV抗原と身体によってそのために特異的に形成された抗体とから成る免疫複合体が発生することを検出できたという重要な観点に基づく。これらの免疫複合体は特に抗原および/または抗体がまさに検出できない疾患段階でも存在することがある。
【0014】
本発明の継続形成では、前記認識に基づき、永続的なBDV感染を実質的に遺漏なく把握するための完全に新しい診断コンセプトが提示される。それにより新たに見出されたパラメータCICがすでに公知のパラメータすなわち抗原(AG)および抗体(AK)と組合せて決定され、これが従来不可能であった永続的なBDV感染の種々の段階の把握を可能にする。それにより付加的に決定された抗原は、好ましくは“Nタンパク質”とも呼ばれるBDV核タンパク質p40(40kDa相対分子量)および“Pタンパク質”とも呼ばれるBDV燐タンパク質p24(24kDa相対分子量)である。この組合せによる方法は全部を含む試験システムを考慮しており、このシステムでは血漿中のBDV特異的な循環免疫複合体(CIC)、白血球(PBMC)中ならびにプラスマ中のBDV特異的タンパク質(抗原、AG)および/または血漿中のBDV特異的抗体(AK)の決定から成る試験組合せが実施される。
【0015】
好ましくは、被検体液試料は血液試料であり、3つのパラメータは全て約10mlのクエン酸塩添加血のただ1回の血液試料によって決定することができる。
【0016】
この血液試料は以下のように処理することができる:
(a)血液試料から血漿分画を単離し、血漿、髄液または尿試料で互いに別々に以下の試験を実施する:
(1)BDV抗原の抗原検出、
(2)BDV特異的抗体の抗体検出、
(3)CIC検出、好ましくは請求項5ないし9のいずれか1つによる;
(b)血液試料から血漿分画および髄液分画を調製し、(a)(1)による試験を血液試料の場合に髄液分画および/または血漿分画で実施する。
【0017】
本発明によって初めて多数の試験を利用し、CICに診断用に、さらにまた感染経過の理解に重要な役割が与えられることを示すことができた。見出されたように、CICは溶解性の、AK試験で検出可能のBDV抗体よりも著しく長く永続し、急性の臨床段階においてのみ発生する細胞性BDV−AGよりも長く永続する。CICはより長い無症状の段階後、AK試験およびAG試験が陰性を示し、AG遊離とこのAG複合体AKとによる過去の活性化段階への逆推論を許容する場合、まだ検出可能である。
【0018】
必要がある場合はAKおよびAGと組合せて使用される診断上の試験パラメータとしてのCICの導入によって、本発明は事前に橋渡しできなかった診断上の間隙を埋める。
【0019】
循環免疫複合体すなわち自由に移動するAG−AK複合体の原理的な存在は、種々のシステム用に公知である。血清中のAKによるAGの自由複合体化およびその逆は、すでに種々の免疫学的試験のために活用されている。BDV感染時のCICの存在、特に潜在的間欠期でも長く持続する高濃度のCICとそれに関係する診断上のCICの重要性は従来完全に知られていなかった。
【0020】
内因性の情動障害およびBDV感染を有する数人の患者で、急性段階中でも毎週のコントロールによって例外なく著しく高いCIC濃度を検出可能であるが、しかしPBMC中の自由AKおよびAGはまったく測定できない。これらの患者は慣例的な診断によってはそもそも全く検出されなくなる。この感染経過では、高濃度で形成されるPBMC中に形成されたBDV−AGが即時にプラスマの中へ入り込み、CIC中に存在するAKによって結合されると推定しなければならない。
【0021】
本発明に記述したCICの決定および特にCIC、AGおよびAK決定から成る試験組合せは、このため永続的なBDV感染にその潜在期と活性化との間で変動する経過によって初めて適切に扱われ、それによって罹患した個体の診断上の世話のためにも健常人における潜在的感染の把握のためにも大きな意義を有する。
【0022】
危険な患者の場合、CICの強制的な決定はもはや急性の罹患に制約されないBDV診断を可能にする。健常人の場合の潜在的感染の調査は、少ないウィルス活性化のために理論的に木目細かなコントロールによってのみ可能であったが、実際上ほとんど実行できなかった。CIC試験と試験組合せによって潜在的感染はより健全に見出すことができ、これは感染源および伝染機構が人間と動物の場合でまだ解明されていないので、疫学上の重要性がある。
【0023】
本発明による方法の使用は人間と動物の場合のBDV感染の把握に適していて、臨床上の罹患に無関係に可能である。本発明による検出方法によって人間と種々の動物種のためのBDV特異的CICを定量化することができる。
【0024】
「検出」という用語は本発明の専門用語に従って常に、第一の定量的な検出も相対的なCIC濃度の定量的決定も力価の形態で可能であるように使用する。
【0025】
循環免疫複合体の体液中の適切な免疫学上の試験もしくは適切な検出方法として本発明により以下の段階を有する方法を提案する:
(1)適切な方法で必要がある場合はそのために準備された保菌者のFc部位上に、CIC中に含有された抗原に特異的に結合するモノクロナール抗体またはポリクロナール抗体の固定;
(2)抗体と、CICの存在を試験されるべき体液試料、好ましくは血漿試料の接触;
(3)段階(1)および(2)によって処理された試料と、種の体液試料が使用された該種の抗体に特異的である被験種、好ましくはヤギ抗種抗体の接触;
(4)適切な免疫学上の検出方法による二次抗体の量の検出および/または決定。
【0026】
この場合、段階(1)で使用したBDVに特異的な抗体は、好ましくは、たとえばマウスから得られたモノクロナールBDV特異的Nタンパク質および/またはPタンパク質抗体である。
【0027】
必要がある場合は適切な方法で準備した担体を吸着的に固定するプラスチック試験プレートまたは対応する試験小管にすることができ、このプレートまたは小管は好ましくは初めにCIC抗原特異的抗体が得られた種に対して特異的である二次抗体により可能な限り完全にコーティングされ、それに続くプレート準備段階でCIC抗原特異的抗体がこの二次抗体層の表面に取込まれる。
【0028】
選択的にCIC抗原特異的抗体の固定はこの方法の段階(1)で、たとえばポリスチレン担体上にC1qから成る基層の取込みによって、抗体を適切に整列して確実にプレート上に固定することを可能にする適切な別の方法でも行なうことができる。このような基層の取込みは、一般にコストのかかるCIC特異的抗体をより節約して扱うことができることを生ぜしめる。
【0029】
この方法の段階(4)による検出は、たとえば酵素結合した二次抗体を介して行なうことができ、これで適切な基質によって発色反応が誘発される。目下のところ有利な実施形態では二次抗体がアルカリ性のホスファターゼと結合され、アルカリ性のホスファターゼとパラ−ニトロフェニルリン酸塩との間で黄色の色素を生ぜしめる反応が利用されることによって、p−ニトロフェニルリン酸塩で視覚的に可視化もしくは光学式検出器で読出可能にされる。
【0030】
本発明に従った二次抗体として、抗原に特異的ではなく、別の抗体、すなわち「異種」として識別された他の種の抗体に特異的である抗体が挙げられる。
【0031】
CICの決定は、このCICが十分な濃度で存在するそれぞれの体液で行なうことができる。目下のところ有利な実施形態では、試験が好ましく行われる体液はクエン酸塩添加血から得られた血漿試料である。ただしそれらの中でも髄液も使用することができる。
【0032】
試験組合せのためにBDV抗原およびBDV特異的抗体が必要になる。抗原源としてBDVに感染した細胞を使用することができる。この試験は、単離された抗原の代りに(同質化された)抗原を含有する細胞懸濁液が直接使用される場合、妨害または偽和されない。例に引用した試験(「AK試験」参照)では、たとえばボルナ病で死亡したウマの10%脳懸濁液を希釈して使用した。
【0033】
本出願人はドイツ微生物および細胞培養集成に細胞株として成長し、永続的にBDVで感染させた胎児ヒト稀突起神経膠細胞を異種ウィルスおよびマイコプラスマなしで寄託した。この寄託はブダペスト協定の条件に従って1997年12月12日に行われた;培養OLIGO/TLには名称および識別番号“DSM ACC 2334”が指定された。
【0034】
この細胞株は本出願人のストックから由来する。胎児ヒトOL細胞はCPEなしに永続的にBDVに感染している。約110の継代接種を通過したこの細胞株の内部名称は、OLIGO/TL(もしくはOL/TL)である。この細胞からいつでも本発明による使用に適した抗原を得ることができる。さらに、この細胞株によって別の細胞株 − たとえば動物細胞株も − 感染させることができる。力価は約10FFU/mlである。特にこの細胞は上記抗原p40およびp24も含有する。
【0035】
