JP3016021B1 - ネオスポーラ感染判別方法 - Google Patents
ネオスポーラ感染判別方法Info
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Abstract
【要約】
【解決手段】 以下の工程(a)〜(e)を含むことを
特徴とするネオスポーラ感染判別方法である。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程 【効果】 対象動物のネオスポーラ感染の有無を精度よ
く判別できる。
特徴とするネオスポーラ感染判別方法である。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程 【効果】 対象動物のネオスポーラ感染の有無を精度よ
く判別できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネオスポーラ感染判
別方法に関する。
別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ネオスポーラ(Neospora cuninum)は19
88年に確認された新種の原虫であり、多種の哺乳動物
(牛、犬、山羊、羊、馬、鹿等)へ感染することが報告
されている(Dubey J.P. and Lindsay D.S., Vet. Para
sit., 1996, 67, pp1-59) 。哺乳動物にネオスポーラが
感染すると、犬では感染すると成犬、幼犬ともに神経症
状を呈する。成牛では通常感染しても症状は認められな
い。しかし、母牛では死産、流産が発生し、また、虚弱
児あるいは神経症状を伴った新生児の出産が発生する。
ネオスポーラによる牛における死産、流産は妊娠中期に
起こるため搾乳牛においては、出産後の牛乳の生産は不
可能となる。また、幼牛の死流産は、肉牛および乳牛の
生産計画を大きく狂わし、畜産経営に大きな被害を与え
る。死流産の原因としては、ウイルスが大きく関与して
いると考えられているが、ネオスポーラに起因する例も
相当数存在すると考えられている。従って、ネオスポー
ラ感染の有無を判別することは、畜産業等において非常
に重要である。
88年に確認された新種の原虫であり、多種の哺乳動物
(牛、犬、山羊、羊、馬、鹿等)へ感染することが報告
されている(Dubey J.P. and Lindsay D.S., Vet. Para
sit., 1996, 67, pp1-59) 。哺乳動物にネオスポーラが
感染すると、犬では感染すると成犬、幼犬ともに神経症
状を呈する。成牛では通常感染しても症状は認められな
い。しかし、母牛では死産、流産が発生し、また、虚弱
児あるいは神経症状を伴った新生児の出産が発生する。
ネオスポーラによる牛における死産、流産は妊娠中期に
起こるため搾乳牛においては、出産後の牛乳の生産は不
可能となる。また、幼牛の死流産は、肉牛および乳牛の
生産計画を大きく狂わし、畜産経営に大きな被害を与え
る。死流産の原因としては、ウイルスが大きく関与して
いると考えられているが、ネオスポーラに起因する例も
相当数存在すると考えられている。従って、ネオスポー
ラ感染の有無を判別することは、畜産業等において非常
に重要である。
【0003】ネオスポーラの感染経路としては、胎盤感
染が報告されているが(Andersonet al., 1991, J. Am.
Vet. Med. Assoc. 198, pp214-244、Thurmond et al.,
1995, J. Para., 81, pp364-367)、胎盤感染以外の感
染経路は現在のところ不明である。従って、現時点で
は、ネオスポーラに感染した母動物の摘発が、ネオスポ
ーラ感染を予防する有効な手段であると考えられてい
る。対象動物がネオスポーラに感染しているか否かは、
一般的に、対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗
体が存在しているか否かにより判別され、その判別手法
として間接蛍光抗体法、ELISA法等が用いられている。E
LISA法を用いた判別方法は、一般的に以下の方法により
行われている。
染が報告されているが(Andersonet al., 1991, J. Am.
Vet. Med. Assoc. 198, pp214-244、Thurmond et al.,
1995, J. Para., 81, pp364-367)、胎盤感染以外の感
染経路は現在のところ不明である。従って、現時点で
は、ネオスポーラに感染した母動物の摘発が、ネオスポ
ーラ感染を予防する有効な手段であると考えられてい
る。対象動物がネオスポーラに感染しているか否かは、
一般的に、対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗
体が存在しているか否かにより判別され、その判別手法
として間接蛍光抗体法、ELISA法等が用いられている。E
LISA法を用いた判別方法は、一般的に以下の方法により
行われている。
【0004】ネオスポーラを捕捉用免疫反応体として固
相に固定化した後、これに対象動物の血清を加え、ネオ
スポーラとネオスポーラに対する抗体とを反応させて抗
原抗体複合体を形成させる。抗原抗体複合体以外の物質
を洗い流した後、抗原抗体複合体中のネオスポーラに対
する抗体に結合し得る酵素標識2次抗体を加え、抗原抗
体複合体と酵素標識2次抗体とを結合させる。未反応の
酵素標識2次抗体を洗い流した後、酵素の基質を加え、
酵素と基質とを反応させる。反応による吸光度の変化に
よって抗原抗体複合体の存在の有無を確認する。その結
果、抗原抗体複合体が存在する場合には、対象動物の血
清中にネオスポーラに対する抗体が存在していること、
すなわち、対象動物がネオスポーラに感染していること
が明らかとなり、一方、抗原抗体複合体が存在しない場
合には、対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗体
が存在しないこと、すなわち、対象動物がネオスポーラ
に感染していないことが明らかとなる。
相に固定化した後、これに対象動物の血清を加え、ネオ
スポーラとネオスポーラに対する抗体とを反応させて抗