このようなタンパク質の細胞懸濁液またはそこから洗浄されたタンパク質を含有する細胞懸濁液によって、常時BDV特異的モノクロナール抗体またはポリクロナール抗体を自体公知の方法で産生することができる。目下のところマウスのモノクロナールN抗体およびP抗体が有利である。そのため、通例のように、マウスが感染もしくは免疫性にされ、そのB−細胞からハイブリドーマ培養が製造される。上澄液はBDV特異的に“着色”する抗体で連続的に試験される(スクリーニング)。抗体の獲得に関しては“H.Ludwigら、Arch.Virol.(1993)Suppl.7:111−113”も参照。
【0036】
さらに、本発明はBDV感染検出用の診断キットを包含する。このキットもしくはこの試験または検出システムはBDV特異的モノクロナール抗体またはポリクロナール抗体、試料がBDV抗原またはBDV−CICを含有することが推測される該試料と前記抗体の接触手段、ならびに蓄積された抗原または抗原抗体複合体(CIC)の検出手段を含有する。選択肢として、このキットはBDV抗原でコーティングBDV特異的モノクロナール抗体またはポリクロナール抗体、試料がBDV抗体を含有することが該試料から推測される場合、該試料とこの抗原コーティング抗体の接触手段、ならびにその場合に蓄積したBDV抗体の検出手段を含有する。
【0037】
さらに、この診断キットはユニット上にまたはその中にBDV特異的抗体が不動化されて存在する該ユニットを包含してもよい。このようなユニットは一定の方法で準備した試験プレートまたは内部をコーティングした試験小管とすることができる。
【0038】
有利な一不動化方法においてBDV特異的抗体は、モノクロナールまたはポリクロナールの、ある種Iから得られた抗体であり、これは該抗体がもう1つの種(種II)から得られた種II抗種I IgGによってコーティングされた担体上に、好ましくは試験プレートまたは試験小管の形態で取込まれ、それによって固定されていることによって不動化されている。
【0039】
さらに好ましくは、種Iの抗体はポリクロナールまたはモノクロナールのマウス抗体、好ましくはPタンパク質および/またはNタンパク質特異的モノクロナールのマウス抗体であり、担体の吸着性のコーティングが抗マウスIgG、好ましくはヤギ抗マウスIgGから成る。選択肢としてBDV特異的抗体はユニット上にまたはその中にポリスチレン結合C1qを介しても固定もしくは他の適切な方法で不動化することができる。
【0040】
実施例
本発明の理解を容易にするため、以下、血液試料の処理から評価まで、試験組合せの技術的な詳細を説明する。この応用は個々の例によって解明する。これらの例は単に解明上の目的に利用する。もちろん本発明の原理は他の方法に置き換えることもできる。
【0041】
第I部:被検試料の調製
BDV感染について調査するためクエン酸塩添加血10mlが必要になる。その場合、0.106モルのクエン酸ナトリウム−2−水化物溶液9mlの1mlに静脈の発端者血液を加えて、よく混合する。推奨に値するのは既製のクエン酸塩小管、たとえばSarstedtの10mlモノベッテ9NCの使用である。この試料は発送するまで調査実験室に4℃で保管しなければならない。冷却(期間1日〜最長3日まで)しないで速達による発送は、試料品質を損わない。
【0042】
クエン酸塩添加血試料は密度勾配遠心分離によってプラスマ分画と細胞血液成分とに分離する。プラスマ分画はCIC、AGおよびAKの試験に使用する。白血球(PBMC)の細胞分画は調製後AG試験に使用する。CICに関してのみ試験される場合またはプラスマ試験のみを実施する場合、細胞分画を除くことができる。
【0043】
各成分を分離するために、それぞれの動物種に応じて異なる密度のFicoll分離溶液(バイオクロム)を使用する。
【0044】
血液6mlのために以下を必要とする:
Figure 0003605035
【0045】
I.10mlクエン酸塩添加血試料の分離プロトコル
(1)円錐形の10ml使い捨て小管に対応する密度の3ml Ficoll分離溶液を満たし、その上に最大6mlクエン酸塩添加血を入れる。
【0046】
(2)試料を20分間1049g(2200rpm、Heraeus Christ Minifuge)で遠心分離する(Ficoll<1.090密度を有する全試料に);密度1.090を有するFicollで20分間1249g(2400rpm)で遠心分離する。
【0047】
(3)プラスマ分画(上澄液)を注意して使い捨てパスツールピペットで取除く;同日の即時試験のために4℃で保管し、後の試験用には−20℃で保管する。
【0048】
(4)白血球分画はFicoll表面にもしくはその上方に識別可能の環を形成し、他方(不要の)Ficoll中の赤血球はペレットとして存在する。プラスマの除去後、細胞環を使い捨てパスツールピペットで採取し、新しい円錐形の10mlプラスチック小管の中に移し、PBSを満たし、よく混合する。
【0049】
(5)白血球(PBMC)を10分間1952g(3000rpm)で遠心分離する。上澄液を捨て、ペレットを最大0.5ml PBS=約10倍に濃縮の中に取込む。溶液をねじキャップ付きの滅菌凍結小管(たとえばNunc、1.5ml)の中に移す。
【0050】
(6)内部のBDV抗原の即時試験のために(下記参照)、PBS中の細胞の保管を4℃で、後の試験の場合に最低−20℃で、より良くは−70℃で保管。
【0051】
II.試験システム
PBMCおよび/または血漿中のAGおよびプラスマ中のCICならびにAKの試験のためにEIA(酵素免疫定量法)−ベース(固相定量法)の試験組合せを使用する。第1の両試験段階は3つの試験システム全てに等しい。従って試験プロトコルの形式における以下の説明は次のように分けられる:
(A)試験プレートのコーティング(A1およびA2)
(B、C、D)AG、CICおよびAK試験用プロトコル
【0052】
EIA用プロトコル(二重サンドイッチ型)
(A)EIAプレートのコーティング用プロトコル
以下の反応用のプラスチック担体としてMaxi Sorp Immunoモジュール(Nunc(R)Maxi Sorp F8、Cat.No.469949)を使用する。1つのフレームの中に垂直に配置した8つの平らなプラスチック凹部を備えた12モジュールを挿入し、正確に96穴の微量滴定プレートの寸法を有する(EIAシステム用の標準):
【0053】
(A1)凹部あたり0.1mlのAffiniPure(R)ヤギ抗マウスIgG、Fcフラグメント、ヒト、ウシ、ウマ血清タンパク質(Dianova(R)、Kat.Nr.115−005−071)に対して吸着し、結合緩衝液中で1:1000(=ミリメートルあたりタンパク質1.8μg)に希釈する;夜通し4℃でまたは2時間37゜でインキュベート。
【0054】
洗浄緩衝液中で3回洗浄(Dynatech 96穴プレート洗浄器)
(A2)凹部あたり0.1mlのBDV−Nタンパク質p40およびBDV−Pタンパク質p24に対するモノクロナール抗体(W1およびKFU2、参照文献:Arch.Virol.(1993)Suppl.7:111−133)(“捕捉”抗体として)、それぞれ希釈緩衝液中で1:500に希釈。2時間37℃でまたは夜通し4℃でインキュベート。
【0055】
その後、各プレートは4℃で少なくとも再使用4週前まで保管することができる。
【0056】
(B)PBMC中のBDV抗原(AG)の決定プロトコル
準備:
− A2までコーティングしたプレートの洗浄、洗浄緩衝液中で3回
− I.で単離したPBMCの超音波処理(20サイクルmin−1、40mA)(Branson Sonifier B15P;参照文献Mol.Psychiatry(1996)1:200−212)。
【0057】
AG試験:
(B1)試料希釈:プレコーティングしたプレートの各凹部の中に希釈緩衝液0.1mlをのせ、Aで超音波処理したPBMC(0.1ml)または血漿(0.1ml)を加え(=1:2)、別の7段階でベース2(1:256まで)にさらに希釈する;夜通し4℃でインキュベート。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0058】
(B2)凹部あたりBDV特異的イエウサギ抗血清0.1ml(たとえばGC12、免疫蛍光力価1:10000)(=検出抗体)を対応する希釈比(1:1000、IF力価より10倍に濃縮)で希釈緩衝液の中へ;2時間37℃でインキュベート。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0059】
(B3)凹部あたり0.1mlのアルカリ性のホスファターゼと結合したAffiniPure(R)ヤギ抗イエウサギIgG、Fcフラグメント特異的、ヒト血清タンパク質(Dianova(R)、Kat.Nr.111−055−046)に対して吸着(=二次抗体)、抱合体希釈緩衝液中で1:3000に希釈;1時間37℃でインキュベート。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0060】
(B4)凹部あたり基質溶液0.1ml(1mg/ml p−ニトロフェニルリン酸塩;Sigma、基質ペレットとして入手可能)を基質希釈緩衝液に;室温で5−10分間、もしくは陽性検査で発色反応(無色から黄色へ反転)が現われるまでインキュベート。
【0061】
(B5)凹部あたり阻止溶液0.05ml(3モルNaOH溶液)を加える。
【0062】
(B6)微量滴定プレート用マルチスキャン(たとえばBIO RAD 2550EIA READERまたはDynatech)にて405nmで測定;“ブランク”−非転換基質に対する測定。準定量評価で十分:(+)=弱陽性ないし最大4+=非常に強い陽性;+/−は限度値を表し、第2回目の調査を必要とする。(例は応用の場合を参照)。
【0063】
(C)血漿中のBDV特異的循環免疫複合体(CIC)の決定プロトコル:
準備:
− A2までコーティングしたプレートの洗浄、洗浄緩衝液中で3回。
【0064】
CIC試験:
(C1)試料希釈:希釈緩衝液0.1mlをプレコーティングしたプレートの各凹部の中へ取る;Aで:希釈緩衝液0.09mlを加え+I.で調製した血漿0.01ml(=希釈1:20)を、別の7段階でベース2(1:2560まで)にさらに希釈する;37℃で1−2時間インキュベート(標準時間:37℃で1時間)。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0065】
(C2)凹部あたり0.1mlのアルカリ性のホスファターゼと結合したヤギ抗種(試料の種に対応)IgG、Fcフラグメント(同様にDianova(R)から入手可能)(=二次抗体)、抱合体希釈緩衝液中で1:3000に希釈;37℃で1時間インキュベート。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0066】
(C3)凹部あたり基質溶液0.1ml(1mg/ml p−ニトロフェニルリン酸塩;Sigma、基質ペレットとして入手可能)を基質希釈緩衝液の中へ;室温で5−10分間もしくは陽性検査で発色反応(無色から黄色へ反転)が現われるまでインキュベート。
【0067】
(C4)凹部あたり阻止溶液0.05ml(3モルNaOH溶液)を加える。
【0068】
(C5)微量滴定プレート用マルチスキャン(たとえばBIO RADまたはDynatech)にて405nmで測定;“ブランク”−非転換基質に対する測定。準定量評価で十分:(+)から4+まで(試験Bも参照);しかし同様に最終点決定による力価表示も可能(例は応用参照)。
【0069】
(D)血漿中のBDV特異的抗体(AK)の決定プロトコル:
準備:
− A2までコーティングしたプレートの洗浄、洗浄緩衝液中で3回。
【0070】
AK試験:
(D1)凹部あたりボルナ病で死亡したウマの10%脳懸濁液0.1ml(=検出抗原)を対応する希釈比(1:50)で希釈緩衝液の中へ;選択肢として1997年12月12日にNr DSM ACC2334でDSMZに寄託した永続的にボルナ病ウィルス株に感染した細胞株の細胞培養上澄液を希釈緩衝液中1:100〜1:300の間で希釈して使用することができる(ウィルス力価10ffu/ml:1:300で)。4℃で夜通しインキュベート(ffu=focus forming unit)。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0071】
(D2)試料希釈:希釈緩衝液0.1mlをプレコーティングしたプレートの各凹部の中へ取る;Aで:希釈緩衝液0.08mlを加え+I.で調製した血漿0.02ml、前希釈1:5、(=希釈1:50)を、別の7段階でベース2(1:6400まで)にさらに希釈する;37℃で1時間インキュベート。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0072】
(D3)凹部あたり0.1mlのアルカリ性のホスファターゼと結合したヤギ抗種(試料の種に対応)IgG、Fcフラグメント特異的(Dianova(R))(=二次抗体)、抱合体希釈緩衝液中で1:3000に希釈;37℃で1時間インキュベート。
洗浄緩衝液中で3回洗浄
【0073】
(D4)凹部あたり基質溶液0.1ml(1mg/ml p−ニトロフェニルリン酸塩;Sigma、基質ペレットとして入手可能)を基質希釈緩衝液の中へ;室温で5−10分間もしくは陽性検査で発色反応(無色から黄色へ反転)が現われるまでインキュベート。
【0074】
(D5)凹部あたり阻止溶液0.05ml(3モルNaOH溶液)を加える。
【0075】
(D6)微量滴定プレート用マルチスキャン(たとえばBIO RADまたはDynatech)にて405nmで測定;“ブランク”−非転換基質に対する測定。評価方法は試験Cの通り。
【0076】
III.緩衝溶液
結合緩衝液:
原液A:0.02M NaHPO・HO 2.76gを1000ml A.bidestへ
【0077】
原液B:0.02M NaHPO・2HO 3.561gを1000ml A.bidestへ
【0078】
使用溶液:
65ml溶液A+45ml溶液B+14.6gNaClを1000ml A.bidest pH7.6へ
【0079】
洗浄緩衝液:
NaCl 45g(1000mlあたり9g)
Tween20 2.5g(1000mlあたり0.5g)
NaN 1.0g(1000mlあたり0.1g)
5000ml A.bidestへ
【0080】
希釈緩衝液:
KHPO 0.2g
NaHPO・12HO 2.9g
NaCl 8.0g
KCl 0.2g
Tween20 0.5g
NaN 0.2g
1000ml A.bidestへ、pH7.2はコントロールもしくは調整しなければならない。
【0081】
抱合体希釈緩衝液(TBS−TWEEN):
TRIS 2.4g
NaCl 8.0g
KCl 0.2g
Tween20 0.5g
900ml A.bidestの中に溶解し、濃縮HCLでpH8.0に調整し、次いで1000mlまで満たす。
【0082】
基質希釈緩衝液(ジエタノールアミン緩衝液):
ジエタノールアミン 97ml
MgCl 0.1g
NaN 0.2g
843ml A.bidestの中に溶解し、次いで60ml 1 N HCLを加え、pH9.8に調整する。
【0083】
阻止溶液(3M NaOH):
NaOH 120g
1000ml A.bidestへ
【0084】
IV.市販の上記試験システム用の試薬の仕入先:
1.Ficoll(R)−分離溶媒:Biochrom KG、D−12247ベルリン
2.クエン酸塩小管:Sarstedt、D−51588ニュンブレヒト
3.EIA微量滴定−ストリップ(Maxi Sorp Immunoモジュール)F−型:Nunc、Roskilde、デンマーク
4.二次抗体用酵素抱合体:Dianova、製造者:Jackson Immuno Research Labs Inc.、ウェスト グローブ、ペンシルベニア州、米国
5.EIA−試験用洗浄装置:Dynatech Ultrawash plus;Dynatech Labs.Inc.、キャンティリー、ヴァージニア州、米国
6.酵素抱合体用基質(アルカリ性ホスファターゼ用):
Sigma Chemical Co.、セントルイス、ミズーリ州、米国
7.KCLを除く緩衝液物質(IIIに):Merck KGaA、D−64271ダルムシュタット、Fluka Chemie AG、CH−9471ブフス
8.光度計(微量滴定プレート用):BIO RAD Labs.Hercules、カリフォルニア州、米国またはDynatech Labs.Ind.、キャンティリー、ヴァージニア州、米国
9.PBMCの細胞単離用超音波装置:Branson Sonifier、B15JP、Branson Sonic Power Company、ダンバリー、コネティカット州、米国
【0085】
V.BDV特異的試薬
1.モノクロナール抗体:
試験B、C、D用のベースコーティング(段階A2)として必要
1a)W1、BDVのNタンパク質(p40)上の配列エピトープを識別する。結合部位は変わらない。すなわち宿主種すべてにわたって識別される。抗体は参照文献Arch.Virol.(Suppl)(1993)7:111−133に特徴づけられている。
【0086】
1b)KFU2、BDVのPタンパク質(p24)上の配列エピトープを識別する。結合部位は変わらない。すなわち宿主種すべてにわたって識別される。抗体は参照文献Arch.Virol.(Suppl)7:111−133(1993)に特徴づけられている。
【0087】
2.イエウサギ抗血清(特異的検出抗体):