原抗体複合体を形成させる。抗原抗体複合体以外の物質
を洗い流した後、抗原抗体複合体中のネオスポーラに対
する抗体に結合し得る酵素標識2次抗体を加え、抗原抗
体複合体と酵素標識2次抗体とを結合させる。未反応の
酵素標識2次抗体を洗い流した後、酵素の基質を加え、
酵素と基質とを反応させる。反応による吸光度の変化に
よって抗原抗体複合体の存在の有無を確認する。その結
果、抗原抗体複合体が存在する場合には、対象動物の血
清中にネオスポーラに対する抗体が存在していること、
すなわち、対象動物がネオスポーラに感染していること
が明らかとなり、一方、抗原抗体複合体が存在しない場
合には、対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗体
が存在しないこと、すなわち、対象動物がネオスポーラ
に感染していないことが明らかとなる。
【0005】しかし、上記ELISA法においては、被検血
清或いは酵素標識2次抗体が非特異的反応を起こし、ネ
オスポーラ未感染の対象動物の血清(陰性血清)が擬陽
性を示すことが多く、対象動物のネオスポーラ感染を明
確に判別することが困難であった。なお、このような被
検血清或いは酵素標識2次抗体の非特異的反応の原因
は、現在のところ特定されていない。
清或いは酵素標識2次抗体が非特異的反応を起こし、ネ
オスポーラ未感染の対象動物の血清(陰性血清)が擬陽
性を示すことが多く、対象動物のネオスポーラ感染を明
確に判別することが困難であった。なお、このような被
検血清或いは酵素標識2次抗体の非特異的反応の原因
は、現在のところ特定されていない。
【0006】このような状況の下、CI ELISA法(競合法
によるエライサ法)(Baszler TV et al., J.Clin.Micr
obiol., 1996, 34(6), 1423-1428 )、全原虫体を抗原
として用いたELISA法(Williams DJ et al., Vet.Rec.,
1997, 29, 140(13), 328-331 )、組換え抗原を利用し
たELISA法(Louie K et al., Clin.Diagn. Lab. Immuno
l., 1997, 4(6), 692-699)、ISCOM ELISA法(Bjorkma
n C et al., Vet. Parasitol., 1997, 68(3), 251-260
)、カイネティックELISA法(Pare J et al.,J.Vet.Di
agn.Invest., 1995, 7(3), 273-275)等の、反応特異性
を高めた種々のELISA法が報告されている。
によるエライサ法)(Baszler TV et al., J.Clin.Micr
obiol., 1996, 34(6), 1423-1428 )、全原虫体を抗原
として用いたELISA法(Williams DJ et al., Vet.Rec.,
1997, 29, 140(13), 328-331 )、組換え抗原を利用し
たELISA法(Louie K et al., Clin.Diagn. Lab. Immuno
l., 1997, 4(6), 692-699)、ISCOM ELISA法(Bjorkma
n C et al., Vet. Parasitol., 1997, 68(3), 251-260
)、カイネティックELISA法(Pare J et al.,J.Vet.Di
agn.Invest., 1995, 7(3), 273-275)等の、反応特異性
を高めた種々のELISA法が報告されている。
【0007】しかし、これらの方法によっても十分な特
異反応が得られない場合が多く、また、十分な特異反応
が得られる場合であっても、ELISA法の特色である簡便
性、高感度等の利点が失われ、実用性に乏しいものとな
っている。従って、現時点においては、非特異的反応が
起こるため判別に熟練を要し、さらに判別に主観が入る
ため結果の統一性がない等の問題があるものの、間接蛍
光抗体法がネオスポーラ感染の血清判別方法の標準的手
法となっている。そこで、対象動物のネオスポーラ感染
の有無を精度よく判別でき、かつ操作も簡便であるネオ
スポーラ感染判別方法の開発が切望されている。
異反応が得られない場合が多く、また、十分な特異反応
が得られる場合であっても、ELISA法の特色である簡便
性、高感度等の利点が失われ、実用性に乏しいものとな
っている。従って、現時点においては、非特異的反応が
起こるため判別に熟練を要し、さらに判別に主観が入る
ため結果の統一性がない等の問題があるものの、間接蛍
光抗体法がネオスポーラ感染の血清判別方法の標準的手
法となっている。そこで、対象動物のネオスポーラ感染
の有無を精度よく判別でき、かつ操作も簡便であるネオ
スポーラ感染判別方法の開発が切望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、対象動物の
ネオスポーラ感染の有無を精度よく判別でき、かつ操作
も簡便であるネオスポーラ感染判別方法を提供すること
を目的とする。
ネオスポーラ感染の有無を精度よく判別でき、かつ操作
も簡便であるネオスポーラ感染判別方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ネオスポーラ
の血清反応における非特異反応の原因の可能性の一つと
して、ネオスポーラ抗原そのものがイムノグロブリンを
非特異的に吸着する可能性があると考えるに至った。そ
こで従来のエライサ法を用いたネオスポーラ感染判別方
法において、ネオスポーラ抗原そのものがイムノグロブ
リンを非特異的に吸着する部位をプロテインAGとは反
応しないニワトリ血清中のニワトリイムノグロブリンに
よりブロッキングし、さらに酵素標識2次抗体を用いる
かわりに酵素標識プロテインAGを用いることにより、
酵素標識2次抗体を用いた場合に生じるような非特異反
応を除去することができることを見出した。プロテイン
AGを使用することによりネオスポーラ感染を判別でき
る対象動物の範囲が広範なものとなることを見出した。
さらに、プロテインAGを用いたELISA法は、他のネオ
スポーラに類似した寄生虫に感染した動物の血清とは交
差反応を起こさず、ネオスポーラ感染を特異的に判別で