段階B2における試験B(AG)のために必要
血清は実験的に感染させたイエウサギを使用することができる(参照文献V、1aに同じ)。この血清は免疫蛍光試験で1:2000の最小力価を有し、ウェスタンブロットでBDVの少なくともNおよびPタンパク質(p40およびp24)を識別しなければならない。ボルナウィルスは現在の研究水準によれば遺伝学的に非常に安定しているので、すなわち種々のウィルス株の中に僅かな配列差が見出されているだけなので、ポリクロナール抗血清は一般に異なる種のボルナウィルスのタンパク質を識別する。
【0088】
これは、ヒト株が動物株で従来見出されていないアミノ酸レベルで重要な点突然変異を示すにもかかわらず、従来得られていた僅かなヒト株にも該当する(参照文献Mol.Psychiatry(1996)1:200−212;Virus Res.(1996)44:33−44)。
【0089】
試験説明で挙げた血清GC12および別の動物基準株Vによる感染によって得られた抗血清に加えて、種々のヒトBDV株による実験的な感染によって作られた特定のイエウサギ血清を使用し(参照文献Mol.Psychiatry(1996)1:200−212)、ウィルス性タンパク質の全スペクトルを識別することができる。
【0090】
3.特定の抗原懸濁液
段階Dにおける試験D(AK試験)のために必要
ボルナ病で死亡したウマの脳懸濁液(10%)は高濃度のウィルス性タンパク質(特にNおよびPタンパク質)を含有する。BDV感染の結果として現われる致死性の進行性(progrediente)の神経学罹患は段階的に発生し自発的に減退する行動障害もしくは臨床的症状が現われずに経過するBDV感染に比べてまれである(参照文献:Arch.Virol(1997)Suppl.13:167−182)。いわゆる典型的なボルナ病と呼ばれる脳炎は、おそらくコントロールがきかなくなったウィルス産生に起因する。脳内のウィルス力価は10〜10FFU/mlに達し、それにより実験的に感染した実験室動物の範囲にある(参照文献:Prog.med.Virol(1988)35:107−151)。
【0091】
抗原懸濁液として直接ウィルスおよび抗原力価が決定された一定の脳懸濁液を使用することができる。上記構造におけるAK試験のために、永続的にBDV(動物および人間株)に感染した細胞株から成る懸濁液も使用可能である。後者は特に標準化目的に適している。使用可能の細胞株はブダペスト協定に基づき番号DSM ACC 2334のもとにDSMZに寄託されている(寄託日1997年12月12日)。
一定の抗原溶液は陽性検査として試験B(AG試験)に使用可能である。
【0092】
VI.本発明に記載された試験組合せの試験原理の簡単な説明
試験組合せはただ1つの血液試料中の3種類の感染上重要なBDV試験パラメータ、すなわち抗原(AG、試験B)、循環免疫複合体(CIC、試験C)および抗体(AK、試験D)のための三重試験として考案されている。これらの試験は、たとえば全く特定の予測された疾患段階の検査のために、それぞれ個別的に実施することもできる。これらの試験は固相定量法として構成されていて、光度測定により評価される。試験反応および経過は今日実験室標準である微量滴定システムで行なう。
【0093】
ベースコーティングとして説明したA部は3つもしくは4つの試験に全て等しく利用される。ベースコーティングはこの試験組合せの核心部であり、高いBDV特異性に対して責任を負う。これはボルナウィルスのNおよびPタンパク質(p40、p24)の典型的なエピトープに向けられた2つのモノクロナール抗体から成るセットにより作られる。この“捕捉”抗体の非常に効果的な使用は抗マウス抗体によるプレコーティングによって達成される。このプレコーティングが無い場合、特異的モノクロナール抗体のアフィニティクロマトグラフィの洗浄が必要である。AG検出用の試験BではPBMCまたは血漿中に(自由に)存在するp40およびp24タンパク質が“捕捉”抗体によって結合される。同様にBDV特異的であるイエウサギのポリクロナール検出抗体により、結合した抗原は試料から識別され、酵素結合指示薬系を介して可視化される。このいわゆる“二重サンドイッチ方式”は多量の細胞タンパク質中の少量のBDV抗原を2種類の抗体系への特異的結合によって検出可能になるという長所を有する。
【0094】
CIC検出用の試験Cではプラスマ中に存在するBDV免疫複合体の抗原部が「捕捉」−抗体によって結合される。免疫複合体の抗体部は次の反応段階で酵素標識された抗−抗体(二次抗体)と結合し、これは指示薬系を介して可視化される。この実際上当惑させる簡単な試験構造により、BDV特異的であり、それにより診断的に重要であるCICだけが可視化される。この試験は本発明の核心部であり、従来存在していた診断上の間隙を埋める。BDV特異的CICは本発明者によって見出され、その検出が開発された。
【0095】
AK検出用の試験Dではプラスマ中に存在する(自由な)p40およびp24に抗するBDV抗体が、あらかじめ“捕捉”−抗体によって結合された検出抗原溶液を介して決定される。特異的に結合した抗体は、酵素標識された抗−抗体(二次抗体)、指示薬系を介して可視化される。試験構造は検出抗原溶液として洗浄されていない感染した脳または細胞培養懸濁液を、特異性を失わずに使用できるという長所を有する。この特異性は“捕捉”−抗体によって保証される。
【0096】
他のより簡単なEIA−ベースに対するAK試験のために、固相としてプラスチック担体に結合されなければならない常に洗浄された抗原溶液が必要になるであろう。これらの試験はたしかに実施においてより短くなるが、抗原洗浄によって労力およびコストがかかる。
【0097】
標準BDV抗体試験として他の場所で現在間接免疫蛍光試験が実施されている(参照文献:J.Med.Virol.(1992)36:309−315)。この試験は新しいシステムに比べ、結果が定量的および定性的に他の実験室と比較することができるという長所を有する(Review:CTMI(1995)190:103−130)。免疫蛍光力価は一般にEIA力価よりも低い。第VII部に示した縦断面調査では、血清学的な基礎に基づいてのみ調査された別の結果との比較可能性を保証するために、抗体が免疫蛍光によって決定された。試験組合せに示したEIAベースのAK試験はより高い感受性によって抗体の検出方法を改善するが、最終結果で序文に記載した低い力価および検出限界を下回る低下では何も変化しない。このため従来の方法で欠けているAK検出はBDV感染を除外しない。自由抗体の一過性だけの発生はCIC形成によって説明可能である。
【0098】
4つの試験パラメータに基づき以下の診断コンセプトが生じる:
CAG:PBMCからの抗原試験はウィルス増殖用の急性マーカーとして適している。cAGは疾患段階の短い間だけ測定可能である。
【0099】
pAG:プラスマ中で実験された抗原はウィルス増殖の結果として細胞中に発生する。一般にcAGより少し遅く現われ、さらにまた多くは該cAGと同時に現われ、しばしば数週間で検出可能である。pAGは同様に疾患段階中の急性マーカーである。ただし該急性マーカーの検出可能性は抗体およびそれに続くCIC形成の速さに依存する。経過調査(毎週)では、個々の試料でpAGのみが陽性に測定されることが確認された(たとえば1週目;pAGのみ、2週目:pAG+CICなど)。
【0100】
CIC:循環免疫複合体は非常に良好な感染マーカーおよび治療コントロールマーカーである。抗ウィルス性の治療下で長期的にCICの消滅が観察され、もしくは新規形成が全く観察されなかった。CICの半減期は理論的に4週間になる;ただしCICは急性疾患発生後4週間でもしばしばまだ検出可能である。治療しない場合、CICの代謝レベルは一般に維持されたままになる。CICの測定は、そのため潜在的感染のスクリーニングとして健常人にも適している。
【0101】
AK(Ab):抗体は常にまず抗原によって刺激されて発生する。急性段階で抗体力価は、抗体が免疫複合体中で結合されるので、低いかまたは検出できない。抗体は回復期でより良く検出可能である。(注釈:以前に第三者側から刊行されたデータが常に著しく非感受的である免疫蛍光試験(IF)に係わるため、その結果、時々抗体が検出可能であったことについて指摘する)。
【0102】
以下の応用例では、感染の状態が連続的に(特に疾患段階で)変化し、永続的なウィルス感染のこの型にとって(活性化段階中の低い増殖率により)診断的に複数のパラメータの検出が好適であることを示す。
【0103】
VII.本発明の応用例
以下、ヒトの領域から3つの症例と、動物の領域から2つの症例とを示す。これらの例は、特に7か月までの長い観察期間が平均を超える大きい試料数(1つの個体から23まで)によって調査することができたため、複数から選択された。
【0104】
ヒト患者1:(原始細胞:D.R.)
− 性別:男性
− 年齢:59歳
− 臨床的診断:再発性大鬱病性障害(rMDD=recurrent major depressive disorder)、さらに神経性の関与
− 調査:急性の抑鬱状態の症状発現
− 観察期間:27週間(約7か月、1996年5月〜11月)
− 試料数:23、その中の13は毎週間隔で
− 概要試験結果:
抗原:4/23
CIC:23/23
抗体:0/23
経過詳細:表1
【0105】
ヒト患者2:(原始細胞:G.R.)
− 性別:女性
− 年齢:76歳
− 臨床的診断:rMDD
− 調査:急性の抑鬱状態の段階
− 観察期間:21週間(約5か月、1996年6月〜11月)
− 試料数:18(その中の14は毎週間隔で)
− 概要試験結果:
抗原:4/18
CIC:17/18
抗体:3/18
経過詳細:表2
【0106】
ヒト患者3:(原始細胞:A.J.)
− 性別:男性
− 年齢:63歳
− 臨床的診断:rMDD
− 調査:急性の抑鬱状態の症状発現
− 観察期間:6週間(1996年8月〜9月)
− 試料数:7、毎週
− 概要試験結果:
抗原:1/7
CIC:4/7(2試料+/−)
抗体:1/7
経過詳細:表3
【0107】
ウマ患者1:(A.S.、ノルトラインヴェストファーレン州から)
− 性別:オス、ヴァルラッハ、ハノーファラナー
− 年齢:11歳
− 臨床的診断:ボルナ病、感情鈍麻、嗜眠状態、本能欠失、食挙動変化の重度の症状発現;自然治癒(Arch Virol(1993)Suppl 13、in press)
− 調査:急性疾患段階でおよび回復後
開始:疾患開始後3週間
− 観察期間:28週間(7か月、1995年6月〜1996年1月まで)
− 試料数:8(6完全調査)
− 概要試験結果:
抗原:4/6
CIC:4/6
抗体:5/6
経過詳細:表4
【0108】
ウマ患者2:(F.D.)バイエルン州から
− 性別:オス、バイエルンヴァルラッハ
− 年齢:15歳
− 臨床的診断:ボルナ病、重度の神経学的経過形態;安楽死(1996年8月);
第1症状発現1994年に、これは自然治癒
− 観察期間:14週間(1996年5月〜8月まで)
− 試料数:3血液試料、1髄液試料
− 概要試験結果:
血液:抗原:2/3
CIC:3/3
抗体:0/3
髄液:AG:所見+/0
CIC:1/1
抗体:0/1
経過詳細:表5
【0109】
選択した症例中のヒト患者の年齢分布は非典型的である。全年齢グループから対応する経過がある。これらの経過は、急性疾患段階で調査して、再発性(rMDDまたは分極罹患)の情動罹患にとり典型的である。
【0110】
無症状の間欠期には一般にCICの濃度が低いままであり、他方PBMC中の抗原および抗体はもはや検出できない。CICの永続性の期間および力価高さは先行するBDV感染の活性化段階の強度に依存する。我々のこれまでの調査にれば、CICは少なくとも3か月継続する(疾患症状発現後)。非常に長い無症状の間欠期(たとえば数年)の場合、まったく体系的な調査がない。個々の調査から、我々はCICも消滅することがあることを知っている。長い健康の間欠期後の新たな抑鬱状態の症状発現の開始には、3つのパラメータの全ての状態が開始調査で陰性になることがある。従って確実にBDV感染を排除できるようにするため、ただ1回の調査だけでは十分ではない。むしろ少なくとも疾患症状発現の最初3分の1で第2の調査が必要である。感染がある場合、一般にその場合は少なくともCICがまだ陰性AGもしくはAK所見で見出される。
【0111】
これは実際上、BDV感染が時間的間隔を考慮する場合本発明に示したCICおよびAGとAKを併せて考慮する新しい三重試験によって、十分な安全性で識別できることを意味する。
【0112】
ウマ患者症例は、罹患した感染動物を考慮する。健康な無症状の感染保菌者はしばしばCICによってのみ検出可能である。健康なストック中の調査例はX.以下に記載した。
【0113】
第VII部の症例開示の詳細:
Figure 0003605035
【0114】
注釈:
ヒト患者1は、該ヒト患者が少ない患者に含まれる限りでの特殊症例を表し、該患者では急性疾患段階において毎週の検査でほぼもっぱら非常に高いCIC濃度になるが、しかしPBMC中には自由抗体を全く検出できず、ごくまれにAGが検出可能であった(序文も参照)。我々は、PBMC中に形成されたBDV−AGが即時にプラスマの中へ入り込み、CIC中に存在する抗体によって結合されることを想定する。このような患者は従来の試験方法によってはCICを考慮せずに実質的に検出できないであろう。
【0115】
我々は最初の11試験週間をC以下に記載した慣例的な試験バージョンで調査しただけでなく、各々1つだけモノクロナール“捕捉”−抗体の使用により(試験段階A2)それぞれp40またはp24により形成されたCICの量を決定した。補充表ではp40−CICおよびp24−CICの量が明らかに変化し、時間的な濃度特性が識別可能になることが明らかである。これらのデータはCIC検出の非常に高い特異性に関する付加的な証拠としても提供される。すなわちA2(“捕捉”−AKの選択)でそれぞれのプレコーティングに応じて、CICは個々のウィルスタンパク質に関しても決定することができる。
【0116】
Figure 0003605035
【0117】
Figure 0003605035
【0118】
注釈:
個々に示した疾患経過における感染パラメータの経過は、類似の形態で感染した多数の患者にも当てはまる。急性マーカー“PBMC中のAG”はピーク値の形態で検出可能であるが、数週間にわたるプラトーとしては検出できない。しかしCIC測定は、抗原が連続的に一団で形成され、細胞からの抽出後に抗体によって複合体化されることを示す。従って自由抗体は散在的だけでも全間欠期において検出可能である。
【0119】
Figure 0003605035
【0120】
注釈:
最初の4試験週間でPBMC中のAG、CICおよび抗体を検出することができた。最も信頼できるパラメータは再びCICの形態で可視化できた。この例は、比較的低くかつ短い抗原産生の場合でもCICが検出可能であることを示しているが、ただしその場合は低濃度でのみ検出可能である。
【0121】
Figure 0003605035
【0122】
注釈:
このウマは異常に重くかつ長期の罹患段階を通過したが、それにもかかわらず完全治癒には至らなかった。ただし陽性抗体試験の頻度はむしろ非典型的であり、これはおそらくPBMC中の非常に強い抗原産生(まれにこのように高い)に起因している。疾患段階がより短い場合、抗体は一般に同様に散在的であり、抑鬱状態のヒト患者の場合のように低い力価で検出可能である。
【0123】
Figure 0003605035
【0124】
注釈:
このウマはボルナ病で死亡もしくは安楽死させる必要があった。急性疾患段階では、それにもかかわらずプラスマ中に自由抗体を検出することができなかった。この感染は重度の疾病にもかかわらず血清学的な方法によってだけでは検証できなかったであろう。このウマの場合、過度のCIC力価およびPBMC中のAGが見出されている。これは、最終的にコントロール不能に陥らざるを得ないウィルス感染の強い活性化段階を示している(髄液も陽性であった)。
非常に高いCIC力価は、ヒト患者の場合のように、BDV感染したウマの場合もむしろまれである。
【0125】
AGおよびCIC試験の評価方法:
一般に相対的なパラメータ濃度を表す準定量的な評価が力価表示に優先されるべきである。各パラメータは、試料あたり8段階の希釈系列で測定される。希釈と平行に減少する絶滅は力価評価で付加的な安全性を与える。該絶滅は考慮してよいが、しかし最終点力価決定のために考慮してはならない。
【0126】
評価AG試験:
決定のために細胞懸濁液または血漿試料を1:2以上で希釈する。
【0127】
陰性コントロールは一般に0.05〜<0.1絶滅である。
+/−限度値 0.1−0.12 1:20および透明の希釈系列の場合
(+)弱陽性>0.12〜0.15 1:20および透明の希釈系列の場合
+陽性>0.15−0.25 1:20の場合
++やや陽性>0.25−0.45 1:20の場合
+++強陽性>0.45−1.0 1:20の場合
++++非常に強陽性>1.0およびそれ以上 1:20の場合
【0128】
殆どのCIC値は平均の絶滅範囲にある。陽性評価のために常に希釈依存性の絶滅減少を検出できなければならない。限度値の試験は非常にまれである。なぜならバックグラウンド発色がまったく発生しないからである。前記絶滅範囲は基準値とみなす。
【0129】
評価AK試験(EIA、試験D)
決定のためにプラスマは1:50以上で希釈する。
陰性コントロールは一般にCICおよびAG試験の場合より少し高くなる(僅かにバックグラウンド発色):0.1〜<0.2絶滅。
+/−限度値0.2〜0.3 1:50および1:100の場合、次いで減退
(+)弱陽性>0.3〜0.4 1:50の場合、透明の希釈系列
+陽性>0.4−0.6 1:50の場合
++やや陽性>0.6−0.8 1:50の場合
+++強陽性>0.8およびそれ以上 1:50の場合
【0130】
陽性評価のために常に希釈依存性の絶滅減少が検出可能でなければならない。陰性コントロールのベース絶滅は>0.2であってはならない。
【0131】
AK試験の評価のために、他の実験室の試験との比較が行われるような場合、準定量的な評価を優先する。AK試験のための例はIX以下に記載する。
【0132】
VIII.試験組合せによるBDV感染の現状の評価