きることを見出した。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ネオスポーラ
の血清反応における非特異反応の原因の可能性の一つと
して、ネオスポーラ抗原そのものがイムノグロブリンを
非特異的に吸着する可能性があると考えるに至った。そ
こで従来のエライサ法を用いたネオスポーラ感染判別方
法において、ネオスポーラ抗原そのものがイムノグロブ
リンを非特異的に吸着する部位をプロテインAGとは反
応しないニワトリ血清中のニワトリイムノグロブリンに
よりブロッキングし、さらに酵素標識2次抗体を用いる
かわりに酵素標識プロテインAGを用いることにより、
酵素標識2次抗体を用いた場合に生じるような非特異反
応を除去することができることを見出した。プロテイン
AGを使用することによりネオスポーラ感染を判別でき
る対象動物の範囲が広範なものとなることを見出した。
さらに、プロテインAGを用いたELISA法は、他のネオ
スポーラに類似した寄生虫に感染した動物の血清とは交
差反応を起こさず、ネオスポーラ感染を特異的に判別で
きることを見出した。
【0010】以上の知見により本発明は完成されるに至
った。即ち、本発明は、以下の工程(a)〜(e)を含
むことを特徴とするネオスポーラ感染判別方法である。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程
った。即ち、本発明は、以下の工程(a)〜(e)を含
むことを特徴とするネオスポーラ感染判別方法である。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のネオスポーラ感染判別方法は、以下の工程
(a)〜(e)を含む。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程
本発明のネオスポーラ感染判別方法は、以下の工程
(a)〜(e)を含む。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程
【0012】以下、各工程ごとに説明する。 (1)工程(a) 工程(a)は、ネオスポーラ抗原を固相に固定化した
後、余剰のネオスポーラ抗原を除去する工程である。ネ
オスポーラは、例えば、ネオスポーラ感染細胞の培養物
から、常法に従ってネオスポーラを分離・精製すること
により得ることができる。
後、余剰のネオスポーラ抗原を除去する工程である。ネ
オスポーラは、例えば、ネオスポーラ感染細胞の培養物
から、常法に従ってネオスポーラを分離・精製すること
により得ることができる。
【0013】ネオスポーラを固定化する固相は、ネオス
ポーラを固定化し得る限り、いかなるものであってもよ
い。例えば、プラスチック(ポリスチレン、ポリビニー
ル、ポリカーボネート等)、ニトロセルロース膜、アガ
ロース、セルロース、ポリアクリルアミド、デキストラ
ン、ガラス等を固相として使用することができる。
ポーラを固定化し得る限り、いかなるものであってもよ
い。例えば、プラスチック(ポリスチレン、ポリビニー
ル、ポリカーボネート等)、ニトロセルロース膜、アガ
ロース、セルロース、ポリアクリルアミド、デキストラ
ン、ガラス等を固相として使用することができる。
【0014】ネオスポーラの固相への固定化は、常法に
従って行うことができる。例えば、物理的吸着、共有結
合、架橋等によってネオスポーラを固相に固定化するこ
とができる。ネオスポーラを固相に固定化する際、例え
ば界面活性剤によりネオスポーラを可溶化しておくのが
好ましい。固相化されなかった余剰の抗原はTween 20添
加(0.01%)PBSで洗い流す。
従って行うことができる。例えば、物理的吸着、共有結
合、架橋等によってネオスポーラを固相に固定化するこ
とができる。ネオスポーラを固相に固定化する際、例え
ば界面活性剤によりネオスポーラを可溶化しておくのが
好ましい。固相化されなかった余剰の抗原はTween 20添
加(0.01%)PBSで洗い流す。
【0015】(2)工程(b) 工程(b)は、前記固相にホニュウ類以外の生物由来の
抗体を加えた後、余剰の抗体を除去する工程である。こ
の工程により、ネオスポーラ抗原中のイムノグロブリン
と非特異的に結合する部位がマスキングされ、非特異的
な抗原抗体反応を抑制できる。ここで使用するホニュウ
類以外の生物由来の抗体としては、プロテインAGと結
合しないものであればどのようなものでもよいが、ニワ
トリ由来の抗体が好ましい。
抗体を加えた後、余剰の抗体を除去する工程である。こ
の工程により、ネオスポーラ抗原中のイムノグロブリン
と非特異的に結合する部位がマスキングされ、非特異的
な抗原抗体反応を抑制できる。ここで使用するホニュウ
類以外の生物由来の抗体としては、プロテインAGと結
合しないものであればどのようなものでもよいが、ニワ
トリ由来の抗体が好ましい。
【0016】また、この工程においては、固相中のネオ
スポーラが固定化されていない部分を適当なブロッキン
グ剤でブロッキングすることが好ましい。ブロッキング
剤としては、ブロックエース(大日本製薬製)等の市販
のブロッキング剤を使用することができる。余剰のブロ
ッキング剤及びホニュウ類以外の生物由来の抗体は洗浄
により除去する。
スポーラが固定化されていない部分を適当なブロッキン
グ剤でブロッキングすることが好ましい。ブロッキング
剤としては、ブロックエース(大日本製薬製)等の市販
のブロッキング剤を使用することができる。余剰のブロ
ッキング剤及びホニュウ類以外の生物由来の抗体は洗浄
により除去する。
【0017】(3)工程(c) 工程(c)は、前記固相に対象動物の血清を加えた後、
抗原抗体複合体以外の物質を除去する工程である。ここ
で、「対象動物」とは、ネオスポーラ感染の有無を判別
しようとする動物を意味する。本発明の対象動物は、ネ
オスポーラに感染した場合に、プロテインAGが結合し
得るネオスポーラに対する抗体を産生する動物である限
り特に限定されない。例えば、ウシ、サル、クマ、シ
カ、イノシシ、タヌキ、ヌートリア、ハクビシン、カモ
シカ、犬、猫、ネズミ等ほとんど全ての哺乳類を対象と
することができる。
抗原抗体複合体以外の物質を除去する工程である。ここ
で、「対象動物」とは、ネオスポーラ感染の有無を判別
しようとする動物を意味する。本発明の対象動物は、ネ
オスポーラに感染した場合に、プロテインAGが結合し
得るネオスポーラに対する抗体を産生する動物である限
り特に限定されない。例えば、ウシ、サル、クマ、シ
カ、イノシシ、タヌキ、ヌートリア、ハクビシン、カモ
シカ、犬、猫、ネズミ等ほとんど全ての哺乳類を対象と
することができる。
【0018】対象動物の血清は、常法に従って調製する
ことができる。例えば、採血後、血液が十分に凝固した
後室温で3000rpm 、15分程度遠心し、その上清を分離
し、血清とすることにより、対象動物の血清を調製する
ことができる。対象動物がネオスポーラに感染している
場合には、対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗
体が含まれている。従って、ネオスポーラ抗原が固定化
された固相に対象動物の血清を加えることにより、対象
動物がネオスポーラに感染している場合には、固相に固
定化されたネオスポーラ抗原と対象動物の血清中に含ま
れているネオスポーラに対する抗体とが反応し、抗原抗
体複合体が形成される。一方、対象動物がネオスポーラ
に感染していない場合には、このような抗原抗体複合体
は形成されない。
ことができる。例えば、採血後、血液が十分に凝固した
後室温で3000rpm 、15分程度遠心し、その上清を分離
し、血清とすることにより、対象動物の血清を調製する
ことができる。対象動物がネオスポーラに感染している
場合には、対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗
体が含まれている。従って、ネオスポーラ抗原が固定化
された固相に対象動物の血清を加えることにより、対象
動物がネオスポーラに感染している場合には、固相に固
定化されたネオスポーラ抗原と対象動物の血清中に含ま
れているネオスポーラに対する抗体とが反応し、抗原抗
体複合体が形成される。一方、対象動物がネオスポーラ
に感染していない場合には、このような抗原抗体複合体
は形成されない。
【0019】引き続き前記固相に固定化されたネオスポ
ーラ及びそれに結合したネオスポーラに対する抗体から
なる抗原抗体複合物以外の物質を除去する。抗原抗体複
合体以外の物質を除去は、常法に従って行うことができ
る。例えば、Tween 20添加(0.01%)リン酸緩衝液(P
BS)で洗浄することにより抗原抗体複合体以外の物質
を除去することができる。抗原抗体複合体以外の物質が
残存している場合には、標識プロテインAGが抗原抗体
複合体に結合するほか、抗原抗体複合体以外の物質(例
えば、対象動物の血清中に含まれる他の抗体)にも結合
してしまうため、以下の工程(d)における標識プロテ
インAGを利用した抗原抗体複合体の検出の精度が低下
する。従って、本工程における抗原抗体複合体以外の物
質の除去は、十分に行う必要がある。
ーラ及びそれに結合したネオスポーラに対する抗体から
なる抗原抗体複合物以外の物質を除去する。抗原抗体複
合体以外の物質を除去は、常法に従って行うことができ
る。例えば、Tween 20添加(0.01%)リン酸緩衝液(P
BS)で洗浄することにより抗原抗体複合体以外の物質
を除去することができる。抗原抗体複合体以外の物質が
残存している場合には、標識プロテインAGが抗原抗体
複合体に結合するほか、抗原抗体複合体以外の物質(例
えば、対象動物の血清中に含まれる他の抗体)にも結合
してしまうため、以下の工程(d)における標識プロテ
インAGを利用した抗原抗体複合体の検出の精度が低下
する。従って、本工程における抗原抗体複合体以外の物
質の除去は、十分に行う必要がある。
【0020】(4)工程(d) 工程(d)は、前記抗原抗体複合体を、標識プロテイン
AGを利用して検出する工程である。プロテインAGは
市販のものを使用することができる。標識プロテインA
Gの標識は、抗原抗体複合体を検出し得る限り特に限定
されない。このような標識としては、例えば、酵素、蛍
光色素、アイソトープ等を使用することができる。酵素
としては、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−
ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコー
スオキシダーゼ等が挙げられ、蛍光色素としては、例え
ば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラメチル
ロータ゛ミンイソチオシアネート(TRITC)、テキサスレッド、フィコエ
リスリン等が挙げられ、アイソトープとしては、例え
ば、125I、3H、14C等が挙げられる。
AGを利用して検出する工程である。プロテインAGは
市販のものを使用することができる。標識プロテインA
Gの標識は、抗原抗体複合体を検出し得る限り特に限定
されない。このような標識としては、例えば、酵素、蛍
光色素、アイソトープ等を使用することができる。酵素
としては、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−
ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコー
スオキシダーゼ等が挙げられ、蛍光色素としては、例え
ば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラメチル
ロータ゛ミンイソチオシアネート(TRITC)、テキサスレッド、フィコエ
リスリン等が挙げられ、アイソトープとしては、例え
ば、125I、3H、14C等が挙げられる。
【0021】標識プロテインAGを利用した抗原抗体複
合体の検出は、プロテインAGの標識の種類に応じて、
常法に従って行うことができる。例えば、標識として酵
素を使用する場合には、酵素標識プロテインAGを固相
に加えて抗原抗体複合体と酵素標識プロテインAGとを
結合させた後、抗原抗体複合物と反応しなかった遊離の
酵素標識プロテインAGを洗浄除去し、該酵素の基質を
加えて酵素と基質とを反応させ、反応産物による発色や
反応前後の吸光度の変化に基づいて抗原抗体複合体を検
出することができる。また、標識として蛍光色素を使用
する場合には、蛍光標識プロテインAGを固相に加えて
抗原抗体複合体と蛍光標識プロテインAGとを結合さ