PBMC(同様に血漿)中のAG検出は急性の活性化過程のためのパラメータである。CICパラメータは経過調査で以前の間欠期を評価する。CIC値がこの間欠期に上昇する場合、これはウィルス抗原が形成されていて、試験時点ですでに複合体の形態で存在することを意味する。自由抗体が検出可能かどうかは、抗原産生との関係で抗体産生によって決定される。抗体産生がまさに初めて活性化一団によって新たに開始された場合、殆ど自由抗体は検出できないが、それに対しCICは検出可能である。後の時点で抗原産生が減少する場合、自由抗体の検出の機会が増大する(同時のCIC検出ありまたはなし)。
この関係を考慮する三重試験の解釈は臨床的な経過の評価に非常に役立つ。
【0133】
以下の試験配列は今日の水準に従って可能である:
1.AG陰性 CIC陰性 AK陽性
感染はあるが、非活動的であり、急性でも最後の週でもない。
2.AG陽性 CIC陰性 AK陰性
感染は調査時点までにまさに完全に急性に活性化しているが、以前は活性化していない。
3.AG陽性 CIC陽性 AK陰性または陽性
感染があり、活性化開始はすでに数週間前であるが、活性化は調査時点でまだ急性である。
4.AG陰性 CIC陽性 AK陰性または陽性
感染があり、活性化開始はすでに数週間前であり、場合によっては数か月前である(それぞれの調査間欠期による)。活性化は調査時点の直前でもはやない。初回調査の場合、:“感染がある”という明言だけを行なうことができる。
5.AG陰性 CIC陰性 AK陰性
BDV感染の徴候なし。急性疾患段階で2つの完全な陰性試験の場合、感染を除外することができる。
【0134】
少なくとも2つの完全な陰性試験(間隔4〜6週間)は治療コントロールとしても抗ウィルス性の治療の終了前(Lancet(1997)349:178−179)に要求される。
【0135】
従来の調査は、CICが抗ウィルス性の治療効果の評価に非常に感受性のあるマーカーであることを示している。該マーカーはすでに実施された臨床的な回復後の最後のパラメータとしてまだしばしば検出可能であるが、治療の継続により後に消滅する。
【0136】
IX.CICおよびAGと平行の、AK試験の例
疾患段階中のウィルスパラメータの進展が実験的に示された症例説明の場合と異なり、ここでは強陽性のヒト試料(1437)と弱陽性(AGにとっては完全に陰性の)試料(890)とが完全な希釈系列で表わされなければならない。両試料は米国から由来し、4日間を要する輸送後同一の試験項目で4/94で試験された。
【0137】
Figure 0003605035
【0138】
Figure 0003605035
【0139】
Figure 0003605035
【0140】
Figure 0003605035
(上述のように、“バックグラウンド”レベルは0.200までより高くすることができる)。
【0141】
Figure 0003605035
【0142】
Figure 0003605035
【0143】
注釈:
試料1437はPBMC中で異常に高い抗原発現を示した。平均ではこの値が明らかにより低くなる。試料1437では配列3(VIII、評価参照)が当てはまる。すなわちAG陽性、CIC陽性およびAK陽性である。感染の活性化段階は急性であるが、すでに数時間経っている。さらに注目すべきことは、標準免疫蛍光試験がまさにまだ検出可能の1:10の力価を生じたのに対し、三重試験セットのAK試験はより高い感受性に基づき明らかに陽性のAK結果をもたらした。
【0144】
試料890はPBMC中の抗原試験で完全に陰性であった。免疫蛍光による標準抗体試験は同様に陰性であった。この両方のパラメータによっては潜在的感染は識別できなかったであろう。両方の抗原および対応するAK試験(三重セット)のためのCIC試験は限度値であった。すなわち感染の疑いがあった。このような場合には、上述のように個々の抗原のための試験の応用が解明の機会を提供する。それ以外このような場合には、明確な結果に到達するため、別の継続試料を調査する必要がある。試料890にはVIII(評価)における配列4(もしくは5)が当てはまる。
【0145】
X.無症状のウマ在高の感染検出
1995年8月〜10月まで33のタネウマ飼育場からの222頭の健康な全血培養ウマがBDVについて調査された。この場合、三重組合せからAG試験およびCIC試験が使用された。抗体は標準免疫蛍光試験によって調査された。タネウマ飼育場あたりの調査したウマの平均の数はa6.7+−5.1であった。
【0146】
我々は100%浸潤を33のタネウマ飼育場のうち14で見出した(=42.4%)。活性化された感染の徴候としてのPBMC中のAGは、221頭のウマのうち38頭だけであった(=17.2%)。AK(IF試験)は222頭のうち68頭(=30.6%)に検出された。両方の百分率は健康な在高の中の他の調査に相当する。しかし実際の浸潤はCIC試験によって初めて明らかになる。我々は陽性CICを219頭のウマのうち156頭に見出した(=71.2%)。ウマの4分1強(26.2%)でCICがただ1つの感染マーカーであった(221頭の動物のうち58頭)。すなわち各々4頭に1頭の健康な動物は潜在的に感染していたが、CICパラメータを介してのみ検出することができた。
【0147】
以下、このグループから4つのタネウマ飼育場から6頭の動物の例でCIC値の完全な滴定による調査結果をまとめる。
【0148】
Figure 0003605035
【0149】
Figure 0003605035
【0150】
Figure 0003605035
【0151】
Figure 0003605035
【0152】
Figure 0003605035
【0153】
Figure 0003605035
【0154】
注釈:
例1に高陽性および低陽性のCIC結果を対比する。25歳のオスウマ1b(Nr.529)の高齢にかかわらず、CIC値は必ずしも高くなっていない。
【0155】
例2は比較可能年齢で同一のタネウマ飼育場から2頭のメスウマを示す。メスウマ2a(495)は感染していて、平均のCIC値を有していた。メスウマ2b(8496)は、それに対しCIC陰性であって、感染していなかった。
【0156】
例3に異なる年齢グループから同じタネウマ飼育場からの2頭の高陽性の動物を示す(23歳および9歳)。より若い動物は非常に高いCIC値を有していた。
【0157】
全ての動物に対し、以前にも調査時点でも罹患していなかった高価な飼育ウマであることが等しく当てはまる。
【0158】
本発明はすでに公知のパラメータすなわち白血球中の抗原(AG)およびプラスマ中の抗体(AK)と、新たに見出された血漿中の試験パラメータ“循環免疫複合体”(CIC)の組合せによって初めて種を包含する(ほぼ)遺漏のないBDV感染の種々の段階の検出を可能にする。3つのパラメータは、全てただ1つの血液試料によって決定することができる。本発明に初めて記述された、唯一の長期に永続する感染マーカーとしてBDV特異的CICの検出は、健康な保菌者の検出(潜在的感染)も罹患した個体における感染経過および治療効果の評価をも可能にする。その場合、体液中の被検体液試料で自由循環免疫複合体がBDV抗原とそれに蓄積された特異的抗体とから適切な免疫学的試験によって検出される。
【0159】
以下、さらにもう1つの例を図面を利用して説明する。
【0160】
図1、図2、図4および図5に、感染状態が(特に疾患段階で)どのように連続的に変化し、永続的ウィルス感染のこの型にとり(活性化段階中の低増殖率により)診断的に複数のパラメータの検出が好適であることを概略的に示す。記載されているのは、それぞれ“数週間”にわたる405nmでの絶滅である(調査経過)。各図面は以下の経過を示す:
CIC−循環免疫複合体
cAg−細胞抗原
pAg−プラスマ中の抗原
Ab−抗体(EIA)
【0161】
図1はヒト患者1(原始細胞D.R.)、入院による臨床的世話中の年齢59歳のrMDD患者のデータを示す(抗原抑鬱薬による治療、非抗ウィルス性)。調査期間は約3か月であった(18週間)。試験システム:EIA;希釈:cAG1:2、CIC1:20、pAG1:2、1:100以上;排除限度0.1試料源:cAG用:cAG用に超音波処理したPBMC、その他対応するプラスマ試料。
【0162】
図2は30歳のOCD患者のための図1に対応する線図を示す(OCD=obsessive compulsive disorder入院による臨床的処置中)。BDV感染はこの患者の場合、抑鬱状態の患者の場合と同様に重要な役割を演ずる。両患者グループ − 抑鬱状態もOCD患者も − セロトニンコントロールされた過程を妨げられることがある。これは、BDVウィルスが機能的に一定の位置を脳内と神経節に係合するので、それと関連していると思われる。図1および図2は互いに類似のパラメータ推移を示す。
【0163】
図3は動物の分野から、しかも2頭のボルナ病のウマからの2例を示す。ここではそれぞれ試料を1つだけ調査した。pAG(自由プラスマ抗原)およびAb(=自由プラスマ抗体(AK)、EIAで測定)とCICの関係を良く識別できる。試料4311は1997年3月に(疑いのある)臨床診断に基づき“ボルナ病”が調査された北ドイツ(原始細胞G.)産のウマから得られた。IF抗体力価は1:40であった。試料5231は、1997年5月に臨床診断に基づきボルナ病が調査された南ドイツ(原始細胞D.)産のウマから得られた。IF抗体試験は陰性であった。このウマは2か月前に、1997年3月に罹患し、感情鈍麻および嗜眠状態を示した。5月にまだ残っていた症状は首振りと硬直した歩みであった(EIAの測定パラメータ:希釈cAG1:2、CIC 1:20、pAG1:2、1:100以上、排除限度=0.1、試料基礎:cAg:超音波処理したPBMC、その他は対応するプラスマ試料)。
【0164】
各図の基礎におくデータは以下の表形式で表す:
【表1】
Figure 0003605035
【0165】
【表2】
Figure 0003605035
【0166】
【表3】
Figure 0003605035
【0167】