せ、未反応の蛍光標識プロテインAGを十分に除去した
後、蛍光顕微鏡等により蛍光を観察することによって抗
原抗体複合体を検出することができる。また、標識とし
てアイソトープを使用する場合には、アイソトープ標識
プロテインAGを固相に加えて抗原抗体複合体とアイソ
トープ標識プロテインAGとを結合させ、未反応のアイ
ソトープ標識プロテインAGを十分に除去した後、放射
能を測定することによって抗原抗体複合体を検出するこ
とができる。
合体の検出は、プロテインAGの標識の種類に応じて、
常法に従って行うことができる。例えば、標識として酵
素を使用する場合には、酵素標識プロテインAGを固相
に加えて抗原抗体複合体と酵素標識プロテインAGとを
結合させた後、抗原抗体複合物と反応しなかった遊離の
酵素標識プロテインAGを洗浄除去し、該酵素の基質を
加えて酵素と基質とを反応させ、反応産物による発色や
反応前後の吸光度の変化に基づいて抗原抗体複合体を検
出することができる。また、標識として蛍光色素を使用
する場合には、蛍光標識プロテインAGを固相に加えて
抗原抗体複合体と蛍光標識プロテインAGとを結合さ
せ、未反応の蛍光標識プロテインAGを十分に除去した
後、蛍光顕微鏡等により蛍光を観察することによって抗
原抗体複合体を検出することができる。また、標識とし
てアイソトープを使用する場合には、アイソトープ標識
プロテインAGを固相に加えて抗原抗体複合体とアイソ
トープ標識プロテインAGとを結合させ、未反応のアイ
ソトープ標識プロテインAGを十分に除去した後、放射
能を測定することによって抗原抗体複合体を検出するこ
とができる。
【0022】(5)工程(e) 工程(e)は、前記抗原抗体複合体の存在の有無によ
り、対象動物の血清中のネオスポーラに対する抗体の有
無を判別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染
の有無を判別する工程である。前記工程(d)によって
抗原抗体複合体が検出された場合には、対象動物の血清
中にネオスポーラに対する抗体が存在していると判別で
きる。一方、抗原抗体複合体が検出されない場合には、
対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗体が存在し
ていないと判別できる。対象動物の血清中にネオスポー
ラに対する抗体が存在している場合には、対象動物がネ
オスポーラに感染していると判別できる。一方、対象動
物の血清中にネオスポーラに対する抗体が存在していな
い場合には、対象動物がネオスポーラに感染していない
と判別できる。
り、対象動物の血清中のネオスポーラに対する抗体の有
無を判別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染
の有無を判別する工程である。前記工程(d)によって
抗原抗体複合体が検出された場合には、対象動物の血清
中にネオスポーラに対する抗体が存在していると判別で
きる。一方、抗原抗体複合体が検出されない場合には、
対象動物の血清中にネオスポーラに対する抗体が存在し
ていないと判別できる。対象動物の血清中にネオスポー
ラに対する抗体が存在している場合には、対象動物がネ
オスポーラに感染していると判別できる。一方、対象動
物の血清中にネオスポーラに対する抗体が存在していな
い場合には、対象動物がネオスポーラに感染していない
と判別できる。
【0023】
【実施例】〔実施例1〕ネオスポーラ抗原の調製 ネオスポーラJPA1株(Yamane et al., Vet. Rec., 199
6, 138, pp652、Yamaneet al., Res. Vet. Sci. 1997,
63, pp77-80 )をVERO細胞に接種した後、37℃で培養
した。ネオスポーラが増殖した時点でVERO細胞ごとかき
集め、リン酸緩衝液(pH7.2)(以下、「PBS」という)
に浮遊させ、23Gの注射針を通過させて細胞を破壊し
た。細胞破壊物にPBSを加え遠心洗浄した後、PBSに再浮
遊させ、セファデックス25GMカラム(ファルマシアバイ
オテック社製)を通過させてネオスポーラを精製した。
精製したネオスポーラのタキゾイド以外の混入物が確認
された場合には、パーコールによる比重遠心法でさらに
精製した。精製後、タキゾイド以外の混入物がほとんど
存在しないことを鏡検により確認した。この精製ネオス
ポーラを、以下「ネオスポーラ抗原」とよぶ。精製した
ネオスポーラのタキゾイドにPBSを加え遠心洗浄した
後、PBSに再浮遊させ、少量ごと分注し、使用時まで−8
0℃で保存した。保存ネオスポーラ抗原のタンパク質濃
度は250μg/mlであった。
6, 138, pp652、Yamaneet al., Res. Vet. Sci. 1997,
63, pp77-80 )をVERO細胞に接種した後、37℃で培養
した。ネオスポーラが増殖した時点でVERO細胞ごとかき
集め、リン酸緩衝液(pH7.2)(以下、「PBS」という)
に浮遊させ、23Gの注射針を通過させて細胞を破壊し
た。細胞破壊物にPBSを加え遠心洗浄した後、PBSに再浮
遊させ、セファデックス25GMカラム(ファルマシアバイ
オテック社製)を通過させてネオスポーラを精製した。
精製したネオスポーラのタキゾイド以外の混入物が確認
された場合には、パーコールによる比重遠心法でさらに
精製した。精製後、タキゾイド以外の混入物がほとんど
存在しないことを鏡検により確認した。この精製ネオス
ポーラを、以下「ネオスポーラ抗原」とよぶ。精製した
ネオスポーラのタキゾイドにPBSを加え遠心洗浄した
後、PBSに再浮遊させ、少量ごと分注し、使用時まで−8
0℃で保存した。保存ネオスポーラ抗原のタンパク質濃
度は250μg/mlであった。
【0024】〔実施例2〕プロテインAGを用いたELIS
A法によるネオスポーラ感染の判別 ネオスポーラ抗原と0.04%Triton x-100を含むPBSとを同
量混合した後、数時間静置し、ネオスポーラ抗原を可溶
化した。可溶化したネオスポーラ抗原を炭酸緩衝液(pH
9.6)で40倍に希釈し、この希釈液を96ウェルELISAプレ
ート(Maxsorp,Nunc)に100μl/wellずつ分注した。36
℃で1時間静置した後、0.01%Tween20を含むPBS 400μl
/wellで4回洗浄し、余剰のネオスポーラ抗原を洗い流
した。その後、5%ニワトリ血清及び2%ブロックエース
(大日本製薬社製)を含むPBSを100μl/wellずつ分注
し、36℃で1時間静置しブロッキングした。ブロッキン
グ後、0.01%Tween20を含むPBS 400μl/wellで4回洗浄
した。
A法によるネオスポーラ感染の判別 ネオスポーラ抗原と0.04%Triton x-100を含むPBSとを同
量混合した後、数時間静置し、ネオスポーラ抗原を可溶
化した。可溶化したネオスポーラ抗原を炭酸緩衝液(pH
9.6)で40倍に希釈し、この希釈液を96ウェルELISAプレ
ート(Maxsorp,Nunc)に100μl/wellずつ分注した。36
℃で1時間静置した後、0.01%Tween20を含むPBS 400μl
/wellで4回洗浄し、余剰のネオスポーラ抗原を洗い流
した。その後、5%ニワトリ血清及び2%ブロックエース
(大日本製薬社製)を含むPBSを100μl/wellずつ分注
し、36℃で1時間静置しブロッキングした。ブロッキン
グ後、0.01%Tween20を含むPBS 400μl/wellで4回洗浄
した。
【0025】ネオスポーラ感染が確認されたウシ血清
(以下、「ウシ陽性血清」という)(蛍光抗体価3200
倍)及びネオスポーラ未感染が確認されたウシ血清(以
下、「ウシ陰性血清」という)(蛍光抗体価10倍以下)
を、0.01%Tween20及び2%ブロックエースを含むPBSで100
倍に希釈し、各々、100μl/mlずつ分注した。36℃で1
時間静置した後、0.01%Tween20を含むPBS 400μl/well
で4回洗浄した。ペルオキシダーゼ標識プロテインAG
(Prozyme)又はペルオキシダーゼ標識抗ウシイムノグ
ロブリン(Cappel)を0.01%Tween20及び2%ブロックエー
スを含むPBSで各々1500倍、2000倍に希釈し、各々、100
μl/wellずつ分注した。36℃で1時間静置した後、0.01
%Tween20を含むPBS 400μl/wellで4回洗浄した。
(以下、「ウシ陽性血清」という)(蛍光抗体価3200
倍)及びネオスポーラ未感染が確認されたウシ血清(以
下、「ウシ陰性血清」という)(蛍光抗体価10倍以下)
を、0.01%Tween20及び2%ブロックエースを含むPBSで100
倍に希釈し、各々、100μl/mlずつ分注した。36℃で1
時間静置した後、0.01%Tween20を含むPBS 400μl/well
で4回洗浄した。ペルオキシダーゼ標識プロテインAG
(Prozyme)又はペルオキシダーゼ標識抗ウシイムノグ
ロブリン(Cappel)を0.01%Tween20及び2%ブロックエー
スを含むPBSで各々1500倍、2000倍に希釈し、各々、100
μl/wellずつ分注した。36℃で1時間静置した後、0.01
%Tween20を含むPBS 400μl/wellで4回洗浄した。
【0026】次いで、発色液(ABT:2.2. Azino di(3.
etylbenzthioline sulfate(6))を100μl/wellずつ分注
した。36℃で1時間静置した後、反応停止液(5%SDS溶
液)を100μl/wellずつ分注し、吸光度を測定した。ネ
オスポーラ抗原を吸着させていないウェルに上記と同様
の操作を施し、吸光度を測定し、試料のバックグランド
とした。また、プレートごとの揺らぎを補正するため、
各プレートに標準陽性血清のウェルを設けて、得られた
吸光度を次式により補正し、ELISA値とした。
etylbenzthioline sulfate(6))を100μl/wellずつ分注
した。36℃で1時間静置した後、反応停止液(5%SDS溶
液)を100μl/wellずつ分注し、吸光度を測定した。ネ
オスポーラ抗原を吸着させていないウェルに上記と同様
の操作を施し、吸光度を測定し、試料のバックグランド
とした。また、プレートごとの揺らぎを補正するため、
各プレートに標準陽性血清のウェルを設けて、得られた
吸光度を次式により補正し、ELISA値とした。
【0027】なお、標準陽性血清とは、血清反応におけ
るデータのばらつきを補正するために用いる血清のこと
をいい、本試験で用いているネオスポーラ標準陽性血清
は、ネオスポーラ感染牛に由来し、ネオスポーラ間接蛍
光抗体価3200倍、ネオスポーラのELISAによる吸光
度はほぼ1.0で、ネオスポーラ類似寄生虫に対する抗
体陰性の血清である。また、標準陽性血清を用いること
により、血清反応におけるデータのばらつきを補正する
ばかりでなく、各血清反応において予定された結果が得
られたか否かにより、血清反応が正確に行われたかの判
定も行える。
るデータのばらつきを補正するために用いる血清のこと
をいい、本試験で用いているネオスポーラ標準陽性血清
は、ネオスポーラ感染牛に由来し、ネオスポーラ間接蛍
光抗体価3200倍、ネオスポーラのELISAによる吸光
度はほぼ1.0で、ネオスポーラ類似寄生虫に対する抗
体陰性の血清である。また、標準陽性血清を用いること
により、血清反応におけるデータのばらつきを補正する
ばかりでなく、各血清反応において予定された結果が得
られたか否かにより、血清反応が正確に行われたかの判
定も行える。
【0028】
【数1】ELISA値=(試料の吸光度−試料のバックグラ
ウンド)/(標準陽性血清の吸光度−標準陽性血清のバ
ックグラウンド) ウシ陽性血清及びウシ陰性血清について、ペルオキシダ
ーゼ標識プロテインAG及びペルオキシダーゼ標識抗ウ
シイムノグロブリンを用いて測定した吸光度を図1に示
す。図1中、縦軸は吸光度を示し、横軸の「PAG」はペ
ルオキシダーゼ標識プロテインAGを、「IgG」はペル
オキシダーゼ標識抗ウシイムノグロブリンを意味する。
また、「NS」はウシ陰性血清を、「PS」はウシ陽性血清
を意味する。
ウンド)/(標準陽性血清の吸光度−標準陽性血清のバ
ックグラウンド) ウシ陽性血清及びウシ陰性血清について、ペルオキシダ
ーゼ標識プロテインAG及びペルオキシダーゼ標識抗ウ
シイムノグロブリンを用いて測定した吸光度を図1に示
す。図1中、縦軸は吸光度を示し、横軸の「PAG」はペ
ルオキシダーゼ標識プロテインAGを、「IgG」はペル
オキシダーゼ標識抗ウシイムノグロブリンを意味する。
また、「NS」はウシ陰性血清を、「PS」はウシ陽性血清
を意味する。
【0029】図1に示すように、ウシ陰性血清(17例)
の吸光度は、ペルオキシダーゼ標識プロテインAGを使
用した場合には0.116±0.078であり、ペルオキシダーゼ
標識抗ウシイムノグロブリンを使用した場合には0.219
±0.058であった。一方、ウシ陽性血清(6例)の吸光
度は、ペルオキシダーゼ標識プロテインAGを使用した
場合には0.793±0.241であり、ペルオキシダーゼ標識抗
ウシイムノグロブリンを使用した場合には0.761±0.173
であった。
の吸光度は、ペルオキシダーゼ標識プロテインAGを使
用した場合には0.116±0.078であり、ペルオキシダーゼ
標識抗ウシイムノグロブリンを使用した場合には0.219
±0.058であった。一方、ウシ陽性血清(6例)の吸光
度は、ペルオキシダーゼ標識プロテインAGを使用した
場合には0.793±0.241であり、ペルオキシダーゼ標識抗
ウシイムノグロブリンを使用した場合には0.761±0.173
であった。
【0030】陰性17例の平均において、吸光度はペル
オキシダーゼ標識抗ウシイムノグロブリンを用いた場合
0.219でペルオキシダーゼ標識プロテインAGを用いた
場合0.116で明らかな吸光度の減少が認められた。一
方、陽性6例の吸光度に大きな違いは認められなかっ
た。この結果、陰性血清の吸光度と陽性血清の吸光度の
差がペルオキシダーゼ標識プロテインAGを用いた方が
大きくなることが判明した。
オキシダーゼ標識抗ウシイムノグロブリンを用いた場合
0.219でペルオキシダーゼ標識プロテインAGを用いた
場合0.116で明らかな吸光度の減少が認められた。一
方、陽性6例の吸光度に大きな違いは認められなかっ
た。この結果、陰性血清の吸光度と陽性血清の吸光度の
差がペルオキシダーゼ標識プロテインAGを用いた方が
大きくなることが判明した。
【0031】以上の結果より、プロテインAGを使用す
ることにより、抗ウシイムノグロブリンを使用した場合
に起こるような非特異的反応を顕著に低減することがで
き、ネオスポーラ非感染ウシ血清とネオスポーラ感染ウ
シ血清とを明確に判別できることが判明した。
ることにより、抗ウシイムノグロブリンを使用した場合
に起こるような非特異的反応を顕著に低減することがで
き、ネオスポーラ非感染ウシ血清とネオスポーラ感染ウ
シ血清とを明確に判別できることが判明した。
【0032】〔実施例3〕プロテインAGを用いたELIS
A法による判別と間接蛍光抗体法による判別との比較 ウシ陰性血清(57例)及びウシ陽性血清(30例)につい
て、実施例2のELISA法によりELISA値を測定
するとともに、間接蛍光抗体法により抗体価を測定し、
得られたELISA値と抗体価とを比較した。間接蛍光抗体
法は、以下のように実施した(Conrad et al., Parasit.
1993. 106, pp239-249, Yamane et al., Res. Vet. Sc
i. 1997, 63, pp77-80) 。
A法による判別と間接蛍光抗体法による判別との比較 ウシ陰性血清(57例)及びウシ陽性血清(30例)につい
て、実施例2のELISA法によりELISA値を測定
するとともに、間接蛍光抗体法により抗体価を測定し、
得られたELISA値と抗体価とを比較した。間接蛍光抗体
法は、以下のように実施した(Conrad et al., Parasit.
1993. 106, pp239-249, Yamane et al., Res. Vet. Sc
i. 1997, 63, pp77-80) 。
【0033】ネオスポーラのJPA1株をVERO細胞に接種培
養し、ネオスポーラが増殖した時点で細胞ごとかき集め
リン酸緩衝液(PBS, pH7.2) に浮遊させ、23G注
射針を通過させ細胞を破壊後、PBSで遠心洗浄し、P
BSに再浮遊させセファデックス25GMカラムを通過
させ、混入物を取り除き、精製したネオスポーラタキゾ
イトとする。このタキゾイトを4000-40000/mlの濃度に
PBSで希釈し、ウェル付きスライドグラスに20-25μ
l/well分注後、風乾し、1%パラホルムアルデヒド
(PBS)に5分浸析し、PBSですすぎ、風乾後−2
0℃にて保存する(このスライドグラスを抗原スライド
と呼ぶ)。被検血清をPBSで200,400,800,1600倍に希
釈する。抗原スライドをPBSに5分洗浄後、乾燥さ
せ、希釈した被検血清を10μl/well毎分注する。湿箱
に入れ、37℃1時間反応させる。PBSで洗浄し、乾
燥させ、500倍に希釈したFITC標識抗ウシIgG抗体10μl
/wellを分注し、湿箱に入れ、37℃1時間反応させ
る。PBSで洗浄し、25%グリセリンPBSを数滴垂
らし、カバーグラスをかけ蛍光顕微鏡で観察する。蛍光
顕微鏡を用い400 倍の倍率で観察し、虫体全体に蛍光が
認められるものを陽性とする。血清希釈200倍以上で陽
性と判断されたものを陽性とする。
養し、ネオスポーラが増殖した時点で細胞ごとかき集め
リン酸緩衝液(PBS, pH7.2) に浮遊させ、23G注
射針を通過させ細胞を破壊後、PBSで遠心洗浄し、P
BSに再浮遊させセファデックス25GMカラムを通過
させ、混入物を取り除き、精製したネオスポーラタキゾ
イトとする。このタキゾイトを4000-40000/mlの濃度に
PBSで希釈し、ウェル付きスライドグラスに20-25μ
l/well分注後、風乾し、1%パラホルムアルデヒド
(PBS)に5分浸析し、PBSですすぎ、風乾後−2
0℃にて保存する(このスライドグラスを抗原スライド
と呼ぶ)。被検血清をPBSで200,400,800,1600倍に希
釈する。抗原スライドをPBSに5分洗浄後、乾燥さ
せ、希釈した被検血清を10μl/well毎分注する。湿箱
に入れ、37℃1時間反応させる。PBSで洗浄し、乾
燥させ、500倍に希釈したFITC標識抗ウシIgG抗体10μl
/wellを分注し、湿箱に入れ、37℃1時間反応させ
る。PBSで洗浄し、25%グリセリンPBSを数滴垂
らし、カバーグラスをかけ蛍光顕微鏡で観察する。蛍光
顕微鏡を用い400 倍の倍率で観察し、虫体全体に蛍光が
認められるものを陽性とする。血清希釈200倍以上で陽
性と判断されたものを陽性とする。
【0034】ELISA値と抗体価との比較結果を図2に示
す。図2に示すように、間接蛍光抗体法で200倍以下の
抗体価を示すウシ陰性血清の約96.5%(57例中55例)
が、0.3以下のELISA値を示し、間接蛍光抗体法で200倍
以上の抗体価を示すウシ陽性血清の約96.7%(30例中29
例)が、0.4以上のELISA値を示した。この結果より、EL
ISA値が0〜0.3である血清を陰性と、0.3〜0.4である血
清を擬陽性と、また0.4以上である血清を陽性とする判
定基準が得られた。
す。図2に示すように、間接蛍光抗体法で200倍以下の
抗体価を示すウシ陰性血清の約96.5%(57例中55例)
が、0.3以下のELISA値を示し、間接蛍光抗体法で200倍
以上の抗体価を示すウシ陽性血清の約96.7%(30例中29
例)が、0.4以上のELISA値を示した。この結果より、EL
ISA値が0〜0.3である血清を陰性と、0.3〜0.4である血
清を擬陽性と、また0.4以上である血清を陽性とする判
定基準が得られた。
【0035】〔実施例4〕交差反応の有無の確認 実施例2において使用したウシ陽性血清及びウシ陰性血
清の代わりに、Sarcocystis cruzi、Hammondia hammond
i、Toxoplasma gondii又はBesnoitia wallacei等の寄生
虫に感染したウシ、ウサギ、ヤギ、ブタ、マウス又はネ
コの血清を使用し、実施例2と同様にして吸光度を測定
・補正し、ELISA値を求めた。その結果を図3に示す。
図3中、「b」はウシ血清、「r」はウサギ血清、
「g」はヤギ血清、「p」はブタ血清、「m」はマウス
血清、「c」はネコ血清を表す。
清の代わりに、Sarcocystis cruzi、Hammondia hammond
i、Toxoplasma gondii又はBesnoitia wallacei等の寄生
虫に感染したウシ、ウサギ、ヤギ、ブタ、マウス又はネ
コの血清を使用し、実施例2と同様にして吸光度を測定
・補正し、ELISA値を求めた。その結果を図3に示す。
図3中、「b」はウシ血清、「r」はウサギ血清、
「g」はヤギ血清、「p」はブタ血清、「m」はマウス
血清、「c」はネコ血清を表す。
【0036】図3に示すように、Sarcocystis cruzi、H
ammondia hammondi、Toxoplasma gondii又はBesnoitia
wallaceiに感染したウシ、ウサギ、ヤギ、ブタ、マウス
又はネコの血清のいずれにおいても、ELISA値は0.4以下
であり、陽性とは判別されなかった。従って、実施例2
のELISA法は、他の寄生虫に感染した動物の血清とは交
差反応を起こさず、ネオスポーラ感染を特異的に判別で
きることが判明した。
ammondia hammondi、Toxoplasma gondii又はBesnoitia
wallaceiに感染したウシ、ウサギ、ヤギ、ブタ、マウス
又はネコの血清のいずれにおいても、ELISA値は0.4以下
であり、陽性とは判別されなかった。従って、実施例2
のELISA法は、他の寄生虫に感染した動物の血清とは交
差反応を起こさず、ネオスポーラ感染を特異的に判別で
きることが判明した。
【0037】
【発明の効果】本発明により、ネオスポーラ感染の判別
方法が提供される。本発明のネオスポーラ感染の判別方
法によれば、対象動物のネオスポーラ感染の有無を精度
よく判別することができる。また、本発明のネオスポー
ラ感染の判別方法は、操作も簡便であるとともに、広範
な哺乳動物に適用できる。
方法が提供される。本発明のネオスポーラ感染の判別方
法によれば、対象動物のネオスポーラ感染の有無を精度
よく判別することができる。また、本発明のネオスポー
ラ感染の判別方法は、操作も簡便であるとともに、広範
な哺乳動物に適用できる。
【図1】ペルオキシダーゼ標識プロテインAG及びペル
オキシダーゼ標識抗ウシイムノグロブリンを使用して得
られたウシ陰性血清及びウシ陽性血清の吸光度を比較し
た図である。
オキシダーゼ標識抗ウシイムノグロブリンを使用して得
られたウシ陰性血清及びウシ陽性血清の吸光度を比較し
た図である。
【図2】ネオスポーラ非感染ウシ血清及びネオスポーラ
感染ウシ血清のELISA値及び蛍光抗体価を比較した図で
ある。
感染ウシ血清のELISA値及び蛍光抗体価を比較した図で
ある。
【図3】ネオスポーラ以外の寄生虫に感染した動物血清
を使用した場合のELISA値を表す図である。
を使用した場合のELISA値を表す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12Q 1/04 C12R 1:90) (72)発明者 志村 亀夫 茨城県つくば市並木3丁目1−525−1 (72)発明者 播谷 亮 千葉県我孫子市並木7−2−4 (72)発明者 浜岡 隆文 茨城県つくば市松代5−724−2 (72)発明者 猪島 康雄 茨城県つくば市吾妻2−713−1001 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/569 C12Q 1/04 G01N 33/531 G01N 33/543
Claims (1)
- 【請求項1】 以下の工程(a)〜(e)を含むことを
特徴とするネオスポーラ感染判別方法。 (a)ネオスポーラ抗原を固相に固定化した後、余剰の
ネオスポーラ抗原を除去する工程 (b)前記固相にホニュウ類以外の生物由来の抗体を加
えた後、余剰の抗体を除去する工程 (c)前記固相に対象動物の血清を加えた後、抗原抗体
複合体以外の物質を除去する工程 (d)前記抗原抗体複合体を標識プロテインAGを利用
して検出する工程 (e)前記抗原抗体複合体の存在の有無により、対象動
物の血清中のネオスポーラ抗原に対する抗体の有無を判
別し、これによって対象動物のネオスポーラ感染の有無
を判別する工程
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31777698A JP3016021B1 (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | ネオスポーラ感染判別方法 |
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