最後に図4a〜4dは種々の希釈によるCSF試料の種々の結果を示す。図a)〜c)は情動障害における高い陽性の抗原マーカーと、d)は精神分裂病における陰性の試験結果とを示す。
【0168】
高い値は急性抑鬱状態中の脳内の一過性の激しいウィルス増殖を表す。
【0169】
各図面の詳細:
図a:患者36のCSF試料 − 大鬱病性障害、第2症状発現、女性、58歳。
【0170】
図b:患者137のCSF試料 − 大鬱病性障害、第2症状発現、女性、29歳。
【0171】
図d:CSF試料 患者27:精神分裂病、偏執症性型、慢性、男性、39歳;
患者62:精神分裂病、偏執症性型、非特異的、女性、37歳;
患者130:精神分裂病、偏執症性型、準慢性、女性、20歳
【0172】
XI.まとめ
ボルナ病ウィルス(BDV)は被包化陰性鎖RNAウィルスの新しいファミリのプロトタイプとみなされる。BDVは神経細胞、さらにまた大脳中の非神経細胞および細胞を破壊しない身体に感染する。BDV感染は永続的である。該BDV感染は人間および多くの家畜および有用動物に現われる。ヒトBDV感染は高い確率で段階的な情動障害に関与していて、動物の場合、BDVは段階的な行動障害を引起こす。個体の危険因子は潜在的感染の活性化の頻度とそれにより罹患危険性とを決定する。無症状の保菌者はそれぞれの種の中に存在する。診断はウィルスの低増殖率と長い潜在的段階とによって困難になる。
【0173】
本発明は、すでに公知のパラメータ、白血球または血漿中のAGおよびプラスマ中のAKと、新たに見出された試験パラメータ、血漿中のCICの組合せによって人間および動物におけるボルナ病ウィルス(BDV)による感染のほぼ遺漏のない検出を可能にする。3つのパラメータは全てただ1つの血液試料(10mlクエン酸塩添加血)によって決定することができる。
【0174】
本発明で初めて記述された、ただ1つの長期的に永続する感染マーカーとしてのBDV特異的CICの検出は、健康な保菌者の検出(潜在的感染)も罹患した個体における感染経過および治療効果の評価をも可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ヒト患者1(原始細胞D.R.)、入院による臨床的世話中の年齢59歳のrMDD患者のデータを示すグラフである。
【図2】図2は、30歳のOCD患者についての図1に対応するグラフである(OCD=obsessive compulsive disorder入院による臨床的処置中)。
【図3】図3は動物の分野から、2頭のボルナ病のウマの2例を示すグラフである。
【図4a】図4aは、CSF試料についての種々の結果を示すグラフである。
【図4b】図4bは、CSF試料についての種々の結果を示すグラフである。
【図4c】図4cは、CSF試料についての種々の結果を示すグラフである。
【図4d】図4dは、CSF試料についての種々の結果を示すグラフである。

Claims (14)

  1. ボルナ病ウィルス(BDV)感染の検出方法であって、体液中の被検体液試料でBDV抗原とそれに蓄積した特異的抗体とから成る自由循環免疫複合体が免疫学的試験によって検出されることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、永続的BDV感染を実質的に遺漏なく把握するために、付加的に、好ましくはBDV核タンパク質p40(40kDa相対分子量、“Nタンパク質”)および/またはBDV燐タンパク質p24(24kDA相対分子量、“Pタンパク質”)のBDV抗原検出および/またはBDV特異的抗体の抗体検出が実施される方法。
  3. 請求項1または2による方法であって、前記体液試料が血液、尿、または髄液試料であることと、以下の(a)および(b)の処理を行い、
    (a)血液試料から血漿分画を単離し、血漿、髄液または尿試料で互いに別々に以下の試験を実施する:
    (1)BDV抗原の抗原検出、
    (2)BDV特異的抗体の抗体検出、
    (3)CIC検出;
    (b)血液試料から血漿分画および髄液分画を調製する:
    前記(a)(1)による試験を、血液試料の場合には髄液分画および/または血漿分画で実施することとを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記被検体液試料が血液試料であり、全ての調査が1つの血漿試料で実施される方法。
  5. BDVに特異的な循環免疫複合体(CIC)の体液中の検出方法であって、以下の段階を実施する方法:
    (1)そのために準備した担体に、保菌者のFc部位を介して、CIC中に含有された抗原に特異的に結合するBDV特異的なモノクロナール抗体またはポリクロナール抗体を固定すること;
    (2)前記固定された抗体を、CICの存在を試験されるべき体液試料と接触させること;
    (3)段階(1)および(2)によって処理された試料と、体液試料が使用された被検種の抗体に特異的であり且つ被験種とは異なる種の二次抗体、好ましくはヤギ抗種抗体とを接触させること;
    (4)免疫学上の検出方法による二次抗体の量の検出および/または決定を行うこと。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記体液試料が血漿試料である方法。
  7. 請求項5に記載の方法であって、前記二次抗体がヤギ抗体である方法。
  8. 請求項5に記載の方法であって、段階(1)で使用したBDVに特異的なモノクロナール抗体がNタンパク質および/またはPタンパク質抗体である方法。
  9. 請求項5〜8の何れか1項に記載の方法であって、前記担体が吸着的に固定するプラスチック試験プレートであり、このプレートが初めにCIC抗原特異的抗体が得られた種に対して特異的である二次抗体により可能な限り完全にコーティングされ、それに続きCIC抗原特異的抗体がこの二次抗体層の表面に取込まれる方法。
  10. 請求項5〜8の何れか1項に記載の方法であって、CIC抗原特異的抗体の固定が、この方法の段階(1)でポリスチレン固定されたC1qで行われる方法。
  11. 請求項5〜10の何れか1項に記載の方法であって、前記の段階(4)による二次抗体の検出が、EIA法を介して行われる方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記二次抗体の検出は、該二次抗体がアルカリ性ホスファターゼと結合され、p−ニトロフェニルリン酸塩による発色反応を利用して視覚的に可視化または光学式検出器で読出し可能にされるようにして行われ る方法。
  13. 請求項5〜10の何れか1項に記載の方法であって、前記の段階(4)による二次抗体の検出が、RIA法を介して行われる方法。
  14. 請求項3に記載の方法であって、段階(3)のCIC検出が、請求項5〜13の何れか1項に記載の方法によって行われる方法。
JP2000526816A 1997-12-29 1998-12-24 ボルナ病ウィルス(bdv)感染の検出方法 Expired - Fee Related JP3605035B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19758017A DE19758017C2 (de) 1997-12-29 1997-12-29 Verfahren zum Nachweis von Borna-Disease-Virus (BDV)-Infektionen über den Nachweis zirkulierender Immunkomplexe und hierfür verwendbarer diagnostischer Kit
DE19758017.3 1997-12-29
PCT/DE1998/003793 WO1999034216A1 (de) 1997-12-29 1998-12-24 Verfahren zum nachweis von borna-disease-virus (bdv)-infektionen

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002500363A JP2002500363A (ja) 2002-01-08
JP3605035B2 true JP3605035B2 (ja) 2004-12-22

Family

ID=7853465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000526816A Expired - Fee Related JP3605035B2 (ja) 1997-12-29 1998-12-24 ボルナ病ウィルス(bdv)感染の検出方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6403301B1 (ja)
EP (1) EP1044377B1 (ja)
JP (1) JP3605035B2 (ja)
AT (1) ATE367582T1 (ja)
AU (1) AU2510399A (ja)
DE (2) DE19758017C2 (ja)
DK (1) DK1044377T3 (ja)
WO (1) WO1999034216A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190082100A (ko) * 2017-12-29 2019-07-09 유로이뮨 메디지니쉐 라보디아그노스티카 아게 보르나바이러스 감염의 진단 방법

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10006432A1 (de) * 2000-02-14 2001-08-16 Ganzimmun Inst Fuer Ganzheitli Verfahren zum Nachweis von Helicobacter pylori in Stuhl- und Speichelproben
EP1460426A1 (en) * 2003-03-20 2004-09-22 Sysmex Corporation Method for detecting antibody against BDV (Borna disease virus) for detecting a BDV infection
GB0400584D0 (en) * 2004-01-12 2004-02-11 Solexa Ltd Nucleic acid chacterisation
DE102017121046B4 (de) 2017-09-12 2023-07-06 Liv Bode Verfahren zum Nachweis akuter Borna Disease Virus (BDV) Infektionen und eines diagnostischen Kits hierfür, insbesondere in Kombination mit Verfahren zur Unterscheidung akuter von chronischen und ruhenden BDV-Infektionen und diagnostische Kits hierfür

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4551435A (en) * 1983-08-24 1985-11-05 Immunicon, Inc. Selective removal of immunospecifically recognizable substances from solution
US5122112A (en) * 1986-11-21 1992-06-16 Imre Corporation Antigen-specific removal of circulating immune complexes
US5654401A (en) 1990-11-28 1997-08-05 The Johns Hopkins University Borna disease virus-specific protein and kits
US5556744A (en) * 1992-05-29 1996-09-17 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Methods and compositions for diagnosing and treating certain HIV infected patients
US6077510A (en) * 1995-01-06 2000-06-20 Regents Of The University Of California Borna disease viral sequences, diagnostics and therapeutics for nervous system diseases
US6057094A (en) * 1997-01-09 2000-05-02 The Scripps Research Institute Methods and compositions for screening of human Borna disease virus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190082100A (ko) * 2017-12-29 2019-07-09 유로이뮨 메디지니쉐 라보디아그노스티카 아게 보르나바이러스 감염의 진단 방법
KR102424212B1 (ko) * 2017-12-29 2022-07-27 유로이뮨 메디지니쉐 라보디아그노스티카 아게 보르나바이러스 감염의 진단 방법

Also Published As

Publication number Publication date
EP1044377A1 (de) 2000-10-18
ATE367582T1 (de) 2007-08-15
DK1044377T3 (da) 2007-11-19
JP2002500363A (ja) 2002-01-08
WO1999034216A1 (de) 1999-07-08
DE19758017A1 (de) 1999-07-29
DE29880124U1 (de) 2001-03-29
US6403301B1 (en) 2002-06-11
AU2510399A (en) 1999-07-19
DE19758017C2 (de) 2000-03-02
EP1044377B1 (de) 2007-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060188519A1 (en) Peptides, antibodies, and methods for the diagnosis of SARS
CA2905954A1 (en) Methods of detecting donor-specific antibodies and systems for practicing the same
JP2009085753A (ja) サンドイッチイムノアッセイ法
JP2004530871A (ja) 神経変性疾患の管理のための方法及びキット
JP3605035B2 (ja) ボルナ病ウィルス(bdv)感染の検出方法
JP3288041B2 (ja) 抗rna抗体の検出方法
JPH06109734A (ja) 抗原の測定方法
EP3583424B1 (fr) Methode de dosage immunologique d'anticorps specifiques d'antigenes de virus de la famille despoxviridae
Garcia et al. The value of the determination of anti‐Aspergillus IgG in the serodiagnosis of canine aspergillosis: Comparison with galactomannan detection
Döller et al. Early diagnosis of Q fever: detection of immunoglobulin M by radioimmunoassay and enzyme immunoassay
KR20080075285A (ko) 돼지혈청으로부터 일본뇌염바이러스 항체 검출을 위한면역크로마토그래피 진단 키트
JP4122419B2 (ja) 便、唾液試料および生検材料中のヘリコバクターピロリおよびハイルマニの検出方法
JP7106810B2 (ja) 新規肺がんマーカー
US11835521B2 (en) Method for detecting acute Borna disease virus (BDV) infections, and diagnostic kit therefor, in particular in combination with methods for distinguishing acute from chronic and latent BDV infections, and diagnostic kits therefor
EP0943095A2 (en) A whole blood/mitogen assay for the early detection of a subject with cancer and kit
JP2002530679A (ja) 髄鞘脱落又は海綿状疾病の診断法
US20220349882A1 (en) Bovine pathogen array
WO2023168534A1 (en) Diagnosis of congenital heart block
JP3309900B2 (ja) 抗fkbp12自己抗体の検出方法
EP2223122A1 (en) Endogenous morphine or a naturally occuring metabolite thereof as a marker for infection
RU2218571C2 (ru) Реагент для диагностирования инфекции, вызванной вирусом puumala
JP2017106884A (ja) 甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体アイソタイプ測定を用いたバセドウ病の病態診断キット及びバセドウ病の病態の診断方法
DE19860255C2 (de) Verfahren zum Nachweis von Borna-Disease-Virus (BDV)-Infektionen
WO2022053944A1 (en) Immunoassay for the detection of antibodies against merkel cell polyomavirus (mcpyv) using synthetic peptides
JP3016021B1 (ja) ネオスポーラ感染判別方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040203

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20040420

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20040518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees